JP3484010B2 - 反射型プロジェクションスクリーン - Google Patents
反射型プロジェクションスクリーンInfo
- Publication number
- JP3484010B2 JP3484010B2 JP05568196A JP5568196A JP3484010B2 JP 3484010 B2 JP3484010 B2 JP 3484010B2 JP 05568196 A JP05568196 A JP 05568196A JP 5568196 A JP5568196 A JP 5568196A JP 3484010 B2 JP3484010 B2 JP 3484010B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- hairline
- layer
- resin layer
- screen
- projection screen
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Overhead Projectors And Projection Screens (AREA)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プロジェクターあ
るいはオーバーヘッドプロジェクター(OHP)によっ
て画像を映写する場合に使用される反射型プロジェクシ
ョンスクリーンに関する。
るいはオーバーヘッドプロジェクター(OHP)によっ
て画像を映写する場合に使用される反射型プロジェクシ
ョンスクリーンに関する。
【0002】
【従来の技術】プロジェクターによってテレビジョン画
像やスライド画像さらには映画画像などの各種の画像を
映写する場合、あるいはOHPによってOHP画像を映
写する場合に用いられるスクリーンとして、反射型プロ
ジェクションスクリーンがある。この反射型プロジェク
ションスクリーンは、プロジェクターからの投映光をス
クリーン面で反射させることによって、その投映側から
映写像を見ることができるようにしたものであるが、こ
の種のスクリーンにおいては、映写像がなるべく広い範
囲から見られるよう視野角が広いことが望ましいとされ
ている。言い換えれば、白昼に映写する場合において
も、スクリーンの中央部は勿論その周辺部においても映
写像が明瞭に見えるようにスクリーンの輝度が全体的に
明るいことが望ましいとされている。
像やスライド画像さらには映画画像などの各種の画像を
映写する場合、あるいはOHPによってOHP画像を映
写する場合に用いられるスクリーンとして、反射型プロ
ジェクションスクリーンがある。この反射型プロジェク
ションスクリーンは、プロジェクターからの投映光をス
クリーン面で反射させることによって、その投映側から
映写像を見ることができるようにしたものであるが、こ
の種のスクリーンにおいては、映写像がなるべく広い範
囲から見られるよう視野角が広いことが望ましいとされ
ている。言い換えれば、白昼に映写する場合において
も、スクリーンの中央部は勿論その周辺部においても映
写像が明瞭に見えるようにスクリーンの輝度が全体的に
明るいことが望ましいとされている。
【0003】そこで、従来においては、視野角を広げる
ために、例えば特公昭53−30490号や特公昭62
−17212号に記載されているように、スクリーン面
を形成する反射面の表面に、一定の方向性をもった多数
の微細な凹凸状の溝、すなわちヘアーラインを形成する
ことにより、スクリーン面の輝度を高めることが提案さ
れている。
ために、例えば特公昭53−30490号や特公昭62
−17212号に記載されているように、スクリーン面
を形成する反射面の表面に、一定の方向性をもった多数
の微細な凹凸状の溝、すなわちヘアーラインを形成する
ことにより、スクリーン面の輝度を高めることが提案さ
れている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ようなヘアーライン加工が施された従来の反射型プロジ
ェクションスクリーンにおいては、その反射面には深い
ヘアーラインが形成されており、映写時にはこの深いヘ
アーラインによる輝線が発生し、この輝線によるきらめ
きによって視認性が低下する問題があった。
ようなヘアーライン加工が施された従来の反射型プロジ
ェクションスクリーンにおいては、その反射面には深い
ヘアーラインが形成されており、映写時にはこの深いヘ
アーラインによる輝線が発生し、この輝線によるきらめ
きによって視認性が低下する問題があった。
【0005】本発明はこのような問題を解決するために
なされたもので、深いヘアーラインによる輝線のきらめ
きを目立たなくすることによって、視認性に優れた反射
型プロジェクションスクリーンを提供することを目的と
する。
なされたもので、深いヘアーラインによる輝線のきらめ
きを目立たなくすることによって、視認性に優れた反射
型プロジェクションスクリーンを提供することを目的と
する。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の反射型プロジェクションスクリーンは、ス
クリーン面となる表面にヘアーラインが形成された基体
と、その基体表面に上記ヘアーラインに沿った形状で積
層された反射層と、その反射層上に積層された防眩層と
からなるスクリーンにおいて、上記基体と反射層との間
に、上記ヘアーラインに沿った形状の樹脂層が形成さ
れ、上記ヘアーラインが形成された基体表面における中
心線平均粗さであるRa2、10点平均粗さであるRz
2、及び上記樹脂層表面における中心線平均粗さである
Ra1、10点平均粗さであるRz1は、次に示される
(1)式及び(2)式をともに満足する値であることに
よって特徴付けられている。 Ra1/Rz1>Ra2/Rz2・・・(1) 20>Ra1>0.1 ・・・(2)
に、本発明の反射型プロジェクションスクリーンは、ス
クリーン面となる表面にヘアーラインが形成された基体
と、その基体表面に上記ヘアーラインに沿った形状で積
層された反射層と、その反射層上に積層された防眩層と
からなるスクリーンにおいて、上記基体と反射層との間
に、上記ヘアーラインに沿った形状の樹脂層が形成さ
れ、上記ヘアーラインが形成された基体表面における中
心線平均粗さであるRa2、10点平均粗さであるRz
2、及び上記樹脂層表面における中心線平均粗さである
Ra1、10点平均粗さであるRz1は、次に示される
(1)式及び(2)式をともに満足する値であることに
よって特徴付けられている。 Ra1/Rz1>Ra2/Rz2・・・(1) 20>Ra1>0.1 ・・・(2)
【0007】基体と反射層との間にこの樹脂層が介在す
ることにより、基体表面に形成された深いヘアーライン
をヘアーラインの機能を損なわないように浅くすること
ができる。この手段としては、樹脂の濃度及び積層する
樹脂の厚さを調整することをあげることができる。この
樹脂層が形成された後の、樹脂層表面におけるヘアーラ
インの粗さを示す比Ra1/Rz1(Ra1は樹脂層表
面におけるヘアーラインの中心線平均粗さ、Rz1は樹
脂層表面におけるヘアーラインの10点平均粗さをそれ
ぞれ示す)は、基体表面におけるヘアーラインの粗さを
示す比Ra2/Rz2より大きくなり、ヘアーラインの
むらは少なくなる。
ることにより、基体表面に形成された深いヘアーライン
をヘアーラインの機能を損なわないように浅くすること
ができる。この手段としては、樹脂の濃度及び積層する
樹脂の厚さを調整することをあげることができる。この
樹脂層が形成された後の、樹脂層表面におけるヘアーラ
インの粗さを示す比Ra1/Rz1(Ra1は樹脂層表
面におけるヘアーラインの中心線平均粗さ、Rz1は樹
脂層表面におけるヘアーラインの10点平均粗さをそれ
ぞれ示す)は、基体表面におけるヘアーラインの粗さを
示す比Ra2/Rz2より大きくなり、ヘアーラインの
むらは少なくなる。
【0008】
【0009】ここで、中心線平均粗さ、および10点平
均粗さとは、共に「JIS B 0601-1982 表面粗さ規格
による定義」によるものをいう。
均粗さとは、共に「JIS B 0601-1982 表面粗さ規格
による定義」によるものをいう。
【0010】なお、この樹脂層上にさらに反射率の高い
金属を蒸着させた構成としてもよく、この構成とすれ
ば、さらに輝線のきらめきを少なくすることができる。
さらに、上記反射層と防眩層との間に、偏光板を介在さ
せるのが好ましい。
金属を蒸着させた構成としてもよく、この構成とすれ
ば、さらに輝線のきらめきを少なくすることができる。
さらに、上記反射層と防眩層との間に、偏光板を介在さ
せるのが好ましい。
【0011】この場合、直線偏光を出すプロジェクター
に対してコントラストを上げることができる。
に対してコントラストを上げることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しつつ本発明の
好適な実施の形態について説明する。図1はその実施の
形態を示す反射型プロジェクションスクリーン10の構
成例を模式的にに示す断面図である。
好適な実施の形態について説明する。図1はその実施の
形態を示す反射型プロジェクションスクリーン10の構
成例を模式的にに示す断面図である。
【0013】この例において、反射型プロジェクション
スクリーン10は、高分子樹脂フィルムあるいは金属板
からなるシート5を基体とし、このシート5のスクリー
ン面となる表面にはヘアーライン5aが形成されてい
る。このシート5表面にはヘアーライン5aに沿った形
状のコーティング樹脂層4が積層され、このコーティン
グ樹脂層4上には反射層3が積層されている。また、こ
の反射層3上には接着層2を介して防眩層1が形成され
ており、この防眩層1は、マット処理を行ったフィルム
が接着層2を介して接着されたものである。また、この
フィルムは、透明樹脂フィルム上に細かい凹凸が形成さ
れたものとなっており、透過光が効果的に散乱される構
成になっている。
スクリーン10は、高分子樹脂フィルムあるいは金属板
からなるシート5を基体とし、このシート5のスクリー
ン面となる表面にはヘアーライン5aが形成されてい
る。このシート5表面にはヘアーライン5aに沿った形
状のコーティング樹脂層4が積層され、このコーティン
グ樹脂層4上には反射層3が積層されている。また、こ
の反射層3上には接着層2を介して防眩層1が形成され
ており、この防眩層1は、マット処理を行ったフィルム
が接着層2を介して接着されたものである。また、この
フィルムは、透明樹脂フィルム上に細かい凹凸が形成さ
れたものとなっており、透過光が効果的に散乱される構
成になっている。
【0014】なお、ヘアーライン5aが形成されたシー
ト5表面における中心線平均粗さであるRa2,10点
平均粗さであるRz2,及び樹脂層4表面における中心
線平均粗さであるRa1,10点平均粗さであるRz1
は、上記の(1)式及び(2)式を満足する値となって
いる。
ト5表面における中心線平均粗さであるRa2,10点
平均粗さであるRz2,及び樹脂層4表面における中心
線平均粗さであるRa1,10点平均粗さであるRz1
は、上記の(1)式及び(2)式を満足する値となって
いる。
【0015】また、図3に示すように、反射層3と拡散
層1との間に、高分子フィルムを延伸して、偏光性能を
もたせた偏光フィルムからなる偏光板6を介在させた構
成とすることも可能である。
層1との間に、高分子フィルムを延伸して、偏光性能を
もたせた偏光フィルムからなる偏光板6を介在させた構
成とすることも可能である。
【0016】この場合、偏光板6により、反射型プロジ
ェクションスクリーン10の反射面には、直線偏光を出
すプロジェクターに対してコントラストを向上させるこ
とができる。
ェクションスクリーン10の反射面には、直線偏光を出
すプロジェクターに対してコントラストを向上させるこ
とができる。
【0017】この反射型プロジェクションスクリーン1
0に施されるヘアーライン加工には、従来のバフ研磨
法、ブラッシング法、研削法、エンボスによる転写など
公知の方法が適用される。
0に施されるヘアーライン加工には、従来のバフ研磨
法、ブラッシング法、研削法、エンボスによる転写など
公知の方法が適用される。
【0018】上記の方法のうち、例えばブラッシング法
は、0.1〜0.3mm、長さ10〜100mmの鋼
線、または黄銅線を回転板に植えたブラシ車で潤滑剤を
用いることなしにシート5表面をブラッシングするもの
である。
は、0.1〜0.3mm、長さ10〜100mmの鋼
線、または黄銅線を回転板に植えたブラシ車で潤滑剤を
用いることなしにシート5表面をブラッシングするもの
である。
【0019】このヘアーライン5aの密度は、100本
/cmないし100000本/cmであり、またその溝
の深さは、Raでは(20〜0.1)aであり、さらに
好ましくは、(0.2〜2)aの範囲となるよう上記の
方法によってヘアーライン加工がなされる。これは、ヘ
アーライン密度が上記の範囲より小さくなると、拡散角
度の変化に伴う輝度比の変化は小さくなるものの、有効
輝度比が小さくなって画面が暗くなり、周囲の光線の影
響を受けやすくなるため白昼での映写が困難になり、一
方ヘアーライン密度が上記の範囲より大きくなると、溝
が重なった状態になり、本発明の実施の形態における効
果が十分に発揮されない点を考慮したものである。
/cmないし100000本/cmであり、またその溝
の深さは、Raでは(20〜0.1)aであり、さらに
好ましくは、(0.2〜2)aの範囲となるよう上記の
方法によってヘアーライン加工がなされる。これは、ヘ
アーライン密度が上記の範囲より小さくなると、拡散角
度の変化に伴う輝度比の変化は小さくなるものの、有効
輝度比が小さくなって画面が暗くなり、周囲の光線の影
響を受けやすくなるため白昼での映写が困難になり、一
方ヘアーライン密度が上記の範囲より大きくなると、溝
が重なった状態になり、本発明の実施の形態における効
果が十分に発揮されない点を考慮したものである。
【0020】また、溝の深さに関して、Raが0.1未
満の場合には、光の拡散範囲が狭くなり、一方Raが2
0を超える場合には光の拡散範囲が広くなり過ぎて反射
効率が悪くなる点を考慮したものである。
満の場合には、光の拡散範囲が狭くなり、一方Raが2
0を超える場合には光の拡散範囲が広くなり過ぎて反射
効率が悪くなる点を考慮したものである。
【0021】しかし、このブラッシング法においては、
溝の深いヘアーライン(0.03<Ra/Rz<0.
5)による輝線が生じ、画質を損ねる問題があるが、本
発明の反射型プロジェクションスクリーン10において
は、この深いヘアーラインを浅くして輝度むらを減らす
ための構成として、このヘアーライン加工面に樹脂をコ
ーティングすることによって形成されたコーティング樹
脂層4があり、このコーティング樹脂層4が本発明の実
施の形態の特徴的構成となっている。
溝の深いヘアーライン(0.03<Ra/Rz<0.
5)による輝線が生じ、画質を損ねる問題があるが、本
発明の反射型プロジェクションスクリーン10において
は、この深いヘアーラインを浅くして輝度むらを減らす
ための構成として、このヘアーライン加工面に樹脂をコ
ーティングすることによって形成されたコーティング樹
脂層4があり、このコーティング樹脂層4が本発明の実
施の形態の特徴的構成となっている。
【0022】このコーティングの方法としては、バーコ
ーター法、グラビアコーター法、ディッピング法などの
公知の方法が適用される。ここでは、樹脂の濃度を調整
するとともに、ヘアーラインの機能を損なわないように
ヘアーライン加工面上に形成される樹脂厚さを適宜変更
すればよい。これにより、コーティング後のヘアーライ
ンの粗さは、Ra1/Rz1比が大きくなることによ
り、ヘアーラインむらの少ないスクリーンになる。ま
た、このコーティング樹脂層4上に形成された反射層3
により、輝線のきらめきを抑えることができる。
ーター法、グラビアコーター法、ディッピング法などの
公知の方法が適用される。ここでは、樹脂の濃度を調整
するとともに、ヘアーラインの機能を損なわないように
ヘアーライン加工面上に形成される樹脂厚さを適宜変更
すればよい。これにより、コーティング後のヘアーライ
ンの粗さは、Ra1/Rz1比が大きくなることによ
り、ヘアーラインむらの少ないスクリーンになる。ま
た、このコーティング樹脂層4上に形成された反射層3
により、輝線のきらめきを抑えることができる。
【0023】
【実施例】以下、本発明の実施例を、その比較例ととも
に説明する。 <実施例1>実施例1の反射型プロジェクションスクリ
ーンは、図1に示すように、ヘアーラインの深さがRa
2=0.50、Rz2=10.0となるようヘアーライ
ン加工されたポリエステルシート5のヘアーライン加工
面上に、バイロン20SS(東洋紡)をトルエンに30
wt%で溶解させたコーティング用組成物を、平均10
μmの厚みにコーティングしたコーティング樹脂層4が
形成され、そのコーティング樹脂層4上に80nmのア
ルミニウムからなる反射層3が形成され、さらに、この
反射層3上に接着剤2を介して塩化ビニルフィルムから
なる防眩層1が形成されてなる。
に説明する。 <実施例1>実施例1の反射型プロジェクションスクリ
ーンは、図1に示すように、ヘアーラインの深さがRa
2=0.50、Rz2=10.0となるようヘアーライ
ン加工されたポリエステルシート5のヘアーライン加工
面上に、バイロン20SS(東洋紡)をトルエンに30
wt%で溶解させたコーティング用組成物を、平均10
μmの厚みにコーティングしたコーティング樹脂層4が
形成され、そのコーティング樹脂層4上に80nmのア
ルミニウムからなる反射層3が形成され、さらに、この
反射層3上に接着剤2を介して塩化ビニルフィルムから
なる防眩層1が形成されてなる。
【0024】この反射型プロジェクションスクリーン
は、上記したポリエステルシート5の加工面に、バイロ
ン20SS(東洋紡)をトルエンに30wt%で溶解さ
せたコーティング用組成物をバーコータで34μmの厚
さに塗工後、80度の雰囲気中で20分間乾燥させるこ
とにより、平均10μmの厚みにコーティング樹脂層4
を形成し、その後このコーティング樹脂層4上にアルミ
蒸着を80nm行うことにより反射層3を形成し、さら
にこの反射層3上に接着剤2を介して塩化ビニルフィル
ム(アキレス梨地クリア♯540:アキレス社製、厚さ
0.2mm)を貼り付け防眩層1を形成することによっ
て得られるものである。
は、上記したポリエステルシート5の加工面に、バイロ
ン20SS(東洋紡)をトルエンに30wt%で溶解さ
せたコーティング用組成物をバーコータで34μmの厚
さに塗工後、80度の雰囲気中で20分間乾燥させるこ
とにより、平均10μmの厚みにコーティング樹脂層4
を形成し、その後このコーティング樹脂層4上にアルミ
蒸着を80nm行うことにより反射層3を形成し、さら
にこの反射層3上に接着剤2を介して塩化ビニルフィル
ム(アキレス梨地クリア♯540:アキレス社製、厚さ
0.2mm)を貼り付け防眩層1を形成することによっ
て得られるものである。
【0025】この例ではポリエステルシート5のヘアー
ライン加工面上に、コーティング樹脂層4を平均10μ
mの厚みに形成した構成としたので、ヘアーライン加工
面の表面粗さを示す比(Ra/Rz比)、すなわちRa
2/Rz2が0.05であるのに対して、Ra1=0.
31,Rz1=6.0とすることによってコーティング
樹脂層の表面粗さを示す比(Ra/Rz比)、すなわち
Ra1/Rz1は0.052となりヘアーライン加工面
の表面粗さを示す比0.05より大きくすることができ
た。この場合、Ra1は上記の(2)式を満足する値と
なっていることはいうまでもない。
ライン加工面上に、コーティング樹脂層4を平均10μ
mの厚みに形成した構成としたので、ヘアーライン加工
面の表面粗さを示す比(Ra/Rz比)、すなわちRa
2/Rz2が0.05であるのに対して、Ra1=0.
