JP3482866B2 - ダンパー装置及びダンパー装置を備えた昇降収納装置 - Google Patents

ダンパー装置及びダンパー装置を備えた昇降収納装置

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JP3482866B2
JP3482866B2 JP07867198A JP7867198A JP3482866B2 JP 3482866 B2 JP3482866 B2 JP 3482866B2 JP 07867198 A JP07867198 A JP 07867198A JP 7867198 A JP7867198 A JP 7867198A JP 3482866 B2 JP3482866 B2 JP 3482866B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ダンパー装置及び
ダンパー装置を備えた昇降収納装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来からダンパー装置として、図18
示すように、回転自在な軸30の一端面部に割り溝部3
3を設け、渦巻きばね21の中心側の最端部を内側に直
線状に折り曲げて直線状部分32aと円弧状部分32b
とが連続する略D字状をした軸係止部32を形成し、軸
係止部32の直線状部分32aを軸30の割り溝部33
に係止し、渦巻きばね21の外周端部を固定部に取付け
たものが知られている。そして、このダンパー装置によ
れば、軸30に回転方向の負荷を掛けて回転力を付与し
た場合、軸30が渦巻きばね21のばね21力に抗して
回転することになり、この結果、軸30が急激に回転せ
ず、渦巻きばね21のばね21力に抗してゆっくりと回
転することができるようにしている。
【0003】ところで、上記のような渦巻きばね21を
用いたダンパー装置においては、軸30の端面部に設け
た割り溝部33に係止するには、渦巻きばね21の中心
側の最端部を内側に鋭角に直線状に折り曲げて直線状部
分32aと円弧状部分32bとが連続する略D字状をし
た軸係止部32を形成する必要があるが、焼入れした渦
巻きばね21の中心側の最端部を鋭角に直線状に折り曲
げるのは焼入れしてある関係上実質的にできず、このた
め、焼入れした渦巻きばね21の中心側の最端部を焼き
鈍しして渦巻きばね21の中心側の最端部を直線状に折
り曲げるようにしている。
【0004】しかして、上記のようなダンパー装置にお
いては、渦巻きばね21という形状の特性上、渦巻きば
ね21の内側端部においては軸30の外周面と渦巻きば
ね21の内周との間に隙間が生じるものであり、この結
果、焼き鈍し部60と焼入れ部61との境界33部分の
内側と軸30の外周面との間にも隙間が生じるものであ
る。しかして、上記のように焼き鈍し部60と焼入れ部
61との境界33部分の内側と軸30の外周面との間に
も隙間があると、軸30が渦巻きばね21のばね21力
に抗して回転する際、渦巻きばね21に応力が作用する
が、この応力により上記焼き鈍し部60と焼入れ部61
との境界33部分が変形したり、破損したりしやすいと
いう問題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の従来
例の問題点に鑑みて発明したものであって、渦巻きばね
の中心側端部における焼き鈍し部と焼入れ部との境界が
変形したり破損したりせず、安定したダンパー作用が得
られるダンパー装置及びダンパー装置を備えた昇降収納
装置を提供することを課題とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明のダンパー装置は、回転自在な軸30の一端面
部に割り溝部33を設け、外周端部を固定部31に取付
ける渦巻きばね21の中心側の最端部を内側に直線状に
折り曲げて直線状部分32aと円弧状部分32bとが連
続する略D字状をした軸係止部32を形成し、渦巻きば
ね21の軸係止部32を焼き鈍しした部位とすると共に
他の部分を焼入れした部位とし、軸係止部32の直線状
部分32aを軸30の割り溝部33に係止すると共に軸
係止部32の円弧状部分32bを軸30の外周部の一部
に配置し、渦巻きばね21の焼入れ部61と焼き鈍し部
60との境界63付近において軸30の外面と渦巻きば
ね21との間の隙間にスペーサ62を介在させて成るこ
