JP3489737B2 - 積層セラミックコンデンサの製造方法及び印刷製版装置 - Google Patents

積層セラミックコンデンサの製造方法及び印刷製版装置

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JP3489737B2 JP2000382882A JP2000382882A JP3489737B2 JP 3489737 B2 JP3489737 B2 JP 3489737B2 JP 2000382882 A JP2000382882 A JP 2000382882A JP 2000382882 A JP2000382882 A JP 2000382882A JP 3489737 B2 JP3489737 B2 JP 3489737B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、積層セラミックコ
ンデンサの製造方法及び印刷製版装置に関する。
【0002】
【従来の技術】高周波用途の積層セラミックコンデンサ
には、インダクタンスが低いことが要求される。この種
の低インダクタンス用積層セラミックコンデンサは、誘
電体セラミック基体の内部に、誘電体セラミック層を介
して順次に積層された多数の内部電極を含む。内部電極
のそれぞれは取出電極を有しており、取出電極のそれぞ
れは誘電体セラミック基体の側端面において、互いに異
なる位置に導出されている。従って、回路基板等への実
装に当っては、内部電極の一部である取出電極を、外部
回路に接続できるので、リードインダクタンスが極小に
なり、低インダクタンスが実現される。
【0003】この種の低インダクタンス用積層セラミッ
クコンデンサでは、内部電極の取出電極のそれぞれは、
誘電体セラミック基体の側端面において、互いに異なる
位置に導出されているので、取出電極を含めたパターン
が、内部電極のそれぞれにおいて異なる。そこで、従来
は、内部電極のパターン種に応じた個数の印刷製版、一
般的には、スクリーン印刷製版を準備し、内部電極のパ
ターンが異なる度毎に、スクリーン印刷製版を変えて印
刷していた。
【0004】このため、スクリーン印刷製版の枚数が多
くなり、印刷設備が複雑になると共に、スクリーン印刷
製版の製造、保管及び準備等に多大な労力及び費用を必
要とするという難点があった。
【0005】しかも、多数のスクリーン印刷製版を、内
部電極パターンが異なる毎に選択する必要があるため、
印刷工程が面倒で、複雑になるという問題点もある。
【0006】更に、多数のスクリーン印刷製版を用いて
内部電極を印刷するため、スクリーン印刷製版間の誤差
に起因するパターンずれが生じ、更に、積層する際の誤
差が加算されるため、内部電極間の重なり面積の変動等
を招き、延ては、容量精度が低下する等の問題点を生じ
る虞があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、印刷
設備の簡素化に極めて有効な積層セラミックコンデンサ
の製造方法及び印刷製版装置を提供することである。
【0008】本発明のもう一つの課題は、印刷製版の製
造、保管及び準備等に要する労力及び費用を著しく低減
し得る積層セラミックコンデンサの製造方法及び印刷製
版装置を提供することである。
【0009】本発明の更にもう一つの課題は、印刷工程
を著しく簡素化し、量産性を向上させ得る積層セラミッ
クコンデンサの製造方法及び印刷製版装置を提供するこ
とである。
【0010】本発明の更にもう一つの課題は、容量精度
の高い積層セラミックコンデンサの製造方法及び印刷製
版装置を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ため、本発明は積層セラミックコンデンサを製造する方
法について、2つの態様を開示する。本発明に係る製造
法の適用される積層セラミックコンデンサは、低インダ
クタンス用として用いられるものであって、誘電体セラ
ミック基体の内部に、誘電体セラミック層を介して順次
に積層された複数の内部電極を含み、前記内部電極のそ
れぞれは取出電極を有し、前記取出電極のそれぞれは、
前記誘電体セラミック基体の側端面において、互いに異
なる位置に導出されている。
【0012】上述した積層セラミックコンデンサを得る
ため、第1の態様に係る製造方法では、未焼成誘電体セ
ラミックシートの表面に、印刷製版を用いて内部電極を
印刷する工程を含む。前記印刷製版は前記内部電極のそ
れぞれに対応する印刷パターンを行列状に配置した行列
パターンを有する。
【0013】そして、前記未焼成誘電体セラミックシー
トから、前記印刷製版の印刷によって得られた電極行列
パターンを囲む領域を打ち抜いて、電極印刷シートを取
り出す。
【0014】上記工程は、基本的には、従来工程とほぼ
同じである。従来工程と著しく異なる特徴的な工程は、
前記電極印刷シートの複数枚を順次に積層し、その際、
隣接する2枚の電極印刷シート間において、先に積層さ
れた電極印刷シートに印刷された電極行列パターンに対
し、後に積層される電極印刷シートに印刷された電極行
列パターンを、行方向または列方向にオフセットさせて
積層し、積層体を得る点にある。
【0015】この工程によれば、1つの印刷製版、例え
ばスクリーン印刷製版を、行方向または列方向にオフセ
ットさせることにより、一つの内部電極に対して積層さ
れるべき内部電極、即ち、所定の位置に引出電極を有す
る内部電極を選択することができる。
【0016】この場合、用いられる印刷製版は、一種で
あるから、印刷設備の簡素化に極めて有効である。印刷
製版の製造、保管及び準備等に要する労力及び費用等も
著しく低減し得る。更に、一種の印刷製版を用いるだけ
であるから、印刷工程を著しく簡素化し、量産性を向上
させ得る。
【0017】しかも、電極印刷シートに印刷された電極
行列パターンは、同一の印刷製版によって得られたもの
であり、印刷製版のパターン誤差に起因する電極印刷誤
差等を含まないから、容量精度の高い積層セラミックコ
ンデンサを得ることができる。
【0018】次に、第2の態様に係る製造方法では、第
1の印刷製版及び第2の印刷製版を用いる。まず、第1
の未焼成誘電体セラミックシートの表面に、第1の印刷
製版を用いて内部電極を印刷する。前記第1の印刷製版
は、前記内部電極のそれぞれに対応する印刷パターンを
行列状に配置した第1の行列パターンを有している。次
に、前記第1の未焼成誘電体セラミックシートから、前
記第1の電極行列パターンを囲む領域を打ち抜いて、第
1の電極印刷シートを取り出す。
【0019】上記工程とは別に、第2の未焼成誘電体セ
ラミックシートの表面に、第2の印刷製版を用いて前記
内部電極を印刷する。前記第2の印刷製版は、前記内部
電極のそれぞれに対応する印刷パターンを行列状に配置
した第2の行列パターンを有する。前記第2の行列パタ
ーンは前記第1の行列パターンの鏡像である。そして、
前記第2の未焼成誘電体セラミックシートから、第2の
電極行列パターンを囲む領域を打ち抜いて、第2の電極
印刷シートを取り出す。
【0020】次に、前記第1の電極印刷シート及び前記
第2の電極印刷シートを、前記第1及び第2の電極行列
パターンの全体が互いに重なるように積層する。
【0021】こうして得られた前記第1及び第2の電極
印刷シートの組に対し、他の前記第1の電極印刷シート
及び前記第2の電極印刷シートの組を、前記第1及び第
2の電極行列パターンの行方向または列方向にオフセッ
トさせて積層し、積層体を得る。
【0022】第2の態様によれば、2つの印刷製版を、
行方向または列方向にオフセットさせることにより、一
つの内部電極に対して重なるべき内部電極を選択するこ
とができる。
【0023】この場合、用いられる印刷製版は、二種で
あるから、印刷設備の簡素化に極めて有効である。印刷
製版の製造、保管及び準備等に要する労力及び費用等も
著しく低減し得る。更に、二種の印刷製版を用いるだけ
であるから、印刷工程を著しく簡素化し、量産性を向上
させ得る。
【0024】しかも、電極印刷シートに印刷された電極
行列パターンは、二種の印刷製版によって得られたもの
であり、印刷製版のパターン誤差は二種の印刷製版間の
誤差に留まるから、容量精度の高い積層セラミックコン
デンサを得ることができる。
【0025】オフセットの量は、具体的には、1行また
は1列の分である。オフセットを付する具体的手法の一
つは、行の方向にオフセットさせた後、列の方向にオフ
セットさせ、次に、行列の方向にオフセットさせる3つ
のステップを含む。
【0026】より多数の積層数を得る場合には、上述し
た工程(第1の態様及び第2の態様)によって得られた
積層体の複数枚を、更に積層すればよい。これにより、
高精度のパターン重なりを有する積層体を積層し、全体
として、高精度の容量を有する低インダクタンス用積層
セラミックコンデンサを、高歩留で得ることができる。
【0027】本発明において用いられる印刷製版には、
スクリーン印刷製版、グラビア印刷製版及びオフセット
印刷製版等が含まれる。
【0028】本発明の他の目的、構成及び利点について
は、添付図面を参照し、更に詳しく説明する。添付図面
は単なる例示に過ぎない。
【0029】
【発明の実施の形態】図1は本発明に係る製造方法の適
用される積層セラミックコンデンサの外観斜視図、図2
は図1に示した積層セラミックコンデンサの内部電極構
造を示す分解斜視図である。図示された積層セラミック
コンデンサは、低インダクタンス用として用いられるも
のであって、誘電体セラミック基体1の内部に、誘電体
セラミック層(図示省略)を介して、下(図において)
から順次に積層された複数の内部電極C、D、A、B、
A、B、C、Dを含んでいる。内部電極C、D、A、
B、A、B、C、Dの個数は、実施例では8個である
が、任意数でよい。また、積層順序は不同であり、図示
の順序に限定されるものではない。
【0030】更に、積層工程上、内部電極C、D、A、
B、A、B、C、Dのうち、内部電極(C、D、A、
B)及び内部電極(A、B、C、D)のそれぞれが、一
組の積層体として製造され、内部電極(C、D、A、
B)の組の積層体と、内部電極(A、B、C、D)の組
の積層体とを、更に積層して得られる。内部電極(C、
D、A、B)の組と、内部電極(A、B、C、D)の組
とにおいて、同一の参照符号を付された内部電極は、電
極パターンが同一で、単に、取出電極の方向が異なるだ
けである。
【0031】内部電極C、D、A、B、A、B、C、D
のそれぞれは取出電極c1、d1、a1、b1、a2、
b2、c2、d2を有する。取出電極c1、d1、a
1、b1、a2、b2、c2、d2のそれぞれは、誘電
体セラミック基体1の側端面において、互いに異なる位
置に導出されている。取出電極c1、d1、a1、b
1、a2、b2、c2、d2を、誘電体セラミック基体
1の側端面において、互いに異なる位置に導出する手段
として、実施例では、内部電極(C、D、A、B)の取
出電極c1、d1、a1を、誘電体セラミック基体1の
同一側端面に導出し、内部電極(A、B、C、D)の取
出電極a2、b2、c2、d2を、対向する他の側端面
に導出してある。
【0032】取出電極c1、d1、a1、b1、a2、
b2、c2、d2は、誘電体セラミック基体1の側端面
に付与された端子電極22、21、24、23、31、
32、33、34に導通接続される。
【0033】内部電極(C〜B)、(A〜D)及び端子
電極(21〜24)、(31〜34)を構成する電極材
料は特に制限はない。
【0034】図1及び図2に図示された積層セラミック
コンデンサは、誘電体セラミック基体1の内部に、誘電
体セラミック層を介して順次に積層された多数の内部電
極(C〜B)、(A〜D)を含み、内部電極(C〜
B)、(A〜D)のそれぞれは、取出電極(c1〜b
1)、(a2〜d2)を有しており、取出電極(c1〜
b1)、(a2〜d2)のそれぞれは誘電体セラミック
基体1の側端面において、互いに異なる位置に導出され
ている。従って、回路基板等への実装に当っては、内部
電極(C〜B)、(A〜D)の一部である取出電極(c
1〜b1)、(a2〜d2)を、それぞれが接続されて
いる端子電極(21〜24)、(31〜34)を介し
て、外部回路に接続できるので、リードインダクタンス
が極小になり、低インダクタンスが実現される。
【0035】次に、図1及び図2に示した積層セラミッ
クコンデンサの製造方法について、図3〜図12を参照
して説明する。この製造方法は第1の態様に属する。。
本発明において用いられる印刷製版には、スクリーン印
刷製版、グラビア印刷製版及びオフセット印刷製版等が
含まれることは前述した通りである。以下に説明される
実施例では、スクリーン印刷製版を用いた場合を例にと
って説明する。
【0036】図3は第1の態様に係る製造方法の実施に
用いられるスクリーン印刷製版10の平面図である。ス
クリーン印刷製版10は、内部電極A〜Dのそれぞれに
対応する印刷パターンを行列状に配置した行列パターン
を有するスクリーン印刷製版10において、印刷パター
ンのそれぞれに対しては、対応する内部電極A〜Dと同
一の参照符号を付してある。具体的には、内部電極Aに
対応する印刷パターンに参照符号Aを付し、内部電極B
に対応する印刷パターンに参照符号Bを付し、内部電極
Cに対応する印刷パターンに参照符号Cを付し、内部電
極Dに対応する印刷パターンに参照符号Dを付してあ
る。印刷パターンA〜Dは、インクを通す抜きパターン
であり、その周りの白い領域はインクを通さない領域で
ある。印刷パターンA〜Dは、取出電極に対応する部分
が、同一の方向に突出する向きに配置されている。
【0037】印刷パターンA〜Dは行列状に配置され
る。具体的には、図3において、上第1行目に、印刷パ
ターンA及び印刷パターンBが、交互に、一定の間隔g
1を隔てて配置されている。上第2行目には、印刷パタ
ーンC及び印刷パターンDが、交互に、一定の間隔g1
を隔てて配置されている。上第2行目の印刷パターンC
及び印刷パターンDは、上第1行目から一定の間隔g2
を隔てて配置されている。
【0038】更に、上第3行目には、印刷パターンA及
び印刷パターンBが、交互に、一定の間隔g1を隔てて
配置されている。上第3行目の印刷パターンA及び印刷
パターンBは、上第2行目から一定の間隔g2を隔てて
配置されている。
【0039】上述した配置を、任意の行数m及び列数m
だけ繰り返すことにより、m行m列の印刷パターン行列
が得られる。実施例では、m=5となっている。より詳
しくは、第1行目、第3行目及び第5行目は、印刷パタ
ーン配列(AーBーAーBーA)であり、第2行目及び
第4行目は印刷パターン配列(CーDーCーDーC)で
ある。
【0040】図4は図3に示したスクリーン印刷製版1
0を用いて電極印刷を行う印刷システムの構成を示す
図、図5は図4に示した印刷システムによって印刷され
た印刷面の拡大平面図、図6は図5の6ー6線に沿った
断面図である。
【0041】図4を参照すると、供給ロール81と巻き
取りロール82との間に、帯状の支持体4が張設されて
いる。支持体4は、適当な可撓性プラスチックフィルム
で構成され、供給ロール81から引き出され、巻き取り
ロール82に巻き取られ、矢印F1の方向に搬送され
る。支持体4の搬送時には、供給ロール81が矢印R1
の方向に回転し、巻き取りロール82が矢印R2の方向
に回転する。
【0042】供給ロール81と巻き取りロール82との
間には、印刷装置83及び乾燥装置84等が配置されて
おり、印刷装置83と対向する位置には受け台85が設
置されている。印刷装置83には、図3に示したスクリ
ーン印刷製版10がセットされている。
【0043】図5及び図6を参照すると、支持体4の一
面には、未焼成誘電体セラミックシート6が層状に付着
されている。未焼成誘電体セラミックシート6は支持体
4と共に、矢印F1の方向に搬送される。その搬送の途
中で、未焼成誘電体セラミックシート6の表面に、図3
に示したスクリーン印刷製版10を用いて、内部電極を
印刷する。スクリーン印刷製版10による印刷は、図5
及び図6に示すように、間隔g3を隔てて、未焼成誘電
体セラミックシート6の表面に、繰り返し実行される。
印刷の際は、支持体4の搬送が一時的に停止される。そ
のような一時停止機構は既に知られているので、図示は
