JP3375532B2 - 電磁流量計の測定管 - Google Patents
電磁流量計の測定管Info
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は導電性流体、特に高
温流体やスラリー流体などの流体の流量を測定する電磁
流量計に関し、さらに詳しくはその測定管に関するもの
である。
温流体やスラリー流体などの流体の流量を測定する電磁
流量計に関し、さらに詳しくはその測定管に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】電磁誘導原理を利用した電磁流量計は、
流体中で発生した起電力を信号として取出し、流体の流
量を測定するもので、可動部や絞り機構を備えていない
ために固形物を含むスラリー流体(固液混相流)でも精
度良く測定できる特長を有し、パルプ液、アルミナスラ
リー、セメントミルク等のスラリー流量の計測に広く用
いられている。
流体中で発生した起電力を信号として取出し、流体の流
量を測定するもので、可動部や絞り機構を備えていない
ために固形物を含むスラリー流体(固液混相流)でも精
度良く測定できる特長を有し、パルプ液、アルミナスラ
リー、セメントミルク等のスラリー流量の計測に広く用
いられている。
【0003】電磁流量計の測定管、特に高温流体やスラ
リー流体などの流量測定に用いられる測定管は、耐熱
性、耐摩耗性等を向上させるため非磁性材料からなるス
テンレス、セラミックス等の材料によって製作されてい
る。
リー流体などの流量測定に用いられる測定管は、耐熱
性、耐摩耗性等を向上させるため非磁性材料からなるス
テンレス、セラミックス等の材料によって製作されてい
る。
【0004】図7および図8にこのような電磁流量計の
従来例を示す。これらの図において、1は両端にフラン
ジ1a,1bを一体的に有する測定管3A,3Bは測定
管1の外周に上下方向に対向して設けられ被測定流体2
の流れ方向と直交する磁界を形成する一対の鞍型励磁コ
イル、4A,4Bは励磁コイル3A,3Bによる磁界と
直交するよう測定管1の管壁中央部に貫通して取付けら
れ先端面が管路5内に臨む一対の電極である。
従来例を示す。これらの図において、1は両端にフラン
ジ1a,1bを一体的に有する測定管3A,3Bは測定
管1の外周に上下方向に対向して設けられ被測定流体2
の流れ方向と直交する磁界を形成する一対の鞍型励磁コ
イル、4A,4Bは励磁コイル3A,3Bによる磁界と
直交するよう測定管1の管壁中央部に貫通して取付けら
れ先端面が管路5内に臨む一対の電極である。
【0005】6A,6Bは同じく測定管1の外周に設け
られたインナーコアおよびアウターコア、7は変換器、
8は電気的絶縁性と耐食性をもたせるために測定管1の
内壁に内張りされた弗素樹脂、ネオプレン等のライニン
グ、10A,10Bは一端が各電極4A,4Bに接続さ
れた信号リード線で、これらの信号リード線10A,1
0Bは前記測定管1の外周に沿って立ち上げられ、前記
変換器7に接続されている。
られたインナーコアおよびアウターコア、7は変換器、
8は電気的絶縁性と耐食性をもたせるために測定管1の
内壁に内張りされた弗素樹脂、ネオプレン等のライニン
グ、10A,10Bは一端が各電極4A,4Bに接続さ
れた信号リード線で、これらの信号リード線10A,1
0Bは前記測定管1の外周に沿って立ち上げられ、前記
変換器7に接続されている。
【0006】なお、各信号リード線10A,10Bが励
磁コイル3A,3Bにより形成される磁界に対して測定
管1の側方(軸線と直交する方向)から見て傾斜して配
線されると、発生磁界が信号リード線10A,10Bの
ループ面(両電極4A,4Bを結ぶ線Aと信号リード線
10A,10Bによって囲まれた面)Sの内側を横切る
際に90°ノイズと称するノイズが信号起電力に重畳
し、測定精度を低下させる。そのため、信号リード線1
0A,10Bの立ち上げを流体の流れ方向と直交する方
向、言い換えれば測定管1の軸線と直交するよう垂直に
行い、磁束と信号リード線10A,10Bのループ面S
との交差角度がゼロになるようにしている。
磁コイル3A,3Bにより形成される磁界に対して測定
管1の側方(軸線と直交する方向)から見て傾斜して配
線されると、発生磁界が信号リード線10A,10Bの
ループ面(両電極4A,4Bを結ぶ線Aと信号リード線
10A,10Bによって囲まれた面)Sの内側を横切る
際に90°ノイズと称するノイズが信号起電力に重畳
し、測定精度を低下させる。そのため、信号リード線1
0A,10Bの立ち上げを流体の流れ方向と直交する方
向、言い換えれば測定管1の軸線と直交するよう垂直に
行い、磁束と信号リード線10A,10Bのループ面S
との交差角度がゼロになるようにしている。
【0007】11はSUS等の非磁性材料からなるケー
ス、12は信号リード線10A,10Bを覆い電気的ノ
イズを遮断するシールド編組管で、このような構成部材
によって電磁流量計13を構成している。
ス、12は信号リード線10A,10Bを覆い電気的ノ
イズを遮断するシールド編組管で、このような構成部材
によって電磁流量計13を構成している。
【0008】このような構造において、励磁コイル3
A、3Bに通電し、励磁することにより、測定管1内に
流体2の流れ方向と直交する磁界を発生させる。磁界が
発生すると、電磁誘導現象により磁界の方向と流体2の
流れの方向の双方に対して直交する方向の起電力が流速
に比例して発生し、この起電力を電極4A,4Bによっ
て取出し、信号リード線10A,10Bによって変換器
7に導くことにより流体の流量を測定することができ
る。
A、3Bに通電し、励磁することにより、測定管1内に
流体2の流れ方向と直交する磁界を発生させる。磁界が
発生すると、電磁誘導現象により磁界の方向と流体2の
流れの方向の双方に対して直交する方向の起電力が流速
に比例して発生し、この起電力を電極4A,4Bによっ
て取出し、信号リード線10A,10Bによって変換器
7に導くことにより流体の流量を測定することができ
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記した従来の電磁流
量計13における励磁コイル3A,3Bの励磁方式とし
ては、矩形波励磁方式と、高速矩形波励磁方式の2方式
がある。矩形波励磁方式は、50〜60Hz以下の低周
波数で励磁コイルを励磁するもので、ゼロ点の安定性が
よく、低消費電力型であるという特長を有し、現在主流
をなしている。
量計13における励磁コイル3A,3Bの励磁方式とし
ては、矩形波励磁方式と、高速矩形波励磁方式の2方式
がある。矩形波励磁方式は、50〜60Hz以下の低周
波数で励磁コイルを励磁するもので、ゼロ点の安定性が
よく、低消費電力型であるという特長を有し、現在主流
をなしている。
【0010】しかしながら、この矩形波励磁方式は、ス
ラリー濃度が高い場合、流体ノイズ(スラリーによる電
極の機械的損傷、電気化学的腐蝕等によって発生するノ
イズ)が大きく、S/N比が低下し出力が不安定になる
という問題があった。このノイズは低周波数ほどレベル
が高い1/fノイズ特性をもち、その1/fノイズの周
波数領域は励磁周波数と重なるため、矩形波励磁方式で
はノイズを除去できない。
ラリー濃度が高い場合、流体ノイズ(スラリーによる電
極の機械的損傷、電気化学的腐蝕等によって発生するノ
イズ)が大きく、S/N比が低下し出力が不安定になる
という問題があった。このノイズは低周波数ほどレベル
が高い1/fノイズ特性をもち、その1/fノイズの周
波数領域は励磁周波数と重なるため、矩形波励磁方式で
はノイズを除去できない。
【0011】高速矩形波励磁方式は、矩形波励磁方式の
もつゼロ点の安定性という長所を生かしながら、従来よ
り高い周波数で励磁コイルを励磁し、信号をサンプリン
グする方式である。すなわち、この方式はノイズの1/
f領域から信号周波数を分離するため励磁周波数を高く
したもので、励磁周波数としてはf/fex=6以上の周
波数帯域でホワイトノイズが支配的になるノイズ特性に
着目して設定される(例:100Hz〜200Hz)。
なお、図9(a)、(b)に矩形波励磁方式の励磁電流
と、高速矩形波励磁方式の励磁電流を示す。
もつゼロ点の安定性という長所を生かしながら、従来よ
り高い周波数で励磁コイルを励磁し、信号をサンプリン
グする方式である。すなわち、この方式はノイズの1/
f領域から信号周波数を分離するため励磁周波数を高く
したもので、励磁周波数としてはf/fex=6以上の周
波数帯域でホワイトノイズが支配的になるノイズ特性に
