JP4634823B2 - 薬剤包装装置 - Google Patents
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Description
上記した薬剤包装装置では、薬剤フィーダによって薬剤カセットに貯留された錠剤を一個づつ取り出し、当該錠剤を薬剤包装部に送り、包装紙等によって一回服用分づつ包装する。
手撒き機能は、例えば半割りの錠剤を処方する場合や、処方される頻度の低い錠剤を包装することができる点で重宝である。
特許文献2に開示された薬剤包装装置では、手撒き装置100は、引き出し枠101と手撒き部材102及び分割枡ユニット103を備えている。特許文献2に開示された薬剤包装装置では、分割枡ユニット103は図示しない本体内に配されている。また引き出し枠101は図示しない本体に対して手動でスライドできる様に取付けられている。
手撒き部材102は、多数の凹部が設けられた板状体であり、引き出し枠101に着脱自在に装着される。
特許文献2に開示された薬剤包装装置では、手撒き部材102を引き出し枠101ごと本体から引き出す。このとき、引き出し枠及び手撒き部材102は水平姿勢を維持して引き出され、最も引き出された位置においても両者は水平姿勢のままである。
そしてこの状態から手撒き部材102を引き出し枠101から取り外し、当該手撒き部材102の凹部に手指をもって錠剤を投入する。
そして手撒き部材102を引き出し枠101に装着し、引き出し枠101を押し込んで手撒き部材102を薬剤包装装置の図示しない本体内に挿入する。
その後、分割枡ユニット103の底部が順次開かれ、下部に設けられた薬剤包装部105に錠剤が一包分づつ送られ、包装される。
ここで特許文献2に開示された薬剤包装装置では、引き出し枠101及び手撒き部材102は水平姿勢を維持して引き出され、最も引き出された位置においても両者は水平姿勢のままである。
そのため特許文献2に開示された薬剤包装装置は、手撒き部材102を本体から引き出した時に、内部を観察しにくいという問題点がある。
即ち薬剤師等は、手撒き部材102を引き出した時、手撒き部材102の凹部内に薬剤が残っていないことを確認しなければならない。もし薬剤が残留したままさらに新たな薬剤が撒かれると、処方以外の薬剤を患者に供給することとなり、重大な事故を招く。
しかしながら、特許文献2に開示された薬剤包装装置は、前記した様に手撒き部材が高い位置にあり、且つ手撒き部材102は水平姿勢を維持して引き出され、最も引き出された位置においても手撒き部材102が水平姿勢のままであるから、使用者は手撒き部材102の凹部内を観察しにくい。
図1は、本発明の実施形態の薬剤包装装置の正面図である。
本実施形態の薬剤包装装置1は、図1に示す様な外形形状をしている。薬剤包装装置1は、大きく分けて錠剤供給部2、手撒き部3、散剤供給部5及び薬剤包装部6に分かれている。
薬剤棚部8は、内部に多数の薬剤フィーダ(図示せず)が内蔵されたものである。そして各薬剤フィーダには薬剤カセット(図示せず)が装着されている。
薬剤フィーダ及び薬剤カセットは、いずれも公知である。即ち薬剤カセットは、薬剤を収納する容器であり、その内部にロータが配されている。薬剤フィーダは、上記した薬剤カセットを装着する台であり、薬剤カセットのロータを回転する動力が内蔵されている。
図2は、散薬分割装置の概念図である。
散薬分割装置12は、図2に示すように散薬薬剤フィーダ13と円板15と掻き出し装置16を備えるものである。散薬薬剤フィーダ13は、収容された薬剤(主に散薬、顆粒を含む)を一定量ずつ供給する。円板15は、略ドーナツ状であり、上面外周部に環状溝17を有し、モータ18によって一定速度で回転する。散薬薬剤フィーダ13から散薬を供給する際、円板15を回転させながら行うことにより、環状溝17内に均等に薬剤が収容される。掻き出し装置16は、円板15の回転により、環状溝17内の散薬を円周方向に掻き寄せた後、図示しないモータの駆動によって径方向に薬剤を一包分だけ掻き出す。
なお本実施形態の薬剤包装装置1では、図1の様に上面部の前側に二箇所、散薬導入口10,11があり、当該散薬導入口10,11に供給された散薬が散薬分割装置12によって分割される。
本実施形態の薬剤包装装置1では、手撒き部3は、装置全体の中央部分に設けられている。具体的には手撒き部3は、錠剤供給部2の薬剤棚部8の真下に設けられている。
