JP3488505B2 - 薬剤分包機の散薬分割器 - Google Patents

薬剤分包機の散薬分割器

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JP3488505B2
JP3488505B2 JP07622494A JP7622494A JP3488505B2 JP 3488505 B2 JP3488505 B2 JP 3488505B2 JP 07622494 A JP07622494 A JP 07622494A JP 7622494 A JP7622494 A JP 7622494A JP 3488505 B2 JP3488505 B2 JP 3488505B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、主として薬剤等を分割
し包装する薬剤分包機において被包装物を分割する散薬
分割器に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、この種の散薬分割器としては、図
10ないし図17に示すものが知られている(特開昭6
4−37301号)。これらの図において、符号1は散
薬分割器を示している。この散薬分割器1は、上下貫通
形の分配升3、3‥を所要ピッチで複数縦列に配設して
なる分配升本体2の底部に、該分配升本体2の長手両側
部に沿って段部5、5を設け、該段部5、5に、それぞ
れマグネット6、6を、その吸引面が分配升3、3‥底
に形成されたバルブシート4面より少し上がった位置と
なるよう固設してあり、分配升本体2両側面に沿設した
弁板取り付け板8、8対によって、分配升3、3‥に対
応する磁性体製の弁板10、10‥を、前記分配升3、
3‥間の中間に回動軸(支持ピン)11、11‥芯が位
置するよう両側で枢支し、該弁板10、10‥は前記マ
グネット6、6による吸引力でバルブシート4に密接し
て分配升3、3‥底を閉じ、包装部(図示せず)への薬
剤放出時には弁板10、10‥外側の突板12、12‥
を相対的に移動する開弁操作片15との係合で引き下げ
て開弁するようにし、別位置に配した押し上げ機能を有
する部材(閉弁用ローラ)17と弁板10、10‥との
当接で弁板10、10‥が分配升3、3‥底を閉じるよ
うに構成されたものである。 【0003】つぎに、上記のように構成された散薬分割
器1の使用方法について説明する。まず、図15に示す
ように、分割用樋32を介して各分配升3、3‥に散薬
を略均等に投入する。次に、図10に示すように、駆動
機41を起動して巻き掛けたタイミングベルト43を介
して保持器20をガイドレール25に沿って走行させ
る。 【0004】そして、前記保持器20によって支持され
た散薬分割器1は、包装部の上部に配置されているホッ
パー30の上部に分配升3、3‥が1個ずつ到達する毎
に、予め走行速度にタイミングを合わせて作動するよう
にしてあるリンク機構16(図16)によって作動され
る開弁操作片15が、弁板10、10‥外側の突板1
2、12‥を下向きに押し下げることにより、それまで
マグネット6、6によりバルブシート4に吸着していた
弁板10、10‥がその磁力による吸着を脱して支持ピ
ン11、11‥を中心として下向きに開き、分配升3、
3‥内に収まっていた一包分の散薬がホッパー30内に
放出される。 【0005】その後、図17に示すように、散薬の放出
が終わった分配升3、3‥を、ホッパー30上部を通過
させてさらに矢印X方向に進行させると、枢支部から垂
下している弁板10、10‥が移動路に立設されている
閉弁用ローラ17により撫で付けられるようにして順次
押し上げられる。そして、マグネット6、6による磁界
内に達すると、直ちに吸引されてバルブシート4に弁板
10、10‥が当接し、分配升3、3‥は閉じるように
なっている。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】ところで、薬剤分包機
の散薬分割器は、分割しようとする散薬の種類を変える
ときに、新しい散薬と分配升内に残った散薬とが混在し
ないように、散薬分割器から分配升本体を取り外して分
配升内を洗浄する必要がある。しかしながら、上記図1
0ないし図17に示した散薬分割器は、弁板10、10
‥と分配升3、3‥の底部に形成されたバルブシート4
とがマグネット6、6により吸着されているため、弁板
10、10‥を開弁して分配升3、3‥内部を洗浄する
際に、これらの作業を行ない難いという問題があった。 【0007】また、上記の散薬分割器1によれば、分配
升3、3‥内に収納された散薬をホッパー30に放出す
べく分配升3、3‥のバルブシート4から弁板10、1
0‥を開弁させる際に、前記マグネット6、6の吸着力
に抗して弁板10、10‥の外側の突板12、12‥を
押し下げるための機構(先端に開弁操作片15が形成さ
れたリンク機構16)が必要とされ、装置が複雑となる
という問題があった。 【0008】さらに、分配升3、3‥の開弁は、上記の
通り、ホッパー30の上方に分配升3、3‥が1個ずつ
到達する毎に行なうため、前記機構(先端に開弁操作片
15が形成されたリンク機構16)の作動を分配升本体
2の走行速度に同期させる必要があり、装置がさらに複
雑になるという問題があった。 【0009】本発明は、上記の事情に鑑みてなされたも
ので、薬剤を収納する複数の薬剤収納部分とその下端を
開閉する部材とを備えた薬剤分包機の散薬分割器におい
て、該下端を開閉する部材を開口させた状態で薬剤収納
部分内を洗浄する作業が容易に行なえ、また、薬剤を包
装機に放出する際に前記下端を開閉する部材の開口を簡
易な機構で行なうことのできる薬剤分包機の散薬分割器
を提供することを目的としている。 【0010】 【課題を解決するための手段】請求項1記載の薬剤分包
機の散薬分割器は、上下方向に貫通する複数の薬剤収納
部が列設された散薬マスと、この散薬マスを前記薬剤収
納部の列設方向へ移動自在に支持する支持部材と、該散
薬マスの下部に、一側端側が前記列設方向と直交する水
平方向の軸線をもって回動自在に支持され、水平方向に
延在するよう保持されたときに前記複数の薬剤収納部の
各下端開口部を閉塞し、該保持が解かれたときに自重に
より下方に垂れ下がって該各下端開口部を開口させる複
数の底板と、前記散薬マスの前記列設方向への移動と同
期し前記底板を回動させて前記下端開口部を開閉させる
開口部開閉操作機構とを備え、前記薬剤収納部の下端開
口部を前記底板により閉塞した状態で前記散薬マスの各
薬剤収納部内に上方から薬剤を投入し、これら各薬剤収
納部内に収納された薬剤を、前記散薬マスを前記列設方
向へ移動させるとともに前記開口部開閉操作機構により
前記底板を順次回動させ前記下端開口部を開口させて薬
剤排出位置へ落下させるようにした薬剤分包機の散薬分
割器において、前記開口部開閉操作機構は、前記底板
に、該底板と同一平面上に位置させて設けられた磁性体
からなる操作板部と、前記散薬マスの移動通路の側方に
配設され、該散薬マスが前記列設方向へ移動したときに
前記操作板部を案内して回動させ前記底板を前記下端開
口部を閉塞させる方向に回動させる案内部材と、前記移
動通路の側方に、該移動通路に沿って延在するよう配設
され、前記操作板部が前記案内部材により回動させられ
たときに、該操作板部を上方から所定寸法離間した位置
で吸引して前記底板を前記下端開口部を閉塞状態とする
水平位置に保持するマグネットとを備え、前記マグネッ
トは、前記散薬マスが移動されて前記複数の底板のうち
一の底板が前記薬剤排出位置に移動されたときに、該一
の底板の前記操作板部に対する吸引を解いて該一の底板
が前記下端開口部を開口させるよう該薬剤排出位置に隣
接する底板操作位置から前記移動通路に沿って延在する
よう配設されていることを特徴としている。 【0011】 【作用】請求項1記載の薬剤分包機の散薬分割器では、
まず、散薬マスの薬剤収納部の下端開口部を底板により
閉塞した状態で、散薬マスの各薬剤収納部内に上方から
薬剤を投入する。この場合、底板は、開口部開閉操作機
構により散薬マスの列設方向への移動と同期して回動さ
せられ前記下端開口部を閉塞する状態に保持されてい
る。すなわち、底板は、該底板に該底板と同一平面上に
位置させて設けられた磁性体からなる操作板部が、散薬
マスの移動通路の側方に該移動通路に沿って延在するよ
う配設されたマグネットによって、該操作板部を上方か
ら所定寸法離間した位置で吸引させられることにより、
前記下端開口部を閉塞状態とする水平位置に保持されて
いる。 【0012】つぎに、支持部材により散薬マスを薬剤収
納部の列設方向へ移動させる。この場合、開口部開閉操