着目して設定される(例:100Hz〜200Hz)。
なお、図9(a)、(b)に矩形波励磁方式の励磁電流
と、高速矩形波励磁方式の励磁電流を示す。
【0012】しかしながら、高速矩形波励磁方式は、高
周波励磁を行った際、励磁電流の立ち上がり、立ち下が
りによる磁束微分ノイズの影響が大きいため、実際の磁
束は高速に立ち上がらず、定常領域が確保できずにサン
プリングできないという問題があって、実際には高速励
磁に限界があった。この磁束微分ノイズは、図9(c)
に示す電極電圧の立ち上がり、立ち下がりに見られるス
パイク性電圧部分Bであり、その原因はコアや測定管に
発生する渦電流に起因しているものと考えられている。
すなわち、測定管の場合は図8に破線15で示すように
渦電流が発生する。この場合の渦電流損失は、次式で表
される。
周波励磁を行った際、励磁電流の立ち上がり、立ち下が
りによる磁束微分ノイズの影響が大きいため、実際の磁
束は高速に立ち上がらず、定常領域が確保できずにサン
プリングできないという問題があって、実際には高速励
磁に限界があった。この磁束微分ノイズは、図9(c)
に示す電極電圧の立ち上がり、立ち下がりに見られるス
パイク性電圧部分Bであり、その原因はコアや測定管に
発生する渦電流に起因しているものと考えられている。
すなわち、測定管の場合は図8に破線15で示すように
渦電流が発生する。この場合の渦電流損失は、次式で表
される。
【0013】
【数1】
【0014】ここで、Kは定数、fは周波数、Bは磁場
の大きさ、tは面積、σは比抵抗、aは測定管の長さ、
bは測定管の外径である。
の大きさ、tは面積、σは比抵抗、aは測定管の長さ、
bは測定管の外径である。
【0015】このような渦電流が発生すると、流体中に
励磁コイルによる磁界とは逆の磁界が発生して励磁コイ
ルによる磁界を弱めてしまい、これは励磁周波数が高け
れば高いほど渦電流も大きくなるので問題をさらに複雑
にしていた。
励磁コイルによる磁界とは逆の磁界が発生して励磁コイ
ルによる磁界を弱めてしまい、これは励磁周波数が高け
れば高いほど渦電流も大きくなるので問題をさらに複雑
にしていた。
【0016】本発明は上記した従来の問題を解決するた
めになされたもので、その目的とするところは、渦電流
を低減し得る構造とすることにより高周波励磁を行って
も励磁電流の立ち上がり、立ち下がりによる磁束微分ノ
イズの影響が少なく、ゼロ点の安定化および耐ノイズ性
の向上を可能にした電磁流量計の測定管を提供すること
にある。
めになされたもので、その目的とするところは、渦電流
を低減し得る構造とすることにより高周波励磁を行って
も励磁電流の立ち上がり、立ち下がりによる磁束微分ノ
イズの影響が少なく、ゼロ点の安定化および耐ノイズ性
の向上を可能にした電磁流量計の測定管を提供すること
にある。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に第1の発明は、被測定流体の流量を測定する電磁流量
計の測定管において、非磁性材料からなる金属製リング
を絶縁材を介して測定管の励磁コイルによる励磁部分に
のみ複数個積層して一体化することにより形成したこと
を特徴とする。第1の発明において、励磁領域のみを積
層された金属製リングで構成したことにより、金属製リ
ングの数を削減でき測定管の製造を容易にする。
に第1の発明は、被測定流体の流量を測定する電磁流量
計の測定管において、非磁性材料からなる金属製リング
を絶縁材を介して測定管の励磁コイルによる励磁部分に
のみ複数個積層して一体化することにより形成したこと
を特徴とする。第1の発明において、励磁領域のみを積
層された金属製リングで構成したことにより、金属製リ
ングの数を削減でき測定管の製造を容易にする。
【0018】
【0019】
【0020】第2の発明は、被測定流体の流量を測定す
る電磁流量計の測定管において、その外周面に周方向の
溝を形成した非磁性材料からなる金属製リングを絶縁材
を介して少なくとも測定管の励磁コイルによる励磁部分
に複数個積層して一体化することにより形成したことを
特徴とする。第2の発明において、溝は渦電流を分断し
て小さくすると共に、測定管の重量を低減し、軽量化を
可能にする。
る電磁流量計の測定管において、その外周面に周方向の
溝を形成した非磁性材料からなる金属製リングを絶縁材
