JP3486280B2 - 部品供給装置 - Google Patents

部品供給装置

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JP3486280B2
JP3486280B2 JP32416895A JP32416895A JP3486280B2 JP 3486280 B2 JP3486280 B2 JP 3486280B2 JP 32416895 A JP32416895 A JP 32416895A JP 32416895 A JP32416895 A JP 32416895A JP 3486280 B2 JP3486280 B2 JP 3486280B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ワッシャーやボル
トなどの部品を供給する部品供給装置に関する。
【0002】
【従来の技術】大量生産された比較的小さな部品を1個
ずつ分離して、計数しながら包装装置などに供給する部
品供給装置として、ボウルフィーダが多く利用される。
図13は、ワッシャなどを供給する従来のボウルフィー
ダ100の外観斜視図であり、図14は、その平面図で
ある。
【0003】当該ボウルフィーダ100は、加振部11
0によって有底の円筒形のボウル120に所定方向の振
動を加えることにより、ボウル120の底に無数に重な
って供給されていたワッシャ(図示せず)がボウル12
0の内周面に沿って設けられた螺旋状の棚130を徐々
に上って行くようになっている。ワッシャは、上記螺旋
状の棚130を上って行くにつれて、その大半部の重な
りが分離されていき、棚130の最高部131に達する
とシュータ部140上に落下する。
【0004】シュータ部140は、その底部に横断面が
V字状の搬送路141(図14)を備え、この搬送路1
41の途中には、部品同士の重なりを防止するための切
欠き部142が設けられる。切欠き部142から落下し
たワッシャは、シュータ部140の外方に設けられた部
品回収カバー150により受けられ、ボウル120側面
に設けられた回収穴121(図15参照)を介してボウ
ル120内に回収される。
【0005】また、搬送路141は、計数器160(図
14の仮想線)の上方まで直線状に延びる先端部143
を備えている。計数器160は、列状に配置された複数
の発光素子からなる発光部161から発光された検出光
(点線の矢印)を、同じく列状に対向配置された複数の
光電変換素子からなる受光部162で受光し、搬送路1
41の先端部143から落下した部品がこの検出光を遮
ると、受光部162からその旨の信号が図示しないカウ
ンター部に送られて、供給された部品の数を表示するよ
うになっている。
【0006】図15は、図14のS−S線におけるシュ
ータ部140および部品回収カバー150の縦断面図で
ある。同図に示すように、搬送路141は、その断面
が、内壁面1411と内壁面1412が互いにほぼ90
度の角度で結合したV字型をしており、当該内壁面14
11と内壁面1412が鉛直方向に対してほぼ対称的に
なるように配置される。
【0007】切欠き部142は、ワッシャWの厚さより
若干小さな高さdの敷居部1421を残して形成されて
いる。したがって、この搬送路141上をワッシャWが
図の実線で示すように重なって搬送されてきても、上方
のワッシャWが切欠き部142においてふるい落とされ
て重なりが排除される。
【0008】一方、内壁面1412の長さは、ワッシャ
Wの直径より少し長めに設定されているだけなので、図
の一点鎖線に示すように2個のワッシャWが径方向に重
なっている場合には、その重なったワッシャWのみが落
下する。このようにして搬送路141から落下したワッ
シャWは、部品回収カバー150に受けられて、ボウル
120側面に設けられた回収穴121を介してボウル1
20内に回収され、ふたたび上述の螺旋状の棚130を
上って搬送されて来る。
【0009】このようにしてワッシャWが搬送路141
