JP3493933B2 - 配合炭の膨張性の推定方法 - Google Patents

配合炭の膨張性の推定方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、複数の石炭を配
合してコークスを製造するに際し、石炭の配合を管理す
るために、配合炭の膨張性を推定する方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】例えば、高炉に用いられるコークスに
は、高炉の安定操業の観点から、強度、粒度、気孔率な
どにおいて安定した品質が要求され、なかでも強度は特
に重要な要素となっている。石炭は、乾留温度の上昇に
伴って軟化溶融して、流動、膨張し、再固化してセミコ
ークスへと変化する。ここで、膨張現象は、コークス強
度発現に重要な因子と考えられていることから、配合炭
の配合設計を行う上で、膨張性の推定が重要となる。ま
た、石炭がコークス炉内で乾留される際、膨張が過度に
なると、コークス炉の炉壁レンガへの負荷(膨張圧)が
増大して、炉壁レンガの損傷を招くおそれがあるため、
コークス炉の安定操業の観点からも、配合炭の膨張性の
管理は、配合設計を行う上で重要となる。
【0003】一方、単味炭あるいは配合炭の膨張性につ
いては、通常、JISM8801に定められているジラトメータ
法により評価される。すなわち、図1に示すような温度
−変位曲線を測定して膨張性を評価する。
【0004】そこで、従来は、かかる単味炭における膨
張性の評価法を配合炭の場合にも応用し、配合される各
石炭の全膨張率の加重平均値を求めて、その加重平均値
を配合炭の全膨張率として用いて膨張性を推定するよう
にしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、高炉用コー
クスは、通常、10〜20銘柄の配合炭で製造される
が、その原料炭として用いられる石炭は、産出国、炭
鉱、炭層などにより性質、すなわち軟化溶融温度、温度
幅、流動性、炭化度、膨張性、揮発分などが異なる。こ
のため、炭種の組み合わせによっては、例えば、流動性
や膨張性は、加重平均値になる場合もあれば、ならない
場合もあるので、従来より指摘されている炭種間の相性
を考慮することが、コークス強度を考慮した石炭の配合
設計やコークス炉の安定操業の観点からも重要となる。
【0006】しかしながら、上述した従来の配合炭の膨
張性の推定方法にあっては、配合される炭種間の相性、
すなわち相互作用については何ら考慮されていない。こ
れがため、高精度の推定ができないという問題があっ
た。
【0007】この発明は、このような従来の問題点に着
目してなされたもので、配合炭の膨張性を高精度で推定
できる配合炭の膨張性の推定方法を提供することを目的
とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、この発明は、複数種の石炭からなる配合炭の膨張性
を推定するにあたり、前記配合炭を、各石炭の2種類の
組み合わせの集合として、その各2炭種の組み合わせの
全膨張率を、2つの単味の全膨張率の平均値と、その平
均値からのずれの尺度である配合効果係数とで表し、前
記各2炭種の組み合わせの全膨張率と、各石炭の単味の
全膨張率とを用いて前記配合炭の全膨張率を推定するこ
とを特徴とするものである。
【0009】さらに、この発明は、複数種の石炭からな
る配合炭の膨張性を推定するにあたり、前記配合炭を、
各石炭の2種類の組み合わせの集合として、石炭(i) お
よび石炭(j) の各2炭種の組み合わせの全膨張率TD(i,
j) を、各単味の全膨張率TD(i,i) およびTD(j,j) の平
均値と、その平均値からのずれの尺度である配合効果係
数β(i,j) を用いて、 TD(i,j) ={1+β(i,j) }{TD(i,i) +TD(j,j) }/
2 で表し、前記配合炭の全膨張率TDを、前記各2炭種の組
み合わせの全膨張率TD(i,j) と、各石炭の単味の全膨張
