JP3488364B2 - 長尺材の傾転方法 - Google Patents

長尺材の傾転方法

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JP3488364B2 JP17655097A JP17655097A JP3488364B2 JP 3488364 B2 JP3488364 B2 JP 3488364B2 JP 17655097 A JP17655097 A JP 17655097A JP 17655097 A JP17655097 A JP 17655097A JP 3488364 B2 JP3488364 B2 JP 3488364B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、アルミ鋳造工場で
製造されるアルミビレット等の長尺材の傾転を自動的に
行う長尺材の傾転方法に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、アルミ鋳造工場においてアルミ鋳
造機で鋳造されたアルミビレットを自動的に傾転する方
法又は装置として、特公平8−18782号公報に記載
されている長尺材の傾転方法及び装置がある。これらの
長尺材の傾転方法に用いる長尺材の傾転装置Bの構成が
図17に示されている。 【0003】図示するように、台車載置面99上に走行
台車100が水平移動自在に配置されており、走行台車
100上には巻上装置101が設けられている。巻上装
置101には、垂直状態の長尺材102の端部を揺動自
在に把持する吊り具103が接続されており、走行台車
100には、この吊り具103の昇降を案内する一対の
ガイドマスト104が下方に向けて垂設されている。ま
た、吊り具103は、長尺材102を確実に把持するた
めのクランプ機構103aを具備する。一方、走行台車
100の下方には、傾転された水平状態の長尺材102
を載置するための長尺材載置テーブル105が配置され
ており、長尺材載置テーブル105の側方には傾転ドラ
ム106が並設されている。 【0004】上記した長尺材の傾転装置Bを用いた長尺
材の傾転方法は、まず、垂直状態の長尺材102の上端
を吊り具103のクランプ機構103aでクランプする
と共に吊り上げ、吊り上げた状態で走行台車100を駆
動して傾転ドラム106の直上まで移動し、自由支持状
態の長尺材102の下端の側面を傾転ドラム106の側
面に当接させる。その後、図18に示されるように、走
行台車100を駆動して走行台車100を長尺材載置テ
ーブル105に向けて移動させると共に、巻上装置10
1を駆動して吊り具103を降下させる。長尺材102
の下端は傾転ドラム106に当接されているので、長尺
材102の下端を回転中心として長尺材102の上端を
略円弧を描きながら傾転し、最終的に長尺材載置テーブ
ル105上に水平状態に載置されることになり、長尺材
の傾転作業は終了する。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】しかし、上記した従来
の長尺材の傾転方法又は装置は未だ以下の解決すべき課
題を有していた。即ち、上記した長尺材の傾転方法にお
いて、長尺材102を傾転して正確に長尺材載置テーブ
ル105上に載置するためには、長尺材102の上端を
略円弧を描かせながら移動させる必要があるが、長尺材
102の下端は自由支持状態にあるため、走行台車10
0の移動位置と吊り具103の下降位置を計測し、その
計測値に基づき、走行台車100の移動量と吊り具10
3の下降量を共に精密に制御する必要がある。従って、
長尺材の傾転動作の制御が数値制御等が煩雑な制御とな
り、応答性の遅れが避けられず、長尺材102を高速で
傾転するのが困難となる。 【0006】また、長尺材102の傾転において、長尺
材102の下端は自由支持状態にあると共に、長尺材1
02の下端は傾転ドラム106の外周面に沿って移動す
ることになるため、走行台車100に、最大で長尺材1
02の重量の約1/4の水平方向引っ張り力(走行抵
抗)を要するため、走行駆動力が大となる。従って、長
尺材102が重量物である場合、長尺材102の傾転作
業は困難となる。さらに、吊り具103はガイドマスト
104に取付けられているので、吊り具103と一体を
なすクランプ機構103aの交換が困難であり、長尺材
102の1列分の本数や間隔、そして、外径が切り替わ
る一般に使用されているアルミ鋳造装置に対処するのが
困難である。 【0007】本発明は、このような事情に鑑みなされた