省略する。
【0044】電極行列パターンは、図3に示したスクリ
ーン印刷製版10によって印刷されたものであるから、
スクリーン印刷製版10の印刷パターンと同一である。
即ち、第1行目、第3行目及び第5行目は、電極パター
ン配列(AーBーAーBーA)であり、第2行目及び第
4行目は電極パターン配列(CーDーCーDーC)であ
る。
【0045】上述した印刷工程を繰り返すことにより、
所定の間隔g3で、電極行列パターンQ01、Q0
2、...を印刷した未焼成誘電体セラミックシート6
が得られる。このようにして得られた電極印刷済み未焼
成誘電体セラミックシート6は、乾燥装置84による乾
燥工程等を経て、巻き取りロール82に巻き取られる。
【0046】次に、上述した印刷工程を経て得られた電
極印刷済み未焼成誘電体セラミックシート6を、巻き取
りロール82から引き出し、引き出された電極印刷済み
未焼成誘電体セラミックシート6から、電極行列パター
ンQ01、Q02、...を囲む領域を打ち抜いて、電
極印刷シートを取り出す。
【0047】上記工程は、基本的には、従来工程とほぼ
同じである。従来工程と著しく異なる特徴的な工程は、
打ち抜いて得られた電極印刷シートの複数枚を順次に積
層し、その際、隣接する2枚の電極印刷シート間におい
て、先に積層された電極印刷シートに印刷された電極行
列パターンに対し、後に積層される電極印刷シートに印
刷された電極行列パターンを、行方向または列方向にオ
フセットさせて積層し、積層体を得る点にある。次に、
図7〜図14を参照して、この積層工程を詳細に説明す
る。
【0048】図7は積層台5の上に第1層目の電極印刷
シートQ11を載置した状態を示す平面図、図8は図7
の8ー8線に沿った断面図である。電極印刷シートQ1
1は、未焼成誘電体セラミックシート61の一面上に、
電極行列パターンを印刷した構成である。
【0049】積層台5の一面には、直交2軸XYを有す
る座標系において、基準(原点)となるX0軸及びY0
軸が想定されている。このX0軸及びY0軸は固定した
基準となる。
【0050】一方、電極印刷シートQ11の一面上に
も、直交2軸XYによる座標系において、X1軸及びY
1軸を想定する。X1軸及びY1軸は、基本的には、電
極印刷シートQ11の中心線上に設定する。
【0051】図7及び図8において、第1層目の電極印
刷シートQ11は、その一面上に設定されたX1軸及び
Y1軸が、基準のX0軸及びY0軸に一致するようにセ
ットされる。この場合、X軸及びX軸で見たオフセット
量(x、y)は(0、0)となる。この位置合わせは、
CCDカメラ等の撮像装置及びコンピュータ等を用いた
画像処理の適用によって、高精度で自動的に実行するこ
とができる。以下に説明する位置合わせも同様である。
【0052】図9は積層台5の上にセットされた第1層
目の電極印刷シートQ11の上に、第2層目の電極印刷
シートQ12を載置した状態を示す平面図、図10は図
9の10ー10線に沿った断面図である。電極印刷シー
トQ12は、未焼成誘電体セラミックシート62の一面
上に、電極行列パターンを印刷した構成である。電極行
列パターンは、図3に示したスクリーン印刷製版10を
用いた印刷によって得られたものであるから、電極印刷
シートQ11の電極行列パターンと全く同一である。
【0053】第2層目の電極印刷シートQ12は、その
一面上に設定されたX1軸が、積層台5の一面上に設定
された基準のX0軸に一致するが、Y1軸は基準のY0
軸から、オフセット量△X1だけオフセットしてセット
される。この場合、X軸及びX軸で見たオフセット量
(x、y)は(△X1、0)となる。
【0054】オフセット量△X1は1列分である。即
ち、電極印刷シートQ11の第4列目に対して、電極印
刷シートQ12の第5列目が重なり、電極印刷シートQ
11の第3列目に対して、電極印刷シートQ12の第4
列目が重なり、電極印刷シートQ11の第2列目に対し
て、電極印刷シートQ12の第3列目が重なり、電極印
刷シートQ11の第1列目に対して、電極印刷シートQ
12の第2列目が重なる。
【0055】電極印刷シートQ11、Q12において、
第1行目、第3行目及び第5行目は、電極パターン配列
(AーBーAーBーA)であり、第2行目及び第4行目
は電極パターン配列(CーDーCーDーC)である。
【0056】従って、電極印刷シートQ11に対して、
電極印刷シートQ12を、1列分のオフセット量△X1
を付して積層した場合、積層して得られた積層体で見
て、第1行目、第3行目及び第行目は電極パターン配列
(AーABーBAーABーBAーA)となり、第2列目
及び第4列目は電極パターン配列(CーCDーDCーC
DーDCーC)となる。第3列目及び第5列目は電極パ
ターン配列(BAーDCーBAーDCーBA)となる。
【0057】図11は積層台5の上にセットされた第2
層目の電極印刷シートQ12の上に、第3層目の電極印
刷シートQ13を載置した状態を示す平面図、図12は
図11の12ー12線に沿った断面図である。電極印刷
シートQ13は、未焼成誘電体セラミックシート63の
一面上に、電極行列パターンを印刷した構成である。電
極行列パターンは、図3に示したスクリーン印刷製版1
0を用いた印刷によって得られたものであるから、電極
印刷シートQ11、Q12の電極行列パターンと全く同
一である。
【0058】第3層目の電極印刷シートQ13は、その
一面上に設定されたY1軸が、積層台5の一面上に設定
された基準のY0軸に一致するが、X1軸は基準のX0
軸から、オフセット量△Y1だけオフセットしてセット
される。この場合、X軸及びX軸で見たオフセット量
(x、y)は(0、△Y1)となる。
【0059】オフセット量△Y1は1行分である。即
ち、電極印刷シートQ12の第4行目に対して、電極印
刷シートQ13の第5行目が重なり、電極印刷シートQ
12の第3行目に対して、電極印刷シートQ13の第4
行目が重なり、電極印刷シートQ12の第2行目に対し
て、電極印刷シートQ13の第3行目が重なり、電極印
刷シートQ12の第1行目に対して、電極印刷シートQ
13の第2行目が重なる。
【0060】第1層目の電極印刷シートQ11に対して
は、電極印刷シートQ11の第4行目に対して、電極印
刷シートQ13の第5行目が重なり、電極印刷シートQ
11の第3行目に対して、電極印刷シートQ13の第4
行目が重なり、電極印刷シートQ11の第2行目に対し
て、電極印刷シートQ13の第3行目が重なり、電極印
刷シートQ11の第1行目に対して、電極印刷シートQ
13の第2行目が重なる。
【0061】電極印刷シートQ11、Q12、Q13に
おいて、第1行目、第3行目及び第5行目が電極パター
ンA及び電極パターンBの電極パターン配列(AーBー
AーBーA)であり、第2行目及び第4行目は電極パタ
ーンC及び印刷パターンDの電極パターン配列(CーD
ーCーDーC)である。
【0062】従って、電極印刷シートQ13を、1行分
のオフセット量△Y1を付して積層した場合、積層して
得られた積層体で見て、第1行目は電極印刷シートQ1
3の第1行目の電極パターン配列(AーCーAーCー
A)となり、第2行目及び第4行目は配列(AーABC
ーBADーABCーBADーCA)となる。第3行目及
び第5行目は電極パターン配列(CーCDAーDCBー
CDAーDCBーAC)となる。更に、第6行目は電極
パターン配列(AーABーBAーABーBAーA)とな
る。
【0063】図13は積層台5の上にセットされた第3
層目の電極印刷シートQ13の上に、第4層目の電極印
刷シートQ14を載置した状態を示す平面図、図14は
図13の14ー14線に沿った断面図である。電極印刷
シートQ14は、未焼成誘電体セラミックシート64の
一面上に、電極行列パターンを印刷した構成である。電
極行列パターンは、図3に示したスクリーン印刷製版1
0を用いた印刷によって得られたものであるから、電極
印刷シートQ11、Q12、Q13の電極行列パターン
と全く同一である。
【0064】第4層目の電極印刷シートQ14は、その
一面上に設定されたY1軸が、基準のY0軸からオフセ
ット量△X1だけオフセットしてセットされる。X1軸
