JP3485782B2 - 吸い込み・吹き出し機 - Google Patents

吸い込み・吹き出し機

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JP3485782B2
JP3485782B2 JP00584098A JP584098A JP3485782B2 JP 3485782 B2 JP3485782 B2 JP 3485782B2 JP 00584098 A JP00584098 A JP 00584098A JP 584098 A JP584098 A JP 584098A JP 3485782 B2 JP3485782 B2 JP 3485782B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明が属する技術分野】本発明は、駆動原動機を配置
したケーシングと、ケーシングに形成されるブロアスパ
イラルとを有し、ブロアスパイラルが、その内部で回転
し且つ駆動原動機の軸と連結されるブロアホイールを備
え、ブロアホイールが、そのハブから周縁方向に延びて
いる壁の両側に羽根を有し、ブロアスパイラルが、半径
方向の両端壁に少なくとも一つの空気侵入穴を有し、両
端壁のうち一方の端壁が、駆動原動機を取り囲むケーシ
ングの一部分として形成され、この端壁に設けた空気侵
入穴が、ケーシングの内部空間をブロアホイールの吸い
込み領域と連通させている、手で操縦される吸い込み・
吹き出し機に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】ドイツ特許公開第3836748号公報に記載
されている吹き出し・吸い込み装置は、駆動電動機を収
容している持ち運び可能なケーシングを有している。ケ
ーシングにはブロアスパイラルが形成され、ブロアスパ
イラル内には回転するブロアホイールが設けられてい
る。このブロアホイールは駆動電動機の軸に連結され、
駆動電動機によって駆動される。ブロアホイールは、そ
のハブから周縁の方向に延びる壁を有している。この壁
は両側に羽根装置を備えているので、ファンは双流型で
ある。このためブロアスパイラルは半径方向の両端壁に
それぞれ空気侵入穴を備えている。両端壁の一方の端壁
は、駆動電動機を取り囲むケーシングの一部分でもあ
り、従ってこの端壁に設けた空気侵入穴を介してケーシ
ングの内部空間(その中に駆動電動機が配置されている)
はブロアホイールの吸い込み領域に連通している。
【０００３】ドイツ特許公開第3125889号公報に記載さ
れている、手で操縦される吹き出し機は、内燃機関を収
納させたケーシングと、ケーシングに形成されブロアホ
イールを内設したブロアスパイラルとを有している。ブ
ロアスパイラルは、半径方向の両端壁の一方の端壁に空
気侵入穴を有し、この空気侵入穴は、ブロアスパイラル
の駆動原動機側の端面または反対側の端壁に形成され
る。後者の場合、空気は外面から直接ブロアホイール内
に吸い込まれ、一方端壁が駆動原動機側で開口している
場合には、吸い込み空気は駆動原動機である内燃機関の
傍を通りすぎてこれを冷却する。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、請求
項1の前提概念に記載の吸い込み・吹き出し機において、
駆動原動機の熱の発生が多い作動段階でも効果的な冷却
が達成され、駆動エネルギーが可能な限り好適に利用さ
れるような吸い込み・吹き出し機を提供することであ
る。
【０００５】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するため、駆動原動機の軸に、ケーシングの外面から
吸込まれた冷却空気流を搬送すると共にこの冷却空気流
をケーシングの内部空間内に設けた冷却すべき駆動原動
機に供給するファンホイールが連結されていることを特
徴とするものである。
【０００６】本発明の主な利点は、冷却空気をブロアホ
イールを用いて吸い込み、このようにして極めて迅速に
ケーシングから搬出させることにある。さらに、熱い空
気がケーシングの内部空間から直接外部へ誘導されず、
