JP3484519B2 - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents

電動パワーステアリング装置

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JP3484519B2 JP11874394A JP11874394A JP3484519B2 JP 3484519 B2 JP3484519 B2 JP 3484519B2 JP 11874394 A JP11874394 A JP 11874394A JP 11874394 A JP11874394 A JP 11874394A JP 3484519 B2 JP3484519 B2 JP 3484519B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、操舵力をモータにより
補助する電動パワーステアリング装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】車速と、舵輪に加えられた操舵トルクと
を検出し、この検出トルクが所定の不感帯を超える場合
に、検出トルク及び検出車速に応じて定められた駆動電
流により、操舵補助用のモータを駆動し、車両の操舵に
要する力を操舵補助用のモータの回転力により補助させ
て、運転者に快適な操舵感覚を提供する電動パワーステ
アリング装置が開発されている。
【0003】このような電動パワーステアリング装置で
は、操舵補助用のモータとしてダイレクトドライブモー
タを用いたものが考えられている。このダイレクトドラ
イブモータは、減速機を必要とせず、モータの関連部品
が小型化できるので、操舵補助用のモータに適してい
る。ダイレクトドライブモータを備えた電動パワーステ
アリング装置では、ダイレクトドライブモータは、モー
タ電流制御手段において検出トルク及び検出車速に応じ
て目標電流が定められ、この目標電流に応じてインバー
タから与えられる3相交流によって駆動されるようにな
っている。ところが、バッテリ電源電圧の変動及びステ
アリング系の負荷変動がモータの出力トルクに影響し、
これによって操舵感覚に違和感が生じるという問題があ
った。
【0004】そこで、この問題を解消する為に、本出願
人は、実願平3−86906号により、インバータの直
流側電流を検出し、この検出結果に基づいて3相交流の
電流値を制御する電動パワーステアリング装置を提案し
ている。図5は、このような電動パワーステアリング装
置の構成例を示すブロック図である。図中1は、操舵補
助制御を行うマイクロコンピュータであり、マイクロコ
ンピュータ1は、そのソフトウェア構成を機能ブロック
で示してある。操舵トルクを検出するトルクセンサ2か
らのトルク検出信号と、車速を検出する車速センサ3か
らの車速検出信号は、A/D変換器4によりA/D変換
されて、マイクロコンピュータ1の目標電流演算手段1
aへ与えられる。目標電流演算手段1aでは、トルク検
出信号と車速検出信号とに基づいて所定の演算を行い、
ダイレクトドライブモータDMを駆動する為の目標電流
r (n) を求めて、電流制御手段1bへ与える。
【0005】ダイレクトドライブモータDMの電源であ
るバッテリ電源9は、その両電極が、ダイレクトドライ
ブモータDMの通電制御を行うパワーMOSFET回路
よりなるインバータ10に接続されていると共に、その
負電極が接地されている。また、インバータ10の直流
側回路には、電源電流(インバータ10の直流側電流)
を検出する為の電流検出用抵抗11が介設されており、
電流検出用抵抗11の両端子は電流検出回路12にも接
続されている。電流検出回路12は電流検出用抵抗11
の端子間電圧に基づいて電源電流を検出するようになっ
ており、その検出結果はA/D変換器13によりA/D
変換され、検出電源電流If (n) としてマイクロコンピ
ュータ1の電流制御手段1bへ与えられる。
【0006】電流制御手段1bでは、目標電流Ir (n)
に対する検出電源電流If (n) の偏差を演算し、その偏
差を補正するようになっており、その補正結果は動作電
流I d (n) として3相電圧演算手段1cへ与えられる。
また、ダイレクトドライブモータDMには、アブソリュ
ートエンコーダよりなり、ダイレクトドライブモータD
Mの回転子の回転位置の絶対値を検出する回転位置セン
サ14が取付けられている。この回転位置センサ14の
検出結果である検出回転位置信号θm は、オフセット回
路15によってそのオフセットを調節されて回転位置信
号θとして正弦波発生ROM16へ与えられる。正弦波
発生ROM16は、回転位置信号θをアドレスとして、
回転位置信号θを位相角とする3相正弦波のうちの2相
分の正弦波(sin θ,sin ( θ+2π/3))のデータ
を記憶しており、与えられた回転位置信号θに基づく2
相分の正弦波のデータが3相電圧演算手段1cに読み込
まれるようになっている。
【0007】3相電圧演算手段1cでは、動作電流Id
(n) を動作電圧Vd (n) に変換し、この動作電圧V
d (n) に基づいて下記(1)〜(3)式の演算を実行す
ることにより、ダイレクトドライブモータDMへ与える
3相正弦波電圧を求める。下記(1)式は、ダイレクト
ドライブモータDMのU相の正弦波電圧VU (n) を求め
る演算式であり、動作電圧Vd (n) と、正弦波発生RO
M16から与えられる正弦波sin θとに基づいて正弦波
電圧VU (n) を求める。 VU (n) =Vd (n) ・sin θ (1)
【0008】下記(2)式は、ダイレクトドライブモー
タDMのV相の正弦波電圧VV (n)を求める演算式であ
り、動作電圧Vd (n) と、正弦波発生ROM16から与
えられる正弦波sin ( θ+2π/3)とに基づいて正弦
波電圧VV (n) を求める。 VV (n) =Vd (n) ・sin ( θ+2π/3) (2) 下記(3)式は、ダイレクトドライブモータDMのW相
の正弦波電圧VW (n)を求める演算式であり、(1)式
によって求められる正弦波電圧VU (n) と、(2)式に
よって求められる正弦波電圧VV (n) とに基づいて正弦
波電圧VW (n)を求める。 VW (n) =−〔VU (n) +VV (n) 〕 (3)
【0009】3相電圧演算手段1cで以上のような演算
により求めた3相正弦波電圧VU (n) ,VV (n) ,VW
(n) は、D/A変換器5にてD/A変換されて、正弦波
PWM回路6へ与えられる。また、正弦波PWM回路6
には、三角波発生器7から発生される三角波信号が与え
られている。正弦波PWM回路6では、三角波信号と、
3相正弦波電圧とを比較し、その比較結果に基づいてダ
イレクトドライブモータDMの制御用のPWM(Pulse
Width Moduration)信号をパワーMOSFETドライバ
回路8へ与える。パワーMOSFETドライバ回路8で
は、PWM信号に基づいてインバータ10のパワーMO
SFET(図示せず)を駆動させる。インバータ10は
2つのパワーMOSFETの直列回路を3回路並列接続
してなる回路であり、これらのパワーMOSFETがパ
ワーMOSFETドライバ回路8によって転流制御され
ることによって、ダイレクトドライブモータDMに3相
正弦波信号が与えられ、これによってダイレクトドライ
ブモータDMが駆動される。
【0010】以上のような構成の電動パワーステアリン
グ装置では、バッテリ電源9の電源電圧の変動又はステ
アリング系の負荷変動が生じた場合は、電源電流が変動
する。この電源電流の変動は電流検出回路12によって
検出され、これによって検出電源電流If (n) が変化す
る。電流制御手段1bは、検出電源電流If (n) の変化
分を解消する動作電流Id (n) を求め、これが3相電圧
演算手段1c へ与えられる。3相電圧演算手段1cは、
与えられた動作電流Id (n) を3相正弦波電圧に変換
し、その3相正弦波電圧を、D/A変換器5を介して正
弦波PWM回路6へ出力する。この3相正弦波電圧は、
電源電流の変動を解消するべく補正されたものであり、
バッテリ電源9の電源電圧の変動又はステアリング系の
負荷変動による電源電流の変動を解消する。即ち、以上
のような制御系では、電源電流のフィードバック制御が
行われることとなる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところが、電流検出用
抵抗11の端子間電圧に基づいて電流検出回路12が検
出する検出電源電流If (n) は、図2に示すように3相
電流の合計値となるので、各相電流の6倍周波数を持つ
脈流であり、完全な直流ではない。その為、目標電流I
r (n) に対する検出電源電流If (n) の脈流に起因する
偏差が生じ、動作電流Id (n) には、この偏差を補正す
る為の本来は不要な成分が生じて、操舵感覚が悪くなっ
ていた。
【0012】本発明は、上述のような事情に鑑みてなさ
れたものであり、操舵補助用モータからのトルク出力が
滑らかで安定性を増した電動パワーステアリング装置を
提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】第1発明に係る電動パワ
ーステアリング装置は、直流電源からインバータを介し
て得られる交流により操舵補助用のモータを駆動すると
共に、前記インバータの直流側電流を検出して、この直
流側電流の検出値に基づいて、前記交流の電流値をフィ
ードバック制御する電動パワーステアリング装置におい
て、前記モータの回転子の回転位置を検出する回転位置
センサと、該回転位置センサが検出した回転位置及び前
記直流側電流の検出値に基づいて、前記直流側電流に含
まれる脈流を補正する直線性補正手段とを備えることを
特徴とする。
【0014】第2発明に係る電動パワーステアリング装
置は、前記直線性補正手段は、前記回転位置センサが検
出する回転位置に対応する前記脈流とそのピーク値との
比率に係る値を記憶しているテーブルと、前記直流側電
流の検出値を、前記テーブルから読み出したその検出時
の前記比率に係る値で除算し、その商を前記直流側電流
の補正値とする補正演算手段とを備えることを特徴とす
る。
【0015】第3発明に係る電動パワーステアリング装
置は、前記モータは、3相交流のダイレクトドライブモ
ータであることを特徴とする。
【0016】
【作用】第1発明に係る電動パワーステアリング装置で
は、回転位置センサがモータの回転子の回転位置を検出
し、この検出した回転位置及びインバータの直流側電流
の検出値に基づいて、直線性補正手段が直流側電流に含
まれる脈流を補正する。
【0017】第2発明に係る電動パワーステアリング装
置では、直線性補正手段のテーブルが、回転位置センサ
が検出する回転位置に対応する脈流とそのピーク値との
比率に係る値を記憶しておき、補正演算手段が、インバ
ータの直流側電流の検出値を、テーブルから読み出した
その検出時の回転位置に対応する脈流とそのピーク値と
の比率で除算し、その商を直流側電流の補正値とする。
【0018】第3発明に係る電動パワーステアリング装
置では、回転位置センサが3相交流のダイレクトドライ
ブモータの回転子の回転位置を検出し、この検出した回
転位置及びインバータの直流側電流の検出値に基づい
て、直線性補正手段が直流側電流に含まれる脈流を補正
する。
【0019】
【実施例】以下に、本発明をその実施例を示す図面に基
づき説明する。図1は、第1〜3発明に係る電動パワー
ステアリング装置の1実施例の、制御系の要部構成を示
すブロック図である。図中20は、操舵補助制御を行う
マイクロコンピュータであり、マイクロコンピュータ2
0は、そのソフトウェア構成を機能ブロックで示してあ
る。操舵トルクを検出するトルクセンサ2からのトルク
検出信号と、車速を検出する車速センサ3からの車速検
出信号とは、A/D変換器4によりA/D変換されて、
マイクロコンピュータ20の目標電流演算手段1aへ与
えられる。目標電流演算手段1aでは、トルク検出信号
及び車速検出信号に基づいて所定の演算を行い、ダイレ
クトドライブモータDMを駆動する為の目標電流I
r (n) を求めて、電流制御手段1bへ与える。
【0020】ダイレクトドライブモータDMの電源であ
るバッテリ電源9は、その両電極が、ダイレクトドライ
ブモータDMの通電制御を行うパワーMOSFET回路
からなるインバータ10に接続されていると共に、その
負電極は接地されている。また、インバータ10の直流
側回路には、電源電流(インバータ10の直流側電流)
を検出する為の電流検出用抵抗11が介設されており、
電流検出用抵抗11の両端子は、電流検出回路12にも
接続されている。電流検出回路12は、電流検出用抵抗
11の端子間電圧に基づいて電源電流を検出するように
なっており、その検出結果は、A/D変換器13により
A/D変換され、検出電源電流If (n)としてマイクロ
コンピュータ20の直線性補正手段21へ与えられる。
【0021】直線性補正手段21は、後述する回転位置
センサ14が検出する回転位置に対応する脈流電流値と
そのピーク値との比率を所定係数倍した値を記憶してい
る、内蔵ROMからなるテーブル22と、後述するオフ
セット回路15からの回転位置信号θに対応して読み出
した上記値により、検出電源電流If (n) の値を上記所
定係数倍した値を除算する補正演算手段23とを備え、
検出電源電流If (n)に含まれる脈流を補正する。直線
性補正手段21が補正した検出電源電流If (n) の補正
後の検出電源電流Ia (n) は、電流制御手段1bへ与え
られる。
【0022】電流制御手段1bでは、目標電流Ir (n)
に対する、直線性補正手段21による補正後の検出電源
電流Ia (n) の偏差を演算し、その偏差を補正するよう
になっており、その補正結果は動作電流Id (n) として
3相電圧演算手段1cへ与えられる。また、ダイレクト
ドライブモータDMには、アブソリュートエンコーダよ
りなり、ダイレクトドライブモータDMの回転子の回転
位置の絶対値を検出する回転位置センサ14が取付けら
れている。この回転位置センサ14の検出結果である検
出回転位置信号θm は、オフセット回路15によってそ
のオフセットを調節され、回転位置信号θとして正弦波
発生ROM16及び上述したテーブル22へ与えられ
る。正弦波発生ROM16は、回転位置信号θをアドレ
スとして、回転位置信号θを位相角とする3相正弦波の
うちの2相分の正弦波(sin θ,sin ( θ+2π/
3))のデータを記憶しており、与えられた回転位置信
号θに基づく2相分の正弦波のデータが、3相電圧演算
手段1cに読み込まれるようになっている。
【0023】3相電圧演算手段1cでは、動作電流Id
(n) を動作電圧Vd (n) に変換し、この動作電圧V
d (n) に基づいて、下記(1)〜(3)式の演算を実行
することにより、ダイレクトドライブモータDMへ与え
る3相正弦波電圧を求める。下記(1)式は、ダイレク
トドライブモータDMのU相の正弦波電圧VU (n) を求
める演算式であり、動作電圧Vd (n) と、正弦波発生R
OM16から与えられる正弦波sin θとに基づいて正弦
波電圧VU (n) を求める。 VU (n) =Vd (n) ・sin θ (1)
【0024】下記(2)式は、ダイレクトドライブモー
タDMのV相の正弦波電圧VV (n)を求める演算式であ
り、動作電圧Vd (n) と、正弦波発生ROM16から与
えられる正弦波sin ( θ+2π/3)とに基づいて正弦
波電圧VV (n) を求める。 VV (n) =Vd (n) ・sin ( θ+2π/3) (2) 下記(3)式は、ダイレクトドライブモータDMのW相
の正弦波電圧VW (n)を求める演算式であり、(1)式
によって求められる正弦波電圧VU (n) と、(2)式に
よって求められる正弦波電圧VV (n) とに基づいて正弦
波電圧VW (n)を求める。 VW (n) =−〔VU (n) +VV (n) 〕 (3)
【0025】3相電圧演算手段1cで以上のような演算
により求めた3相正弦波電圧VU (n) ,VV (n) ,VW
(n) は、D/A変換器5にてD/A変換されて、正弦波
PWM回路6へ与えられる。また、正弦波PWM回路6
には、三角波発生器7から発生される三角波信号が与え
られている。正弦波PWM回路6では、三角波信号と、
3相正弦波電圧とを比較し、その比較結果に基づいてダ
イレクトドライブモータDMの制御用のPWM(Pulse
Width Moduration)信号をパワーMOSFETドライバ
回路8へ与える。パワーMOSFETドライバ回路8で
は、PWM信号に基づいてインバータ10のパワーMO
SFET(図示せず)を駆動させる。インバータ10は
2つのパワーMOSFETの直列回路を3回路並列接続
してなる回路であり、これらのパワーMOSFETがパ
ワーMOSFETドライバ回路8によって転流制御され
ることによって、ダイレクトドライブモータDMに3相
正弦波信号が与えられ、これによってダイレクトドライ
ブモータDMが駆動される。
【0026】このような構成の電動パワーステアリング
装置の、インバータ10の直流側電流の検出値に含まれ
る脈流を補正する動作を以下に説明する。電流検出用抵
抗11の端子間電圧に基づいて、電流検出回路12が検
出する検出電源電流If (n) (インバータ10の直流側
電流の検出値)は、図2に示すように3相電流の合計値
であり、各相電流の6倍周波数を持つ脈流である。この
脈流をこの脈流のピーク値Im に補正する。
【0027】検出電源電流If (n) に含まれる脈流は、
図2に示すように、3相電流の周期/6毎に同一のパタ
ーンを繰り返している。このパターンは、 If =Im sinα (60°≦α≦120°) (4) で表され、この(4)式から、 Im =If /sinα (60°≦α≦120°) (5) の演算を行うことにより、検出電源電流If (n) に含ま
れる脈流をこの脈流のピーク値Im に補正できることが
判る。ここで、検出電源電流If (n) は検出値であるの
で、脈流電流のそのピーク値との比率sinαを知るこ
とにより、そのときのピーク値Im を求めることができ
る。
【0028】ここで、例えば、回転位置センサ14に8
ビットのエンコーダを使用する場合、ダイレクトドライ
ブモータDMの回転子の1回転分のデータ数(回転位置
信号θ)は256個である。3相正弦波電圧で12極の
ダイレクトドライブモータDM(ステップモータ)を駆
動する場合、3相正弦波電圧の6周期がダイレクトドラ
イブモータDMの1回転に相当するから、検出電源電流
f (n) に含まれる脈流の36周期が、ダイレクトドラ
イブモータDMの1回転に相当する。従って、検出電源
電流If (n) に含まれる脈流の1周期には、256/3
6=7(余り4)により、最大7個のデータを割り当て
ることができる。
【0029】また、回転位置センサ14のエンコーダの
データ(回転位置信号θ)に対応するsinαの値に関
しては、マイクロコンピュータ20内で取り扱い易くす
る為、検出電源電流If (n) に含まれる脈流の最大ピー
ク値MaxIm を128として、128sinαの値を
テーブル22に記憶させておく。図3は、検出電源電流
f (n) に含まれる脈流の1周期分の例を拡大して示し
た図であり、脈流のそのピーク値との比率sinαの値
は128sinαに換算され、16進数で表してある。
【0030】図4は、テーブル22に記憶させておく、
回転位置センサ14のエンコーダからの回転位置信号θ
(エンコーダ出力=オフセット回路15にて調節済)と
その各信号に対応するsinαの値(128sinαに
換算され、16進数で表してある)とを示すテーブルの
概念図である。8ビットのエンコーダの4個の余りのデ
ータは、例えば、128sinαの2周期おきの1周期
の最初の値(6FH)を2回続けて、誤差を分散させ
る。
【0031】電流検出回路12が、電流検出用抵抗11
の端子間電圧に基づいて検出し、A/D変換器13によ
りA/D変換された検出電源電流If (n) は、マイクロ
コンピュータ20の直線性補正手段21の補正演算手段
23へ与えられる。直線性補正手段21では、テーブル
22が、上述の検出電源電流If (n) 検出時に回転位置
センサ14が検出した回転位置(回転位置信号θ)に対
応する128sinαの値を読み出し、補正演算手段2
3へ与える。補正演算手段23は、検出電源電流I
f (n) の値に128を乗算した後(128sinαの1
28を消去する為)、その乗算後の128If (n) を、
テーブル22から与えられた128sinαの値で除算
する。これは、(5)式、Im =If /sinα (6
0°≦α≦120°)と等価であり、検出電源電流If
(n) に含まれる脈流がそのときの脈流のピーク値Im
補正される。補正後の検出電源電流Ia (n) は、電流制
御手段1bへ与えられる。
【0032】ところで、バッテリ電源9の電源電圧の変
動又はステアリング系の負荷変動が生じた場合は、電源
電流が変動する。この電源電流の変動は電流検出回路1
