JP3493308B2 - トランスバーサルsawフィルタ - Google Patents
トランスバーサルsawフィルタInfo
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Description
AWフィルタに関し、特に帯域幅を拡大すると共に減衰
傾度を急峻にしたトランスバーサルSAWフィルタに関
する。
利用され、高性能、小型、量産性等の優れた特徴を有す
ることから特に携帯電話等に多く用いられている。上記
SAWデバイスの一つにトランスバーサルSAWフィル
タがあり、図16は正規型電極を用いた例を示す概略図
構成図であって、圧電基板11の主面上に表面波の伝搬
方向に沿ってIDT電極12と、所定の間隔を空けてI
DT電極13を配置して構成する。IDT電極12、1
3はそれぞれ互いに間挿し合う複数の電極指を有する一
対のくし形電極から構成し、IDT電極12の一方のく
し形電極は入力端子IN_1に接続すると共に、他方のくし
形電極は入力端子IN_2に接続する。さらに、IDT電極
13の一方のくし形電極は出力端子OUT_1に接続すると
共に、他方のくし形電極は出力端子OUT_2に接続する。
Wフィルタの伝送特性は、周知のように通過帯域幅B=
0.88/N(Nは電極指対数)であり、その中心周波
数を頂点とする丸みを帯びた特性となる。また、サイド
ローブの抑圧レベルは26dBとなる。正規型IDT電
極特有の丸みのある通過域特性をより平坦にする手法と
して、IDT電極12、13のいずれかに重み付けする
方法があり、表面波の励振強度が伝搬方向の位置の関数
となるように重み付けを行う手法である。重み付け法は
大別して、IDT電極の交差長Wを変化させて重み付け
をする方法(アポダイズ法)と、交差長Wは一定とし励
振強度を変えることによる重み付け法の2つの手法があ
る。アポダイズ法の特徴は比較的容易に正確な重み付け
ができるが、交差長Wの小さな部分で回折損が大きくな
り、挿入損失が劣化するという欠点がある。一方、励振
強度を変える手法の1つに電極間引き法があり、アポダ
イズ法の長所、短所と逆の関係になる。
ポダイズ法と電極間引き法について簡単に説明する。ア
ポダイズ法は、フィルタの伝送特性をフーリエ逆変換し
たときフーリエ係数からIDT電極の交差長を決める重
み付け方法であり、メインローブ、第1サイドローブ、
第2サイドローブ、・・等から構成される。最近では、
さらに設計精度を向上させたRemez Exchangeアルゴリズ
ムを用いて設計するようになり、ここでは第2サイドロ
ーブまでで打ち切る手法を取る。図18(a)は上記手
法に基づき交差長に包絡線状の重み付けを施したIDT
電極の概略構成図である。
されたIDT電極のメインローブの交差長の最長のもの
を基準化し、周知の手順によって電極指の在るなしを決
定するものであって、図18(b)は同図(a)と等価
な特性を間引き電極により形成したものである。同図
(a)において包絡線の値が大きな位置では同図(b)
における電極指の配列が密になり、同図(a)において
包絡線の値が小さな位置では同図(b)における電極指
の配列が粗になっている。しかし実際のIDT電極構成
においては例えば、電極指が在る位置には励振可能なI
DT電極を配設し、電極指が無い位置には、励振作用の
ない電極を配設することになる。
ないIDT電極について、数例を挙げて説明すると、図
17(a)に示したIDT電極基本区間は3/8λ幅の
電極指と、2つの1/8λ幅の電極指とから構成された
一方向性トランスデューサ(EWC-SPUDT)であり、図中
矢印方向(順方向)への反射作用を有する。尚、λは1
波長に相当し、基本区間とは1波長分のIDT電極構成
のことである。同図(b)に示す電極構成の基本区間は
励振作用はあるが、一方向反射は有しない。同図(c)
に示す構成の基本区間電極は同図から明らかなように同