作機構は、前記散薬マスの移動と同期して底板を順次回
動させ前記下端開口部を開口させることにより、前記薬
剤収納部内に収納された薬剤を薬剤排出位置へ落下させ
る。すなわち、前記マグネットは、前記散薬マスが移動
されて前記複数の底板のうち一の底板が前記薬剤排出位
置に移動されたときに、該一の底板の前記操作板部に対
する吸引を解いて該一の底板が前記下端開口部を開口さ
せるよう該薬剤排出位置に隣接する底板操作位置から前
記移動通路に沿って延在するよう配設されているため、
該一の底板は、前記薬剤排出位置において前記マグネッ
トによる吸引が解かれて自重により下方に垂れ下がり、
前記下端開口部を開口させる。 【0013】そして、前記散薬マスを前記列設方向の反
対方向に移動させると、前記自重により下方に垂れ下が
った状態の底板は、その操作板部が、散薬マスの側方に
配設された案内部材により案内されることにより、前記
下端開口部を閉塞させる方向に回動する。そして、底板
の操作板部が案内部材により回動させられると、前記移
動通路の側方に移動通路に沿って延在するよう配設され
たマグネットが、該操作板部を上方から所定寸法離間し
た位置で吸引して、前記底板を前記下端開口部を閉塞状
態とする水平位置に保持する。これにより、1サイクル
が終了し、このサイクルを繰り返して使用する。 【0014】 【実施例】以下、本発明の一実施例を図面を参照して説
明する。図1ないし図6は、本発明に係る薬剤分包機の
散薬分割器の第1実施例を示す図である。図1および図
5において、符号50は散薬マスであり、この散薬マス
50は、散薬マス本体51と、この散薬マス本体51の
下端両側部に設けられた底板支持板52、52とからな
っている。そして、符号53は支持ロッド(支持部
材)、54は底板、55は開口部開閉操作機構である。 【0015】散薬マス本体51は、上下方向に貫通する
複数の薬剤収納部56、56‥が列設されたものであ
る。すなわち、散薬マス本体51は、左右の側壁部5
7、57と、前壁部58および後壁部(図示せず)と、
区画壁部59、59‥とからなるものであって、区画壁
部59、59‥間が前記薬剤収納部56、56‥となっ
ている。側壁部57、57の下端には、切欠部60、6
0が形成されており、この切欠部60、60には、底板
支持板52、52が固定されている。 【0016】図1および図3(a)に示すように、底板
支持板52、52には、区画壁部59、59‥の下端部
近傍に位置させて切欠部61、61‥が形成されてい
る。この切欠部61、61‥は、後述する底板54、5
4‥の軸部63、63(同図(b)参照)を開放部6
4、64‥から係合部62、62‥へ挿入して係合さ
せ、また、この係合を解いて外部に取り出す構造となっ
ている。 【0017】図5に示すように、散薬マス50は、散薬
マス本体51の上部両側方に配設された支持ロッド5
3、53により、散薬マス50の薬剤収納部56、56
‥の列設方向に移動自在に支持されている。すなわち、
散薬マス本体51の側壁部57、57には、断面L字状
の取付金具65、65が固定されている。一方、支持ロ
ッド53、53には、この支持ロッド53、53上を走
行自在なリニアブッシュホルダ66、66が装着されて
いる。取付金具65、65は、ねじ67、67によって
リニアブッシュホルダ66、66に固定されている。リ
ニアブッシュホルダ66、66は、支持ロッド53、5
3に沿って配置された駆動ワイヤ78、78に固定され
ており、駆動ワイヤ78、78は図示しない駆動源によ
って薬剤収納部56、56‥の列設方向に移動されるよ
うになっている。 【0018】また、底板54、54‥は、図1および図
3(b)に示すように、帯状の板69、69‥の両サイ
ドに切込み68、68‥を形成したものである。板69
は、磁性体からなるものである。板69の切込み68、
68間は、薬剤収納部56、56‥の下端開口部を開閉
する下端開口部閉塞部70である。また、切込み68、
68より外側の部分は、該下端開口部閉塞部70と同一
平面上に位置させて設けられ、該下端開口部閉塞部70
を開閉させるべく操作する操作板部71、71である。
切込み68、68の残部は、底板54を回動させる軸部
63、63である。 【0019】底板54、54‥は、その切込み68、6
8‥を前記底板支持板52、52の開放部64、64‥
から切欠部61、61‥に挿入して係合部62、62‥