2によって検出され、これによって検出電源電流I
f (n) が変化する。電流制御手段1bは、検出電源電流
f (n) が直線性補正手段21で補正された後の検出電
源電流Ia (n) の変化分を解消する動作電流Id (n) を
求め、3相電圧演算手段1c へ与える。3相電圧演算手
段1cは、与えられた動作電流Id (n) を3相正弦波電
圧に変換し、その3相正弦波電圧を、D/A変換器5を
介して正弦波PWM回路6へ出力する。この3相正弦波
電圧は、電源電流の変動を解消するべく補正されたもの
であり、バッテリ電源9の電源電圧の変動又はステアリ
ング系の負荷変動による電源電流の変動を解消する。即
ち、以上のような制御系では、電源電流のフィードバッ
ク制御が行われることとなる。
【0033】
【発明の効果】第1発明に係る電動パワーステアリング
装置によれば、操舵補助用モータからのトルク出力が滑
らかで安定性を増した電動パワーステアリング装置を実
現することができる。
【0034】第2発明に係る電動パワーステアリング装
置によれば、マイクロコンピュータ内部のROMを利用
して、補正用のデータテーブルを作成するので、部品点
数を増やすことなく、操舵補助用モータからのトルク出
力が滑らかで安定性を増した電動パワーステアリング装
置を実現することができる。また、ソフトプログラムに
より脈流の補正を行うので、信号の時間遅れが生じず、
ハード構成で補正を行うよりも正確に補正できる。
【0035】第3発明に係る電動パワーステアリング装
置によれば、操舵補助用モータからのトルク出力が滑ら
かで安定性を増した電動パワーステアリング装置を実現
することができるとともに減速機を必要としないので、
ハンドル戻り時におけるモータ慣性の影響を低減でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電動パワーステアリング装置の制
御系の構成例を示すブロック図である。
【図2】電流検出回路が検出する検出電源電流の波形を
示す波形図である。
【図3】電流検出回路が検出する検出電源電流に含まれ
る脈流の拡大波形図である。
【図4】回転位置信号とその各信号に対応する128s
inαの値とを記憶するテーブルの概念図である。
【図5】従来の電動パワーステアリング装置の制御系の
構成例を示すブロック図である。
【符号の説明】
1a 目標電流演算手段 1b 電流制御手段 10 インバータ 11 電流検出用抵抗 12 電流検出回路 14 回転位置センサ 15 オフセット回路 20 マイクロコンピュータ 21 直線性補正手段 22 テーブル 23 補正演算手段 DM ダイレクトドライブモータ

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直流電源からインバータを介して得られ
    る交流により操舵補助用のモータを駆動すると共に、前
    記インバータの直流側電流を検出して、この直流側電流
    の検出値に基づいて、前記交流の電流値をフィードバッ
    ク制御する電動パワーステアリング装置において、 前記モータの回転子の回転位置を検出する回転位置セン
    サと、該回転位置センサが検出した回転位置及び前記直
    流側電流の検出値に基づいて、前記直流側電流に含まれ
    る脈流を補正する直線性補正手段とを備えることを特徴
    とする電動パワーステアリング装置。
  2. 【請求項2】 前記直線性補正手段は、前記回転位置セ
    ンサが検出する回転位置に対応する前記脈流とそのピー
    ク値との比率に係る値を記憶しているテーブルと、前記
    直流側電流の検出値を、前記テーブルから読み出したそ
    の検出時の前記比率に係る値で除算し、その商を前記直
    流側電流の補正値とする補正演算手段とを備えることを
    特徴とする請求項1記載の電動パワーステアリング装
    置。
  3. 【請求項3】 前記モータは、3相交流のダイレクトド
    ライブモータであることを特徴とする請求項1又は2記
    載の電動パワーステアリング装置。
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