JP2944926B2 - 反射型映写スクリーン - Google Patents

反射型映写スクリーン

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JP2944926B2 JP8042449A JP4244996A JP2944926B2 JP 2944926 B2 JP2944926 B2 JP 2944926B2 JP 8042449 A JP8042449 A JP 8042449A JP 4244996 A JP4244996 A JP 4244996A JP 2944926 B2 JP2944926 B2 JP 2944926B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、映写装置から投射
される映像を受けるための反射型映写スクリーンに関す
る。
【0002】
【従来の技術】映写装置から投射される映像を受けるた
めの映写スクリーンに関しては、従来より、以下に列記
する提案が行われている。
【0003】登録実用新案第30811号には、映写
スクリーンの表面に、アルミニウム粉末を樹脂バインダ
ー中に分散させてなる塗膜を形成して、映写スクリーン
の光拡散面及び光反射面として用いることが提案されて
いる。
【0004】実公昭11−1966号公報,実公昭3
5−6346号公報,実開昭64−40835号公報又
は特開平5−88263号公報には、雲母の鱗片状箔片
又はその表面に二酸化チタン塗膜をコートした、いわゆ
るパール顔料を樹脂層中に分散して、光反射面及び光拡
散面として用いることが提案されている。
【0005】特開平4−53945号公報には、光の
吸収性が少ない光拡散剤として作用する方解石の微結晶
粒子を、透明樹脂層中に分散させてなる光拡散層を光反
射層上に積層して用いることが提案されている。
【0006】米国特許第1610423号,特開昭6
2−266980号公報又は特開平7−248536号
公報には、映写スクリーンに偏光フィルタを積層してお
き、映写光を偏光させて投影することが提案されてい
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これらの従来
の技術には、それぞれ、以下に列記するような課題があ
る。
【0008】登録実用新案30811号による映写ス
クリーンでは、反射光の輝度を上げると鏡面反射に近づ
き、拡散角が狭くなってしまう。反対に、拡散角を拡げ
ると反射光の輝度が低下してしまう。また、映写スクリ
ーンとして要求される明暗のコントラストも不充分であ
る。
【0009】実公昭11−1966号公報,実公昭3
5−6346号公報,実開昭64−40835号公報又
は特開平5−88263号公報による映写スクリーンで
は、反射光の輝度(ゲイン),拡散角(半値角)さらに
は画像コントラストは、いずれも、上述したの映写ス
クリーンよりも良好である。
【0010】しかし、近年では、拡散角を維持したまま
で、輝度と画像コントラストとをより一層向上させるこ
とが要求されるようになってきており、これらの提案に
かかる映写スクリーンでは、この要求に応えることがで
きない。特に、映写光輝度が比較的弱いとともに外来光
(日光、電灯光等)を完全に遮断することができない一
般家庭用の投射型テレビジョン受信機用途において、こ
のような要求が極めて強い。
【0011】特開平4−53945号による映写スク
リーンでは、前述したの映写スクリーンに比較して、
輝度(ゲイン)は改善されるものの、コントラストは不
充分である。
【0012】米国特許第1610423号,特開昭6
2−266980号公報又は特開平7−248536号
公報による映写スクリーンでは、偏光特性を有する材料
又は4角錐プリズム配列のような特殊な特性を有する層
を形成する必要があるため、製造工程が複雑になってし
まい、製造コストが上昇する。
【0013】また、映写機自体にも偏光フィルタを取り
付ける必要がありコストの上昇を招くとともに、映写機
自体に偏光フィルタを設けることにより映写光の強度が
減衰する。
【0014】このように、従来の反射型映写スクリーン
では、所望の反射輝度,視野角及びコントラストがいず
れも得られなかった。