とを特徴とするものである。このような構成とすること
で、渦巻きばね21の中心側の端部における焼き鈍し部
60と焼入れ部61との境界付近の内面と軸30の外周
面との間の隙間がスペーサ62により埋められ、これに
より、軸30が渦巻きばね21のばね力に抗して回転す
る際、渦巻きばね21に応力が作用しても、この応力に
より上記焼き鈍し部分60と焼入れ部分61との境界6
3部分が変形したり、破損したりすることがないもの
ある。
【0007】また、本発明のダンパー装置を備えた昇降
収納装置は、前面が開口した外箱1内に収納した収納体
2をリンク機構3を介して回動することで外箱1内から
外箱1の前下方に引き下ろし自在とし、リンク機構3
が、一端部を外箱1の側面部側に回転自在に枢支すると
共に他端部を収納体2の側面部に回転自在に枢支した前
リンク4と後リンク5とよりなる平行リンクにより構成
され、前リンク4乃至後リンク5の少なくとも一方に収
納体2を外箱1から前下方に回動して引き降ろす際に抵
抗となる渦巻きばね21よりなるダンパーを設けたもの
であって、外箱1側に前リンク4乃至後リンク5の下端
部に取付けた軸30を回転自在に支持し、この軸30の
一端面部に割り溝部33を設け、外周端部を固定部31
に取付ける渦巻きばね21の中心側の最端部を内側に直
線状に折り曲げて直線状部分32aと円弧状部分32b
とが連続する略D字状をした軸係止部32を形成し、渦
巻きばね21の軸係止部32を焼き鈍しした部位とする
と共に他の部分を焼入れした部位とし、軸係止部32の
直線状部分32aを軸30の割り溝部33に係止すると
共に軸係止部32の円弧状部分32bを軸30の外周部
の一部に配置し、渦巻きばね21の焼入れ部61と焼き
鈍し部60との境界63付近において軸30の外面と渦
巻きばね21との間の隙間にスペーサ62を介在させて
成ることを特徴とするものである。このような構成とす
ることで、外箱1に対して収納体2を前下方に向けて引
き降ろす際に、渦巻きばね21よりなるダンパーが抵抗
となって、収納体2をゆっくりと引き降ろすことができ
るものである。この場合、渦巻きばね21の中心側の端
部における焼き鈍し部60と焼入れ部61との境界付近
の内面と軸30の外周面との間の隙間がスペーサ62に
より埋められ、これにより、収納体2を前下方に向けて
引き降ろす際に、軸30が渦巻きばね21のばね力に抗
して回転して、渦巻きばね21に応力が作用しても、こ
の応力により上記焼き鈍し部分60と焼入れ部分61と
の境界63部分が変形したり、破損したりすることがな
いものである。
【0008】
【発明の実施の形態】以下本発明を添付図面に示す実施
形態に基づいて説明する。
【0009】図1、図3には本発明のダンパー装置の各
実施形態が示してある。軸受け手段(図示せず)に回転
自在に支持した軸30の一端面部に割り溝部33を設け
てある。渦巻きばね21は外周端部に取付け部65を設
け、中心側の最端部を内側に鋭角に直線状に折り曲げて
直線状部分32aを形成すると共にこの直接状部分32
aとこれに連続する円弧状部分32bとで略D字状をし
た軸係止部32を形成してある。そして、軸係止部32
の直線状部分32aを軸30の割り溝部33に係止する
と共に軸係止部32の円弧状部分32bを軸30の外周
部の略半周部分に配置することで渦巻きばね21の内側
の端部を軸30に取付けてあり、また、渦巻きばね21
の外周端部の取付け部65を固定部31に取付けてあ
る。軸30には回動体(図示せず)が取付けられるもの
であり、回動体を回動する外力を加えることで、軸30
が渦巻きばね21のばね力に抗して回動し(つまり回動
体が回動し)、これにより渦巻きばね21よりなるダン
パーが抵抗となって、回動体をゆっくりと回動させる働
きをすることになる。また、回動体を回動する外力を解
除すると、渦巻きばね21のばね力が回動体を逆に回動
して元に戻す回動力を付与することになる。
【0010】上記のようなダンパー装置において、渦巻
きばね21の軸係止部32が焼き鈍しした部位(つまり
焼き鈍し部60)となっており、また、渦巻きばね21
の他の部位が焼入れした部位(つまり焼き入れ部61)
となっている。これは、軸30の端面部に設けた割り溝
部33に係止するには、前述のように渦巻きばね21の
中心側の最端部を内側に鋭角に直接状に折曲して直線状
部分32aと円弧状部分32bとが連続する略D字状を
した軸係止部32を形成する必要があるが、焼入れした
渦巻きばね21の中心側の最端部を直線状に折り曲げる
のは焼入れしてある関係上実質的にできず、このため、
焼入れした渦巻きばね21の中心側の最端部を焼き鈍し
をして渦巻きばね21の中心側の最端部を直線状に折り
曲げるようにしている。
【0011】ところで、渦巻きばね21は曲率半径が次
第に大きくなっていくような曲線となっているため、軸
係止部32の直線状部分32aを軸30の割り溝部33
に係止すると共に軸係止部32の円弧状部分32bを軸
30の外周部の略半周部分に配置することで渦巻きばね
21の内側の端部を軸30に取付けた場合、渦巻きばね
21の中心側の端部における焼き鈍し部60と焼入れ部
61との境界63付近の内面と軸30の外周面との間に
隙間が生じてしまう。そこで、図1に示す実施形態にお
いては、渦巻きばね21の中心側の端部における焼き鈍
し部60と焼入れ部61との境界63付近の内面と軸3
0の外周面との間にスペーサ62を介在して隙間を埋め
る構造となっている。このように焼き鈍し部60と焼入
れ部61との境界63付近の内面と軸30の外周面との
間にスペーサ62を介在することで、軸30が渦巻きば
ね21のばね力に抗して回転する際、渦巻きばね21に
応力が作用しても、この応力により上記焼き鈍し部60
と焼入れ部61との境界63部分が変形したり、破損し
たりしないようにできるものである。
【0012】スペーサ62としては図1、図2に示すよ
うな三日月状をしたものや、あるいは図3、図4示すよ
うな略C字状をしていて軸30の外周部に被嵌するもの
等が考えられる。
【0013】なお、図3、図4に示す実施形態において
は、スペーサ62に凹所62aを設け、凹所62aに割
り溝部33に挿入係止した直線部分32aの最先端を挿
入係止してスペーサ62が軸30及び渦巻きばね21の
直線部分32aに対して動かないようにしてあり、これ
により位置決め及びスペーサ62の固定が確実にできる
ものである。
【0014】しかして、本実施形態においては、渦巻き
ばね21の中心側の端部における焼き鈍し部60と焼入
れ部61との境界付近の内面と軸30の外周面との間に
隙間が生じることがなく、これにより、収納体2を前下
方に向けて引き降ろす際に、軸30が渦巻きばね21の
ばね力に抗して回転して、渦巻きばね21に応力が作用
しても、この応力により上記焼き鈍し部分60と焼入れ
部分61との境界63部分が変形したり、破損したりす
ることがないものである。
【0015】次に、上記のようなダンパー装置を用いた
昇降収納装置を図5乃至図17に基づいて説明する。
【0016】図中1は天袋のような外箱であって、壁の
上部や天井の下面部のような部屋の高所に取付けられる
ものである。この外箱1は前面が開口しており、該前面
開口部には必要に応じて扉を開閉自在に取付けてもよ
い。外箱1内には収納体2が配置され、この収納体2は
リンク機構3を介して回動することで収納体2を外箱1
内から外箱1の前下方に引き下ろし自在となっている。
【0017】リンク機構3は、図5乃至図11に示すよ
うに、一端部を外箱1の側面部側に回転自在に枢支する
と共に他端部を収納体2の側面部に回転自在に枢支した
前リンク4と後リンク5とよりなる平行リンクにより構
成してある。ここで、上記前リンク4と後リンク5とは
いずれも外箱1への取付け部分側の端部をヘ字状に屈曲
してあってへ字状屈曲部4a、5aを形成してある。こ
こで、収納体2を外箱1内に収納した状態で図5に示す
ように、前リンク4、後リンク5のへ字状屈曲部4a、
5aの各山形をした角部の内隅側が外箱1の開口側を向
くように配置してある。上記前リンク4、後リンク5は
互いに平行な異なる垂直面内でそれぞれ回動するように
横方向(図9において左右方向)にずらして配置してあ
る。
【0018】収納体2は図12に示すように、対向する
左右の側板13間に底部、背部を有する板体14を架設
して固定したもので、前方及び上方が開口している。
5、図7に示すように、収納体2の側板13の外面部の
上部には軸支板15がビスのような固着具により固着し
てある。軸支板15は金属板製であって、軸支板15の
上部の後部に上軸部16を側方に向けて突設し、下部の
前部に上軸部16よりも突出長さの長い下軸部18を側
方に向けて突設してある。そして、図15に示すよう
に、前リンク4の上端部に形成した孔を上記下軸部18
に回動自在にはめ込んで取付け、また、後リンク5の上
端部に形成した孔を上軸部16に回動自在にはめ込んで
取付けてある。
【0019】外箱1の側板19の下部には図13、図1
に示すように軸支ブロック体20がねじ具により取付
けてあって、この軸支ブロック体20に上記前リンク4
の下端部及び後リンク5の下端部を回動自在に軸支して
ある。
【0020】軸支ブロック体20はアルミニュームのダ
イキャストにより一体に形成してある。軸支ブロック体
20の内面側(つまり側板19に面する側)には図1
3、図14、図17に示すように、渦巻きばね21より
なるダンパーを収納して取付けるためのダンパー収納凹
部22を設けた下ブロック部23と、オイルダンパー2
4よりなるダンパーを収納して取付けるためのダンパー
収納凹部25を設けた上ブロック部26とを斜めに傾斜
した連結ブロック部27で一体に連結して主体が構成し
てある。そして、後述のように渦巻きばね21、オイル
ダンパー24をそれぞれダンパー収納凹部22、25に
収納し、また、前リンク4、後リンク5の各下端部を軸
に取付けて、ねじ具により側板19に軸支ブロック体2
0を取付けることで、該軸支ブロック体20はダンパー
を取付ける取付け部材としての役目と、カバーするカバ
ー材としての役目と、更に、前リンク4、後リンク5の
各下端部を軸支する部材としての役目を備えたものとな
る。
【0021】また、図13に示すように傾斜した連結ブ
ロック部27から下方に向けて自立用脚部28が垂下し
てあり、該自立用脚部28の下端と下ブロック部23と
が同じレベルとなっており、軸支ブロック体20を外箱
1の側板19の内面下部に取付ける際、箱体1の底板1
1の上面に自立用脚部28の下端と下ブロック部23と
を載置することで軸支ブロック体20を自立して起立で
きるようにしてあって、軸支ブロック体20を外箱1の
側板19の内面下部に取付ける作業が容易となるように
してある。また、軸支ブロック体20の前端部の下端に
は位置決め用小突起56が前方に向けて突設してあり、
軸支ブロック体20を外箱1内の下端部の前端部に偏ら
せて取付ける際、上記位置決め用小突起56を外箱1の
開口部の前端縁に合わせることで、外箱1に対する軸支
ブロック体20の前後方向の位置決めを行うようになっ
ている。
【0022】軸支ブロック体20の上端部にはリンク倒
れ防止用突起53が設けてあり、後述するように収納体
2が外箱1内に収納された状態で前リンク4がリンク倒
れ防止用突起53に当たって前リンク4の後側への回動
を防止し、収納体2が外箱1内に収納された状態におい
て後方への倒れを防止している。また、軸支ブロック体
20の前下端部の側面部にはストッパ54が設けてあ
り、収納体2を外箱1の前下方に回動して引き降ろした
場合における最大引き降ろし状態で前リンク4が上記ス
トッパ54に当たって最大引き降ろし状態を保持し、そ
れ以上前リンク4が下方に回動できないようにしてあ
る。
【0023】図13、図14、図17に示すように、軸
支ブロック体20の下部の下ブロック部23の内面側を
凹ませてダンパー収納凹部22が形成してあり、該ダン
パー収納凹部22の中央部には内外に貫通した孔29が
設けてあり、該孔29に軸30を回動自在に挿入して該
軸30に前リンク4の下端部を取付けて前リンク4が回
動自在に軸支されるものである。ダンパー収納凹部22
内には渦巻きばね21よりなるばねダンパーを収納して
ある。ダンパー収納凹部22内には固定部3131が設
けてあり、ダンパーを構成する渦巻きばね21の外側の
端部には固定部65が設けてあり、また、渦巻きばね2
1の中心側の端部には前述のように最端部を内側に鋭角
に屈曲して直線状に折り曲げて直線状部分32aを形成
すると共にこの直接状部分32aとこれに連続する円弧
状部分32bとで略D字状をした軸係止部32を形成し
てある。渦巻きばね21の軸係止部32が焼き鈍しした
部位(つまり焼き鈍し部60)となっており、また、渦
巻きばね21の他の部位が焼入れした部位(つまり焼き
入れ部60)となっている。そして軸係止部32の直線
状部分32aを軸30の割り溝部33に係止すると共に
軸係止部32の円弧状部分32bを軸30の外周部の略
半周部分に配置することで渦巻きばね21の内側の端部
を軸30に取付けてある。ここで、図13に示す実施形
態においては、図1に示すダンパー装置を用いた例が示
してあって、渦巻きばね21の中心側の端部における焼
き鈍し部60と焼入れ部61との境界63付近の内面と
軸30の外周面との間にスペーサ62を介在させて隙間
をなくすようにしてある。そして本発明においては渦巻
きばね21よりなるダンパー設けることで、収納体2を
外箱1内から前下方に向けて回動して引き下ろす際に上
記渦巻きばね21よりなるダンパーが抵抗となるように
したものにおいて、渦巻きばね21よりなるダンパー装
置として図1又は図3に示すものを用いて、図1又は
の実施形態で説明したように、軸30が渦巻きばね2
1のばね力に抗して回転する際、渦巻きばね21に応力
が作用しても、この応力により上記焼き鈍し部分60と
焼入れ部分61との境界63部分が変形したり、破損し
たりしないようにしている。
【0024】図13、図14、図17に示すように、軸
支ブロック体20の上部の上ブロック部26の内面側を
凹ませてダンパー収納凹部25が形成してあり、該ダン
パー収納凹部25の中央部には内外に貫通した孔34が
設けてある。ダンパー収納凹部25内にはオイルダンパ
ー24よりなるダンパーを収納してねじにより軸支ブロ
ック体20に取付けてある。オイルダンパー24よりな
るダンパーの回転駆動軸35は軸支ブロック体20の孔
34に油を含んだブッシュ42を介して回転自在に貫挿
され、該回転駆動軸35の先端部が孔34から外方に突
出している。この回転駆動軸35には後リンク5が取付
けてある。
【0025】また、後リンク5の下端部の枢支部分が前
リンク4の下端部の枢支部分よりも外箱1の側板19か
ら離れる方向にずれて位置している。したがって、収納
体2の側板13に対しては前リンク4の上端部の枢支部
分が後リンク5の下端部の枢支部分よりも収納体2の側
板13から離れる方向にずれて位置している。
【0026】しかして、収納体2を外箱1内に完全に収
納した状態では、前リンク4が軸支ブロック体20に設
けたリンク倒れ防止用突起53に当たって、後側への回
動が防止され、これにより収納体2が外箱1内に収納さ
れた状態において後方への倒れが防止してある。そし
て、この収納体2を外箱1内に完全に収納した状態では
図7に示すように、前リンク4上の軸支部イは下の軸支
部ロよりも上方で且つ後方に位置し、また、後リンク5
の上の軸支部ハは下の軸支部ニよりも上方で且つ後方に
位置しており、収納体2を外箱1に完全に収納した状態
で軸支部イ、ロを結ぶ線はイが後方で且つ上に位置する
ように斜めに傾斜し、また、軸支部ハ、ニを結ぶ線はハ
が後方で且つ上に位置するように斜めに傾斜しており、
この結果、収納体2を外箱1に完全に収納した状態で収
納体2は自重により後ろに倒れようとする側に回動しよ
うとする力が作用していて、前に不用意に回動しないよ
うになっている。
【0027】なお、ここで、収納体2が外箱1内に完全
に収納された状態で、収納体2と外箱1とを収納状態保
持手段により保持するようにしてもよい。この収納状態
保持手段としては、例えば収納体2の後端部又は外箱1
の背板部側のいずれか一方に磁石を、いずれか他方に鉄
片のような磁性金属を取付け、収納体2を外箱1に収納
した状態で収納状態保持手段により収納体2の外箱1へ
の収納状態を保持することで、収納体2を外箱1内に押
し込んで収納した際に、収納体2が前方に跳ね返るよう
にしてがたついたりするのを確実に防止できるものであ
り、また、地震等の際にも収納体2が飛び出すのを防止
できる。もちろん、収納状態保持手段としてはラッチそ
の他の任意の保持機構が採用できる。
【0028】また、収納体2を外箱1から前下方に引き
降ろした場合、前リンク4がストッパ54に当たって前
リンク4がそれ以上下降しないように保持されるもので
ある。
【0029】ところで、本発明においては、すでに述べ
たように、前リンク4及び後リンク5の軸支ブロック体
20への軸支部分側の端部をへ字状に屈曲してへ字状屈
曲部4a、5aを形成してあり、収納体2を外箱1内に
収納した状態でへ字状の前リンク4、後リンク5のへ字
状屈曲部4a、5a各山形をした角部の内隅側が外箱1
の開口側を向くように配置してあるので、収納体2を外
箱1内に収納した状態から外箱1の前下方に向けて回動
して引き降ろした場合、前リンク4、後リンク5のへ字
状屈曲部4a、5aの各山形をした角部の内隅側が外箱
1の底板11の先端側に対向するように回動し、これに
より図7に示すように、外箱1に収納した状態でヘ字状
をした前リンク4の軸支部イ、ロを結ぶ線はイが前方で
且つ下に位置するように斜めに傾斜し、また、軸支部
ハ、ニを結ぶ線はハが前方で且つ下に位置するように斜
めに傾斜する位置まで回動することができ、これにより
収納体2を外箱1の前下方まで引き降ろした際に、リン
クが外箱1の底板11の先端部に当たらない状態の最下
降位置をリンクが直線状であった従来例に比べてより下
方位置まで下げることができるものである。
【0030】左右両側の前リンク4の下部同士をバー材
よりなる連結部材9により一体に連結してある。ここ
で、上記のように左右両側の前リンク4の下部同士をバ
ー材よりなる連結部材9により一体に連結するに当たっ
て、リンク機構3を介して回動する収納体2と、前リン
ク4の回動に伴って回動するバー状の連結部材9とが相
互の回動中に互いに衝突しない位置関係となるように設
定してある。
【0031】なお、上記した実施形態においては、本発
明のダンパー装置を備えたものとして昇降収納装置の例
を示したが、本発明のダンパー装置を他の種々の装置に
具備することができるものであり、例えば、自動車のウ
ィンドウレキュレータのパワーアシストに用いたり、あ
るいは、座席のシートの背もたれに用いたりすることが
できるものである。
【0032】
【発明の効果】本発明の請求項1記載の発明にあって
は、上述のように、渦巻きばねの軸係止部を焼き鈍しし
た部位とすると共に他の部分を焼入れした部位とし、軸
係止部の直線状部分を軸の割り溝部に係止すると共に軸
係止部の円弧状部分を軸の外周部の一部に配置し、渦巻
きばねの焼入れ部と焼き鈍し部との境界付近において軸
の外面と渦巻きばねとの間の隙間にスペーサを介在させ
てあるので、渦巻きばねの中心側の端部における焼き鈍
し部と焼入れ部との境界付近の内面と軸の外周面との間
の隙間がスペーサにより埋められ、これにより、軸が渦
巻きばねのばね力に抗して回転する際、渦巻きばねに応
力が作用しても、この応力により上記焼き鈍し部分と焼
入れ部分との境界部分が変形したり、破損したりするこ
とがないものであり、この結果、渦巻きばねよりなるダ
ンパー装置におけるダンパー効果を長期間安定して発揮
することができるものである。
【0033】また、請求項2記載の発明にあっては、
面が開口した外箱内に収納した収納 体をリンク機構を介
して回動することで外箱内から外箱の前下方に引き下ろ
し自在とし、リンク機構が、一端部を外箱の側面部側に
回転自在に枢支すると共に他端部を収納体の側面部に回
転自在に枢支した前リンクと後リンクとよりなる平行リ
ンクにより構成され、前リンク乃至後リンクの少なくと
も一方に収納体を外箱から前下方に回動して引き降ろす
際に抵抗となる渦巻きばねよりなるダンパーを設けたも
のであって、外箱側に前リンク乃至後リンクの下端部に
取付けた軸を回転自在に支持してあるので、外箱に対し
て収納体を前下方に向けて引き降ろす際に、渦巻きばね
よりなるダンパーが抵抗となって、収納体をゆっくりと
引き降ろすことができて、収納体を前下方に引き降ろす
作業が安全にできるものであり、また、渦巻きばねの軸
係止部を焼き鈍しした部位とすると共に他の部分を焼入
れした部位とし、軸係止部の直線状部分を軸の割り溝部
に係止すると共に軸係止部の円弧状部分を軸の外周部の
一部に配置し、渦巻きばねの焼入れ部と焼き鈍し部との
境界付近において軸の外面と渦巻きばねとの間の隙間に
スペーサを介在させてあるので、渦巻きばねの中心側の
端部における焼き鈍し部と焼入れ部との境界付近の内面
と軸の外周面との間の隙間がスペーサにより埋められ、
これにより、軸が渦巻きばねのばね力に抗して回転する
際、渦巻きばねに応力が作用しても、この応力により上
記焼き鈍し部分と焼入れ部分との境界部分が変形した
り、破損したりすることがないものであり、この結果、
収納体の前下方への引き降ろしに当たって渦巻きばねよ
りなるダンパー装置におけるダンパー効果を長期間安定
して発揮させることができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のダンパー装置の一実施形態の正面図で
ある。
【図2】同上に用いるスペーサを示し、(a)は正面図
であり、(b)は側面図である。
【図3】本発明のダンパー装置の他の実施形態の正面図
である。
【図4】同上に用いるスペーサを示し、(a)は正面図
であり、(b)は側面図である。
【図5】本発明のダンパー装置を用いた昇降収納装置に
おいて収納体を外箱の前下方に引き降ろした状態を示す
斜視図である。
【図6】同上の収納体を外箱内に収納した状態を示す斜
視図である。
【図7】同上の収納体を外箱内に収納した状態を示す側
断面図である。
【図8】同上の平断面図である。
【図9】同上の正面図である。
【図10】同上の収納体を省略した状態の図6に対応す
る斜視図である。
【図11】同上の収納体を省略した状態の図5に対応す
る斜視図である。
【図12】同上の収納体の斜視図である。
【図13】同上の軸支ブロック体にダンパーを収納した
状態を示す側面図である。
【図14】同上のリンク機構の右側面図である。
【図15】同上のリンク機構の正面図である。
【図16】同上のリンク機構の左側面図である。
【図17】同上の前リンクの下端部、後リンクの下端部
を軸支ブロックに軸支した部分の 断面図である。
【図18】従来例のダンパー装置を示す正面図である。
【符号の説明】
1 外箱 2 収納体 3 リンク機構 4 前リンク 5 後リンク 21 渦巻きばね 30 軸 31 固定部 32 軸係止部 32a 直線状部分 32b 円弧状部分 33 割り溝部 60 焼き鈍し部 61 焼入れ部 62 スペーサ 63 境界
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 安達 研治 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工 株式会社内 (56)参考文献 特開 平7−88584(JP,A) 特開 平7−303535(JP,A) 特公 昭58−14933(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A47B 51/00 501 F16F 1/00 - 6/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転自在な軸の一端面部に割り溝部を設
    け、外周端部を固定部に取付ける渦巻きばねの中心側の
    最端部を内側に直線状に折り曲げて直線状部分と円弧状
    部分とが連続する略D字状をした軸係止部を形成し、渦
    巻きばねの軸係止部を焼き鈍しした部位とすると共に他
    の部分を焼入れした部位とし、軸係止部の直線状部分を
    軸の割り溝部に係止すると共に軸係止部の円弧状部分を
    軸の外周部の一部に配置し、渦巻きばねの焼入れ部と焼
    き鈍し部との境界付近において軸の外面と渦巻きばねと
    の間の隙間にスペーサを介在させて成ることを特徴とす
    るダンパー装置。
  2. 【請求項2】 前面が開口した外箱内に収納した収納体
    をリンク機構を介して回動することで外箱内から外箱の
    前下方に引き下ろし自在とし、リンク機構が、一端部を
    外箱の側面部側に回転自在に枢支すると共に他端部を収
    納体の側面部に回転自在に枢支した前リンクと後リンク
    とよりなる平行リンクにより構成され、前リンク乃至後
    リンクの少なくとも一方に収納体を外箱から前下方に回
    動して引き降ろす際に抵抗となる渦巻きばねよりなるダ
    ンパーを設けたものであって、外箱側に前リンク乃至後
    リンクの下端部に取付けた軸を回転自在に支持し、この
    軸の一端面部に割り溝部を設け、外周端部を固定部に取
    付ける渦巻きばねの中心側の最端部を内側に直線状に折
    り曲げて直線状部分と円弧状部分とが連続する略D字状
    をした軸係止部を形成し、渦巻きばねの軸係止部を焼き
    鈍しした部位とすると共に他の部分を焼入れした部位と
    し、軸係止部の直線状部分を軸の割り溝部に係止すると
    共に軸係止部の円弧状部分を軸の外周部の一部に配置
    し、渦巻きばねの焼入れ部と焼き鈍し部との境界付近に
    おいて軸の外面と渦巻きばねとの間の隙間にスペーサを
    介在させて成ることを特徴とするダンパー装置を備えた
    昇降収納装置。
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