熱い空気にはかなりの量の新気が混合されるので、急速
な温度降下が生じる。しかし、特定の作業に対して必要
であれば、例えば新気の量を少なくしてブロアスパイラ
ルから暖気流を吹き出すようにしてもよい。他の主要な
利点は、ファンホイールによって生じる冷却空気流の運
動エネルギーが回収され、ファンホイール内において冷
却空気流がブロアホイールに供給されることにある。こ
れにより過給効果が発生し、ファンホイールの出力の一
部はブロアホイールの吹き出し力として利用される。
【０００７】本発明は、特に、シリンダまたはシリンダ
ヘッドに一体成形され熱エネルギーを冷却空気流に放出
する冷却リブを備える内燃機関を駆動原動機とするよう
な吸い込み・吹き出し機に適している。内燃機関の熱の
発生は非常に高いので、電動型の場合に比べて著しい量
の熱エネルギーを放出しなければならない。
【０００８】ファンホイールとブロアホイールとは、内
燃機関のクランクケースから突出しているクランク軸の
端部にそれぞれ相対回転不能に保持されている。この場
合、内燃機関のクランク軸の一端がテーパ部分を有し、
このテーパ部分にファンホイールが圧接されているのが
合目的である。このようにして、ファンホイールの駆動
に必要な摩擦力(Kraftschluss)を保証し且つ製造が極め
て容易な圧接結合が達成される。
【０００９】ブロアホイールの有利な構成によれば、羽
根の間にある壁が平坦に形成され且つクランク軸の回転
軸線に対して直角に延びている。ケーシングまたはブロ
アスパイラルをできるだけ簡潔に構成するため、内部空
間とブロアスパイラルの間の端壁に一つの空気侵入穴だ
けが設けられ、この場合この空気侵入穴が円形面として
形成されているのが合目的である。本発明の構成におい
ては、端壁の領域における軸の支持は必要ない。冷却空
気流による過給効率は圧力降下によって制御できる。従
って、冷却空気流を、ブロアホイールの半径に関して特
定の半径内において、羽根を備えたブロアホイールに供
給するのが有利である。他方、空気侵入穴の大きさは、
内部空間からブロアスパイラルへ移行する際の圧力のロ
スを回避できるほどの大きさでなければならない。それ
ゆえ、ケーシングに隣接する端壁に設けた空気侵入穴
が、ブロアホイールの回転軸線を中心とする半径であっ
て最大でブロアホイールの外径の５／７であるような半
径内に配置されているのが合目的である。それぞれの側
の羽根によって搬送される部分空気流の量は、特に羽根
の種類及び大きさによって決定される。従って、ブロア
ホイールの外周において、且つ壁の駆動原動機側または
内部空間側において、羽根が、壁の他の側に設けた羽根
の幅のほぼ半分であるような幅を有しているのが合目的
である。
【００１０】
【発明の実施形態】次に、本発明の実施形態を添付の図
面を用いて説明する。図１には吸い込み・吹き出し機１
が図示されている。そのケーシング２内には駆動原動機
が配置されている。ケーシング２はブロアスパイラル３
を有し、ブロアスパイラル３の端壁８には複数の空気侵
入穴が設けられ、ブロアスパイラル３の端部には吹き出
し管５が配置されている。吸い込み・吹き出し機１は、
その操作に用いるようにケーシング２の上面に配置され
るグリップ６を有している。ケーシング２の下部領域に
は機脚７が形成されている。
【００１１】図２は吸い込み・吹き出し機の他の実施形
態の断面図であり、吸い込み・吹き出し機１０の駆動原
動機１１の詳細を示すものである。ケーシング１２内に
は、駆動原動機としての内燃機関１１が配置されてい
る。内燃機関１１は点火プラグ１９を備えると共に、吸
い込み側にエアフィルタ１４と気化器１８を、そして排
気側に排気ガス消音器２３を有している。シリンダ１
１''内にはピストン２０が長手方向に移動可能に案内さ
れている。ピストン２０は連接棒２１を介してクランク
軸２２を回転させる。ケーシング１２の上部領域にはグ
リップ１６が配置され、グリップ１６にはスロットルレ
バー１７が可動に支持されている。
【００１２】図３は図２の線ＩＩＩ−ＩＩＩに沿った断
面図である。この断面図からわかるように、ケーシング
１２によって画成された内部空間３３内に駆動原動機と
しての内燃機関１１が配置されている。内燃機関１１
は、そのシリンダ１１''とシリンダヘッド１１'の領域
に複数の冷却リブ２９を有している。シリンダ１１''内
で案内されているピストン２０は、連接棒２１により、
玉軸受２４，２４'で支持されているクランク軸２２を
駆動する。クランク軸２２の端部２２'にはファンホイ
ール３０が摩擦を伴って保持されている。このような保
持は、ファンホイール３０のハブ３２をクランク軸２２
のテーパ部分２２ａに圧接させることにより簡単に達成
される。ファンホイール３０の前方には、クランク軸２
２の端部２２'に始動装置２６が配置されている。ファ
ンホイール３０は、矢印ＫLの方向に空気流を発生させ
るための羽根３１を有している。空気流は内燃機関１１
の冷却リブ２９へ案内され、内燃機関１１の排熱を吸収
する。
【００１３】ケーシング１２の側部にはブロアスパイラ
ル１３が配置されている。ブロアスパイラル１３の端壁
１３''は内部空間３３を画成するためにも用いる。端壁
１３''内には空気侵入穴２８が設けられている。空気侵
入穴２８は円筒状の面として形成するのが合目的であ
り、クランク軸２２の回転軸線Ｄを中心に半径ＲLを有
している。ブロアスパイラル１３の他の端壁１３'に
は、空気侵入穴２８の貫流横断面積よりも小さな貫流横
断面積を有する空気侵入穴２７が設けられている。ブロ
アスパイラル１３の内部にはブロアホイール３５が配置
されている。ブロアホイール３５のハブ３４は連結部材
２５に摩擦を伴って保持されており、この連結部材２５
によりクランク軸２２の端部２２''に固定されている。
【００１４】ブロアホイール３５の外径ＲGは空気侵入
穴２８の半径ＲLよりもかなり大きい。図示した実施形
態の場合、ＲLとＲGの比は５：７である。ブロアホイー
ル３５は、その外周まで半径方向に延びている平坦な壁
３６を有している。壁３６は回転軸線Ｄに対して直角に
延びている。ブロアホイール３５は、壁３６の内部空間
３３または内燃機関１１側に、複数の羽根３７から成る
装置を有しており、従って半径方向に空気流が生じる。
壁３６の逆の側には羽根３８から成る装置が設けられ、
この装置によっても半径方向に空気流が発生する。外気
は空気侵入穴２７を通って吸込まれて吹き出し空気流が
発生し、一方ブロアホイール３５の内部空間３３側は空
気を内部空間３３から空気侵入穴２８により吸い込む。
このようにして冷却空気流ＫLがブロアホイール３５の
吸い込み領域に達し、その際はね３７がこの空気流を加
速して、羽根３８によって生じる空気流と共に吹き出し
管に供給するようにして、冷却空気流の運動エネルギー
が活用される。羽根の大きさ及び(または)空気侵入穴の
大きさに応じて、発生する部分空気流の量が決定され
る。図示した実施形態の場合、ブロアホイール３５の周
縁における羽根３７の幅Ｂ1は羽根３８の幅Ｂ2のほぼ半
分である。
【図面の簡単な説明】
【図1】吹き出し管を上部に配置した吸い込み・吹き出し
機の斜視図である。
【図２】吹き出し管を下部に配置した吸い込み・吹き出
し機の断面図である。
【図３】駆動原動機とブロアスパイラルを備えたケーシ
ングの断面図である。
【符号の説明】
１；１０ 吸い込み・吹き出し機 ２；１２ ケーシング ３；１３ ブロアスパイラル ４；２７，２８ 空気侵入穴 ８；１３'，１３'' ブロアスパイラルの端壁 １１ 内燃機関（駆動原動機） ２２ クランク軸 ３０ ファンホイール ３３ 内部空間 ３５ ブロアホイール ３７，３８ 羽根
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ゲオルク ベッカー ドイツ連邦共和国 デー・71409 シュ ヴァイクハイム ラインテルシュトラー セ 49 (72)発明者 トーマス エルスナー ドイツ連邦共和国 デー・71364 ヴィ ンネンデン バーハー ヴェーク 13 (56)参考文献 実開 昭62−16110（ＪＰ，Ｕ) (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) F04D 25/08 304 F04D 29/58 B08B 5/02 E01H 1/08 F02B 63/00 F02B 63/02 F02B 65/00