【0015】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、板状
又はシート状の基材と,前記基材の表面に形成されると
ともに光反射性物質の鱗片状箔片が分散されてなる透明
樹脂からなる光反射層と,前記光反射層の表面に形成さ
れるとともに方解石微結晶粒子と無彩色の染料又は顔料
とが分散されてなる透明樹脂からなり、透明で光拡散性
を有する光拡散層とを備え、前記光拡散層の表面が、映
写光を入射するとともに反射画像を観察する映写光入射
及び画像観察面であり、前記光反射層中の鱗片状箔片
は、その平板面が前記映写光入射及び画像観察面と平行
ないしは略平行となるように配向されてなり、又、前記
光拡散層中の方解石微結晶粒子は、その平板面が前記映
写光入射及び画像観察面と非平行となる粒子が少なくと
も一部存在すること、を特徴とする反射型映写スクリー
ンである。
【0016】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)以下、本発明にかかる反射型映写スク
リーンにおける基材,光反射層及び光拡散層を、図1及
び図2を参照しながら、詳細に説明する。
【0017】図1は、本発明にかかる反射型映写スクリ
ーン1の構成を模式的に示す断面図であり、図2は、本
発明にかかる反射型映写スクリーン1における光反射層
3に含有される光反射性物質からなる鱗片状箔片3aを
示す斜視図である。
【0018】[基材2]基材2としては、シート状又は
板状のものを用いる。シート状の基材2としては、ポリ
オレフィン樹脂,ポリエステル樹脂,ポリ塩化ビニル樹
脂(硬質,半硬質又は軟質),ポリスチレン樹脂,AB
S樹脂等の樹脂や、ガラスや、樹脂の繊維を用いた織布
又は不織布等である。これらを単層として用いるか、あ
るいは異種の物を2層以上積層して用いる。難燃,強度
と可撓性との両立,折れ曲がりの痕跡の防止の点から
は、2軸延伸ポリエチレンテレフタレートのシートと軟
質又は半硬質ポリ塩化ビニルとの積層体が好ましい。巻
取り式の映写スクリーンとして用いる場合には、強度及
び可撓性の観点から、通常は、50μm以上500μm
以下程度の厚さのシートを用いる。
【0019】板状の基材2としては、上述した樹脂の板
状材や金属材や木材等を、単層で、あるいは異種の物を
2層以上積層して用いる。また、基材2が樹脂等のそれ
自体隠蔽性の無い物からなる場合は、2酸化チタン,カ
ーボンブラック等の隠蔽性顔料を基材2中に添加した
り、あるいは隠蔽性顔料を含む塗料を表面に塗装すると
好ましい。板の形状としては、平板の他、湾曲した曲面
板にすることでできる。
【0020】[光反射層3]本実施形態では、基材2の
一方の表面に、光反射層3を形成する。光反射層3は、
光反射性物質の鱗片状箔片3aを透明樹脂3b中に分散
させたものを用いる。好ましくは、図2に示すように、
鱗片状箔片3aは、平板面3cが映写スクリーン表面と
なる後述する映写光入射及び画像観察面5に対しておよ
そ平行となるように、配向される。このように配向する
ことにより、より良好な反射率と適度な拡散角とがとも
に得られる。
【0021】図2に示すように、鱗片状箔片3aを平板
面3cが映写光入射及び画像観察面5に対しておよそ平
行となるように配向させるためには、ロールコート法や
コンマコート法のように塗布時に塗膜に平行な方向に剪
断応力の作用する塗布法を用い、そして塗膜厚を鱗片状
箔片3aの粒径と同等又はそれ以下にして塗布時に鱗片
状箔片3aを配向させる塗布法を用いるか、あるいは鱗
片状箔片3aを分散した状態で含有するシート材を延伸
する加工法を用いることを例示することができる。
【0022】光反射性物質としては、アルミニウム,
銀,クロム,ニッケル等の金属や、二酸化チタン被覆雲
母や、さらには表面に金属を蒸着した樹脂シートを裁断
した箔片等が用いられるが、反射率を高くするためには
金属を用いることが最も好ましい。
【0023】鱗片状箔片3aの平均粒径は、高い反射光
輝度と広い拡散角との両立性の観点から、5μm以上3
0μm以下の範囲が好ましく、より好ましくは、10μ
m以上20μm以下程度である。
【0024】鱗片状箔片3aの添加量は、5重量%以上
30重量%以下が好ましい。樹脂(バインダー)3bと
しては、透明性を有するものから選択する。このような
