JP3487762B2 - 壁体支持装置 - Google Patents

壁体支持装置

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JP3487762B2
JP3487762B2 JP18412598A JP18412598A JP3487762B2 JP 3487762 B2 JP3487762 B2 JP 3487762B2 JP 18412598 A JP18412598 A JP 18412598A JP 18412598 A JP18412598 A JP 18412598A JP 3487762 B2 JP3487762 B2 JP 3487762B2
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昭彦 竹田
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Ykk Ap株式会社
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【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、建物における外壁
などを構成する一般的なガラスパネルや金属パネル等の
各種壁体を鉄骨や床スラブ等の建物躯体に支持する壁体
支持装置に関する。 【0002】 【背景技術】近年のビル等では、カーテンウォールによ
る外壁面にも様々な意匠のものが使用されるようになっ
た。例えば、大型ビルの低層階に配置される吹き抜け空
間の外壁として、ガラスカーテンウォールを用いること
が多い。このガラスカーテンウォールを支持する方法と
しては、建物の躯体に取り付けられた無目及び方立でガ
ラスパネル(壁体)を支持する方法が一般的である。 【0003】しかしながら、無目や方立を用いた場合に
は、ガラスパネルの周囲に無目や方立が露出して目地部
分が目立ってしまうとともに、ガラスパネルが透光性を
有して室内外から見通せる場合には、無目や方立全体が
露出してしまうため、外装デザインとして、ガラスを支
持する構造材(無目や方立)をできるだけ目立たなくす
るような要望があった場合には採用が難しいという問題
があった。 【0004】そこで、このような構造材を目立たなくす
る場合には、通常、DPG(ドット・ポイント・グレイ
ジング)方式のカーテンウォールが用いられている。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、DPG
方式のカーテンウォールは、ガラスパネル等の壁体の四
隅に貫通孔を形成し、互いに隣接する4枚の壁体の4つ
の貫通孔を、躯体に取り付けられた正面略「工」字形の
壁体固定部材に固定するため、利用できる壁体に制限が
あるとともに、パネルに貫通孔を形成しなければならな
いため、製造が煩雑であるという問題があった。 【0006】また、ガラスパネルの上下寸法が大きい場
合には、上下方向の中間部に正風圧や負風圧が加わって
撓むため、この耐風圧荷重を支持する必要がある。この
ため、DPG工法の場合には壁体の左右両端縁の上下方
向の途中にも貫通孔を形成して壁体固定部材を配置しな
ければならず、パネルに形成する貫通孔が増えて製造が
より煩雑になるとともに、壁体固定部材やこの壁体固定
部材を支持する方立等の構造材が多く必要となり、複雑
な構造となってしまうという問題があった。 【0007】本発明の第1の目的は、壁体に孔をあける
必要が無くて壁体の製造を容易にでき、かつ構造材の構
成も簡易にできて意匠性も向上できる壁体支持装置を提
供することにある。 【0008】また、本発明の第2の目的は、前記第1の
目的に加えて、上下寸法が大きい壁体であってもその撓
みを防止できて確実に支持することができる壁体支持装
置を提供することにある。 【0009】 【課題を解決するための手段】本発明は、上下および左
右に並んで配置されて建物の壁面を構成する複数の壁体
