JP6362112B2 - 薬剤手撒き装置 - Google Patents
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Description
なお、マスと区画室は、何れも薬剤を区分収容するものであり、ほぼ同義語・類義語と言えるが、本願では、予備撒きカセットの区分収容体をマスと呼び、作動部のコンベアの区分収容体を区画室と呼んで、呼び分ける。
それらの単列コンベアと多列コンベアとが、各区画室単位ひいては各マス単位で薬剤を逐次排出する作動部を成しており、その駆動が専用や兼用の手段にて制御される。
予備撒き済みの予備撒きカセットは、使用時に薬剤分包機にセットされて多列コンベアの上方に位置し、その状態で開操作がなされると、各マスの底を一斉に開いて、各マス内の薬剤をそれぞれ直下の多列コンベアの区画室へ投下する。
これにより、手撒き時の区分状態を維持したまま薬剤が予備撒きカセットから作動部の多列コンベアへ移し替えられる。
このように縦面内でコンベア及び区画室列を循環移動させる作動部では、区画室は薬剤の受入と放出を同じ開口から行う。
このような動作が繰り返されることにより、薬剤が、作動部から一区画室分ずつ排出されるので、予備撒きカセットの各マス単位で且つ手撒き時の区分を反映する形で、薬剤分包機での分包に供される。
また、そのような薬剤の放出を円滑かつ確実に行なわせるために、各区画室について、開口を内底より広くしたり、内側面に縦線状突起を形成したり、内底面に微小突起を形成するといった、更なる改良もなされている(例えば特許文献4〜6参照)。
区画室からの薬剤放出の時間が長くなるのは稀とは言え、その発現時期を予測できないので、薬剤排出を確実に行わせるには、最長排出時間に合わせて作動部全体の動作サイクルを常に長くしておくことが必要になるため、分包処理の能率が低下する。
そこで、区画室から薬剤をより円滑かつ確実に放出する薬剤手撒き装置を実現することが技術課題となる。
多行多列に並んだ多数のマスを具備した予備撒きカセットより列数の多い多行多列に並んだ多数の区画室を具備していて前記予備撒きカセットから一括して薬剤を受け取る多列コンベアと、その行数より個数の多い一列に並んだ多数の区画室を具備していて前記多列コンベアから一列分ずつ薬剤を受け取る単列コンベアとを備えた薬剤手撒き装置において、前記区画室がコンベア進行方向に分割も合体も可能な前後の分割体を具備したものであり、縦面内のコンベア送りによって前記区画室が薬剤排出位置に来ると前記分割体が前後に割れ、縦面内のコンベア送りによって前記区画室が薬剤排出位置を過ぎてから薬剤受取位置に来るまでの間に前記分割体が合わさるようになっていることを特徴とする。
ここで、行と列は交差する2方向それぞれにおける並びであるが、どの並びが行に該当するのか列に該当するのかは相対的なものであり、2方向のうち何れか一方向の並びを行に該当するとすれば他方向の並びが列に該当することとなる。
多行多列に並んだ多数のマスを具備した予備撒きカセットより行数の多い多行多列に並んだ多数の区画室を具備していて前記予備撒きカセットから一括して薬剤を受け取る多列コンベアを備えた薬剤手撒き装置において、前記区画室がコンベア進行方向に分割も合体も可能な前後の分割体を具備したものであり、縦面内のコンベア送りによって前記区画室が薬剤排出位置に来ると前記分割体が前後に割れ、縦面内のコンベア送りによって前記区画室が薬剤排出位置を過ぎてから薬剤受取位置に来るまでの間に前記分割体が前後に合わさるようになっていることを特徴とする。
ここでも、行と列との関係は上述したものと同じである。
したがって、この発明によれば、区画室から薬剤をより円滑かつ確実に放出する薬剤手撒き装置を実現することができる。
したがって、この発明によれば、区画室から薬剤をより円滑かつ確実に放出する薬剤手撒き装置を簡便に実現することができる。
したがって、この発明によれば、区画室から薬剤をより円滑かつ確実に放出する薬剤手撒き装置を簡便に実現することができる。