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】駆動原動機(１１)を収容しているケーシン
    グ(２；１２)と、ケーシング(２；１２)に形成されるブ
    ロアスパイラル(３；１３)とを有し、ブロアスパイラル
    (３；１３)が、その内部で回転し且つ駆動原動機(１１)
    の軸と連結されるブロアホイール(３５)を備え、ブロア
    ホイール(３５)が、そのハブ(３４)から周縁方向に延び
    ている壁(３６)の両側に羽根(３７；３８)を有し、ブロ
    アスパイラル(３；13)が、半径方向の両端壁(８；１
    ３'，１３'')に少なくとも一つの空気侵入穴(４；２
    ７，２８)を有し、両端壁のうち一方の端壁(13'')が、
    駆動原動機(11)を取り囲むケーシング(2;12)の一部分と
    して形成され、この端壁(13'')に設けた空気侵入穴(28)
    が、ケーシング(2;12)の内部空間(33)をブロアホイール
    (35)の吸い込み領域と連通させている、手で操縦される
    吸い込み・吹き出し機において、 駆動原動機(11)の軸に、ケーシング(2;12)の外面から吸
    込まれた冷却空気流(ＫL)を搬送すると共にこの冷却空
    気流(ＫL)をケーシング(2;12)の内部空間(33)内に設け
    た冷却すべき駆動原動機(11)に供給するファンホイール
    (30)が連結されていることを特徴とする吸い込み・吹き
    出し機。
  2. 【請求項２】駆動原動機が、シリンダ(11'')またはシリ
    ンダヘッド(11')に一体成形された冷却リブ(29)を備え
    る内燃機関(11)であることを特徴とする、請求項1に記
    載の吸い込み・吹き出し機。
  3. 【請求項３】ファンホイール(30)とブロアホイール(35)
    とが、内燃機関(11)のクランクケースから突出している
    クランク軸(22)の端部にそれぞれ相対回転不能に保持さ
    れていることを特徴とする、請求項２に記載の吸い込み
    ・吹き出し機。
  4. 【請求項４】内燃機関(11)のクランク軸(22)の一端(2
    2')がテーパ部分(22ａ)を有し、このテーパ部分(22ａ)
    にファンホイール(30)が圧接されていることを特徴とす
    る、請求項３に記載の吸い込み・吹き出し機。
  5. 【請求項５】ブロアホイール(35)の壁(36)が、羽根(3
    7，38)の間において平坦に形成され且つクランク軸(22)
    の回転軸線(Ｄ)に対して直角に延びていることを特徴と
    する、請求項1から４までのいずれか一つに記載の吸い
    込み・吹き出し機。
  6. 【請求項６】空気侵入穴(28)が、内部空間(33)とブロア
    スパイラル(13)の間の端壁(13'')に円形面として形成さ
    れていることを特徴とする、請求項1から５までのいず
    れか一つに記載の吸い込み・吹き出し機。
  7. 【請求項７】ケーシング(12)に隣接する端壁(13'')に設
    けた空気侵入穴(28)が、ブロアホイール(35)の回転軸線
    を中心とする半径(ＲL)であって最大でブロアホイール
    (35)の外径(ＲG)の５／７であるような半径(ＲL)内に配
    置されていることを特徴とする、請求項1から６までの
    いずれか一つに記載の吸い込み・吹き出し機。
  8. 【請求項８】ブロアホイール(35)の外周において、且つ
    壁(36)の駆動原動機(11)側または内部空間(33)側におい
    て、羽根(37)が、壁(36)の他の側に設けた羽根(38)の幅
    (Ｂ2)のほぼ半分であるような幅(Ｂ1)を有していること
    を特徴とする、請求項1から７までのいずれか一つに記
    載の吸い込み・吹き出し機。
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