JP3489144B2 - 固形潤滑離型剤 - Google Patents
固形潤滑離型剤Info
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- JP3489144B2 JP3489144B2 JP22214593A JP22214593A JP3489144B2 JP 3489144 B2 JP3489144 B2 JP 3489144B2 JP 22214593 A JP22214593 A JP 22214593A JP 22214593 A JP22214593 A JP 22214593A JP 3489144 B2 JP3489144 B2 JP 3489144B2
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- JP
- Japan
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- solid lubricating
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Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C03—GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
- C03B—MANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
- C03B40/00—Preventing adhesion between glass and glass or between glass and the means used to shape it, hold it or support it
- C03B40/02—Preventing adhesion between glass and glass or between glass and the means used to shape it, hold it or support it by lubrication; Use of materials as release or lubricating compositions
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- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Materials Engineering (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Re-Forming, After-Treatment, Cutting And Transporting Of Glass Products (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ガラスをプレス成型す
る際に使用される固形潤滑離型剤に関し、特にブラウン
管用パネルガラスをプレス成型する際に使用される固形
潤滑離型剤に関するものである。 【0002】 【従来の技術】ブラウン管用パネルガラスをプレス成型
する場合、図1に示すように、雌型となるボトムモール
ド1及びシェルリング2内にガラスゴブGを供給し(図
1−a)、雄型であるプランジャー3によりガラスゴブ
Gをプレスし、一定時間保持冷却した後(図1−b)、
プランジャー3を引き上げてパネルガラスPを得る(図
1−c)。 【0003】ところで上記の工程に於いて、プランジャ
ー3の上昇時に、プランジャー3の抜け勾配の小さい側
面部分3aとガラスとが擦れ、パネルガラス内側面やプ
ランジャー側面部分3aに傷が入り易いことが知られて
いる。そこで、通常はこのプランジャー側面部分3a全
周に潤滑離型剤を塗布し、プランジャーとガラスとの擦
れによる傷の発生を防止している。 【0004】従来より、この用途に使用される固形の潤
滑離型剤としては、天然ゴム、グラフアイト、イオウ、
加硫促進剤、及びハイスチレンを含む加硫ゴムが使用さ
れている。この固形潤滑離型剤は、加熱された金型に直
接擦り付けられると、その熱によって溶融して塗膜を形
成するものである。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】ところで離型剤が塗布
される金型の表面温度は、パネルガラスの品種によって
400〜450℃に調節される。ところが上記した従来
の固形潤滑離型剤は、430℃以上の高温に加熱された
金型に対しては十分に溶融し、均一な塗膜を形成するこ
とができるものの、430℃より低い温度の金型に使用
した際には、十分に溶融せず、塗布し難いという問題を
有している。 【0006】本発明の目的は、430℃より低い温度の
金型に使用しても、十分に溶融するために均一な塗膜を
形成することが可能な固形潤滑離型剤を提供することで
ある。 【0007】 【課題を解決するための手段】本発明者等は種々の実験
を行った結果、ハイスチレンの含有量を6重量%以上に
することにより、上記目的が達成できることを見いだ
し、本発明として提案するものである。 【0008】 即ち、本発明の固形潤滑離型剤は、天然
ゴム、グラファイト、イオウ、及びハイスチレンを含む
加硫ゴムからなり、ガラスのプレス成型用金型に塗布さ
れる固形潤滑離型剤において、ハイスチレンの含有量が
6〜14重量%であることを特徴とする。 【0009】 【作用】本発明の固形潤滑離型剤において、ハイスチレ
ンの含有量を6〜14重量%としたのは次の理由によ
る。即ち、ハイスチレンが6重量%より少ないと表面温
度が430℃より低い金型に使用した際に溶け難く、塗
布し難くなる。一方15重量%より多いと離型剤が溶け
過ぎて、塗膜が必要以上に厚くなり、その結果、ガラス
の成型中に塗膜が剥離するという問題が起きるためであ
る。 【0010】本発明において、ハイスチレン以外の各成
分の配合量は、天然ゴム35〜65重量%、グラファイ
ト10〜30重量%、イオウ15〜45重量%であるこ
とが好ましい。またこれ以外にも、テトラメチルチラウ
ムジサルファイト、ジベンゾチオチルジサルファイト等
の加硫促進剤や、亜鉛華、ステアリン酸、トリメチロー
ルプロパントリメタアクリレート等の加硫促進助剤や、
フェノール樹脂等の充填剤を含んでいてもよい。なお離
型剤である加硫ゴム中に含まれる遊離イオウの割合は、
10〜30重量%であることが望ましい。遊離イオウが
上記範囲で存在していると、より密着性の高い塗膜を形
成することが可能になる。 【0011】なお本発明の固形潤滑離型剤は、上記した
ような割合になるように各原料を配合し、十分に混練し
た後、140〜170℃で5〜60分間加圧して、加硫
成型することにより製造することができる。 【0012】また、本発明の固形潤滑離型剤を用いてプ
ランジャー等の金型表面に塗膜を形成する場合、高温の
金型表面に離型剤を直接擦り付ければよい。この離型剤
は、金型と接するとその熱により溶融して金型表面を覆
い、さらにハイスチレン樹脂等の揮発し易い物質が揮発
することによって塗膜を形成する。 【0013】 【実施例】以下、実施例に基づいて、本発明の固形潤滑
離型剤を説明する。 【0014】表1は本発明の実施例(試料No.1、
2)及び比較例(試料No.3)を示している。 【0015】 【表1】 【0016】各試料は次のようにして調製した。まず表
中の割合で各材料を調合し、約40分間混練した。その
後、170℃にて7分間加圧することによって加硫させ
て試料を得た。 【0017】次に、パネルガラス用プランジャーと同材
質のステンレス板(Ni系メッキ処理、10×5×1.