を通過中に確実に1個ずつに分離されて、上記計数器1
60の光電検出部を通過することができるので、供給す
るワッシャWの数が正確に計数され、後段に設置され
た、例えば包装装置(図示せず)などに所定の個数ずつ
供給することが可能となる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来のボウルフィーダにおいては、搬送される部品
の形状、材質などによっては、切欠き部142において
厚さ方向に重なった部品が思うように落下せず、搬送路
141通過中に部品が1個ずつに分離されないまま、先
端部143から落下して計数器160の光電検出部を通
過する場合があった。
【0011】このように、重なって部品が通過すると、
計数器160はそれを1個として計数するので、後段の
装置に多めの部品が供給されてしまうことになる。した
がって、部品の減少が激しくなるばかりでなく、後段の
装置が、例えば包装装置である場合には、包装された部
品の数がまちまちになって消費者に部品の精度について
まで疑いを抱かせるおそれがあるし、また、後段の装置
が組立ロボットである場合には、欠陥製品が組立られる
おそれがる。
【0012】本発明は、以上のような課題に鑑みてなさ
れたものであり、簡易な構成により、部品の分離が確実
に行える部品供給装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、搬送路に振動を加えて、当該搬送路上の
部品を所定位置に供給する部品供給装置において、前記
搬送路の少なくとも一部は、その横断面がV字形状であ
って、当該V字形状部の一方の内壁である第1の内壁に
は、搬送される部品の第1の高さ以下の壁を残して形成
された切欠きもしくは開口部が設けられ、もう一方の
2の内壁の、少なくとも当該切欠きもしくは開口部の位
置に対向する部分には、スペーサが着脱自在に装着され
ており、前記スペーサの断面形状は、その横断面が、部
品の搬送方向に沿って端の部分は薄く中央に行くほど厚
くなるほぼ蒲鉾状に形成されると共に、その中央部の厚
さは、前記V字溝の底部から離れるほど厚くなってお
り、当該スペーサを交換することにより、前記第1の内
壁に設けられた切欠きもしくは開口部に対向する部分の
傾斜角を可変としたことを特徴とする。また、本発明
は、前記第2の内壁には、前記第1の内壁の切欠きもし
くは開口部と対向する位置より搬送方向上流側に、前記
第1の高さより高い第2の高さを残して形成された開口
部が設けられており、前記搬送される部品はワッシャー
であって、前記第1の高さは前記ワッシャーの厚みであ
り、前記第2の高さは、前記ワッシャーの直径とほぼ等
しい高さであることを特徴とする。 さらに、本発明は、
ボウル内に部品を収納し、このボウルを加振することに
より、当該部品をボウル内周面に沿って設けられた螺旋
状の棚を上らせ、その最高部から、前記搬送路上に部品
を落下させる構造を有し、前記搬送路は、その搬送経路
がほぼ円弧状に湾曲していると共に、前記第1の内壁
は、前記湾曲方向に対して外側の内壁であって、前記最
高部からの部品の落下位置が前記第1の内壁であること
を特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る部品供給装置
について、ボウルフィーダを例にして、実施の形態に基
づき説明する。図1は、本発明に係るボウルフィーダの
外観斜視図であり、図2は、その平面図である。
【0015】当該ボウルフィーダ10の基本的な構成
は、従来のものとほぼ同じであり、加振部1によってボ
ウル2に振動を加え、この振動により、無数に重なって
いたワッシャー(図示せず)がボウル2の内周面に設け
られた螺旋状の棚3を上って行くにつれ徐々に分離され
ていき、最高部31に達すると、シュータ部4上に落下
する。
【0016】シュータ部4は、複数のボルト415によ
りボウル2の側面にしっかりと固定され、その底部に横
断面がV字状の搬送路41を備える。この搬送路41の
V字状の開き角は、ほぼ90度であって、鉛直方向に対
して対称的に形成され、また搬送路41の途中には、開
口部42と切欠き部43とが相対する内壁面に設けられ
ている。
【0017】なお、シュータ部4の下方には、上記開口
部42もしくは切欠き部43から落下したワッシャを回
収するための部品回収カバー5が設けられている。ま
た、シュータ部4の搬送路41は、図2に示すようにボ
ウル2の中心Pを中心としてほぼ同心円状に形成されて
いる。従来のボウルフィーダにおいては、図14に示す
ようにシュータ部140の先端部143は直線状になっ
ていた。これは、計数器160の設置のため、部品の落
下位置をボウル120側面部から離す必要があったから
である。
【0018】しかしながら、この先端部143におい
て、部品のはねが生じ、せっかく分離して搬送されてき
た部品が重なったり、また、先端から落下する際にはね
て回転を生じ、長い部品にあってはその落下中に検出光
を複数遮って、計数ミスが生じる場合があった。これ
は、加振装置によって加えられる振動は、被搬送部品を
外側に運ぶ方向になされているので、当該先端部143
においては、いままで円弧に沿って外に逃げていた力が
急に拘束を受けることになり、この拘束を受けた力が上
方に働いて部品がはねることに起因すると考えられる。
【0019】このような好ましくない部品のはねを避け
るために、振動の周期や振幅などを低減して搬送速度を
低下させる方法や、当該直線部分を切り放して、別途加
振装置を備えた直線状のフィーダ(リニアフィーダ)に
置き換える方法が考えられるが、前者の方法によれば、
作業能率が大幅に低下するし、後者の方法によれば、コ
ストアップが避けられない。
【0020】そこで、本実施の形態においては、図2に
示すようにボウル2の側面と、搬送路41のV字底41
1との距離qを大きく取って、搬送路41をその先端部
までボウル2の側面と同心円状に形成している。これに
より、計数器6の設置を可能にしながら、搬送路先端部
での部品の搬送を滑らかにし、計数ミスの原因となる不
要な部品のはねを解消することを可能にした。
【0021】なお、螺旋状の棚3の途中には、引き出し
板32が、図2の矢印方向に摺動可能に配設されてお
り、棚3を上ってくる部品の重なりが多い場合には、こ
の引き出し板32を外方に引き出すことにより、この部
分での棚3の幅を狭くして、通過する部品の数を制限で
きるようになっている。また、棚3の最高部31に達し
たワッシャWは、シュータ部4上に落下して、図3の搬
送路41の部分拡大図に示すようにV字状の搬送路41
内を進んで行くが、その落ち方によっては、ワッシャW
が、V字型搬送路の外側の内壁面412方向に倒れて進
む場合(A)と、内側の内壁面413方向に倒れる場合
(B)がある。
【0022】多くのワッシャWが、それぞれの内壁面に
倒れて並んで搬送される場合、Aの場合とBの場合とを
比較すると、Aの場合の方が隣接するワッシャ同士が重
なる割合が多い。これは、各内壁面がそれぞれ内側、外
側に曲面を形成しているので、図4(a)に示すよう
に、Aの場合には、ワッシャWは、端のA1とA2の2
カ所で内壁面412に接して、それだけ安定して内壁面
との摩擦力も大きくなるため、振動によって前方に進み
にくく、後続のワッシャWに押されるようになって重な
りが生じるものと考えられる。
【0023】一方、Bの場合には、図4(b)に示すよ
うにワッシャWは、B1の1カ所のみで内壁面413に
接しているため、なめらかに搬送され重なりも生じにく
い。したがって、上述の棚3の最高部31からシュータ
部4にワッシャWが落下する際に、できるだけBの状態
で搬送されるようにするのが望ましい。そこで、本実施
の形態においては、棚3の最高部31を外側に張り出さ
せて、ワッシャWの落下位置を移動させることにより、
これを実現している。
【0024】すなわち、図5の部分縦断面図に示すよう
に、最高部31から落下したワッシャが、まず、外側の
内壁面412部に当たるように、当該最高部31がシュ
ータ部4の上方に張り出すようになっており、内壁面4
