JP3438130B2 - コイル端支持部材の固定方法 - Google Patents
コイル端支持部材の固定方法Info
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Description
えた界磁鉄心の突極部に界磁コイルを巻回してなる界磁
極におけるコイル端支持部材の固定方法に関する。
の固定方法として、規定枚数の界磁鉄心片を積層し、こ
の両端外側面に、これら界磁鉄心片が端板を介して締め
つけられて強固に固着し、これら積層した界磁鉄心片や
端板に同一の大きさに穿った挿通穴および貫通穴に、軸
方向に平行な複数のコイル端支持棒を貫通し、この支持
棒の両端部分において端板より突出させ、この界磁鉄心
の突極部分に界磁コイルを巻回している。この支持棒の
突出部分が界磁コイル端に接触することで、この突極形
回転子の回転中に界磁コイルの遠心力による変形を防止
するようにコイルの端が固定されていた。
鉄心片の両端側にあてがった端板の両外側面から突出し
たコイル端支持部材のこの支持棒は単に界磁鉄心片に挿
通しただけではコイルの巻回中及び突極形回転子の高速
回転中に振動等により支持棒が抜けるおそれがあり、こ
の支持棒の抜けを防止するために種々の方法で支持棒の
突出部分は固定されている。例えば、制動巻線を有しな
い場合には前記界磁鉄心片の両端にあてがう端板を鉄板
で構成してあるので、この支持棒の全周にわたって端板
に溶接固定している。この溶接部分が端板の外周面より
盛り上がり、溶接ビードが形成され、界磁鉄心に界磁コ
イルを巻回するのに邪魔になるので、この溶接ビード部
分を削って平面にしてから、界磁コイルが巻回され、そ
のため突極形回転子の製造に手間がかかっていた。ま
た、支持棒の溶接ビード部分を削るとき作業者によって
誤って支持棒を傷めることになり、この支持棒の強度に
問題があった。特に、制動巻線を有し、界磁鉄心片とほ
ぼ同一形状の端絡環として非鉄金属(銅,アルミニウム
等)の端板をこの積層した界磁鉄心片の両端にあてがっ
た場合は、支持棒(鉄棒)と端板(銅板)との異なる金
属を溶接することが困難なので支持棒の突出部と端板と
の間をポンチ等で加工するか、端板に鉄板をあてがって
溶接にて固定する等が行われていた。
けないように確実に積層された界磁鉄心に固定すること
ができる界磁極のコイル端支持部材の固定方法を提供す
ることにある。この発明の他の課題は、界磁鉄心の突極
部分に界磁コイルを巻回するのにコイル端支持部材の溶
接ビード部分を削る等の作業を廃止し、簡易に製造する
ことができる突極形回転子を提供することである。
達成するため、複数の突極を備え、コイル端支持部材で
ある複数の支持棒が挿通される挿通穴を所定位置に穿設
してなる界磁鉄心片を規定枚数重ねて積層した両端面
に、前記界磁鉄心片の前記挿通穴と同一位置に穿った貫
通穴を備えた端板を、これら挿通穴と貫通穴とを一致さ
せるように配置してあてがい、これら界磁鉄心片の両端
において端板を介して前記界磁鉄心片を締めつけ固着
し、前記支持棒を前記挿通穴と前記貫通穴とに貫通させ
てその両端を端板面から突出させ、この支持棒が抜けな
いように固定した突極部に前記端板から突出した部分の
支持棒が絶縁物を介して界磁コイルの外周に当接するよ
うに巻回してなる界磁極を有する突極形回転子におい
て、前記支持棒の一方向にのみ窪みが形成されるように
前記貫通穴を前記端板に穿設すると共にこの貫通穴内の
支持棒の外周面の窪み部分で、前記界磁鉄心に接する支
持棒の周面またはその一部を、この支持棒が抜けないよ
うに溶接し、溶接箇所が前記端板の貫通穴内で、かつ、
この端板の外側面から突出しない部分でのみ溶接する構
成とする。
は、界磁鉄心片を積層した後、この両側面に端板をあて
がい押圧し、界磁鉄心片や端板をリベット等の固定部材
によって強固に固着し、この端板の貫通穴と挿通穴に支
持棒を挿入して両端面に突出させ、前記貫通穴内におい
て前記支持棒を溶接して固定してあるから、支持棒の溶
接部分(溶接ビード部分)が端板の貫通穴内に納められ
るので、端板の厚さの範囲内にして、端板外側面から溶
接ビードが突出して盛り上がることがない。従って、い
ままでのような端板の表面に盛り上がった溶接部分を削
り取る作業を省くことができる。
は、積層された界磁鉄心片の両端を端板で挟持し、この
端板の貫通穴が界磁鉄心片の挿通穴より一方向側を大き
めに穿設して形成し、支持棒の外周囲より大きく形成し