は基準のX0軸から、オフセット量△Y1だけオフセッ
トしてセットされる。従って、X軸及びX軸で見たオフ
セット量(x、y)は(△X1、△Y1)となる。
【0065】オフセット量△Y1は1行分であり、オフ
セット量△X1は1列分である。従って、図13及び図
14に示したオフセットは、図9、10に示したオフセ
ット量△Y1、及び、図11、12に示したオフセット
量△X1の合成となる。
【0066】これにより、積層して得られた積層体で見
て、第1行目の電極パターン配列(AーABーBAーA
BーBAーA)となり、第2行目及び第4行目は配列
(ACーABCDーBADCーABCDーBADCーC
A)となる。第3行目及び第5行目は電極パターン配列
(CAーCDABーDCBAーCDABーDCBBーA
C)となる。更に、第6行目は電極パターン配列(Aー
ABーBAーABーBAーA)となる。
【0067】この後、図13及び図14に示した電極印
刷シートQ11〜Q14の積層体に対し、行間及び列間
で個別分割を施し、電極A、B、C及びDの全てを含む
積層セラミックコンデンサ要素を取り出す。こうして取
り出された積層セラミックコンデンサ要素は、図1及び
図2に図示した積層セラミックコンデンサにおいて、内
部電極(C、D、A、B)の組、または、内部電極
(A、B、C、D)の組を有する積層体に相当する。内
部電極(C、D、A、B)の組の積層セラミックコンデ
ンサ要素と、内部電極(A、B、C、D)の組の積層セ
ラミックコンデンサ要素とを、更に積層し、焼成し、端
子電極21〜24、31〜34(図1参照)を付与する
ことにより、図1及び図2に図示した積層セラミックコ
ンデンサが得られる。
【0068】図13及び図14において、電極パターン
A、B、C及びDの全てを含む積層セラミックコンデン
サ要素の周りには、電極パターンA、B、C及びDの少
なくとも1つを欠く組み合わせが生じる。これらは、捨
てる他はないが、もともと、周辺部は積層工程におい
て、欠陥を生じ易い部分であるので、捨てても実際上は
問題を生じない。
【0069】上述したように、図9〜図14に示した実
施例では、1つのスクリーン印刷製版10を、行方向ま
たは列方向にオフセットさせることにより、一つの内部
電極に対して積層されるべき内部電極を選択することが
できる。
【0070】この場合、用いられるスクリーン印刷製版
10は、一種であるから、印刷設備の簡素化に極めて有
効である。スクリーン印刷製版10の製造、保管及び準
備等に要する労力及び費用を著しく低減し得る。更に、
一種のスクリーン印刷製版10を用いるだけであるか
ら、印刷工程を著しく簡素化し、量産性を向上させ得
る。
【0071】しかも、電極印刷シートQ11〜Q14に
印刷された電極行列パターンは、同一のスクリーン印刷
製版10によって得られたものであり、スクリーン印刷
製版10のパターン誤差等を含まないから、容量精度の
高い積層セラミックコンデンサを得ることができる。
【0072】図15は本発明の第2の態様に係る製造方
法の適用される積層セラミックコンデンサの内部電極構
造を示す分解斜視図である。この積層セラミックコンデ
ンサは、図示しない誘電体セラミック基体の内部に、誘
電体セラミック層を介して、下(図において)から順次
に積層された複数の内部電極A、B、C、D、E、F、
G、Hを含んでいる。内部電極A〜Hの個数は、実施例
では8個であるが、任意数でよい。また、積層順序は不
同であり、図示の順序に限定されるものではない。
【0073】内部電極A〜Hのそれぞれは取出電極a1
1〜h11を有する。取出電極a11〜h11のそれぞ
れは、誘電体セラミック基体の側端面において、互いに
異なる位置に導出される。取出電極a11〜h11を、
誘電体セラミック基体1(図1参照)の側端面におい
て、互いに異なる位置に導出する手段として、実施例で
は、内部電極(A〜D)の取出電極(a11〜d11)
を誘電体セラミック基体の同一側端面に導出し、内部電
極(E〜H)の取出電極(e11〜h11)を、対向す
る他の側端面に導出する。その詳細は図1に図示した通
りである。
【0074】第2の態様に係る製造方法では、第1のス
クリーン印刷製版及び第2のスクリーン印刷製版を用い
る。図16は第1のスクリーン印刷製版の平面図、図1
7は第2のスクリーン印刷製版の平面図である。
【0075】まず、図16を参照すると、第1のスクリ
ーン印刷製版11は、内部電極A、C、E、Gのそれぞ
れに対応する印刷パターンを行列状に配置した行列パタ
ーンを有する。第1のスクリーン印刷製版11におい
て、印刷パターンのそれぞれに対しては、対応する内部
電極A、C、E、Gと同一の参照符号を付してある。具
体的には、内部電極Aに対応する印刷パターンに参照符
号Aを付し、内部電極Cに対応する印刷パターンに参照
符号Cを付し、内部電極Eに対応する印刷パターンに参
照符号Eを付し、内部電極Gに対応する印刷パターンに
参照符号Gを付してある。網掛けされた印刷パターン
A、C、E、Gは、インクを通す抜きパターンであり、
その周りの白い領域はインクを通さない領域である。
【0076】印刷パターンA〜Gは行列状に配置され
る。具体的には、図16において、上第1行目に、印刷
パターンA及び印刷パターンCが、一定の間隔g1を隔
てて交互に配置されている。上第2行目には、印刷パタ
ーンE及び印刷パターンGが、一定の間隔g1を隔てて
交互に配置されている。上第2行目の印刷パターンE及
び印刷パターンGは、上第1行目から一定の間隔g2を
隔てて配置されている。
【0077】更に、上第3行目には、印刷パターンA及
び印刷パターンCが一定の間隔g1を隔てて交互に配置
されている。上第3行目の印刷パターンA及び印刷パタ
ーンCは、上第2行目から一定の間隔g2を隔てて配置
されている。
【0078】上述した配置を、任意の行数m及び列数m
だけ繰り返すことにより、m行m列の第1の行列パター
ンが得られる。実施例では、m=4となっており、4行
4列の第1の行列パターンを構成している。第1行目及
び第3行目は、印刷パターン配列(AーCーAーC)で
あり、第2行目及び第4行目は印刷パターン配列(Eー
GーEーG)である。
【0079】第1行目及び第2行目において、印刷パタ
ーン配列(AーCーAーC)及び印刷パターン配列(E
ーGーEーG)は、取出電極を有する辺が互いに向きあ
っている。第3行目及び第4行目においても、印刷パタ
ーン配列(AーCーAーC)及び印刷パターン配列(E
ーGーEーG)は、取出電極(a11、c11)を有す
る辺、及び、取出電極(e11、g11)を有する辺
が,互いに向きあっている。
【0080】次に、図17を参照すると、第2のスクリ
ーン印刷製版12は、内部電極B、D、F、Hのそれぞ
れに対応する印刷パターンを行列状に配置した行列パタ
ーンを有する。第2のスクリーン印刷製版12におい
て、印刷パターンのそれぞれに対しては、対応する内部
電極B、D、F、Hと同一の参照符号を付してある。具
体的には、内部電極Bに対応する印刷パターンに参照符
号Bを付し、内部電極Dに対応する印刷パターンに参照
符号Dを付し、内部電極Fに対応する印刷パターンに参
照符号Fを付し、内部電極Hに対応する印刷パターンに
参照符号Hを付してある。網掛けを施された印刷パター
ンB、D、F、Hは、インクを通す抜きパターンであ
り、その周りの白い領域はインクを通さない領域であ
る。
【0081】印刷パターンB、D、F、Hは行列状に配
置される。具体的には、図17において、上第1行目
に、印刷パターンB及び印刷パターンDが、一定の間隔
g1を隔てて交互に配置されている。上第2行目には、
印刷パターンF及び印刷パターンHが、一定の間隔g1
を隔てて交互に配置されている。上第2行目の印刷パタ
ーンF及び印刷パターンHは、上第1行目から一定の間
隔g2を隔てて配置されている。
【0082】更に、上第3行目には、印刷パターンB及
び印刷パターンDが一定の間隔g1を隔てて交互に配置
されている。上第3行目の印刷パターンB及び印刷パタ
ーンDは、上第2行目から一定の間隔g2を隔てて配置
されている。
【0083】上述した配置を、任意の行数m及び列数m
だけ繰り返すことにより、m行m列の印刷パターン行列
が得られる。実施例では、m=4となっており、4行4
列の第2の行列パターンが得られる。第1行目及び第3
行目は、印刷パターン配列(BーDーBーD)であり、
第2行目及び第4行目は印刷パターン配列(FーHーF
ーH)である。
【0084】第1行目及び第2行目は、印刷パターン配
列(BーDーBーD)及び印刷パターン配列(FーHー
FーH)において、取出電極を有する辺が互いに向きあ
っている。第3行目及び第4行目においても、印刷パタ
ーン配列(BーDーBーD)及び印刷パターン配列(F
ーHーFーH)は、取出電極(b11、d11)を有す
る辺及び取出電極(f11、H11)を有する辺が互い
に向きあっている。
【0085】第2のスクリーン印刷製版12に設けられ
た第2の行列パターンは、第1のスクリーン印刷製版1
1に設けられた第1の行列パターンの鏡像(ミラーイメ
ージ)である。即ち、第1の行列パターンの行と平行に
鏡を配置した場合に、鏡に映った像が第2の行列パター
ンに相当する。
【0086】次に、図18〜図27を参照して第2の態
様に係る製造方法について説明する。まず、図16に示
したスクリーン印刷製版11を、図4に示した印刷シス
テムの印刷装置83に装着し印刷を行う。図18は図1
6に示した第1のスクリーン印刷製版11によって印刷
された印刷面の拡大平面図である。
【0087】図18を参照すると、支持体4の一面に
は、未焼成誘電体セラミックシート6が層状に積層され
ている。未焼成誘電体セラミックシート6は支持体4と
共に、矢印F1の方向に搬送される。その搬送の途中
で、未焼成誘電体セラミックシート6の表面に、図16
に示した第1のスクリーン印刷製版11を用いて、内部
電極を印刷する。第1のスクリーン印刷製版11による
印刷は、図18に示すように、未焼成誘電体セラミック
シート6の表面に、間隔g3を隔てて、繰り返し実行さ
れる。印刷の際は、支持体4の搬送が一時的に停止す
る。
【0088】電極行列パターンは、図16に示した第1
のスクリーン印刷製版11によって印刷されたものであ
るから、第1のスクリーン印刷製版11の印刷パターン
と同一である。即ち、第1行目及び第3行目は、電極パ
ターン配列(AーCーAーCーA)であり、第2行目及
び第4行目は電極パターン配列(EーGーEーG)であ
る。図18では、図示の都合上、参照符号A〜Gを90
度回転させて表示してあるので、行の解釈に当っては、
90度だけ戻す。
【0089】上述した印刷工程を繰り返すことにより、
所定の間隔g3で、電極行列パターンQ21、Q2
2、...を印刷した未焼成誘電体セラミックシート6
が得られる。このようにして得られた電極印刷済み未焼
成誘電体セラミックシート6は、図4の乾燥装置84に
よる乾燥工程等を経て、巻き取りロール82に巻き取ら
れる。
【0090】次に、上述した印刷工程を経て得られた電
極印刷済み未焼成誘電体セラミックシート6を、巻き取
りロール82から引き出し、引き出された電極印刷済み
未焼成誘電体セラミックシート6から、電極行列パター
ンQ21、Q22、...を囲む領域を打ち抜いて、電
極印刷シートを取り出す。
【0091】上記工程とは別に、図17に示した第2の
スクリーン印刷製版12を用いて、上述と同様の印刷工
程を実行する。図19は図17に示した第2のスクリー
ン印刷製版12によって印刷された印刷面の拡大平面図
である。図19において、電極行列パターンは、図17
に示した第2のスクリーン印刷製版12によって印刷さ
れたものであるから、第2のスクリーン印刷製版12の
印刷パターンと同一である。即ち、第1行目及び第3行
目は、電極パターン配列(BーDーBーD)であり、第
2行目及び第4行目は電極パターン配列(FーHーFー
H)である。
【0092】上述した印刷工程を繰り返すことにより、
所定の間隔g3で、電極行列パターンQ31、Q3
2、...を印刷した未焼成誘電体セラミックシート6
が得られる。このようにして得られた電極印刷済み未焼
成誘電体セラミックシート6は、図4の乾燥装置84に
よる乾燥工程等を経て、巻き取りロール82に巻き取ら
れる。
【0093】次に、上述した印刷工程を経て得られた電
極印刷済み未焼成誘電体セラミックシート6を、巻き取
りロールから引き出し、引き出された電極印刷済み未焼
成誘電体セラミックシート6から、電極行列パターンQ
31、Q32、...を囲む領域を打ち抜いて、電極印
刷シートを取り出す。
【0094】次に、上述した工程を経て得られた2種の
電極印刷シートを積層する。従って、第2の態様に係る
製造方法には、第1のスクリーン印刷製版11によって
得られた第1の電極印刷シート、及び、第2のスクリー
ン印刷製版12によって得られた第2の電極印刷シート
を積層する工程の2つの工程が含まれることになる。
【0095】図20は積層台5の上に、第1層目とし
て、第1の電極印刷シートQ41を載置した状態を示す
平面図である。第1の電極印刷シートQ41は、未焼成
誘電体セラミックシート61の一面上に、電極行列パタ
ーンを印刷した構成である。第1の電極印刷シートQ4
1は、第1のスクリーン印刷製版11によって得られた
ものであるから、電極行列パターンは、第1行目及び第
3行目が電極パターン配列(AーCーAーCーA)であ
り、第2行目及び第4行目は電極パターン配列(EーG
ーEーG)である。
【0096】積層台5の一面には、直交2軸XYを有す
る座標系において、基準(原点)となるX0軸及びY0
軸が想定されている。このX0軸及びY0軸は固定した
基準となる。
【0097】一方、第1の電極印刷シートQ41の一面
上にも、直交2軸XYによる座標系において、X1軸及
びY1軸を想定する。X1軸及びY1軸は、基本的に
は、第1の電極印刷シートQ41の中心線上に設定す
る。
【0098】図20において、第1層目の第1の電極印
刷シートQ41は、その一面上に設定されたX1軸及び
Y1軸が、積層台5の一面上に設定されたX0軸及びY
0軸に一致するようにセットされる。この場合、X軸及
びX軸で見たオフセット量(x、y)は(0、0)とな
る。
【0099】図21は積層台5の上に、第1層目の第1
の電極印刷シートQ41の上に第2層目となる第2の電
極印刷シートQ51を載置した状態を示す平面図であ
る。第2の電極印刷シートQ51は、未焼成誘電体セラ
ミックシート62の一面上に、電極行列パターンを印刷
した構成である。第2の電極印刷シートQ51は、第2
のスクリーン印刷製版12によって得られたものである
から、電極行列パターンは、第1行目及び第3行目は、
電極パターン配列(BーDーBーD)であり、第2行目
及び第4行目は電極パターン配列(FーHーFーH)で
ある。
【0100】第2の電極印刷シートQ51の一面上に
は、直交2軸XYによる座標系において、X2軸及びY
2軸が想定されている。X2軸及びY2軸は、基本的に
は、第2の電極印刷シートQ51の中心線上に設定す
る。
【0101】図21において、第2層目の第2の電極印
刷シートQ51は、その一面上に設定されたX2軸及び
Y2軸が、基準のX0軸及びY0軸に一致するようにセ
ットされる。この場合、オフセット量(x、y)は
(0、0)となる。
【0102】第2層目の第2の電極印刷シートQ51の
下層には、第1の電極印刷シートQ41(図20参照)
が存在するので、第2の電極印刷シートQ51を積層し
て得られた積層体全体で見て、第1行目及び第3行目は
電極パターン配列(ABーCDーABーCD)となり、
第2列目及び第4列目は電極パターン配列(EFーGH
ーEFーGH)となる。
【0103】図22は、第2層目として積層された第2
の電極印刷シートQ51の上に、第3層目として、第1
の電極印刷シートQ42を積層した状態を示す平面図で
ある。第1の電極印刷シートQ42は、未焼成誘電体セ
ラミックシート63の一面上に、電極行列パターンを印
刷した構成である。電極行列パターンは、図16に示し
た第1のスクリーン印刷製版11を用いた印刷によって
得られたものであるから、第1層目の第1の電極印刷シ
ートQ41の電極行列パターンと全く同一である。
【0104】第3層目の第1の電極印刷シートQ42
は、その一面上に設定されたX1軸が、基準のX0軸に