率TD(i,i) とを用いて、単味炭の全膨張率の加成性項
と、組み合わせによって生じる相互作用項とに分離され
た下記の(1)式を用いて推定することを特徴とする配
合炭の膨張性の推定方法である。
【数2】
【0010】この発明の一実施形態では、前記単味炭の
全膨張率TD(i,i) および配合効果係数β(i,j) を、各石
炭について予め実測した最高流動度(MF)、平均反射率(R
o)、全活性成分量(TR)などの特性値や、2炭種の特性値
の差で重回帰などにより求めた推定式で推定する。
【0011】
【発明の実施の形態】この発明では、配合炭の膨張性を
精度良く推定するために、全膨張率の推定式に、配合に
よる石炭粒子間の膨張性に関する相互作用である相性を
指標化して導入するものである。この膨張性に関する相
互作用を指標化する方法は、基本的には、本出願人が先
に提案した配合炭のコークス特性推定方法(特願平8−
64292号)を膨張性の推定に拡張したものである。
【0012】すなわち、上記の配合炭のコークス特性推
定方法においては、特に、コークス強度に着目して、多
銘柄配合コークスを2炭種の組み合わせの集合と考え、
異炭種間の組み合わせ強度を、各単味コークス強度の平
均値からのズレの尺度として強度に関する配合効果係数
を定義して、各組み合わせの相互作用を考慮するように
している。この発明では、かかる配合炭のコークス特性
推定方法を拡張し、特に、石炭の膨張性に着目して、多
銘柄配合炭を2炭種の組み合わせの集合と考え、異炭種
間の組み合わせの全膨張率を、各単味炭の全膨張率の平
均値からのズレの尺度として膨張性に関する配合効果係
数を定義して、各組み合わせの相互作用を考慮するもの
である。
【0013】ところで、上記(1)式に基づいて、炭種
間の相互作用を考慮して配合炭の膨張性を推定するにあ
たっては、単味炭の全膨張率TD(i,i) と配合効果係数β
(i,j) の推定式とが不可欠となる。ここで、配合効果係
数β(i,j) については、2種配合試験で上記(1)式を
変形すると、下記の(2)式のように評価することがで
きる。
【数3】
【0014】したがって、いくつかの炭種の組み合わせ
による2種配合試験で配合効果係数β(i,j) を求め、そ
の係数に基づいて配合効果係数の推定式を得れば、上記
(1)式から配合炭の膨張性を高精度に推定することが
可能となる。
【0015】
【実施例】この発明に従って配合炭の膨張性を推定する
にあたっては、単味炭の全膨張率と配合効果係数とを必
要とすることから、それぞれを実験で求めた。実験に用
いた石炭は、表1に示す10種(A〜J)で、全膨張率
の測定は、JISM8801に定められているジラトメータ法に
従って行った。
【表1】
【0016】図2は、測定例として、石炭A、石炭B、
およびそれらの2種配合炭(配合率1:1)の温度変位
曲線を示すものである。このように、2種の組み合わせ
によっては、全膨張率の加成性が全く成り立たない場合
もある。なお、性状の類似した石炭Dと石炭Eとでは、
ほぼ全膨張率の加成性が成り立つ。
【0017】上記10種類の石炭の主な組み合わせによ
る2種配合炭(配合率1:1)の全膨張率の測定で得ら
れた配合効果係数の実測値と、各単味炭の平均反射率Ro
あるいは最高流動度MFをパラメータとして重回帰により
求めた配合効果係数の推定値との対応を図3に示す。な
お、図3において、配合効果係数を推定するパラメータ
は、2炭種の組み合わせの平均性状および2炭種の組み
合わせの性状の差の一方または双方を用いた。具体的に
は、ΔRo(i,j) ×(Ro(i,j) )2 ,ΔRo(i,j)×Ro(i,j)
,ΔRo(i,j) ,ΔMF(i,j) ×(MF(i,j) )2 ,ΔMF(i,
j) ×MF(i,j),ΔMF(i,j) を用いて推定式を得た。ここ
で、ΔRo(i,j) =|Ro(i) −Ro(j) |,Ro(i,j)=(Ro
(i) +Ro(j) )/2,ΔMF(i,j) =|MF(i) −MF(j)
|,MF(i,j)=(MF(i) +MF(j) )/2である。なお、パ
ラメータとしては、上記の他、全活性成分量TRや、石炭
の性状を表すその他の物性値を用いることもできる。
【0018】上記表に示した石炭を用いて、4銘柄配合
炭(配合率は、各々25%)の全膨張率の測定を5ケー
ス実施した。この場合の実測値と、本発明による推定値
との対応を図4に示す。なお、図4には、参考のため
に、従来法による各配合についての単味炭の全膨張率の
加重平均値も示してある。図4から明らかなように、こ
の発明による配合炭の全膨張率の推定値は、実測値とよ
く一致していることがわかる。
【0019】
【発明の効果】この発明によれば、配合炭の膨張性の推
定に、異炭種間の相互作用を指標化して導入したので、
膨張性を高精度で推定することができる。これにより、
コークス炉の安定操業、コークスの品質安定化に寄与す
るだけでなく、装入炭の配合の自由度が広がり、劣質炭
の増配合も可能となるので、原料炭のコスト低減にも寄
与することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ジラトメータ法による単味炭の温度−変位曲線
の一例を示す図である。
【図2】2種配合炭およびその各単味炭の温度変位曲線
の一例を示す図である。
【図3】2種配合炭の全膨張率の測定で得られた配合効
果係数の実測値と、本発明に従って求めた配合効果係数
の推定値との対応を示す図である。
【図4】4銘柄配合炭の全膨張率の実測値と、本発明に
よる推定値との対応を示す図である。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数種の石炭からなる配合炭の膨張性を
    推定するにあたり、 前記配合炭を、各石炭の2種類の組み合わせの集合とし
    て、 その各2炭種の組み合わせの全膨張率を、2つの単味の
    全膨張率の平均値と、その平均値からのずれの尺度であ
    る配合効果係数とで表し、 前記各2炭種の組み合わせの全膨張率と、各石炭の単味
    の全膨張率とを用いて前記配合炭の全膨張率を推定する
    ことを特徴とする配合炭の膨張性の推定方法。
  2. 【請求項2】 複数種の石炭からなる配合炭の膨張性を
    推定するにあたり、 前記配合炭を、各石炭の2種類の組み合わせの集合とし
    て、 石炭(i) および石炭(j) の各2炭種の組み合わせの全膨
    張率TD(i,j) を、各単味の全膨張率TD(i,i) およびTD
    (j,j) の平均値と、その平均値からのずれの尺度である
    配合効果係数β(i,j) を用いて、 TD(i,j) ={1+β(i,j) }{TD(i,i) +TD(j,j) }/
    2 で表し、 前記配合炭の全膨張率TDを、前記各2炭種の組み合わせ
    の全膨張率TD(i,j) と、各石炭の単味の全膨張率TD(i,
    i) とを用いて、単味炭の全膨張率の加成性項と、組み
    合わせによって生じる相互作用項とに分離された下記の
    推定式を用いて推定することを特徴とする配合炭の膨張
    性の推定方法。 【数1】
  3. 【請求項3】 請求項2記載の配合炭の膨張性の推定方
    法において、 前記単味炭の全膨張率TD(i,i) および配合効果係数β
    (i,j) を、各石炭について予め実測した最高流動度(M
    F)、平均反射率(Ro)、全活性成分量(TR)などの特性値
    や、2炭種の特性値の差で重回帰などにより求めた推定
    式で推定することを特徴とする配合炭の膨張性の推定方
    法。
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JP7091902B2 (ja) * 2018-07-17 2022-06-28 日本製鉄株式会社 コークス製造用の原料炭の劣化推定方法及びコークスの製造方法

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