樹脂としては、例えば、アクリル樹脂,ポリエステル樹
脂,ポリカーボネート樹脂,塩化ビニル酢酸ビニル共重
合体,ポリウレタン樹脂等の単体又は2種以上の混合物
を例示することができる。
【0025】光反射層3の層厚は、高い反射光輝度と経
済性との観点から、5μm以上10μm以下が好まし
い。光反射層3は、ロールコート法,グラビアロールコ
ート法又はコンマコート法等の塗布法や、予め押出法や
キャスティング法等によって製膜したシートを貼り合わ
せることにより、基材2の一方の表面に形成する。
【0026】[光拡散層4]本発明にかかる反射型映写
スクリーン1では、光反射層3の表面に、光拡散層4を
形成する。
【0027】光拡散層4は、光を透過しつつ透過光を拡
散する層である。光拡散層4は、バインダーである透明
樹脂4c,光拡散剤となる方解石微結晶粒子4b,及び
画像明暗のコントラストを高くするための無彩色の染料
又は顔料4aとにより構成される。方解石微結晶粒子4
bは、透明樹脂4c中に均一に分散させる。
【0028】光拡散層4の層厚は、10μm以上30μ
m以下程度が好ましい。光拡散層4は、透明樹脂4c中
に、方解石微結晶粒子4bと無彩色の染料又は顔料4a
を分散させた組成物を、ロールコート法,グラビアロー
ルコート法,コンマコート法等により塗装する方法や、
押出法やキャスティング法等により製膜したシートを張
り合わせる加工法を用いることにより、光反射層3の表
面に形成する。
【0029】図3は、本発明にかかる反射型映写スクリ
ーンの構成を模式的に示す説明図である。特に、図3に
示すように、方解石微結晶粒子4bを等方的にランダム
配向させる場合には、ロールコート等塗膜表面に平行方
向に剪断応力の働く塗装法の場合には、塗膜厚を方解石
微結晶粒子4bの粒径よりも大きくしたり、あるいはス
プレーコート等塗膜と平行方向の剪断応力を抑制して塗
装する。また、塗装前の塗料の攪拌を充分に行う。
【0030】光拡散層4を構成する透明樹脂4cは、ア
クリル樹脂,ポリエステル樹脂,ポリカーボネート樹
脂,塩化ビニル酢酸ビニル共重合体,ポリウレタン樹脂
等の透明樹脂の単体又は2種以上の混合物によって構成
される。
【0031】方解石は、CaCO3 の化学組成を有する
六方晶系の透明結晶体であって、単結晶又は多結晶,自
形結晶又は他形結晶,完全劈開結晶又は不完全劈開結晶
のいずれも使用し得るが、好ましくは、自形を呈する単
結晶あるいはその完全劈開した物を用いる。
【0032】本実施形態では、平均粒径が2μm以上2
0μm以下の方解石微結晶粒子4bを用いる。方解石微
結晶粒子4bの粒度分布は、できるだけ狭いほうが光学
特性上好ましく、例えば平均粒径が5μmである場合に
は、全粒子のうちの80重量%以上が3μm以上7μm
以下の範囲に入るように分布させることが望ましい。な
お、方解石微結晶粒子4bの好ましい添加量は、10重
量%以上30重量%以下である。
【0033】無彩色の染料又は顔料4aは、光拡散層4
の透明度や反射画像の輝度を損なわずに、反射画像のコ
ントラストを向上させることができる程度添加する。無
彩色の染料又は顔料4aとしては、カーボンブラック,
黒鉛等の炭素顔料や、アニリンブラック,シアニンブラ
ック等の黒色顔料又は染料を用いることができる。ある
いは、フタロシアニンブルー等の青顔料又は染料と、キ
ナクリドンレッド等の赤顔料又は染料と、イソインドリ
ノン等の黄顔料又は染料との三原色成分を混合すること
により、無彩色(灰色〜黒色)に調色してもよい。
【0034】無彩色の染料又は顔料4aの好ましい添加
量は、その種類にもよるが、カーボンブラックの場合で
は0.01重量%以上1重量%以下程度、より好ましく
は、0.1重量%以上1重量%以下程度である。なお、
高反射光輝度と広拡散角とを維持したまま、明所におけ
る画像コントラストを高くさせるための態様として、図
3の如く、光拡散層4中の方解石微結晶粒子4bの配向
分布を、その平板面が、映写光入射及び画像観察面5と
非平行となる方解石微結晶粒子4bが少なくとも一部存
在するようにし(典型的には平板面が等方的にランダム
配向する場合)、かつ光反射層3中の鱗片状箔片3a
が、全平板面3cが略画像観察面5に平行に配向させる
態様がある(図3参照)。
【0035】光拡散層4の表面は、映写光が入射すると
ともに画像が観察される映写光入射及び画像観察面5で
ある。この映写光入射及び画像観察面5は、図1の如く
平坦・平滑面にすることもできるし、また必要に応じ
て、砂目,梨地,レンチキュラーレンズ,フレネルレン
ズ等の凹凸形状に成形し、反射光の輝度の角度分布(配
光特性)を調節することも可能である。
【0036】本発明にかかる反射型映写スクリーン1
は、基材2の表面に、光反射層3及び光拡散層4をこの
順に積層状態で備える。そのため、以下に列記する効果
が奏される。
【0037】(1)方解石微結晶粒子4bは光吸収が少
なく拡散特性が適度である。そのため、この方解石微結
晶粒子4bが透明樹脂4c中に分散されてなる光拡散層
4の透過率が高まる。また、光反射性物質からなる鱗片
状箔片3aを樹脂3bに有する光反射層3の反射率は高
い。したがって、本発明にかかる反射型映写スクリーン
1は、これらの相乗的効果により、極めて高い反射輝度
(高ゲイン)を有する。
【0038】(2)入射光は、光拡散層4に含有された
方解石微結晶粒子4bと,光反射層3に含有された光反
射性物質の鱗片状箔片3aとの2段階の光拡散の相乗的
効果により、充分に広い視野角を有する。
【0039】光拡散層4中の方解石微結晶粒子4bの配
向分布を、その平板面が映写光入射及び画像観察面5と
非平行となる方解石微結晶粒子4bが少なくとも一部存
在するようにするとともに、光反射層3中の鱗片状箔片
3aが全平板面3cが映写光入射及び画像観察面5に略
平行に配向させる場合には、映写光入射及び画像観察面
5の法線Nとのなす角が小さな方向から入射する映写光
の大部分は、方解石微結晶粒子4b(特に平板面が画像
観察面に直交ないしは直交に近い角で配向するものにつ
いては)の間隙を、平板面間を殆ど減衰なく適度に拡散
されつつ透過し、光反射層3で高反射率で反射して再び
光拡散層4中で適度に拡散されつつ映写光入射及び画像
観察面5から出力され画像となる。
【0040】一方、映写光入射及び画像観察面5の法線
Nとのなす角の大きいノイズ(外来)光は、映写光入射
及び画像観察面5と平行に近い方向に反射されるため、
方解石微結晶粒子4b間の多重反射により減衰するか、
あるいは視野外(図3では左右方向)に逸脱する。した
がって、より高いコントラストを、しかも明所において
も得ることができる。
【0041】(3)方解石微結晶粒子4bを光拡散層4
に含有させると、一般的に、反射画像のコントラストが
低下し、映写スクリーンとして不利であるが、本発明に
かかる反射型映写スクリーン1では、光拡散層4に無彩
色顔料又は染料4aを添加してあるため、反射画像のコ
ントラストを、映写スクリーンとして問題がない程度に
まで改善することができる。
【0042】
【実施例】次に、本発明にかかる反射型映写スクリーン
の実施例について図1及び図2を参照しながら説明す
る。
【0043】厚さが300μmであり、可塑剤としてジ
オクテルアジペートを48重量部含むポリ塩化ビニルシ
ートの表面に厚さ125μmの2軸延伸ポリエチレンテ
レフタレートをドライラミネートして積層してなるシー
ト複合体を基材2として用い、この基材2の表面に光反
射層3を形成した。この光反射層3は、光反射性物質で
あるアルミニウムの鱗片状箔片3a(平均粒径:10μ
m)を20重量%含有するポリウレタン樹脂3bからな
る透明層である。
【0044】光反射層3は、鱗片状箔片3aを含有する
ポリウレタン樹脂3bを、グラビアロールコート法によ
って、鱗片状箔片3aの平板面3cが映写光入射及び画
像観察面5に対して略平行となるようにして、厚さ(乾
燥時)5μmずつ2回に分けて塗布し、合計膜厚10μ
m形成した。図3に示すように、光反射層3中の鱗片状
箔片3aは、平板面3c(最も表面積の広い面)が塗膜
面に対して略平行に配列させた。
【0045】次に、このようにして形成した光反射層3
の表面に、光拡散層4を形成した。この光拡散層4は、
ポリウレタン樹脂3bの透明層からなり、カーボンブラ
ックにより構成される無彩色の顔料4aを0.7重量%
含有するとともに、平均粒径:4μmであって全粒子の
うちの70%が3μm以上7μm以下の範囲に含まれる
方解石微結晶粒子4bを20重量%含有する。
【0046】この光拡散層4は、グラビアロールコート
法により10μmの厚さ形成される。光拡散層4中の方
解石微結晶粒子4bは、図3の示すように、略ランダム
に配向したものとなった。このようにして、本実施例の
反射型映写スクリーン1を形成した。
【0047】一方、従来例として、前述した従来の技術
のうちの特開平4−53945号公報により提案された
反射型映写スクリーンを形成した。すなわち、実施例に
おいて、光反射層3のアルミニウム顔料である鱗片状箔
片3aを2酸化チタン(チタン白)粉末に置換するとと
もに、光拡散層4の無彩色顔料4aを除いて、反射型映
写スクリーンを形成した。
【0048】これらについて、下記に列記する試験条件
で、スクリーンゲイン(反射輝度),視野角及び反射画
像のコントラストをそれぞれ測定した。
【0049】(スクリーンゲイン)反射型映写スクリー
ンの映写面に、映写機から全面白ベタの画像を投影し、
映写面中央の輝度(cd/m2 )と照度(lx)とを測
定して式;スクリーンゲイン=π×(輝度/照度)に
て、スクリーンゲインを算出する。なお、映写機とスク
リーンとの間の距離は2m、映写光の拡り角は、水平方
向に対して上下方向,左右方向とも30°とした。
【0050】(視野角)スクリーンゲイン測定と同様の
条件でスクリーンに白ベタ画像を投影し、輝度計を、ス
クリーンの中心から立てた法線に対して、−60°〜+
60°の角度範囲で水平方向に走査して、輝度の角度依
頼性(配向特性)を測定する。そして、この法線方向の
輝度の1/2以上を有する角度範囲、すなわち半値角と
して評価する。
【0051】(反射画像のコントラスト)映写機から全
面黒ベタの画像と全面白ベタの2種類を、前述したスク
リーンゲインの際と同一条件で、スクリーンに投影し
た。そして、「(黒信号時の画面輝度)/(白信号時の
画面輝度)」の比を、分子を1に直して、コントラスト
とする。結果を表1にまとめて示す。
【0052】
【表1】
【0053】表1から分かるように、実施例の反射型映
写スクリーンは、反射輝度が高く、視野角が大きいとと
もに、明暗の高いコントラストが得られ、反射型映写ス
クリーンとして極めて望ましい特性を有することが分か
る。
【0054】さらに、本実施例の反射型映写スクリーン
によれば、偏光フィルタや偏光式映写機のような特殊な
装置や部材を使用する必要がなく、映写システムが簡略
化される。
【0055】これに対し、従来例では、実施例よりもさ
らに、反射輝度が低く、視野角も小さく、反射型映写ス
クリーンとして性能が劣ることがわかる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる反射型映写スクリーンの構成を
模式的に示す断面図である。
【図2】本発明にかかる反射型映写スクリーンにおける
光反射層に含有される光反射性物質からなる鱗片状箔片
を示す斜視図である。
【図3】本発明にかかる反射型映写スクリーンの構成を
模式的に示す説明図である。
【符号の説明】
1 本発明にかかる反射型映写スクリーン 2 基材 3 光反射層 3a 光反射性物質からなる鱗片状箔片 3b 透明樹脂 3c 平板面 3d 側面 4 光拡散層 4a 無彩色顔料又は染料 4b 方解石微結晶粒子 4c 透明樹脂 5 映写光入射及び画像観察面

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 板状又はシート状の基材と, 前記基材の表面に形成されるとともに光反射性物質の鱗
    片状箔片が分散されてなる透明樹脂からなる光反射層
    と, 前記光反射層の表面に形成されるとともに方解石微結晶
    粒子と無彩色の染料又は顔料とが分散されてなる透明樹
    脂からなり、透明で光拡散性を有する光拡散層とを備
    え、 前記光拡散層の表面が、映写光を入射するとともに反射
    画像を観察する映写光入射及び画像観察面であり、 前記光反射層中の鱗片状箔片は、その平板面が前記映写
    光入射及び画像観察面と平行ないしは略平行となるよう
    に配向されてなり、 又、前記光拡散層中の方解石微結晶粒子は、その平板面
    が前記映写光入射及び画像観察面と非平行となる粒子が
    少なくとも一部存在すること、 を特徴とする反射型映写スクリーン。
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