12に落下したワッシャWは、その衝突の反動で、反対
の内壁面413方向に倒れるので、シュータ部4上に落
下したほとんどのワッシャWは、図3のBの状態で搬送
されることになる。
【0025】さて、このようにして搬送路41を進んで
きたワッシャWは、図6の部分拡大図に示すように、ま
ず、内側の内壁面413に形成された開口部42に達す
る。図7は、図6のX−X線における縦断面図であっ
て、開口部42は、ほぼワッシャWの直径に等しい幅D
1を有する敷居部421を残してその上方に形成されて
おり、ワッシャW1の径方向に重なったワッシャW2が
あると、この開口部42を通過する際に自重により落下
するようになっている。落下したワッシャW2は、部品
回収カバー5(図1参照)に回収され、ボウル2の側面
に形成された回収穴21を介して、ボウル2内に回収さ
れる。
【0026】図6に戻り、開口部42を過ぎたワッシャ
Wは、次に内壁面412に形成された切欠き部43に進
む。この切欠き部43は、内壁面412に、ワッシャW
の厚さより若干小さな幅D2の敷居部431を残して形
成され、内壁面413の当該切欠き部43に対向する部
分には、傾斜角調整用のスぺーサ432が設置される。
【0027】このスぺーサ432は、ワッシャWがスム
ーズに搬送されるように、その横断面が、端の部分は薄
く中央に行くほど厚くなる、いわば蒲鉾状に形成されて
おり、その中央部の厚さは、所定の傾斜角を形成するた
め、上にいくほど厚くなっている。図8は、図6のY−
Y線における縦断面図である。同図に示すように、スぺ
ーサ432は、上に行くほど厚くなっており、内壁面4
13に対し一定の傾斜αを有している。
【0028】このスぺーサ432を、内壁面413に形
成された凹部433に嵌合させて固定すれば、結局、内
壁面413の鉛直方向に対する傾斜角がαだけ減少して
角度が急になる。従来の傾斜角では、部品の材質が樹脂
などのため重量が軽かったり、あるいは直径が大きく
て、それだけワッシャW3とワッシャW4との静摩擦が
大きくて、上方に重なったワッシャW4が落下しなかっ
た場合でも、上記スぺーサ432により傾斜角が急にな
ったため、ワッシャW4にかかる重力の傾斜面に沿った
成分が増加してワッシャW4がワッシャW3の表面を滑
るようにして落下する。これにより、ワッシャW3、W
4の重なりが完全に分離される。
【0029】スぺーサ432の傾斜角αは、搬送される
部品の形状、材質、重さ、表面の粗さなどによって異な
り、それぞれの部品ごとに最適な傾斜角αを有するスぺ
ーサが用意され、交換可能なようになっている。このス
ぺーサ432の材質には限定はないが、加工の容易性や
経済性を考慮すると樹脂で製作するのが望ましい。
【0030】このように開口部42、および切欠き部4
3によって、ワッシャWは、その厚さ方向および径方向
の重なりを排除して、完全に1個に分離された状態で、
さらに搬送路41を進み、その先端部から落下して下方
に配置された計数器6にて確実に計数される。この計数
器6の構成は、上述した図14の計数器160と同じな
ので、ここで改めて説明しない。
【0031】搬送路41の先端部から落下したワッシャ
Wは、上記計数器6の光電検出部を通過して計数された
後、包装装置等に供給される。例えば、ワッシャを10
個ずつ包装装置によってビニール袋にパッケージするよ
うな場合を考えると、計数器6に10個計数するごとに
信号を発するように設定し、図示しない制御装置によ
り、上記信号を受けるたびに加振部1の振動を停止し、
包装装置による10個分のパッケージが終了すると再び
加振してワッシャを供給し、次のパッケージを行うよう
に制御すればよい。
【0032】なお、計数器6で10個計数して信号を発
しても、ボウル2の振動が瞬時に停止するとは限らず、
そのため搬送路41先端部まで搬送されてきた次のワッ
シャがそのまま落下して余分に供給されてしまうおそれ
がある。このようなミスを避けるため、例えば、搬送路
41の先端部と上記計数器6の間に、電動で開閉するシ
ャッター(図示せず)を設けておき、上記計数器6から
の信号を受けたときに、当該シャッターにより供給路を
遮蔽して余分なワッシャが包装装置に供給されないよう
にすればよい。
【0033】しかし、このような場合でも、搬送路41
の先端部と、その真下にある計数器6の光電検出部との
距離が大きければ、10個計数した段階ですでに次のワ
ッシャが落下を開始し、さらには2個目のワッシャまで
も落下する場合がある。すると、シャッターには2個の
ワッシャが、溜っていることになり、次のパッケージの
ためシャッターを開放すると、2個が一度に計数器6の
光電検出部を通過してしまい、やはり計数ミスが生じ
る。
【0034】 したがって、計数器6の光電検出部は、
シャッターを設けるスペースを残してできるだけ搬送路
41の先端部に近い位置に設ける方が望ましい。なお、
本実施の形態においては、スぺーサ432を内壁面41
3に形成された凹部433に嵌合させることにより固定
させたが、その他の方法、例えば、当該スぺーサ432
を内壁面413の裏面からボルトで固定する方法とか、
または、スぺーサ432を鉄などの磁性体で形成し、内
壁面413の裏面に永久磁石を設置してその磁力により
スぺーサ432を固定する方法などが考えられる。(第1の参考例) この第1の参考例においては、基本的な構成は、上記
施の形態と同様であって、ただ、切欠き部43に対向す
る内壁面の傾斜角を可変にする構造が異なるだけなの
で、この特徴的な部分のみ以下説明する。
【0035】 上記実施の形態では、切欠き部43の対
向壁面にスぺーサを設置してその傾斜角を調整したが、
参考例においては、搬送路の切欠き部に相当する部分
を他の搬送路から切り離して独立とし、これを回動可能
とした点に特徴がある。すなわち、図9の部分拡大図に
示すように、シュータ部4は、第1の搬送路44と、第
2の搬送路45と、この第1、第2の搬送路の間に配設
され、後述する軸線に対して回動可能な回動可能搬送路
46と、からなる。
【0036】図10は、図9のZ−Z線における縦断面
図である。同図に示すように回動可能搬送路46は、そ
の下部に保持部465を有し、この保持部465はボウ
ル2の側面に固定されて横に延びるアーム463の先端
部にボルト464で固定されており、このボルト464
をゆるめることによりその軸線について回動可能となっ
ている。
【0037】回動可能搬送路46の回動後も、各搬送路
をワッシャWが、なめらかに進むことができるように、
V字底411の連続性が維持されなければならず、その
ため、ボルト464は、図9における回動可能搬送路4
6のV字底の両端の点P1、P2を結ぶ軸線にできるだ
け一致するように取り付けられる。また、図10の1点
鎖線は、第1の搬送路44の内壁面441、442の表
面、第2の搬送路45の内壁面451、452の表面を
それぞれ示しており、これからも分かるように、各搬送
路のV字状の開き幅は、第1の搬送路44、回動可能搬
送路46、第2の搬送路45と搬送路の先端側(下流
側)に行くほど広くなっている。これにより、回動可能
搬送路46は、両一点鎖線の間で回動しても部品の搬送
に支障を生じないようになっている。
【0038】なお、ボルト464によって形成される回
転軸と図9のP1−P2線を完全に一致させることは実
際は難しいため、回動角が大きくなると、P1点、P2
点が移動してV字底411の連続性が害されるおそれが
ある。これによるワッシャWの詰まりを避けるために
は、上述の構成の他、第1の搬送路44、回動可能搬送
路46、第2の搬送路45の順に、その設定位置を漸次
低くし、V字底が下流側ほど低くなるように段差を設定
しておく方が望ましい。これによりV字底が少しぐらい
ずれても、上記段差部における落下により解消されて、
ワッシャの流れが詰まるおそれがない。
【0039】 なお、回動可能搬送路46の内壁面46
1に設けられた切欠き部43の形状は、上記実施の形態
と同様なので、その説明は省略する。また、アーム46
3は、加振部1によりボウル2に加えられた振動を確実
に回動可能搬送路46にも伝えることができるように剛
性の大きな材質で形成されるのが望ましい。
【0040】 以上、本参考例によれば、搬送路の切欠
き部を有する部分を切り離して回動可能にしたので、こ
の回動可能搬送路を回動させるだけで、被搬送部品ごと
に切欠き部に対向する斜面の傾斜角を容易に変更でき、
部品の重なり防止が確実にできるようになった。(第2の参考例) この第2の参考例においては、第1の参考例と同様、基
本的な構成については上記実施の形態と同じであって、
ただ、切欠き部43に対向する内壁面の傾斜を可変にす
る構造が、異なるだけなので、この特徴的な部分のみ説
明する。
【0041】 上記実施の形態や第1の参考例では、切
欠き部43の対向斜面の傾斜角をある程度大きく変化さ
せることができたが、搬送する部品の種類が限られ、微
少な角度調整のみで対応できる場合には、以下に述べる
第2の参考例は有効である。図11は、シュータ部4の
切欠き部43部分の拡大図である。同図に示すようにシ
ュータ部4は、バネ鋼などのある程度の可撓性を有する
部材により一体に成形され、搬送路47の内壁面472
の切欠き43に対向する部分の裏面に配設された押圧機
構48の押圧バー481により、当該内壁面472を押
圧することによりその傾斜角を変更できるようになって
いる。この傾斜角の変更が容易なように、内壁面47の
上記押圧部上方には、大きな切欠き部473が設けられ
ている。
【0042】図12は、図11のR−R線における縦断
面図である。押圧機構48は、紙面に垂直な支軸483
によってボウル2の側面に固定されたアーム482の先
端部に回動可能に軸支された押圧バー481の下端部
を、ボルト484によってアーム482方向に締め付け
ることによって、押圧バー481の上端部が矢印方向に
回動して内壁面472をその傾斜が急になる方向に押圧
し、その傾斜角を変化させるようになっている。
【0043】 これにより、搬送される部材の大きさ
や、形状や、材質に応じた最適な傾斜角の設定が可能と
なる。以上、本発明の実施の形態について説明してきた
が、本発明は、以上に述べた実施の形態に限定されない
のは勿論である。特に、上記実施の形態は、ボウルフ
ィーダの円弧状のシュータ部に重なりの防止用の切欠き
部を設けたものを示したが、重なりの防止という点に着
目すれば、ボウルフィーダに限定する必要は全くなく、
例えば、直線状のV字型搬送路に振動を加えて部品を供
給するリニアフィーダにも適用可能である。この場合に
は、当該リニアフィーダの横断面がV字状の搬送路途中
に切欠き部を設け、この搬送路全体をV字底に沿った軸
線に対して回動させることにより、当該切欠き部の対向
斜面の傾斜角を変化させればよく、上記実施例における
ような円弧状の搬送路の一部の内壁面の傾斜させるよう
な困難さはない。
【0044】また、上述の実施の形態においては、被供
給部品が特定のワッシャの場合についてのみ説明した
が、サイズの異なる他のワッシャや、その他のボルトな
どの部品であってもよい。この場合には、当該部品の形
状に合わせて、開口部42、切欠き部43のそれぞれに
おける敷居部421、431の高さを適当に設定すれば
よい。
【0045】また、切欠き部43は、要するに重なった
部品が落下するために設けられているのであるから、開
口部42と同様な窓状の開口部であっても構わない。さ
らに、シュータ部の搬送路の横断面の形状も、少なくと
も切欠き部や開口部を設けた部分がV字形状であればよ
い。
【0046】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ば、横断面がV字型の搬送路途中に設けられた部品の重
なり防止のための切欠きもしくは開口部に対向する斜面
の傾斜角を可変にしたので、搬送される部品の形状や、
材質の違いに応じてその部品に最適な傾斜角を設定する
ことが可能となり、これにより確実に部品同士の重なり
を防止することができるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るボウルフィーダの外観斜視図であ
る。
【図2】上記ボウルフィーダの平面図である。
【図3】上記ボウルフィーダのシュータ部の搬送路を移
動するワッシャの状態を示す部分拡大図である。
【図4】図3において、搬送路の内壁面とワッシャの接
触の様子をそれぞれ示す図である。
【図5】螺旋状の棚を上ってきたワッシャが、シュータ
部に落下する様子を示す縦断面図である。
【図6】搬送路をワッシャが縦方向に重なって開口部に
進んでいく様子を示す部分拡大図である。
【図7】図6におけるX−X線における縦断面図であ
る。
【図8】図6におけるY−Y線における縦断面図であ
る。
【図9】品供給装置の第1の参考例における搬送路の
切欠き部付近の部分拡大図である。
【図10】図9におけるZ−Z線における縦断面図であ
る。
【図11】品供給装置の第2の参考例における搬送路
の切欠き部付近の部分拡大図である。
【図12】図11のR−R線における縦断面図である。
【図13】従来のボウルフィーダの外観斜視図である。
【図14】上記ボウルフィーダの平面図である。
【図15】図14のS−S線における縦断面図である。
【符号の説明】
1 加振装置 2 ボウル 3 棚 4 シュータ部 5 部品回収カバー 6 計数器 21 回収穴 32 引き出し板 41 搬送路 42 開口部 43 切欠き部 46 回動可能搬送路 48 押圧機構 421、431 敷居部 432 スぺーサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B65B 35/06 B65B 35/14 B65B 35/34 B65B 37/04 B65G 47/14

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 搬送路に振動を加えて、当該搬送路上の
    部品を所定位置に供給する部品供給装置において、 前記搬送路の少なくとも一部は、その横断面がV字形状
    であって、当該V字形状部の一方の内壁である第1の内
    壁には、搬送される部品の第1の高さ以下の壁を残して
    形成された切欠きもしくは開口部が設けられ、 もう一方の第2の内壁の、少なくとも当該切欠きもしく
    は開口部の位置に対向する部分には、スペーサが着脱自
    在に装着されており、 前記スペーサの断面形状は、その横断面が、部品の搬送
    方向に沿って端の部分は薄く中央に行くほど厚くなるほ
    ぼ蒲鉾状に形成されると共に、その中央部の厚さは、前
    記V字溝の底部から離れるほど厚くなっており、当該ス
    ペーサを交換することにより、前記第1の内壁に設けら
    れた切欠きもしくは開口部に対向する部分の傾斜角を可
    変とした ことを特徴とする部品供給装置。
  2. 【請求項2】 前記第2の内壁には、前記第1の内壁の
    切欠きもしくは開口部と対向する位置より搬送方向上流
    側に、前記第1の高さより高い第2の高さを残して形成
    された開口部が設けられており、 前記搬送される部品はワッシャーであって、前記第1の
    高さは前記ワッシャーの厚みであり、前記第2の高さ
    は、前記ワッシャーの直径とほぼ等しい高さであること
    を特徴とする請求項1に記載の部品供給装置。
  3. 【請求項3】 ボウル内に部品を収納し、このボウルを
    加振することにより、当該部品をボウル内周面に沿って
    設けられた螺旋状の棚を上らせ、その最高部から、前記
    搬送路上に部品を落下させる構造を有し、 前記搬送路は、その搬送経路がほぼ円弧状に湾曲してい
    ると共に、前記第1の内壁は、前記湾曲方向に対して外
    側の内壁であって、前記最高部からの部品の落下位置が
    前記第1の内壁であることを特徴とする請求項1又は2
    に記載の部品供給装置。
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