図(a)と同じ配置の電極を一方の極性にのみ接続した
ものであり励振作用はないが、図の矢印方向への反射作
用を有する。同図(d)は1/8λの電極が同じ極性に
のみ接続された構造であり、励振、反射の作用とも有し
ない。同図(e)の構成の基本区間電極は(a)の電極
と対称であり、励振作用と図中矢印方向(逆方向)への
一方向性を有する。また、同図(f)に示す構成の基本
区間電極は同図から明らかなように同図(a)の電極と
左右対称の電極が同じ極性の電極にのみ接続された構造
であり励振作用は有しないが、矢印方向への一方向性
(逆方向)の反射作用を有する。図17(a),(c)
の電極構成を順方向SPUDT、同図(e),(f)の
電極構成を逆方向SPUDTと称することにする。
て構成したものについて説明する。尚、図18(a)の
IDT電極は中心に対して対称であるので、中心より左
半分のみを説明すれば十分である。図18(b)に示す
IDT電極のメインローブには図17の基本区間a、
b、c、dが配置され、それぞれ12、27、2、32
個の基本区間から構成されている。更に、第1サイドロ
ーブは図17の基本区間b、dがそれぞれ13、57個
配置し、第2サイドローブは基本区間b、dがそれそれ
2、1個から構成されている。図18(b)と正規型I
DT電極126対からなるトランスバーサルSAWフィ
ルタの伝送特性は図19に示すような濾波特性となり、
Aは通過帯域の拡大図(右端の縦軸)、Bはフィルタ全
体の伝送特性である。
図17示した6種類の基本区間を用いて設計するに際
し、現在のところ完全な設計アルゴリズムは確立されて
いない。例えば、励振用IDT電極の基本区間の種類と
その区間数を経験値から選択し、シミュレーションによ
り確認しながら所望の伝送特性が得られるまで、カット
アンドトライを繰り返していた。
バーサルSAWフィルタの伝送特性を改善したものがい
くつか提案されている。例えば米国特許5,703,427号に
はDART(Distributed Acoustic Reflection Transd
ucer)電極を用いたトランスバーサルSAWフィルタが
開示されている。DART電極とは一方向の励振可能な
IDT電極であって、この発明によるトランスバーサル
SAWフィルタは、図20に示すように1個のIDT電
極の中に反射方向の互いに異なるIDT電極指を3つの
グループに分けて配置したもので、順方向+R(前記米
国特許では図中左方向を順方向となっている)に反射方
向を持つDART型IDTの基本区間を50λ、逆方向
−R(図中右方向)に反射方向を持つDART型IDT
の基本区間を40λ、更に順方向のDART型IDT基
本区間を20λ配置したIDT電極を用いて、トランス
バーサルSAWフィルタを構成した例とその伝送特性が
開示されている。このフィルタはこれまでに報告されて
いる電極間引き法を用いたフィルタに比べ挿入損失が
7.4dBから6.5dBに減少すること、群遅延時間
が200nsから100nsに半減すること、第2のサ
イドローブの減衰が大きくなること、さらに通過帯域が
広がることを特徴とするものである。
アポダイズ法あるいは電極間引き法を用いたトランスバ
ーサルSAWフィルタにおいては、CDMA方式のよう
な新しいディジタル携帯電話のIFフィルタに用いるに
は帯域幅が不足し、減衰傾度が不充分であるという問題
があった。また、上記の米国特許発明においては順方向
反射のIDT基本区間(順方向SPUDT)と逆方向反
射のIDT基本区間(逆方向SPUDT)をどのように
配置すれば、通過帯域幅が広くなるかが明らかにされて
おらず、実施例に示された+R=50λ、−R=40
λ、+R=20λ以外の条件にてフィルタを構成するた
めには、カットアンドトライを繰り返すしかなく、実質
的にはこの手法により広帯域なフィルタを実現すること
はできないという問題があった。本発明は上記問題を解
