JP3493871B2 - 突極形同期機の回転子 - Google Patents
突極形同期機の回転子Info
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Description
転子に関し、界磁極におけるコイル抑え棒の機械的寸法
を大きくすることなく十分な強度を確保できるように工
夫したものである。
す。同図に示すように、スパイダー1には複数(本例で
は12極)の界磁極2が備えられている。界磁極2は、
図6にも示すように、強磁性体鋼板を積層してなる界磁
鉄心3と、この界磁鉄心3の両端面に配置されて界磁鉄
心3を締めつける当て板4と、界磁鉄心3に巻装した界
磁コイル5と、コイル抑え棒6を主要部材として構成さ
れている。なお、図6では、界磁コイル5の図示は省略
している。
おり、界磁鉄心3及び当て板4を軸方向に貫通し、界磁
鉄心3の両端面(当て板4の面)から軸方向に突出して
いる。そしてコイル抑え棒6のうち、界磁鉄心3の両端
面から突出した部分は、界磁コイル5の外周側の面に当
接している。このため、回転中に界磁コイル5に遠心力
が作用しても、界磁コイル5のうち界磁鉄心3の端面側
に配置されたものは、コイル抑え棒6により支えられ、
界磁コイル5の変形が防止される。
当て板4に溶接(すみ肉溶接)によって接合されてい
る。従来では、コイル抑え棒6と当て板4との溶接は、
図6に示すように、コイル抑え棒6の全周(4辺)で行
ったり、コイル抑え棒6の辺のうち界磁コイル5側の辺
と径方向に延びる2辺(つまり界磁コイル5と反対側の
辺を除く3辺)でおこなっている。なお、図6におい
て、7は溶接ビードを示す。
術では、コイル抑え棒6の全周(4辺)、あるいは、コ
イル抑え棒6の周面の辺のうち界磁コイル5側の辺と径
方向に延びる2辺(つまり界磁コイル5と反対側の辺を
除く3辺)を、すみ肉溶接によって、当て板4に接合し
ている。このように溶接部分が広い(溶接部長が長い)
ため、溶接時の入熱によって、コイル抑え棒6が焼きな
まされ、コイル抑え棒6の強度低下を引き起こしてい
た。
心力によって、コイル抑え棒6には、界磁コイル5から
の曲げ力が作用し、コイル抑え棒6の溶接部には、最大
曲げモーメントが作用する。このため、コイル抑え棒6
の溶接部(辺)のうち特に界磁コイル5側の辺には、引
っ張り力が作用し、この部分にアンダーカットなどの溶
接欠陥が存在すると切り欠きの役割をして、コイル抑え
棒6の強度を著しく低下させるおそれがある。
するためには、コイル抑え棒6の寸法を大きくしたり、
本数を増やさなければならない。しかし、これらの方法
では、機械的寸法が大きくなるばかりでなく、界磁鉄心
中の界磁の流れを乱すため、同期発電機の電気的特性を
悪化させる原因となっている。つまり、界磁鉄心3より
も突出した部分では、磁性体があると、漏れ磁束が多く
なり電気的特性が悪化するのである。よって、機械的強
度を保持しつつ、コイル抑え棒6の寸法を小さくして本
数を少なくすることが要望されている。
え棒の寸法を大きくしたり、本数を増やすことなく強度
を向上させた突極形同期機の回転子を提供することを目
的とする。
明の構成は、両端面に配置した当て板により締めつけら
れている界磁鉄心と、この界磁鉄心に巻装された界磁コ
イルと、前記界磁鉄心及び当て板を軸方向に貫通して配
置され且つ前記当て板から軸方向に突出した部分が前記
界磁コイルの外周側の面に当接しているコイル抑え棒と
を有し、さらに、抜け止め防止のため前記当て板と前記
コイル抑え棒とを溶接した構成となっている界磁極を備
えた突極形同期機の回転子において、前記コイル抑え棒
のうち、界磁コイル側の部分を除いた部分にて、前記溶
接を施していることを特徴とする。
当て板により締めつけられている界磁鉄心と、この界磁
鉄心に巻装された界磁コイルと、前記界磁鉄心及び当て
板を軸方向に貫通して配置され且つ前記当て板から軸方
向に突出した部分が前記界磁コイルの外周側の面に当接
している断面形状が矩形となっているコイル抑え棒とを
有し、さらに、抜け止め防止のため前記当て板と前記コ
イル抑え棒とを溶接した構成となっている界磁極を備え
た突極形同期機の回転子において、前記コイル抑え棒の
周面の4つの辺のうち、界磁コイルと反対側の辺と、径
方向に延びる2つの辺にて、前記溶接を施し、しかも、
前記径方向に延びる2つの辺では、界磁コイルの外周面
位置から予め決めた距離(例えば2mm)だけ離れた位
置よりも外周側の部分でのみ溶接をおこなっていること
を特徴とする。
に基づき詳細に説明する。
従来と同じであるが、抜け止め防止のために行う、コイ
ル抑え棒と当て板との溶接の位置を従来と異ならせてい
る。
し、この後に本発明に独特な部分について説明する。図
1に示すように、突極形同期発電機の回転子の界磁極2
は、強磁性体鋼板を積層してなる界磁鉄心3と、この界
磁鉄心3の両端面に配置されて界磁鉄心3を締めつける
当て板4と、界磁鉄心3に巻装した界磁コイル5と、コ
イル抑え棒6を主要部材として構成されている。
おり、界磁鉄心3及び当て板4を軸方向に貫通し、界磁
鉄心3の両端面(当て板4の面)から軸方向に突出して
いる。そしてコイル抑え棒6のうち、界磁鉄心3の両端
面から突出した部分は、界磁コイル5の外周側の面に当
接している。このため、回転中に界磁コイル5に遠心力
が作用しても、界磁コイル5のうち界磁鉄心3の端面側
に位置するものは、コイル抑え棒6により支えられ、界
磁コイル5の変形が防止される。
当て板4に溶接(すみ肉溶接)によって接合されてい
る。従来では、コイル抑え棒6と当て板4との溶接は、
コイル抑え棒6の全周(4辺)で行ったり、コイル抑え
棒6の辺のうち界磁コイル5側の辺と径方向に延びる2
辺(つまり界磁コイル5と反対側の辺を除く3辺)でお
こなっている。しかし、本実施の形態では、溶接位置に
工夫をしている。
示すように、コイル抑え棒6の辺のうち、径方向に延び
る2つの辺6a,6bと、界磁コイル5と反対側の辺6
cとにおいて、コイル抑え棒6と当て板4とを溶接(す
み肉溶接)により接合している。つまり、界磁コイル5
側の辺6dでは溶接を行っていない。しかも、径方向に
延びる2つの辺6a,6bの部分では、界磁コイル5の
外周面位置(辺6dの位置)から2mm離れた位置より
も外周側の部分でのみ溶接を行っている。なお、図3に
おいて、7aは、溶接ビードを示す。
の接合において、コイル抑え棒6の界磁コイル5側の辺
6dでのすみ肉溶接を行わないようにし、また、辺6
a,6bにおいて辺6dに近い部分でのすみ肉溶接を行
わないようにしたので、コイル抑え棒6の界磁コイル5
側の辺6dの付近は、溶接熱による強度低下や溶接欠陥
がなくなる。つまり、回転中に、コイル抑え棒6の界磁
コイル5側に発生する引っ張り力に対しては、コイル抑
え棒6の素材自身の本来の強度を保持していることにな
り強度が高くなる。したがって、コイル抑え棒6の寸法
を大きくしたり、本数を増やしたりして、界磁鉄心中の
磁界の流れを乱し、同期発電機の電気特性を悪化させる
ことなく、強度を向上させることができる。同様に、コ
イル抑え棒6の界磁コイル5側の辺6d付近の当て板4
も、本来の強度を保持することができる。
ず突極形同期電動機にもそのまま適用できることは勿論
である。また、コイル抑え棒の断面形状は矩形に限らな
い。
たように、本発明では、コイル抑え棒の界磁コイル側の
部分を溶接しないようにしたので、コイル抑え棒の界磁
コイル側部分の付近は溶接熱による強度低下や溶接欠陥
がなくなる。したがって、回転中に、コイル抑え棒の界
磁コイル側に発生する引っ張り力に対しては、コイル抑
え棒の素材自身の本来の強度を保持して対抗することが
できることになり、十分な強度を確保できる。このた
め、コイル抑え棒の寸法を大きくしたり、本数を増やし
たりして、界磁鉄心中の磁界の流れを乱し、同期発電機
の電気特性を悪化させるという、従来の欠点を克服し
た、十分な強度と良好な電気特性を保持した突極形同期
機の回転子を実現することができる。
図。
図。
図。
図。
Claims (3)
- 【請求項1】 両端面に配置した当て板により締めつけ
られている界磁鉄心と、この界磁鉄心に巻装された界磁
コイルと、前記界磁鉄心及び当て板を軸方向に貫通して
配置され且つ前記当て板から軸方向に突出した部分が前
