JP3485260B2 - 分布反射光導波路及びこれを含む光素子 - Google Patents

分布反射光導波路及びこれを含む光素子

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は分布反射光導波路及
びこれを含む光素子、例えば、分布帰還型レーザや分布
反射型レーザに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、屈折率の異なる半導体コア層を有
する半導体光導波路のみを、光軸方向に、交互に縦列に
接続した光導波路が知られている。以下、これを半導体
分布反射光導波路と呼ぶ。
【0003】半導体分布反射光導波路は半導体コア層の
屈折率が光軸方向に沿って周期的に変化する構造である
ため、特定波長の光のみを通過させるフィルタ機能を持
っており、光フィルタ素子単独として使用されたり、分
布帰還型レーザや分布反射型レーザ等の光素子に組み込
まれて使用される。
【0004】図5(a)に、半導体分布反射光導波路を
模式的に示す。
【0005】図5(a)において、基板30上に、半導
体材料により下部クラッド層31、コア層32及び上部
クラッド層33が順次積層されている。コア層32を上
下に挟む下部クラッド層31と上部クラッド層33の屈
折率は、コア層32の屈折率よりも小さい。このとき、
コア層32は第1コア層32aと第2コア層32bで構
成され、第1コア層32aを積層後、該第1コア層32
aを光軸方向に鋸歯上に切り込み、その上に第1コア層
32aとは屈折率の異なる第2コア層32bを埋め込ん
だものである。
【0006】これにより、第1コア層32aの山部分近
傍における平均屈折率と、谷部分近傍における平均屈折
率とが異なるから、屈折率の異なる半導体コア層を有す
る半導体光導波路のみが光軸方向に交互に縦列に接続し
た構造、つまり半導体分布反射光導波路となる。
【0007】しかし、半導体分布反射光導波路は半導体
光導波路のみを縦列に接続したものであるため、半導体
材料の屈折率が温度依存性(通常、正の温度係数)を有
するので、光通過波長も温度依存性を示す。
【0008】また、半導体分布反射光導波路を分布帰還
型レーザや分布反射型レーザ等のレーザ素子に応用た場
合は、半導体材料の屈折率の温度依存性が影響して、発
振波長が温度変化に連動して変化する。例えば、InP
半導体レーザ素子に半導体分布反射光導波路を応用した
場合には、発振波長は約0.1nm/°Cの温度依存性
を有する。
【0009】従来は、光通過波長や発振波長を安定させ
るために、図5(b)に示すように、ペルチェ素子34
による温度制御を必要としており、消費電力の増加とレ
ーザ素子構造の複雑化が生じている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明では、
温度依存性を有しない分布反射光導波路及び光素子を提
供することを目的とする。また、温度依存性を自在に選
定できる分布反射光導波路及び光素子を提供することを
目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明では、半導体とポ
リマーとでは通常、屈折率が異なり(一般にポリマーの
方が屈折率が小さい)、また、屈折率の温度係数の符号
が正負異なることに着目し、半導体材料製の光導波路と
ポリマー材料製の光導波路とを組み合わせて、分布反射
光導波路全体として屈折率の温度依存性を小さくした
り、正又は負、所望の温度係数にする。
【0012】請求項1に係る発明は分布反射光導波路で
あり、半導体コア層の上下に前記半導体コア層よりも屈
折率の小さな半導体クラッド層を積層した半導体光導波
路と、ポリマーコア層の上下に前記ポリマーコア層より
も屈折率の小さなポリマークラッド層を積層したポリマ
ー光導波路とが、光軸方向に、交互に縦列に接続された
ことを特徴とする。請求項2に係る発明は、請求項1に
係る発明において、光軸方向に隣り合う1対の前記半導
体光導波路と前記ポリマー光導波路が、これら半導体光
導波路とポリマー光導波路の光学的光路長の和が温度変
化に対して一定となるのに必要な導波路長を有すること
を特徴とする。
【0013】請求項3に係る発明は、請求項1に係る発
明において、Tを温度、ms とmp を正の奇数としたと
き、分布反射光導波路に通される光の波長λと、前記半
導体光導波路の等価屈折率neff,s と、前記ポリマー光
導波路の等価屈折率neff,p を用いて、光軸方向に隣り
合う1対の前記半導体光導波路と前記ポリマー光導波路
との光学的光路長の和Λが下式(1)で与えられる値に
設定され、且つ、前記正の奇数ms とmp は、ms ≧m
p のときは下式(2)を満たし、ms <mp のときは下
式(3)を満たすことを特徴とする。
【0014】 Λ =(λ/(4neff,s ))・ms +(λ/(4neff,p ))・mp …式(1) ms /mp =−(neff,s /neff,p 2 ・(∂neff,p /∂T)/(∂neff,s /∂T) =正の奇数 …式(2) mp /ms =−(neff,p /neff,s 2 ・(∂neff,s /∂T)/(∂neff,p /∂T) =正の奇数 …式(3)
【0015】請求項4に係る発明は光素子であり、請求
項1又は2又は3いずれかに係る発明の分布反射光導波
路を少なくとも含むことを特徴とする。
【0016】請求項5に係る発明はレーザ素子であり、
請求項1に記載の分布反射光導波路を活性領域の内側ま
たは外側に含むことを特徴とする。請求項6に係る発明
は、請求項5に係る発明において、Tを温度、ms とm
p を正の奇数としたとき、発振波長λと、前記半導体光
導波路の等価屈折率neff,s と、前記ポリマー光導波路
の等価屈折率neff,p を用いて、光軸方向に隣り合う1
対の前記半導体光導波路と前記ポリマー光導波路との光
学的光路長の和Λが前記式(1)で与えられる値に設定
され、且つ、前記正の奇数ms とmp は、ms ≧mp
ときは前記式(2)を満たし、ms <mp のときは前記
式(3)を満たすことを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、図1〜図4を参照して、本
発明の実施形態例を説明する。
【0018】図1に、本発明の実施形態例に係る分布反
射光導波路(光素子)の断面構造を模式的に示す。
【0019】図1において、1は半導体基板であり、
2、3及び4はそれぞれ半導体材料で作製された下部ク
ラッド層、コア層及び上部クラッド層であり、半導体下
部クラッド層2と半導体上部クラッド層4は半導体コア
層3よりも屈折率が小さい。これら半導体下部クラッド
層2、半導体コア層3及び半導体上部クラッド層4が半
導体基板1上に順次積層され、半導体コア層3が半導体
下部クラッド層2と半導体上部クラッド層4で挟まれて
いる。かくして、半導体コア層3の上下に半導体コア層
3よりも屈折率の小さな半導体下部クラッド層2と半導
体上部クラッド層4を積層してなる半導体光導波路8
が、半導体基板1上に、光軸方向に間を置いて複数形成
されている。
【0020】一方、図1中で、5、6及び7はそれぞれ
ポリマー材料で作製された下部クラッド層、コア層及び
上部クラッド層であり、ポリマー下部クラッド層5とポ
リマー上部クラッド層7はポリマーコア層5よりも屈折
率が小さい。これらポリマー下部クラッド層5、ポリマ
ーコア層6及びポリマー上部クラッド層7が、半導体光
導波路8間にて、半導体基板1上に順次積層され、ポリ
マーコア層6がポリマー下部クラッド層5とポリマー上
部クラッド層7で挟まれている。かくして、半導体光導
波路8間に、ポリマーコア層6の上下にポリマーコア層
6よりも屈折率の小さなポリマー下部クラッド層5とポ
リマー上部クラッド層7を積層てなるポリマー光導波路
9が形成されている。
【0021】このように半導体光導波路8とポリマー光
導波路9を光軸方向に交互に繰り返して半導体基板1上
に形成することにより、半導体光導波路8とポリマー光
導波路9が光軸方向に交互に縦列に接続された分布反射
光導波路構造が形成されている。ここで、半導体材料よ
りポリマー材料の方が屈折率が小さいものを使用してい
る。
【0022】図1に示した分布反射光導波路では、一般
に、半導体光導波路8の屈折率の温度係数は正であり、
ポリマー光導波路9の屈折率の温度係数は負であるか
ら、半導体光導波路8を構成する半導体材料及びポリマ
ー光導波路9を構成するポリマー材料を選択し、且つ、
半導体光導波路8及びポリマー光導波路9の各導波路長
を選択することにより、分布反射光導波路全体としての
屈折率の温度依存性を自在に設定することができ、従っ
て、分布反射光導波路の通過光波長の温度依存性を自在
に設定することができる。
【0023】特に、半導体光導波路8の屈折率の温度係
数(正)とポリマー光導波路9の屈折率の温度係数
(負)が相殺される材料及び導波路長を選択することに
より、分布反射光導波路構造の1周期の光学的光路長が
一定となり、温度依存性を有しなくなる。言い換えれ
ば、光軸方向に隣り合う1対の半導体光導波路8とポリ
マー光導波路9に、半導体光導波路8とポリマー光導波
路9との光学的光路長の和が温度変化に対して一定とな
るのに必要な導波路長Λs、Λpを持たせることによ
り、温度依存性がなくなる。
【0024】更に、具体的に言えば、正の奇数ms とm
p を導入したとき、分布反射光導波路の1周期、即ち、
光軸方向に隣り合う1対の半導体光導波路8とポリマー
光導波路9との光学的光路長の和Λを前述の式(1)で
与えられる値に設定することにより、分布反射光導波路
に通される波長λの光に対し、温度依存性を有しなくな
る。但し、正の奇数ms とmp は、それの大小関係に応
じて、ms ≧mp のときは前述の式(2)を満たし、m
s <mp のときは前述の式(3)を満たすものとする。
【0025】式(1)において、λ/(4neff,s )は
等価屈折率neff,s の半導体光導波路8内を光が伝搬す
る時の1/4波長であり、λ/(4neff,p )は等価屈
折率neff,p のポリマー光導波路9内を光が伝搬する時
の1/4波長であり、ms とmp が正の奇数であること
から、式(1)で与えられる光路長の和Λはλ/2の整
数倍となり、フィルタ機能を効果的に発揮する。
【0026】式(2)又は式(3)は、式(1)を温度
Tで偏微分して得られる微分関数を0とする条件(∂Λ
/∂T=0)であり、これを満たすことにより、温度依
存性がなくなる。
【0027】上述したような構造の分布反射光導波路
は、単体で光フィルタ素子として使用されたり、適宜な
光素子に組み込んで使用される。その際、分布反射光導
波路全体としての屈折率の温度依存性を自在に設定する
ことができるから、温度依存性を全くなくしたり、所望
の温度係数のものに設定することができる。
【0028】次に、本発明の実施形態例に係る分布反射
光導波路を含む光素子として、分布帰還型レーザ及び分
布反射型レーザを説明する。
【0029】本実施形態例の分布帰還型レーザは、周期
構造として、半導体光導波路とポリマー光導波路が光軸
方向に交互に縦列に接続された分布反射光導波路を活性
領域の内側に含ませたレーザ素子である。
【0030】一方、本実施形態例の分布反射型レーザ
は、周期構造として、半導体光導波路とポリマー光導波
路が光軸方向に交互に縦列に接続された分布反射光導波
路を活性領域の外側に含ませたレーザ素子である。
【0031】図2〜図3を参照して、分布帰還型レーザ
の作製例を説明する。
【0032】まず、図2(a)に示すような活性層12
をコア層として有する半導体光導波路21を作製する。
例えば、n型InP基板10上に、有機金属化学気相成
長法により、n型InPよりなる下部クラッド層11、
InGaAsP(バンドギャップ波長:1.5μm)よ
りなる活性層(コア層)12、n型InPよりなる上部
クラッド層13を順次形成する。ここで、n型InP下
部クラッド層11とn型InP上部クラッド層13の屈
折率は、InGaAsP活性層(コア層)12の屈折率
よりも小さい。次に、炭化水素系ドライエッチングとエ
ピタキシャル成長を用いて、半絶縁(SI)InP層1
4によりn−InP下部クラッド層11、InGaAs
P活性層12及びn−InP上部クラッド層13の周り
を埋め込み、ダブルヘテロ埋め込みレーザ構造を形成し
た。
【0033】次に、図2(b)に示すように、半導体光
導波路21に対するエッチングマスク15をその表面に
形成する。例えば、0.2μm厚さのSiO2 膜を半導
体光導波路21の表面に堆積し、その上にフォトリソグ
ラフィ法を用いて長さ20μm、幅10μm、繰り返し
周期40μmのライン・スペースのレジストパターンを
形成し、このパターンを一旦CF4 ガスによる反応性イ
オンエッチングによりSiO2 膜に転写することによ
り、エッチングマスクとしてSiO2 マスク15を形成
した。
【0034】次に、図2(c)に示すように、SiO2
マスク15を用いて、臭素と窒素の混合ガスを用いた反
応性ビームエッチングにより、半導体光導波路21に周
期的に溝構造16を形成する。
【0035】つまり、溝構造16により、半導体光導波
路21を幅10μmの多数の光半導体光導波路8に40
μm周期で光軸方向に分断した。各半導体光導波路8の
コア層は活性層12である。
【0036】次に、図3(a)に示すように、各溝構造
16内に幅30μmのポリマー光導波路9を形成する。
具体的には、スピンコート法とフォトリソグラフィ法と
酸素ドライエッチングを用いて、各溝構造16内に、積
層方向(上下方向)に屈折率が異なるポリマー材料を積
層し、ポリマー光導波路構造を形成した。
【0037】但し、ポリマーコア層17は活性層であ
り、その厚さは1.0μmとした。図3中、18はポリ
マークラッド層であり、ポリマーコア層17よりも屈折
率が小さく、当該ポリマーコア層17の上下を挟んでい
る。
【0038】次に、各半導体光導波路8上のSiO2
スク15を除去した。これにより、コア層が活性層であ
る半導体光導波路8と、コア層が活性層であるポリマー
光導波路9が光軸方向に交互に縦列に接続された分布反
射光導波路構造が形成され、その結果、活性領域の内側
に周期構造が形成される。
【0039】次に、図3(b)に示すように、分布反射
光導波路の上下にp型とn型の金電極19、20を形成
し、更に、劈開法を用いて適宜な長さの素子を切り出
し、分布帰還型レーザ素子とした。
【0040】ここで、半導体光導波路8を構成する半導
体材料及びポリマー光導波路9を構成するポリマー材料
を選択し、且つ、半導体光導波路8及びポリマー光導波
路9の各導波路長を選択し、分布反射光導波路の1周
期、即ち、光軸方向に隣り合う1対の半導体光導波路8
とポリマー光導波路9との光学的光路長の和Λを前述の
式(1)で与えられる値に設定した。但し、式(1)中
のλは発振波長とし、正の奇数ms とmp は、それの大
小関係に応じて、ms ≧mp のときは前述の式(2)を
満たし、ms <mp のときは前述の式(3)を満たすも
のとする。
【0041】このようにして作製したレーザ素子は閾値
6mAで発振し、図4に示すように温度範囲10〜80
°Cにおいて、一定の波長で発振していることが判る。
【0042】これは、半導体とポリマーの屈折率の温度
係数の符号(正負)が異なるので、それぞれの温度依存
性が相殺されて、分布反射光導波構造の1周期の光学長
が温度にかかわらず一定となるため、発振波長が温度に
依存しなくなったためである。
【0043】即ち、前述したと同様、式(1)におい
て、λ/(4neff,s )は等価屈折率neff,s の半導体
光導波路8内を光が伝搬する時の1/4波長であり、λ
/(4neff,p )は等価屈折率neff,p のポリマー光導
波路9内を光が伝搬する時の1/4波長であり、ms
p が正の奇数であることから、式(1)で与えられる
光路長の和Λは発振波長λの1/2の整数倍となる。式
(2)又は式(3)は、式(1)を温度Tで偏微分して
得られる微分関数を0とする条件(∂Λ/∂T=0)で
あり、この条件を満たすことにより、発振波長に温度依
存性がなくなる。
【0044】なお、本実施形態例においては、発振波長
が温度に依存しなくなるように、半導体光導波路8の導
波路長とポリマー光導波路9の導波路長を選択したが、
発振波長の温度依存性を有するようにしても良く、これ
らの導波路長または材料を選択することで、温度に対す
る発振波長の依存性の傾きを正値でも負値でも自在に選