決するためになされたものであって、通過帯域幅を最大
にすると共に減衰傾度を急峻にしたトランスバーサルS
AWフィルタを提供することを目的とする。
に本発明に係るトランスバーサルSAWフィルタの請求
項1記載の発明は、圧電基板の主面上に表面波の伝搬方
向に沿って2つのIDT電極を配置して構成するトラン
スバーサルSAWフィルタにおいて、前記IDT電極の
少なくとも1つに電極間引き法を用いてメインローブ、
第1サイドローブ及び第2サイドローブの重みづけを施
すと共に前記メインローブの基本区間数をLとし、該メ
インローブを置換する逆方向SPUDTの区間数をN1
とするとき、0.08L<N1<0.6Lとしたことを
特徴とするトランスバーサルSAWフィルタである。請
求項2記載の発明は、前記第1サイドローブに配置する
順方向SPUDTの区間数N2としたとき、0<N2<
N1としたことを特徴とする請求項1記載のトランスバ
ーサルSAWフィルタである。請求項3記載の発明は、
第2サイドローブを逆方向SPUDTで置換したことを
特徴とする請求項1または2記載のトランスバーサルS
AWフィルタである。
形態に基づいて詳細に説明する。図1(a)は本発明に
係るトランスバーサルSAWフィルタの電極構成を示す
平面図であって、圧電基板1の主面上に表面波の伝搬方
向に沿ってIDT電極2と所定の間隔を空けてIDT電
極3を配置する。IDT電極12の一方のくし形電極は
入力端子IN_1に接続すると共に、他方のくし形電極は入
力端子IN_2に接続する。さらに、IDT電極3の一方の
くし形電極は出力端子OUT_1に接続すると共に、他方の
くし形電極は出力端子OUT_2に接続する。IDT電極2
はトランスバーサルSAWフィルタの所望の周波数特性
を得るべく、メインローブ、第1サイドローブ、第2サ
イドローブの重みづけを電極間引き法を用いて施したも
のである。また、図1(a)ではIDT電極3に126
対からなる正規型IDTを用いている。図1(b)は本
発明に係るIDT電極2の詳細な構成例を示したもの
で、中心に対して対称であるので左半分のみを示す。同
図(a)の図中左端から順番に位置を示す番号を付け、
その位置に配置するIDT電極の基本区間(IDTパタ
ーン)の種類と区間数を示した図である。IDTパター
ンのa〜fは図17(a)〜(f)に示したパターンに
対応する。ここで70〜28までがメインローブ、27
から3までが第1サイドローブ、2〜1までが第2サイ
ドローブであって、メインローブの区間数73に対して
逆方向SPUDTであるパターン(f)の区間数35
と、第1サイドローブに区間数23の順方向SPUDT
と、第2サイドローブに区間数3の逆方向SPUDTを
配置している。このように構成したことによって図14
に示すような帯域幅1.23MHz以上と広帯域で減衰
量の急峻なフィルタを実現することができる。後述する
ように種々のシミュレーション、実験によりメインロー
ブの区間数をLとし、メインローブに含まれる逆方向S
PUDTの区間数をN1とするとき、0.08L<N1
<0.6Lの範囲とすると広帯域且つ、減衰特性の急峻
なフィルタを実現することが判った。
る。また、本発明に係るシミュレーションは電極間引き
法を用いて行ったものであるが、内容を分かりやすくす
るため等価なアポダイズ法の包絡線を対比しながら説明
する。始めに図18(b)に示した電極間引き法による
IDT電極を従来の手法により逆方向SPUDTを含ま
ない基本区間を用いて構成する。次に、図中左端(第2
サイドローブ)より順に基本区間数4個毎に図17
(e)の逆方向SPUDTで置換し、その伝送特性をシ
ミュレーションより求めた。図2は置換した位置とその
時の伝送特性の5dB帯域幅と、33dB帯域幅の帯域
増加率B5、B33を示したものであり、置換する前の
IDT電極構成で得られた5dB帯域幅と、33dB帯
域幅を基準値として、置換後の値と基準値との差を基準
値で除したものである。また、位置は図18(b)の左
端を0としている。なお、図2には重み付けの曲線α
(図18(a)の包絡線)も合わせて示している。図2
のB5から明らかなように、メインローブと第2サイド
ローブにおいては逆方向SPUDTで置換することによ
り5dB帯域幅が増加するが、第1サイドローブでは逆
に帯域幅が狭まることが分かる。更に図18(b)のI
DT電極構成において、電極の左端から順に逆方向SP
UDTの基本区間20個で置換していき、そのときのト
ランスバーサルSAWフィルタの伝送特性を計算した。
5dB、33dBにおける帯域幅増加率B5、B33を
示したものが図3である。図2と同様に第2サイドロー
ブの電極指を置換した場合と、メインローブの電極指を
置換した場合にB5が増大することが分かる。また、B
33は比較的帯域幅の変化が少ないことが理解できる。
逆方向SPUDTの基本区間4個で置換した場合は、5
dB帯域幅増加率B5が最大で2%程度であったのに対
し、基本区間20個で置換した場合は、最大でほぼ8%
に達することが分かった。
1サイドローブ、第2サイドローブに分けて、更に詳細
に検討する。上述の結果から最も広帯域化に寄与するの
はメインローブと推測されるので、まずメインローブに
ついて検討する。図18(b)に示す電極構成のメイン
ローブの図中左端から所定の区間数を逆方向SPUDT
で置換した場合、置換する基本区間数とトランスバーサ
ルSAWフィルタの5dB、33dB帯域幅増加率B
5、B33をシミュレーションで求めた。図4はその結
果を示す図で、5dB帯域幅増加率B5は、置換した基
本区間数にほぼ比例して増加するが、B33は一旦減少
して区間数30をピークとして増加することが分かっ
た。図5は、図18(b)の電極構成でメインローブの
図中左端から中央方向に向かって30区間を、逆方向S
PUDTで置換した場合の伝送特性であって、Aは通過
帯域の拡大図で右の縦軸に減衰量を示し、Bは全体の減
衰特性であり、左の縦軸に示してある。同図から明らか
なように帯域幅が広く、急峻な減衰特性が得られるもの
の通過帯域のほぼ中央に約2dB程度の大きなリップル
が生じる。図4のPは置換基本区間数に対するリップル
の大きさを示したものであって置換した区間数が増える
ほどリップルも増大することがわかる。そこで、このリ
ップルを抑圧すべく今度は第1サイドローブに注目し
た。図6は、逆方向SPUDTを30区間だけ置換した
IDT電極において、第1サイドローブの図中右端から
所定の区間数を順方向SPUDTで置換した場合、基本
区間数の増加とリップルP、5dB、33dB帯域幅増
加率B5、B33との関係を示した図である。
電極指を30区間の逆方向SPUDTで置換したIDT
電極ではリップルPが約2dBあり、そのピーク(極大
値)の間隔は約660kHzであった。これに対し第1
サイドローブの右端から置換する順方向SPUDTの基
本区間を順次増加すると前記リップルの間に新たなリッ
プルが発生し、そのピーク間隔は250kHz〜300
kHzとなった。この通過帯域中央に発生した新たなリ
ップルが前記外側に生じたリップルの凹みを補正し、通
過帯域を平坦化するように作用することが分かった。例
えば、第1サイドローブの右端より20区間を順方向S
PUDTで置換した場合には伝送特性が図7のようにな
り、リップルはほぼ0.2dBと大幅に小さくすること
ができた。このとき順方向SPUDTによるリップル間
隔は約240kHzであり、前記逆方向SPUDTによ
るリップル間隔約660kHzの内側にあり、この2つ
のリップルが互いに打ち消すように重なりあい、結果と
してフィルタのリップルが小さくなるように作用する。
即ち、リップルPの極大値の間隔は210kHz、24
0kHz、210kHzとなり、ほぼ等間隔に極大点が
配値されるようになる。図6から明らかなように、第1