を介して少なくとも測定管の励磁コイルによる励磁部分
に複数個積層して一体化することにより形成したことを
特徴とする。第2の発明において、溝は渦電流を分断し
て小さくすると共に、測定管の重量を低減し、軽量化を
可能にする。
【0021】第3の発明は、上記第2の発明において、
金属製リングを、非磁性材料からなり径が異なる複数の
金属製パイプを絶縁材を介して径方向に積層することに
より形成したことを特徴とする。第3の発明において、
金属製パイプは長いパイプを切断することにより容易に
形成することができる。
金属製リングを、非磁性材料からなり径が異なる複数の
金属製パイプを絶縁材を介して径方向に積層することに
より形成したことを特徴とする。第3の発明において、
金属製パイプは長いパイプを切断することにより容易に
形成することができる。
【0022】
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に示す実施の
形態に基づいて詳細に説明する。図1は本発明に係る電
磁流量計の測定管を構成する管本体の斜視図、図2は測
定管の要部の断面図である。なお、図中従来技術の欄で
示した構成部材等と同一のものについては同一符号をも
って示し、その説明を適宜省略する。これらの図におい
て、測定管20は、管本体21と、この管本体21の両
端面に溶接等によって接合された左右一対(図2では一
方のみを示す)のフランジ22とを備え、管本体21の
内壁面およびフランジ22の表面にネオプレン等のライ
ニング8が施されている。
形態に基づいて詳細に説明する。図1は本発明に係る電
磁流量計の測定管を構成する管本体の斜視図、図2は測
定管の要部の断面図である。なお、図中従来技術の欄で
示した構成部材等と同一のものについては同一符号をも
って示し、その説明を適宜省略する。これらの図におい
て、測定管20は、管本体21と、この管本体21の両
端面に溶接等によって接合された左右一対(図2では一
方のみを示す)のフランジ22とを備え、管本体21の
内壁面およびフランジ22の表面にネオプレン等のライ
ニング8が施されている。
【0024】前記管本体21は、ステンレス等の非磁性
材料によって形成した同一形状からなる複数の金属製リ
ング23を絶縁材24を介して軸線を一致させて積層し
一体的に接合することにより形成される。積層に際して
は、管本体21の強度を増大させるため、各金属製リン
グ23に複数個の貫通孔25を周方向に所定の間隔をお
いて形成し、これらの貫通孔25に非磁性材料によって
形成した心材26を挿通して一体化することが望まし
い。また、金属製リング23の外周面に図3に示すよう
に周方向の溝27を連続してもしくは断続的に形成する
ことが望ましい。金属製リング23の厚みは薄ければ薄
いほどよいが、強度を考慮すると10mm前後は必要で
ある。
材料によって形成した同一形状からなる複数の金属製リ
ング23を絶縁材24を介して軸線を一致させて積層し
一体的に接合することにより形成される。積層に際して
は、管本体21の強度を増大させるため、各金属製リン
グ23に複数個の貫通孔25を周方向に所定の間隔をお
いて形成し、これらの貫通孔25に非磁性材料によって
形成した心材26を挿通して一体化することが望まし
い。また、金属製リング23の外周面に図3に示すよう
に周方向の溝27を連続してもしくは断続的に形成する
ことが望ましい。金属製リング23の厚みは薄ければ薄
いほどよいが、強度を考慮すると10mm前後は必要で
ある。
【0025】このような測定管20においては、図8に
示した従来の測定管1に較べて渦電流損失を低減するこ
とができる。その理由は、絶縁材24を介して積層した
複数の金属製リング23で管本体21を構成すると、渦
電流は図1に破線15で示すように各金属製リング23
ごとに分断されて発生するため小さくて流体の流れ方向
の長さが短いものとなるからである。この場合の渦電流
損失は、次式で表される。
示した従来の測定管1に較べて渦電流損失を低減するこ
とができる。その理由は、絶縁材24を介して積層した
複数の金属製リング23で管本体21を構成すると、渦
電流は図1に破線15で示すように各金属製リング23
ごとに分断されて発生するため小さくて流体の流れ方向
の長さが短いものとなるからである。この場合の渦電流
損失は、次式で表される。
【0026】
【数2】
【0027】ここで、aは管本体の長さ、bは管本体の
外径、cは金属製リングの幅、dは絶縁材の幅、nは金
属製リングの積層分割数である。
外径、cは金属製リングの幅、dは絶縁材の幅、nは金
属製リングの積層分割数である。
【0028】したがって、高周波励磁を行った際、励磁
電流の立ち上がり、立ち下がりによる磁束微分ノイズの
影響が少なく、安定したゼロ点を得ることができ、より
高い励磁周波数(400〜500Hz)での励磁を可能
にすると共に電磁流量計の耐ノイズ性を向上させること
ができる。
電流の立ち上がり、立ち下がりによる磁束微分ノイズの
影響が少なく、安定したゼロ点を得ることができ、より
高い励磁周波数(400〜500Hz)での励磁を可能
にすると共に電磁流量計の耐ノイズ性を向上させること
ができる。
【0029】また、心材26によって金属製リング23
を連結すると、積層時の芯出しが容易であると共に、管
本体21の強度を増大させることができる。
を連結すると、積層時の芯出しが容易であると共に、管
本体21の強度を増大させることができる。
【0030】さらに、金属製リング23の外周面に周方
向の溝27を形成すると、この溝27によって渦電流を
さらに小さく分断するため、一層渦電流を低減すること
ができ、しかも測定管21の重量低減効果が有り大口径
の測定管に有利である。
向の溝27を形成すると、この溝27によって渦電流を
さらに小さく分断するため、一層渦電流を低減すること
ができ、しかも測定管21の重量低減効果が有り大口径
の測定管に有利である。
【0031】図4は本発明の他の実施の形態を示す正面
図である。この実施の形態においては、管本体21全体
を複数の金属製リングで形成するのではなく、励磁コイ
ル3A,3Bの励磁時に磁界が集中する軸線方向での中
央部のみを複数の金属製リング23による積層構造と
し、その両端部に金属製リング23より長い端部リング
31A,31Bを絶縁材24を介してそれぞれ接合して
いる。端部リング31A,31Bは、金属製リング23
A〜21Dと同一の非磁性材料からなる金属もしくはセ
ラミックスによって製作される。
図である。この実施の形態においては、管本体21全体
を複数の金属製リングで形成するのではなく、励磁コイ
ル3A,3Bの励磁時に磁界が集中する軸線方向での中
央部のみを複数の金属製リング23による積層構造と
し、その両端部に金属製リング23より長い端部リング
31A,31Bを絶縁材24を介してそれぞれ接合して
いる。端部リング31A,31Bは、金属製リング23
A〜21Dと同一の非磁性材料からなる金属もしくはセ
ラミックスによって製作される。
【0032】このような構造においては、図1に示した
実施の形態に較べて金属製リング23の数を削減するこ
とができるので、測定管20の製造が容易である。ここ
で、渦電流は励磁コイル3A,3Bによる磁場の大きさ
の2乗に比例するため、実際に磁界が集中している中央
部のみを金属製リング23による積層構造としても、上
記した実施の形態と同様に渦電流を低減することができ
るので何等問題ない。
実施の形態に較べて金属製リング23の数を削減するこ
とができるので、測定管20の製造が容易である。ここ
で、渦電流は励磁コイル3A,3Bによる磁場の大きさ
の2乗に比例するため、実際に磁界が集中している中央
部のみを金属製リング23による積層構造としても、上
記した実施の形態と同様に渦電流を低減することができ
るので何等問題ない。
【0033】図5は本発明のさらに他の実施の形態を示
す要部の斜視図である。本実施の形態においては製造コ
ストを低減するために、複数の円筒体36を絶縁材24
を介して径方向に積層することにより管本体21として
いる。
す要部の斜視図である。本実施の形態においては製造コ
ストを低減するために、複数の円筒体36を絶縁材24
を介して径方向に積層することにより管本体21として
いる。
【0034】前記各円筒体36は、同一形状に形成した
非磁性材料からなる2枚の薄い金属板35を絶縁材24
を介して積層し、この積層された2枚の金属板35を円
筒状に折り曲げてその端部37を突合わせ溶接すること
により形成されるもので、図1および図4に示した金属
製リング23に相当する。
非磁性材料からなる2枚の薄い金属板35を絶縁材24