一致するが、Y1軸は基準のY0軸から、オフセット量
△X1だけオフセットしてセットされる。この場合、オ
フセット量(x、y)は(△X1、0)となる。
【0105】オフセット量△X1は1列分である。即
ち、第2の電極印刷シートQ51の第3列目に対して、
第1の電極印刷シートQ42の第4列目が重なり、第2
の電極印刷シートQ51の第2列目に対して、第1の電
極印刷シートQ42の第3列目が重なり、第2の電極印
刷シートQ51の第1列目に対して、第1の電極印刷シ
ートQ42の第2列目が重なる。
【0106】既に述べたように、第1層目の第1の電極
印刷シートQ41において、電極行列パターンは、第1
行目及び第3行目が電極パターン配列(AーCーAーC
ーA)であり、第2行目及び第4行目は電極パターン配
列(EーGーEーG)である。
【0107】第2の電極印刷シートQ51において、第
1行目及び第3行目は、電極パターン配列(AーBーA
ーBーA)であり、第2行目及び第4行目は電極パター
ン配列(CーDーCーDーC)である。
【0108】従って、第3層目の第1の電極印刷シート
Q42を、1列分のオフセット量△X1を付して積層し
た場合、積層方向の電極の重なりを考慮して、第1行目
及び第3行目は電極パターン配列(AーABCーCDA
ーABCーCD)となり、第2列目及び第4列目は電極
パターン配列(EーEFGーGHEーEFGーGH)と
なる。
【0109】図23は、第3層目として積層された第1
の電極印刷シートQ42の上に、第4層目として第2の
電極印刷シートQ52を積層した状態を示す平面図であ
る。第2の電極印刷シートQ52は、未焼成誘電体セラ
ミックシート64の一面上に、電極行列パターンを印刷
した構成である。電極行列パターンは、図17に示した
第2のスクリーン印刷製版12を用いた印刷によって得
られたものであるから、第2の電極印刷シートQ51の
電極行列パターンと全く同一である。
【0110】第4層目の第2の電極印刷シートQ52
は、その一面上に設定されたX1軸が、基準のX0軸に
一致するが、Y1軸は基準のY0軸から、オフセット量
△X2(=△X1)だけオフセットしてセットされる。
この場合、オフセット量(x、y)は(△X2、0)と
なる。
【0111】オフセット量△X2は1列分である。従っ
て、第1の電極印刷シートQ42の第3列目に対して、
第2の電極印刷シートQ52の第4列目が重なり、第1
の電極印刷シートQ42の第2列目に対して、第2の電
極印刷シートQ52の第3列目が重なり、第1の電極印
刷シートQ42の第1列目に対して、第2の電極印刷シ
ートQ52の第2列目が重なる。
【0112】第1層目の第1の電極印刷シートQ41に
おいて、電極行列パターンは、第1行目及び第3行目が
電極パターン配列(AーCーAーCーA)であり、第2
行目及び第4行目は電極パターン配列(EーGーEー
G)である。
【0113】第2層目の第2の電極印刷シートQ51に
おいて、第1行目及び第3行目は、電極パターン配列
(AーBーAーBーA)であり、第2行目及び第4行目
は電極パターン配列(CーDーCーDーC)である。
【0114】第3層目の電極印刷シートQ42におい
て、電極行列パターンは、第1行目及び第3行目が電極
パターン配列(AーCーAーCーA)であり、第2行目
及び第4行目は電極パターン配列(EーGーEーG)で
あり、一列分のオフセット量△X1が付されている。
【0115】従って、第4層目の第2の電極印刷シート
Q52を、1列分のオフセット量△X1を付して積層し
た場合、積層方向の電極の重なりを考慮して、第1行目
及び第3行目は電極パターン配列(ABーABCDーC
DABーABCDーCD)となり、第2列目及び第4列
目は電極パターン配列(EーEFGHーGHEFーEF
GHーGH)となる。
【0116】図24は、第4層目として積層された第2
の電極印刷シートQ52の上に、第5層目として第1の
電極印刷シートQ43を積層した状態を示す平面図であ
る。第1の電極印刷シートQ43は、未焼成誘電体セラ
ミックシート65の一面上に、電極行列パターンを印刷
した構成である。電極行列パターンは、図16に示した
第1のスクリーン印刷製版11を用いた印刷によって得
られたものであるから、第1の電極印刷シートQ41、
Q42の電極行列パターンと全く同一である。
【0117】第5層目の第1の電極印刷シートQ43
は、その一面上に設定されたY1軸が、基準のY0軸に
一致するが、X1軸は基準のX0軸から、オフセット量
△Y1だけオフセットしてセットされる。この場合、オ
フセット量(x、y)は(0、△Y1)となる。
【0118】オフセット量△Y1は1行分である。従っ
て、第4層目の第2の電極印刷シートQ52の第3行目
目に対して、第5層目の第1の電極印刷シートQ43の
第4行目が重なり、第2の電極印刷シートQ52の第2
行目に対して、第1の電極印刷シートQ43の第3行目
が重なり、第2の電極印刷シートQ52の第1列目に対
して、第1の電極印刷シートQ43の第2列目が重な
る。
【0119】第1層目の第1の電極印刷シートQ41に
おいて、電極行列パターンは、第1行目及び第3行目が
電極パターン配列(AーCーAーCーA)であり、第2
行目及び第4行目は電極パターン配列(EーGーEー
G)である。
【0120】第2層目の第2の電極印刷シートQ51に
おいて、第1行目及び第3行目は、電極パターン配列
(AーBーAーBーA)であり、第2行目及び第4行目
は電極パターン配列(CーDーCーDーC)である。
【0121】第3層目の電極印刷シートQ42におい
て、電極行列パターンは、第1行目及び第3行目が電極
パターン配列(AーCーAーCーA)であり、第2行目
及び第4行目は電極パターン配列(EーGーEーG)で
あり、一列分のオフセット量△X1が付されている。
【0122】第4層目の第2の電極印刷シートQ52に
おいて、第1行目及び第3行目は、電極パターン配列
(AーBーAーBーA)であり、第2行目及び第4行目
は電極パターン配列(CーDーCーDーC)であり、1
列分のオフセット量△X1を付されている。
【0123】従って、第5層目の第1の電極印刷シート
Q43を、1行分のオフセット量△Y1を付して積層し
た場合、積層方向の電極の重なりを考慮して、第2行目
及び第4行目は電極パターン配列(ABーABCDEー
CDABGーABCDEーCDG)となり、第3行目は
電極パターン配列(EFーEFGHAーGHEFCーE
FGHAーGHC)となる。第1行目は(AーCーAー
C)となり、最終行は(EFーEFGHーGHEFーE
FGHーGH)となる。
【0124】図25は、第5層目として積層された第1
の電極印刷シートQ43の上に、第6層目として、第2
の電極印刷シートQ53を積層した状態を示す平面図で
ある。第2の電極印刷シートQ53は、未焼成誘電体セ
ラミックシート66の一面上に、電極行列パターンを印
刷した構成である。電極行列パターンは、図17に示し
た第2のスクリーン印刷製版12を用いた印刷によって
得られたものであるから、第2の電極印刷シートQ5
1、Q52の電極行列パターンと全く同一である。
【0125】第6層目の第2の電極印刷シートQ53
は、その一面上に設定されたY2軸が、基準のY0軸に
一致するが、X2軸は基準のX0軸から、オフセット量
△Y2(=△Y1)だけオフセットしてセットされる。
この場合、オフセット量(x、y)は(0、△Y2)と
なる。
【0126】オフセット量△Y2は1行分である。従っ
て、、第5層目の第1の電極印刷シートQ43の第3行
目目に対して、第6層目の第2の電極印刷シートQ53
の第4行目が重なり、第1の電極印刷シートQ43の第
2行目に対して、第2の電極印刷シートQ53の第3行
目が重なり、第1の電極印刷シートQ43の第1列目に
対して、第2の電極印刷シートQ53の第2列目が重な
る。
【0127】第1層目の第1の電極印刷シートQ41に
おいて、電極行列パターンは、第1行目及び第3行目が
電極パターン配列(AーCーAーCーA)であり、第2
行目及び第4行目は電極パターン配列(EーGーEー
G)である。
【0128】第2層目の第2の電極印刷シートQ51に
おいて、第1行目及び第3行目は、電極パターン配列
(AーBーAーBーA)であり、第2行目及び第4行目
は電極パターン配列(CーDーCーDーC)である。
【0129】第3層目の電極印刷シートQ42におい
て、電極行列パターンは、第1行目及び第3行目が電極
パターン配列(AーCーAーCーA)であり、第2行目
及び第4行目は電極パターン配列(EーGーEーG)で
あり、一列分のオフセット量△X1が付されている。
【0130】第4層目の第2の電極印刷シートQ52に
おいて、第1行目及び第3行目は、電極パターン配列
(AーBーAーBーA)であり、第2行目及び第4行目
は電極パターン配列(CーDーCーDーC)であり、1
列分のオフセット量△X1を付されている。
【0131】第5層目の第1の電極印刷シートQ43に
おいて、電極行列パターンは、第1行目及び第3行目が
電極パターン配列(AーCーAーCーA)であり、第2
行目及び第4行目は電極パターン配列(EーGーEー
G)であり、1行分のオフセット量△Y1を付されてい
る。
【0132】従って、第6層目の第2の電極印刷シート
Q53を、1行分のオフセット量△Y2を付して積層し
た場合、積層方向の電極の重なりを考慮して、第1行目
は(ABーCDーABーCD)となり、第2行目及び第
4行目は電極パターン配列(ABーABCDEFーCD
ABGHーABCDEFーCDGH)となり、第3行目
は電極パターン配列(EFーEFGHABーGHEFC
DーEFGHABーGHCD)となり、最終行は(EF
ーEFGHーGHEFーEFGHーGH)となる。
【0133】図26は積層台5の上にセットされた第6
層目の第2の電極印刷シートQ53の上に、第7層目の
第1の電極印刷シートQ44を載置した状態を示す平面
図である。第1の電極印刷シートQ44は、未焼成誘電
体セラミックシート67の一面上に、電極行列パターン
を印刷した構成である。電極行列パターンは、図16に
示した第1のスクリーン印刷製版11を用いた印刷によ
って得られたものであるから、第1の電極印刷シートQ
41、Q42、Q43の電極行列パターンと全く同一で
ある。
【0134】第7層目の第1の電極印刷シートQ44
は、その一面上に設定されたY1軸が、基準のY0軸か
らオフセット量△X1だけオフセットしてセットされ
る。X1軸は基準のX0軸から、オフセット量△Y1だ
けオフセットしてセットされる。従って、X軸及びX軸
で見たオフセット量(x、y)は(△X1、△Y1)と
なる。
【0135】こうして得られた積層体は、積層方向の電
極重なりを考慮して、第1行目が(AーABCーCDA
ーABCーCD)となり、第2行目及び第4行目は電極
パターン配列(ABEーABCDEFGーCDABGH
EーABCDEFGーCDGH)となり、第3行目は電
極パターン配列(EFAーEFGHABCーGHEFC
DAーEFGHABCーGHCD)となり、最終行は
(EFーEFGHーGHEFーEFGHーGH)とな
る。
【0136】図27は第7層目の第1の電極印刷シート
Q44の上に、第8層目の第2の電極印刷シートQ54
を載置した状態を示す平面図である。第2の電極印刷シ
ートQ54は、未焼成誘電体セラミックシート68の一
面上に、電極行列パターンを印刷した構成である。電極
行列パターンは、図17に示した第2のスクリーン印刷
製版12を用いた印刷によって得られたものであるか
ら、第2の電極印刷シートQ51、Q52、Q53の電
極行列パターンと全く同一である。
【0137】第8層目の第2の電極印刷シートQ54
は、その一面上に設定されたY2軸が、基準のY0軸か
らオフセット量△X2(=△X1)だけオフセットして
セットされる。X2軸は基準のX0軸から、オフセット
量△Y2(=△Y1)だけオフセットしてセットされ
る。従って、X軸及びX軸で見たオフセット量(x、
y)は(△X2、△Y2)となる。
【0138】こうして得られた積層体は、積層方向の電
極重なりを考慮して、第1行目が(ABーABCDーC
DABーABCDーCD)となり、第2行目及び第4行
目は電極パターン配列(ABEFーABCDEFGHー
CDABGHEFーABCDEFGHーCDGH)とな
り、第3行目は電極パターン配列(EFABーEFGH
ABCDーGHEFCDABーEFGHABCDーGH
CD)となり、最終行は(EFーEFGHーGHEFー
EFGHーGH)となる。
【0139】この後、図27に示した積層体に対し、行
間及び列間で個別分割を施し、電極A〜Hの全てを含む
積層セラミックコンデンサ要素を取り出す。こうして取
り出された積層セラミックコンデンサ要素を焼成し、端
子電極21〜24、31〜34(図1参照)を付与する
ことにより、図1及び図2に図示した積層セラミックコ
ンデンサが得られる。
【0140】図27において、電極パターンA〜Hの全
てを含む積層セラミックコンデンサ要素の周りには、電
極パターンA〜Hの少なくとも1つを欠く組み合わせが
生じる。これらは、捨てる他はないが、もともと、周辺
部は積層工程において、欠陥を生じ易い部分であるの
で、捨てても実際上は問題を生じない。
【0141】上述下第2の態様に係る製造方法によれ
ば、2つの第1及び第2のスクリーン印刷製版11、1
2を、行方向または列方向にオフセットさせることによ
り、一つの内部電極に対して積層されるべき内部電極、
即ち、所定の位置に引出電極を有する内部電極を選択す
ることができる。
【0142】この場合、2つの第1及び第2のスクリー
ン印刷製版11、12を用いるだけであるから、印刷設
備の簡素化に極めて有効である。第1及び第2のスクリ
ーン印刷製版11、12の製造、保管及び準備等に要す
る労力及び費用を著しく低減し得る。更に、第1及び第
2のスクリーン印刷製版11、12の2種を用いるだけ
であるから、印刷工程を著しく簡素化し、量産性を向上
させ得る。
【0143】しかも、電極印刷シートに印刷された電極
行列パターンは、第1及び第2のスクリーン印刷製版1
1、12によって得られたものであり、パターン誤差は
第1及び第2のスクリーン印刷製版11、12の間の誤
差に留まるから、容量精度の高い積層セラミックコンデ
ンサを得ることができる。
【0144】更に、より多数の積層数を得る場合には、
上述した工程によって得られた積層体の複数枚を、更に
積層すればよい。これにより、高精度のパターン重なり
を有する積層体を積層し、全体として、高精度の容量を
有する低インダクタンス用積層セラミックコンデンサ
を、高歩留で得ることができる。
【0145】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、次
のような効果を得ることができる。 (a)印刷設備の簡素化に極めて有効な積層セラミック
コンデンサの製造方法及び印刷製版装置を提供すること
ができる。 (b)印刷製版の製造、保管及び準備等に要する労力及
び費用を著しく低減し得る積層セラミックコンデンサの
製造方法及び印刷製版装置を提供することができる。 (c)印刷工程を著しく簡素化し、量産性を向上させ得
る積層セラミックコンデンサの製造方法及び印刷製版装
置を提供することができる。 (d)容量精度の高い積層セラミックコンデンサの製造
方法及び印刷製版装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】発明に係る製造方法の適用される積層セラミッ
クコンデンサの外観斜視図である。
【図2】図1に示した積層セラミックコンデンサの内部
電極構造を示す分解斜視図である。
【図3】第1の態様に係る製造方法の実施に用いられる
スクリーン印刷製版の平面図である。
【図4】図3に示したスクリーン印刷製版を用いて電極
印刷を行う印刷システムの構成を示す図である。
【図5】図4に示した印刷システムによって印刷された
印刷面の拡大平面図である。
【図6】図5の6ー6線に沿った断面図である。
【図7】積層台の上に第1層目の電極印刷シートを載置
した状態を示す平面図である。
【図8】図7の8ー8線に沿った断面図である。
【図9】積層台の上にセットされた第1層目の電極印刷
シートの上に、第2層目の電極印刷シートを載置した状
態を示す平面図である。
【図10】図9の10ー10線に沿った断面図である。