サイドローブで置換する順方向SPUDTの基本区間数
を増加すると、除々にリップルが減少し、基本区間が2
0個となったところで極小となり、さらに増加させると
フィルタのリップルは増大していくことが確認された。
続して配置する逆方向SPUDTの基本区間数と、第1
サイドローブの右端から左端にかけて配置する順方向S
PUDTの基本区間数とを種々組み合わせて、トランス
バーサルSAWフィルタの伝送特性をシミュレーション
より求めた。図8はその結果の一部をまとめたものであ
って、縦軸には第1サイドローブで置換する順方向SP
UDTの区間数と5dB帯域幅増加率(%)を併記し、
右端の縦軸にはリップル(dB)を表示している。この
図に示すように、フィルタのリップルを小さく維持する
には、第1サイドローブにおける順方向SPUDTの基
本区間数N2は、メインローブに配置する逆方向SPU
DTの基本区間数N1の60%〜70%とすべきである
ことが確かめられた。図9はメインローブにおいてメイ
ンローブ全体の基本区間数Lに対する逆方向SPUDT
にて置換した基本区間数N1の割合とそのときのフィル
タのリップルとの関係を示した図である。 この図から明
らかなように、メインローブに配設する逆方向SPUD
Tの基本区間数が多くなると、これによって発生するリ
ップルの凹みが、第1サイドローブに配置する順方向S
PUDTにより生ずる内側のリップルによって補正する
ことがでないほど大きなものとなる。例えばメインロー
ブ全体の基本区間数73のうち逆方向SPUDTの基本
区間数を40とした場合、これにより生じるリップルの
凹みを補正するために必要となる第1サイドローブの順
方向SPUDTの基本区間数は26区間となるが、図9
に示すようにリップルの補正限界を越えるためリップル
を小さくすることができない。よって、リップルを1d
Bより低く抑えるためには上記の割合を60%以下とす
べきであり、望ましくは45%以下に設定すべきであろ
う。
イドローブから第1サイドローブにわたって電極指を逆
方向SPUDTで置換した場合を考える。図11は前記
第2サイドローブの図中左端より逆方向SPUDTで置
換する基本区間数を増加させたとき、リップルP、帯域
幅増加率B5、B33の関係を示した図である。同図よ
り通過帯域幅は最大で1%程度であるが増加することも
確かめられた。また、図12は置換する逆方向SPUD
Tの基本区間数とこの逆方向SPUDTで生じるリップ
ルのピークの周波数間隔との関係を示す図である。この
図より第2サイドローブから第1サイドローブにかけて
逆方向SPUDTを配置することにより、リップルのピ
ーク間隔が300kHz〜400kHzの範囲で生ずる
ことが分かった。第2サイドローブから第1サイドロー
ブにかけて電極指を逆方向SPUDTで置換することに
より生じたリップルは、メインローブの電極指を逆方向
SPUDTで置換の際に生じるリップルの凹みを補正す
るために用いることが可能である。
18(b)の電極構成のメインローブ左端から35区間
を逆方向SPUDTに、第1サイドローブの右端から2
3区間を順方向SPUDTにそれぞれ置換した場合の伝
送特性である。図14は上記に加え第2サイドローブの
左端から3区間を逆方向SPUDTで置換した場合の伝
送特性である。リップルがより平坦になっていることが
分かる。
験的に確かめるため、トランスバーサルSAWフィルタ
の試作を行った。図15は試作したフィルタの特性を示
すものであって、同図(a)は通過帯域特性Aと群遅延
時間τが、同図(b)には減衰特性を含む伝送特性が示
されており、その中心周波数は111.85MHz、5
dB帯域幅は1.23MHz、33dB帯域幅は1.8
MHz以下、リップル0.2dB、挿入損失12.5d
B、群遅延時間は0.6μsであった。同図から明らか
なように試作したものにおいても、広帯域且つ急峻な減
衰特性を有し、通過域のリップルの少ない平坦な特性が
実現できることを確認した。
間引き法を用い、出力側のIDT電極に正規型を用い
て、入力側のIDT電極に対して図17に示す種々の基
本区間で置換した場合の諸特性について説明したが、本
発明はこれのみに限定することなく出力側IDT電極に
電極間引き法を用い、SPUDT電極等の一方向性電極
で置換してもよい。
ので、トランスバーサルSAWフィルタの通過帯域幅
(5dB)を拡大すると共に減衰帯域幅(33dB)を
ほぼ維持する結果、減衰傾度を大幅に急峻にすることが
可能となり、ディジタル携帯電話等で要求されている性
能を実現可能としたという優れた効果を奏す。
ィルタの電極構成を示す平面図、(b)IDT電極の詳
細な構成を説明する図である。
置換するとき、その位置と5dB、33dB帯域幅増加
率B5、B33との関連を示す図である。
で置換するとき、その位置と5dB、33dB帯域幅増
加率B5、B33との関連を示す図である。
るとき、その置換区間数とリップルP、帯域幅増加率B
5、B33との関連を示す図である。
で置換した場合の伝送特性である。
た場合、置換区間数とリップルP、帯域幅増加率B5、
B33との関連を示す図である。
ローブを順方向SPUDTで置換した場合の伝送特性を
示す図である。
ローブを順方向SPUDTで置換した場合、それぞれの
区間数とリップルP、帯域幅増加率B5、B33との関
連を示す図である。
本区間数に対するメインローブの基本区間数の割合とリ
ップルの関係を示す図である。
第1サイドローブを順方向SPUDT26区間で置換し
た場合の伝送特性である。
した場合のリップルP、帯域幅増加率B5、B33との
関連を示す図である。
した場合、そお区間数と生ずるリップルのピーク間隔と
の関連を示す図である。
第1サイドローブを順方向SPUDT23区間で置換し
た場合の伝送特性である。
逆方向SPUDT3区間で置換したときの伝送特性であ
る。
(a)通過域特性、群遅延時間特性と、(b)は減衰特
性である。
成を示す平面図である。
(1λ)の構成を示す平面図である。
説明する図である。
送特性を示す図である。
図である。
Claims (4)
- 【請求項1】圧電基板の主面上に表面波の伝搬方向に沿
って2つのIDT電極を配置して構成するトランスバー
サルSAWフィルタにおいて、前記IDT電極の少なく
とも1つにメインローブ、第1のサイドローブ及び第2
のサイドローブの重みづけを施すと共に前記メインロー
ブの基本区間数をLとし、該メインローブを置換する逆
方向SPUDTの区間数をN1とするとき、0.08L
<N1<0.6Lとしたことを特徴とするトランスバー
サルSAWフィルタ。 - 【請求項2】前記第1サイドローブに配置する順方向S
PUDTの区間数N2としたとき、0<N2<N1とし
たことを特徴とする請求項1に記載のトランスバーサル
SAWフィルタ。 - 【請求項3】圧電基板の主面上に少なくとも2つのID
T電極を配置して構成するトランスバーサルSAWフィ
ルタにおいて、前記IDT電極の少なくとも1つが一方
向性トランスデューサと第1及び第2の励振作用がない
基本区間電極とを含む構成であると共に、前記第1の基
本区間電極の1波長基本区間は前記一方向性トランスデ
ューサの1波長基本区間と弾性表面波の伝搬方向に対し
て同一の電極構成であると共に、前記第2の基本区間電
極の1波長基本区間は前記一方向性トランスデューサの
1波長基本区間と弾性表面波の伝搬方向に対して左右対
象の電極構成であることを特徴とするトランスバーサル
SAWフィルタ。 - 【請求項4】一方向性トランスデューサは1波長基本区
間が3本の電極指からなる構成であって、前記3本の電
極指のうち1本は他の2本と電極指の幅が異なることを
特徴とする請求項3に記載のトランスバーサルSAWフ
ィルタ。
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