JP3489044B2 - 電動ドライバ保持構造 - Google Patents

電動ドライバ保持構造

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JP3489044B2 JP28909699A JP28909699A JP3489044B2 JP 3489044 B2 JP3489044 B2 JP 3489044B2 JP 28909699 A JP28909699 A JP 28909699A JP 28909699 A JP28909699 A JP 28909699A JP 3489044 B2 JP3489044 B2 JP 3489044B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、組立てロボット等
の自動組立装置で電動ドライバを操作し、電動ドライバ
によりおねじ(雄ネジ)をめねじ(雌ネジ)に螺合させ
るに際して、電動ドライバのビットでおねじをめねじに
押付ける力の制御を容易にするために、電動ドライバと
自動組立装置との間に介在させ設けられる電動ドライバ
保持構造に関する。
【0002】
【従来の技術】組立てロボットにより電動ドライバを操
作し、電動ドライバによりおねじ(仮に十字穴付き頭の
おねじとする)をめねじに螺合させる工程は一般に次の
ようになされる。電動ドライバのマウスピースで空気を
吸い込むことによりおねじの頭を電動ドライバのビット
に吸い寄せ、そのビットをおねじの十字穴に嵌め合わ
せ、ビット軸をめねじの軸に合わせ、おねじのねじ先を
めねじの入口に軽く押し当て、ビットの回転でおねじを
回転させ、おねじをめねじに噛み合わせ、そのまま或る
程度の押圧力をおねじの頭に加えながら、ビットの回転
を続け、おねじがめねじにねじ込まれるに連れておねじ
がめねじ側に進む分だけビットをおねじに追従させ、お
ねじの座面をめねじの座面に当接させる。おねじの座面
がめねじの座面に当接したとき、締付が完結する。
【0003】おねじをめねじに締結するこの工程におい
て、おねじが回転しながらめねじ側に進むとき、所定範
囲内の圧力でビットをおねじに押し当てておく必要があ
る。おねじに対するビットの押圧力は、或る程度以上で
ないと、ビットでおねじに回転力を与えるとき、ビット
がおねじにおける十字穴などの頭部の窪み(以下の説明
では、ビットが嵌められるこの窪みを、最も多用されて
いる十字穴とし、説明を簡単化する)から外れ、ビット
の回転力をおねじに伝えることができない。
【0004】組立ロボットのアームに電動ドライバを取
り付けるために、電動ドライバ保持構造が治具として従
来から用いられている。第1の従来の電動ドライバ保持
構造として、組立ロボットのアームに電動ドライバを単
に装着できるようにするだけのもの、いわゆる直接取付
型がある。また、第2の従来の電動ドライバ保持構造と
して、圧縮ばねを内蔵しており、電動ドライバにおける
ビット軸上においてロボットアームと電動ドライバとの
間にその圧縮ばねを介在させ、ロボットアームの動きを
圧縮ばねを介してビットに伝えるようにした圧縮ばね介
在型がある。
【0005】また、圧縮ばね介在型の類型として、図9
に示すように、電動ドライバ自体に圧縮ばねを内蔵した
ものが「衝撃防止機構を備えたノークラッチ式電動ドラ
イバ」なる名称で特開昭53−73697号に提案され
ている。図において、51はドライバビット、53は電
動モータ、54はモータ軸、55は減速機軸、56は減
速機、57はビットホルダ、59は玉軸受、60はねじ
りコイルばね、61はフレーム、62は締付管、63は
スイッチ、70は電源コードである。ねじりコイルばね
60は一種の圧縮ばねである。この電動ドライバでおね
じをめねじに締め付けるとき、ねじの締付完了直前に衝
撃的に大きなトルクがおねじに加えられ、その反動で衝
撃的トルクがビット51に掛かる。図9の電動ドライバ
は、その衝撃的トルクをねじりコイルばね60で吸収す
ることにより、電動ドライバを保持する人に掛かる衝撃
を緩和するようにしている。締付完了後は、電動モータ
53へ流れる電流を検知し、その電流が一定値以上にな
ると電動モータ53への供給電源を遮断している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来の直接取付型の電
動ドライバ保持構造では、おねじがめねじにねじ込まれ
るに連れておねじがめねじ側に進む分だけビットをおね
じに追従させために、おねじの進む速度でビット軸方向
にロボットアームを進行させなくてはならない。しかし
ながら、おねじの軸方向の進行速度を知るのは容易では
ない。例えば、おねじの回転速度におねじのピッチを乗
じておねじの軸方向進行速度を算出すると、電動ドライ
バのビットが回転を始めてからおねじがめねじに噛み合
うまでの時間は一定ではないから、算出した軸方向速度
は正確を欠く。また、たとえおねじの進行速度を正確に
知り得たとしても、ビットが十字穴から離れてビットが
空回りすることのないように一定以上の押圧力でおねじ
の十字穴にビットを常に押し当て、しかも強く押し付け
過ぎておねじがとめねじに食いつくことのないように、
ロボットアームの進行を高精度に制御するのは容易では
ない。そこで、直接取付型の電動ドライバ保持構造をロ
ボットに装着して、おねじをめねじに締め付けると、作
業速度を遅くせざるを得ず、しかも締め付けトルク(締
付の完了時におねじに加えるトルク)を安定にし難い。
【0007】また、従来の圧縮ばね介在型の電動ドライ
バ保持構造では、圧縮ばねが常に圧縮されていて、圧縮
ばねの弾力をおねじに加え、おねじに押圧力を常に掛け
ておく。おねじが軸方向に進行する速度から多少ずれた
速度でロボットアームが追従したとしても、圧縮ばねの
伸縮によりそのずれが吸収されるから、ロボットアーム
でおねじの進行を追従する速度の精度は直接取付型にお
ける精度より劣っても差し支えない。しかしながら、こ
の圧縮ばね介在型では、ほぼ一定の押圧力をおねじに加
えることから、おねじをめねじに噛み合わせるねじ込み
の初期工程と、所定のトルクでおねじをめねじに締め付
ける締付完了工程とでその押圧力は同じとなる。
【0008】おねじをめねじに噛み合わせるねじ込みの
初期工程では、おねじをめねじに押し付ける押圧力が大
きいと、おねじがめねじに食いつき、おねじがめねじに
噛み合わなくなり、締付が不可能になることがある。食
いつきは、おねじの山とめねじの谷とが噛み合わず、お
ねじの山がめねじの山に乗り上げ、おねじの山又はめね
じの山を傷付け、おねじとめねじとが円滑に螺合できな
くなった状態をいう。
【0009】特に、めねじが、いわゆるバーリング処理
により形成されたタップであるとき、めねじにおけるね
じ部(有効ねじ部)が短いことから、おねじに加える押
圧力が大きいときは、ねじ込みの初期工程において食い
つきが起こり易い。なお、バーリング処理によるタップ
(めねじ形成用の工具であるタップで形成しためねじの
通称)とは、鉄合金などの金属製の板を板金加工により
凹ませながら凹部の底に板に直交する方向の円形穴を開
け、タップ(工具)により該穴の内壁に形成しためねじ
である。
【0010】他方、おねじをめねじに締め付ける締付完
了工程では、おねじとめねじの締付が容易には緩るまな
いように、所定のトルクで締め付ける必要がある。そこ
で、ねじ込みの初期工程における食いつきを避けるため
に、ビットでおねじを押し付ける力を小さくすると、締
付完了工程において所定のトルクで締め付けようとして
も、ビットが押し戻され、ビットがおねじの十字穴から
抜け、ビットはおねじの頂面に接触はしているが、十字
穴からは外れたままで空回りをし、いわゆるねじ頭をな
める状態となる。このように、従来の圧縮ばね介在型の
電動ドライバ保持構造では、ねじ込みの初期工程及び締
付完了工程の両工程を適切に行うことは難しい。従来の
圧縮ばね介在型の電動ドライバ保持構造における解決す
るべき課題は、図9に示した特開平53−73697号
記載の電動ドライバに関してもそのまま解決するべき課
題となる。
【0011】そこで、本発明の目的は、組立てロボット
に電動ドライバを装備し、電動ドライバでおねじをめね
じに締め付けるときに、電動ドライバを組立てロボット
に装着する際の治具として用いられ、該組立てロボット
と電動ドライバによるねじの締付が適正なトルクで効率
よく行えるようにし、おねじをめねじに締付するねじ込
みの初期工程及び締付完了工程の両工程においてそれぞ
れ適切な押圧力がおねじに加えられるようにする電動ド
ライバ保持構造の提供にある。
【0012】
【課題を解決するための手段】前述の課題を解決するた
めに本発明は次の手段を提供する。
【0013】電動ドライバを相対移動可能に保持する
とともに、該電動ドライバのビット軸方向に該電動ドラ
イバを案内する保持案内手段と、前記ビット軸方向の弾
性力Fを、前記保持案内手段を支点として該電動ドライ
バに加える弾性体とを備えてなり、前記ビット軸方向に
おける前記電動ドライバと前記保持案内手段との相対移
動の距離をDとし、弾性力Fと相対移動距離Dとの比F
/Dを前記弾性体の弾性係数Eと定義するとき、弾性係
数Eは相対移動距離Dに応じて変動することを特徴とす
る電動ドライバ保持構造。
【0014】相対移動距離Dの許容限度内における互
いに異なる第1及び第2の領域では弾性係数Eはそれぞ
れE1及びE2であって、E1<E2あり、前記第1の
領域は、前記電動ドライバで締め付けようとするおねじ
の頭の十字穴等の窪みへ前記ビットを嵌め合わせるとと
もに、該ビットの回転により該おねじをめねじに噛み合
わせ、該おねじを該めねじへ或る深さまでねじ込むまで
のねじ締付前期工程に対応し、前記第2の領域は、前記
ねじ締付前期工程より後に行われる工程であって、前記
めねじへ或る程度の深さまでねじ込まれた前記おねじを
該めねじへ堅く締め付けるねじ締付最終工程に対応する
ことを特徴とす前記に記載の電動ドライバ保持構造。
【0015】前記保持案内手段は、前記ビット軸に平
行な摺動面を有する案内手段と、前記電動ドライバ本体
に固定されており、該案内手段に摺接しながら該ビット
軸方向に案内される被案内手段と、前記支点として作用
する弾性体支持手段とを有してなり、前記弾性体は下部
ばねと上部ばねとでなり、前記保持案内手段が前記ビッ
ト軸を垂直にして前記ビットを下方に向ける姿勢に前記
電動ドライバ本体を保持したとき、前記下部ばねは、前
記第1の領域において、前記弾性体支持手段を支点と
し、前記電動ドライバ本体に上向きの弾性力を加え、前
記上部ばねは、前記第2の領域において、前記弾性体支
持手段を支点とし、前記電動ドライバ本体に下向きの弾
性力を加えることを特徴とする前記に記載の電動ドラ
イバ保持構造。
【0016】前記案内手段は、側面を前記摺動面とす
る第1および第2の円柱でなり、前記被案内手段は、前
記第1および第2の円柱の前記各側面にそれぞれ内周面
で摺接する第1および第2の内周面摺接体でなり、前記
弾性体支持手段は、前記第1および第2の円柱を両端部
において互いにそれぞれ固定する第1および第2の固定
プレートでなり、前記下部ばねは、前記第1の固定プレ
ートと前記第1の内周面摺接体との間において前記第1
の円柱に外挿された第1の圧縮ばねと、前記第1の固定
プレートと前記第2の内周面摺接体との間において前記
第2の円柱に外挿された第2の圧縮ばねとでなり、前記
上部ばねは、前記第1の内周面摺接体と前記第2の固定
プレートとの間において前記第1の円柱に外挿された第
3の圧縮ばねと、前記第2の内周面摺接体と前記第2の
固定プレートとの間において前記第2の円柱に外挿され
た第4の圧縮ばねとでなることを特徴とする前記に記
載の電動ドライバ保持構造。
【0017】前記第1および第2の圧縮ばねは、コイ
ルバネでなり、弾性率並びに最短長及び自由長が互いに
等しく、前記第1および第2の圧縮ばねが前記最短長か
ら自由長まで伸張する過程が前記ねじ締付前期工程に対
応し、前記第3および第4の圧縮ばねは、コイルバネで
なり、弾性率並びに最短長及び自由長が互いに等しく、
前記第3および第4の圧縮ばねが前記自由長から最短長
に向けて圧縮される過程が前記ねじ締付最終工程に対応
することを特徴とする前記に記載の電動ドライバ保持
構造。
【0018】前記下部ばねの自由長と前記上部ばねの
自由長とを加えた長さは、前記第1の固定プレートと前
記第1の内周面摺接体との間の距離と前記第1の内周面
摺接体と前記第2の固定プレートとの間の距離とを加え
た距離より小さいことを特徴とする前記に記載の電動
ドライバ保持構造。
【0019】前記案内手段は、内周面を前記摺動面と
する円筒でなり、前記被案内手段は、前記円筒の内周面
に外周面を摺接させる外周面摺接体でなり、前記弾性体
支持手段は、前記円筒における両端部から内に向かった
それぞれ張り出した第1及び第2の張出部でなり、前記
下部ばねは、前記第1の張出部と前記外周面摺接体の下
面との間に設けられた下部圧縮ばねでなり、前記上部ば
ねは、前記第2の張出部と前記外周面摺接体の上面との
間に設けらてた上部圧縮ばねでなり、前記外周面摺接体
と前記円筒とが該円筒の軸を中心として回転するのを防
止する回り止め手段が備えてあることを特徴とする前記
に記載の電動ドライバ保持構造。
【0020】前記下部圧縮ばねはコイルバネでなり、
前記下部圧縮ばねが最短長から自由長まで伸張する過程
が前記ねじ締付前期工程に対応し、前記上部圧縮ばねは
コイルバネでなり、前記上部圧縮ばねが自由長から最短
長に向けて圧縮される過程が前記ねじ締付最終工程に対
応することを特徴とする前記に記載の電動ドライバ保
持構造。
【0021】前記下部圧縮ばねの自由長と前記上部圧
縮ばねの自由長とを加えた長さは、前記第1の張出部と
前記外周面摺接体の下面との間の距離と前記第2の張出
部と前記外周面摺接体の上面との間の距離とを加えた距
離より小さいことを特徴とする前記に記載の電動ドラ
イバ保持構造。
【0022】
【発明の実施の形態】次に本発明の実施の形態を挙げ、
本発明を一層詳しく説明する。
【0023】図1乃至図4は本発明の第1の実施の形態
を示す縦断面図、図5はこの実施の形態の作用を説明す
るためのグラフである。図において、1は昇降プレー
ト、2,3は固定プレート、4a,4bはリニアシャフ
ト、5a,5b,6a,6bは圧縮コイルばね、7a,
7bはリニアガイド、9はカバー、20は鍔、21a,
21bは六角穴付きボルト、50は電動ドライバ本体、
51はビット(ドライバビットと同義)、52はマウス
ピース、70は電源コードである。
【0024】固定プレート2,3は前述の第1及び第2
の固定プレートにそれぞれ相当し、リニアシャフト4
a,4bは前述の第1及び第2の円柱にそれぞれ相当
し、圧縮コイルばね5a,5b,6a,6bは前述の第
1乃至第4の圧縮ばねにそれぞれ相当し、リニアガイド
7a及び昇降プレート1は前述の第1内周面摺接体に相
当し、リニアガイド7b及び昇降プレート1は前述の第
2の内周面摺接体に相当する。また、固定プレート2,
3は前述の弾性体支持手段に相当し、リニアシャフト4
a,4bは前述の案内手段に相当し、リニアガイド7
a,7bは前述の被案内手段に相当し、圧縮コイルばね
5a,5bは前述の下部ばねに相当し、圧縮コイルばね
6a,6b前述の上部ばねに相当する。
【0025】図10は、図1乃至図4に示す本実施の形
態の電動ドライバ保持構造30を治具として、電動ドラ
イバ50を装着した水平多関節型組立ロボットを示す概
念図である。本図において、本実施の形態の電動ドライ
バ保持構造30は、ビット軸を垂直にし、ビットを下方
に向けた姿勢で、電動ドライバ50を保持している。図
10の組立てロボットは、水平多関節型組立ロボット本
体80、X軸アーム81、Y軸アーム82、Z軸アーム
84、Z軸アーム案内部83及びR軸アーム85からな
る。X軸アーム81はX軸の回りに回転し、Y軸アーム
82はY軸の回りに回転し、Z軸アーム84はZ軸アー
ム案内部83に案内され、垂直方向に進退し、R軸アー
ム85はZ軸アーム84の回りに回転する。R軸はZ軸
に一致している。この組立てロボットは、各アームを動
かしながら、電子機器などの筐体における多数のめねじ
の軸に、所定のプログラムに従って順次にビット軸を合
わせ、ビットの下のめねじに電動ドライバ50によりお
ねじを螺合させる。
【0026】再び図1乃至5を参照して本実施の形態を
詳しく説明する。昇降プレート1、固定プレート2,3
は同じ径の円盤形をなし、カバー9は薄い金属製の覆い
である。図1乃至4では、昇降プレート1、固定プレー
ト2,3及びカバー9は、電動ドライバ本体50の軸、
即ちビット軸を通る平面で切断した断面で描いてある。
但し、図1乃至4では、昇降プレート1、固定プレート
2,3及びカバー9以外の各部材は正面形で現れてい
る。
【0027】マウスピース52は電動ドライバ本体50
の下部に設けられたビット51の軸と同軸の筒であり、
下端の開口から空気を吸い込むことによりおねじをその
開口に吸い寄せ、おねじを吸い寄せた状態で上方に向け
後退し、おねじの十字穴にビット51が嵌め合わせられ
る位置で後退を停止する。このとき、マウスピース52
で空気を吸い込みながら、おねじのねじ先をめねじの入
口に載せ、ビット51を僅かに回転させることにより、
ビット51はおねじの十字穴に嵌まる。
【0028】固定プレート2,3は、リニアシャフト4
a,4bの両端部を互いにそれぞれ固定されている。従
って、固定プレート2及び3並びにリニアシャフト4a
及び4bは一体に固着されている。リニアシャフト4a
及び4bの軸は、ともにビット軸に平行である。リニア
ガイド7a,7bは、リニアシャフト4a,4bと同軸
の内周を有する円環状の筒であり、リニアシャフト4
a,4bの側面に内周で摺接し、リニアシャフト4a,
4bに対し摺動し、リニアシャフト4a,4bにより案
内される。リニアガイド7a,7bは昇降プレート1に
固着されている。鍔20は、電動ドライバ本体50に固
着され、六角穴付きボルト21a,21bで昇降プレー
ト1に固着されている。従って、リニアガイド7a,7
b、昇降プレート1、六角穴付きボルト21a,21
b、鍔20及び電動ドライバ(本体50及びビット5
1)は、一体としてリニアシャフト4a,4bに案内さ
れ、ビット51の軸方向に昇降する。リニアガイド7
a,7b、昇降プレート1、六角穴付きボルト21a,
21b、鍔20及び電動ドライバは、本実施の形態にお
ける可動部をなしている。
【0029】圧縮コイルばね5a,6aはリニアシャフ
ト4aに外挿されており,圧縮コイルばね5b,6bは
リニアシャフト4bに外挿されている。図1における圧
縮コイルばね5a,5bは、固定プレート2を支点と
し、リニアガイド7a,7b、昇降プレート1、六角穴
付きボルト21a,21b、鍔20及び電動ドライバで
なる可動部の重量を受け、最短長d11にまで圧縮され
ている。図1における圧縮コイルばね6a,6bは、荷
重を受けていないので、自由長にまで伸張している。
【0030】図1の状態において、この電動ドライバ保
持構造30を図10におけるように治具として用い、電
動ドライバを組立ロボットに装着し、マウスピース52
で空気を吸い込みながら、おねじをマウスピース52の
下部開口に吸い付け、マウスピース52をやや上方に後
退させ、おねじの十字穴にビット51を嵌め合わせ、ビ
ット51の軸をめねじの軸に合わせ、そのおねじのねじ
先をめねじの入り口に載せ、Z軸アーム84を僅かに延
ばすことにより、電動ドライバ保持構造30を僅かに下
降させると、可動部(リニアガイド7a,7b、昇降プ
レート1、六角穴付きボルト21a,21b、鍔20及
び電動ドライバ)の重量の一部がめねじに掛かり、圧縮
コイルばね5a,5bに掛かる重量が僅かに軽減され
る。
【0031】図5は、この電動ドライバ保持構造30に
対する電動ドライバのビット軸方向相対移動距離Dを横
軸にとり、おねじの頭へ加わる押圧力Pを縦軸にとっ
て、距離Dに対する押圧力Pの関係を示すグラフであ
る。図1は距離Dが最小値0になっている状態を示し、
図4は距離Dが許容される最大値になった状態を示す。
図10のように、本実施の形態30により組立てロボッ
トに電動ドライバ50を装着し、電動ドライバ保持構造
30でおねじのねじ先をめねじの入口に載せ、Z軸アー
ム84を延ばすと、電動ドライバ保持構造30の筐体を
なす固定プレート2,3及びカバー9はリニアシャフト
4a,4bとともに下がり、圧縮コイルばね5a,5b
は伸張する。
【0032】図1は、前述のとおり、距離Dが最小値0
になっている状態を示し、このとき圧縮コイルばね5
a,5bは最短長d11に圧縮されている。図1では、
圧縮コイルばね6a,6bと固定プレート3との間隙は
d41である。図2は、電動ドライバ50に対し電動ド
ライバ保持構造30の筐体が下がり、圧縮コイルばね5
a,5bが自由長D12まで伸びた状態を示す。図2で
は、圧縮コイルばね6a,6bと固定プレート3との間
隙はd42である。図3は、電動ドライバ50に対し電
動ドライバ保持構造30の筐体が更に下がり、圧縮コイ
ルばね6a,6bは自由長d23の状態であるが、圧縮
コイルばね6a,6bの上端が固定プレート3の下面に
触れた状態を示す。図3では、圧縮コイルばね5a,5
bと昇降プレート1との間隙はd33である。図4は、
電動ドライバ50に対し電動ドライバ保持構造30の筐
体が最下端まで下がり、圧縮コイルばね6a,6bが最
短長d24にまで短縮された状態を示す。図4では、圧
縮コイルばね5a,5bと昇降プレート1との間隙はd
34である。
【0033】図5における距離0,D1,D2及びDma
xは、図1、図2、図3および図4の状態における電動
ドライバ保持構造30に対する電動ドライバのビット軸
方向相対移動距離を表している。距離Dが0からD1ま
での領域が前述の第1の領域に相当し、距離DがD2か
らDmaxまでの領域が前述の第2の領域に相当する。図
1乃至図4と図5との対応関係から明らかなように、D
1=d12−d11(=d21−d22),D2−D1
=d33(=d13―D12),Dmax−D2=d23
−d24(=d14−d13)である。
【0034】ここで、本実施の形態における圧縮コイル
ばね5a,5b,6a,6bの作用につき説明をする。
電動ドライバ保持構造30の可動部は、前述のとおり、
電動ドライバ、リニアガイド7a,7b、昇降プレート
1、六角穴付きボルト21a,21b、鍔20でなり、
図1の状態ではその全体の重量を圧縮コイルばね5a,
5bが支えている。しかし、その可動部の重量の大部分
は電動ドライバの重量であるので、以下では可動部の重
量は電動ドライバの重量Wであると仮定し、また圧縮コ
イルばね5a,5b,6a,6bが固定プレート2,3
を支点として弾力を加える対象は可動部全体であるが、
その対象を単に電動ドライバとすることにより構成を簡
略化して、本実施の形態の作用を説明する。正確を期す
ためには、リニアガイド7a,7b、昇降プレート1、
六角穴付きボルト21a,21b、鍔20も電動ドライ
バの一部として認識し、それらを含めた全体の重量を電
動ドライバの重量として計算すればよい。
【0035】圧縮コイルばね5a,5bは、距離Dの領
域0−D1で電動ドライバに作用する。圧縮コイルばね
5a,5bなる両ばねを一体として捉えたときの弾性係
数をE1とする。圧縮コイルばね6a,6bは、距離D
の領域D2−Dmaxで電動ドライバに作用する。圧縮コ
イルばね6a,6bなる両ばねを一体として捉えたとき
の弾性係数をE2とする。
【0036】圧縮コイルばね5a,5bが最短長d11
に圧縮されているときに、これら両ばねによる応力はF
1である。また、圧縮コイルばね6a,6bが最短長d
24に圧縮されているときに、これら両ばねによる応力
はF2である。距離Dの領域0−D1では、弾性係数E
1はF1/(D1−0)であり、一定である。距離Dの
領域D2−Dmaxでは、弾性係数E2はF2/(Dmax−
D2)であり、一定である。そして、E1<E2であ
る。
【0037】距離Dの領域0−D1では、電動ドライバ
の自重W=W0から圧縮コイルばね5a,5bによる弾
力Fを差し引いた力P=W0−Fが押圧力としておねじ
に加わる。距離D=0のとき、最短長の圧縮コイルばね
5a,5bによる弾力はF1であり、電動ドライバの自
重W0からF1を差し引いた力P=P1=W0−F1な
る押圧力がおねじに加わる。この押圧力P=P1がおね
じに加えられる最小の力である。押圧力P=P1は、お
ねじをめねじに噛み合わせるのに最適な値に設定してあ
る。
【0038】そして、距離Dの領域D1−D2では、圧
縮コイルばね5a,5b,6a,6bは電動ドライバに
作用せず、電動ドライバの自重W=W0=P2がおねじ
へ加えられる押圧力となる。
【0039】距離Dの領域D2−Dmaxでは、電動ドラ
イバの自重W=W0に圧縮コイルばね6a,6bによる
弾力Fを加えた力P=W0+Fが押圧力としておねじに
加わる。距離D=Dmaxのとき、最短長の圧縮コイルば
ね6a,6bによる弾力はF2であり、電動ドライバの
自重W0にF2を加えた力P=P3=W0+F2なる押
圧力がおねじに加わる。この押圧力P=P3がおねじに
加えられる最大の力である。押圧力P=P3は、緩むこ
とのない程度に大きいトルクでおねじをめねじに締め付
けるとき、ビットが十字穴から外れない程度に大きく、
またおねじ又はめねじを損傷するほどに大きすぎること
もない、最適な値に設定してある。
【0040】この実施の形態の電動ドライバ保持構造3
0を図10の組立てロボットに治具として取り付け、電
動ドライバ保持構造30で電動ドライバ50を保持し、
ロボットのアームを操作することにより、電子機器の筐
体などの如くに多数のめねじを有するものを電動ドライ
バ50の下方に配置し、それらめねじに夫々おねじをね
じ込むときの手順の一例を次に述べる。
【0041】いま、前述の手順で1つのおねじがマウス
ピース52で吸い寄せられて、ビット51がそのおねじ
の頭に触れているとする。まず、ビット51の軸を1つ
のめねじの軸に合わせ、Z軸アーム84を下げ、おねじ
のねじ先をめねじの入口に置き、めねじに初期の押圧力
P1を加え、電動ドライバ本体50によりビット51を
回転させ、ビットをおねじの十字穴に嵌めるとともに、
おねじのねじ先をめねじに噛み合わせる。次に距離D=
D1になるまでZ軸アーム84を更に下げ、おねじの座
面がめねじの座面直前に至るまでおねじをめねじにねじ
込むだけの回転をビット51に与える。ここまでの工程
が前述のねじ締付前期工程に相当し、おねじはめねじに
仮り止めされる。
【0042】つぎに、Z軸アーム84を短縮し、別のお
ねじをマウスピースの52に吸い付け、別のめねじの軸
にビット51の軸を合わせ、同様におねじをめねじに仮
り止めする。この仮り止めの工程を全てのめねじについ
て行う。
【0043】つぎには、仮り止めの終わったおねじの軸
にビット51の軸を合わせ、Z軸アーム84を伸ばし、
図1及び図2の状態を経て図3の状態に至まで電動ドラ
イバ保持構造の筐体を下げる。図3の状態でビット51
について数回の回転と停止を繰りかえし、ビット51を
おねじの十字穴に嵌合させる。そして、Z軸アーム84
をさらに伸ばし、図4の状態に至るまで電動ドライバ保
持構造の筐体を下げ、ビット51を回転させる。このと
き、ビット51がおねじの十字穴に押し付けられる力は
P3である。押圧力P3は、所定のトルクでおねじをめ
ねじに締め付けたときに、ビット51がおねじの十字穴
から上に外れることがない大きさに選択してある。かく
して、おねじは必要にして十分なトルクでめねじに締め
付けられ、締付が完了する。図3の状態から図4の状態
に至り、締付を完了するまでの工程が前述のねじ締付最
終工程に相当する。このねじ締付最終工程を仮り止めさ
れた他のおねじについても施し、全てのめねじにおねじ
が締め付けられる。
【0044】図1乃至4に示した本発明の第1の実施の
形態では、おねじをめねじに噛み合わせるのに最適な押
圧力P1でその噛み合わせをさせるので、おねじがめね
じに食い込み、おねじのねじ込みが出来なくなるといっ
た事態は回避できる。特に、薄い金属板にバーリングに
より形成したタップのように、機械的な強度が低いめね
じについては、この実施の形態を採用する効果は顕著で
あり、従来の直接取付型や圧縮ばね介在型に比べ、ねじ
の食いつきが確実に減少する。また、締付完了直前に
は、所定の締付トルクでおねじを締め付けるのに最適な
押圧力P3をおねじに加えて最終的な締付が行える。し
たがって、この実施の形態でねじを締め付けることによ
り、ねじが緩むことなく、しかもあまり強く締め付け過
ぎておねじ又はめねじを損傷してしまうこともない、適
切はトルクでおねじとめねじを締め付けることができ
る。さらに、圧縮コイルばね5a,5b,6a,6bを
介して電動ドライバをおねじに押し付けるので、組立て
ロボットによるおねじの進行方向の速度制御は正確でな
くても差し支えない。従って、本実施の形態の採用によ
り、ねじの締付工程を高速に効率よく行え、しかも締付
トルクを、前述のとおり、正確に設定できる。
【0045】図6は、本発明の第2の実施の形態を示す
縦断面図である。昇降シリンダー11、固定プレート1
2,13、案内シリンダー14及び回り止めピン18は
断面で現れている。但し、案内シリンダー14及び昇降
シリンダー11の内側に位置する部材及び外に存在する
部材、即ち圧縮コイルばね15,16、鍔20、六角穴
付きボルト21a,21b、電動ドライバ本体50、マ
ウスピース52、電源コード70は正面図で現れてい
る。圧縮コイルばね15,16は、図6における左右の
端おいてコイルの断面形である小円を描き、それら小円
形を線で繋ぐことにより模式的に描いてあるが、図1乃
至4の圧縮コイルばね5a,5b,6a,6bよりコイ
ルの径が大きいだけであり、圧縮コイルばね5a,5
b,6a,6bと同様な構成である。
【0046】図7(A)は、図6の実施の形態の電動ド
ライバ保持構造における可動部を示す平面図であり、図
6の実施の形態における固定プレート12,13、案内
シリンダー14、圧縮コイルばね15,16、回り止め
ピン18及び電源コード70を取り除いてビット軸方向
に見た平面図である。図7(A)において、符号70a
は、電動ドライバ本体50における電源コード70挿入
穴を示す。図7(B)は同図(A)の構造の正面図であ
る。図8は、図6における回り止めピン18の平面図
(A)、正面図(B)及び側面図(C)である。図8の
回り止めピン18は図6及び図7の倍の縮尺で描いてあ
る。回り止めピン18は、矩形のブロックの形をなし、
案内シリンダー18における四角穴に嵌められる嵌め込
み部181と、昇降シリンダー11の外側面に形成され
ている溝113に嵌められ、溝113に摺接する突起1
82とでなる。
【0047】案内シリンダー14は前述の案内手段に相
当し、昇降シリンダー11は前述の被案内手段に相当
し、固定プレート12,13は前述の弾性体支持手段に
相当し、圧縮コイルばね15及び16は前述の下部ばね
及び上部ばねに相当する。本実施の形態では、図1乃至
4に示した実施の形態におけるリニアシャフト4a,4
bに代えて案内シリンダー14を備え、リニアガイド7
a,7bに代えて昇降シリンダー11を備え、圧縮コイ
ルばね5a,5b,6a,6bに代えて圧縮コイルばね
15,16を備える。これら各部材の機能は、図1乃至
4に示した実施の形態における対応する各部材の機能に
同じである。昇降シリンダー11が案内シリンダー14
に対して回転すると電源コード70を損傷する虞がある
ので、回り止めピン18と溝113とが設けてある。
【0048】図6の実施の形態は、上述のとおり、図1
乃至4に示した第1の実施の形態と同様に機能するの
で、この第1の実施の形態と同様な効果を呈する。
【0049】なお、以上に実施の形態を挙げ、本発明を
具体的に説明したが、本発明がこれら実施の形態に限定
されるものでないことは勿論である。例えば、弾性体と
して、圧縮コイルばねを用いたが、適用可能な弾性体は
必ずしも圧縮ばねに限らず、引張りばねでも実現でき
る。
【0050】
【発明の効果】本発明によれば、以上に実施の形態を挙
げ詳しく説明したように、組立てロボットに電動ドライ
バを装備し、電動ドライバでおねじをめねじに締め付け
るときに、電動ドライバを組立てロボットに装着する際
の治具として用いられ、該組立てロボットと電動ドライ
バによるねじの締付が適正なトルクで効率よく行えるよ
うにし、おねじをめねじに締め付けするねじ込みの初期
工程及び締付完了工程の両工程においてそれぞれ適切な
押圧力がおねじに加えられるようにした電動ドライバ保
持構造が提供できる。
【0051】より詳しく述べれば、本発明では、おねじ
をめねじに噛み合わせるのに最適な押圧力(P1)でそ
の噛み合わせができるので、おねじがめねじに食い込
み、おねじのねじ込みが出来なくなるといった事態は回
避できる。特に、薄い金属板にバーリングにより形成し
たタップのように、機械的な強度が低いめねじについて
は、この発明の電動ドライバ保持構造を採用する効果は
顕著であり、従来の直接取付型や圧縮ばね介在型に比
べ、ねじの食いつきが確実に減少する。また、締付完了
直前には、所定の締付トルクでおねじを締め付けるのに
最適は押圧力(P3)をおねじに加えて最終的な締付が
行える。したがって、この発明の電動ドライバ保持構造
でねじを締め付けることにより、ねじが緩むことなく、
しかもあまり強く締め付け過ぎておねじ又はめねじを損
傷してしまうこともなく、適切はトルクでおねじとめね
じを締め付けることができる。さらに、圧縮コイルばね
(5a,5b,6a,6b又は15,16)を介して電
動ドライバをおねじに押し付けるので、組立てロボット
によるおねじの進行方向の速度制御は正確でなくてもの
差し支えない。従って、本発明の採用により、ねじの締
付工程を高速に効率よく行え、しかも締付トルクを、前
述のとおり、正確に設定できる。本発明にはこのような
顕著な効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】圧縮コイルばね5a,5bが最短長に圧縮され
た状態における本発明の第1の実施の形態を示す縦断面
図である。
【図2】圧縮コイルばね5a,5bが自由長に伸張し、
昇降プレート1の下面に接触した状態における本発明の
第1の実施の形態を示す縦断面図である。
【図3】圧縮コイルばね6a,6bが自由長であり、固
定プレート3の下面に接触した状態における本発明の第
1の実施の形態を示す縦断面図である。
【図4】圧縮コイルばね6a,6bが最短長に圧縮され
た状態における本発明の第1の実施の形態を示す縦断面
図である。
【図5】第1の実施の形態である電動ドライバ保持構造
30に対する電動ドライバのビット軸方向相対移動距離
Dを横軸にとり、おねじの頭へ加わる押圧力Pを縦軸に
とって、距離Dに対する押圧力Pの関係を示すグラフで
ある。
【図6】圧縮コイルばね15が最短長に圧縮された状態
における本発明の第2の実施の形態を示す縦断面図であ
る。
【図7】本発明の第2の実施の形態における可動部を示
す平面図(A)及び正面図(B)である。
【図8】図6の実施の形態における回り止めピン18の
平面図(A)、正面図(B)及び側面図(C)である。
【図9】従来の電動ドライバの一例を示す部分破断正面
図である。
【図10】図1乃至4に示した実施の形態の電動ドライ
バ保持構造30を治具として用い、電動ドライバを装着
した組立てロボットを示す概念図である。
【符号の説明】
1・・・・・昇降プレート 2,3・・・・・固定プレート 4a,4b・・・・・リニアシャフト 5a,5b,6a,6b・・・・・圧縮コイルばね 7a,7b・・・・・リニアガイド 9・・・・・カバー 11・・・・・昇降シリンダー 12,13・・・・・固定プレート 14・・・・・案内シリンダー 15,16・・・・・圧縮コイルばね 18・・・・・回り止めピン 20・・・・・鍔 21a,21b・・・・・六角穴付きボルト 30・・・・・電動ドライバ保持構造 50・・・・・電動ドライバ本体 51・・・・・ドライバビット 52・・・・・マウスピース 53・・・・・電動モータ 54・・・・・モータ軸 55・・・・・減速機 57・・・・・ビットホルダ 59・・・・・玉軸受 60・・・・・ねじりコイルばね 61・・・・・フレーム 62・・・・・締付管 63・・・・・スイッチ 70・・・・・電源コード 70a・・・・・電源コード用穴 80・・・・・ロボット本体 81・・・・・水平アーム 82・・・・・垂直アーム 83・・・・・結合治具 110・・・・・昇降シリンダー11の摺動側面 111・・・・・昇降シリンダー11の内側張り出し板 112・・・・・内側張り出し板111の内縁 113・・・・・回り止めピン18と摺動する溝 181・・・・・案内シリンダー18における四角穴に
嵌められる嵌め込み部 182・・・・・溝113に摺接する突起
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B23P 19/06 B25B 21/00 B25B 23/14

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電動ドライバを相対移動可能に保持すると
    ともに、該電動ドライバのビット軸方向に該電動ドライ
    バを案内する保持案内手段と、 前記ビット軸方向の弾性力Fを、前記保持案内手段を支
    点として該電動ドライバに加える弾性体とを備えてな
    り、 前記ビット軸方向における前記電動ドライバと前記保持
    案内手段との相対移動の距離をDとし、弾性力Fと相対
    移動距離Dとの比F/Dを前記弾性体の弾性係数Eと定
    義するとき、弾性係数Eは相対移動距離Dに応じて変動
    することを特徴とする電動ドライバ保持構造。
  2. 【請求項2】相対移動距離Dの許容限度内における互い
    に異なる第1及び第2の領域では弾性係数Eはそれぞれ
    E1及びE2であって、E1<E2あり、 前記第1の領域は、前記電動ドライバで締め付けようと
    するおねじの頭の十字穴等の窪みへ前記ビットを嵌め合
    わせるとともに、該ビットの回転により該おねじをめね
    じに噛み合わせ、該おねじを該めねじへ或る深さまでね
    じ込むまでのねじ締付前期工程に対応し、 前記第2の領域は、前記ねじ締付前期工程より後に行わ
    れる工程であって、前記めねじへ或る程度の深さまでね
    じ込まれた前記おねじを該めねじへ堅く締め付けるねじ
    締付最終工程に対応することを特徴とする請求項1に記
    載の電動ドライバ保持構造。
  3. 【請求項3】前記保持案内手段は、前記ビット軸に平行
    な摺動面を有する案内手段と、前記電動ドライバ本体に
    固定されており、該案内手段に摺接しながら該ビット軸
    方向に案内される被案内手段と、前記支点として作用す
    る弾性体支持手段とを有してなり、 前記弾性体は下部ばねと上部ばねとでなり、 前記保持案内手段が前記ビット軸を垂直にして前記ビッ
    トを下方に向ける姿勢に前記電動ドライバ本体を保持し
    たとき、前記下部ばねは、前記第1の領域において、前
    記弾性体支持手段を支点とし、前記電動ドライバ本体に
    上向きの弾性力を加え、前記上部ばねは、前記第2の領
    域において、前記弾性体支持手段を支点とし、前記電動
    ドライバ本体に下向きの弾性力を加えることを特徴とす
    る請求項2に記載の電動ドライバ保持構造。
  4. 【請求項4】前記案内手段は、側面を前記摺動面とする
    第1および第2の円柱でなり、 前記被案内手段は、前記第1および第2の円柱の前記各
    側面にそれぞれ内周面で摺接する第1および第2の内周
    面摺接体でなり、 前記弾性体支持手段は、前記第1および第2の円柱を両
    端部において互いにそれぞれ固定する第1および第2の
    固定プレートでなり、 前記下部ばねは、前記第1の固定プレートと前記第1の
    内周面摺接体との間において前記第1の円柱に外挿され
    た第1の圧縮ばねと、前記第1の固定プレートと前記第
    2の内周面摺接体との間において前記第2の円柱に外挿
    された第2の圧縮ばねとでなり、 前記上部ばねは、前記第1の内周面摺接体と前記第2の
    固定プレートとの間において前記第1の円柱に外挿され
    た第3の圧縮ばねと、前記第2の内周面摺接体と前記第
    2の固定プレートとの間において前記第2の円柱に外挿
    された第4の圧縮ばねとでなることを特徴とする請求項
    3に記載の電動ドライバ保持構造。
  5. 【請求項5】前記第1および第2の圧縮ばねは、コイル
    バネでなり、弾性率並びに最短長及び自由長が互いに等
    しく、 前記第1および第2の圧縮ばねが前記最短長から自由長
    まで伸張する過程が前記ねじ締付前期工程に対応し、 前記第3および第4の圧縮ばねは、コイルバネでなり、
    弾性率並びに最短長及び自由長が互いに等しく、 前記第3および第4の圧縮ばねが前記自由長から最短長
    に向けて圧縮される過程が前記ねじ締付最終工程に対応
    することを特徴とする請求項4に記載の電動ドライバ保
    持構造。
  6. 【請求項6】前記下部ばねの自由長と前記上部ばねの自
    由長とを加えた長さは、前記第1の固定プレートと前記
    第1の内周面摺接体との間の距離と前記第1の内周面摺
    接体と前記第2の固定プレートとの間の距離とを加えた
    距離より小さいことを特徴とする請求項5に記載の電動
    ドライバ保持構造。
  7. 【請求項7】前記案内手段は、内周面を前記摺動面とす
    る円筒でなり、 前記被案内手段は、前記円筒の内周面に外周面を摺接さ
    せる外周面摺接体でなり、 前記弾性体支持手段は、前記円筒における両端部から内
    に向かったそれぞれ張り出した第1及び第2の張出部で
    なり、 前記下部ばねは、前記第1の張出部と前記外周面摺接体
    の下面との間に設けられた下部圧縮ばねでなり、 前記上部ばねは、前記第2の張出部と前記外周面摺接体
    の上面との間に設けらてた上部圧縮ばねでなり、 前記外周面摺接体と前記円筒とが該円筒の軸を中心とし
    て回転するのを防止する回り止め手段が備えてあること
    を特徴とする請求項3に記載の電動ドライバ保持構造。
  8. 【請求項8】前記下部圧縮ばねはコイルバネでなり、 前記下部圧縮ばねが最短長から自由長まで伸張する過程
    が前記ねじ締付前期工程に対応し、 前記上部圧縮ばねはコイルバネでなり、 前記上部圧縮ばねが自由長から最短長に向けて圧縮され
    る過程が前記ねじ締付最終工程に対応することを特徴と
    する請求項7に記載の電動ドライバ保持構造。
  9. 【請求項9】前記下部圧縮ばねの自由長と前記上部圧縮
    ばねの自由長とを加えた長さは、前記第1の張出部と前
    記外周面摺接体の下面との間の距離と前記第2の張出部
    と前記外周面摺接体の上面との間の距離とを加えた距離
    より小さいことを特徴とする請求項8に記載の電動ドラ
    イバ保持構造。
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