図1〜2に示した実施例1は、上述した解決手段1,3,4(出願当初の請求項1,3,4)を具現化したものであり、図3に示した実施例2は、上述した解決手段2〜4(出願当初の請求項2〜4)を具現化したものである。
なお、それらの図示に際しては、簡明化等のため、ベース・フレーム等の静止支持部材や,引出レール等の可動支持部材,ボルト等の締結具,電動モータ等の駆動源,ギヤ・タイミングベルト等の伝動部材,モータドライバ等の電気回路,コントローラ等の電子回路などは図示を割愛し、発明の説明に必要なものや関連するものを中心に図示した。
また、図2(a)は、多列コンベア40における各列のコンベア或いは単列コンベア50のうち薬剤排出位置の近傍に来ている部分の模式図である。
この薬剤手撒き装置20は(図1(c),(d)参照)、先に言及した上段の予備撒きカセット30と、以下に述べる中段の多列コンベア40(コンベヤー)と、下段の単列コンベア50(コンベヤー)とを具えている(例えば特許文献1〜6参照)。
被当接部材22は(図1(c),(d),図2(a)参照)、棒状のものの先端部だけを例示したが、コンベア送りの対象外であって常態では静止している基部や支持枠などに装着されており、無端ベルト24及び区画室60が前向き直進を終えて下向きに転回する所である薬剤排出位置に被当接部分を位置させている。そして、薬剤排出位置に区画室60がコンベア送りされて来ると、その区画室60の前方分割体61は素通りさせるが、後方分割体62の当接部65は当接させるようになっている。
図2は、薬剤手撒き装置20の要部の動作状態を時系列で示しており、図2(a)〜(f)は、何れも、多列コンベア40における各列のコンベア或いは単列コンベア50のうち薬剤排出位置の近傍に来ている部分の模式図である。なお、複数の区画室60,60…のうち個別に指摘したいものについては60a,60b,60cの符号を付している。
無端ベルト24が駆動されて縦面内で循環運動を始めると(図2(d)参照)、その縦面内のコンベア送りによって複数の区画室60,60…が循環移動を始め、無端ベルト24の上側に並んでいる区画室60,60…のうち先頭の区画室60aが前進から下向きに傾動し始めるとともに、その下方で既に横向きか下斜めになっていた区画室60bが、そのうち少なくとも区画室60bの前方分割体61は、下向きになる。
そして、無端ベルト24による縦面内のコンベア送りが区画室60,60…列設ピッチで1ピッチ分だけ完了する前に、区画室60aでは、前方分割体61の転回の進行に伴う連結部63の進行によって後方分割体62の当接部65が被当接部材22から外れるので、上述した1ピッチ分のコンベア送り完了時には、後続の区画室60から薬剤8,8…を排出する態勢が整う(図2(c)参照)。
予備撒きカセット71は、基本的に多列コンベア40の構成を踏襲しているが、予備撒きカセット30では6行(矢印B方向の並び数)・11列(矢印A方向の並び数)で66個設けられていた多数のマス33,33…が、予備撒きカセット71では7行(矢印B方向の並び数)・8列(矢印A方向の並び数)の56個になっている。
しかも、多列コンベア72では、8個の各コンベアがそれぞれ独立して縦面内で循環運動できるよう、個別に小型モータが無端ベルトの下方などに付設されるとともに、隣り合っている無端ベルトの間隙に収まる薄いギヤ等の伝動部材も個別に付設されている。
このような薬剤手撒き装置70も、多列コンベア72による縦面内のコンベア送りを各列の単位コンベアについて適切に同期させる制御を行うことにより、上述した薬剤手撒き装置20と同様に、収容薬剤を一区画室分ずつ、ひいては手撒き薬剤を一マス分ずつ、落下排出して分包に供するものとなる。
上記実施例の区画室60では、前方分割体61と後方分割体62とが合体時に分割箇所で当接し合うだけであったが、前方分割体61の両側部と後方分割体62の両側部とが内外に重なるようになっていても良く、例えば前方分割体61の長い両側部の一部が後方分割体62の短い両側部の内側に入り込むようにしても良い。
上記実施例1では、多列コンベア40と単列コンベア50とに同じ区画室60が採用されていたが、区画室60は、多列コンベア40と単列コンベア50とで全く同じである必要はなく、基本構成が共通していて本発明の実施に必要な機能を発揮するものであれば、サイズや各部寸法などは異なっていても良い。
上記実施例では、表示について言及しなかったが、2度撒きの文字や,使用するマスの個数,縦横のマス数,使用すべきマスの位置,マス群の周囲の囲みなどを示す表示器を予備撒きカセット30に付設しても良く(例えば特許文献1参照)、予備撒きカセットを出し入れ可能な枠体の上面に装備した開閉式の蓋体について、薬品名を選択可能に画面表示させるとともに選択薬剤の手撒き範囲を点灯させても良い(例えば特許文献2参照)。
また、筐体に薬剤手撒き装置を装備する具体的な態様は、上記実施例のように予備撒きカセットを筐体から引き出し可能に実装する態様に限られる訳ではない。予備撒きカセットのマスに薬剤を手撒きできれば良いので、例えば、予備撒きカセットを筐体上面に固定しても良く、予備撒きカセットを筐体の天板に着脱するのでも良い。
12…包装機、13…ホッパ(薬剤収集機構)、
20…薬剤手撒き装置、22…被当接部材、24…無端ベルト(コンベア)、
30…予備撒きカセット、33…マス(区分収容体)、
40…多列コンベア(コンベヤー)、50…単列コンベア(コンベヤー)、
60…区画室(区分収容体)、61…前方分割体、62…後方分割体、
63…連結部、64…取付部、65…当接部、
70…薬剤手撒き装置、71…予備撒きカセット、72…多列コンベア
Claims (4)
- 多行多列に並んだ多数のマスを具備した予備撒きカセットより列数の多い多行多列に並んだ多数の区画室を具備していて前記予備撒きカセットから一括して薬剤を受け取る多列コンベアと、その行数より個数の多い一列に並んだ多数の区画室を具備していて前記多列コンベアから一列分ずつ薬剤を受け取る単列コンベアとを備えた薬剤手撒き装置において、前記区画室がコンベア進行方向に分割も合体も可能な前後の分割体を具備したものであり、縦面内のコンベア送りによって前記区画室が薬剤排出位置に来ると前記分割体が前後に割れ、縦面内のコンベア送りによって前記区画室が薬剤排出位置を過ぎてから薬剤受取位置に来るまでの間に前記分割体が合わさるようになっていることを特徴とする薬剤手撒き装置。
- 多行多列に並んだ多数のマスを具備した予備撒きカセットより行数の多い多行多列に並んだ多数の区画室を具備していて前記予備撒きカセットから一括して薬剤を受け取る多列コンベアを備えた薬剤手撒き装置において、前記区画室がコンベア進行方向に分割も合体も可能な前後の分割体を具備したものであり、縦面内のコンベア送りによって前記区画室が薬剤排出位置に来ると前記分割体が前後に割れ、縦面内のコンベア送りによって前記区画室が薬剤排出位置を過ぎてから薬剤受取位置に来るまでの間に前記分割体が前後に合わさるようになっていることを特徴とする薬剤手撒き装置。
- 前記分割体のうち前側のものである前方分割体よりも側方に出ている当接部が、前記分割体のうち後ろ側のものである後方分割体に形成されており、薬剤排出位置に来た前記区画室の後方分割体の当接部が当接する被当接部材が、コンベア送りの対象外の所に装備されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載された薬剤手撒き装置。
- 縦面内のコンベア送りによって前記区画室が複数個直線状に並ぶと、前側の区画室の後方分割体が後ろ側の区画室によって前方へ押されて、前側の区画室における前後の分割体が合体するようになっていることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか一項に記載された薬剤手撒き装置。
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