ものであり、寸法等の異なる各種長尺材を簡易な制御で
傾転することができる長尺材の傾転方法を提供すること
を目的とする。 【0008】 【課題を解決するための手段】前記目的に沿う請求項1
記載の長尺材の傾転方法は、垂直状態の長尺材の上端を
走行台車から垂下される吊り具によって吊り上げ、前記
長尺材の下端を軸線回りに回転自在な傾転ガイドの長尺
材支持面上に載置し、その後、前記走行台車を自由走行
状態にして、前記吊り具を下降させることによって発生
する前記長尺材の傾転モーメントで水平移動させ、前記
長尺材が、その一端を支持するローラに当接した時点で
前記吊り具の下降を停止すると共に、前記走行台車を駆
動して、前記長尺材を次工程に搬送する搬送コンベア上
の所定位置まで移送させた後、前記長尺材が水平状態に
なるまで前記吊り具を下降させている。 【0009】 【0010】 【0011】 【0012】 【発明の実施の形態】続いて、添付した図面を参照しつ
つ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発
明の理解に供する。まず、図1及び図2を参照して、本
実施の形態に係る長尺材の傾転方法を適用した傾転装置
Aの全体構成を説明する。図示するように、床面10に
設けられたビレット鋳造機のピット11内には、多数の
長尺材の一例であるビレット12が、縦横に整列された
状態で、かつ、垂直状態に、収納されている。 【0013】床面10の上方には、上面に台車載置面を
形成する一対の軌条13が配置されており、軌条13上
には走行台車14が水平移動自在に載置されている。走
行台車14の下面には、幅方向に間隔をあけて一対の吊
り具昇降ガイド15の基部(上部)が連設されており、
吊り具昇降ガイド15は幅方向に平行間隔をあけて下方
に向けて伸延している。吊り具昇降ガイド15間には吊
り具16が昇降自在に取付けられている。 【0014】吊り具16は、走行台車14に搭載された
巻上装置17によって吊支されている昇降ビーム18
と、昇降ビーム18に着脱自在に、かつ、吊り具昇降ガ
イド15の垂直軸線に対して傾斜方向に回転可能に取付
けられる長尺材クランプビーム19とから形成されてお
り、長尺材クランプビーム19によって長尺材12の上
端を把持することができる。 【0015】また、床面10上であってピット11に隣
接した個所には、長尺材クランプビーム19と略同一長
さを有する傾転ガイド装置20が設置されており、傾転
ガイド装置20の要部をなすL字状の傾転ガイド80に
は、長尺材12の下端を載置するための長尺材支持面2
1と、ビレット12の側面を支持する長尺材支持面22
が形成されている。また、傾転ガイド80は枢軸23の
軸線回りに回転自在すなわち傾転可能に構成されてお
り、従って、ビレット12が回転すると、長尺材支持面
21及び長尺材支持面22からなる傾転ガイド80も一
体的に回転されることになる。 【0016】さらに、傾転ガイド装置20の側方には、
長尺材12を水平状態で支持すると共に走行台車14の
移動方向と直交する方向に搬送可能な一対のチェンコン
ベアからなる搬送コンベア24が配設されている。そし
て、この搬送コンベア24と傾転ガイド装置20との間
には、長尺材12の一端を支持するローラ装置25が介
設されている。 【0017】次に、上記した全体構成を有する長尺材の
傾転装置Aの各部の構成について詳細に説明する。図1
及び図2に示すように、走行台車14は、矩形枠からな
る台車本体27の両側部に軌条13上に転動自在に支持
される走行車輪28を取付け、走行車輪28を台車本体
27内に内蔵した台車走行モータ27aに連動連結する
ことによって構成されている。従って、走行装置を駆動
することによって、図1に示すように、走行台車14及
び走行台車14から吊支されている吊り具16を水平移
動することができる。 【0018】図1及び図2に示すように、走行台車14
の台車本体27の上面中央部には回転モータ29が載置
されており、上面両端部には回転モータ29によって駆
動される一対の巻取ウインチ30が載置されている。そ
して、回転モータ29と、巻取ウインチ30と、巻取ウ
インチ30から繰り出される吊支ワイヤ31と、後述す
る昇降ビーム18の上面に取付けられたシーブ32とに
よって巻上装置17が形成される。 【0019】台車本体27の下面の両側から垂設した一
対の吊り具昇降ガイド15の内面には、ほぼ全高にわた
ってガイドレール33が取付けられている。 【0020】次に、吊り具昇降ガイド15間に昇降自在
に配設されている吊り具16について説明する。前述し