と係合させることにより、底板支持板52、52に取付
けられている。この場合、操作板部71、71‥は、底
板支持板52、52の外側に配置される。底板54、5
4‥は、散薬マス50の下部に一側端側72、72‥が
薬剤収納部56、56‥の列設方向と直交する水平方向
の軸線をもって回動自在に支持され、水平方向に延在す
るよう保持されたときにその下端開口部閉塞部70、7
0‥で薬剤収納部56、56‥の各下端開口部を閉塞
し、該保持が解かれたときに自重により下方に垂れ下が
って該各下端開口部を開口させるようになっている。 【0020】図1に示すように、開口部開閉操作機構5
5、55は、散薬マス50が図中矢印XYで示す薬剤収
納部56、56‥の列設方向に移動したときに、これに
同期して底板54、54‥を回動させて薬剤収納部5
6、56‥の下端開口部を開閉させるものである。開口
部開閉操作機構55は、底板54、54‥に該底板5
4、54‥と同一平面上に位置させて設けられた磁性体
からなる操作板部71、71‥と、散薬マス50の移動
通路73の側方に配設された案内部材76、76と、移
動通路73の側方に該移動通路73に沿って延在するよ
う配設されたマグネット75、75とを備えてなるもの
である。 【0021】図1および図2に示すように、散薬マス5
0の移動通路73の両側方には、散薬マス50と一定距
離離間させて移動通路73に沿って延在するように断面
コ字状の支持部材74、74が配設されており、案内部
材76、76は、該支持部材74、74の前端面77、
77側下壁部上面に、前端面77、77から突出するよ
うやや下方に湾曲させて設けられたものである。この案
内部材76、76は、散薬マス50が図中矢印Yで示す
薬剤収納部56、56‥の列設方向に移動したときに操
作板部71、71‥を案内して回動させ底板54、54
‥(下端開口部閉塞部70、70‥)を薬剤収納部5
6、56‥の下端開口部を閉塞させる方向に回動させる
ものである。 【0022】一方、マグネット75、75は、支持部材
74、74の上壁部下面に移動通路73方向に延在する
ように固定されている。このマグネット75、75は、
操作板部71、71‥が案内部材76、76により回動
させられたときに、該操作板部71、71‥を上方から
所定寸法L(図2参照)離間した位置で吸引して、底板
54、54‥を薬剤収納部56、56‥の下端開口部を
閉塞状態とする水平位置に保持するものである。 【0023】この場合、マグネット75、75は、散薬
マス50がX方向に移動されて複数の底板54、54‥
のうち一の底板54aが薬剤排出位置Aに移動されたと
きに、該一の底板54aの操作板部71a、71aに対
する吸引を解いて該一の底板54aが薬剤収納部56a
の下端開口部を開口させるよう該薬剤排出位置Aに隣接
する底板操作位置Bから移動通路73に沿って延在する
よう配設されている。 【0024】また、散薬マス50の待機位置(後述す
る)上方には、公知の薬剤分包機と同様、散薬の分割用
樋(図示せず)が配置され、一方、薬剤排出位置Aの下
方には、図示しない薬剤の包装部へ薬剤を導入するホッ
パー(図示せず)が配置されている。 【0025】つぎに、本実施例の使用方法について説明
する。まず、図4(a)に示すように、散薬マス50の
薬剤収納部56、56‥の各下端開口部を底板54、5
4‥により閉塞した状態にすべく、散薬マス50を、散
薬マス本体51の前壁部58が、支持部材74、74の
前端面77、77よりも若干内側に位置する所定の位置
(待機位置)に配置する。この場合、各底板54、54
‥は、全て支持部材74、74内に配置されているた
め、各底板54、54‥の操作板部71、71‥は、支
持部材74、74に固定されたマグネット75、75に
より吸引され、薬剤収納部56、56‥の下端開口部
は、全て閉塞されている。この状態で、前記散薬の分割
用樋に所要の散薬を計量注入し、へらで均一にならした
後、その樋底を開口することにより、該散薬の分割用樋
の直下に待機中の散薬マス50の薬剤収納部56、56
‥内に、薬剤を略均等に投入する。 【0026】次に、同図(b)に示すように、前記駆動
源を起動して散薬マス50をX方向に移動させる。この
場合、マグネット75、75は、底板操作位置Bから移
動通路73に沿って延在するように配設されているた
め、複数の底板54、54‥のうち、一の底板54cが
薬剤排出位置Aに移動されたときに、該一の底板54c
の操作板部71cはマグネット75、75からの吸引が
解かれて、該一の底板54cは、自重により下方に垂れ
下がる。これにより、該一の底板54cは、薬剤収納部
56cの下端開口部を開口させ、該薬剤収納部56cに
収納されていた一包分の薬剤を前記ホッパーに放出させ
る。 【0027】そして、順次、底板54、54‥を回動さ
せていき、同図(c)に示すように、全ての底板54、
54‥が回動して、全ての薬剤収納部56、56‥に収
納された薬剤が前記ホッパーに放出された後には、同図
(d)に示すように、散薬マス50をY方向に移動させ
る。この場合、底板54、54‥の操作板部71、71
‥は、順次、支持部材74、74に設けられた案内部材
76、76に接し、該底板54、54‥は、案内部材7
6、76により撫で付けられるようにして案内され、薬
剤収納部56、56‥の下端開口部を閉塞させる方向に
回動する。そして、案内部材76、76により案内され
て回動した底板54、54‥は、その操作板部71、7
1‥がマグネット75、75により吸引されて、薬剤収
納部56、56‥の下端開口部を閉塞状態とする水平位
置に保持される。そして、以上説明したサイクルが繰り
返し行なわれる。 【0028】本実施例において、分割しようとする薬剤
の種類を変えるに際し、薬剤収納部56、56‥内を洗
浄(水洗い)する場合には、散薬マス50を図4(c)
の位置に配置したうえで、図5および図6に示すよう
に、ねじ67、67を外して、リニアブッシュホルダ6
6、66および支持ロッド53、53から取付金具6
5、65および散薬マス本体51を取り外す。このよう
にすれば、底板54、54‥は、支持部材74、74に
固定されたマグネット75、75の影響を受けることが
ないため、底板54、54‥を自重により下方に垂れ下
げた状態で薬剤収納部56、56‥内を洗浄することが
でき、作業性が良いという効果が得られる。また、この
場合、本実施例においては、図1および図3に示すよう
に、底板支持板52、52に開放部64、64‥が形成
されており、該開放部64、64‥から容易に底板5
4、54‥を取り外すことができるので、さらに、洗浄
時の作業性が良いという効果を得ることができる。 【0029】また、図4に示すように、本実施例におい
て、薬剤排出位置Aで薬剤を前記ホッパーに放出すべ
く、散薬マス50の薬剤収納部56、56‥の下端開口
部を開口させる方向に各底板54、54‥を順次回動さ
せるには、散薬マス50をX方向に移動させるだけでよ
く、前記従来例のような特別な機構は不要である。すな
わち、マグネット75、75は、薬剤排出位置Aに隣接
する底板操作位置Bから移動通路73に沿って延在して
いるため、散薬マス50をX方向に移動させ、複数の底
板54、54‥のうち一の底板54aを薬剤排出位置A
に移動させれば、該一の底板54aの操作板部71aに
対する前記マグネット75、75の吸引が解かれて、自
重により該一の底板54aは、薬剤収納部56aを開口
させる方向に回動する。したがって、従来例で必要とさ
れた薬剤収納部56、56‥の開口を散薬マス50の移
動と同期させるための機構が不要となるのは勿論、薬剤
収納部56、56‥を開口させる機構そのものが不要と
なり、装置全体が簡易な構造となるという効果が得られ
る。 【0030】つぎに、図7ないし図9を参照して第2の
実施例について説明する。なお、第2の実施例におい
て、前記第1の実施例と同じ構成要素については、同符
号を付し、その説明を省略する。以下、第1の実施例と
異なる点について説明する。 【0031】図7および図9(b)に示すように、底板
84、84‥は、散薬マス本体51の幅より大きい長さ
の板から形成されており、その両端部に軸部81、81
‥が形成されている。底板支持板82、82は、図7お
よび図9(a)に示すように、板を折曲して形成したも
のであり、散薬マス本体51の側壁部57、57に固定
される固定部82a、82aと、該固定部82a、82
aから側方に張り出した張り出し部82b、82bと、
垂直下方へと延びる支持部82c、82cとからなって
いる。支持部82c、82cには、孔85、85‥が形
成されており、該孔85、85‥内に底板84、84‥
の軸部81、81‥を挿入することにより、底板84、
