JP3490300B2 - 電磁流量計及びその製造方法 - Google Patents

電磁流量計及びその製造方法

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JP3490300B2 JP21075798A JP21075798A JP3490300B2 JP 3490300 B2 JP3490300 B2 JP 3490300B2 JP 21075798 A JP21075798 A JP 21075798A JP 21075798 A JP21075798 A JP 21075798A JP 3490300 B2 JP3490300 B2 JP 3490300B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、流体に磁界をかけ
ることによって発生する起電力に基づき流量を計測する
電磁流量計及びその製造方法に関し、特に、金属製の測
定管を有する電磁流量計及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の電磁流量計は、可動部や絞り機
構を有していないので、固形物を含むスラリー流体(固
液混相流)でも精度よく測定できる特徴を有しており、
パルプ液、アルミナスラリー、セメントミルク等のスラ
リー流量の計測に広く用いられている。
【0003】図11は従来の電磁流量計の構造を示す断
面図である。また、図12は図11に示した電磁流量計
の測定管を示す斜視図である。測定管101は非磁性材
料によって制作される。この測定管101は、その両端
にフランジ101a,101bを一体的に有している。
測定管101の内壁は、電気的絶縁性と耐食性とをもた
せるために、ライニング102で覆われている。
【0004】また、測定管101の外周には一対のイン
ナーコア103a,103bが上下方向に対向して取り
付けられており、各インナーコア103a,103bの
中央部にはそれぞれコア104a,104bが形成され
ている。そして、各コア104a,104bの周りには
それぞれ鞍形の励磁コイル105a,105bが取り付
けられている。さらに、励磁コイル105a,105b
及びコア104a,104bの全てを取り囲むように、
アウターコア106が設けられている。各励磁コイル1
05a,105bは、測定管101内の流体107の流
れ方向と直交する磁束を発生するものである。各インナ
ーコア103a,103bは、励磁コイル105a,1
05bからの磁束を流体107中に広く分布させるもの
である。また、アウターコア106は、帰磁路を形成す
ることによって、磁束の損失を抑制するものである。
【0005】また、測定管101の各インナーコア10
3a,103bと等距離にある部位には、流体107中
に分布する磁束と直交する方向に、一対の電極108
a,108bが対向して配置されている。各電極108
a,108bは、測定管101及びライニング102を
貫通し、その先端部が管路109内に面している。各電
極108a,108bは、流体107中に発生する電圧
信号を検出するものである。
【0006】各電極108a,108bは測定管101
の外部でそれぞれリード線110a,110bに接続さ
れている。これらのリード線110a,110bは、測
定管101の外周に沿って立ち上げられ、変換器111
に接続されている。変換器111は、電極108a,1
08bによって検出された電気信号に基づき、測定管1
01内の流体107の流量を算出するものである。変換
器111を除く以上の各要素は、非磁性材料からなるケ
ース112内に収容されている。
【0007】このような構造において、励磁コイル10
5a,105bに通電して励磁すると、コア104a,
104b及びインナーコア103a,103bを介し
て、測定管101内に流体107の流れ方向と直交する
磁界が発生する。このとき、電磁誘導により、磁界の方
向及び流体107の流れ方向のいずれにも直交する方向
に、平均流速に比例した起電力が発生する。この起電力
に基づく電圧信号は電極108a,108bによって取
り出され、リード線110a,110bによって変換器
111に導かれる。変換器111では、この電圧信号か
ら平均流速が算出され、さらにこの平均流速に管路10
9の断面積が乗ぜられることにより、平均流量が求めら
れる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】図11に示した従来の
電磁流量計における励磁コイル105a,105bの励
磁方式には、矩形波励磁方式と高速矩形波励磁方式の2
方式がある。矩形波励磁方式は、50〜60Hz以下の
低周波数で励磁コイル105a,105bを励磁するも
ので、ゼロ点の安定性がよく、低消費電力型であるとい
う特徴を有し、現在主流をなしている。しかしながら、
この矩形波励磁方式は、スラリー濃度が高い場合、流体
ノイズ(スラリーによる電極108a,108bの機械
的損傷及び電気化学的腐食等によって発生するノイズ)
が大きく、S/N比が低下して出力が不安定になるとい
う問題があった。この流体ノイズは周波数が低いほどレ
ベルが高くなる1/fノイズ特性をもっているからであ
る。しかも、矩形波励磁方式の場合、流体ノイズの周波
数領域が信号周波数と重なるので、流体ノイズを除去で
きない。
【0009】これに対して、高速矩形波励磁方式は、矩
形波励磁方式のもつゼロ点の安定性という長所を生かし
つつ、この方式よりも高い周波数で励磁コイル105
a,105bを励磁し、かつ、電圧信号をサンプリング
する方式である。すなわち、高速矩形励磁方式は流体ノ
イズ領域から信号周波数を分離するために励磁周波数を
高くしたもので、励磁周波数はホワイトノイズが支配的
になる帯域(例えば、100〜200Hz)に設定され
る。したがって、高速矩形波励磁方式を用いることによ
って、流体ノイズを除去できる。
【0010】ところで、図11に示した電磁流量計にお
ける測定管101は金属製であるので、測定管101を
通る磁束が変化すると、測定管101表面に図12に破
線で示すような渦電流113が発生する。この渦電流1
13が発生すると、流体107中に励磁コイル105
a,105bによる磁界とは逆の磁界が発生する。これ
により、励磁コイル105a,105bによる磁界は弱
められ、励磁効率が低下する。しかも、励磁周波数が高
ければ高いほど渦電流113も大きくなるので、高速矩
形波励振方式を用いた場合には、励磁効率の低下はより
顕著である。したがって、高速矩形波励振方式は流体ノ
イズによる影響を抑制できるという長所を有するもの
の、励磁効率の低下を招くという問題を有していた。
【0011】本発明はこのような課題を解決するために
なされたものであり、その目的は、耐ノイズ性を低下さ
せることなく励磁効率の向上を可能にした電磁流量計及
びその製造方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の電磁流量計は、内部に流体が流れる金属製
の測定管と、測定管の内壁を覆うライニングと、測定管
の外部に配置されかつ磁束を発生する磁束発生手段と、
測定管の外周に互いに対向して配置されかつ磁束を流体
中に分布させる一対のインナーコアと、流体中に分布す
る磁束と交差する方向に測定管に配置されかつ流体中に
発生する電圧信号を検出する一対の電極と、各電極に接
続されかつ電圧信号に基づき流体の流量を算出する信号
処理手段とを備えた電磁流量計において、測定管は、測
定管における磁束の通路に形成された少なくとも1個の
切り欠き部を備え切り欠き部は、測定管の壁面を貫通
するように形成された切り欠き穴である。この電磁流量
において、切り欠き穴内に掛け渡されかつライニング
を支える少なくとも1本の板状部材を備えるようにして
もよい。また、上述した電磁流量計において、測定管と
ライニングとの間に配置されたメッシュ状部材を備える
ようにしてもよい。また、本発明の電磁流量計の製造方
は、測定管における磁束の通路に少なくとも1個の切
り欠き穴を形成する工程と、この切り欠き穴を塞ぐよう
に蓋を取り付ける工程と、測定管の内壁にライニングを
形成する工程と、蓋を取り外す工程とを備える。
【0013】測定管における磁束の通路に切り欠き部を
形成することによって、この部分における渦電流の流れ
が抑制される。したがって、磁束発生手段による磁束に
対する渦電流の影響が低下するので、励磁効率が向上す
る。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を用いて詳細に説明する。図1は本発明による電
磁流量計の実施の形態の構造を示す断面図である。ま
た、図2は図1に示した電磁流量計の測定管の斜視図で
ある。また、図3は図1に示した電磁流量計の測定管の
部分平面図である。測定管1は、金属製の円管であり、
耐熱性及び耐食性等を向上させるため、例えばステンレ
ス等の非磁性材料によって製作される。この測定管1
は、その両端にフランジ1a,1bを一体的に有してい
る。測定管1の内壁は、電気的絶縁性と耐食性とをもた
せるために、例えばフッ素樹脂又はネオプレン等のライ
ニング2で覆われている。
【0015】また、測定管1の外周に沿って一対のイン
ナーコア3a,3bが上下方向に対向して取り付けられ
ており、各インナーコア3a,3bの中央部にはそれぞ
れコア4a,4bが形成されている。そして、各コア4
a,4bの周りにはそれぞれ鞍形の励磁コイル5a,5
bが取り付けられている。さらに、励磁コイル5a,5
b及びコア4a,4bの全てを取り囲むように、アウタ
ーコア6が設けられている。各励磁コイル5a,5b
は、測定管1内の流体7の流れ方向と直交する磁束を発
生する磁束発生手段である。各インナーコア3a,3b
は、励磁コイル5a,5bからの磁束を流体7中に広く
分布させるものである。また、アウターコア6は、帰磁
路を形成することによって、磁束の損失を抑制するもの
である。
【0016】また、測定管1の各インナーコア3a,3
bと等距離にある部位には、流体7中に分布する磁束と
直交する方向に、一対の電極8a,8bが対向して配置
されている。各電極8a,8bは、測定管1及びライニ
ング2を貫通し、その先端部が管路9内に面している。
各電極8a,8bは、流体7中に発生する電圧信号を検
出するものである。
【0017】各電極8a,8bは測定管1の外部でそれ
ぞれリード線10a,10bに接続されている。これら
のリード線10a,10bは、測定管1の外周に沿って
立ち上げられ、変換器11に接続されている。変換器1
1は、電極8a,8bによって検出された電気信号に基
づき、測定管1内の流体7の流量を算出する信号処理手
段である。なお、リード線8a,8bは、電気的ノイズ
を遮断するシールド編組管(図示せず)で覆われてい
る。変換器11を除く以上の各要素は、SUS等の非磁
性材料からなるケース12内に収容されている。
【0018】さらに、図1に示した電磁流量計における
測定管1には、インナーコア3a,3bの周方向の端部
に沿って、切り欠き部として切り欠き穴21a,21
b,21c,21dが設けられている。この切り欠き穴
21a〜21dは、測定管1の内壁から外壁まで貫通す
るように穴状に形成されている。
【0019】このような構造において、励磁コイル5
a,5bに通電して励磁すると、コア4a,4b及びイ
ンナーコア3a,3bを介して、測定管1内に流体7の
流れ方向と直交する磁界が発生する。このとき、電磁誘
導により、磁界の方向及び流体7の流れ方向のいずれに
も直交する方向に、平均流速に比例した起電力が発生す
る。この起電力に基づく電圧信号は電極8a,8bによ
って取り出され、リード線10a,10bによって変換
器11に導かれる。変換器11では、この電圧信号から
平均流速が算出され、さらにこの平均流速に管路9の断
面積が乗ぜられることにより、平均流量が求められる。
【0020】ところで、上述したように、測定管1を通
る磁束が変化すると、測定管1表面に図12に示したよ
うな渦電流113が発生する。しかしながら、測定管1
には切り欠き穴21a〜21dが設けられている。測定
管1を通過する磁束のうち、切り欠き穴21a〜21d
を通過する磁束は渦電流113の発生にまったく寄与し
ない。したがって、測定管1に切り欠き穴21a〜21
dを形成することによって、渦電流113の発生を抑制
できる。これにより、励磁コイル5a,5bによる磁界
と逆の磁界の発生が抑制されるので、励磁効率が向上す
る。なお、切り欠き穴21a〜21dは小さいので、測
定管1の強度はさほど低下しない。
【0021】図4は測定管1を通過する磁束の密度を示
す電磁流量計の部分断面図である。図4に示すように、
測定管1を通過する磁束14は、インナーコア3a,3
bの中央部に近いほど少なく、インナーコア3a,3b
の縁部に近いほど多くなる。その理由は、磁束は、対向
するインナーコア3a,3b間の距離が短い経路を選択
する傾向にあるからである。したがって、図1〜図3に
示すように、切り欠き穴21a〜21dをインナーコア
3a,3bの周方向の端部に沿って形成することによっ
て、効率よく渦電流113の発生を抑制できる。
【0022】図5は図1に示した電磁流量計を製造する
際の一部の工程を示す断面図である。この図5を用い
て、測定管1の内壁にライニング2を形成する方法につ
いて説明する。まず、測定管1に切り欠き穴21a〜2
1dを形成した後、図5(a)に示すように、切り欠き
穴21a〜21dそれぞれに蓋22a,22b,22
c,22dを取り付けて、切り欠き穴21a〜21dを
塞ぐ(蓋22c,22dについては、切り欠き穴21
c,21dに取り付けられるので図示せず)。この状態
で、図5(b)に示すように、公知の方法により、測定
管1の内壁にライニング2を形成する。その後、図5
(c)に示すように、蓋22a〜22dを切り欠き穴2
1a〜21dから取り外す。これにより、測定管1に切
り欠き穴21a〜21dを設けても、ライニング2を形
成できるので、電磁流量計の製造に何ら支障は生じな
い。
【0023】なお、図6に示すように、切り欠き穴21
a〜21d内にライニング2が入り込んでいても、図1
に示した電磁流量計と同様の効果が得られる。
【0024】図7及び図8は測定管1の他の構成を示す
部分平面図である。図7に示した測定管1には、インナ
ーコア3a,3bの端部のみならず、測定管1における
磁束14の通路に、図1〜図3に示した切り欠き穴21
a〜21dよりも大きい切り欠き穴21e,21f,2
1g,21hが形成されている(切り欠き穴21g,2
1hについては、インナーコア3b側に形成されている
ので図示せず)。
【0025】また、各切り欠き穴21e〜21h内には
それぞれ、支え板(板状部材)23e,23f,23
g,23hが掛け渡されている(支え板23g,23h
については、切り欠き穴21g,21h内に配置されて
いるので図示せず)。支え板23e〜23hの両端は、
各切り欠き穴21e〜21hにおける測定管1の側面に
それぞれ接着されている。支え板23e〜23hは、ラ
イニング2を支えるものである。
【0026】上述したように、測定管1において磁束1
4が変化する部分には渦電流113が発生する。したが
って、磁束14の通路には可能な限り導体部分が存在し
ないことが望ましい。そこで、図7に示した測定管1で
は、切り欠き穴21e〜21hを図1〜図3に示した切
り欠き穴21a〜21dよりも大きく形成する。切り欠
き穴21a〜21hの面積が大きいほど渦電流113の
発生に寄与する磁束14に減少するので、インナーコア
3a,3bの端部のみに切り欠き穴21a〜21dを形
成するよりも渦電流113の発生を効果的に抑制でき
る。
【0027】また、各切り欠き穴21e〜21h内に支
え板23e〜23hを掛け渡して、ライニング2を押さ
えることによって、流体7の圧力によるライニング2の
ゆがみを抑制できる。さらに、この支え板23e〜23
hを測定管1と同じ厚さにすれば、ライニング2ととも
にインナーコア3a,3bを支える機能をもたせられ
る。なお、図7に示した切り欠き穴21e〜21hにつ
いては、まず大きい切り欠き穴21e〜21hを形成し
た後で各切り欠き穴21e〜21h中に支え板23e〜
23hをそれぞれ配置してもよいし、測定管1の壁面の
一部が支え板23e〜23hとして残るように小さい切
り欠き穴を複数形成するようにしてもよい。また、各切
り欠き穴21e〜21h中に複数の支え板23e〜23
hをそれぞれ配置してもよい。
【0028】 支え板23e〜23hの代わりに、図8
に示すメッシュ(メッシュ状部材)24を用いることも
できる。メッシュ24は測定管1とライニング2との間
に配置されている。このメッシュ24は、金属及び非金
属のいずれであってもよい。メッシュ24が非金属線で
あれば、切り欠き穴21e〜21hで渦電流113はま
ったく発生しない。また、メッシュ24が金属線であっ
ても、その渦電流113よる影響は極めて小さい。メッ
シュ24を用いることによって、均一にライニング2を
押さえられるので、経年変化や過大圧によってライニン
グ2が大きくゆがむことを防止できる。なお、メッシュ
24としては、図8に示すような格子状に形成さえたメ
ッシュだけでなく、蜂の巣状に形成されたメッシュを使
用してもよい。このように本実施の形態では、測定管1
に切り欠き部として切り欠き穴21a〜21hを設ける
ことによって、測定管1に発生する渦電流113を抑制
できる。特に、上述した高速矩形波励磁方式を用いて高
速励磁を行う場合には、本実施の形態によれば、発生す
る渦電流を図11に示した従来の電磁流量計より小さく
できる。しかも、高速矩形励磁方式を用いれば流体ノイ
ズによる影響を抑制できるので、耐ノイズ性を低下させ
ることなく、励磁効率の向上をはかれる。渦電流113
の発生を抑制するために測定管1を非金属部材で構成す
ることも考えられるが、非金属部材で測定管1を製作す
ることは困難である。これに対して本実施の形態によれ
ば、従来から使用されている金属製の測定管1に切り欠
き部を形成するだけの改良で、高速励磁に対応した測定
管1を実現できる。なお、本実施の形態でいうところの
インナーコアは、磁束14を流体7中に分布させるため
のものである。したがって、図1に示すような測定管1
と励磁コイル5a,5bとの間に配置されたインナーコ
ア3a,3bに限らず、励磁コイル5a,5bが巻かれ
るコアであって測定管1と直に接するように配置された
ものも含まれる。
【0029】 次に、本発明に関連する参考例について
説明する。図9は本発明に関連する参考例の電磁流量計
の測定管1を示す図であり、図9(a)は測定管1の内
壁を示す部分裏面図、図9(b)は測定管1のIV−IV′
線断面を示す部分断面図である。また、図10は図9に
示した電磁流量計の他の測定管1の内壁を示す部分裏面
図である。図9及び図10において、図1〜図4と同一
部分については同一符号をもって示し、その説明を省略
する。
【0030】図9に示した電磁流量計における測定管1
には、切り欠き部として線状に形成された窪み31が設
けられている。この窪み31は、測定管1の壁面を貫通
しないように形成されている。図9に示した窪み31は
測定管1の内壁に形成されているが、外壁に形成されて
もよい。窪み31は、各インナーコア3a,3bの周方
向の端部にそれぞれ複数本形成されている。各窪み31
は、図9に示すように互いに平行に形成されてもよい
し、図10に示すように放射状に形成されてもよい。ま
た、各窪み31は不規則に形成されてもよい。なお、こ
の窪み31は、測定管1における磁束14の通路に形成
されればよい。
【0031】測定管1の壁面にこのような窪み31が形
成されることによって、渦電流113の流れが妨げられ
る。したがって、渦電流113に起因する逆の磁界が弱
められるので、励磁効率が向上する。しかも、測定管1
の壁面が存在しない部分がないので、流体7の圧力によ
ってライニング2がゆがむことがなく、また測定管の強
度がさほど低下せずに、励磁効率が向上する。
【0032】
【0033】
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の電磁流用
では、測定管における磁束の通路に切り欠き部を形成
する。特に、切り欠き部を測定管の壁面を貫通するよう
に形成された切り欠き穴とする。切り欠き穴を通過する
磁束は渦電流の発生にまったく寄与しないので、渦電流
の発生が抑制される。したがって、高速励磁しても渦電
流を抑制できるので、耐ノイズ性を低下させることなく
励磁効率の向上をはかれ、ひいては電磁流量計の消費電
力を低減できる。
【0035】 また、切り欠き穴内に板状部材を掛け渡
し、この板状部材でライニングを支えることによって、
大きい切り欠き穴を形成できる。切り欠き穴の面積が大
きいほど渦電流の発生に寄与する磁束が減るので、効果
的に励磁効率が向上する。また、測定管とライニングと
の間にメッシュ状部材を配置することにより、大きい切
り欠き穴を形成しても、均一にライニングを押さえられ
るので、経年変化や過大圧によってライニングが大きく
ゆがむことを防止できる。
【0036】 また、本発明の電磁流量計の製造方法
は、測定管に形成された切り欠き穴に蓋を取り付け、こ
の後ライニングを形成することによって、上述した電磁
流量計を製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による電磁流量計の実施の形態の構
造を示す断面図である。
【図2】 図1に示した電磁流量計の測定管の斜視図で
ある。
【図3】 図1に示した電磁流量計の測定管の部分平面
図である。
【図4】 測定管を通過する磁束の密度を示す電磁流量
計の部分断面図である。
【図5】 図1に示した電磁流量計を製造する際の一部
の工程を示す断面図である。
【図6】 図1に示した電磁流量計の他の構造を示す部
分断面図である。
【図7】 測定管の他の構成を示す部分平面図である。
【図8】 測定管の他の構成を示す部分平面図である。
【図9】 発明に関連する参考例の電磁流量計の測定
管を示す図である。
【図10】 図9に示した電磁流量計の他の測定管の内
壁を示す部分裏面図である。
【図11】 従来の電磁流量計の構造を示す断面図であ
る。
【図12】 図11に示した電磁流量計の測定管を示す
斜視図である。
【符号の説明】
1…測定管、1a,1b…フランジ、2…ライニング、
3a,3b…インナーコア、4a,4b…コア、5a,
5b…励磁コイル、6…アウターコア、7…流体、8
a,8b…電極、9…管路、10a,10b…リード
線、11…変換器、12…ケース、14…磁束、21a
〜21h…切り欠き穴、22a〜22d…蓋、23e〜
23h…支え板、24…メッシュ、31…窪み、113
…渦電流。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部に流体が流れる金属製の測定管と、 前記測定管の内壁を覆うライニングと、 前記測定管の外部に配置されかつ磁束を発生する磁束発
    生手段と、 前記測定管の外周に互いに対向して配置されかつ前記磁
    束を前記流体中に分布させる一対のインナーコアと、 前記流体中に分布する前記磁束と交差する方向に前記測
    定管に配置されかつ前記流体中に発生する電圧信号を検
    出する一対の電極と、 前記各電極に接続されかつ前記電圧信号に基づき前記流
    体の流量を算出する信号処理手段とを備えた電磁流量計
    において、 前記測定管は、前記測定管における前記磁束の通路に形
    成された少なくとも1個の切り欠き部を備え 前記切り欠き部は、前記測定管の壁面を貫通するように
    形成された切り欠き穴である ことを特徴とする電磁流量
    計。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記切り欠き穴内に掛け渡されかつ前記ライニングを支
    える少なくとも1本の板状部材を備える ことを特徴とす
    る電磁流量計。
  3. 【請求項3】 請求項1において、前記測定管と前記ライニングとの間に配置されたメッシ
    ュ状部材を備える ことを特徴とする電磁流量計。
  4. 【請求項4】 内部に流体が流れる金属製の測定管と、 前記測定管の内壁を覆うライニングと、 前記測定管の外部に配置されかつ磁束を発生する磁束発
    生手段と、 前記測定管の外周に互いに対向して配置されかつ前記磁
    束を前記流体中に分布させる一対のインナーコアと、 前記流体中に分布する前記磁束と交差する方向に前記測
    定管に配置されかつ前記流体中に発生する電圧信号を検
    出する一対の電極と、 前記各電極に接続されかつ前記電圧信号に基づき前記流
    体の流量を算出する信号処理手段とを備えた電磁流量計
    の製造方法において、 前記測定管における前記磁束の通路に少なくとも1個の
    切り欠き穴を形成する工程と、 この切り欠き穴を塞ぐように蓋を取り付ける工程と、 前記測定管の内壁に前記ライニングを形成する工程と、 前記蓋を取り外す工程と を備えることを特徴とする電磁
    流量計の製造方法。
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