2tmm)を複数枚用意し、この表面温度が400℃及
び430℃になるように加熱した。続いてそれぞれの温
度に加熱されたステンレス板に試料を擦り付けて、均一
に塗布できるかどうかを評価した。なおこの塗布性の評
価は、試料が溶けて均一な塗膜が形成されたものを○、
十分に溶けず均一な塗膜ができなかったものを×とし
た。結果を表1に示す。 【0018】表1から明らかなように、本発明の実施例
である試料1及び2は、400℃及び430℃の両方と
も塗布性が良好であった。これに対して比較例である試
料No.3は、430℃では良好であったものの、40
0℃においては塗布性が悪く、均一に塗布することがで
きなかった。 【0019】 【発明の効果】本発明の固形潤滑離型剤は、金型の温度
が430℃より低くても十分に溶融し、塗膜を形成する
ことが可能であるために、ガラス成型用金型、特にブラ
ウン管用パネルガラスの成型用金型の潤滑離型剤として
好適である。
る際に使用される固形潤滑離型剤に関し、特にブラウン
管用パネルガラスをプレス成型する際に使用される固形
潤滑離型剤に関するものである。 【0002】 【従来の技術】ブラウン管用パネルガラスをプレス成型
する場合、図1に示すように、雌型となるボトムモール
ド1及びシェルリング2内にガラスゴブGを供給し(図
1−a)、雄型であるプランジャー3によりガラスゴブ
Gをプレスし、一定時間保持冷却した後(図1−b)、
プランジャー3を引き上げてパネルガラスPを得る(図
1−c)。 【0003】ところで上記の工程に於いて、プランジャ
ー3の上昇時に、プランジャー3の抜け勾配の小さい側
面部分3aとガラスとが擦れ、パネルガラス内側面やプ
ランジャー側面部分3aに傷が入り易いことが知られて
いる。そこで、通常はこのプランジャー側面部分3a全
周に潤滑離型剤を塗布し、プランジャーとガラスとの擦
れによる傷の発生を防止している。 【0004】従来より、この用途に使用される固形の潤
滑離型剤としては、天然ゴム、グラフアイト、イオウ、
加硫促進剤、及びハイスチレンを含む加硫ゴムが使用さ
れている。この固形潤滑離型剤は、加熱された金型に直
接擦り付けられると、その熱によって溶融して塗膜を形
成するものである。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】ところで離型剤が塗布
される金型の表面温度は、パネルガラスの品種によって
400〜450℃に調節される。ところが上記した従来
の固形潤滑離型剤は、430℃以上の高温に加熱された
金型に対しては十分に溶融し、均一な塗膜を形成するこ
とができるものの、430℃より低い温度の金型に使用
した際には、十分に溶融せず、塗布し難いという問題を
有している。 【0006】本発明の目的は、430℃より低い温度の
金型に使用しても、十分に溶融するために均一な塗膜を
形成することが可能な固形潤滑離型剤を提供することで
ある。 【0007】 【課題を解決するための手段】本発明者等は種々の実験
を行った結果、ハイスチレンの含有量を6重量%以上に
することにより、上記目的が達成できることを見いだ
し、本発明として提案するものである。 【0008】 即ち、本発明の固形潤滑離型剤は、天然
ゴム、グラファイト、イオウ、及びハイスチレンを含む
加硫ゴムからなり、ガラスのプレス成型用金型に塗布さ
れる固形潤滑離型剤において、ハイスチレンの含有量が
6〜14重量%であることを特徴とする。 【0009】 【作用】本発明の固形潤滑離型剤において、ハイスチレ
ンの含有量を6〜14重量%としたのは次の理由によ
る。即ち、ハイスチレンが6重量%より少ないと表面温
度が430℃より低い金型に使用した際に溶け難く、塗
布し難くなる。一方15重量%より多いと離型剤が溶け
過ぎて、塗膜が必要以上に厚くなり、その結果、ガラス
の成型中に塗膜が剥離するという問題が起きるためであ
る。 【0010】本発明において、ハイスチレン以外の各成
分の配合量は、天然ゴム35〜65重量%、グラファイ
ト10〜30重量%、イオウ15〜45重量%であるこ
とが好ましい。またこれ以外にも、テトラメチルチラウ
ムジサルファイト、ジベンゾチオチルジサルファイト等
の加硫促進剤や、亜鉛華、ステアリン酸、トリメチロー
ルプロパントリメタアクリレート等の加硫促進助剤や、
フェノール樹脂等の充填剤を含んでいてもよい。なお離
型剤である加硫ゴム中に含まれる遊離イオウの割合は、
10〜30重量%であることが望ましい。遊離イオウが
上記範囲で存在していると、より密着性の高い塗膜を形
成することが可能になる。 【0011】なお本発明の固形潤滑離型剤は、上記した
ような割合になるように各原料を配合し、十分に混練し
た後、140〜170℃で5〜60分間加圧して、加硫
成型することにより製造することができる。 【0012】また、本発明の固形潤滑離型剤を用いてプ
ランジャー等の金型表面に塗膜を形成する場合、高温の
金型表面に離型剤を直接擦り付ければよい。この離型剤
は、金型と接するとその熱により溶融して金型表面を覆
い、さらにハイスチレン樹脂等の揮発し易い物質が揮発
することによって塗膜を形成する。 【0013】 【実施例】以下、実施例に基づいて、本発明の固形潤滑
離型剤を説明する。 【0014】表1は本発明の実施例(試料No.1、
2)及び比較例(試料No.3)を示している。 【0015】 【表1】 【0016】各試料は次のようにして調製した。まず表
中の割合で各材料を調合し、約40分間混練した。その
後、170℃にて7分間加圧することによって加硫させ
て試料を得た。 【0017】次に、パネルガラス用プランジャーと同材
質のステンレス板(Ni系メッキ処理、10×5×1.
2tmm)を複数枚用意し、この表面温度が400℃及
び430℃になるように加熱した。続いてそれぞれの温
度に加熱されたステンレス板に試料を擦り付けて、均一
に塗布できるかどうかを評価した。なおこの塗布性の評
価は、試料が溶けて均一な塗膜が形成されたものを○、
十分に溶けず均一な塗膜ができなかったものを×とし
た。結果を表1に示す。 【0018】表1から明らかなように、本発明の実施例
である試料1及び2は、400℃及び430℃の両方と
も塗布性が良好であった。これに対して比較例である試
料No.3は、430℃では良好であったものの、40
0℃においては塗布性が悪く、均一に塗布することがで
きなかった。 【0019】 【発明の効果】本発明の固形潤滑離型剤は、金型の温度
が430℃より低くても十分に溶融し、塗膜を形成する
ことが可能であるために、ガラス成型用金型、特にブラ
ウン管用パネルガラスの成型用金型の潤滑離型剤として
好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】ブラウン管用パネルガラスのプレス成型工程を
示す説明図である。 【符号の説明】 1 ボトムモールド 2 シェルリング 3 プランジャー G ガラスゴブ P ブラウン管用パネルガラス
示す説明図である。 【符号の説明】 1 ボトムモールド 2 シェルリング 3 プランジャー G ガラスゴブ P ブラウン管用パネルガラス
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 天然ゴム、グラファイト、イオウ、及び
ハイスチレンを含む加硫ゴムからなり、ガラスのプレス
成型用金型に塗布される固形潤滑離型剤において、ハイ
スチレンの含有量が6〜14重量%であることを特徴と
する固形潤滑離型剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22214593A JP3489144B2 (ja) | 1993-08-12 | 1993-08-12 | 固形潤滑離型剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22214593A JP3489144B2 (ja) | 1993-08-12 | 1993-08-12 | 固形潤滑離型剤 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0753233A JPH0753233A (ja) | 1995-02-28 |
JP3489144B2 true JP3489144B2 (ja) | 2004-01-19 |
Family
ID=16777888
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP22214593A Expired - Fee Related JP3489144B2 (ja) | 1993-08-12 | 1993-08-12 | 固形潤滑離型剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3489144B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4778735B2 (ja) | 2005-06-24 | 2011-09-21 | 東芝機械株式会社 | ガラス成形用金型の製造方法 |
DE112008000947B4 (de) | 2007-04-10 | 2012-01-19 | Toshiba Kikai K.K. | Glasformgebungsform |
-
1993
- 1993-08-12 JP JP22214593A patent/JP3489144B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0753233A (ja) | 1995-02-28 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |