JP3482957B2 - 弾性表面波フィルタ - Google Patents

弾性表面波フィルタ

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JP3482957B2
JP3482957B2 JP2000583159A JP2000583159A JP3482957B2 JP 3482957 B2 JP3482957 B2 JP 3482957B2 JP 2000583159 A JP2000583159 A JP 2000583159A JP 2000583159 A JP2000583159 A JP 2000583159A JP 3482957 B2 JP3482957 B2 JP 3482957B2
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Japan
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acoustic wave
surface acoustic
resonator
transmission line
wave filter
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JP2000583159A
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祐己 佐藤
徹 櫻川
弘三 村上
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Panasonic Corp
Panasonic Holdings Corp
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Panasonic Corp
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03HIMPEDANCE NETWORKS, e.g. RESONANT CIRCUITS; RESONATORS
    • H03H9/00Networks comprising electromechanical or electro-acoustic devices; Electromechanical resonators
    • H03H9/46Filters
    • H03H9/64Filters using surface acoustic waves
    • H03H9/6423Means for obtaining a particular transfer characteristic
    • H03H9/6433Coupled resonator filters
    • H03H9/6483Ladder SAW filters

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  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Acoustics & Sound (AREA)
  • Surface Acoustic Wave Elements And Circuit Networks Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、携帯電話などの移
動体通信機器に用いられる弾性表面波フィルタに関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】図10に従来の弾性表面波フィルタの回
路構成を示す。図10において、101,102,10
3は圧電基板上に構成された弾性表面波共振素子であ
り、104および105はそれぞれ入力端子および出力
端子である。ここでは、3素子の共振器を用いて帯域除
去フィルタを構成している。
【0003】図10に示す従来の回路構成を用いて、圧
電基板としてLiTaO3(リチウムタンタレート)を
用い3素子の帯域除去フィルタを構成した場合、その特
性は図11に示した特性となる。また、弾性表面波共振
素子の等価回路は図12に示されたものとなる。なお、
図中の111は並列容量C0、112は直列等価インダ
クタL1、113は直列等価コンデンサC1、114は
等価抵抗R1である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記の構
成では、圧電基板の材料特性により図12に示す回路に
おいて容量比η=C0/C1なる物理定数が決定されて
しまう。(LiTaO3であればη=約13)そのと
き、弾性表面波共振素子の直列共振周波数Fsおよび並列
共振周波数Fpは、 Fs=1/(2π(L1*C1)^0.5) Fp=1/(2π(L1*C1*C2/(C1+C2))^0.5) となる。従って、ここで、C1とC2の間には、容量比
ηで決まる関係があるため、電気的な特性として弾性表
面波共振素子の直列共振周波数と並列共振周波数の周波
数間隔が任意に設定できず、その結果、フィルタ特性で
重要な減衰特性ならびに通過特性にも、図11に示すよ
