JP3491129B2 - 異形棒鋼の圧延方法 - Google Patents
異形棒鋼の圧延方法Info
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Description
めこまれる鉄筋等に使用される異形棒鋼を得るための圧
延方法に関し、特に、優れた曲げ加工性を示す4条リブ
異形棒鋼の寸法精度を向上させ得る圧延方法に関する。 【0002】 【従来の技術】一般の異形棒鋼は、図1(a)に示すよ
うに丸棒材の周面に所定の節2と二条の縦方向のリブ3
とを形成したものである。節2およびリブ3を除いた部
分(自由面)5の直径D、節2の高さt、軸方向で隣合
う節2間の距離L、リブ3の幅dがJIS規格により定
められており、特に、節2の高さtについては、その許
容範囲は厳しく設定されている。これに対して、図1
(b)に示すような縦リブ3を四条有する4条リブ異形
棒鋼1が知られている。4条リブ異形棒鋼は、一般的な
2条リブ異形棒鋼に比べて使用時の曲げ加工におけるね
じれや曲がりの発生がなく、加工性に優れた特性をも
つ。 【0003】この種の4条リブ異形棒鋼の圧延方法とし
て、本出願人は、最終仕上げ圧延を4ロール圧延機によ
り行う方法を先に提案した(特開平7−32330
2)。このものは、図2に示すような二個一対のロール
R1,R2 とR3,R4 とを直交状に配設したもので、最終
仕上パスを形成する各仕上ロールR1 〜R4 には、断面
円弧状の周溝6に、図3に示すような周方向に沿って所
定間隔の節溝7が形成してある。この仕上ロールR1 〜
R4 のロール隙きによるラウンド孔型8に、上流側の圧
延機列によって断面円形に圧延された被圧延素材を通し
て圧下し、その周面に節2を形成する。同時に、隣接す
る各ロールの間隙への噛みだしにより四条のリブ3が形
成される。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】周溝6に節溝7を有す
る四個の仕上ロールR1 〜R4 で断面円形の素材を直交
する二方向から圧延して異形棒鋼を製造する場合、節2
のない自由面5は当然圧下量が大きいから、その減面率
に比例して材料は長手方向へ伸びようとする。そのた
め、本来ならロール節溝7へ供給されて節2となるべき
部分の材料の肉が伸びによって取られてしまうことにな
る。そこで、いま、図4に示すように、対向するロール
R1,R2 (R3,R4 )の節溝7の溝底(節の頭)7a間
の径L7aとほぼ等しい外径の丸棒素材である被圧延材S
を仕上ロールR1 〜R4 で圧下すると、ロール節溝7へ
の材料充満度が不足してしまい、肉引け(プルダウン)
となって節高さtが小さくなる。 【0005】そこで節溝7の充満度を十分とするべく被
圧延材Sの入側径を前記L7aより大きくすると、ロール
節溝7への充満度は十分になるが、隣接ロール間の隙間
に噛みだして形成されるリブ3部分が節溝7の底部より
外方へはみ出してリブ3の外径が節2の外径より大きく
なる。したがって、製品寸法のバラツキ範囲が大きかっ
た。 【0006】本発明は、このような従来技術の課題を解
決するためになされたものであり、ロール節溝への充満
度を満足させると同時に、リブ外径の過剰な噛みだしを
防止することにより、寸法精度の極めて高い異形棒鋼が
得られる圧延方法を提供することを目的とする。 【0007】 【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明に係る異形棒鋼の圧延方法は、線材・棒材
の連続圧延機の少なくとも最終仕上圧延機に4ロール圧
延機を配し、該圧延機のロール孔型の円周方向に所定間
隔に形成した節溝で、ほぼ丸断面形状の被圧延材の表面
に節を成形する異形棒鋼の圧延方法において、前記4ロ
ール圧延機とその直前の圧延機間の被圧延材に0.2〜
1.2kgf/mm2 の張力を付与することを特徴とす
る。 【0008】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面を
参照して説明する。図5に、この実施形態において採用
したパススケジュールの一例を示す。先ず、断面が正方
形の母材Sを、粗圧延機群のフラットロールF1 〜F6
により圧下方向を鉛直方向と水平方向とに交互に変えな
がらカリバレス圧延することにより、母材断面積を徐々
に小さくしていく。続いて、中間圧延機群および仕上げ
圧延機群のオーバル孔型O1 〜O4 とラウンド孔型r1
〜r4 とで交互に鉛直方向と水平方向とから圧下し、最
後に4ロール圧延機からなる最終仕上圧延機のラウンド
孔型r5 で、節溝を備えた二対四個のロールにより直交
する二方向から圧延して、図1(b)に示したような周
面に節2と4条リブ3を形成した異形棒鋼1を製造す
る。 【0009】このとき、最終仕上圧延機として配設した
4ロール圧延機(ラウンド孔型r5)とその直前の圧延
機(ラウンド孔型r4 )間の被圧延材に敢えて張力を付
与する。その張力付与は、各圧延機を専用のモータで駆
動する単独駆動方式でそれら両圧延機のロール回転数を
調整して行っても、複数スタンドが駆動モータを共有す
る共通駆動方式でロール間隙調整のみで行っても良い
が、より精密な寸法精度の保証という面からは単独駆動
方式が好ましい。例えばロードリレーまたは圧延中のモ
ータ負荷電流値によりモータの回転を調整することによ
り、最終仕上圧延機とその直前圧延機との間で被圧延材
に付与する張力を迅速且つ微細に制御しつつ圧延するこ
とが可能である。 【0010】最終仕上げ用の4ロール圧延機の圧延ロー
ルR1 〜R4 には、図3に示すロールR1 ,R2 と同様
に、ロール周面に断面円弧状の周溝6が形成され、この
周溝6の溝面に周方向に垂直に所定の幅で節溝7が所定
間隔を保って刻まれている。 【0011】このような孔型を有する4ロール圧延機の
二対四個の圧延ロールR1 〜R4 で形成されるロール隙
き8(すなわちラウンド孔型r5 )の入り側の被圧延材
Sに、張力を付与しつつ圧延ロールR1 〜R4 で圧下す
る。この場合、直前圧延機のラウンド孔型r4 から供給
される被圧延材Sは、図6に示すように断面ほぼ丸形で
ある。その被圧延材外径Hは、4ロール圧延機の圧延ロ
ールR1 〜R4 の節溝7の溝底7aで形成される円形断
面の直径(以下、「節頭径」という)L7a以上とする。 【0012】このようにラウンド孔型r5 に通す被圧延
材Sの外径Hがロール孔型の節頭径L7aより大きい場合
に、その被圧延材Sに張力を付与した状態で圧延ロール
R1〜R4 で圧下すると、被圧延材Sは圧下による長手
方向への伸びに引張応力による伸びが加わって、その外
径が張力付与のない場合より大きく減径しながら圧延さ
れる。しかし、その外径が大きい分、余分に材料がロー
ル孔型の節溝7内に供給されるから、ラウンド孔型r5
の節溝7への充満度は良好であり大きなプルダウンは生
じない。そのため、製品異形棒鋼1の節高さtが小さく
なることがなく、真円度も良好である。 【0013】一方、非圧延部分である隣合う各圧延ロー
ルR1 〜R4 同士の隙間部分には被圧延材Sが噛みだし
て異形棒鋼のリブ3が形成されていく(図6)。この噛
みだし10は、製品異形棒鋼のリブ外径寸法L3 を規定
するもので、圧下力が負荷されないため被圧延材Sの外
径Hに相当する量となる。したがって張力を付与せずに
そのまま圧延すると、製品の異形棒鋼は図7に示すよう
にリブ外径L3 が節外径L2 より大きくなってしまう。
しかし、本発明の方法では張力を付与しつつ圧延するこ
とにより、ラウンド孔型r5 へ供給される入側被圧延材
Sの外径Hの減径率(もとの外径Hに対する減径量の割
合)がより大きくなり、そのためリブ3の噛みだし10
も減少する結果、図8に示すように製品異形棒鋼1のリ
ブ外径L 3 が節外径L2 と等しくなる。 【0014】図9に、本発明におけるスタンド間張力と
被圧延材Sの外径減径率(H−L3)/Hとの関係を実
験的に求めた結果を示す。試験条件は次の通りとした。 【0015】被圧延材S 外径H:14.0mm 目標寸法 直径D :11.5mm 節の高さt :0.75mm 節間の距離L:9.5 mm リブの幅d :1.5 mm 圧延方法 4ロール圧延機による1パス圧延、直前圧延機との間の
被圧延材に張力付与 ロール形状 節頭径L7a:13.0mm 節溝深さ :0.75mm この結果から、スタンド間張力にほぼ比例して減径率が
増大しつつ次第に飽和することがわかる。本発明の異形
棒鋼の圧延方法において付与する張力の大きさは、0.
2〜1.2kg/mm2 とする。0.2kg/mm2 未
満の張力では素材(直径H>孔型の溝径を前提とした場
合)の減径率2%未満となり、噛みだしが過大になる結
果、製品はリブ外径>節外径となる。一方、上限値1.
2kg/mm2 は、被圧延材Sにちぎれが発生する張力
である。 〔実施例〕目標寸法として、直径D:11.5mm、節
間の距離L:9.5 mm、節の高さt:0.75m
m、リブの幅d:1.5 mm、リブの高さ:0.75
mmの異形棒鋼を製造するために、外径H:14.0m
mの素材を4ロール圧延機で仕上げ圧延した。 【0016】このときの、4ロール圧延機と直前圧延機
との間の張力を0.5kgf/mm 2 とした場合を実施
例とし、比較例として無張力とした場合も加えた。いず
れの場合も、4ロール圧延機のロール形状は、節頭径L
7a:13.0mm、節溝深さ0.75mmとした。 【0017】その結果、比較例では節の高さtは0.6
5〜0.75mmとほぼ目標値に一致したが、リブの高
さは0.9〜1.2mmと目標値より大きい方向に外れ
た。これに対し、実施例では節の高さtもリブの高さも
0.65〜0.75mmとほぼ目標値に一致するものが
製造できた。 【0018】 【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る異形
棒鋼の圧延方法によれば、少なくとも最終仕上げ圧延機
に4ロール圧延機を用いて4条リブ異形棒鋼を圧延する
に際して、ロール孔型の節溝へ材料を十分に充満させる
と共に、直前圧延機との間において被圧延材に張力を付
与しつつ圧延するものとしたため、節部分のプルダウン
やリブ部分の過剰な噛みだしが防止されて、製品異形棒
鋼の寸法精度が向上するという効果を奏する。
ブ異形棒鋼、(b)は4条リブ異形棒鋼である。 【図2】4ロール圧延機のロール配置を説明する正面図
である。 【図3】異形棒鋼圧延の最終仕上圧延機のロールの孔型
の一例を示す模式図である。 【図4】圧延時のロール孔型における肉引け(プルダウ
ン)を説明する断面図である。 【図5】本発明のパススケジュールの一例を示す概要図
である。 【図6】本発明の最終仕上圧延機におけるロール孔型と
被圧延材との寸法関係を示す断面図である。 【図7】張力を付与しないで圧延された場合の異形棒鋼
の断面形状の一例を示す図である。 【図8】張力を付与しつつ圧延された場合の異形棒鋼の
断面形状の一例を示す図である。 【図9】スタンド間張力と材料の減径率との関係を示す
グラフである。 【符号の説明】 2 節 3 リブ 7 節溝 R1 ロール R2 ロール R3 ロール R4 ロール S 被圧延材 L3 リブ外径寸法
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 線材・棒材の連続圧延機の少なくとも最
終仕上圧延機に4ロール圧延機を配し、該圧延機のロー
ル孔型の円周方向に所定間隔に形成した節溝で、ほぼ丸
断面形状の被圧延材の表面に節を成形する異形棒鋼の圧
延方法において、前記4ロール圧延機とその直前の圧延
機間の被圧延材に0.2〜1.2kgf/mm2 の張力
を付与することを特徴とする異形棒鋼の圧延方法。
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JP20172997A JP3491129B2 (ja) | 1997-07-28 | 1997-07-28 | 異形棒鋼の圧延方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP20172997A JP3491129B2 (ja) | 1997-07-28 | 1997-07-28 | 異形棒鋼の圧延方法 |
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JPH1147804A JPH1147804A (ja) | 1999-02-23 |
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