記界磁コイルの外周側の面に当接しているコイル抑え棒
とを有し、さらに、抜け止め防止のため前記当て板と前
記コイル抑え棒とを溶接した構成となっている界磁極を
備えた突極形同期機の回転子において、 前記コイル抑え棒のうち、界磁コイル側の部分を除いた
部分にて、前記溶接を施していることを特徴とする突極
形同期機の回転子。 - 【請求項2】 両端面に配置した当て板により締めつけ
られている界磁鉄心と、この界磁鉄心に巻装された界磁
コイルと、前記界磁鉄心及び当て板を軸方向に貫通して
配置され且つ前記当て板から軸方向に突出した部分が前
記界磁コイルの外周側の面に当接している断面形状が矩
形となっているコイル抑え棒とを有し、さらに、抜け止
め防止のため前記当て板と前記コイル抑え棒とを溶接し
た構成となっている界磁極を備えた突極形同期機の回転
子において、 前記コイル抑え棒の周面の4つの辺のうち、界磁コイル
と反対側の辺と、径方向に延びる2つの辺にて、前記溶
接を施し、しかも、前記径方向に延びる2つの辺では、
界磁コイルの外周面位置から予め決めた距離だけ離れた
位置よりも外周側の部分でのみ溶接をおこなっているこ
とを特徴とする突極形同期機の回転子。 - 【請求項3】 両端面に配置した当て板により締めつけ
られている界磁鉄心と、この界磁鉄心に巻装された界磁
コイルと、前記界磁鉄心及び当て板を軸方向に貫通して
配置され且つ前記当て板から軸方向に突出した部分が前
記界磁コイルの外周側の面に当接している断面形状が矩
形となっているコイル抑え棒とを有し、さらに、抜け止
め防止のため前記当て板と前記コイル抑え棒とを溶接し
た構成となっている界磁極を備えた突極形同期機の回転
子において、 前記コイル抑え棒の周面の4つの辺のうち、界磁コイル
と反対側の辺と、径方向に延びる2つの辺にて、前記溶
接を施し、しかも、前記径方向に延びる2つの辺では、
界磁コイルの外周面位置から2mmだけ離れた位置より
も外周側の部分でのみ溶接をおこなっていることを特徴
とする突極形同期機の回転子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03169196A JP3493871B2 (ja) | 1996-02-20 | 1996-02-20 | 突極形同期機の回転子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03169196A JP3493871B2 (ja) | 1996-02-20 | 1996-02-20 | 突極形同期機の回転子 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09224343A JPH09224343A (ja) | 1997-08-26 |
JP3493871B2 true JP3493871B2 (ja) | 2004-02-03 |
Family
ID=12338106
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP03169196A Expired - Fee Related JP3493871B2 (ja) | 1996-02-20 | 1996-02-20 | 突極形同期機の回転子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3493871B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN107394936A (zh) * | 2017-08-04 | 2017-11-24 | 英格(阳江)电气股份有限公司 | 一种电机转子线圈端部固定装置 |
-
1996
- 1996-02-20 JP JP03169196A patent/JP3493871B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH09224343A (ja) | 1997-08-26 |
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