84‥は、回動自在となっている。 【0032】底板84、84‥は、散薬マス本体51の
幅に相当する中央部が薬剤収納部56、56‥の下端開
口部を開閉する下端開口部閉塞部87、87‥であり、
該下端開口部閉塞部87、87‥から外部に延在する部
分が操作板部86、86‥となっている。この場合、操
作板部86、86‥は、支持部材74、74に固定され
たマグネット75、75から、底板支持板82、82の
張り出し部82b、82bを介して吸引されるようにな
っている。この第2の実施例においても、前記第1の実
施例と同様の作用、効果を得ることができる。 【0033】 【発明の効果】請求項1記載の薬剤分包機の散薬分割器
によれば、上下方向に貫通する複数の薬剤収納部が列設
された散薬マスと、この散薬マスを前記薬剤収納部の列
設方向へ移動自在に支持する支持部材と、該散薬マスの
下部に、一側端側が前記列設方向と直交する水平方向の
軸線をもって回動自在に支持され、水平方向に延在する
よう保持されたときに前記複数の薬剤収納部の各下端開
口部を閉塞し、該保持が解かれたときに自重により下方
に垂れ下がって該各下端開口部を開口させる複数の底板
と、前記散薬マスの前記列設方向への移動と同期し前記
底板を回動させて前記下端開口部を開閉させる開口部開
閉操作機構とを備え、前記薬剤収納部の下端開口部を前
記底板により閉塞した状態で前記散薬マスの各薬剤収納
部内に上方から薬剤を投入し、これら各薬剤収納部内に
収納された薬剤を、前記散薬マスを前記列設方向へ移動
させるとともに前記開口部開閉操作機構により前記底板
を順次回動させ前記下端開口部を開口させて薬剤排出位
置へ落下させるようにした薬剤分包機の散薬分割器にお
いて、前記開口部開閉操作機構は、前記底板に、該底板
と同一平面上に位置させて設けられた磁性体からなる操
作板部と、前記散薬マスの移動通路の側方に配設され、
該散薬マスが前記列設方向へ移動したときに前記操作板
部を案内して回動させ前記底板を前記下端開口部を閉塞
させる方向に回動させる案内部材と、前記移動通路の側
方に、該移動通路に沿って延在するよう配設され、前記
操作板部が前記案内部材により回動させられたときに、
該操作板部を上方から所定寸法離間した位置で吸引して
前記底板を前記下端開口部を閉塞状態とする水平位置に
保持するマグネットとを備え、前記マグネットは、前記
散薬マスが移動されて前記複数の底板のうち一の底板が
前記薬剤排出位置に移動されたときに、該一の底板の前
記操作板部に対する吸引を解いて該一の底板が前記下端
開口部を開口させるよう該薬剤排出位置に隣接する底板
操作位置から前記移動通路に沿って延在するよう配設さ
れていることを特徴としているため、散薬マスの薬剤収
納部を洗浄する際には、散薬マスを開口部開閉操作機構
のマグネットから離間させることにより、該マグネット
の影響を受けない状態とすることができ、底板を自重に
より垂れ下げた状態としたり、該底板を散薬マスから取
り外したりすることで、容易に洗浄作業を行なうことが
できるという効果が得られる。 【0034】また、請求項1記載の薬剤分包機の散薬分
割器によれば、薬剤排出位置で薬剤を落下させるべく、
散薬マスの薬剤収納部の下端開口部を開口させる方向に
各底板を順次回動させるには、散薬マスを薬剤収納部の
列設方向に移動させるだけでよく、前記従来例のような
特別な機構は不要であるため、装置全体が簡単になると
いう効果が得られる。すなわち、マグネットは、薬剤排
出位置に隣接する底板操作位置から移動通路に沿って延
在しているため、散薬マスを移動させ、複数の底板のう
ち一の底板を薬剤排出位置に移動させれば、該一の底板
の操作板部に対するマグネットの吸引が解かれて、該一
の底板は、自重により薬剤収納部を開口させるべく回動
する。してがって、従来例で必要とされた薬剤収納部の
開口を散薬マスの移動と同期させるための機構が不要と
なるのは勿論、開口させる機構そのものが不要となり、
装置全体が簡単な構造となるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の第1実施例を構成する散薬マスと底板
と開口部開閉操作機構を示す斜視図である。 【図2】図1の正面図である。 【図3】(a)は、第1の実施例を構成する底板支持板
を、(b)は、同底板を示す正面図である。 【図4】第1の実施例の使用時の動作を説明する概略図
