JP3491302B2 - 調理装置 - Google Patents

調理装置

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JP3491302B2
JP3491302B2 JP23968893A JP23968893A JP3491302B2 JP 3491302 B2 JP3491302 B2 JP 3491302B2 JP 23968893 A JP23968893 A JP 23968893A JP 23968893 A JP23968893 A JP 23968893A JP 3491302 B2 JP3491302 B2 JP 3491302B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電子レンジなどの調理装
置における食品の自動調理に関し、特に食品の表面温度
を非接触で測定する赤外線検出手段を備えた調理装置の
改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来この種の調理装置例えば電子レンジ
は、実開昭58−158202号公報に記載されてい
る。図6に示すように、調理室1内に食品2や皿3を載
せるための調理台4があり、さらにこの食品2を調理す
る加熱手段5、非接触で調理台4上に載せられた食品2
の温度を検出する表面温度検出手段6、この表面温度検
出手段6の出力が所定値に達した場合、加熱手段5によ
る食品2への加熱を停止する完了判定手段7とを備えて
いる。
【0003】調理台4は食品2の加熱ムラを低減するた
め、加熱手段5によって食品2を電波加熱する場合常時
食品2を回転させる(例えば10秒間で1周させる)タ
ーンテーブルである。
【0004】加熱手段5は、マグネトロンからなり所定
のパワー出力で食品2をマイクロ波加熱する。
【0005】表面温度検出手段6は例えば1素子のサー
モパイル型の赤外線センサで構成され、調理室1の天井
面に固定され、開口窓を介して調理台4の中央付近に置
かれた食品2から放射される熱エネルギーを非接触で検
出し温度に換算する。表面温度検出手段6は例えば図7
のように示される。6aは食品2から放射される輻射熱
(赤外線)を効率よく集光するもので赤外線を透過させ
る材質(例えばシリコン)からなる集光レンズである。
6bは集光レンズ6aで集められた食品2からの輻射熱
を熱電変換するサーモパイル素子で、6cはこのサーモ
パイル素子6bの出力信号を例えば1000倍に増幅す
る増幅回路である。
【0006】サーモパイル素子6bはゼーベック効果を
利用したものでビスマスーアンチモンといった異種金属
材料を数十対から数百対にわたり接合した熱電対を備え
ており、熱電対の温接点と冷接点間に生じた温度差に対
応した電位差を取り出すしくみとなっている。接合部の
温接点は光軸の中心付近に配置され、食品2から放射さ
れる輻射熱を受けやすくするよう金黒と呼ばれる吸熱材
を塗布している。一方接合部の冷接点はヒートシンクを
介し熱伝導率の高い外側の金属缶に熱結合し出来るだけ
温度変動しないように構成されている。
【0007】いま食品2から集光レンズ6aを介してサ
ーモパイル素子6bに対し輻射熱エネルギーが入射した
場合、温接点は冷接点に比べわずかに温度上昇を生じ
る。サーモパイル素子6bはこの温接点と冷接点と間に
発生した温度差をゼーベック効果を用いて起電力(例え
ば10μV/℃)に変換するものである。増幅回路6c
はサーモパイル素子からの出力電圧を例えば1000倍
に増幅し電圧V1(V)を出力する。一方6dは冷接点
温度検出サーミスタであり、サーモパイル素子6bに熱
結合されている。冷接点温度検出サーミスタ6dの出力
はさらに直線化回路6eで直線化され、冷接点温度に比
例する電圧V2(V)を出力する。最後に食品温度算出
部6fは増幅回路6cから出力される電圧V1(V)と
直線化回路6eから出力される電圧V2(V)とを合成
し食品2の温度に換算し、完了判定手段7に伝える。
【0008】一般に増幅回路6cすなわちサーモパイル
素子6bから出力される電圧V1(V)は食品2からの
入射エネルギーに比例し、 T1(K):食品2温度 T2(K):冷接点近傍温度 η:食品2の放射率 k:定数(ステファン・ボルツマン定数*センサ感度*
増幅率) とすると、ステファンーボルツマンの法則に基づき V1=K*(η*T14−T24)・・・・・・・・・
・・(式1) で表すことができる。ここで食品2の放射率ηを一定
(例えば0.93)、また電圧V2 (V)はT2(K)に比例し、T2(K)の変動幅が小
さいとすれば(式1)は、 T1=k1*V11/4+k2*V2+k3・・・・・
・・・・(式2) k1、k2、k3:定数によって定まる値 に変形近似できる。つまりV1(V)及びV2(V)か
ら測温したい食品2の表面温度T1(K)を算出できる
ことになる。実際には例えば集光レンズ6aが透過する
赤外線量が波長すなわち輻射温度によって異なるなどの
理由により、基本となる(式1)に完全には合致しな
い。特に食品2が限定された狭い温度帯にある場合は T1=k1*V1+k2*V2+k3・・・・・・・・
・・(式3) k1、k2、k3:定数Kによって定まる値 といった1次式で温度換算してよい。または(式3)に
おけるk1、k2、k3の値を使用温度帯や調理メニュ
ーごとに切替え複合化してT1(K)を求めてもよい。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の構成では表面温度検出手段6近傍の雰囲気温度変動な
どにより実際のサーモパイル素子6b中の冷接点温度と
冷接点温度検出サーミスタ6dから直線化回路6eを介
し出力される電圧V2(V)との間でアンバランスが生
じ、結果的に換算される食品2の表面温度T1(K)に
測定誤差が出るという課題があった。この原因は伝導熱
によって冷接点近傍の温度を測定する冷接点温度検出サ
ーミスタ6dが冷接点そのものの温度変化に完全に追従
しきれていないことと、食品2の温度変化に対するV1
(V)の応答速度と冷接点近傍温度変動に対するV2
(V)の応答速度にずれがあるためである。
【0010】また集光レンズ6aに汚れや水滴などが付
着した場合や振動などによって光軸が若干ずれた場合
に、サーモパイル素子6bに入射する輻射熱エネルギー
が減少し測定誤差が出る。あるいは増幅回路6c、直線
化回路6eの出力における温度ドリフト特性などにより
測定誤差が出るという課題もあった。言いかえると前記
(式3)におけるk1、k2、k3の各値が定数ではな
く応答遅れにより時間変動したり、温度によってずれて
いくということである。
【0011】本発明は上記課題を解決するもので、表面
温度検出手段6近傍の雰囲気温度が変動した場合や高温
となった場合あるいは劣化などにより出力が低下した場
合にも、その変化に対応して測温すべき食品2の温度を
簡単に精度よく測定し、出来映えにバラツキのない自動
調理ができる調理装置を提供することを目的としてい
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の調理装置は、食品を加熱する加熱手段と、前
記食品から放射される輻射熱を非接触で検出し熱電変換
する赤外線検出手段と、前記赤外線検出手段を駆動して
赤外線を検出する向きを前記食品の載置される方向と前
記食品の載置位置以外の方向へと変える切り替え手段
と、前記食品の載置位置以外の所定位置の温度を検出す
る基準温度検出手段と、前記赤外線検出手段の出力及び
前記基準温度検出手段の出力から前記食品温度を算出す
る食品温度算出手段と、前記食品温度算出手段の出力に
応じ前記加熱手段を制御する制御手段とを備え、前記食
品温度算出手段は、食品の載置位置以外の所定位置の温
度と、所定位置近傍からの輻射熱による赤外線検出手段
の出力電圧と、前記赤外線を検出する向きを前記食品の
載置される方向にしたときの食品からの輻射熱による赤
外線検出手段の出力電圧とをもとに前記食品温度を算出
するようにしたものである。
【0013】また特に食品を加熱する加熱手段と、この
食品の載置位置以外の所定位置の温度を測定する基準温
度検出手段と、食品あるいは所定位置から放射される輻
射熱を非接触で検出し熱電変換する赤外線検出手段と、
食品からの輻射熱による赤外線検出手段の出力、所定位
置からの輻射熱による赤外線検出手段の出力及び基準温
度検出手段の出力から食品温度を算出する食品温度算出
手段と、食品温度算出手段の出力に応じ加熱手段を制御
する制御手段と、赤外線検出手段を駆動し前記赤外線検
出手段が検出する輻射熱検出の方向を食品の方向かまた
は所定位置の方向かに切り替える切替手段を備えたもの
である。
【0014】
【作用】本発明は上記構成によって、基準温度検出手段
で正確に測定される所定位置の温度と所定位置から放射
される輻射熱を熱電変換した赤外線検出手段の出力を基
に食品から放射される輻射熱を熱電変換する赤外線検出
手段の出力から食品温度を正確に測定することになる。
【0015】また特に1つの赤外線検出手段を駆動し、
輻射熱検出対象を食品または所定位置に切り替える切替
手段を備えることによって、(式4)における右辺第2
項、第3項と(式5)における右辺第2項、第3項とは
完全に一致するので厳密に(式6)が成立する。
【0016】制御手段は食品温度検出手段で求めた正確
な食品温度に基づき、加熱手段に対し食品への加熱制御
量や加熱時間などを制御することで、出来映えにバラツ
キのない自動調理を実現する。
【0017】
【実施例】以下、本発明の第1の実施例を図1、図2を
用いて説明する。尚、従来例と同じ構成のものは同一符
号をつける。
【0018】図1に示すように、調理室1内に食品2や
皿3を載せるための調理台4があり、さらにこの食品2
を調理する加熱手段5、非接触で調理台4上に載せられ
た食品2あるいは機械室8内の所定位置9から放射され
る輻射熱を熱電変換する赤外線検出手段10が設けられ
ている。所定位置9の表面は放射率を高くするため、黒
体塗装されている。またこの所定位置9の温度T0
(K)を常時検出する基準温度検出手段11が接続され
ている。12はこの赤外線検出手段10を90゜回転さ
せ、赤外線検出手段10における輻射熱検出対象を食品
2または所定位置9に切り替える切替手段であり、モー
ター、プーリーを備えタイミングベルトを介して赤外線
検出手段10に接続されている。
【0019】赤外線検出手段10の構成を図2に示す。
10aは輻射熱検出対象から放射される輻射熱(赤外
線)を効率よく集光するもので赤外線を透過させる材質
(例えばシリコン)からなる集光レンズである。10b
は集光レンズ10aで集められた輻射熱検出対象からの
輻射熱を非接触で検出し熱電変換するサーモパイル素子
で、10cはこのサーモパイル素子10bの出力信号を
例えば1000倍に増幅する増幅回路である。サーモパ
イル素子10bはビスマスーアンチモンといった異種金
属材料を数十対から数百対にわたり接合した熱電対を備
えている。接合部の温接点は光軸の中心付近に配置さ
れ、食品など輻射熱検出対象からの輻射熱だけを受けや
すくするよう金黒と呼ばれる吸熱材を塗布している。一
方接合部の冷接点はヒートシンクを介し熱伝導率の高い
外側の金属缶に熱結合し出来るだけ温度変動しないよう
に構成されている。いま輻射熱検出対象から集光レンズ
10aを介してサーモパイル素子10bに対し輻射熱エ
ネルギーが入射した場合、温接点は冷接点に比べわずか
に温度上昇を生じる。サーモパイル素子10bはこの温
接点と冷接点との間に発生した温度差をゼーベック効果
を用いて起電力(例えば10μV/℃)に変換するもの
である。増幅回路10cはサーモパイル素子からの出力
電圧を例えば1000倍に増幅し電圧を出力する。
【0020】ここで T1(K):食品温度(未知) T2(K):冷接点近傍温度(未知) T0(K):所定位置の温度(既知) V1(V):食品からの輻射熱による赤外線検出手段の
出力電圧(既知) V0(V):所定位置からの輻射熱による赤外線検出手
段の出力電圧(既知) V0=Ka*T0+Kb*T2+Kc・・・・・・・・
・・・・・(式5) として(式3)の一次式に準じると、V1(V)及びV
0(V)は V1=(1/k1*T1)−(k2/k1)*T2−k
3/k1・・・・・・(式4) V0=(1/k1*T0)−(k2/k1)*T2−k
3/k1・・・・・・(式5) と表せるので、(式4)及び(式5)から T1=(V1−V0)*k1+T0・・・・・・・・・
・・・・(式6) となる。つまり冷接点近傍温度を測定しなくても、非接
触で食品温度を正確に測定できることになる。また冷接
点近傍温度が変動しても測定温度精度に悪影響を及ぼさ
ない。これは(式3)の1次式でなく(式1)の4次式
から導いても同様である。
【0021】食品温度算出手段13は赤外線検出手段1
0及び基準温度検出手段11に接続され、加熱手段5に
よる食品2の加熱時食品2から放射される輻射熱を熱電
変換した赤外線検出手段10の出力電圧をV1(V)、
所定位置9から放射される輻射熱を熱電変換した赤外線
検出手段10の出力電圧をV0(V)、基準温度検出手
段11の出力を温度換算したものをT0(K)とする
と、前記(式6)により食品2の表面温度を算出し、常
時算出したこの食品2温度T0(K)を制御手段14に
伝える。
【0022】制御手段14は食品温度検出手段13で求
めた正確な食品2温度に基づき、加熱手段5に対し食品
2への加熱制御量や加熱時間などを制御し、また食品2
温度T0(K)の値が所定温度に達した場合加熱手段5
による食品2への加熱を停止する。
【0023】ところで、切替手段12によって輻射熱検
出対象を食品2へ向けるか所定位置9へ向けるかを切り
替える方法は加熱手段5による食品2の加熱中交互に切
り替えてもよいし、加熱前には輻射熱検出の方向を所定
位置9に加熱中には食品2に固定しておいてもよい。ま
た切替手段12による赤外線検出手段10の駆動方式は
回転でなく直線移動でも構わない。
【0024】上記構成おいて、基準温度検出手段11で
正確に測定される所定位置9の温度T0(K)と食品2
及び所定位置9から放射される輻射熱を熱電変換した赤
外線検出手段10の出力電圧V1(V)、V0(V)を
基に食品2温度T1(K)を正確に測定することにな
る。実際の赤外線検出手段10近傍の雰囲気温度が変動
した場合や高温となった場合あるいは劣化などにより出
力が低下した場合にも、その変化に対応して測温すべき
食品2の温度を簡単に精度よく測定し、出来映えにバラ
ツキのない自動調理ができる効果がある。
【0025】次に本発明に係わる参考例を図3を用いて
説明する。尚、第1の実施例と同じ構成のものは同一符
号をつける。第1の実施例で示した構成と異なる点は食
品2から赤外線検出手段10に放射される輻射熱を遮断
する遮断手段15と、遮断手段15の温度を測定する基
準温度検出手段11と、遮断手段15を調理室1の天井
面と並行に直線駆動し、輻射熱検出対象を食品2または
遮断手段15に切り替える切替手段16を備えたことに
ある。切替手段16によって調理室1の天井面の開口部
が開放または遮断される。つまり赤外線検出手段10そ
のものを駆動するのではなく、切替手段16が遮断手段
15を駆動することによって輻射熱検出対象を食品2と
遮断手段15に切り替える構成である。ここで遮断手段
15の表面は放射率を高くするため、黒体塗装されてい
る。またこの遮断手段15の温度T0(K)を常時検出
する基準温度検出手段11が接続されている。赤外線検
出手段10の構成は第1の実施例において図2に示した
ものと同様である。
【0026】食品温度算出手段13は前記第1の実施例
同様、赤外線検出手段10及び基準温度検出手段11に
接続され、加熱手段5による食品2の加熱時食品2から
放射される輻射熱を熱電変換した赤外線検出手段10の
出力電圧をV1(V)、遮断手段15から放射される輻
射熱を熱電変換した赤外線検出手段10の出力電圧をV
0(V)基準温度検出手段11の出力を温度換算したも
のをT0(K)とすると、前記(式6)により食品2の
表面温度を算出し、常時算出したこの食品2温度T0
(K)を制御手段14に伝える。
【0027】制御手段14は食品温度検出手段13で求
めた正確な食品2温度に基づき、加熱手段5に対し食品
2への加熱制御量や加熱時間などを制御し、また食品2
温度T0(K)の値が所定温度に達した場合加熱手段5
による食品2への加熱を停止する。
【0028】ところで、赤外線検出手段10をサーモパ
イルによって構成するのでなく、焦電型素子を用い、遮
断手段15をこの赤外線検出手段10のチョッパとして
併用してもよい。
【0029】上記構成おいて、基準温度検出手段11で
正確に測定される遮断手段15の温度T0(K)と食品
2及び遮断手段15から放射される輻射熱を熱電変換し
た赤外線検出手段10の出力電圧V1(V)、V0
(V)を基に食品2温度T1(K)を正確に測定するこ
とになる。実際の赤外線検出手段10近傍の雰囲気温度
が変動した場合や高温となった場合あるいは劣化などに
より出力が低下した場合にも、その変化に対応して測温
すべき食品2の温度を簡単に精度よく測定し、出来映え
にバラツキのない自動調理ができる効果がある。特に赤
外線検出手段10そのものを駆動しなくてよいので駆動
に伴う振動によって赤外線検出手段10の出力にノイズ
が重畳することがない。また赤外線検出手段10近傍の
雰囲気温度が駆動によって変動することもないのでより
安定した状態で測定でき、測定精度が向上する。
【0030】次に本発明に係わる他の参考例を図4、図
5を用いて説明する。異なる点は遮断手段15の温度を
可変制御する基準温度制御手段17と、この基準温度制
御手段16によって制御された遮断手段15の温度に対
する赤外線検出手段10の出力から食品温度算出手段1
3の出力を補正する補正手段18を備えたことにある。
ここで赤外線検出手段10の冷接点近傍温度T2(K)
がほぼ一定で、遮断手段15の温度をT0(K)、遮断
手段15からの輻射熱による赤外線検出手段10の出力
電圧をV0(V)とすると(式5)から V0=(1/k1)*T0−k3/k1・・・・・・・
・・・・・(式7)と出来る。V0(V)は赤外線検出
手段10からの出力電圧であり、T0(K)は基準温度
検出手段11からの温度換算出力値である。加熱手段5
による食品2への非加熱時には切替手段16によって赤
外線検出手段10の輻射熱検出対象を遮断手段15に切
り替えておき、また基準温度制御手段17によって遮断
手段15の温度を任意に変更することで補正手段18に
は(式7)における複数のV0とT0のデータ組が収集
できる。補正手段18は収集された複数のV0とT0の
データ組を例えば最小二乗法で直線回帰することにより
あらかじめ定数k1、k3を算出し食品温度算出手段1
3に伝える。
【0031】食品温度算出手段13は前記第1の実施例
同様、赤外線検出手段10及び基準温度検出手段11に
も接続され、加熱手段5による食品2の加熱時食品2か
ら放射される輻射熱を熱電変換した赤外線検出手段10
の出力電圧をV1(V)、遮断手段15から放射される
輻射熱を熱電変換した赤外線検出手段10の出力電圧を
V0(V)基準温度検出手段11の出力を温度換算した
ものをT0(K)とすると、前記(式6)により食品2
の表面温度を算出し、常時算出したこの食品2温度T0
(K)を制御手段14に伝える。
【0032】制御手段14は食品温度検出手段13で求
めた正確な食品2温度に基づき、加熱手段5に対し食品
2への加熱制御量や加熱時間などを制御し、また食品2
温度T0(K)の値が所定温度に達した場合加熱手段5
による食品2への加熱を停止する。図5に示すように食
品2への加熱時と非加熱時では前記した2つ動作モード
を有し、これを繰り返す構成であり、非加熱モードで算
出される値Kaはその都度更新する。非加熱モードでは
切替手段16によって調理室1天井面の開口部が遮断さ
れているので、機械室8全体あるいは赤外線検出手段1
0近傍の雰囲気温度の変動も少なく、(式7)は成立す
る。
【0033】上記構成において遮断手段15の温度T0
(K)を可変制御する基準温度制御手段17とこの基準
温度制御手段17によって制御された遮断手段15の温
度T0(K)に対する赤外線検出手段10の出力から食
品温度算出手段の出力を補正する補正手段18とを備え
ることによって、様々に可変された遮断手段15の温度
T0(K)とそれに対応する出力電圧V0(V)との関
係から、(式5)におけるKaの値を測定し食品2の温
度算出式(式6)を自動校正することになる。
【0034】よって赤外線検出手段10中の集光レンズ
6aに汚れや水滴などが付着した場合や振動などによっ
て光軸が若干ずれた場合に、サーモパイル素子6bに入
射する輻射熱エネルギーが減少したり、増幅回路6c、
直線化回路6eの出力における温度ドリフトがあるが、
それらの変化に対応して測温すべき食品2の温度を簡単
に精度よく測定し、出来映えにバラツキのない自動調理
ができる効果がある。
【0035】ところで、補正手段18における食品温度
換算式の算出式は(式7)のような1次式でなくてもよ
い。赤外線検出手段10の構成はサーモパイルに限るも
のではない。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、次
の効果がある。
【0037】(1)赤外線検出手段近傍の雰囲気温度が
変動した場合や高温となった場合あるいは劣化などによ
り出力が低下した場合にも、その変化に対応して測温す
べき食品の温度を簡単に精度よく測定し、出来映えにバ
ラツキのない自動調理ができる。
【0038】(2)特に1つの赤外線検出手段を駆動し
輻射熱検出の方向を食品または所定位置に切り替える切
替手段を備えることによって、測定精度が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例における調理装置の構成
を示すブロック図
【図2】同実施例における赤外線検出手段の構成を示す
【図3】本発明の参考例における調理装置の構成を示す
ブロック図
【図4】本発明の参考例における調理装置の構成を示す
ブロック図
【図5】同実施例における調理装置の2種類の動作を説
明するブロック図
【図6】従来の調理装置の構成を示すブロック図
【図7】同実施例における表面温度検出手段の構成を示
す図
【符号の説明】
2 食品 5 加熱手段 10 赤外線検出手段 11 基準温度検出手段 12 切替手段 13 食品温度算出手段 14 制御手段 15 遮断手段 18 補正手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F24C 7/02 330 F24C 7/02 320

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 食品を加熱する加熱手段と、前記食品か
    ら放射される輻射熱を非接触で検出し熱電変換する赤外
    線検出手段と、前記赤外線検出手段を駆動して赤外線を
    検出する向きを前記食品の載置される方向と前記食品の
    載置位置以外の方向へと変える切り替え手段と、前記食
    品の載置位置以外の所定位置の温度を検出する基準温度
    検出手段と、前記赤外線検出手段の出力及び前記基準温
    度検出手段の出力から前記食品温度を算出する食品温度
    算出手段と、前記食品温度算出手段の出力に応じ前記加
    熱手段を制御する制御手段とを備え、前記食品温度算出
    手段は、食品の載置位置以外の所定位置の温度と、所定
    位置近傍からの輻射熱による赤外線検出手段の出力電圧
    と、前記赤外線を検出する向きを前記食品の載置される
    方向にしたときの食品からの輻射熱による赤外線検出手
    段の出力電圧とをもとに前記食品温度を算出するように
    した調理装置。
  2. 【請求項2】 食品を加熱する加熱手段と、この食品の
    載置位置以外の所定位置の温度を測定する基準温度検出
    手段と、食品あるいは所定位置から放射される輻射熱を
    非接触で検出し熱電変換する赤外線検出手段と、食品か
    らの輻射熱による赤外線検出手段の出力、所定位置から
    の輻射熱による赤外線検出手段の出力及び基準温度検出
    手段の出力から食品温度を算出する食品温度算出手段
    と、食品温度算出手段の出力に応じ加熱手段を制御する
    制御手段と、前記赤外線検出手段を駆動し前記赤外線検
    出手段が検出する輻射熱検出の方向を前記食品の方向か
    または前記所定位置の方向かに切り替える切替手段を備
    えた調理装置。
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