JP3482593B2 - 誘電加熱成形型 - Google Patents

誘電加熱成形型

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JP3482593B2
JP3482593B2 JP30392098A JP30392098A JP3482593B2 JP 3482593 B2 JP3482593 B2 JP 3482593B2 JP 30392098 A JP30392098 A JP 30392098A JP 30392098 A JP30392098 A JP 30392098A JP 3482593 B2 JP3482593 B2 JP 3482593B2
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  • Heating, Cooling, Or Curing Plastics Or The Like In General (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、誘電加熱成形型
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】免震装置に使用されている積層ゴムは基
本的には、金型内に鋼板と生ゴム板とを交互に積み重ね
て収容し、金型を熱盤により加熱した状態でプレス機に
より加圧するようにして製造されている。具体的には、
ゴム流動温度まで加熱し、プレス圧により積層ゴムの
成形を行い、積層ゴムの垂直方向の熱膨張を押さえ込
んで製品寸法を確保すると共に、常時加圧状態としてゴ
ムの加硫、鋼板−ゴムの加硫接着を行う、という工程に
より製造される。
【0003】しかしながら、積層ゴムを構成する生ゴム
板は熱伝導率が小さいことから熱源に近接する部分と離
れている部分とでは昇温速度が大きく異なり、このため
加硫の不均一な進行によって積層ゴムの物性(垂直弾性
率、せん断弾性率、生ゴム板と鋼板間の接着力等)にバ
ラツキができてしまうという問題があった。
【0004】そこで、成形型内に、複数の生ゴム板と導
電性金属板とを交互に積層してなる積層体を収容させ、
前記積層体を誘電加熱一体化して積層ゴムを製造すると
いうことが考えられるが、現在のところこのような積層
ゴムを製造するという誘電加熱成形型は見当たらない。
【0005】なお、誘電加熱成形型としては、長期間
の使用に耐えることができ、全ての生ゴム板が略均一
に加熱され、フランジタイプの積層ゴムや角形の積層
ゴムを容易に製造できることが必須条件となる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そこで、この発明で
は、長期間の使用に耐えることができ、全ての生ゴ
ム板が略均一に加熱され、フランジタイプの積層ゴム
や角形の積層ゴムを容易に製造できる誘電加熱成形型を
提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】(請求項1記載の発明) この発明の誘電加熱成形型は、複数の生ゴム板と導電性
金属板とを交互に積層してなる積層体及び前記積層体の
上下に配置されたフランジ板を少なくとも一時期積層方
向に圧力をかける態様で1〜300MHzの周波数電圧
を用いて誘電加熱一体化するときに使用される成形型で
あって、積層体の積層面を囲繞する枠体が、内周が円形
状の一体型の外枠体と、外周が外枠体の内周径よりも僅
かに小さい円形状に形成され且つ前記外枠体内に嵌脱自
在に収容された状態において積層体の積層面を囲繞する
内枠体とから構成されており、前記内枠体は、外枠体に
おける積層体の積層方向寸法より少なくとも上下フラン
ジ板の総和厚み分小さく設定してあると共に積層体の積
層方向に対して直角方向に分割できるようになってい
る。 (請求項2記載の発明) この発明の誘電加熱成形型は、四角形状の複数の生ゴム
板と導電性金属板とを交互に積層してなる積層体を少な
くとも一時期積層方向に圧力をかける態様で1〜300
MHzの周波数電圧を用いて誘電加熱一体化するときに
使用される成形型であって、積層体の積層面を囲繞する
枠体が、内周が円形状の一体型の外枠体と、外周が外枠
体の内周径よりも僅かに小さい円形状に形成され且つ前
記外枠体内に嵌脱自在に収容された状態において積層体
の積層面を囲繞する内枠体とから構成されており、前記