31,Rz1=6.0とすることによってコーティング
樹脂層の表面粗さを示す比(Ra/Rz比)、すなわち
Ra1/Rz1は0.052となりヘアーライン加工面
の表面粗さを示す比0.05より大きくすることができ
た。この場合、Ra1は上記の(2)式を満足する値と
なっていることはいうまでもない。
【0026】以上の構成の実施例1では、スクリーン全
体に輝線が目立たないものとなっている。 <実施例2>実施例2の反射型プロジェクションスクリ
ーンは、先に説明した実施例1と、コーティング樹脂層
4が平均3μmの厚みに形成されている点を除いては同
一の構成となっている。これにより、Ra1=0.2
8,Rz1=5.2とすることによってコーティング樹
脂層の表面粗さを示す比Ra1/Rz1は0.054と
なりヘアーライン加工面の表面粗さを示す比(Ra2/
Rz2)=0.05より大きくすることができた。
体に輝線が目立たないものとなっている。 <実施例2>実施例2の反射型プロジェクションスクリ
ーンは、先に説明した実施例1と、コーティング樹脂層
4が平均3μmの厚みに形成されている点を除いては同
一の構成となっている。これにより、Ra1=0.2
8,Rz1=5.2とすることによってコーティング樹
脂層の表面粗さを示す比Ra1/Rz1は0.054と
なりヘアーライン加工面の表面粗さを示す比(Ra2/
Rz2)=0.05より大きくすることができた。
【0027】以上の構成の実施例2では、実施例1同様
スクリーン全体に輝線が目立たないものとなっている。 <実施例3>実施例3の反射型プロジェクションスクリ
ーンは、先に説明した実施例2と、反射層3と防眩層1
との間に、偏光板6を介在させた点を除いては同一の構
成となっている。この偏光板6は偏光フィルム(日東電
工製NPF−F1205Du)からなる。また、この偏
光板6は反射層3および防眩層1とはそれぞれ接着剤2
を介して貼付されている。この偏光板6の構成によっ
て、コントラストは向上したものとなり、さらに、実施
例2同様、Ra1=0.28,Rz1=5.2とするこ
とによってコーティング樹脂層の表面粗さを示す比Ra
1/Rz1は0.054となりヘアーライン加工面の表
面粗さを示す比(Ra2/Rz2)=0.05より大き
くすることができた。
スクリーン全体に輝線が目立たないものとなっている。 <実施例3>実施例3の反射型プロジェクションスクリ
ーンは、先に説明した実施例2と、反射層3と防眩層1
との間に、偏光板6を介在させた点を除いては同一の構
成となっている。この偏光板6は偏光フィルム(日東電
工製NPF−F1205Du)からなる。また、この偏
光板6は反射層3および防眩層1とはそれぞれ接着剤2
を介して貼付されている。この偏光板6の構成によっ
て、コントラストは向上したものとなり、さらに、実施
例2同様、Ra1=0.28,Rz1=5.2とするこ
とによってコーティング樹脂層の表面粗さを示す比Ra
1/Rz1は0.054となりヘアーライン加工面の表
面粗さを示す比(Ra2/Rz2)=0.05より大き
くすることができた。
【0028】以上の構成の実施例3では、実施例1、2
同様スクリーン全体に輝線が目立たないものとなってい
る。 <比較例1>比較例1の反射型プロジェクションスクリ
ーンは、先に説明した実施例1と、コーティング樹脂層
が形成されていない点を除いては同一の構成となってい
る。この構成では、Ra1=0.50,Rz1=10.
0となっており、コーティング樹脂層の表面粗さを示す
比Ra1/Rz1は0.050となりヘアーライン加工
面の表面粗さを示す比(Ra2/Rz2)=0.05と
同等となり、これを超える値とはなっていない。このた
め、スクリーン全体に輝線が目立つものとなっている。 <比較例2>比較例2の反射型プロジェクションスクリ
ーンは、先に説明した実施例3と、コーティング樹脂層
が形成されていない点を除いては同一の構成となってい
る。この構成では、偏光板6の構成によって、コントラ
ストは向上するものの、Ra1=0.50,Rz1=1
0.0となっており、コーティング樹脂層の表面粗さを
示す比Ra1/Rz1は0.050となりヘアーライン
加工面の表面粗さを示す比0.05と同等となり、比較
例1と同様これを超える値とはなっていない。この比較
例2では、スクリーン全体では部分的に目立つ輝線があ
る。
同様スクリーン全体に輝線が目立たないものとなってい
る。 <比較例1>比較例1の反射型プロジェクションスクリ
ーンは、先に説明した実施例1と、コーティング樹脂層
が形成されていない点を除いては同一の構成となってい
る。この構成では、Ra1=0.50,Rz1=10.
0となっており、コーティング樹脂層の表面粗さを示す
比Ra1/Rz1は0.050となりヘアーライン加工
面の表面粗さを示す比(Ra2/Rz2)=0.05と
同等となり、これを超える値とはなっていない。このた
め、スクリーン全体に輝線が目立つものとなっている。 <比較例2>比較例2の反射型プロジェクションスクリ
ーンは、先に説明した実施例3と、コーティング樹脂層
が形成されていない点を除いては同一の構成となってい
る。この構成では、偏光板6の構成によって、コントラ
ストは向上するものの、Ra1=0.50,Rz1=1
0.0となっており、コーティング樹脂層の表面粗さを
示す比Ra1/Rz1は0.050となりヘアーライン
加工面の表面粗さを示す比0.05と同等となり、比較
例1と同様これを超える値とはなっていない。この比較
例2では、スクリーン全体では部分的に目立つ輝線があ
る。
【0029】
【表1】
【0030】なお、反射層評価は表面粗さ計(東京精密
(株)表面粗さ計サーフコム554A)を用いて行い、
また、スクリーン評価は目視によって実施例と比較例と
を相対的に比較したものである。
(株)表面粗さ計サーフコム554A)を用いて行い、
また、スクリーン評価は目視によって実施例と比較例と
を相対的に比較したものである。
【0031】本発明の反射型プロジェクションスクリー
ンによれば、基体と反射層との間にヘアーラインに沿っ
た形状の樹脂層を形成し、ヘアーラインが形成された基
体表面における中心線平均粗さであるRa2、10点平
均粗さであるRz2、及び上記樹脂層表面における中心
線平均粗さであるRa1、10点平均粗さであるRz1
は、上記の(1)式及び(2)式をともに満足する値と
した構成としたので、基体表面に形成された深いヘアー
ラインをヘアーラインの機能を損なわないように浅くす
ることができ、かつ、コーティング樹脂層の表面粗さを
示す比を、ヘアーライン加工面の表面粗さを示す比より
大きくすることができ、輝線のきらめきが少ない、視認
性の高いスクリーンを実現することができる。
ンによれば、基体と反射層との間にヘアーラインに沿っ
た形状の樹脂層を形成し、ヘアーラインが形成された基
体表面における中心線平均粗さであるRa2、10点平
均粗さであるRz2、及び上記樹脂層表面における中心
線平均粗さであるRa1、10点平均粗さであるRz1
は、上記の(1)式及び(2)式をともに満足する値と
した構成としたので、基体表面に形成された深いヘアー
ラインをヘアーラインの機能を損なわないように浅くす
ることができ、かつ、コーティング樹脂層の表面粗さを
示す比を、ヘアーライン加工面の表面粗さを示す比より
大きくすることができ、輝線のきらめきが少ない、視認
性の高いスクリーンを実現することができる。
【0032】
【0033】さらに、反射層と防眩層との間に、偏光板
を介在させた場合、コントラストが向上し、視認性はさ
らに向上する。
を介在させた場合、コントラストが向上し、視認性はさ
らに向上する。
【図1】本発明の反射型プロジェクションスクリーンの
第1の実施例の構成を示す模式的断面図
第1の実施例の構成を示す模式的断面図
【図2】本発明の反射型プロジェクションスクリーンの
第2の実施例の構成を示す模式的断面図
第2の実施例の構成を示す模式的断面図
【図3】本発明の反射型プロジェクションスクリーンの
第3の実施例の構成を示す模式的断面図
第3の実施例の構成を示す模式的断面図
【図4】従来技術による反射型プロジェクションスクリ
ーンの例の構成を示す模式的断面図
ーンの例の構成を示す模式的断面図
【図5】従来技術による反射型プロジェクションスクリ
ーンのもう1つの例の構成を示す模式的断面図
ーンのもう1つの例の構成を示す模式的断面図
1‥‥防眩層
3‥‥反射層
4‥‥コーティング樹脂層
5‥‥シート
5a‥‥ヘアーライン
6‥‥偏光板
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
G03B 21/60
Claims (2)
- 【請求項1】 スクリーン面となる表面にヘアーライン
が形成された基体と、その基体表面に上記ヘアーライン
に沿った形状で積層された反射層と、その反射層上に積
層された防眩層とからなるスクリーンにおいて、上記基
体と反射層との間に、上記ヘアーラインに沿った形状の
樹脂層が形成され、上記ヘアーラインが形成された基体
表面における中心線平均粗さであるRa2、10点平均
粗さであるRz2、及び上記樹脂層表面における中心線
平均粗さであるRa1、10点平均粗さであるRz1
は、次に示される(1)式及び(2)式をともに満足す
る値であることを特徴とする反射型プロジェクションス
クリーン。 Ra1/Rz1>Ra2/Rz2・・・(1) 20>Ra1>0.1 ・・・(2) - 【請求項2】 上記反射層と防眩層との間に、偏光板を
介在させたことを特徴とする請求項1に記載の反射型プ
ロジェクションスクリーン。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05568196A JP3484010B2 (ja) | 1996-03-13 | 1996-03-13 | 反射型プロジェクションスクリーン |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05568196A JP3484010B2 (ja) | 1996-03-13 | 1996-03-13 | 反射型プロジェクションスクリーン |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09244146A JPH09244146A (ja) | 1997-09-19 |
JP3484010B2 true JP3484010B2 (ja) | 2004-01-06 |
Family
ID=13005650
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP05568196A Expired - Fee Related JP3484010B2 (ja) | 1996-03-13 | 1996-03-13 | 反射型プロジェクションスクリーン |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3484010B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR102408337B1 (ko) * | 2020-05-08 | 2022-06-13 | 주식회사 골프존 | 스크린 골프용 스크린 및 그 제조방법 |
-
1996
- 1996-03-13 JP JP05568196A patent/JP3484010B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH09244146A (ja) | 1997-09-19 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US4089587A (en) | Projection screen surface and method of forming said surface | |
JP2926454B2 (ja) | 反射型映写スクリーン | |
JP5101272B2 (ja) | ディスプレイスクリーン | |
US20060209405A1 (en) | Reflection-type video projection screen | |
US4268118A (en) | Sheeting useful as a projection screen | |
AU2003208610A1 (en) | Antiglare and antireflection film, polarizing plate and display device | |
JP3117588B2 (ja) | 液晶表示用反射板 | |
JP3484010B2 (ja) | 反射型プロジェクションスクリーン | |
WO2022134845A1 (zh) | 一种高保偏光学膜及投影银幕 | |
JP3265632B2 (ja) | 反射型映写スクリーンとその製造方法 | |
JP2000019330A (ja) | フロントライトユニット及び液晶ディスプレイ装置 | |
GB1580722A (en) | Projection screens | |
WO2005064398A1 (ja) | 反射型スクリーン | |
JP2944926B2 (ja) | 反射型映写スクリーン | |
JPH04367838A (ja) | 反射型映写スクリーン | |
JPH0321894B2 (ja) | ||
JP3028318B2 (ja) | 映写用スクリーン | |
JP2003513308A (ja) | 高品位スクリーン | |
JPH10312027A (ja) | 反射型映写スクリーン | |
JP2884905B2 (ja) | 反射型映写スクリーン | |
JP2004272235A (ja) | フレネルレンズシート及び背面投射型スクリーン | |
US6624933B2 (en) | Front faceplate used in rear projection type screen, front-faceplate-equipped lenticular lens sheet, and rear projection type screen | |
JPH10260475A (ja) | 反射型映写スクリーン | |
JPH0352049B2 (ja) | ||
JPH04179943A (ja) | 反射スクリーン |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |