JP3482592B2 - 誘電加熱成形型 - Google Patents

誘電加熱成形型

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JP3482592B2 JP30391998A JP30391998A JP3482592B2 JP 3482592 B2 JP3482592 B2 JP 3482592B2 JP 30391998 A JP30391998 A JP 30391998A JP 30391998 A JP30391998 A JP 30391998A JP 3482592 B2 JP3482592 B2 JP 3482592B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、誘電加熱成形型
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】免震装置に使用されている積層ゴムは基
本的には、金型内に鋼板と生ゴム板とを交互に積み重ね
て収容し、金型を熱盤により加熱した状態でプレス機に
より加圧するようにして製造されている。具体的には、
ゴム流動温度まで加熱し、プレス圧により積層ゴムの
成形を行い、積層ゴムの垂直方向の熱膨張を押さえ込
んで製品寸法を確保すると共に、常時加圧状態としてゴ
ムの加硫、鋼板−ゴムの加硫接着を行う、という工程に
より製造される。
【0003】しかしながら、積層ゴムを構成する生ゴム
板は熱伝導率が小さいことから熱源に近接する部分と離
れている部分とでは昇温速度が大きく異なり、このため
加硫の不均一な進行によって積層ゴムの物性(垂直弾性
率、せん断弾性率、生ゴム板と鋼板間の接着力等)にバ
ラツキができてしまうという問題があった。
【0004】そこで、成形型内に、複数の生ゴム板と導
電性金属板とを交互に積層してなる積層体を収容させ、
前記積層体を誘電加熱一体化して積層ゴムを製造すると
いうことが考えられるが、現在のところこのような積層
ゴムを製造するための誘電加熱成形型は見当たらない。
【0005】なお、誘電加熱成形型としては、長期間
の使用に耐えることができ、大型積層ゴムを成形する
ことができ、全ての生ゴム板が略均一加熱されること
が必須条件となる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そこで、この発明で
は、長期間の使用に耐えることができ、大型積層ゴ
ムを成形することができ、全ての生ゴム板が略均一加
熱できる誘電加熱成形型を提供することを課題とし、他
方、長期間の使用に耐えることができ、大型積層ゴ
ムを成形することができ、全ての生ゴム板が略均一加
熱でき、製品の高さ方向の寸法精度が高く、型の組
み立て及び製品の脱型が無理なくできる誘電加熱成形型
を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】(請求項1記載の発明) この発明の誘電加熱成形型は、複数の生ゴム板と導電性
金属板とを交互に積層してなる積層体を少なくとも一時
期積層方向に圧力をかける態様で1〜300MHzの周
波数電圧を用いて誘電加熱一体化するときに使用される
成形型であって、導電性金属板により形成された上下型
と、樹脂により形成され且つ上下型相互間に配置された
枠型とから成り、前記枠型が、樹脂と繊維状強化材から
成る非導電性の複合体であってフィラメントワインディ
ング成形法、積層管成形法、ハンドレイアップ成形法又
はスプレイアップ成形法のいずれかにより形成された繊
維強化樹脂積層管である。 (請求項2記載の発明) この発明の誘電加熱成形型は、複数の生ゴム板と導電性
金属板とを交互に積層してなる積層体を少なくとも一時
期積層方向に圧力をかける態様で1〜300MHzの周
波数電圧を用いて誘電加熱一体化するときに使用される
成形型であって、導電性金属板により形成された上下型
と、ガラス繊維の樹脂複合体により形成され且つ上下型
相互間に配置された枠型とから成り、前記枠型の線膨張
係数を上下型のそれに近づけると共に、前記上下型と枠
型との接合部分を凹凸の嵌め合いを遊嵌としてあり、上
下型と枠型との接合部分の凹凸の側面の隙間が温度変化
によりあまり変化しないようにしてある。 (請求項3記載の発明) この発明の誘電加熱成形型は、請求項2記載の発明に関
し、枠型が、フィラメントワインディング成形法、積層
管成形法又はハンドレイアップ成形法のいずれかにより
形成された繊維強化樹脂積層管である。 (請求項4記載の発明) この発明の誘電加熱成形型は、請求項2又は3記載の発
明に関し、上下型と枠型との接合部分を凹凸の嵌め合い
が、凹の底面と凸の突出端面とがほぼ全面で接触するよ
うにしてある。 (請求項5記載の発明) この発明の誘電加熱成形型は、請求項1乃至4のいずれ
かに記載の発明に関し、積層体はその積層方向に貫通孔
を有するものとしてあり、前記積層体の貫通孔構成壁面
を樹脂製の中芯により支持する構成としてある。 (請求項6記載の発明) この発明の誘電加熱成形型は、請求項1乃至4のいずれ
かに記載の発明に関し、枠型を構成する樹脂が、エポキ
シ樹脂又はエステル樹脂である。 (請求項7記載の発明) この発明の誘電加熱成形型は、請求項5記載の発明に関
し、中芯を構成する樹脂が、エポキシ樹脂又はエステル
樹脂である。 (請求項8記載の発明) この発明の誘電加熱成形型は、請求項1乃至4のいずれ
かに記載の発明に関し、枠型は、誘電損失係数が0.3
以下である。 (請求項9記載の発明) この発明の誘電加熱成形型は、請求項6記載の発明に関
し、中芯は、誘電損失係数が0.3以下である。 (請求項10記載の発明) この発明の誘電加熱成形型は、請求項1乃至4のいずれ
かに記載の発明に関し、枠型は、内周が円形状の一体型
である。 (請求項11記載の発明) この発明の誘電加熱成形型は、請求項1記載の発明に関
し、生ゴム板と導電性金属板相互間に接着材層を設けて
ある積層体を一体化する。
【0008】なお、この発明における誘電加熱成形型の
機能については以下の発明の実施の形態の欄で明らかに
する。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
面に従って説明する。 (積層ゴムについての実施形態)図1に示すものは、上
下に鋼製の取付板3を有した積層体Sを誘電加熱方式を
利用して製造する装置である。
【0010】この製造装置は、図2に示すように上・下
型A1,A2、環状の枠型A3及び中芯A4によって形成される
誘電加熱成形型SKの内部空間Kに積層体Sを収容させ、
図1に示す如く高周波発振器8に発生させた高周波電圧
を平行電極板P1,P2を介して前記上・下型A1,A2間に加
えながら、上・下型A1,A2が接近する方向にプレス機に
よって圧力を加えるようにするものである。
【0011】以下に、この積層ゴムの製造装置に採用さ
れている主要構成等について詳述する。「積層体Sについて」 積層体Sは、図2に示すように、
孔10を有した円形状の生ゴム板1と、孔20を有した
と鋼板2(課題を解決するための手段の欄に記載の導電
性金属板と対応)とを交互に積層し、その上下に孔30
を有した取付板3を配置させて構成してある。なお、生
ゴム板1と鋼板2との間に接着材(例えば、フェノール
系ポリマーと塩素系ポリマー等を組み合わせたもの)を
介在させておくことが好ましい。
【0012】ここで、生ゴム板1、鋼板2及び取付板3
の具体的寸法は以下の通りである。 (生ゴム板1) 直径:520mm,厚み:6mm,孔径:90mm (鋼板2) 直径:500mm,厚み:3mm,孔径:90mm (取付板3) 直径:700mm,厚み:25mm,孔径:90mm「高周波発振器8について」 高周波発振器8は公知の回
路で構成させてある。なお、高周波誘電加熱に使用され
る周波数は一般的には4〜80MHzの範囲であるが、
1〜300MHzの範囲であれば使用可能である。「上・下型A1,A2について」 上下型A1,A2は円形状の鋼
板により構成されており、組まれた枠型A3よりも少し大
きな直径としてある。上型A1の下面及び下型A2の上面の
外周近傍には、それぞれ枠型A3の上下端が遊嵌される凹
み部11を形成してある。なお、凹み部11にかえて突
出部とすることもでき、この場合、枠型A3の上下端部に
前記突出部が遊嵌される凹み部を設けるようにすればよ
い。「枠型A3及び中芯A4について」 枠型A3及び中芯A4の材料
としては、損失係数(誘電率×誘電正接)が0.3以
下、好ましくは0.15以下〔測定方法:JIS K6
911、試験条件:温度20±2℃ 相対湿度65±5
%、測定用周波数:1MHz〕のものを採用する必要が
あり、エポキシ樹脂、エステル樹脂及び各々のガラス繊
維等の複合体が使用されている。なお、上述した如く損
失係数を0.3以下に設定してあるのはこれ以上大きく
なると、枠型A3及び中芯A4の内部発熱が生ゴム板1のそ
れよりはるかに大きくなって中型A3及び中芯A4の周辺が
局部的に温度上昇し、これにより生ゴム板1の略均一加
熱ができなくなるからであり、他方、エポキシ樹脂又は
エステル樹脂を採用するのは、硬化反応の際フェノール
樹脂のように発生する副生成物を除去する必要がなく、
金型で高圧により成形する必要がないためである。
【0013】ここで、上記した枠型A3については、特
に、高周波絶縁性、圧縮強度特性、圧縮クリープ特性、
耐熱性、吸水率、寸法安定性、寸法精度、大型化対応
性、コスト等を考慮して(表1参照)、耐熱エポキシ樹
脂又はエステル樹脂とガラス繊維又はアラミド繊維とか
ら成る全体が非導電性の複合体であってフィラメントワ
インディング成形法、積層管成形法、ハンドレイアップ
成形法又はスプレイアップ成形法により一体型に成形さ
れた内部が円形状の繊維強化樹脂(以下、FRPとい
う)積層管が採用されている。この構成を採用した場
合、上記性質等が良好な、大型製品(直径400〜20
00mm)対応の枠型A3の製造が可能である。
【0014】
【表1】
【0015】上記枠型A3は、繊維を配置した一体型であ
ることから周方向に耐圧強度を得ることができ、また、
ガラス繊維等の複合体にしたことで強度と共に耐熱性の
向上、線膨張係数の低減(上下型A1,A2を構成する金属
並みの線膨張係数に低減:表2参照のこと)の効果を得
ることもできる。特に、前記した線膨張係数の低減は、
上下型A1,A2の凹み部11の周壁面と枠型A3の上下端の
周面との嵌め合い時にできる隙間が温度変化によりあま
り変化しないようにする効果を有しており、これによ
り、温度差があっても型の組み立て及び製品の脱型を無
理なくすることができる。
【0016】
【表2】
【0017】また、枠型A3を構成する積層管は機械加工
を施されおり、特に、枠型A3の上下端面(課題を解決す
るための手段の欄に記載されている凸に相当する、平行
であることが好ましい)と上記した凹み部11の底面と
がほぼ全面で接触するように形成されている。何故なら
ば、枠型A3の上下端面と凹み部11の底面との間に隙間
ができるような構成となっている場合には、成形時のプ
レス機からの圧力が減少したときに前記隙間にゴム材が
侵入して製品の高さ方向の寸法精度に悪影響を与えるか
らである。その他の機械加工として、成形時のゴム抜き
用の孔加工等が付与され、さらに、機械加工した面では
ガラス繊維等の繊維状強化材が剥き出しなることもある
ため、樹脂材をその上からコーティングしたり、或いは
離型剤処理をすることも可能である。
【0018】今回選定した大型のFRP積層管の製法と
して挙げたフィラメントワインディング成形法や積層管
成形法は、適当な径のマンドレルに樹脂を含浸させたガ
ラス繊維やガラスクロス等の繊維状強化材を張力をかけ
た状態で巻き付け、その後樹脂を加熱硬化して積層管を
つくる方法である。積層管成形法でつくられる積層管
は、熱硬化性樹脂積層管(JIS K6914)の2類
(加圧しながら巻いて作った積層管)に分類されるもの
であり、特別の金型を要せず、内径はマンドレル径の変
更だけで決まる等、大口径にも対応し易く、比較的安価
に要求仕様を満足する大型積層管を製造できる。また、
FRP積層管に使用する繊維状強化材は、JIS R3
411(ガラスチョップドストランドマット)、JIS
R3412(ガラスロービング)、JIS R341
3(ガラス系)、JIS R3414(ガラスクロ
ス)、JIS R3415(ガラステープ)、JIS
R3416(処理ガラスクロス)及びJIS R341
7(ガラスロービングクロス)に規定する無アルカリ性
のもの、並びにこれらを原料としたものである。
【0019】なお、中芯A4については、上記成形法と同
等の方法で形成されている。「平行電極板P1,P2について」 平行電極板P1,P2は上記
上下型A1,A2よりも少し面積の大きい鋼板により構成さ
れており、図示しない加熱手段を具備させることにより
熱盤として機能するようにしてある。なお、加熱手段と
しては、例えば、平行電極板P1,P2内にそれぞれ蒸気や
オイル等の加熱された流体を流したり、平行電極板P1,
P2内に熱電線を埋設した構成を採用することができる。
ここで、このように加熱手段を設けてあるのは、上下型
A1,A2からの放熱を防いで積層体Sにおける外部と内部
との間で温度差がでないようにするためである。「この誘電加熱装置による機能等について」 図1に示す
ように、積層体Sを平行電極板P1,P2相互間に位置さ
せ、高周波発振器8にて発生させた高周波電圧を平行電
極板P1,P2 相互間に加えると、ほぼ等間隔に積層された
鋼板2’が中間電極板として働き、全ての生ゴム板1は
内外部分に関係なく同時に加熱せしめられ、これと平行
電極板P1,P2に具備させた加熱手段の機能とを併せて積
層体Sは加硫温度まで短時間で且つほぼ略均一に加熱せ
しめられる。また、発振器8を停止することで、被加熱
体を、過加熱を生じることなく任意の温度で制御するこ
とも可能であり、外部加熱で熱を補うことによりこの状
態を長時間保つこともできる。このことは図3からも明
らかである。すなわち、この方法によれば、従来法より
も格段に早く加熱でき且つ内外部の温度が近接できるこ
とになる。
【0020】そして、上記の内容及び図3からも以下の
ことが明らかである。 従来技術の外部加熱方式のみによる製造方法では積層
ゴムの製造に15時間以上かかるのに対して、この発明
の実施形態の製造方法では3〜5時間程度の短い時間で
積層ゴムを完成させることができる。 従来技術の外部加熱方式のみによる製造方法では内外
の温度差が大きい状態で加硫が進行するからその物性は
劣ったものとなるのに対して、この発明の実施形態の製
造方法では内外の温度差がない状態で加硫が進行するか
らその物性は優れたものとなる。「プレス機について」 プレス機は、図1に示すように、
基台40と、基台40の上方に設けられた油圧シリンダ41
と、前記油圧シリンダ41の出力軸端に取り付けられてい
る押圧板42と、前記押圧板42に垂下固定された非導電性
部材製の棒状押圧部43とを具備するものとしてある。な
お、この実施形態では、上記した平行電極板P1は棒状押
圧部43の下端に、平行電極板P2は基台40の上面に、それ
ぞれ取り付けられているものとしてある。 (積層ゴムその他についての他の実施形態) 上記実施形態では各層の生ゴム板1の誘電加熱は、積
層体Sを平行電極板P1,P2相互間に、生ゴム板1及び鋼
板2と平行電極板P1,P2とが平行となる態様で配置さ
せ、前記平行電極板P1,P2間に高周波電圧を加えること
により行わるようにしてあるが、この構成にかえて、生
ゴム板1及び鋼板2と平行である上・下型A1,A2間に高
周波電圧を加えることにより生ゴム板1を誘電加熱する
ようにしてもよい。この場合、上・下型A1,A2に加熱手
段を設けることにより熱盤として機能させるようにす
る。
【0021】また、上記構成にかえて、平行電極板P1,
P2に熱盤を熱移動可能に接触させる構成や、上・下型A
1,A2に熱盤を熱移動可能に接触させる構成としてもよ
い。 この製造装置を使用すれば、図4に示すような、中央
部に貫通孔を有しない積層ゴムS’であっても同様に短
時間で製造でき且つ物性が優れたものとなる。ことのこ
とは、図5に示す如き取付板を有していない積層ゴム
S’についても同様である。 取付板3の有無、生ゴム板1、鋼板2の厚み及び大き
さにかかわらず、複数の生ゴム板1と鋼板2が交互に積
層されて成る積層ゴムS’であれば、上記実施形態と同
様に短時間で製造且つ物性が優れたものになる。なお、
上記実施形態の積層ゴムS’は、生ゴム板1:11枚、
鋼板2’:10枚で構成されたものであるが、これに限
定されることなく、これより少なくても多くても同様に
優れたものとなる。 多くの枚数の生ゴム板1及び鋼板2’により厚みの大
きい積層ゴムを製造する場合、平行電極板P1,P2又は上
・下型A1,A2の極性が一定時間毎に入れかわるようにす
ることにより内外部相互間でほとんど温度差なく且つ短
時間で加硫温度域まで昇温せしめることができる。この
場合には、プレス機における基台40の上面部分を非導電
性部材により構成させることが必要である。 上記実施形態にかえて、複数の加硫ゴム板と鋼板とを
交互に積層するとともにこれら板材間に接着材層を設け
てなる積層体を、その積層面(積層方向の貫通孔を有す
る場合は貫通孔構成壁面でもよい)を支持する態様で位
置決めした状態で、上記積層体の積層方向に電極を介し
て高周波電圧を印加することにより加硫ゴム板及び接着
材層を誘電加熱するとともに、少なくとも高周波電圧の
印加終了後に前記積層体を積層方向に加圧手段により加
圧するようにしたものとすることもできる。この場合に
おいても同様に優れた機能を有する積層ゴムを短時間で
製造することができる。 上記したの実施形態の装置としては、非導電性部材
で構成された積層体を支持するための位置決め手段と、
上記積層体の積層方向に電極を介して高周波電圧を印加
することにより前記非導電性板又は接着材層のうち少な
くとも接着材層を誘電加熱する誘電加熱手段と、前記積
層体を積層方向に加圧する加圧手段とから構成させるこ
とができる。 上記実施形態の生ゴム板1にかえて、ジエン系エラス
トマー(例えば、天然ゴム)、非ジエン系エラストマ
ー、熱可塑性エラストマー系、液状ゴム系等が使用でき
る。 プレス機のプレス板を電極として兼用するようにして
もよい。 上記実施形態では、プレス機を誘電加熱処理の当初か
ら作動させたが、これに限られるものではなく、少なく
とも誘電加熱終了後に作動させるものであればよいので
ある。
【0022】
【発明の効果】この発明は上記のような構成であるか
ら、次の効果を有する。
【0023】発明の実施の形態の欄に記載した内容か
ら、長期間の使用に耐えることができ、大型積層ゴ
ムを成形することができ、全ての生ゴム板が略均一加
熱できる誘電加熱成形型を提供でき、他方、長期間の
使用に耐えることができ、大型積層ゴムを成形するこ
とができ、全ての生ゴム板が略均一加熱でき、製品
の高さ方向の寸法精度が高く、型の組み立て及び製品
の脱型が無理なくできる誘電加熱成形型を提供できた。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の誘電加熱成形型を使用した積層ゴム
の製造装置の説明図。
【図2】前記誘電加熱成形型及びこれの内部空間に収容
させた積層体の説明図。
【図3】従来技術の装置で積層ゴムを製造した場合と、
この発明の誘電加熱成形型を使用した積層ゴムの製造装
置で製造した場合との積層体の内外温度と時間との関係
を比較したグラフ。
【図4】前記製造装置により製造される他の形態の積層
ゴム断面図。
【図5】前記製造装置により製造される他の形態の積層
ゴム断面図。
【符号の説明】
A1 上型 A2 下型 A3 枠型 A4 中芯 S 積層体 1 生ゴム板 2 鋼板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI B29K 105:22 B29K 105:22 B29L 9:00 B29L 9:00 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B29C 33/40 B29C 33/08 B29C 35/12 B32B 15/06

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の生ゴム板と導電性金属板とを交互
    に積層してなる積層体を少なくとも一時期積層方向に圧
    力をかける態様で1〜300MHzの周波数電圧を用い
    て誘電加熱一体化するときに使用される成形型であっ
    て、導電性金属板により形成された上下型と、樹脂によ
    り形成され且つ上下型相互間に配置された枠型とから成
    り、前記枠型が、樹脂と繊維状強化材から成る非導電性
    の複合体であってフィラメントワインディング成形法、
    積層管成形法、ハンドレイアップ成形法又はスプレイア
    ップ成形法のいずれかにより形成された繊維強化樹脂積
    層管であることを特徴とする誘電加熱成形型。
  2. 【請求項2】 複数の生ゴム板と導電性金属板とを交互
    に積層してなる積層体を少なくとも一時期積層方向に圧
    力をかける態様で1〜300MHzの周波数電圧を用い
    て誘電加熱一体化するときに使用される成形型であっ
    て、導電性金属板により形成された上下型と、ガラス繊
    維の樹脂複合体により形成され且つ上下型相互間に配置
    された枠型とから成り、前記枠型の線膨張係数を上下型
    のそれに近づけると共に、前記上下型と枠型との接合部
    分を凹凸の嵌め合いを遊嵌としてあり、上下型と枠型と
    の接合部分の凹凸の側面の隙間が温度変化によりあまり
    変化しないようにしてあることを特徴とする誘電加熱成
    形型。
  3. 【請求項3】 枠型が、フィラメントワインディング成
    形法、積層管成形法又はハンドレイアップ成形法のいず
    れかにより形成された繊維強化樹脂積層管であることを
    特徴とする請求項2記載の誘電加熱成形型。
  4. 【請求項4】 上下型と枠型との接合部分を凹凸の嵌め
    合いが、凹の底面と凸の突出端面とがほぼ全面で接触す
    るようにしてあることを特徴とする請求項2又は3記載
    の誘電加熱成形型。
  5. 【請求項5】 積層体はその積層方向に貫通孔を有する
    ものとしてあり、前記積層体の貫通孔構成壁面を樹脂製
    の中芯により支持する構成としてあることを特徴とする
    請求項1乃至4のいずれかに記載の誘電加熱成形型。
  6. 【請求項6】 枠型を構成する樹脂が、エポキシ樹脂又
    はエステル樹脂であることを特徴とする請求項1乃至4
    のいずれかに記載の誘電加熱成形型。
  7. 【請求項7】 中芯を構成する樹脂が、エポキシ樹脂又
    はエステル樹脂であることを特徴とする請求項5記載の
    ゴム支承用の誘電加熱成形型。
  8. 【請求項8】 枠型は、誘電損失係数が0.3以下であ
    ることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の
    誘電加熱成形型。
  9. 【請求項9】 中芯は、誘電損失係数が0.3以下であ
    ることを特徴とする請求項6記載の誘電加熱成形型。
  10. 【請求項10】 枠型は、内周が円形状の一体型である
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の誘
    電加熱成形型。
  11. 【請求項11】 生ゴム板と導電性金属板相互間に接着
    材層を設けてある積層体を一体化することを特徴とする
    請求項1記載の誘電加熱成形型。
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