である。 【図5】第1の実施例を構成する散薬マスと支持部材を
示す説明図である。 【図6】図5の正面図である。 【図7】第2の実施例を構成する散薬マスと底板を示す
斜視図である。 【図8】図7の正面図である。 【図9】(a)は、第2の実施例を構成する底板支持板
を、(b)は、同底板を示す正面図である。 【図10】従来の薬剤分包機の散薬分割器の全体構成を
示す斜視図である。 【図11】同散薬分割器を構成する分配器を示す拡大斜
視図である。 【図12】同分割器と走行ガイドレールとの支持関係を
示す縦断面図である。 【図13】図11のZ−Z線縦断面図である。 【図14】同散薬分割器を構成する分割器を示す拡大底
面図である。 【図15】同分割器と散薬分割用樋との関係を示す縦断
面図である。 【図16】同分配升の開弁操作部を示す拡大斜視図であ
る。 【図17】同分配升の閉弁操作部を示す一部破断正面図
である。 【符号の説明】 50 散薬マス 52 底板支持板 53 支持部材(支持ロッド) 54 底板 54a 一の底板 55 開口部開閉操作機構 56 薬剤収納部 71 操作板部 72 一側端側 73 移動通路 75 マグネット 76 案内部材 82 底板支持板 84 底板 86 操作板部 A 薬剤排出位置 B 底板操作位置
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭58−216503(JP,A) 特開 昭64−37301(JP,A) 特開 平3−256802(JP,A) 特開 昭52−56694(JP,A) 実開 昭59−89801(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61J 3/00 B65B 1/30

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 上下方向に貫通する複数の薬剤収納部が
    列設された散薬マスと、 この散薬マスを前記薬剤収納部の列設方向へ移動自在に
    支持する支持部材と、 該散薬マスの下部に、一側端側が前記列設方向と直交す
    る水平方向の軸線をもって回動自在に支持され、水平方
    向に延在するよう保持されたときに前記複数の薬剤収納
    部の各下端開口部を閉塞し、該保持が解かれたときに自
    重により下方に垂れ下がって該各下端開口部を開口させ
    る複数の底板と、 前記散薬マスの前記列設方向への移動と同期し前記底板
    を回動させて前記下端開口部を開閉させる開口部開閉操
    作機構とを備え、 前記薬剤収納部の下端開口部を前記底板により閉塞した
    状態で前記散薬マスの各薬剤収納部内に上方から薬剤を
    投入し、これら各薬剤収納部内に収納された薬剤を、前
    記散薬マスを前記列設方向へ移動させるとともに前記開
    口部開閉操作機構により前記底板を順次回動させ前記下
    端開口部を開口させて薬剤排出位置へ落下させるように
    した薬剤分包機の散薬分割器において、 前記開口部開閉操作機構は、前記底板に、該底板と同一
    平面上に位置させて設けられた磁性体からなる操作板部
    と、 前記散薬マスの移動通路の側方に配設され、該散薬マス
    が前記列設方向へ移動したときに前記操作板部を案内し
    て回動させ前記底板を前記下端開口部を閉塞させる方向
    に回動させる案内部材と、 前記移動通路の側方に、該移動通路に沿って延在するよ
    う配設され、前記操作板部が前記案内部材により回動さ
    せられたときに、該操作板部を上方から所定寸法離間し
    た位置で吸引して前記底板を前記下端開口部を閉塞状態
    とする水平位置に保持するマグネットとを備え、 前記マグネットは、前記散薬マスが移動されて前記複数
    の底板のうち一の底板が前記薬剤排出位置に移動された
    ときに、該一の底板の前記操作板部に対する吸引を解い
    て該一の底板が前記下端開口部を開口させるよう該薬剤
    排出位置に隣接する底板操作位置から前記移動通路に沿
    って延在するよう配設されていることを特徴とする薬剤
    分包機の散薬分割器。
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