を支持する壁体支持装置であって、建物の躯体からサポ
ータを介して壁面直交方向に移動不能に支持されたブラ
ケットと、このブラケットに取り付けられかつ壁体の上
端縁および下端縁に沿って延長されて壁体の上端縁およ
び下端縁を保持する横長の保持フレームと、前記ブラケ
ットおよびブラケットの上方に配置された建物躯体間を
連結して前記ブラケットを吊り上げ支持する連結支持手
段と、を備えて構成され前記連結支持手段は、上下に
配置された各ブラケット間をそれぞれ連結する連結部材
と、最上段のブラケットおよびその上方の建物躯体間を
連結する連結部材とを備えて構成され、前記ブラケット
は、各壁体間の縦目地に沿って配置され、上下に配置さ
れた各ブラケット間には、壁体の左右両端縁を保持する
縦フレームが取り付けられ、各ブラケット間を連結する
前記連結部材は、縦フレームの内側に配置されているこ
とを特徴とするものである。 【0010】ここで、壁体としては、一般的な透明ガラ
スパネルだけではなく、熱線反射ガラスパネルや金属パ
ネル等の各種パネルを利用することができる。 【0011】本発明においては、壁体の上下両端縁に沿
って配置された保持フレームで壁体の荷重を支持する。
そして、この保持フレームに加わる荷重は、ブラケット
および連結支持手段を介して躯体(構造材)で支持され
る。一方、壁体に加わる耐風圧荷重(風による正圧、負
圧)は、保持フレーム、ブラケット、サポータを介して
躯体で支持される。従って、壁体の荷重は連結支持手段
側で支持され、サポータやサポータが連結される構造材
は耐風圧荷重のみを支持すればよいため、支持強度も小
さくでき、その分、サポータや構造材を細くて軽量にで
きてその構成を簡易にでき、意匠性も向上できる。 【0012】また、保持フレームは、横長に形成されて
いるため、保持フレームを壁体の上下両端縁に沿って配
置して壁体を保持することができる。このため、保持フ
レームの高さ寸法を小さくしても、横方向の長さを長く
することで壁体を保持する部分の面積を大きくでき、細
長いスリムな形状を維持しながら、十分な保持力を得る
ことができ、意匠性をより一層向上することができる。 【0013】さらに、DPG工法のように壁体に貫通孔
を形成する必要がないため、壁体の加工が不要になり、
製造効率を向上できかつコストも低減できる。 【0014】 【0015】 また、前記連結支持手段を用いれば、各
ブラケット間を連結する連結部材および最上段のブラケ
ット及び建物躯体間を連結する連結部材を介して、各ブ
ラケットは吊り上げ支持される。すなわち、ブラケット
および連結部材が交互に配置されることで、すべてのブ
ラケットを順次吊り上げ支持することができ、かつブラ
ケットおよび連結部材が上下方向に一列に並んで配置さ
れるだけであるため、意匠性も向上することができる。
なお、連結部材としては、壁体の荷重が加わるブラケッ
トを吊り上げ支持することができるものであればよく、
鋼管、丸棒などのロッドや、ワイヤ、形材などが利用で
きる。 【0016】 【0017】 【0018】前記保持フレームは、壁体の上下両端縁を
保持しており、左右両端縁は保持していない。壁体の上
下寸法が小さい場合などで耐風圧荷重による撓みが生じ
ないあるいは撓みが小さい場合には左右両端縁は必ずし
も保持する必要はない。一方で、壁体の左右両端縁を保
持する縦フレームが取り付けられていれば、壁体の撓み
を防止することができ、上下寸法の大きな壁体であって
も十分に保持することができる。 【0019】なお、この縦フレームも壁体の撓みを防止
できるものであればよいため、縦長の細長いスリムな形
状にでき、壁体の室外側に露出する部分も殆ど目立たな
いために意匠性を向上することができる。さらに、前記
連結部材を縦フレームの内側に配置して覆えば、連結部
材が外部に露出しないので、より一層意匠性を向上でき
る。 【0020】 【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を図