【図11】積層台の上にセットされた第2層目の電極印
刷シートの上に、第3層目の電極印刷シートを載置した
状態を示す平面図である。
【図12】図11の12ー12線に沿った断面図であ
る。
【図13】積層台の上にセットされた第3層目の電極印
刷シートの上に、第4層目の電極印刷を載置した状態を
示す平面図である。
【図14】図13の14ー14線に沿った断面図であ
る。
【図15】本発明の第2の態様に係る製造方法の適用さ
れる積層セラミックコンデンサの内部電極構造を示す分
解斜視図である。
【図16】第1のスクリーン印刷製版の平面図である。
【図17】第2のスクリーン印刷製版の平面図である。
【図18】図16に示した第1のスクリーン印刷製版に
よって印刷された印刷面の拡大平面図である。
【図19】図17に示した第2のスクリーン印刷製版に
よって印刷された印刷面の拡大平面図である。
【図20】積層台の上に、第1層目として、第1の電極
印刷シートを載置した状態を示す平面図である。
【図21】積層台の上に載置された第1層目の第1の電
極印刷シートの上に第2層目となる第2の電極印刷シー
トを載置した状態を示す平面図である。
【図22】第2層目として積層された第2の電極印刷シ
ートの上に、第3層目として、第1の電極印刷シートを
積層した状態を示す平面図である。
【図23】第3層目として積層された第1の電極印刷シ
ートの上に、第4層目として第2の電極印刷シートを積
層した状態を示す平面図である。
【図24】第4層目として積層された第2の電極印刷シ
ートの上に、第5層目として第1の電極印刷シートを積
層した状態を示す平面図である。
【図25】第5層目として積層された第1の電極印刷シ
ートの上に、第6層目として、第2の電極印刷シートを
積層した状態を示す平面図である。
【図26】積層台の上にセットされた第6層目の第2の
電極印刷シートの上に、第7層目の第1の電極印刷シー
トを載置した状態を示す平面図である。
【図27】第7層目の第1の電極印刷シートの上に、第
8層目の第2の電極印刷シートを載置した状態を示す平
面図である。
【符号の説明】
5 積層台 61、62 未焼成誘電体セラミ
ックシート Q11、Q12 電極印刷シート X0、Y0 積層台に設定された
基準の軸 X1、Y1 電極印刷シートに設
定された軸 △X1 オフセット量 A〜D 電極パターン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01G 4/00 - 17/00

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 積層セラミックコンデンサを製造する方
    法であって、 前記積層セラミックコンデンサは、誘電体セラミック基
    体の内部に、誘電体セラミック層を介して順次に積層さ
    れた複数の内部電極を含み、前記内部電極のそれぞれは
    取出電極を有し、前記取出電極のそれぞれは、前記誘電
    体セラミック基体の側端面において、互いに異なる位置
    に導出されており、 未焼成誘電体セラミックシートの表面に、印刷製版を用
    いて前記内部電極を印刷する工程を含み、前記印刷製版
    は前記内部電極のそれぞれに対応する印刷パターンを行
    列状に配置した行列パターンを有しており、 前記未焼成誘電体セラミックシートから、前記印刷製版
    の印刷によって得られた電極行列パターンを囲む領域を
    打ち抜いて、電極印刷シートを取出し、 前記電極印刷シートの複数枚を順次に積層し、その際、
    隣接する2枚の電極印刷シート間において、先に積層さ
    れた電極印刷シートに印刷された電極行列パターンに対
    し、後に積層される電極印刷シートに印刷された電極行
    列パターンを、行方向または列方向にオフセットさせて
    積層し、積層体を得る工程を含む製造方法。
  2. 【請求項2】 積層セラミックコンデンサを製造する方
    法であって、 前記積層セラミックコンデンサは、誘電体セラミック基
    体の内部に、誘電体セラミック層を介して順次に積層さ
    れた複数の内部電極を含み、前記内部電極のそれぞれは
    取出電極を有し、前記取出電極のそれぞれは、前記誘電
    体セラミック基体の側端面において、互いに異なる位置
    に導出されており、 第1の未焼成誘電体セラミックシートの表面に、第1の
    印刷製版を用いて前記内部電極を印刷し、前記第1の印
    刷製版は、前記内部電極のそれぞれに対応する印刷パタ
    ーンを行列状に配置した第1の行列パターンを有してお
    り、 次に、前記第1の未焼成誘電体セラミックシートから、
    前記第1の電極行列パターンを囲む領域を打ち抜いて、
    第1の電極印刷シートを取出、 第2の未焼成誘電体セラミックシートの表面に、第2の
    印刷製版を用いて前記内部電極を印刷する工程を含み、
    前記第2の印刷製版は、前記内部電極のそれぞれに対応
    する印刷パターンを行列状に配置した第2の行列パター
    ンを有し、前記第2の行列パターンは前記第1の行列パ
    ターンの鏡像であり、 前記第2の未焼成誘電体セラミックシートから、第2の
    電極行列パターンを囲む領域を打ち抜いて、第2の電極
    印刷シートを取出、 前記第1の電極印刷シート及び前記第2の電極印刷シー
    トを、前記第1及び第2の電極行列パターンの全体が互
    いに重なるように積層し、 こうして得られた前記第1及び第2の電極印刷シートの
    組に対し、他の前記第1の電極印刷シート及び前記第2
    の電極印刷シートの組を、前記第1及び第2の電極行列
    パターンの行方向または列方向にオフセットさせて積層
    し、積層体を得る工程を含む製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または2の何れかに記載された
    製造方法であって、前記オフセットの量は、1行または
    1列の分である製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3の何れかに記載された製
    造方法であって、行の方向にオフセットさせた後、列の
    方向にオフセットさせ、次に、行列の方向にオフセット
    させる工程を含む製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4の何れかに記載された製
    造方法であって、前記積層体の複数枚を、更に積層する
    工程を含む製造方法。
  6. 【請求項6】 複数の内部電極を積層した積層セラミッ
    クコンデンサを製造するために、排他的に用いられる印
    刷製版であって、 内部電極のそれぞれに対応する印刷パターンを行列状に
    配置した行列パターンを有しており、 前記印刷パターンは、前記内部電極の取出電極に対応す
    るパターンが、同一方向を向くように配置されている印
    刷製版。
  7. 【請求項7】 複数の内部電極を積層した積層セラミッ
    クコンデンサを製造するために用いられる印刷製版装置
    であって、第1の印刷製版と、第2の印刷製版との組み
    合わせを含んでおり、 前記第1の印刷製版は、前記内部電極のそれぞれに対応
    する印刷パターンを行列状に配置した第1の行列パター
    ンを有しており、 前記第2の印刷製版は、前記内部電極のそれぞれに対応
    する印刷パターンを行列状に配置した第2の行列パター
    ンを有し、前記第2の行列パターンは前記第1の行列パ
    ターンの鏡像である印刷製版装置。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載された印刷製版装置であ
    って、前記第1の印刷製版において隣り合う2つの行に
    属する印刷パターンは、前記内部電極の前記取出電極に
    対応するパターンが、互いに対向する辺に配置されてい
    る印刷製装置。
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