てあるからこの端板の貫通穴との関係で窪みが形成さ
れ、この窪み内で支持棒を溶接することになる。そのた
めこの溶接部分が盛り上がっていても端板の外側面から
膨出することなく支持棒を固定溶接することができる。
同一形状にした非鉄金属板、例えば、銅,アルミニウム
等からなる端絡環としての端板を積層した界磁鉄心片の
両側からあてがった場合でも支持棒が端板の貫通穴内で
界磁鉄心片に溶接でき、支持棒を固定することができ
る。
定方法について図面に示される実施態様に基づいて詳細
に説明する。図1はこの発明のコイル端支持部材の固定
方法の実施態様を示す界磁コイルの巻回前の側面図であ
る。図2はこの発明の制動巻線を有する他の実施態様を
示す界磁コイルの巻回前の側面図である。図3は図2の
突極部分の拡大部分側面図である。図4は図3のA−A
線断面図である。図5はこの発明の実施の形態に係る界
磁極の部分を示す斜視図である。図6(a),(b),
(c)はこの発明の固定方法の実施態様の溶接状態を示
す図である。
ている。この突極2は図面に示す実施態様では4極形に
なっているが、これに限定されるものでもない。図1乃
至図5に示すように鋼板からなる界磁鉄心片1を積層
し、この両側面にあてがった端板3と固定部材とで界磁
鉄心を形成する。また、界磁極はこの界磁鉄心と、前記
突極2に巻回する界磁コイル4と、この界磁コイル4の
外周の端部分4aを支持する支持棒5とを主要部材とし
て構成してある。
片1の両端面に端板3をあてがい、この端板3の外側に
積層した界磁鉄心片1を締めつける固定部材が配置して
ある。ここでは、固定部材として押え鉄板Fをあてがっ
て端板3を介して界磁鉄心を締めつけてリベットRで押
え鉄板Fを溶接固定しているが、端板3には鉄板が用い
られているので、押え鉄板Fをあてがわないで、押え鉄
板Fを省略することで端板3に直接にリベットRにて溶
接して固着することも可能である。
界磁鉄心片1内に穿設した挿通穴より一方向を大きく形
成してあり、この形状は角状でも円形状でもよい。図面
に示す実施態様においてこの貫通穴6は、その短径が界
磁鉄心片1の軸方向で、挿通穴に貫通する丸い支持棒5
の直径と同じで、長径はこの直径より大きめの楕円状に
穿ってあり、支持棒5の半周は界磁鉄心片1と端板3の
内周縁に当接しているが、必ずしも当接している必要は
ない。また、この貫通穴6の長径の方向は限定されるも
のではない。
の貫通穴6とを貫通したとき、この貫通穴6が支持棒5
(挿通穴)の径より大きいから一方向に窪みが形成され
るようになっている。7は支持棒5の溶接部で、端板3
の貫通穴6によって形成された窪み内で支持棒5の周面
または一部で溶接してある(図6(a),図6(b)参
照)。又は端板3が非鉄金属板で形成されているときは
端板3に接触しない一部で溶接されるようになっている
(図6(c)参照)。
を有し、界磁鉄心片1とほぼ同一形状の端絡環としての
端板3を用いた界磁鉄心の場合は、この端板3は前述の
ような非鉄金属板で形成される。界磁鉄心片1の挿通穴
に挿通した支持棒5は強度の関係で一般的に鉄で形成さ
れているため、このような非鉄金属板から形成される端
板3と支持棒5とを溶接することは困難であるからこの
支持棒5を端板3の貫通穴6内で端板3と溶接すること
なく支持棒5を溶接することにより支持棒5の抜け落ち
を防止することができる。この場合、端板3と界磁鉄心
片1との固定は突極2の頭部スロット部分に制動巻線8
である銅棒と端板3(銅製)とをTIG溶接等で溶接し
て固定し、この端板3の外側に、この軸心付近は固定部
材である押え鉄板FをあてがいリベットRで固定してい
る。
いる支持棒5の両先端部分は、突極2に巻回した界磁コ
イル4の端部分4aの面に絶縁物を介して当接してい
る。このため、突極形回転子の回転中に界磁コイル4に
遠心力が作用しても、界磁コイル4のうち界磁鉄心の端
面側に位置するものは、支持棒5により支えられ、界磁
コイル4の変形が防止される。
るため、端板3の貫通穴6の窪み内で支持棒5が溶接さ
れている。この溶接ビードは端板3の表面から突出して
いない。このように支持棒5と界磁鉄心とを溶接によっ
て接合する際に、支持棒5と界磁コイル4と接する周縁
で溶接が行われないようにし、支持棒5の周辺のうち端
板3の貫通穴6内で行うようにしてあるから、溶接によ
って生じた溶接ビードが端板3の表面に突出することも
なく、盛り上がった溶接部分の溶接ビードを切除する必
要もなく、平面性を保持することができるから界磁コイ
ル4の巻回が円滑に行われる。
部の片側だけであるから支持棒5の固定が短時間に行わ
れる。更に、この発明のコイル端支持部材の固定方法に
おける突極形回転子の支持棒5の実施態様は、突極2の
頭部側は太くし、軸中心側を細く形成してあるが、この
支持棒は強度を満足していればよく、その太さは問わな
い。この発明の固定方法の実施態様における端板3の貫
通穴6は、界磁鉄心の軸中心側と頭部側とではZ軸に平
行な方向の長径の楕円、Z軸に直交する方向に長径を具
えた楕円として長径の方向を異ならせて形成してある。
このように形成することにより、支持棒を挿入した後の
界磁鉄心や端板の位置ずれを防止することができる。
は、支持棒の溶接ビード部分が積層した界磁鉄心片の両
端面側に当接した端板の貫通穴内で、かつこの端板の外
側面より溶接ビードが突出しないように支持棒を固定で
きるので溶接ビードの削除作業を必要とせず、作業時間
の短縮が計られる。しかも、界磁コイルを界磁鉄心に巻
回する際、この溶接ビード削除作業時における削除面の
鋭利な凹凸により界磁絶縁物及び界磁コイルに傷を付け
て絶縁破壊するのを防ぐことができる。また、界磁鉄心
に絶縁物としてのコイル巻回用ボビン等を支持棒を介し
て組付ける場合においても溶接ビードが邪魔にならない
ので、このコイル巻回用ボビンと端板との面接触が良く
なり、安定した品質とすることができる。
態様を示す界磁コイルの巻回前の側面図である。
す界磁コイルの巻回前の側面図である。
す斜視図である。
の実施態様の溶接状態を示す図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 複数の突極を備え、コイル端支持部材で
ある複数の支持棒が挿通される挿通穴を所定位置に穿設
してなる界磁鉄心片を規定枚数重ねて積層した両端面
に、前記界磁鉄心片の前記挿通穴と同一位置に穿った貫
通穴を備えた端板を、これら挿通穴と貫通穴とを一致さ
せるように配置してあてがい、これら界磁鉄心片の両端
において端板を介して前記界磁鉄心片を締めつけ固着
し、前記支持棒を前記挿通穴と前記貫通穴とに貫通させ
てその両端を端板面から突出させ、この支持棒が抜けな
いように固定した突極部に前記端板から突出した部分の
支持棒が絶縁物を介して界磁コイルの外周に当接するよ
うに巻回してなる界磁極を有する突極形回転子におい
て、 前記支持棒の一方向にのみ窪みが形成されるように前記
貫通穴を前記端板に穿設すると共にこの貫通穴内の支持
棒の外周面の窪み部分で、前記界磁鉄心片に接する支持
棒の周面またはその一部を、この支持棒が抜けないよう
に溶接し、溶接箇所が前記端板の貫通穴内で、かつ、こ
の端板の外側面から突出しない部分でのみ溶接すること
を特徴とするコイル端支持部材の固定方法。 - 【請求項2】 積層した前記界磁鉄心片の両端にあてが
う前記端板が、非鉄金属で形成され、制動巻線を有して
いることを特徴とする請求項1に記載のコイル端支持部
材の固定方法。
Priority Applications (1)
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JP22418698A JP3438130B2 (ja) | 1998-08-07 | 1998-08-07 | コイル端支持部材の固定方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP22418698A JP3438130B2 (ja) | 1998-08-07 | 1998-08-07 | コイル端支持部材の固定方法 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP3438130B2 true JP3438130B2 (ja) | 2003-08-18 |
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ID=16809880
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP22418698A Expired - Fee Related JP3438130B2 (ja) | 1998-08-07 | 1998-08-07 | コイル端支持部材の固定方法 |
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