うに限界を有していた。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、任意に減衰特
性および通過特性が設定可能な弾性表面波フィルタを実
現することを目的とする。
【0006】この目的を達成するために本発明の弾性表
面波フィルタは、同一圧電基板上に櫛形のすだれ状電極
を対向設置し入力端子と出力端子を有する共振器を少な
くとも二つ具備し、第1の共振器の出力端子と第2の共
振器の入力端子の間に前記共振器の直列共振周波数にお
いて位相が任意の角度回転するに等価な伝送線路を接続
したもので前記伝送線路をシャントにインダクタ、シリ
ーズにコンデンサを接続したπ型もしくはT型回路で実
現した構成を有するものである。
【0007】これにより、任意に減衰特性および通過特
性が設定可能な帯域阻止フィルタもしくは帯域通過フィ
ルタを構成することができるものである。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の弾性表面波フィルタは、
同一圧電基板上に櫛形のすだれ状電極を対向設置し入力
端子と出力端子を有する共振器を少なくとも二つ具備
し、第1の共振器の出力端子と第2の共振器の入力端子
の間に前記共振器の直列共振周波数において位相が5度
から175度の範囲で任意の角度回転するに等価な伝送
線路を接続したものであり、これにより、比較的任意な
減衰および通過特性を有する帯域除去フィルタを構成す
ることができる。
【0009】また望ましくは、同一圧電基板上に櫛形の
すだれ状電極を対向設置し入力端子と出力端子を有する
共振器を少なくとも二つ具備し、前記共振器の各出力端
子を接地し、且つ前記共振器の入力端子間に前記共振器
の並列共振周波数において位相が5度から175度の範
囲で任意の角度回転するに等価な伝送線路を接続したも
のであり、これにより、比較的任意な減衰および通過特
性を有する帯域除去フィルタを構成することができる。
【0010】また望ましくは、同一圧電基板上に櫛形の
すだれ状電極を対向設置し入力端子と出力端子を有する
第1の共振器の出力端子と、前記圧電基板上に構成され
櫛形のすだれ状電極を対向設置し入力端子と出力端子を
有する第2の共振器の入力端子を接続し、さらに前記圧
電基板上に櫛形のすだれ状電極を対向設置し入力端子と
出力端子を有する第3の共振器の出力端子と、前記圧電
基板上に構成され櫛形のすだれ状電極を対向設置し入力
端子と出力端子を有する第4の共振器の入力端子を接続
し、前記第1の共振器と前記第2の共振器の接続点と前
記第3の共振器と前記第4の共振器の接続点との間に前
記第1もしくは第3の共振器の直列共振周波数もしくは
前記第2もしくは前記第4の共振器の並列共振周波数に
おいて位相が5度から175度の範囲で任意の角度回転
するに等価な伝送線路を接続したものであり、これによ
り、比較的任意な減衰および通過特性を有する帯域通過
フィルタを構成することができる。
【0011】また望ましくは、同一圧電基板上に櫛形の
すだれ状電極を対向設置し入力端子と出力端子を有する
第1の共振器の出力端子と、前記圧電基板上に構成され
櫛形のすだれ状電極を対向設置し入力端子と出力端子を
有する第2の共振器の入力端子を接続し、さらに前記圧
電基板上に櫛形のすだれ状電極を対向設置し入力端子と
出力端子を有する第3の共振器の出力端子と、前記圧電
基板上に構成され櫛形のすだれ状電極を対向設置し入力
端子と出力端子を有する第4の共振器の入力端子を接続
し、前記第1の共振器と前記第2の共振器の接続点と前
記第3の共振器の入力端子との間に前記第1もしくは第
3の共振器の直列共振周波数もしくは前記第2もしくは
前記第4の共振器の並列共振周波数において位相が5度
から175度の範囲で任意の角度回転するに等価な伝送
線路を接続したものであり、これにより、比較的任意な
減衰および通過特性を有する帯域通過フィルタを構成す
ることができる。
【0012】また望ましくは、前記伝送線路をシャント
にコンデンサ、シリーズにインダクタを接続したπ型も
しくはT型の回路で実現したことを特徴とするものであ
り、これにより、通過帯域の周波数の2倍程度以上の高
い周波数での不要信号を除去できるフィルタとすること
ができる。
【0013】また望ましくは、前記伝送線路をシャント
にインダクタ、シリーズにコンデンサを接続したπ型も
しくはT型回路で実現したことを特徴とするものであ
り、これにより、通過帯域の周波数の2分の1程度以下
の低い周波数において不要な周波数を除去できるフィル
タとすることができる。
【0014】また望ましくは、上記回路を複数直列に接
続した回路において、一部の伝送線路をπ型もしくはT
型にシャントにコンデンサ、シリーズにインダクタを接
続して等価構成し、他の伝送線路をπ型もしくはT型に
シャントにインダクタ、シリーズにコンデンサを接続し
て構成したことを特徴とするものであり、これにより、
通常帯域の周波数の2倍程度以上の高い周波数および2
分の1程度以下の低い周波数に含まれる不要な信号をと
もに除去できるフィルタとすることができる。
【0015】また望ましくは、伝送線路を構成するコン
デンサがシャントに接続されている場合には通過帯域に
おいてその合成インピーダンスが等しくなるように前記
コンデンサと直列にインダクタを接続した構成、もしく
は、伝送線路を構成するコンデンサがシリーズに接続さ
れているときには通過帯域においてその合成アドミッタ
ンスが等しくなるように前記コンデンサと並列にインダ
クタを接続した構成、もしくは、伝送線路を構成するイ
ンダクタがシャントに接続されている場合には通過帯域
においてその合成インピーダンスが等しくなるように前
記インダクタと直列にコンデンサを接続した構成、もし
くは、伝送線路を構成するインダクタがシリーズに接続
されている場合には通過帯域においてその合成アドミッ
タンスが等しくなるように前記インダクタと並列にコン
デンサを接続した構成のいずれかを具備したことを特徴
とするものであり、これにより、帯域外に新たに減衰極
を設けることができ、不要な信号成分をより効率的に除
去できるフィルタとすることができる。
【0016】また望ましくは、伝送線路を比誘電率が1
0以下の誘電体の積層体の中に構成し、前記積層体を前
記圧電基板の気密封止材の一部として用いたことを特徴
とするものであり、これにより、より小型で低コストな
弾性表面波フィルタを得ることができる。
【0017】また望ましくは、前記伝送線路を主材料と
して銀もしくは銅のペーストを印刷して構成したことを
特徴とするものであり、これにより、低損失な弾性表面
波フィルタを得ることができる。
【0018】(実施の形態1) 図1、図2は本発明の実施の形態1における弾性表面波
フィルタの回路図およびその特性図である。図におい
て、11,12,13は同一の圧電基板上に形成された
弾性表面波共振器、14a,15aは伝送線路、16,
17は入力端子、出力端子である。なお、本実施例では
圧電基板としてリチウムタンタレートを用いている。
【0019】ここでの回路動作を説明すると、減衰周波
数において、弾性表面波共振器11は直列共振して0オ
ームであり、弾性表面波共振器11と伝送線路14aの
接続点は接地された状態である。仮に、伝送線路14a
の電気長が90度であるとした場合、伝送線路14aの
反対側(弾性表面波共振器12との接続側)から見たイ
ンピーダンスはオープンとなる。
【0020】しかし、一方、弾性表面波共振器12もほ
ぼ同様の周波数設定されているため、弾性表面波共振器
12と伝送線路14aの接続点もショートである。従っ
て、伝送線路14aと弾性表面波共振器12の接続点に
おいて両側のインピーダンスが大きく異なることにな
る。通常、高周波回路においてはある点から両側を見た
ときのインピーダンスが複素共役の関係であるときが整
合条件を満たすことになるが、この関係から離れるほど
通過特性において不整合による減衰特性を大きくするこ
とができる。したがって、弾性表面波共振器の間に伝送
線路を接続することにより、同様の効果が期待できるの
である。
【0021】実際の回路においては、インピーダンスの
関係が複雑になり、単純に位相を90度にすれば良いと
いうものではなく、インピーダンス変化素子として働く
伝送線路の特性インピーダンスおよび電気長を最適化す
ることによって、インピーダンス変換のようすを調整す
れば、高減衰で低損失なフィルタを得ることができるの
である。
【0022】この回路において伝送線路14aおよび1
5aの特性インピーダンスおよび通過帯域の中心周波数
における線路長を、それぞれ50Ω68度および50Ω
55度とした場合、フィルタ特性は図2に示されるよう
なものが得られ、通過帯域における損失が1.9dB、
減衰量が33dBの良好な特性が得られる。
【0023】本発明の特徴は、伝送線路14aおよび1
5aと弾性表面波共振器11、12および13を組み合
わせたことであり、これら伝送線路はインピーダンス変
換素子として動作するため、その特性インピーダンスお
よび電気長を最適化すると良好なフィルタ特性を得るこ
とができる。本実施の形態は一例としての組み合わせを
示したものである。なお、伝送線路の電気長としては、
インピーダンス変換素子として顕著にその働きを示すの
は、線路長が電気位相として5〜175度であり、0お
よび180度では全くインピーダンス変換素子としての
動作をしない。
【0024】(実施の形態2) 図3、図4は本発明の実施の形態2における弾性表面波
フィルタの回路図およびその特性図である。図におい
て、31〜35は図1に示す伝送線路14aおよび15
aと電気的に等価な働きをする回路素子であり、本実施
の形態においてはシャントにコンデンサ、シリーズにイ
ンダクタを接続したπ型の低域通過型の回路構成を形成
している。
【0025】本回路のフィルタ特性は図4に示されるよ
うなものが得られ、通過帯域近辺で実施の形態1の特性
とほぼ同等の良好な特性が得られるとともに、高い周波
数において、40dB以上の大きな減衰が得られてい
る。その理由は、伝送線路を本発明では、最終、5素子
の集中素子で等価変換しており、これら集中素子のイン
ピーダンスの周波数特性により、高調波での減衰特性と
して作用するためである。
【0026】このように伝送線路を等価的にπ型に接続
された素子を用いることにより、素子の変更が容易で開
発の効率化や量産時の歩留まり向上が期待できるととも
に、特に通過帯域から離れたところでの減衰特性を持た
せることができる。また、T型の回路構成もしくはシャ
ントにインダクタ、シリーズにコンデンサを接続した高
域通過型の回路構成を用いても同様の効果が得られる
が、この場合、低周波側での減衰特性を大きくすること
ができる。
【0027】(実施の形態3) 図5、図6は本発明の実施の形態3における弾性表面波
フィルタの回路図およびその特性図である。図におい
て、51,52,53は同一の圧電基板上に形成された
弾性表面波共振器、54,55は伝送線路、16,17
は入力端子、出力端子である。なお、本実施の形態では
圧電基板としてリチウムタンタレートを用いている。
【0028】この回路において伝送線路54および55
の特性インピーダンスおよび通過帯域の中心周波数にお
ける線路長をそれぞれ66Ω79度および38Ω142
度とした場合、フィルタ特性は図6に示されるようなも
のが得られ、通過帯域における損失が2.7dB、減衰
量が38dBの良好な特性が得られる。
【0029】本発明の特徴は、伝送線路54および55
と弾性表面波共振器51、52および53を組み合わせ
たことであり、これら伝送線路はインピーダンス変換素
子として動作するため、その特性インピーダンスおよび
電気長を最適化すると良好なフィルタ特性を得ることが
できる。本実施の形態は一例として組み合わせを示した
ものである。なお、伝送線路の電気長としては、インピ
ーダンス変換素子として顕著にその働きを示すのは、線
路長が電気位相として5〜175度であり、0および1
80度では全くインピーダンス変換素子としての動作を
しない。
【0030】本実施の形態は、通過帯域に弾性表面波共
振器の直列共振点をあわせ、減衰大域に弾性表面波共振
器の並列共振器を合わせる設計しており、さらに必ず弾
性表面波共振器の直列共振点が並列共振点より低い周波
数となるため、実施の形態1の場合と異なり、通過帯域
の上側を主に減衰させる特性が要求される場合に有効で
ある。
【0031】(実施の形態4) 図7、図8は本発明の実施の形態4における弾性表面波
フィルタの回路図およびその特性図である。図におい
て、71〜76は同一の圧電基板上に構成された弾性表
面波共振器、77,78は伝送線路、16,17は入力
端子、出力端子である。なお、本実施の形態では圧電基
板としてリチウムタンタレートを用いている。
【0032】この回路において伝送線路77および78
の特性インピーダンスおよび通過帯域の中心周波数にお
ける線路長をそれぞれ43Ω102度および67Ω81
度とした場合、フィタル特性は図8に示されるようなも
のが得られ、通過帯域における損失が2.7dB、減衰
量が35dBの良好なバンドパス特性が得られる。
【0033】本発明の特徴は、伝送線路77および78
と弾性表面波共振器71〜76を組み合わせたことであ
り、これら伝送線路はインピーダンス変換素子として動
作するため、その特性インピーダンスおよび電気長を最
適化すると良好なフィルタ特性を得ることができる。本
実施の形態は一例としての組み合わせを示したものであ
る。なお、伝送線路の電気長としては、インピーダンス
変換素子として顕著にその働きを示すのは、線路長が電
気位相として5〜175度であり、0および180度で
は全くインピーダンス変換素子としての動作をしない。
【0034】さらに、本実施の形態においては、ラダ-
型に組まれた共振器組、たとえば弾性表面波共振器71
と72をユニットとして設計をしており、通過帯域の下
側の減衰特性は弾性表面波共振器71、73および7
5、また、通過帯域の上側の減衰特性は弾性表面波共振
器72、74および76でえるという思想の設計となっ
ている。
【0035】ここで、図7に示した伝送線路77および
78は、実施の形態1,2で示したように、コンデンサ
およびインダクタを用いたπ型もしくはT型の低域通過
型もしくは高域通過型の等価回路を用いて構成しても同
様の効果が得られる。その際には、通過特性から比較的
遠く離れた周波数での減衰特性を得ることができる。
【0036】さらに伝送線路のどちらか一方を高域通過
型とし、他方を低域通過型とすればブロードな特性を持
つバンドパスフィルタを融合させた特性とすることがで
き、帯域から離れた所の不要な信号成分をより効率的に
除去することができる。すなわち、弾性表面波共振器の
特性のみでは減衰できない周波数での減衰を得ることが
できるので、従来、場合によっては特別に別のフィルタ
を準備する必要があったが、この構成によれば、その必
要性がなくなる。
【0037】(実施の形態5) 図9は本発明の実施の形態5における弾性表面波フィル
タの分解構成図である。図において、91,92,93
は誘電体からなるシートの積層体、94は圧電基板、9
5a,95bは積層体92上に印刷形成された伝送線
路、96は同じく印刷形成されたシールド電極、97は
圧電基板94を覆うように設けられたキャップである。
【0038】なお、本実施の形態は回路的には図1に示
したものを具現化したものであり、圧電基板94上に構
成された弾性表面波共振器と伝送線路95aと95bと
はビアホール99で接続されている。
【0039】また、伝送線路95aと95bの特性イン
ピーダンスおよび線路長はその線路幅や上下グランド電
極との距離、すなわち誘電体シート91および92の厚
みと物理的な印刷長さによって設計値を実現している。
【0040】また、下部にシールド電極を設けることに
より、特性インピーダンスを安定化させるとともに、外
部、例えばマザー基板のパターンの影響などを回避する
ためにもこのシールド電極を設けた方がよい。
【0041】上記のような構成とすることにより、誘電
体シートの積層化により、より小型で高信頼性な弾性表
面波フィルタとすることができる。また、例えば、携帯
電話などに用いる場合、数ミリ程度のフィルタを想定す
るため、積層体の厚みが約1mm、線路幅が0.1mm
程度のトリプレート構造のストリップライン伝送線路を
想定した場合、伝送線路の特性インピーダンスが50Ω
近辺とした場合、積層に用いる材料の比誘電率は、10
近辺以下のものがよい。たとえば、酸化アルミニウム、
フォルステライト、ガラスセラミックスなどである。さ
らに、伝送線路を構成する材料に銀や銅、またはその含
有率の高い金属材料を用いることにより、低損失なフィ
ルタとすることができる。
【0042】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、インピー
ダンス変換素子となる伝送線路もしくはそれを等価変換
して得られる集中定数回路と弾性表面波共振器を組み合
わせることにより、少ない段数で減衰域の減衰を大きく
することができるので、大きな減衰特性および低損失な
通過特性を有する帯域阻止もしくは帯域通過フィルタを
構成することができる。 [図面の簡単な説明]
【図1】本発明の実施の形態1における弾性表面波フィ
ルタの回路図
【図2】同フィルタの電気的特性を示す図
【図3】本発明の実施の形態2における弾性表面波フィ
ルタの回路図
【図4】同フィルタの電気的特性を示す図
【図5】本発明の実施の形態3における弾性表面波フィ
ルタの回路図
【図6】同フィルタの電気的特性を示す図
【図7】本発明の実施の形態4における弾性表面波フィ
ルタの回路図
【図8】同フィルタの電気的特性を示す図
【図9】本発明の実施の形態5における弾性表面波フィ
ルタの分解構成図
【図10】従来の弾性表面波フィルタの回路図
【図11】同従来フィルタの電気的特性を示す図
【図12】同従来フィルタの等価回路図
【符号の説明】11〜13,51〜53,71〜76
弾性表面波共振器 14a,15a,14b,15a,54,55,77,
78 伝送線路 16,17 入力端子、出力端子 91〜93 誘電体シート 94 圧電基板 95a,95b 伝送線路 96 シールド電極 97 封止キャップ 98 ボンディングワイヤ 99 ビアホール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平10−13187(JP,A) 特開 平7−15276(JP,A) 特開 平10−65489(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H03H 9/64

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 通過帯域近傍における減衰量を大きくす
    るための弾性表面波フィルタであって、同一圧電基板上
    に櫛形のすだれ状電極を対向設置し入力端子と出力端子
    を有する共振器を少なくとも二つ具備し、第1の共振器
    の出力端子と第2の共振器の入力端子の間に前記共振器
    の直列共振周波数において位相が任意の角度回転するに
    等価な伝送線路を接続したもので、前記伝送線路をシャ
    ントにインダクタ、シリーズにコンデンサを接続したπ
    型もしくはT型回路としたことを特徴とする弾性表面波
    フィルタ。
  2. 【請求項2】 第1の共振器の出力端子と第2の共振器
    の入力端子の間に、前記共振器の直列共振周波数におい
    て位相が5度から175度の範囲で任意の角度回転する
    に等価な伝送線路を接続した請求項1に記載の弾性表面
    波フィルタ。
  3. 【請求項3】 伝送線路を構成するインダクタは通常帯
    域においてその合成インピーダンスが等しくなるように
    前記インダクタと直列にコンデンサを接続した構成を具
    備する請求項1に記載の弾性表面波フィルタ。
  4. 【請求項4】 伝送線路を構成するコンデンサは通過帯
    域においてその合成アドミッタンスが等しくなるように
    前記コンデンサと並列にインダクタを接続した構成を具
    備する請求項1に記載の弾性表面波フィルタ。
  5. 【請求項5】 伝送線路を比誘電率が10以下の誘電体
    の積層体の中に構成し、前記積層体を前記圧電基板の気
    密封止材の一部として用いたことを特徴とする請求項1
    に記載の弾性表面波フィルタ。
  6. 【請求項6】 伝送線路を主材料として銀もしくは銅の
    ペーストを印刷して構成したことを特徴とする請求項1
    に記載の弾性表面波フィルタ。
JP2000583159A 1998-11-13 1999-11-11 弾性表面波フィルタ Expired - Lifetime JP3482957B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
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