面に基づいて説明する。図1,2には、本発明の壁体支
持装置を建物の吹き抜け部分の外壁用カーテンウォール
に適用した実施形態が示されている。建物は、円柱状の
柱1や吹き抜け空間のコンクリート製の床2および天井
3等の躯体を備えている。 【0021】柱1は、所定間隔をおいて複数配置され、
各柱1間には、トラス状の梁4が掛け渡されている。柱
1および梁4の室外側には、建物の外壁面を構成する壁
体として上下および左右に並べられた透明なガラスパネ
ル5が複数枚配置されている。なお、前記梁4は、上下
に配置されたガラスパネル5の横目地に対応した高さ位
置に配置されている。 【0022】ガラスパネル5の材質、寸法等は吹き抜け
空間の寸法等に応じて適宜設定すればよいが、本実施形
態では、高さ寸法が4800mm、幅寸法(左右寸法)が1800
mm、厚さ寸法が19mmのフロート板ガラスで構成されてい
る。そして、各ガラスパネル5の目地部分は、シーリン
グ材7が充填されて防水処理されている。 【0023】このようなガラスパネル5は、壁体支持装
置10によって支持されている。壁体支持装置10は、
梁4にサポータ6を介して接続されたブラケット20
と、このブラケット20の室外側に固定されてガラスパ
ネル5を保持する保持フレーム30と、上下に配置され
た各ブラケット20間に掛け渡されて連結された連結部
材である連結ロッド40と、同様に各ブラケット20間
に掛け渡された縦フレーム50とを備えている。 【0024】ブラケット20は、ガラスパネル5の縦目
地に沿ってかつその上下方向の中央部分がガラスパネル
5の縦目地および横目地の交差部に位置するように配置
されている。ブラケット20は、図3にも示すように側
面形状が三角形の薄板状に形成されたアルミ鋳物により
構成されている。そして、図4にも示すように、その外
周部分は厚肉とされてリブ状に形成されており、ブラケ
ット20の剛性を高めている。さらに、リブで囲まれた
内側の一部分は、軽量化およびコスト低減のために開口
20Bが形成されている。 【0025】ブラケット20および梁4間には、サポー
タ6が掛け渡されてブラケット20、梁4にそれぞれボ
ルト止めされている。これにより、ブラケット20に室
内外方向の力(風圧力等)が加わった際に、その力をサ
ポータ6を介して梁4や柱1等の躯体側で支持できるよ
うになっている。なお、サポータ6としては、室内外方
向に加わる力、つまりサポータ6に対する圧縮力および
引張力の両方を支持して梁4に伝達できるものであれば
よく、本実施形態のようなステンレス製の鋼管に限ら
ず、丸棒、角柱状、トラス状等の各種構造、材質のもの
が利用できる。 【0026】ブラケット20およびサポータ6の連結
は、図4,5に示すように、ブラケット20の室内側に
突設された連結片21を、サポータ6の端縁の溝6Aに
差し込み、サポータ6および連結片21をボルト22お
よびナットで固定することで行われている。この際、連
結片21のボルト挿通穴21Aは長穴とされ、サポータ
6に対してブラケット20の室内外方向の位置を調整可
能にされている。 【0027】ブラケット20の上下方向中央部の室外側
には、2枚の連結プレート23が固定されている。そし
て、この連結プレート23間に保持フレーム30が配置
されて六角穴付化粧ボルト24およびナット25により
固定されている。 【0028】保持フレーム30は、ブラケット20にボ
ルト止めされたフレーム本体31と、このフレーム本体
31の室外側にボルト止めされた押縁32とで構成され
ている。 【0029】フレーム本体31は、アルミ鋳物製であ
り、縦断面略十字状で、かつ横長つまりガラスパネル5
の上下両端縁に沿って延長された形状とされている。こ
のフレーム本体31の具体的な寸法は、支持するガラス
パネル5の大きさ等で適宜設定すればよいが、例えば、
見込み寸法(室内外方向の寸法)が110mm、見付け寸
法(ガラスパネル5の上下端縁に沿った左右方向の寸
法)が800mm、高さ寸法が50mm等とされている。 【0030】また、フレーム本体31の室外部分は肉厚
