JP3490533B2 - インテークマニホルド用ガスケット - Google Patents

インテークマニホルド用ガスケット

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JP3490533B2
JP3490533B2 JP05727795A JP5727795A JP3490533B2 JP 3490533 B2 JP3490533 B2 JP 3490533B2 JP 05727795 A JP05727795 A JP 05727795A JP 5727795 A JP5727795 A JP 5727795A JP 3490533 B2 JP3490533 B2 JP 3490533B2
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明 田中
博之 中野
義孝 松下
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Honda Motor Co Ltd
Nippon Leakless Industry Co Ltd
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Honda Motor Co Ltd
Nippon Leakless Industry Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関のシリン
ダヘッド部に接続して、機関の燃焼室内に空気を送り込
むためのインテークマニホルド(吸気多岐管)と、シリ
ンダヘッドとの接合面に介挿するインテークマニホルド
用ガスケットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来インテークマニホルド用ガスケット
は金属製のものが主に使用されているが、この金属製の
ガスケットは熱伝導率が高いという問題点を有している
ため、近時本体をプラスチックで形成したガスケットが
利用されるようになっており、その一例が実開平4−23
878 号公報に開示されている。該公報に開示されたイン
テークマニホルド用ガスケットは、図5及び図6に示す
構造になっている。
【0003】図5,6において、1は繊維強化合成樹脂
(FRP)製のガスケット本体、2は吸気用開口、3は
冷却水用開口、4はボルト孔、5は空所である。特に前
記吸気用開口2及び冷却水用開口3は、図6に示すごと
く、適当な幅の金属板で囲繞した形状に形成した芯材6
の外周縁部をゴム状弾性体7で覆って加硫成形により被
着して形成されたシールリング8を、ガスケット本体1
の所定位置に設けられた開口内に嵌め込み、その嵌合面
9を接着剤によって接着することにより形成されてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来のガスケットではシールリング8が、ガスケット
本体1と、その嵌合面9において接着剤だけで接合され
ているため、シールリング8が脱落しやすく、また、接
着剤がシール面に付着した場合は、シール性能が低下す
るおそれがあり、さらにシールリング8がガスケット本
体1に対して上下不均衡の状態で接合される場合がある
ため、このような場合もシール性能が低下する等の問題
点があった。
【0005】
【課題を解決するための手段】上述の問題点を解決する
ため、請求項1記載の本発明においては、インテークマ
ニホルド用ガスケットのガスケット本体を合成樹脂を素
材として成形すると共に、そのガスケット本体の吸気用
開口および冷却水用開口の周縁部に、前記開口を囲繞す
る適当な幅の凹陥溝を2段に形成し、ゴム状弾性体が圧
縮時に1段目の段部に逃げられるよう前記凹陥溝の中央
の溝内にゴム状弾性体を加硫成形により被着してインテ
ークマニホルド用ガスケットを構成する。
【0006】また、請求項2記載の本発明においては、
インテークマニホルド用ガスケットのガスケット本体を
合成樹脂を素材として成形すると共に、そのガスケット
本体の吸気用開口および冷却水用開口の周縁部に、前記
開口を囲繞する適当な幅の凹陥溝を2段に形成し、ゴム
状弾性体が圧縮時に1段目の段部に逃げられるよう前記
凹陥溝の中央の溝内にゴム状弾性体を接着剤により接着
してインテークマニホルド用ガスケットを構成する。
【0007】なお、前記請求項1または2記載のインテ
ークマニホルド用ガスケットにおいて、前記中央の溝内
に多数の貫通孔を分布させて設け、ゴム状弾性体を上下
一体に注入成形するようにしてもよい。
【0008】
【作用】上述のように本発明においては、ガスケット本
体を合成樹脂を素材として成形すると共に、その吸気用
開口および冷却水用開口の周縁部に、前記開口を囲繞す
る適当な幅の凹陥溝を形成し、この凹陥溝内にゴム状弾
性体を、加硫成形により被着するか、または接着剤によ
り接着したから、ゴム状弾性体が脱落するおそれがなく
なると共に、接着剤がシール面に付着してシール性能を
低下させることもなくなる。
【0009】しかも本発明においては、上記凹陥溝を2
段に形成し、その凹陥溝の中央の溝内にゴム状弾性体を
設けたから、ガスケットを締め付けた際に圧縮されたゴ
ム状弾性体が1段目の段部に逃げることができるため、
ゴム状弾性体の圧縮破壊を防止することができる。また
ゴム状弾性体を接着剤で接合する場合に接着剤がたとえ
流出しても、1段目の段部で止まり、シール面に流出す
ることがなくなる。
【0010】なお、上記凹陥溝の中央の溝内に多数の貫
通孔を分布させて設け、ゴム状弾性体を上下一体に注入
成形するようにした場合は、ゴム状弾性体によるラバー
リングの成形が容易になって製造コストを低下させるこ
とができる。またこのラバーリングは貫通孔を介して上
下が一体化しているため、ラバーリングが振動等によっ
て剥離するおそれもなくなる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面について説明す
る。図1は、3箇の吸気用開口11及び一端部に冷却水用
開口12が設けられたインテークマニホルド用ガスケット
の平面図である。図において10は流動性の良好なフェノ
ール樹脂成形材料にて成形された厚さ1.6mm のシート状
のガスケット本体である。13は本ガスケットがインテー
クマニホルドとシリンダへッドとの接合面に介挿される
時に固定するためのボルト孔である。
【0012】図1および図2に示す実施例においては、
インテークマニホルド用ガスケットのガスケット本体10
を合成樹脂を素材として成形すると共に、その吸気用開
口11および冷却水用開口12の周縁部に、前記開口11,12
を囲繞する適当な幅の凹陥溝を溝14Aと溝14Bとの2段
に形成し、中央の溝14A内にゴム状弾性体15を設けてラ
バーリング16を形成する。なお、ゴム状弾性体15の溝14
Aに対する接合は、加硫成形によって被着してもよく、
また接着剤によって接着してもよい。
【0013】図3および図4に示す実施例は、前記した
インテークマニホルド用ガスケットの凹陥溝の中央の溝
14A内に多数の貫通孔17を分布させて設け、ゴム状弾性
体15をその中央の溝14A内に上下一体に注入成形してラ
バーリング16を形成したものである。
【0014】本発明の合成樹脂を素材とするガスケット
本体10は、熱硬化性樹脂又は熱可塑性樹脂のいずれでも
よい。該熱硬化性樹脂としてはフェノール樹脂、エポキ
シ樹脂、ジアリルフタレート樹脂、メラミン樹脂等が挙
げられ、また熱可塑性樹脂としてはPPS(ポリフェニ
レンサルファイド)、PEEK(ポリエーテルエーテル
ケトン)、PAI(ポリアミドイミド)、PS(ポリス
ルホン)、PI(ポリイミド)、PEI(ポリエーテル
イミド)等が挙げられる。
【0015】上記成形材料としてフェノール樹脂成形材
料を使用する場合は、フェノール系樹脂(ノボラック、
レゾール、これらの変性、未変性タイプ)60〜30重量部
と、径が3〜13μm 、好ましくは3〜10μm のガラス繊
維40〜70重量部を基本配合としてなるフェノール樹脂成
形材料を使用すると良好な結果が得られる。このフェノ
ール樹脂成形材料は、通常行われている方法で製造され
るが、その一例を示すと、上記基本配合の他に硬化剤、
硬化触媒、離型剤、着色剤等の各種添加剤を配合し、適
量の溶剤とともにミキサーにて均一分散混合し、その後
ロール等で加熱混練してシート状となし、造粒あるいは
冷却後粉砕することにより得られる。
【0016】また、シールリング16に使用されるゴム状
弾性体15としては、天然ゴム、ニトリル・ブタジエンゴ
ム(NBR)、スチレン・ブタジエンゴム(SBR)、
エチレン・プロピレンタ−ポリマー(EPDM)、クロ
ロプレンゴム(CR)、フッ素ゴム、シリコンゴム等が
好適なものとして挙げられる。
【0017】また、本発明において使用する接着剤とし
てはポリウレタン系、アクリル系、エポキシ系、フェノ
ール系、NBR系、CR系の接着剤が適している。
【0018】
【発明の効果】上述のように本発明においては、ガスケ
ット本体10を合成樹脂を素材として成形すると共に、そ
の吸気用開口11および冷却水用開口12の周縁部に、それ
ら開口11,12を囲繞する適当な幅の凹陥溝を、溝14Aと
溝14Bとの2段に形成し、この凹陥溝の中央の溝14A内
にゴム状弾性体15を、加硫成形により被着するか、また
は接着剤により接着したから、ゴム状弾性体15が脱落す
るおそれがなくなると共に、接着剤がシール面に付着し
てシール性能を低下させることもなくなるという効果が
得られる。
【0019】しかも凹陥溝を14A,14Bの2段に形成
し、中央の溝14A内にゴム状弾性体15を設けたから、ガ
スケットを締め付けた際に圧縮されたゴム状弾性体15が
1段目の段部14Bに逃げることができるため、ゴム状弾
性体15の圧縮破壊を防止することができる。またゴム状
弾性体15を接着剤で接合する場合に接着剤がたとえ流出
しても、1段目の段部14Bで止まり、シール面に流出す
ることがなくなるという効果が得られる。
【0020】なお、凹陥溝の中央の溝14A内に多数の貫
通孔17を分布させて設け、ゴム状弾性体15を凹陥溝の中
央の溝14A内に上下一体に注入成形するようにした場合
は、ゴム状弾性体15によるラバーリング16の成形が容易
になって製造コストを低下させることができる。またこ
のラバーリング16は貫通孔17を介して上下が一体化して
いるため、ラバーリング16が振動等によって剥離するお
それもなくなるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のインテークマニホルド用ガスケット
の一実施例を示す平面図である。
【図2】 図1のA−A線による部分拡大断面図であ
る。
【図3】 本発明の他の実施例を図1の一部と対応する
部分で示す部分平面図である。
【図4】 図3のB−B線による部分拡大断面図であ
る。
【図5】 従来例のインテークマニホルド用ガスケット
を示す平面図である。
【図6】 図5のC−C線による部分拡大断面図であ
る。
【符号の説明】
1 従来のガスケット本体 2 吸気用開口 3 冷却水用開口 4 ボルト孔 5 空所 6 芯材 7 ゴム状弾性体 8 シールリング 9 嵌合面 10 本発明のガスケット本体 11 吸気用開口 12 冷却水用開口 13 ボルト孔 14A,14B 凹嵌溝(溝) 15 ゴム状弾性体 16 ラバーリング 17 貫通孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中野 博之 埼玉県浦和市原山2丁目28番18号 日本 リークレス工業株式会社 浦和研究所内 (72)発明者 松下 義孝 埼玉県浦和市原山2丁目28番18号 日本 リークレス工業株式会社 浦和研究所内 (56)参考文献 特開 平6−101761(JP,A) 特開 平2−253063(JP,A) 実開 昭63−105759(JP,U) 実開 昭55−113858(JP,U) 実開 平4−23878(JP,U)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インテークマニホルド用ガスケットのガ
    スケット本体を合成樹脂を素材として成形すると共に、 そのガスケット本体の吸気用開口および冷却水用開口の
    周縁部に、前記開口を囲繞する適当な幅の凹陥溝を2段
    に形成し、ゴム状弾性体が圧縮時に1段目の段部に逃げられるよう
    前記 凹陥溝の中央の溝内にゴム状弾性体を加硫成形によ
    り被着したことを特徴とする、インテークマニホルド用
    ガスケット。
  2. 【請求項2】 インテークマニホルド用ガスケットのガ
    スケット本体を合成樹脂を素材として成形すると共に、 そのガスケット本体の吸気用開口および冷却水用開口の
    周縁部に、前記開口を囲繞する適当な幅の凹陥溝を2段
    に形成し、ゴム状弾性体が圧縮時に1段目の段部に逃げられるよう
    前記 凹陥溝の中央の溝内にゴム状弾性体を接着剤により
    接着したことを特徴とする、インテークマニホルド用ガ
    スケット。
  3. 【請求項3】 前記中央の溝内に多数の貫通孔を分布さ
    せて設け、前記ゴム状弾性体を上下一体に注入成形する
    ようにしたことを特徴とする、請求項1または2記載の
    インテークマニホルド用ガスケット。
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