JP3487077B2 - 自動化学分析装置の洗剤希釈装置 - Google Patents
自動化学分析装置の洗剤希釈装置Info
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- JP3487077B2 JP3487077B2 JP13573596A JP13573596A JP3487077B2 JP 3487077 B2 JP3487077 B2 JP 3487077B2 JP 13573596 A JP13573596 A JP 13573596A JP 13573596 A JP13573596 A JP 13573596A JP 3487077 B2 JP3487077 B2 JP 3487077B2
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Description
【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、血清や尿などの多
成分を含む試料中の目的成分の濃度又は活性値を測定す
る生化学自動分析装置などの自動化学分析装置であっ
て、特に試料と試薬とを反応させる反応キュベットを洗
浄機構で洗浄して繰り返し使用する方式の自動化学分析
装置で、洗剤を水で希釈し、洗浄機構から反応キュベッ
トに供給する洗浄液を作成する洗剤希釈装置に関するも
のである。 【０００２】 【従来の技術】自動化学分析装置には、試料と試薬とを
反応させる反応キュベットを洗浄機構で洗浄して繰り返
し使用するものがある。そのような方式の自動化学分析
装置では、試料間の相互汚染を防ぐために、前の試料の
測定を終えた反応キュベットは次の試料の測定の前に洗
浄機構で洗浄される。その洗浄機構に洗浄液を供給する
ために、洗剤希釈装置が設けられている。洗剤希釈装置
は一定量の洗剤を一定量の水と混合して洗浄液を作成す
るものであるが、その際、洗剤量は洗剤を供給する洗剤
供給流路に設けられた開閉バルブの開閉時間を制御する
ことにより決定されている。 【０００３】 【発明が解決しようとする課題】一回の反応キベット洗
浄に使用する洗剤量はたかだか数μｌであり、そのよう
な微量な量をバルブの開閉時間により制御しているの
で、バルブの応答性の違いにより希釈率にばらつきが生
じてしまう。特に、洗剤量が不足した場合には十分な洗
浄効果が得られず、試料間の相互汚染を起こして次回の
測定に支障がでる。そこで、本発明は微量な洗剤を精度
よく供給して希釈率の一定した洗浄液を供給できるよう
にすることを目的とするものである。 【０００４】 【課題を解決するための手段】本発明の洗剤希釈装置
は、ブロック中に形成された洗剤流路と、そのブロック
中で洗剤流路と交差するように形成された入口側の流
路、及びその流路につながりその流路より内径が太くな
った混合部を備えた洗浄水流路と、洗剤流路に洗剤を間
欠的に供給する洗剤供給機構と、洗浄水流路の入口側か
ら一定量の水を加圧して供給する洗浄水供給機構と、洗
浄水流路の混合部の出口から洗浄機構につながり、逆止
弁を備えた洗浄液供給流路とを備えている。 【０００５】洗剤流路に洗剤を供給すると、洗剤流路と
洗浄水流路との交差部分に一定量の洗剤が保持される。
その状態で洗浄水流路の入口側から一定量の水を加圧し
て供給すると、その交差部分の洗剤が加圧水により押し
出されて洗浄機構から反応キベットに供給される。洗剤
と水が洗浄水流路の混合部を通って洗浄液供給流路に押
し出される際、混合部で洗剤と水が混合されて均一な濃
度の洗浄液となる。 【０００６】 【実施例】図１は一実施例を表わす。洗剤稀釈ブロック
２は耐薬品性のよいポリプロピレンやポリ塩化ビニルな
どの樹脂製である。洗剤稀釈ブロック２内には洗剤を供
給するために、細い内径の円形穴による洗剤流路４が形
成されている。洗剤流路４の内径は、例えば０.９±０.
０５ｍｍに加工されている。洗剤稀釈ブロック２内に
は、さらに洗剤流路４と交差するように形成された細い
内径の円形穴による入口側の流路８、及び流路８につな
がり流路８より内径が太くなった混合部１０を備えた洗
浄水流路１２が形成されている。交差部分６が形成され
てる部分の洗浄水流路８の内径は、例えば２.０ｍｍに
加工されている。 【０００７】洗剤流路４の入口になる一端側には開閉弁
１４を介して洗剤１６を供給する流路が接続され、洗剤
流路４の出口になる他端側には開閉弁１８を介して真空
ポット２０につながる流路が接続されている。開閉弁１
４，１８、及び真空ポット２０が、洗剤流路４に洗剤を
間欠的に供給する洗剤供給機構を構成している。開閉弁
１４，１８を所定の時間だけ開けることにより、洗剤１
６が真空ポット２０により吸引されて洗剤流路４を流れ
て洗剤流路４内に停止し、交差部分６に洗剤が保持され
る。 【０００８】洗浄水流路８の入口側には一定量の水を加
圧して供給する洗浄水供給機構（図示略）につながる流
路２２が接続され、洗浄水流路の混合部１０の出口には
洗浄機構２４につながり、逆止弁２６を備えた流路２８
が接続されている。洗浄水供給機構、流路２２，２８は
洗浄液供給流路を構成している。３０は洗浄される反応
キュベットである。反応キュベット３０に供給された洗
浄液は廃液となって、吸引されて廃棄される。 【０００９】次に、この実施例の動作について説明す
る。開閉弁１４，１８を数十ミリ秒間開き、真空ポット
２０により洗剤１６を吸引して洗剤流路４中を流す。開
閉弁１４，１８を閉じた後、洗浄水供給機構から洗浄水
流路１２に一定量の水を加圧して供給する。交差部分６
に保持されていた洗剤は６を洗浄水流路１２を流れる水
により押し出され、混合部１０で洗剤と水が混合された
後、逆止弁２６を経て洗浄機構２４から反応キュベット
３０に吐出され、キュベット洗浄に使用される。 【００１０】洗剤としてはアルカリ洗剤と酸洗剤の２系
統が用いられることが多い。図では１系統のみしか示し
ていないが、２系統の洗剤を使用するときは図示のもの
と同じものを２組用意すればよい。 【００１１】この実施例で共通のブロック２に２系統用
に２組の流路を形成し、一方をアルカリ洗剤用、他方を
酸性洗剤用として、それぞれの流路で洗剤希釈率を測定
した結果を図２に示す。洗剤としては、両方に共通に、
オレンジＧを添加した酸洗剤を洗剤原液とした。希釈さ
れた洗浄液は試験管で８サイクル分受け、４８０ｎｍで
の吸光度を測定した。吸光度と希釈率との間には直線関
係が成立しており、希釈率と吸光度との関係を予め測定
して検量線として用意しておいた。吸光度の測定値の単
位は１０ｍＡＢＳである。この結果から、標準偏差ＳＤ
及び変化率ＣＶ（＝（ＳＤ／平均値）×１００）がとも
に良好な値を示している。 【００１２】 【発明の効果】本発明では洗剤流路と洗浄水流路との交
差部分に洗剤を保持した後、洗浄水流路から一定量の水
を加圧して供給し、混合部で混合して、洗浄液として洗
浄機構に供給するので、洗剤を供給する開閉弁個々の特
性のばらつきの影響を受けることがなく、洗剤流路と洗
浄水流路との交差部分の容積で決まる一定量の洗剤が供
給され、常に一定した倍率で洗剤を希釈することができ
る。
成分を含む試料中の目的成分の濃度又は活性値を測定す
る生化学自動分析装置などの自動化学分析装置であっ
て、特に試料と試薬とを反応させる反応キュベットを洗
浄機構で洗浄して繰り返し使用する方式の自動化学分析
装置で、洗剤を水で希釈し、洗浄機構から反応キュベッ
トに供給する洗浄液を作成する洗剤希釈装置に関するも
のである。 【０００２】 【従来の技術】自動化学分析装置には、試料と試薬とを
反応させる反応キュベットを洗浄機構で洗浄して繰り返
し使用するものがある。そのような方式の自動化学分析
装置では、試料間の相互汚染を防ぐために、前の試料の
測定を終えた反応キュベットは次の試料の測定の前に洗
浄機構で洗浄される。その洗浄機構に洗浄液を供給する
ために、洗剤希釈装置が設けられている。洗剤希釈装置
は一定量の洗剤を一定量の水と混合して洗浄液を作成す
るものであるが、その際、洗剤量は洗剤を供給する洗剤
供給流路に設けられた開閉バルブの開閉時間を制御する
ことにより決定されている。 【０００３】 【発明が解決しようとする課題】一回の反応キベット洗
浄に使用する洗剤量はたかだか数μｌであり、そのよう
な微量な量をバルブの開閉時間により制御しているの
で、バルブの応答性の違いにより希釈率にばらつきが生
じてしまう。特に、洗剤量が不足した場合には十分な洗
浄効果が得られず、試料間の相互汚染を起こして次回の
測定に支障がでる。そこで、本発明は微量な洗剤を精度
よく供給して希釈率の一定した洗浄液を供給できるよう
にすることを目的とするものである。 【０００４】 【課題を解決するための手段】本発明の洗剤希釈装置
は、ブロック中に形成された洗剤流路と、そのブロック
中で洗剤流路と交差するように形成された入口側の流
路、及びその流路につながりその流路より内径が太くな
った混合部を備えた洗浄水流路と、洗剤流路に洗剤を間
欠的に供給する洗剤供給機構と、洗浄水流路の入口側か
ら一定量の水を加圧して供給する洗浄水供給機構と、洗
浄水流路の混合部の出口から洗浄機構につながり、逆止
弁を備えた洗浄液供給流路とを備えている。 【０００５】洗剤流路に洗剤を供給すると、洗剤流路と
洗浄水流路との交差部分に一定量の洗剤が保持される。
その状態で洗浄水流路の入口側から一定量の水を加圧し
て供給すると、その交差部分の洗剤が加圧水により押し
出されて洗浄機構から反応キベットに供給される。洗剤
と水が洗浄水流路の混合部を通って洗浄液供給流路に押
し出される際、混合部で洗剤と水が混合されて均一な濃
度の洗浄液となる。 【０００６】 【実施例】図１は一実施例を表わす。洗剤稀釈ブロック
２は耐薬品性のよいポリプロピレンやポリ塩化ビニルな
どの樹脂製である。洗剤稀釈ブロック２内には洗剤を供
給するために、細い内径の円形穴による洗剤流路４が形
成されている。洗剤流路４の内径は、例えば０.９±０.
０５ｍｍに加工されている。洗剤稀釈ブロック２内に
は、さらに洗剤流路４と交差するように形成された細い
内径の円形穴による入口側の流路８、及び流路８につな
がり流路８より内径が太くなった混合部１０を備えた洗
浄水流路１２が形成されている。交差部分６が形成され
てる部分の洗浄水流路８の内径は、例えば２.０ｍｍに
加工されている。 【０００７】洗剤流路４の入口になる一端側には開閉弁
１４を介して洗剤１６を供給する流路が接続され、洗剤
流路４の出口になる他端側には開閉弁１８を介して真空
ポット２０につながる流路が接続されている。開閉弁１
４，１８、及び真空ポット２０が、洗剤流路４に洗剤を
間欠的に供給する洗剤供給機構を構成している。開閉弁
１４，１８を所定の時間だけ開けることにより、洗剤１
６が真空ポット２０により吸引されて洗剤流路４を流れ
て洗剤流路４内に停止し、交差部分６に洗剤が保持され
る。 【０００８】洗浄水流路８の入口側には一定量の水を加
圧して供給する洗浄水供給機構（図示略）につながる流
路２２が接続され、洗浄水流路の混合部１０の出口には
洗浄機構２４につながり、逆止弁２６を備えた流路２８
が接続されている。洗浄水供給機構、流路２２，２８は
洗浄液供給流路を構成している。３０は洗浄される反応
キュベットである。反応キュベット３０に供給された洗
浄液は廃液となって、吸引されて廃棄される。 【０００９】次に、この実施例の動作について説明す
る。開閉弁１４，１８を数十ミリ秒間開き、真空ポット
２０により洗剤１６を吸引して洗剤流路４中を流す。開
閉弁１４，１８を閉じた後、洗浄水供給機構から洗浄水
流路１２に一定量の水を加圧して供給する。交差部分６
に保持されていた洗剤は６を洗浄水流路１２を流れる水
により押し出され、混合部１０で洗剤と水が混合された
後、逆止弁２６を経て洗浄機構２４から反応キュベット
３０に吐出され、キュベット洗浄に使用される。 【００１０】洗剤としてはアルカリ洗剤と酸洗剤の２系
統が用いられることが多い。図では１系統のみしか示し
ていないが、２系統の洗剤を使用するときは図示のもの
と同じものを２組用意すればよい。 【００１１】この実施例で共通のブロック２に２系統用
に２組の流路を形成し、一方をアルカリ洗剤用、他方を
酸性洗剤用として、それぞれの流路で洗剤希釈率を測定
した結果を図２に示す。洗剤としては、両方に共通に、
オレンジＧを添加した酸洗剤を洗剤原液とした。希釈さ
れた洗浄液は試験管で８サイクル分受け、４８０ｎｍで
の吸光度を測定した。吸光度と希釈率との間には直線関
係が成立しており、希釈率と吸光度との関係を予め測定
して検量線として用意しておいた。吸光度の測定値の単
位は１０ｍＡＢＳである。この結果から、標準偏差ＳＤ
及び変化率ＣＶ（＝（ＳＤ／平均値）×１００）がとも
に良好な値を示している。 【００１２】 【発明の効果】本発明では洗剤流路と洗浄水流路との交
差部分に洗剤を保持した後、洗浄水流路から一定量の水
を加圧して供給し、混合部で混合して、洗浄液として洗
浄機構に供給するので、洗剤を供給する開閉弁個々の特
性のばらつきの影響を受けることがなく、洗剤流路と洗
浄水流路との交差部分の容積で決まる一定量の洗剤が供
給され、常に一定した倍率で洗剤を希釈することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図１】一実施例を希釈ブロックを断面図と示す概略構
成図である。 【図２】同実施例の測定結果を示す図表である。 【符号の説明】 ２ 洗剤希釈ブロック ４ 洗剤流路 ６ 交差部分 ８ 洗浄水の入口側流路 １０ 混合部 １２ 洗浄水流路 １４，１８ 開閉弁 １６ 洗剤 ２０ 真空ポット ２４ 洗浄機構 ２６ 逆止弁 ３０ 反応キュベット
成図である。 【図２】同実施例の測定結果を示す図表である。 【符号の説明】 ２ 洗剤希釈ブロック ４ 洗剤流路 ６ 交差部分 ８ 洗浄水の入口側流路 １０ 混合部 １２ 洗浄水流路 １４，１８ 開閉弁 １６ 洗剤 ２０ 真空ポット ２４ 洗浄機構 ２６ 逆止弁 ３０ 反応キュベット
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(56)参考文献 特開 平６−331631（ＪＰ，Ａ)
特開 平７−174765（ＪＰ，Ａ)
特開 昭62−251665（ＪＰ，Ａ)
特開 昭63−138233（ＪＰ，Ａ)
(58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名)
G01N 35/00 - 35/10
G01N 1/00 - 1/44
ＪＩＣＳＴファイル（ＪＯＩＳ)
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項１】 試料と試薬とを反応させる反応キュベッ
トを洗浄機構で洗浄して繰り返し使用する自動化学分析
装置で、洗剤を水で希釈して洗浄液を作成し前記洗浄機
構から反応キュベットに供給する洗剤希釈装置におい
て、 ブロック中に形成された洗剤流路と、 そのブロック中で前記洗剤流路と交差するように形成さ
れた入口側の流路、及びその流路につながりその流路よ
り内径が太くなった混合部を備えた洗浄水流路と、 前記洗剤流路に洗剤を間欠的に供給する洗剤供給機構
と、 前記洗浄水流路の入口側から一定量の水を加圧して供給
する洗浄水供給機構と、 前記洗浄水流路の混合部の出
口から前記洗浄機構につながり、逆止弁を備えた洗浄液
供給流路と、を備えたことを特徴とする洗剤希釈装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP13573596A JP3487077B2 (ja) | 1996-05-02 | 1996-05-02 | 自動化学分析装置の洗剤希釈装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP13573596A JP3487077B2 (ja) | 1996-05-02 | 1996-05-02 | 自動化学分析装置の洗剤希釈装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09297143A JPH09297143A (ja) | 1997-11-18 |
| JP3487077B2 true JP3487077B2 (ja) | 2004-01-13 |
Family
ID=15158652
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP13573596A Expired - Fee Related JP3487077B2 (ja) | 1996-05-02 | 1996-05-02 | 自動化学分析装置の洗剤希釈装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3487077B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN101190405B (zh) | 2006-11-29 | 2010-08-18 | 深圳迈瑞生物医疗电子股份有限公司 | 清洗剂自动稀释装置及方法 |
| JP5348220B2 (ja) * | 2011-11-01 | 2013-11-20 | 株式会社島津製作所 | 自動分析装置 |
-
1996
- 1996-05-02 JP JP13573596A patent/JP3487077B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH09297143A (ja) | 1997-11-18 |
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