択でき、かつ、その絶対値も広範囲に選択できることは
明らかである。
【0045】また、本実施形態例ではInPを基板とす
るレーザについて述べたが、原理的にいって、GaAs
など他の半導体材料を基板に用いても本発明が適用可能
なことは明らかである。
【0046】更に、本実施形態例では分布帰還型レーザ
について述べたが、図示はしないが、半導体光導波路8
とポリマー光導波路9とを光軸方向に交互に縦列に接続
してなる分布反射光導波路を、活性領域の外側に形成す
ることにより、分布反射型レーザを構成することができ
る。
【0047】この分布反射型レーザにおいても、半導体
光導波路8及びポリマー光導波路9の光学的光路長の和
Λを前記式(1)で与えられる値に選択し、且つ、半導
体光導波路8及びポリマー光導波路9の材料を前記式
(2)又は式(3)を満たすように選択することによ
り、発振波長λの温度依存性がなくなる。あるいは、発
振波長λが所望の温度依存性を有するように、半導体光
導波路8及びポリマー光導波路9の材料、導波路長を選
択しても良い。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
分布反射光導波路が半導体光導波路とポリマー光導波路
とが光軸方向に交互に縦列に接続された構造であるか
ら、半導体光導波路の屈折率の温度係数(一般には正)
とポリマー光導波路の屈折率の温度係数(一般には負)
が相殺される材料及び導波路長を選択することで、分布
反射光導波路構造の1周期の光学長が一定となるため、
温度依存性がなくなる。特に、分布帰還型レーザや分布
反射型レーザの場合は、温度に対する発振波長の依存性
を有さないものを得ることができる。
【0049】また、半導体光導波路とポリマー光導波路
の材料及び導波路長を適当に選択することにより、温度
に対する発振波長や通過波長の依存性の傾きを正値でも
負値でも自在に選定することができ、且つ、その絶対値
も広範囲に選定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態例に係る分布反射光導波路の
構造を模式的に示す図。
【図2】本発明の実施形態例に係る分布帰還型レーザの
製造手順を示す図。
【図3】図2に続いて、本発明の実施形態例に係る分布
帰還型レーザの製造手順を示す図。
【図4】本発明の実施形態例に係る分布帰還型レーザの
発振波長の温度依存性の測定結果を示す図。
【図5】従来技術として、半導体光導波路のみの分布反
射光導波路の構造を模式的に示す。
【符号の説明】
1 基板 2 半導体光導波路の下部クラッド層 3 半導体光導波路のコア層 4 半導体光導波路の上部クラッド層 5 ポリマー光導波路の下部クラッド層 6 ポリマー光導波路のコア層 7 ポリマー光導波路の上部クラッド層 8 半導体光導波路 9 ポリマー光導波路 10 n−IP基板 11 n−IP下部クラッド層 12 InGaAsP活性層(コア層) 13 p−IP上部クラッド層 14 SI−InP層 15 SiO2 マスク 16 溝 17 ポリマーコア層 18 ポリマークラッド層 19 n電極 20 p電極 21 半導体光導波路 30 基板 31 下部クラッド層 32 コア層 33 上部クラッド層 34 ペルチェ素子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 都丸 暁 東京都千代田区大手町二丁目3番1号 日本電信電話株式会社内 (56)参考文献 特開 平11−97784(JP,A) 特開 平9−36495(JP,A) 特開 平9−289357(JP,A) 中野 義朗,多田 邦夫,FP共振器 と結合したDFB,DBRレーザとその 発信波長の温度補償特性の解析,電気学 会研究会資料 光・量子デバイス研究 会,日本,社団法人 電気学会,1984年 7月24日,Vol.OQR−84 N o. 54−69,pp.55−62 K. Tada etal,”Tem perature compensat ed coupled cavity diode lasers”,Opti cal and Quantum El ectronics,米国,Chapm an and Hall Ltd., 1984年,vol. 16, no. 5, pp. 463−469 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02B 6/122 G02B 6/13 H01S 5/12

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体コア層の上下に前記半導体コア層
    よりも屈折率の小さな半導体クラッド層を積層した半導
    体光導波路と、ポリマーコア層の上下に前記ポリマーコ
    ア層よりも屈折率の小さなポリマークラッド層を積層し
    たポリマー光導波路とが、光軸方向に、交互に縦列に接
    続されたことを特徴とする分布反射光導波路。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の分布反射光導波路にお
    いて、 光軸方向に隣り合う1対の前記半導体光導波路と前記ポ
    リマー光導波路が、これら半導体光導波路とポリマー光
    導波路の光学的光路長の和が温度変化に対して一定とな
    るのに必要な導波路長を有することを特徴とする分布反
    射光導波路。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の分布反射光導波路にお
    いて、 Tを温度、ms とmp を正の奇数としたとき、分布反射
    光導波路に通される光の波長λと、前記半導体光導波路
    の等価屈折率neff,s と、前記ポリマー光導波路の等価
    屈折率neff,p を用いて、光軸方向に隣り合う1対の前
    記半導体光導波路と前記ポリマー光導波路との光学的光
    路長の和ΛがΛ=(λ/(4neff,s ))・ms +(λ
    /(4neff,p ))・mp なる式で与えられる値に設定
    され、且つ、前記正の奇数ms とmp は、ms ≧mp
    ときはms /mp =−(neff,s /neff,p 2 ・(∂
    eff,p /∂T)/(∂neff,s /∂T)=正の奇数な
    る条件を満たし、ms <mp のときはmp /ms =−
    (neff,p /neff,s 2 ・(∂neff,s /∂T)/
    (∂neff,p /∂T)=正の奇数なる条件を満たすこと
    を特徴とする分布反射光導波路。
  4. 【請求項4】 請求項1又は2又は3いずれかに記載の
    分布反射光導波路を少なくとも含むことを特徴とする光
    素子。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載の分布反射光導波路を活
    性領域の内側または外側に含むことを特徴とするレーザ
    素子。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載のレーザ素子において、
    Tを温度、ms とm p を正の奇数としたとき、発振波長
    λと、前記半導体光導波路の等価屈折率nef f,s と、前
    記ポリマー光導波路の等価屈折率neff,p を用いて、光
    軸方向に隣り合う1対の前記半導体光導波路と前記ポリ
    マー光導波路との光学的光路長の和ΛがΛ=(λ/(4
    eff,s ))・ms +(λ/(4neff,p ))・mp
    る式で与えられる値に設定され、且つ、前記正の奇数m
    s とmp は、ms ≧mp のときはms /mp =−(n
    eff,s /neff,p 2 ・(∂neff,p /∂T)/(∂n
    ef f,s /∂T)=正の奇数なる条件を満たし、ms <m
    p のときはmp /ms =−(neff,p /neff,s 2
    (∂neff,s /∂T)/(∂neff,p /∂T)=正の奇
    数なる条件を満たすことを特徴とするレーザ素子。
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