JP3492232B2 - ポータブル式撮影装置のグリップ機構 - Google Patents

ポータブル式撮影装置のグリップ機構

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宏之 松本
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポータブル式撮影
装置(例えば、ポータブル式カメラレコーダ)、特にそ
のグリップを支持する機構に関する。
【0002】
【従来の技術】ポータブル式撮影装置は、一般に、その
撮影装置本体を肩に載せ、撮影装置本体の前部に設けた
レンズ部の側部にあるグリップを片手で把持した状態で
取り扱われる。一方、撮影装置を取り扱う撮影者の体格
(具体的には、腕の長さ及び肘から掌までの長さ)には
個人差がある。そのため、撮影装置を肩に載せた状態
で、撮影者に最適なグリップの位置と方向にも、当然個
人差がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来から提供
されているポータブル式撮影装置のグリップは、撮影装
置の本体に対して固定されている。そのため、体格の大
きな人、また体格の小さな人にとって、必ずしも最適な
操作性が得られないという場合があった。また、グリッ
プの位置が撮影者に対して最適な位置に無い状態で長時
間の撮影を行うと、撮影者の受ける疲労は多大なもので
あった。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで、本願発明は、撮
影者がその体格に応じて最適な位置にグリップを移動で
きる機構を提供することを目的とする。この目的を達成
するために、本願発明のグリップ機構は、グリップを、
ポータブル式撮影装置において、グリップを、前後方向
と、上下方向と、レンズ部の光軸とほぼ直交する横方向
の軸を中心とする回転方向に、それぞれ独立して移動で
きるようにしたことを特徴とする。
【0005】本願発明のグリップ機構の他の形態は、撮
影装置本体から前方に伸びる連結部と、レンズ部の光軸
とほぼ直交する横方向に伸びる横軸と、上記横軸を、連
結部に対して、前後方向と上下方向に移動させる機構
と、上記横軸に、この横軸を中心として回転自在に設け
たグリップと、上記グリップを連結部に対して固定する
固定部とを備えたことを特徴とする。
【0006】本願発明のグリップ機構の別の形態は、レ
ンズ部と略平行に撮影装置本体から前方に向かって伸び
るアームと、このアームに対して前後方向に移動可能に
設けた移動ブロックと、この移動ブロックに形成した上
下方向の溝と、この溝を通り、レンズ部の光軸とほぼ直
交する方向に伸びる横軸と、この横軸にこれを中心とし
て回転自在に取り付けたグリップと、このグリップをア
ームに対して固定する固定部とを備えたことを特徴とす
る。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して本願発
明の好適な実施の形態を説明する。図1は、ポータブル
式撮影装置(具体的には、ポータブル式カメラレコー
ダ)の前部を示す。この撮影装置10は、撮影装置本体
12と、この撮影装置本体12の前部から前方に突出し
たレンズ部14と、このレンズ部14の側部にあって、
撮影中に撮影者が片手(本実施形態の撮影装置では右
手)の掌を載せるグリップ部16を備えている。
【0008】グリップ部16は、図2に詳細を示すよう
に、撮影者がその掌を載せるグリップ20を有する。グ
リップ20は、これに載せた撮影者の手の安定及び位置
決めを図るために、ストラップ22を備えている。グリ
ップ部16はまた、グリップ移動機構24を有し、この
グリップ移動機構24により、グリップ20が前後方向
と上下方向に移動でき、かつ、所定の水平軸を中心とす
る周方向に回転できるようにしてある。
【0009】グリップ移動機構24は、グリップ20の
表側(撮影者が掌を載せる面)から裏側まで貫通する孔
26を有し、この孔26にねじ(横軸)28が挿通され
ている。このねじ28は、図3及び図4に示すように、
グリップ20の表側に突出した端部に、この端部からね
じ28に直交する方向に伸びる軸30を一体的に有す
る。また、軸30の両端部には、略半円形リングの摘み
32の両端部が回転自在に連結されており、この摘み3
2を持って回転することで、ねじ28を締め付け又は緩
めることができるようにしてある。なお、グリップ20
の表側には、孔26を中心として、摘み32の外径より
も僅かに大きな円形の窪み34を形成し、通常時、この
窪み34に摘み32を収容できるようにするのが好まし
い。
【0010】図2に戻り、グリップ移動機構24は、撮
影装置本体12からレンズ部14の光軸と平行に伸びる
アーム(連結部)36を有する。アーム36の基端部は
撮影装置12に固定されている。アーム36の先端側に
は、光軸方向(前後方向)に伸びる長方形の開口部(前
後方向ガイド部)38が形成されている。開口部38に
はこの開口部38の上下方向の高さとほぼ同一の高さを
有する矩形のスライド板40が配置されており、このス
ライド板(移動ブロック)40が前後方向に移動できる
ようにしてある。また、スライド板40は、開口部38
に沿って上下方向のスロット(溝)42が形成され、後
に説明するように、このスロット42に沿ってねじ28
が上下に相対移動できるようにしてある。
【0011】アーム36の外側、すなわちアーム36と
グリップ20との間には、グリップ20側に第1の板4
4、アーム36側に第2の板46が配置される。これら
板44、46は、それぞれ円形に形成されており、それ
ぞれの中心に貫通孔48、50が形成されている。他
方、アーム36の内側には、アーム36側から、第3の
板52、第4の板54が配置されている。これら板5
2、54は、それぞれ円形に形成されており、それぞれ
の中心に貫通孔56、58が形成されている。また、第
4の板54の外側には、ナット60が配置される。
【0012】このような構成を有するグリップ移動機構
24は、図2に示す通り配置された板44の貫通孔4
8、板46の貫通孔50、スライド板40のスロット4
2、板52の貫通孔56、板54の貫通孔58に、グリ
ップ20の裏側から突出したねじ28を挿通し、このね
じ28の先端にナット60を嵌める。このとき、グリッ
プ20の表側にある摘み32を持ち、これを回転するこ
とにより、グリップ20がアーム36に対して固定され
る。
【0013】アーム36に固定されているグリップ20
の位置、方向を変える場合、摘み32を持ち、これを回
転してねじ28を緩める。この状態で、グリップ20
は、ねじ28を中心として回転できる。また、グリップ
20をアーム36に対して前後に移動すると、このグリ
ップ20と共に、ねじ28、板44、46、52、5
4、及びスライド板40が前後に移動する。さらに、グ
リップ20をアーム36に対して上下に移動すると、こ
のグリップ20と共に、ねじ28と板44、46、5
2、54が上下に移動する。このとき、スライド板40
はアーム36に対して移動せず、そこに形成されている
スロット42に沿ってねじ28が移動する。なお、ねじ
28がスロット42の上端又は下端に位置していると
き、スライド板40はその両側にある板46と52に挟
まれているので、スライド板40が開口部38から脱落
することはない。
【0014】したがって、図1に示すように、撮影者
は、その肩に撮影装置12を載せた状態で、グリップ2
0を前後方向、上下方向に移動し、また、ねじ28を中
心に回転し、例えば、肘(支点62)を中心として最も
負担のかからない最適な場所にグリップ20を移動でき
る。なお、グリップ20の位置設定が終わると、摘み3
2を持ってねじ28を締めると、グリップ20の位置及
び方向が固定される。
【0015】なお、上記実施形態では、アーム36を挟
んでその両側にそれぞれ2枚の板44と46、52と5
4を配置したが、両側に一枚づつあればよい。
【0016】また、上記実施形態では、スライド板40
は、アーム36の開口部38に着脱自在に配置している
が、スライド板40の上端と下端に対向する開口部38
の上端と下端にそれぞれガイド溝を形成し、このガイド
溝にスライド40の上縁と下縁を嵌め込むようにしても
よい。この場合、スライド板40がアーム36から脱落
することがないので、アーム36の両側にあってスライ
ド板40の脱落を防止している板46、52は不要にな
る。
【0017】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
係るグリップ機構によれば、撮影者は、撮影装置本体を
肩に載せた状態で最も楽な場所又操作し易い場所にグリ
ップを位置付けできる。そのため、長時間撮影する場合
でも、撮影者がグリップから受ける疲労を最小限に止め
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 ポータブル式撮影装置の前部側面図。
【図2】 グリップ移動機構の分解斜視図。
【図3】 ストラップを除いたグリップの正面図。
【図4】 摘みの斜視図。
【符号の説明】
10…ポータブル式撮影装置 12…撮影装置本体 14…レンズ部 16…グリップ部 20…グリップ 24…グリップ移動機構
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04N 5/225

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポータブル式撮影装置において、グリッ
    プを、前後方向と、上下方向と、レンズ部の光軸とほぼ
    直交する横方向の軸を中心とする回転方向に、それぞれ
    独立して移動できるようにしたことを特徴とするポータ
    ブル式撮影装置のグリップ機構。
  2. 【請求項2】 ポータブル式撮影装置において、 撮影装置本体から前方に伸びる連結部と、 レンズ部の光軸とほぼ直交する横方向に伸びる横軸と、 上記横軸を、連結部に対して、前後方向と上下方向に移
    動させる機構と、 上記横軸に、この横軸を中心として回転自在に設けたグ
    リップと、 上記グリップを連結部に対して固定する固定部とを備え
    たことを特徴とするポータブル式撮影装置のグリップ機
    構。
  3. 【請求項3】 ポータブル式撮影装置において、 レンズ部と略平行に撮影装置本体から前方に向かって伸
    びるアームと、 このアームに対して前後方向に移動可能に設けた移動ブ
    ロックと、 この移動ブロックに形成した上下方向の溝と、 この溝を通り、レンズ部の光軸とほぼ直交する方向に伸
    びる横軸と、 この横軸にこれを中心として回転自在に取り付けたグリ
    ップと、 このグリップをアームに対して固定する固定部とを備え
    たことを特徴とするポータブル式撮影装置のグリップ機
    構。
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