たように、吊り具16は、昇降ビーム18と長尺材クラ
ンプビーム19とによって形成されており、まず、図2
〜図4を参照して、昇降ビーム18の構成について説明
する。図2に示すように、昇降ビーム18の要部を形成
するビーム本体34は、吊り具昇降ガイド15の内面間
の間隔とほぼ等しい長さを有し、ビーム本体34の両端
には、吊り具昇降ガイド15のガイドレール33に沿っ
て上下方向に移動自在なガイドローラ35がそれぞれ取
付けられている。 【0021】図2に示すように、ビーム本体34の上面
には、中央から左右対称に振り分けた位置にシーブ32
が回転自在に取付けられ、このシーブ32には吊支ワイ
ヤ31が巻回されている。従って、巻上装置17を駆動
することによってビーム本体34を、吊り具昇降ガイド
15によって案内されながら、安定状態に昇降すること
ができる。 【0022】図3及び図4に示すように、長尺材クラン
プビーム19は前記した昇降ビーム18の直下に配設さ
れている。長尺材クランプビーム19のビーム本体37
の両端には枢軸39が一体的に連設されており、各枢軸
39は軸受40によって、吊り具昇降ガイド15の垂直
軸線に対して傾転方向に回転自在に支持されている。そ
して、各軸受40は、それぞれ、以下に説明する連結治
具41によって着脱自在に昇降ビーム18の両端下面に
連結されている。 【0023】即ち、図3、図6及び図7に示すように、
軸受40の上部は、正面視でコ字状ブラケット42の下
部水平板43に固着されており、上部水平板45の下面
にはピン嵌入孔46が形成されている。一方、昇降ビー
ム18のビーム本体34の下面部分には、前記したピン
嵌入孔46に着脱自在に嵌入されるピン49が取付けら
れている。従って、このピン49を、長尺材クランプビ
ーム19に設けられたピン嵌入孔46に嵌入することに
よって、長尺材クランプビーム19を昇降ビーム18に
着脱自在に取付けることができる。 【0024】また、図3、図6及び図7に示すように、
昇降ビーム18の各端の両側面に進退シリンダ53によ
って、長手方向に進退自在なストッパー50が配設され
ている。一方、長尺材クランプビーム19において、図
3及び図5に示すように、コ字状ブラケット42の上部
水平板45の両端に、ストッパー50が着脱自在に嵌入
されるストッパー嵌入孔56が配設されている。 【0025】従って、連結治具41を介して、昇降ビー
ム18のビーム本体34に長尺材クランプビーム19の
ビーム本体37を着脱自在に取付けることができるのみ
ならず、進退シリンダ53を駆動してストッパー50を
進出させ、ストッパー50をストッパー嵌入孔56に嵌
入することによって、長尺材クランプビーム19を昇降
ビーム18に固定することができる。 【0026】図3に示すように、長尺材クランプビーム
19のビーム本体37には長手方向に一定の間隔を開け
てビレット貫通孔58が設けられ、各ビレット貫通孔5
8と整合するビーム本体37の下面にはビレットクラン
プ機構59が整合状態に取付けられている。また、各ビ
レットクランプ機構59の下面にはビレット挿入ガイド
筒60が連設されている。 【0027】さらに、本実施の形態では、吊り具16
は、長尺材クランプビーム19の回転を規制して固定す
ることができるクランプビーム固定機構68を具備す
る。即ち、図3及び図4に示すように、吊り具16の昇
降ビーム18には、中央から長手方向に均等に振り分け
た位置において、両端が貫通したストッパー取付杆71
が昇降自在に配設されている。ストッパー取付杆71の
下端には、昇降ビーム18の幅より大きな幅を有するビ
ーム固定板72が取付けられており、ストッパー取付杆
71の上端は進退シリンダ74に連動連結されている。 【0028】一方、ビーム固定板72の直下をなす長尺
材クランプビーム19のビーム本体37の上面の両側部
には、所定の高さを有する一対の当接板76が突設され
ており、ビーム固定板72の幅より小さくなっている。
従って、進退シリンダ74の駆動によってビーム固定板
72を当接板76に当接させることによって、ビレット
貫通孔58を垂直状態にすることができる。このため、
ビレット貫通孔58に対し、鋳造ピット内で垂直状態に
あるビレット12の挿通作業を容易に行うことができ
る。 【0029】次に、図8及び図9を参照して傾転ガイド
装置20及びローラ装置25の構成について説明する。
まず、傾転ガイド装置20について説明すると、図8及
び図9に示すように、側面視でL字状断面を有する傾転
ガイド80の両端には枢軸81、82が取付けられてお
り、枢軸81、82は軸受83、84によって回転自在
に支持されている。また、一方の枢軸81の端部は軸線
方向に伸延しており、伸延端はディスクブレーキ85に
係合されている。軸受83、84は、図9に示すよう
に、傾転ガイド80の重心が軸受高さよりやや低い位置
になるように配置している。従って、ディスクブレーキ
85を開放すると、傾転ガイド80はL字形に立ち、長
尺材支持面21上にビレット12を嵌入できる。また、
ビレット12の傾転時は、ビレット12の側面でL字形
の傾転ガイド80の長尺材支持面22も押されるため、
傾転ガイド80は長尺材12と一体的に回転できる。な
お、ディスクブレーキ85はビレット12を回転した
後、後述する傾転ガイド80からビレット12を引き抜
く際、傾転ガイド80が不用意に回転するのを防止する
ことができる。 【0030】次にローラ装置25について、図8及び図
9を参照して説明すると、傾転ガイド装置20の傾転ガ
イド80に平行間隔を開けてローラ86が配設されてお
り、ローラ86の両端に連設された枢軸87はそれぞれ
軸受88によって回転自在に支持されている。 【0031】次に、上記した構成を有する長尺材の傾転
装置Aを用いた長尺材の傾転方法について、図1及び図
10〜図15を参照して説明する。 (1)図1及び図4に示すように、クランプビーム固定
機構68で長尺材クランプビーム19のビレット貫通孔
58を垂直状態にし、長尺材の傾転装置Aをビレット鋳
造機のピット11上に移動し、巻上装置17を駆動して
吊り具16を、ビレット12の上部を把持できる位置ま
で下降し、ビレット12の上部を、ビレット貫通孔58
を通して挿通させ、一列分のビレット12の上部をビレ
ットクランプ機構59でクランプする。 【0032】(2)クランプビーム固定機構68の進退
シリンダ74を上昇させ、長尺材クランプビーム19の
角度固定を解除し、図1に示すように、巻上装置17を
駆動して吊り具16を上昇し、一列分のビレット12を
ピット11から吊り出し、その後、台車走行モータ27
aを駆動して走行台車14を移動し、走行台車14を傾
転ガイド装置20上で停止する。その後、図10に示す
ように、巻上装置17を駆動して吊り具16を下降し、
ビレット12を下降し、傾転ガイド80の長尺材支持面
21上に載置する。この時、吊り具16の高さ(≒ビレ
ット12の長さ)を制御装置に記憶させる。 (3)図11に示すように、台車走行モータ27aを駆
動してビレット12の上端をわずかに傾転方向に移動さ
せる。 【0033】(4)図12に示すように、吊り具16を
下降し、ビレット12の下端を傾転ガイド80の長尺材
支持面21上に載置し、ビレット12を傾けた状態にす
る。その後、台車走行モータ27aのブレーキを解除し
て走行台車14を自由走行(フリーラン)状態にすると
共に、巻上装置17を駆動して吊り具16を徐々に加速
しながら下降し、ビレット12を傾転させ、ビレット1
2の下端がローラ86に当接した時点で巻上装置17を
停止させ、傾転動作を停止する。 (5)図13に示すように、傾転ガイド装置20のディ
スクブレーキ85で回転固定した後、記憶したビレット
12の長さに基づき、台車走行モータ27aを駆動して
走行台車14を、ビレット12の中心が搬送コンベア2
4の中心付近に一致するまで移動し、ビレット12を傾
転ガイド80から引き抜く。 【0034】(6)図14に示すように、巻上装置17
を駆動して吊り具16を下降して搬送コンベア24上に
ビレット12を載置する。 【0035】(7)図15に示すように、ビレット12
のクランプを解除し、台車走行モータ27aを駆動して
走行台車14を移動して吊り具16をビレット12から
離脱する。その後、傾転ガイド装置20のディスクブレ
ーキ85を解除し元に戻す。なお、本実施の形態では、
図2及び図5に示すように、長尺材クランプビーム19
の両側に転動ローラ61を設置しており、ビレット12
から吊り具16を離脱する際、レール62に転動ローラ
61を乗せることで、吊り具16のビレット貫通孔58
を水平状態に保持した状態でビレット12から吊り具1
6を離脱できるようにしている。 (8)巻上装置17を駆動して吊り具16を所定高さま
で上昇し、クランプビーム固定機構68の進退シリンダ
74を下降し、長尺材クランプビーム19を直角にし、
ビレット貫通孔58が垂直になるようにする。 (9)台車走行モータ27aを駆動して走行台車14と
共に吊り具16をビレット鋳造機のピット11上の次の
列のビレット位置に移動する。移動が完了した時点で、
搬送コンベア24上のビレット12を次の工程に排出す
ると共に、(1)に示す吊り具16の下降とビレット1
2のクランプ動作を並列して行う。 【0036】以降、上記した工程(1)〜(9)を繰り
返す。次に、上記した長尺材の傾転方法において、ビレ
ット12の傾転によって生じる水平方向力について、図
16を参照して説明する。なお、図16(a)は、従来
の長尺材の傾転方法において、走行台車100(図17
参照)が、長尺材102の傾転によって生じる水平方向
力FHを計算するための参考図であり、図16(b)
は、本発明に係る長尺材の傾転方法において、ビレット
12の傾転によって生じる水平方向力FHを計算するた
めの参考図である。なお、図16(a)において、FV
は長尺材吊り上げ負荷、FHは水平方向力(この場合、
走行台車の走行負荷となる)、W1は吊り具の重量、W
2は長尺材の重量、R1は傾転ドラム106から長尺材
の側面が受ける反力、Lは長尺材の長さ、θは長尺材傾
転角度、μは長尺材と傾転ドラム106との摩擦係数で
ある。 【0037】また、図16(b)において、FVはビレ
ット吊り上げ負荷、FHは水平方向力(この場合、走行
台車14の駆動力となる)、W1は吊り具16の重量、
W2はビレットの重量、R1は傾転ガイド80からビレ
ット12の下端側面が受ける反力、F1は傾転ガイド8
0からビレット12の下端面が受ける軸線方向の反力、
Lはビレット12の長さ、θはビレット傾転角度であ
る。まず、従来の長尺材の傾転方法の場合について説明
すると、図16(a)に示す条件の下で、水平方向力F
Hは、垂直方向力、長尺材軸方向力及び反力点(R1)
回りのモーメントからなる連立方程式を解いて、以下の
式で表される。 FH=W2/4・sin2θ−W2/2・μ・cos2 θ ・・・・(1) 【0038】一方、本発明に係る長尺材の傾転方法の場
合について説明すると、図16(b)に示す条件の下
で、垂直方向力(ビレット吊り上げ負荷)FV、水平方
向力FH及び反力点(R1)回りのモーメントからなる
連立方程式を解いて、以下の式で表される。 FH=−(W2/2−FV+W1)/tanθ ・・・・(2) 【0039】上記した数式(1)、(2)から明らかな
ように、従来の長尺材の傾転方法においては、長尺材1
02の下端は自由支持状態にあり、上端を回転支持で吊
り上げているため、長尺材102は、自重により倒立す
る方向のモーメントを発生する。従って、長尺材102
を傾転するためには、倒立しようとする方向のモーメン
トを打ち消す大きな水平方向力(走行負荷)FHで走行
台車100を走行しなくてはならない。本発明に係る長
尺材の傾転方法においては、ビレット12の下端は傾転
ガイド80によって回転支持されているので、吊り具1
6を降ろすことで、ビレット12と吊り具16の重さで
ビレット12が倒れようとするモーメントが発生する。
従って、吊り具16を下降すれば、この傾転モーメント
によって走行台車14に水平方向力FHが発生し、自由
走行状態の走行台車14は、吊り具16の下降量や下降
速度に従い傾転方向に水平移動することになる。従っ
て、本発明により、小出力の台車走行モータ27aを使
用でき、また、ビレット12が重量物である場合、大き
な走行駆動力を得るため、ラック・ピニオン等の駆動機
構が必要となるが、本発明による傾転方法では、走行車
輪28による摩擦駆動で十分であり、長尺材の傾転装置
Aのコンパクト化を図ることができることになる。 【0040】また、従来の長尺材の傾転方法において
は、走行台車100の走行位置を検出し、長尺材102
の上端が略円弧になる様に巻き下げを行い、その後、走
行台車を長尺材102の上端が略円弧になる様に走行さ
せることを繰り返す煩雑な制御をするのに対し、本発明
による傾転方法では、巻上装置17の下降駆動のみ行う
ことによって、ビレット12を容易かつ確実に傾転する
ことができるので、長尺材の傾転装置Aの駆動制御を簡
単に行うことができる。 【0041】 【発明の効果】請求項1記載の長尺材の傾転方法におい
ては、吊り具によって吊支されている長尺材の下端を傾
転ガイドによって支持した状態で長尺材を傾転させるよ
うにしたので、長尺材は傾転ガイドから大きな軸線方向
の反力を受けることになり、長尺材には、傾転モーメン
トが生じることになる。従って、走行台車を自由走行状
態にしても、この傾転モーメントによって長尺材を傾転
することができ、傾転時、走行台車の長尺材を牽引する
ための走行力を要しない。このため、小出力の台車走行
モータを使用でき、かつ、大きな走行負荷に抗する走行
駆動機構が不要であるため、長尺材の傾転装置のコンパ
クト化を図ることができることになる。また、巻上装置
の駆動のみを制御することによって、長尺材を容易かつ
確実に傾転することができるので、長尺材の傾転装置の
駆動制御を簡単に行うことができる。 【0042】 【0043】
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の一実施の形態に係る長尺材の傾転方法
を適用した装置の全体構成を示す斜視図である。 【図2】同正面図である。 【図3】同吊り具の要部一部拡大正面図である。 【図4】同吊り具の要部拡大側面図である。 【図5】同長尺材クランプビームの一部拡大側面図であ
る。 【図6】同昇降ビームの一部拡大平面図である。 【図7】同昇降ビームの一部拡大側面図である。 【図8】同傾転ガイド装置及びローラ装置の平面図であ
る。 【図9】同傾転ガイド装置及びローラ装置の側面図であ
る。 【図10】長尺材の傾転方法の工程説明図である。 【図11】長尺材の傾転方法の工程説明図である。 【図12】長尺材の傾転方法の工程説明図である。 【図13】長尺材の傾転方法の工程説明図である。 【図14】長尺材の傾転方法の工程説明図である。 【図15】長尺材の傾転方法の工程説明図である。 【図16】ビレットの傾転によって生じる水平方向力を
計算するための参考図である。 【図17】従来の長尺材の傾転方法の説明図である。 【図18】従来の長尺材の傾転方法の説明図である。 【符号の説明】 A 長尺材の傾転装置 10 床面 11 ピット 12 ビレット 13 軌条 14 走行台車 15 吊り具昇降ガイド 16 吊り具 17 巻上装置 18 昇降ビーム 19 長尺材クランプビーム 20 傾転ガイド装
置 21 長尺材支持面 22 長尺材支持
面 23 枢軸 24 搬送コンベ
ア 25 ローラ装置 27 台車本体 27a 台車走行モータ 28 走行車輪 29 回転モータ 30 巻取ウインチ 31 吊支ワイヤ 32 シーブ 33 ガイドレール 34 ビーム本体 35 ガイドローラ 37 ビーム本
体 39 枢軸 40 軸受 41 連結治具 42 コ字状ブラケッ
ト 43 下部水平板 45 上部水平板 46 ピン嵌入孔 49 ピン 50 ストッパー 53 進退シリ
ンダ 56 ストッパー嵌入孔 58 ビレット
貫通孔 59 ビレットクランプ機構 60 ビレット挿入
ガイド筒 61 転動ローラ 62 レール 68 クランプビーム固定機構 71 ストッパ
ー取付杆 72 ビーム固定板 74 進退シリ
ンダ 76 当接板 80 傾転ガイ
ド 81 枢軸 82 枢軸 83 軸受 84 軸受 85 ディスクブレーキ 86 ローラ 87 枢軸 88 軸受
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大関 和正 福岡県北九州市戸畑区大字中原46−59 新日本製鐵株式会社 エンジニアリング 事業本部内 (72)発明者 小椋 茂樹 福岡県北九州市戸畑区大字中原46−59 新日本製鐵株式会社 エンジニアリング 事業本部内 (72)発明者 市江 昭啓 福岡県北九州市戸畑区大字中原46番地59 日鐵プラント設計株式会社内 (72)発明者 佐藤 安司 富山県富山市奥田新町12番3号 株式会 社宮本工業所内 (56)参考文献 特開 平4−182299(JP,A) 特開 平8−198583(JP,A) 特開 平7−206376(JP,A) 特開 平7−285780(JP,A) 実開 昭49−121258(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B66C 13/08 B66C 1/62 B66C 13/06

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 垂直状態の長尺材の上端を走行台車から
    垂下される吊り具によって吊り上げ、前記長尺材の下端
    を軸線回りに回転自在な傾転ガイドの長尺材支持面上に
    載置し、その後、前記走行台車を自由走行状態にして、
    前記吊り具を下降させることによって発生する前記長尺
    材の傾転モーメントで水平移動させ、前記長尺材が、そ
    の一端を支持するローラに当接した時点で前記吊り具の
    下降を停止すると共に、前記走行台車を駆動して、前記
    長尺材を次工程に搬送する搬送コンベア上の所定位置ま
    で移送させた後、前記長尺材が水平状態になるまで前記
    吊り具を下降させることを特徴とする長尺材の傾転方
    法。
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