内枠体は、内周形状が生ゴム板の形状と略一致するよう
に設定されていると共に積層体の積層方向に対して直角
方向に分割できるようになっている。 (請求項3記載の発明) この発明の誘電加熱成形型は、請求項1又は2記載の発
明に関し、外枠体が、樹脂と繊維状強化材から成る非導
電性の複合体であって、フィラメントワインディング成
形法、積層管成形法、ハンドレイアップ成形法又はスプ
レイアップ成形法により成形された繊維強化樹脂積層管
である。 (請求項4記載の発明) この発明の誘電加熱成形型は、請求項1乃至3のいずれ
かに記載の発明に関し、内枠体が複数の円弧形状のブロ
ックから構成されていると共に、前記ブロックは円弧状
の非導電性の繊維強化樹脂板を複数積層固着して成るも
のとしてあり、前記繊維強化樹脂板は繊維状強化材から
成るクロスに樹脂を含浸させたものを多数積層した状態
で加熱・加圧して一体化したものである。 (請求項5記載の発明) この発明の誘電加熱成形型は、請求項1乃至3のいずれ
かに記載の発明に関し、内枠体が複数の円弧状のブロッ
クから構成されていると共に、前記ブロックは繊維状強
化材から成るクロスに樹脂を含浸させたものを多数積層
した状態で加熱加圧して一体化したものである。 (請求項6記載の発明) この発明の誘電加熱成形型は、請求項1乃至5のいずれ
かに記載の発明に関し、積層体はその積層方向に貫通孔
を有するものとしてあり、積層体の貫通孔を非導電性部
材で構成された中芯が貫通している。 (請求項7記載の発明) この発明の誘電加熱成形型は、請求項1乃至5のいずれ
かに記載の発明に関し、内枠体及び外枠体を構成する樹
脂が、エポキシ樹脂又はエステル樹脂である。(請求項
8記載の発明) この発明の誘電加熱成形型は、請求項6記載の発明に関
し、中芯を構成する樹脂が、エポキシ樹脂又はエステル
樹脂である。 (請求項9記載の発明) この発明の誘電加熱成形型は、請求項1乃至5、7のい
ずれかに記載の発明に関し、外枠体及び内枠体は、誘電
損失係数が0.3以下である。 (請求項10記載の発明) この発明の誘電加熱成形型は、請求項6又は8記載の記
載の発明に関し、中芯は、誘電損失係数が0.3以下で
ある。 (請求項11記載の発明) この発明の誘電加熱成形型は、請求項1記載の発明に関
し、生ゴム板と導電性金属板との間、及び生ゴム板とフ
ランジ板との間に接着材層を設けてある。 (請求項12記載の発明) この発明の誘電加熱成形型は、請求項2記載の発明に関
し、生ゴム板と導電性金属板との間に接着材層を設けた
ものである。
【0008】なお、この発明における誘電加熱成形型の
機能については以下の発明の実施の形態の欄で明らかに
する。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
面に従って説明する。
【0010】図1に示すものは、上下に張出フランジ板
3(以下フランジ板3という)を有した積層体Sから誘
電加熱方式を利用して積層ゴムを製造する装置である。
【0011】この製造装置は、図2に示すように上・下
型A1,A2、環状の枠型A3及び中芯A4によって形成される
誘電加熱成形型SKの内部空間Kに積層体Sを収容させ、
図1に示す如く高周波発振器8に発生させた高周波電圧
を平行電極板P1,P2を介して前記上・下型A1,A2間に加
えながら、プレス機で上・下型A1,A2が接近する方向に
圧力を加えることにより積層体Sに圧力を加えるように
するものである。
【0012】以下に、この積層ゴムの製造装置に採用さ
れている主要構成等について詳述する。「積層体Sについて」 積層体Sは、図2に示すように、
孔10を有した円形状の生ゴム板1と、孔20を有したと
鋼板2(課題を解決するための手段の欄に記載の導電性
金属板と対応)とを交互に積層し、その上下に孔30を有
したフランジ板3を配置させて構成してある。なお、生
ゴム板1と鋼板2との間、及び生ゴム板1とフランジ板
3との間に接着材層(例えば、フェノール系ポリマーと
塩素系ポリマー等を組み合わせたもの)を介在させてお
くことが好ましい。
【0013】ここで、生ゴム板1、鋼板2及びフランジ
板3の具体的寸法は以下の通りである。
【0014】 (生ゴム板1) 直径:520mm,厚み:6mm,孔径:90mm (鋼板2) 直径:500mm,厚み:3mm,孔径:90mm (フランジ板3) 直径:700mm,厚み:25mm,孔径:90mm「高周波発振器8について」 高周波発振器8は公知の回