とされており、ネジ穴が形成されている。そして、この
ネジ穴に押縁32を介してボルト33をねじ込むこと
で、押縁32がフレーム本体31に着脱可能に取り付け
られている。 【0031】押縁32は、縦断面略三角形状とされ、フ
レーム本体31と同様に横長形状とされている。この押
縁32の寸法もフレーム本体31に応じて適宜設定され
るが、例えば、見込み寸法が18mm、見付け寸法が80
0mm、高さ寸法が50mm等とされている。これにより、
ガラスパネル5の室外側に露出する押縁32は、左右寸
法(800mm)に比べて高さ寸法(50mm)が1/16
と非常に小さくなり、細長いスリムな形状とされてい
る。 【0032】押縁32の室外面には、その長手方向(左
右方向)に沿って溝32Aが形成され、この溝32A内
にボルト33の頭部が配置されている。また、押縁32
の上面には、押縁32のほぼ全長に渡って排水溝32B
が形成されている。この排水溝32Bの左右方向中央部
には、排水溝32B内に流れた雨水等を押縁32外部に
排水する排水路32Cが形成されている。 【0033】押縁32をフレーム本体31にボルト止め
することで、保持フレーム30の上面および下面には、
ガラスパネル5を保持する保持溝34がそれぞれ形成さ
れる。そして、各保持溝34には、ガラスパネル5の上
端縁および下端縁がそれぞれバックアップ材35および
シーリング材36を介して保持されている。なお、各保
持フレーム30は、横目地部分に配置されて左右のガラ
スパネル5に跨って設けられるため、1つの保持フレー
ム30で上下および左右の4枚のガラスパネル5のコー
ナー部分を保持している。 【0034】ブラケット20の上下両端には、図3,6
にも示すように、ブラケット20間に掛け渡された連結
ロッド40が連結されている。連結ロッド40はステン
レス製の丸棒であり、その両端には雄ねじが形成されて
いる。そして、連結ロッド40は、ブラケット20の上
下両端の連結部20Aに形成された雌ねじに螺合されて
連結されている。連結ロッド40の長さ寸法は、各ブラ
ケット20間の間隔、つまりはガラスパネル5の上下寸
法に応じて設定されているが、本実施形態では、約2000
mmに設定されている。 【0035】なお、床2および天井3には、図2に示す
ように、ブラケット20を半分にしたような端部ブラケ
ット61,62が取り付けられている。そして、壁面の
最上段および最下段のガラスパネル5の室内側に配置さ
れた連結ロッド40は、ブラケット20と各端部ブラケ
ット61,62間に連結されている。また、壁面の最上
段のガラスパネル5の上端縁および最下段のガラスパネ
ル5の下端縁は、床2、天井3や各端部ブラケット6
1,62に固定されたチャンネル材等からなる保持枠6
3,64に保持されている。さらに、図示しないが、壁
面の左右両端縁のガラスパネル5の壁側端縁も、その壁
部分に固定された保持枠に保持されている。 【0036】また、ブラケット20の上下両端縁間に
は、縦フレーム50も掛け渡されている。縦フレーム5
0は、アルミ押出形材であり、図7にも示すように、ガ
ラスパネル5を保持する保持溝50Aと、連結ロッド4
0が配置される溝50Bとが形成されて縦長とされてい
る。縦フレーム50の長さ寸法も、各ブラケット20間
の間隔、つまりはガラスパネル5の上下寸法に応じて設
定されているが、本実施形態では、約2400mmに設定され
ている。また、各縦フレーム50の左右寸法は15mm
に、見込み寸法は80mmに設定されている。 【0037】縦フレーム50は、各ガラスパネル5の縦
端縁を保持するように対向配置され、これらの縦フレー
ム50間に前記ブラケット20の連結部20Aが配置さ
れている。そして、縦フレーム50および連結部20A
を介してボルト51、ナット52を螺合することで、縦
フレーム50は連結部20Aに連結されている。 【0038】なお、縦フレーム50の保持溝50Aに
は、グレイジングガスケット53を介して各ガラスパネ
ル5が保持されている。グレイジングガスケット53の
室内側には、高モジュラスシリコーンシール54が充填
されて防水処理されている。対向配置された各縦フレー
ム50間には、バックアップ材55、シーリング材56
が充填されて防水処理されている。この縦フレーム50
は、連結ロッド40と同様に、各端部ブラケット61,
62および前記ブラケット20間にも取り付けられてい
る。 【0039】このような本実施形態のカーテンウォール
は、ノックダウン工法により施工される。すなわち、各
ガラスパネル5、サポータ6、ブラケット20、連結ロ
ッド40、縦フレーム50等を現場に搬送し、天井3か
ら連結ロッド40、ブラケット20を順次連結して吊り
下げるとともに、梁4およびブラケット20間にサポー
タ6を取り付ける。また、ブラケット20には、工場や
現場で予めフレーム本体31をボルト止めしておく。 【0040】一方、各ガラスパネル5には、縦フレーム
50を予め取り付けておく。そして、各ガラスパネル5
を、連結ロッド40が縦フレーム50の溝内に入るよう
に壁面に対して斜めに傾けながらフレーム本体31の保
持溝部分に配置し、押縁32をボルト止めして保持す
る。そして、各ガラスパネル5間のシール等を行って防
水処理し、カーテンウォールが完成する。 【0041】このようなカーテンウォールでは、各ガラ
スパネル5の荷重は、保持フレーム30、ブラケット2
0、連結ロッド40を介して天井3側で支持される。ま
た、各ガラスパネル5に加わる耐風圧荷重は、縦フレー
ム50、保持フレーム30、ブラケット20、サポータ
6を介して梁4や柱1側で支持される。 【0042】このような本実施形態によれば、次のよう
な効果がある。 (1) 天井3の端部ブラケット62および最上段のブラケ
ット20を連結する連結ロッド40と、各ブラケット2
0間を連結する連結ロッド40とを備える連結支持手段
を設け、各ブラケット20を順次吊り上げ支持している
ので、保持フレーム30を介して各ブラケット20に加
わるガラスパネル5の荷重を連結ロッド40を介して天
井3側で支持することができる。このため、サポータ6
や梁4は、ガラスパネル5に加わる室内外方向の外力つ
まり耐風圧荷重のみを支持すればよく、その分、梁4や
サポータ6を細くすることなどもでき、梁4等を軽量化
できて構成も簡易にできるとともに、コストも低減でき
る。その上、梁4やサポータ6部分をスマートな意匠デ
ザインにでき、カーテンウォールの内観や、透明なガラ
スパネル5を介した外観を向上できる。 【0043】(2) ガラスパネル5は、基本的には、保持
フレーム30で保持しており、一般的なカーテンウォー
ルのように無目や方立等を設ける必要がないため、意匠
性を向上できる。その上、保持フレーム30は、横長の
スリムな形状であり、特にガラスパネル5の室外側に露
出する押縁32部分は、ガラスパネル5の横目地に沿っ
て配置されて目立ちにくいため、ガラスパネル5のみが
強調された意匠性に優れた外観を形成することができ
る。 【0044】(3) 保持フレーム30は、横長に形成され
ているので、その高さ寸法を小さくしても横方向の長さ
を長くすることで、ガラスパネル5の保持面積を大きく
でき、細長いスリムな形状を維持しながら、十分な保持
力を得ることができ、意匠性をより一層向上することが
できる。 【0045】(4) 1つの保持フレーム30で、上下およ
び左右に並んだ4枚のガラスパネル5の各コーナー部分
を保持しているので、保持フレーム30やブラケット2
0、サポータ6等の数を少なくでき、ガラスパネル5を
効率的に保持できる。これにより、各部品の数も少なく
できてコストも低減できる。 【0046】(5) 保持フレーム30は、フレーム本体3
1および押縁32でガラスパネル5を室内外方向から挟
持することでガラスパネル5を支持しているため、従来
のDPG工法のようにガラスパネル5に貫通穴を形成す
る必要が無い。このため、ガラスパネル5の加工が不要
になってコストを低減できるとともに、貫通穴を形成で
きないような材質の壁体を用いることもできて壁体とし
て利用できる材質の制限が少なくなり、様々な壁体を支
持することができる。 【0047】(6) 連結支持手段として、ブラケット20
間を連結する連結ロッド40を用いたので、ブラケット
20および連結ロッド40を交互にかつ上下方向に一列
に並んで配置して各ブラケット20を順次吊り上げ支持
することができる。このため、各ブラケット20の連結
支持構造が簡易になって意匠性を向上できるとともに、
各ブラケット20を確実に支持することができる。 【0048】(7) 連結支持手段として連結ロッド40を
用いれば、建物によって支持するガラスパネル5の上下
寸法が異なる場合であっても、連結ロッド40のみをガ
ラスパネル5の上下寸法に合わせて用意すればよく、各
ブラケット20や保持フレーム30は共通して用いるこ
とができるので、汎用性を高くできかつコストを低減で
きる。 【0049】(8) ガラスパネル5の左右の端縁の中間部
分を縦フレーム50で保持しているので、ガラスパネル
5の長手方向(上下方向)の撓みを防止することができ
る。すなわち、比較的上下寸法が大きなガラスパネル5
は、通常、耐風圧荷重によって撓むため、方立を配置し
て保持する必要があるが、本実施形態では、縦フレーム
50を設けて保持しているので、方立を設けなくてもガ
ラスパネル5の撓みを防止することができる。このた
め、上下寸法の大きなガラスパネル5であっても確実に
支持することができる。さらに、この縦フレーム50
は、ガラスパネル5の撓み防止用であるためにスリムな
形状にでき、かつガラスパネル5の最も撓みやすい中間
部のみに配置されているので、方立を設けた場合に比べ
て目立たずにその外観意匠を向上することができる。 【0050】(9) 連結ロッド40を縦フレーム50間つ
まり縦フレーム50の内側にある溝50B部分に配置し
てその外周側を被覆するようにしたので、連結ロッド4
0が外部に露出せず、意匠性をより一層向上することが
できる。 【0051】(10)保持フレーム30の押縁32に、排水
溝32B、排水路32Cを設けたので、押縁32上に流
れた雨水を排水溝32Bで集めて排水路32C部分の
み、つまりガラスパネル5の縦目地位置のみに流すこと
ができる。 【0052】なお、本発明は、前述の各実施の形態に限
定されない。例えば、前記実施形態では、ブラケット2
0を縦目地部分に配置していたが、ガラスパネル5の上
下両端縁における左右方向中間部分にブラケット20を
配置してもよい。この場合には、保持フレーム30は、
上下に隣接配置された2枚のガラスパネル5のみを保持
することになるとともに、ブラケット20間には縦フレ
ーム50は設けられず、連結ロッド40のみが連結され
る。この場合には、ガラスパネル5の上下両端縁の中間
部を保持フレーム30で保持することになるため、ガラ
スパネル5の左右方向の中間部が撓むことを防止できる
利点がある。但し、同じ枚数のガラスパネル5を保持す
る場合には、前記実施形態のほうが、ブラケット20や
保持フレーム30の数を少なくできる利点がある。 【0053】さらに、前記実施形態においても、ブラケ
ット20間には、縦フレーム50は必ずしも設ける必要
はない。特に、ガラスパネル5の高さ寸法が小さくて上
下方向の撓みが生じない場合や、金属パネルや強化ガラ
スパネルなど壁体自身の剛性が高くて撓まない場合には
縦フレーム50を設けずに、連結ロッド40のみを設け
てもよい。 【0054】連結支持手段としては、前記連結ロッド4
0に限らず、例えば、縦フレーム50を連結支持手段と
しても兼用してもよい。さらには、各ブラケット20同
士を直接連結するボルト、ナット等でもよい。要する
に、連結支持手段としては、保持フレーム30を介して
各ブラケット20に加わる荷重を天井3側の躯体に伝達
して支持できればよく、その具体的な構造は実施にあた
って適宜設定すればよい。 【0055】縦フレーム50の構成も前記実施形態に限
らず、例えば、保持フレーム30と同様に、左右2枚の
ガラスパネル5間に跨って配置される本体部と、その室
外側に配置される押縁とでガラスパネル5の各縦端縁を
保持するような構造のものでもよい。さらに、ブラケッ
ト20や保持フレーム30等の形状、構造、寸法なども
前記実施形態のものに限らず、実施にあたって適宜設定
すればよい。 【0056】さらに、前記実施形態では、床2、天井3
に端部ブラケット61、62を設けて連結ロッド40を
支持していたが、例えば、床2下や天井3裏に柱1から
延長されたブラケットを設けて連結ロッド40を支持す
るようにしてもよい。要するに、少なくともブラケット
20の上方の躯体部分に連結ロッド40を連結できる構
造であればよい。 【0057】また、前記実施形態では、各ブラケット2
0間に連結ロッド40を連結することで、各ブラケット
20の荷重を連結ロッド40およびブラケット20を介
して伝達支持するようにしていたが、各ブラケット20
から直接天井側の躯体に連結ロッド40を連結して複数
本の連結ロッド40を用いてもよい。但し、連結支持手
段の構成を簡易にできる点で、前記実施形態のようにブ
ラケット20および連結ロッド40を交互に配置した構
造のほうが好ましい。 【0058】 【発明の効果】このような本発明の壁体支持装置によれ
ば、壁体に孔をあける必要が無くて壁体の製造を容易に
でき、かつ構造材の構成も簡易にできて意匠性も向上す
ることができる。 【0059】また、各ブラケット間に壁体の縦端縁を保
持する縦フレームを取り付ければ、上下寸法が大きい壁
体であっても、耐風圧荷重によって壁体が撓むことを防
止できて確実に支持することができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の一実施形態におけるカーテンウォール
を示す斜視図である。 【図2】前記実施形態のカーテンウォールの天井および
床部分を示す側面図である。 【図3】前記実施形態の壁体支持装置の要部を示す側面
図である。 【図4】前記実施形態の壁体支持装置の要部を示す斜視
図である。 【図5】前記実施形態の壁体支持装置の要部を示す拡大
図である。 【図6】前記実施形態の壁体支持装置の連結ロッドおよ
び縦フレームのブラケットへの連結部を示す斜視図であ
る。 【図7】前記実施形態の壁体支持装置の連結ロッドおよ
び縦フレームを示す横断面図である。 【符号の説明】 1…柱、2…床、3…天井、4…梁、5…ガラスパネ
ル、6…サポータ、10…壁体支持装置、20…ブラケ
ット、20A…連結部、23…連結プレート、30…保
持フレーム、31…フレーム本体、32…押縁、40…
連結ロッド、50…縦フレーム、61,62…端部ブラ
ケット、63,64…保持枠。

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 上下および左右に並んで配置されて建物
    の壁面を構成する複数の壁体を支持する壁体支持装置で
    あって、 建物の躯体からサポータを介して壁面直交方向に移動不
    能に支持され、かつ各壁体間の縦目地に沿って配置され
    たブラケットと、 このブラケットに取り付けられかつ壁体の上端縁および
    下端縁に沿って延長されて壁体の上端縁および下端縁を
    保持する横長の保持フレームと、 前記ブラケットおよびブラケットの上方に配置された建
    物躯体間を連結して前記ブラケットを吊り上げ支持する
    連結支持手段と、上下に配置された各ブラケット間に取り付けられて壁体
    の左右両端縁を保持する縦フレームと、を備えて構成さ
    前記連結支持手段は、上下に配置された各ブラケット間
    をそれぞれ連結し、かつ前記縦フレームの内側に配置さ
    れた連結部材と、最上段のブラケットおよびその上方の
    建物躯体間を連結する連結部材とを備えて構成されてい
    壁体支持装置。
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