即ち錠剤供給部2の本体部の正面側であって薬剤棚部8の真下部分に挿入口20が開口し、挿入口20の奥側が凹部21となっており、この内部に図5に示すような手撒き装置22が内蔵されている。
即ち枠体30は、前記した様にアルミ製であり、長方形の枠である。枠体30の左右の長辺の中央部には図5,6の様に耳の様な支持部32が設けられている。支持部32は、本実施形態では円弧状であり、枠体30の上面近傍にある。
凹部38は、いずれも図11に示すように底面が開口している。
そしてシャッター部材33が凹穴部材31に対して一定の位置にあるとき、図10(a)の様にシャッター部材33の開口以外の部位が凹穴部材31の凹部38の底を覆い、凹穴部材31の凹部38は、有底状態となる。
また図10(c)の様にシャッター部材33が摺動して所定の位置に至ると、凹穴部材31の凹部38とシャッター部材33の開口43が一致し、全ての凹部は、底無しの状態となる。
係合フック46は、図10に示すように、常時は、シャッター部材33の開口43の一つと係合している。
即ち図10(a)に示すように、常時は、係合フック46がシャッター部材33の開口43の一つと係合していてシャッター部材33の摺動を阻止している。逆に図10(b)に示すように、ピン等で係合フック46が押し上げられて係合フック46の係合が解けるとシャッター部材33の移動が可能となる。この様に係合フック46は、シャッター部材33の移動阻止手段として機能する。
そして図10(b)の様にピン等で係合フック46が押し上げ、図10(c)の様にシャッター部材33を移動せさると、前記した様に凹穴部材31の凹部38とシャッター部材33の開口43が一致し、全ての凹部は、底無しの状態となる。
ここで大枠部52は、前記した手撒き部材23が挿入されるものであり、その大きさは、概ね手撒き部材23の外形に等しい。また大枠部52には、長辺部にそれぞれ一か所づつ切り欠き部55が設けられている。
切り欠き部55には、図3,5の様に手撒き部材23の支持部32が挿入される。
即ち走行軌道25は全長の6分の1〜3分の1程度が下方向に向かって傾斜している。
前記した支持枠26は、走行軌道25に載置され、走行軌道25上を走行する。即ち支持枠26の下面から露出したコロ48が走行軌道25の軌道面41に乗り、コロ48が軌道面41を転がって支持枠26を移動させる。
そしてスライド軌道50に走行部材51が取り付けられている。従って走行部材51はスライド軌道50に沿って直線移動する。図5に示すモータ70に歯付きプーリが設けられ、当該プーリに歯付きベルト71が懸架され、ベルト71の一部が走行部材51に接続されている。そのため走行部材51はベルト71によって駆動される。即ち出し入れ装置29の走行部材51は、図示しないモータ70によって本体部の挿入口20に対して近接・離反する方向に移動する。
なお走行部材51を移動させる方策は本実施形態に限定されるものではなく、例えば走行部材51自体にモータを搭載して自走させる構造であってもよい。あるいは送りネジを利用して走行部材51を直線移動させてもよい。
従って捩じりコイルバネ65によって、コロ48は、常時走行軌道25側に押圧されている。
分割器27に設けられた凹部61には、底部に個別のシャッター(図示せず)が設けられている。
各シャッターにはそれぞれ下部側に露出するレバー(図示せず)があり、このシャッターを操作することによって分割器の凹部61の底を個別に開閉することができる。
スライド板が直線移動すると、スライド板の先端部の階段形状部分が前記した分割器27のレバー(図示せず)と順次当接し、分割器27の凹部61の底に設けられたシャッターを順番に開く。
本実施形態で採用する手撒き装置22では、手撒き部材23は支持枠26によって保持され、図12(a)の様に挿入口20の内部に配されている。
ここで支持枠26は、走行部材51に水平軸60を介して取り付けられており、支持枠26は、挿入口20に対して近接・離反する方向に対しては走行部材51と一体的に移動するから、支持枠26は走行部材51に押されて挿入口20に向かって移動する。
そして図12(b)の様に支持枠26の一部が挿入口20から露出する。さらに引き続いて走行部材51が移動するが、支持枠26の露出量は走行部材51の移動と共に増大する。また支持枠26の一部が挿入口20から露出すると、当該露出部分に有るコロ48aは、走行軌道25を離れる。
ここで本実施形態で採用する手撒き部3では、前記した様に走行軌道25の先端側(挿入口20側)が下方向に傾斜している。また捩じりコイルバネ65によって支持枠26は、その先端(挿入口20側)が下向きとなる様なモーメントが付与されている。
そのため支持枠26の片側列4個のコロ48a〜48dの内、先端側のコロ48a〜48cが走行軌道25を離れ、さらに最も後端部のコロ48dが走行軌道25の先端側に設けられた傾斜部63に乗ると、コロ48dの接地位置が下がり、支持枠26が傾斜姿勢となる。
即ち支持枠26は、水平軸60を中心として揺動可能である。そして水平軸60はほぼ水平に移動し、一定の高さを維持するのに対し、コロ48dの接地位置が下方に移動するので、支持枠26は先端側が下となるように傾斜する。
そのため本実施形態の薬剤包装装置1では、手撒き部材23の凹部38内に薬剤が残っているか否かを確認することができる。
そして走行部材51は後端部に至り、手撒き部材23は分割器27の真上の位置で停止する。
その後、図示しないソレノイド等によって図10(b)の様に係合フック46を押し上げ、さらに図示しない駆動源によって図10(c)の様にシャッター部材33を移動させ、手撒き部材23の凹部38の底を一斉に開く。その結果、手撒き部材23の凹部38に撒かれた錠剤がすべて下部に設けられた分割器27に落ちる。ここで前記した様に、分割器27には凹部61が設けられており、当該凹部61は、いずれも手撒き部材23の凹部38に対応しているから、手撒き部材23の各凹部38に入っていた錠剤は、それぞれ対応する分割器27の凹部61に入る。
そして錠剤は、さらに下部の薬剤包装部6に送られ、一回服用分づつ包装される。
また前記した実施形態では、走行軌道はいずれも支持枠26の下面側に設けたが、走行軌道の位置は、支持枠26の側面であってもよい。また走行軌道に代わって支持枠26の動作を規制するガイドを設けてもよい。さらに走行軌道やガイドによらずに手撒き部材23の姿勢を傾斜させるものであってもよい。例えば手撒き部材23が挿入口20から出た状態のときにカムやシリンダー、あるいはソレノイド等によって支持枠26の一部を突き、これによって手撒き部材23を傾斜させたり、モータ等によって手撒き部材23の姿勢を変更してもよい。
2 錠剤供給部
3 手撒き部
5 散剤供給部
6 薬剤包装部
20 挿入口(開口)
22 手撒き装置
23 手撒き部材
25 走行軌道
26 支持枠
29 出し入れ装置
38 凹部
48a〜48d コロ
51 走行部材
60 水平軸
63 傾斜部
Claims (6)
- 固形状薬剤を撒き入れる複数の凹部を備えた手撒き部材と、手撒き部材が挿入される本体部と、薬剤を包装する包装手段を備え、手撒き部材の各凹部に撒き入れられた薬剤を包装手段で個別に包装する薬剤包装装置において、本体部には手撒き部材が挿入される凹部たる挿入部が設けられ、手撒き部材が挿入部から出されたとき、手撒き部材が先端側が下となるように傾斜姿勢をとることを特徴とする薬剤包装装置。
- 固形状薬剤を撒き入れる複数の凹部を備えた手撒き部材と、手撒き部材が挿入される本体部と、薬剤を包装する包装手段を備え、手撒き部材の各凹部に撒き入れられた薬剤を包装手段で個別に包装する薬剤包装装置において、本体部には手撒き部材が挿入される凹部たる挿入部が設けられ、動力をもって挿入部に手撒き部材を出し入れする出し入れ装置を有し、出し入れ装置によって手撒き部材が挿入部から出されたとき、手撒き部材が先端側が下となるように傾斜姿勢をとることを特徴とする薬剤包装装置。
- 手撒き部材を着脱自在に支持する支持枠を有し、出し入れ装置は支持枠を移動させて手撒き部材を出し入れすることを特徴とする請求項2に記載の薬剤包装装置。
- 挿入部内には軌道が設けられ、支持枠は軌道上に乗るコロ部材を有し、支持枠はそのコロ部材が軌道上を走行して挿入部から出入りし、前記軌道の一部が下向きに傾斜していることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の薬剤包装装置。
- 支持枠は下向きに押圧されていることを特徴とする請求項4に記載の薬剤包装装置。
- 支持枠は水平軸を介して出し入れ装置に接合されており、前記水平軸を中心として揺動可能であることを特徴とする請求項2乃至5のいずれかに記載の薬剤包装装置。
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