路で構成させてある。なお、高周波誘電加熱に使用され
る周波数は一般的には4〜80MHzの範囲であるが、
1〜300MHzの範囲であれば使用可能である。「上・下型A1,A2について」 上下型A1,A2は円形状の鋼
板により構成されており、組まれた枠型A3よりも少し大
きな直径としてある。上型A1の下面及び下型A2の上面は
外周近傍には、それぞれ枠型A3の上下端が遊嵌される凹
み部11を形成してある。なお、凹み部11にかえて突出部
とすることもでき、この場合、枠型A3の上下端部に前記
突出部が遊嵌される凹み部を設けるようにすればよい。「枠型A3及び中芯A4について」 枠型A3及び中芯A4の材料
としては、損失係数(誘電率×誘電正接)が0.3以
下、好ましくは0.15以下〔測定方法:JIS K6
911、試験条件:温度20±2℃ 相対湿度65±5
%、測定用周波数:1MHz〕のものを採用する必要が
あり、エポキシ樹脂、エステル樹脂及び各々のガラス繊
維等の複合体が使用されている。なお、上述した如く損
失係数を0.3以下に設定してあるのはこれ以上大きく
なると、枠型A3及び中芯A4の内部発熱が生ゴム板1のそ
れよりはるかに大きくなって中型A3及び中芯A4の周辺が
局部的に温度上昇し、これにより生ゴム板1の均一加熱
ができなくなるからであり、他方、エポキシ樹脂、エス
テル樹脂を採用するのは、硬化反応の際、フェノール樹
脂のように発生する副生成物を除去する必要がなく、金
型で高圧により成形する必要がないためである。
【0015】上記した枠型A3は、図1、図2、図4に示
すように、内周が円形状の外枠体A31と、外周が外枠体
A31の内周径よりも僅かに小さい円形状に形成され且つ
前記外枠体A31内に嵌脱自在に収容された状態において
積層体Sの積層面を囲繞する内枠体A32とから構成され
ている。
【0016】外枠体A31は、高周波絶縁性、圧縮強度特
性、圧縮クリープ特性、耐熱性、吸水率、寸法安定性、
寸法精度、大型化対応性、コスト等を考慮して(図1参
照)、耐熱エポキシ樹脂又はエステル樹脂とガラス繊維
又はアラミド繊維とから成る全体が非導電性の複合体で
あってフィラメントワインディング成形法、積層管成形
法、ハンドレイアップ成形法又はスプレイアップ成形法
により一体型に成形された繊維強化樹脂(以下、FRP
という)積層管が採用されている。この構成を採用した
場合、上記性質等が良好な、大型製品(直径400〜2
000mm)対応の枠型A31の製造が可能である。
【0017】
【表1】
【0018】また、上記外枠体A31は、一体型であるこ
とから周方向に耐圧強度を得ることができ、また、ガラ
ス繊維等の複合体にしたことで強度と耐熱性の向上、線
膨張係数の低減(上下型A1, A2を構成する金属並みの線
膨張係数に低減:表2参照)の効果を得ることもでき
る。特に、前記した線膨張係数の低減は、上下型A1, A2
の凹み部11の周壁面と枠型A3の上下端の周面との嵌め合
い時にできる隙間が温度変化によりあまり変化しないよ
うにする効果を有しており、これにより、温度差があっ
ても型の組み立て及び製品の脱型を無理なくすることが
できる。
【0019】
【表2】
【0020】また、外枠体A31を構成する積層管は機械
加工を施されており、特に、外枠体A31の上下端面(課
題を解決するための手段の欄に記載されている凸に相当
する、平行であることが好ましい)と上記した凹み部11
の底面とがほぼ全面で接触するように形成されている。
何故ならば、外枠体A31の上下端面と凹み部11の底面と
の間に隙間ができるような構成となっている場合には、
成形時のプレス機からの圧力が減少していたときに前記
隙間にゴム材が侵入して製品の高さ方向の寸法に悪影響
を与えるからである。
【0021】今回選定した大型のFRP積層管の製法と
して挙げたフィラメントワインディング成形法や積層管
成形法は、適当な径のマンドレルに樹脂を含浸させたガ
ラス繊維やガラスクロス等の繊維状強化材を張力をかけ
た状態で巻き付け、その後樹脂を加熱硬化して積層管を
つくる方法である。積層管成形法でつくられる積層管
は、熱硬化性樹脂積層管(JIS K6914)の2類
(加圧しながら巻いて作った積層管)に分類されるもの
であり、特別の金型を要せず、内径はマンドレル径の変
更だけで決まる等、大口径にも対応し易く、比較的安価
に要求仕様を満足する大型積層管を製造できる。なお、
FRP積層管に使用する繊維状強化材は、JIS R3
411(ガラスチョップドストランドマット)、JIS
R3412(ガラスロービング)、JIS R341
3(ガラス系)、JIS R3414(ガラスクロ
ス)、JIS R3415(ガラステープ)、JIS
R3416(処理ガラスクロス)及びJIS R341
7(ガラスロービングクロス)に規定する無アルカリ性
のもの、並びにこれらを原料としたものである。
【0022】内枠体A32は、図1や図2に示すように外
枠体A31における積層体Sの積層方向寸法より少なくと
も上下のフランジ板3の総和厚み分小さく設定してある
と共に図4に示す如く積層体Sの積層方向に対して直角
方向に四分割できるように四個のブロックBから構成し
てある。なお、内枠体A32が、外枠体A31における積層
体Sの積層方向寸法より少なくとも上下のフランジ板3
の総和厚み分小さく設定してあるのは、上型A1の下面と
内枠体A32の上面、及び下型A2の上面と内枠体A32の下
面との間にフランジ板3が収容される空間をつくるため
である。
【0023】また、この内枠体A32は、外枠体A31と同
様に高周波絶縁性や圧縮強度特性等を考慮して、基本的
には、ガラスクロスに耐熱エポキシ樹脂又はエステル樹
脂を含浸させたものを多数積層させた状態で加熱・加圧
して形成したものとしてある。今回選定した内枠体A32
を構成するブロックBの製法は、ガラスクロスに耐熱エ
ポキシ樹脂を含浸させたものを多数積層させた状態で加
熱・加圧して形成した樹脂板を円弧状に機械加工し、こ
の円弧状の樹脂板を複数枚積層する態様で接着するよう
にして構成させるものである。
【0024】他方、上記した外枠体A31及び内枠体A32
は、機械加工され、積層ゴム用の成形型として必要な加
工(成型時のゴム抜き用の孔加工等)が付与される。さ
らに、機械加工した面ではガラス繊維等の繊維状強化が
剥き出しになることもあるため、樹脂材をその上からコ
ーティングしたり、或いは離型剤処理をすることも可能
である。
【0025】なお、中芯A4については、上記成形法と同
等の方法で形成されている。「平行電極板P1,P2について」 平行電極板P1,P2は上記
上下型A1,A2よりも少し面積の大きい鋼板により構成さ
れており、図示しない加熱手段を具備させることにより
熱盤として機能するようにしてある。なお、加熱手段と
しては、例えば、平行電極板P1,P2内にそれぞれ蒸気や
オイル等の加熱された流体を流したり、平行電極板P1,
P2内に熱電線を埋設した構成を採用することができる。
ここで、このように加熱手段を設けてあるのは、上下型
A1,A2からの放熱を防いで積層体Sにおける外部と内部
との間で温度差がでないようにするためである。「この誘電加熱装置による機能等について」 図1に示す
ように、積層体Sを平行電極板P1,P2相互間に位置さ
せ、高周波発振器8にて発生させた高周波電圧を平行電
極板P1,P2 相互間に加えると、ほぼ等間隔に積層された
鋼板2が中間電極板として働き、全ての生ゴム板1は内
外部分に関係なく同時に加熱せしめられ、これと平行電
極板P1,P2に具備させた加熱手段の機能とを併せて積層
体Sは加硫温度まで短時間で且つほぼ均一に加熱せしめ
られる。また、発振器を停止することで、被加熱体を、
過加熱を生じることなく任意の温度で制御することも可
能であり、外部加熱で熱を補うことによりこの状態を長
時間保つこともできる。このことは図3からも明らかで
ある。すなわち、この方法によれば従来法よりも格段に
早く加熱でき且つ内外部の温度が近接できることにな
る。
【0026】そして、上記の内容及び図3からも以下の
ことが明らかである。 従来技術の外部加熱方式のみによる製造方法では積層
ゴムの製造に15時間以上かかるのに対して、この発明
の実施形態の製造方法では5時間程度の短い時間で積層
ゴムを完成させることができる。 従来技術の外部加熱方式のみによる製造方法では内外
の温度差が大きい状態で加硫が進行するからその物性は
劣ったものとなるのに対して、この発明の実施形態の製
造方法では内外の温度差がない状態で加硫が進行するか
らその物性は優れたものとなる。「プレス機について」 プレス機は、図1に示すように、
基台40と、基台40の上方に設けられた油圧シリンダ41
と、前記油圧シリンダ41の出力軸端に取り付けられてい
る押圧板42と、前記押圧板42に垂下固定された非導電性
部材製の棒状押圧部43とを具備するものとしてある。な
お、この実施形態では、上記した平行電極板P1は棒状押
圧部43の下端に、平行電極板P2は基台40の上面に、それ
ぞれ取り付けられているものとしてある。 (他の実施形態) 上記実施形態の内枠体A32にかえて、図5に示す内枠
体A32を構成するブロックBを使用すれば、角形の積層
ゴムを容易に製造することができる。なお、上記実施形
態の内枠体A32は4つのブロックBから構成されたもの
となっているが、これに限定されることなく、内枠体A
32は2つ以上のブロックBから構成されたものであれば
同様の効果が得られる。 上記実施形態では各層の生ゴム板1の誘電加熱は、積
層体Sを平行電極板P1,P2相互間に、生ゴム板1及び鋼
板2と平行電極板P1,P2とが平行となる態様で配置さ
せ、前記平行電極板P1,P2間に高周波電圧を加えること
により行わるようにしてあるが、この構成にかえて、生
ゴム板1及び鋼板2と平行である上・下型A1,A2間に高
周波電圧を加えることにより生ゴム板1を誘電加熱する
ようにしてもよい。この場合、上・下型A1,A2に加熱手
段を設けることにより熱盤として機能させるようにす
る。
【0027】また、上記構成にかえて、平行電極板P1,
P2に熱盤を熱移動可能に接触させる構成や、上・下型A
1,A2に熱盤を熱移動可能に接触させる構成としてもよ
い。 上記製造装置を使用すれば、中央部に貫通孔を有しな
い積層ゴムであっても同様に短時間で製造でき且つ物性
が優れたものとなる。この場合、中芯A4の無い成形型を
使用する。 フランジの有無、生ゴム板1、鋼板2の厚み及び大き
さにかかわらず、複数の生ゴム板1と鋼板2が交互に積
層されて成る積層ゴムであれば、上記実施形態と同様に
短時間で製造且つ物性が優れたものになる。なお、上記
実施形態の積層ゴムは、生ゴム板1:38枚、鋼板2:
37枚で構成されたものであるが、これに限定されるこ
となく、これより少なくても多くても同様に優れたもの
となる。 多くの枚数の生ゴム板1及び鋼板2により厚みの大き
い積層ゴムを製造する場合、平行電極板P1,P2又は上・
下型A1,A2の極性が一定時間毎に入れかわるようにする
ことにより内外部相互間でほとんど温度差なく且つ短時
間で加硫温度域まで昇温せしめることができる。この場
合には、プレス機における基台40の上面部分を非導電性
部材により構成させることが必要である。 上記実施形態の生ゴム板1にかえて、ジエン系エラス
トマー(例えば、天然ゴム)、非ジエン系エラストマ
ー、熱可塑性エラストマー系液状ゴム等が使用できる。 プレス機のプレス板を電極として兼用するようにして
もよい。 上記実施形態では、プレス機を誘電加熱処理の当初か
ら作動させたが、これに限られるものではなく、少なく
とも誘電加熱終了後に作動させるものであればよいので
ある。
【0028】
【発明の効果】この発明は上記のような構成であるか
ら、次の効果を有する。
【0029】発明の実施の形態の欄に記載した内容か
ら、長期間の使用に耐えることができ、全ての生ゴ
ム板が略均一に加熱され、フランジタイプの積層ゴム
や角形の積層ゴムを容易に製造できる誘電加熱成形型を
提供できた。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施形態である誘電加熱成形型を使
用した積層ゴムの製造装置の説明図。
【図2】前記誘電加熱成形型及びこれの内部空間に収容
させた積層体の説明図。
【図3】従来技術の装置で積層ゴムを製造した場合と、
この発明の誘電加熱成形型を使用した積層ゴムの製造装
置で製造した場合との積層体の内外温度と時間との関係
を比較したグラフ。
【図4】前記誘電加熱成形型の分解斜視図。
【図5】他の実施形態の誘電加熱成形型の分解斜視図。
【符号の説明】 A1 上型 A2 下型 A3 枠型 A4 中芯 A31 外枠体 A32 内枠体 S 積層体 1 生ゴム板 2 鋼板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI B29L 9:00 B29L 9:00 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B29C 33/08 B29C 33/40 B29C 35/12 B29C 43/52

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の生ゴム板と導電性金属板とを交互
    に積層してなる積層体及び前記積層体の上下に配置され
    たフランジ板を少なくとも一時期積層方向に圧力をかけ
    る態様で1〜300MHzの周波数電圧を用いて誘電加
    熱一体化するときに使用される成形型であって、積層体
    の積層面を囲繞する枠体が、内周が円形状の一体型
    枠体と、外周が外枠体の内周径よりも僅かに小さい円形
    状に形成され且つ前記外枠体内に嵌脱自在に収容された
    状態において積層体の積層面を囲繞する内枠体とから構
    成されており、前記内枠体は、外枠体における積層体の
    積層方向寸法より少なくとも上下フランジ板の総和厚み
    分小さく設定してあると共に積層体の積層方向に対して
    直角方向に分割できるようになっていることを特徴とす
    る誘電加熱成形型。
  2. 【請求項2】 四角形状の複数の生ゴム板と導電性金属
    板とを交互に積層してなる積層体を少なくとも一時期積
    層方向に圧力をかける態様で1〜300MHzの周波数
    電圧を用いて誘電加熱一体化するときに使用される成形
    型であって、積層体の積層面を囲繞する枠体が、内周が
    円形状の一体型の外枠体と、外周が外枠体の内周径より
    も僅かに小さい円形状に形成され且つ前記外枠体内に嵌
    脱自在に収容された状態において積層体の積層面を囲繞
    する内枠体とから構成されており、前記内枠体は、内周
    形状が生ゴム板の形状と略一致するように設定されてい
    ると共に積層体の積層方向に対して直角方向に分割でき
    るようになっていることを特徴とする誘電加熱成形型。
  3. 【請求項3】 外枠体が、樹脂と繊維状強化材から成る
    非導電性の複合体であって、フィラメントワインディン
    グ成形法、積層管成形法、ハンドレイアップ成形法又は
    スプレイアップ成形法により成形された繊維強化樹脂積
    層管であることを特徴とする請求項1又は2記載の誘電
    加熱成形型。
  4. 【請求項4】 内枠体が複数の円弧状のブロックから構
    成されていると共に、前記ブロックは円弧形状の非導電
    性の繊維強化樹脂板を複数積層固着して成るものとして
    あり、前記繊維強化樹脂板は繊維状強化材から成るクロ
    スに樹脂を含浸させたものを多数積層した状態で加熱・
    加圧して一体化したものであることを特徴とする請求項
    1乃至3のいずれかに記載の誘電加熱成形型。
  5. 【請求項5】 内枠体が複数の円弧状のブロックから構
    成されていると共に、前記ブロックは繊維状強化材から
    成るクロスに樹脂を含浸させたものを多数積層した状態
    で加熱・加圧して一体化したものであることを特徴とす
    る請求項1乃至3のいずれかに記載の誘電加熱成形型。
  6. 【請求項6】 積層体はその積層方向に貫通孔を有する
    ものとしてあり、積層体の貫通孔を非導電性部材で構成
    された中芯が貫通していることを特徴とする請求項1乃
    至5のいずれかに記載の誘電加熱成形型。
  7. 【請求項7】 内枠体及び外枠体を構成する樹脂が、エ
    ポキシ樹脂又はエステル樹脂であることを特徴とする請
    求項1乃至5のいずれかに記載の誘電加熱成形型。
  8. 【請求項8】 中芯を構成する樹脂が、エポキシ樹脂又
    はエステル樹脂であることを特徴とする請求項6記載の
    誘電加熱成形型。
  9. 【請求項9】 外枠体及び内枠体は、誘電損失係数が
    0.3以下であることを特徴とする請求項1乃至5、7
    のいずれかに記載の誘電加熱成形型。
  10. 【請求項10】 中芯は、誘電損失係数が0.3以下で
    あることを特徴とする請求項6又は8記載の誘電加熱成
    形型。
  11. 【請求項11】 生ゴム板と導電性金属板との間、及び
    生ゴム板とフランジ板との間に接着材層を設けてあるこ
    とを特徴とする請求項1記載の誘電加熱成形型。
  12. 【請求項12】 生ゴム板と導電性金属板との間に接着
    材層を設けたものであることを特徴とする請求項2記載
    の誘電加熱成形型。
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