を介して積層し、この積層された2枚の金属板35を円
筒状に折り曲げてその端部37を突合わせ溶接すること
により形成されるもので、図1および図4に示した金属
製リング23に相当する。
【0035】ここで、図5においては2枚の金属板35
を絶縁材24を介して積層した例を示したが、これに限
らず非磁性材料からなり径の異なる複数の金属製パイプ
を絶縁材を介して順次嵌挿することにより径方向に積層
した円筒体であってもよい。その場合は、上記した端部
37の溶接が不要で製作が容易である。
を絶縁材24を介して積層した例を示したが、これに限
らず非磁性材料からなり径の異なる複数の金属製パイプ
を絶縁材を介して順次嵌挿することにより径方向に積層
した円筒体であってもよい。その場合は、上記した端部
37の溶接が不要で製作が容易である。
【0036】また、図6に示すように1枚の金属板35
を絶縁材24を介して螺旋状に多重巻きして円筒体36
としたものであってもよい。その場合、円筒体36の内
部に生じる段差dはライニング8によって補正すればよ
い。
を絶縁材24を介して螺旋状に多重巻きして円筒体36
としたものであってもよい。その場合、円筒体36の内
部に生じる段差dはライニング8によって補正すればよ
い。
【0037】このように径の異なる金属製パイプまたは
金属板35の折曲加工によって円筒体36を形成する
と、切削加工、鋳造等によって図1および図4に示した
金属製リング23を製作する場合に較べて容易にかつ安
価に製造することができる利点を有する。
金属板35の折曲加工によって円筒体36を形成する
と、切削加工、鋳造等によって図1および図4に示した
金属製リング23を製作する場合に較べて容易にかつ安
価に製造することができる利点を有する。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係る電磁流
量計の測定管によれば、非磁性材料からなる金属製リン
グを複数個積層して形成したので渦電流を各金属製リン
グごとに分割し渦電流損失を小さくすることができる。
したがって、高周波励磁を行った際、励磁電流の立ち上
がり、立ち下がりによる磁束微分ノイズの影響が少な
く、ゼロ点の安定した出力を得ることができ、高速矩形
励磁方式の電磁流量計に用いて好適である。
量計の測定管によれば、非磁性材料からなる金属製リン
グを複数個積層して形成したので渦電流を各金属製リン
グごとに分割し渦電流損失を小さくすることができる。
したがって、高周波励磁を行った際、励磁電流の立ち上
がり、立ち下がりによる磁束微分ノイズの影響が少な
く、ゼロ点の安定した出力を得ることができ、高速矩形
励磁方式の電磁流量計に用いて好適である。
【0039】また、本発明は心材によって金属製リング
を連結したので、測定管の機械的強度を増大させること
ができる。
を連結したので、測定管の機械的強度を増大させること
ができる。
【0040】また、本発明は励磁コイルが取付けられる
部分のみを複数の金属製リングによって構成したので、
金属製リングの数を少なくすることができ、製造が容易
である。
部分のみを複数の金属製リングによって構成したので、
金属製リングの数を少なくすることができ、製造が容易
である。
【0041】また、本発明は金属製リングの外周に溝を
形成したので、渦電流を一層低減することができ、しか
も測定管自体の重量を低減することができる。
形成したので、渦電流を一層低減することができ、しか
も測定管自体の重量を低減することができる。
【0042】また、本発明は径の異なる複数の金属製パ
イプを絶縁材を介し径方向に螺旋状に積層することによ
り金属製リングを形成したので、金属製リングの製作が
容易で安価に製造することができる。
イプを絶縁材を介し径方向に螺旋状に積層することによ
り金属製リングを形成したので、金属製リングの製作が
容易で安価に製造することができる。
【0043】
【図1】 本発明に係る電磁流量計の測定管を構成する
管本体の斜視図である。
管本体の斜視図である。
【図2】 測定管の要部の断面図である。
【図3】 金属製リングの要部の断面図である。
【図4】 本発明の他の実施の形態を示す正面図であ
る。
る。
【図5】 本発明のさらに他の実施の形態を示す管本体
の要部の斜視図である。
の要部の斜視図である。
【図6】 本発明のさらに他の実施の形態を示す円筒体
の正面図である。
の正面図である。
【図7】 従来の電磁流量計の断面図である。
【図8】 測定管の外観斜視図である。
【図9】 (a)は矩形は励磁方式における励磁電流の
波形、(b)、(c)、(d)は高速矩形波励磁方式に
おける励磁電流の波形、電極電圧の波形、サンプリング
信号のタイミングチャートである。
波形、(b)、(c)、(d)は高速矩形波励磁方式に
おける励磁電流の波形、電極電圧の波形、サンプリング
信号のタイミングチャートである。
1…測定管、2…被測定流体、3A、3B…励磁コイ
ル、4A,4B…電極、6A…インナーコア、6B…ア
ウターコア、7…変換器、8…ライニング、10A,1
0B…信号リード線、13…電磁流量計、20…測定
管、21…管本体、23…金属製リング、24…絶縁
材、25…貫通孔、26…心材、27…溝、35…金属
板、36…円筒体。
ル、4A,4B…電極、6A…インナーコア、6B…ア
ウターコア、7…変換器、8…ライニング、10A,1
0B…信号リード線、13…電磁流量計、20…測定
管、21…管本体、23…金属製リング、24…絶縁
材、25…貫通孔、26…心材、27…溝、35…金属
板、36…円筒体。
Claims (3)
- 【請求項1】 被測定流体の流量を測定する電磁流量計
の測定管において、 非磁性材料からなる金属製リングを絶縁材を介して測定
管の励磁コイルによる励磁部分にのみ複数個積層して一
体化することにより形成したことを特徴とする電磁流量
計の測定管。 - 【請求項2】 被測定流体の流量を測定する電磁流量計
の測定管において、 その外周面に周方向の溝を形成した非磁性材料からなる
金属製リングを絶縁材を介して少なくとも測定管の励磁
コイルによる励磁部分に複数個積層して一体化すること
により形成した ことを特徴とする電磁流量計の測定管。 - 【請求項3】 請求項2記載の電磁流量計の測定管にお
いて、金属製リングを、非磁性材料からなり径が異なる複数の
金属製パイプを絶縁材を介して径方向に積層することに
より形成した ことを特徴とする電磁流量計の測定管。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31948497A JP3375532B2 (ja) | 1997-11-20 | 1997-11-20 | 電磁流量計の測定管 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31948497A JP3375532B2 (ja) | 1997-11-20 | 1997-11-20 | 電磁流量計の測定管 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11153463A JPH11153463A (ja) | 1999-06-08 |
JP3375532B2 true JP3375532B2 (ja) | 2003-02-10 |
Family
ID=18110732
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP31948497A Expired - Fee Related JP3375532B2 (ja) | 1997-11-20 | 1997-11-20 | 電磁流量計の測定管 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3375532B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US9364293B2 (en) * | 2006-04-28 | 2016-06-14 | Biosense Webster, Inc. | Reduced field distortion in medical tools |
-
1997
- 1997-11-20 JP JP31948497A patent/JP3375532B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH11153463A (ja) | 1999-06-08 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |