JP3481840B2 - 光半導体素子収納用パッケージ - Google Patents

光半導体素子収納用パッケージ

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JP3481840B2
JP3481840B2 JP34688297A JP34688297A JP3481840B2 JP 3481840 B2 JP3481840 B2 JP 3481840B2 JP 34688297 A JP34688297 A JP 34688297A JP 34688297 A JP34688297 A JP 34688297A JP 3481840 B2 JP3481840 B2 JP 3481840B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、光半導体素子を収
容するための光半導体素子収納用パッケージに関するも
のである。 【0002】 【従来の技術】従来、通信に使用される電気信号を光信
号に変換するレーザダイオードや光信号を電気信号に変
換するフォトダイオード等の光半導体素子を収納するた
めの光半導体素子収納用パッケージは、図2に断面図で
示すように、酸化アルミニウム質焼結体等の電気絶縁材
料や銅−タングステン合金等の金属から成り、その上面
の略中央部に光半導体素子Sを載置するための載置部21
aを有する基体21と、この基体21の上面に載置部21aを
囲繞するようにして取着され、その内側から外側面に導
出するメタライズ配線層23および外周面から内周面にか
けて側面を貫通する貫通孔22aを有するセラミック枠体
22と、このセラミック枠体22の貫通孔22a内に挿通さ
れ、その外側端部にフランジ25aが設けられており、こ
のフランジ25aがセラミック枠体22の貫通孔22a周辺の
外周面にろう付け固定された略円筒状等の筒上の光ファ
イバ固定部材25と、この光ファイバ固定部材25の内側端
部に取着された非晶質ガラス材料から成るレンズ部材26
と、蓋体27とから構成され、基体21の載置部21aに光半
導体素子Sを載置して接着固定するとともに光半導体素
子Sの各電極をボンディングワイヤWを介してメタライ
ズ配線層23に電気的に接続し、しかる後、セラミック枠
体22の上面に蓋体27を取着し、基体21とセラミック枠体
22と蓋体27とから成る容器内部に光半導体素子Sを気密
に収容するとともに光ファイバ固定部材25の内部に光フ
ァイバFを挿入固定することによって製品としての光半
導体装置となり、光ファイバ固定部材25に取着されたレ
ンズ部材26を介して内部に収容する光半導体素子Sと光
ファイバ固定部材25に挿着された光ファイバFとの間で
光の授受を行なわせ、高速光通信等に使用される。 【0003】なお、この従来の光半導体素子収納用パッ
ケージにおいては、光ファイバ固定部材25へのレンズ部
材26の取着は、レンズ部材26を光ファイバ固定部材25に
軟化溶融温度が400 ℃程度の封止ガラスを介してガラス
付けすることによって行なわれ、また光ファイバ固定部
材25のセラミック枠体22への固定は、セラミック枠体22
の貫通孔22a周辺の外周面に予めメタライズ金属層24を
被着形成させておくとともにこのメタライズ金属層24に
光ファイバ固定部材25のフランジ25aを金−錫合金等の
融点が300 ℃程度のろう材を介してろう付けすることに
よって行なわれる。 【0004】さらに、この従来の光半導体素子収納用パ
ッケージにおいては、レンズ部材26と光ファイバ固定部
材25との熱膨張係数の差が大きいと、レンズ部材26を軟
化溶融温度が400 ℃程度の封止ガラスを介して光ファイ
バ固定部材25に取着する際に、レンズ部材26と光ファイ
バ固定部材25との熱膨張係数の差に起因して両者間に大
きな熱応力が発生し、この応力がレンズ部材26に歪みを
発生させ、この歪みがレンズ部材26に複屈折や光軸のず
れを発生させてしまうことにより、内部に収容する光半
導体素子Sと光ファイバ固定部材25に固定される光ファ
イバFとの間においてレンズ部材26を介した光の授受を
良好に行なわせることができなくなる危険性が大きなも
のとなってしまう。従って、光ファイバ固定部材25とし
てはセラミック枠体22の熱膨張係数よりもレンズ部材26
の熱膨張係数に近似する熱膨張係数を有する材料が使用
され、具体的には、レンズ部材26として一般に使用され
る非晶質ガラスの熱膨張係数である約9〜11×10-6
(20〜400 ℃)に近似する約10×10-6/℃(20〜400
℃)程度の熱膨張係数を有する50アロイ(50Ni−Fe
合金)や52アロイ(52Ni−Fe合金)が好適に用いら
れている。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この従
来の光半導体素子収納用パッケージによれば、セラミッ
ク枠体を構成する酸化アルミニウム質焼結体は一般にそ
の熱膨張係数が約7×10-6/℃(20〜400 ℃)程度であ
り、光ファイバ固定部材としてレンズ部材の熱膨張係数
に近似する約10×10-6/℃(20〜400 ℃)程度の熱膨張
係数を有する50アロイや52アロイ等の材料を用いた場合
にはセラミック枠体と光ファイバ固定部材との熱膨張係
数の差が大きなものとなり、光ファイバ固定部材をセラ
ミック枠体に金−錫合金等の融点が300 ℃程度のろう材
を介して取着する際に光ファイバ固定部材とセラミック
枠体との熱膨張係数の差に起因して両者間に大きな熱応
力が発生してこの熱応力がセラミック枠体の貫通孔周辺
部位に大きく内在してしまい、その結果、パッケージ内
部に光半導体素子を収容して光半導体装置となした後に
光半導体素子が作動時に発生する熱等がセラミック枠体
と光ファイバ固定部材とに繰り返し印加されると、この
熱により発生する熱応力が前記セラミック枠体に内在す
る応力と相乗し、靭性の乏しいセラミック枠体の貫通孔
周辺部位にクラックを発生させてしまい、これにより容
器の気密が破れて内部に収容する光半導体素子を長期間
にわたり正常かつ安定に作動させることができなくなっ
てしまうという欠点を有していた。 【0006】本発明は上記事情に鑑みて案出されたもの
であり、その目的は、内部に収容する光半導体素子をレ
ンズ部材を介して光ファイバに光学的に良好に接続する
ことができるとともに、内部に収容する光半導体素子を
長期間にわたり正常かつ安定に作動させることができる
光半導体素子収納用パッケージを提供することにある。 【0007】 【課題を解決するための手段】本発明の光半導体素子収
納用パッケージは、上面に光半導体素子が載置される載
置部を有する基体と、この基体上面に前記載置部を囲繞
するように取着され、側面に貫通孔が設けられたセラミ
ック枠体と、前記貫通孔内に挿通されるとともに前記セ
ラミック枠体に金属部材を介してろう付け固定され、セ
ラミック枠体の外側端部に光ファイバが挿入固定される
筒状の光ファイバ固定部材と、この光ファイバ固定部材
の内側端部に取着されたレンズ部材と、前記セラミック
枠体の上面に取着され、前記光半導体素子を気密に封止
する蓋体とから成る光半導体素子収納用パッケージであ
って、前記セラミック枠体、前記光ファイバ固定部材、
前記レンズ部材および前記金属部材の各熱膨張係数α
1、α2、α3およびα4が下記および式 α4<α1<α2、α3 |α3−α2|<α2−α1 を満足することを特徴とするものである。 【0008】本発明の光半導体素子収納用パッケージに
よると、光ファイバ固定部材がレンズ部材の熱膨張係数
α3に近い熱膨張係数α2を有することから、レンズ部
材を光ファイバ固定部材に取着する際にレンズ部材に歪
みが発生することはなく、さらに光ファイバ固定部材が
セラミック枠体の熱膨張係数α1より小さな熱膨張係数
α4を有する金属部材を介してセラミック枠体にろう付
け固定されていることから、これらをろう付けする際
に、光ファイバ固定部材とセラミック枠体との熱膨張係
数の差(α2−α1)に起因して発生する熱応力はセラ
ミック枠体と金属部材との熱膨張係数の差(α1−α
4)に起因して発生する熱応力によって相殺され、セラ
ミック枠体に大きな熱応力が内在してしまうようなこと
はない。 【0009】 【発明の実施の形態】次に本発明を添付の図面を基に詳
細に説明する。図1は、本発明の光半導体素子収納用パ
ッケージの実施の形態の一例を示す断面図であり、1は
基体、2はセラミック枠体、3は蓋体である。主にこれ
ら基体1・セラミック枠体2・蓋体3で内部に光半導体
素子Sを収納する容器が構成される。 【0010】基体1は、光半導体素子Sを支持するため
の支持部材として機能し、その上面の略中央部に光半導
体素子Sを載置するための載置部1aを有し、載置部1
aには光半導体素子Sが載置され接着固定される。 【0011】基体1は、酸化アルミニウム質焼結体・窒
化アルミニウム質焼結体・ムライト質焼結体・炭化珪素
質焼結体・ガラスセラミック質焼結体等のセラミック材
料や銅・銅−タングステン合金・鉄−ニッケル−コバル
ト合金等の金属などから成り、例えば酸化アルミニウム
質焼結体から成る場合であれば、酸化アルミニウム粉末
・酸化珪素粉末・酸化マグネシウム粉末・酸化カルシウ
ム粉末等の原料粉末に適当な有機バインダや溶剤を添加
混合して泥漿状となすとともにこれを従来周知のドクタ
ーブレード法を採用してシート状となすことによってセ
ラミックグリーンシートを得、これを適当な大きさに切
断するとともに高温で焼成することによって製作され
る。 【0012】また基体1の上面には、例えば外周部に載
置部1aを囲繞するようにしてセラミック枠体2が取着
されており、セラミック枠体2の内側には光半導体素子
Sを収納するための空所が形成されている。 【0013】セラミック枠体2は、酸化アルミニウム質
焼結体・窒化アルミニウム質焼結体・ムライト質焼結体
・炭化珪素質焼結体・ガラスセラミック焼結体等のセラ
ミックから成り、例えば酸化アルミニウム質焼結体から
成る場合であれば、酸化アルミニウム粉末・酸化珪素粉
末・酸化マグネシウム粉末・酸化カルシウム粉末等の原
料粉末に適当な有機バインダや溶剤を添加混合して泥漿
状となすとともにこれを従来周知のドクターブレード法
を採用してシート状となすことによって複数枚のセラミ
ックグリーンシートを得、次にこれら複数枚のセラミッ
クグリーンシートの各々を従来周知の打ち抜き法を採用
して枠状とするとともに上下に積層してグリーンシート
積層体となし、これを高温で焼成することによって製作
される。 【0014】なお、セラミック枠体2は、例えば基体1
と同じセラミック材料からなる場合には、セラミック枠
体2となるセラミックグリーンシートを基体1となるセ
ラミックグリーンシートに積層しておき、これを基体1
となるセラミックグリーンシートとともに焼成すること
によって基体1の上面に載置部1aを囲繞するようにし
て取着され、また絶縁基体1と異なる材料からなる場
合、基体1の上面外周部に銀ろう等のろう材を介して接
合することによって基体1の上面に載置部1aを囲繞す
るようにして取着される。 【0015】また、セラミック枠体2は、その内側から
外側にかけて導出するようにして複数のメタライズ配線
層4が被着形成されており、メタライズ配線層4のセラ
ミック枠体2の内側の部位には光半導体素子Sの電極が
ボンディングワイヤWを介して電気的に接続されるとと
もにメタライズ配線層4のセラミック枠体2の外側の部
位には外部リード端子(図示せず)が銀ろう等のろう材
を介して取着されている。 【0016】メタライズ配線層4は、例えばタングステ
ン・モリブデン・銅・銀等の金属粉末焼結体から成り、
タングステン等の金属粉末に適当な有機バインダや溶剤
を添加混合して得た金属ペーストをセラミック枠体2と
成るセラミックグリーンシートおよびグリーンシート積
層体に従来周知のスクリーン印刷法を採用して所定のパ
ターンに印刷塗布しておき、これをそのグリーンシート
積層体とともに焼成することによってセラミック枠体2
の内側から外側面にかけて導出するようにして被着形成
される。 【0017】さらに、セラミック枠体2は、その側面に
セラミック枠体2を内外に貫通する貫通孔2aが形成さ
れている。 【0018】この貫通孔2aは、パッケージに収容され
る光半導体素子Sと外部との光の授受を行なう光ファイ
バFを固定するための光ファイバ固定部材5をセラミッ
ク枠体2に取着するための孔であり、貫通孔2a内には
光ファイバ固定部材5が挿通されている。 【0019】なお、貫通孔2aは、例えばセラミック枠
体2となる枠状のセラミックグリーンシートの一部に切
り欠きを打ち抜いておくことによって形成される。 【0020】さらにまた、セラミック枠体2は、その貫
通孔2a周辺の外側面あるいは貫通孔2aの内周面に、
例えばタングステン・モリブデン・銅・銀等の金属粉末
焼結体から成るメタライズ金属層6が被着形成されてい
る。 【0021】メタライズ金属層6は、後述するようにセ
ラミック枠体2の貫通孔2a内に挿通された光ファイバ
固定部材5をセラミック枠体2にろう付け固定するため
の下地金属として作用し、例えばタングステン等の金属
粉末に適当な有機バインダや溶剤を添加混合して得た金
属ペーストをセラミック枠体2と成るセラミックグリー
ンシート積層体の側面あるいは貫通孔2aと成る部位の
内周面に従来周知のスクリーン印刷法を採用して所定の
パターンに印刷塗布し、これをグリーンシート積層体と
ともに焼成することによってセラミック枠体2の貫通孔
2a周辺の外側面あるいは貫通孔2aの内周面に被着形
成される。 【0022】セラミック枠体2の貫通孔2a内に挿通さ
れた光ファイバ固定部材5は、例えば50アロイ(50Ni
−Fe合金)や52アロイ(52Ni−Fe合金)等の熱膨
張係数α2が約10×10-6/℃(20〜400 ℃)程度の金属
から成り、そのセラミック枠体2の外側端部に、必要に
応じて設けられたフランジ5aを有する略円筒状等の筒
状であり、パッケージ内部に収容する光半導体素子Sと
外部との光信号の授受を行なうための光ファイバFおよ
び半導体素子Sと光ファイバFとを光学的に接続するた
めのレンズ部材7をセラミック枠体2に固定するための
部材として作用し、その内側端部にはレンズ部材7が封
止ガラスを介して取着されており、その外側端からは光
ファイバFが挿着される。 【0023】なお、光ファイバ固定部材5は、その熱膨
張係数α2が約10×10-6/℃程度であり、後述するレン
ズ部材7の熱膨張係数α3に近似することから、光ファ
イバ固定部材5にレンズ部材7を封止ガラスを介して取
着する際に、両者の熱膨張係数の差(|α3−α2|)
に起因して両者間に大きな熱応力が発生するようなこと
はない。 【0024】光ファイバ固定部材5は、そのフランジ5
aをセラミック枠体2の外側面に被着させたメタライズ
金属層6に、間に金属部材8を挟んで金−錫合金等の融
点が300 ℃程度のろう材を介してろう付けされており、
これによってセラミック枠体2に取着固定されている。
なお、光ファイバ固定部材5がフランジ5aを有しない
場合には、光ファイバ固定部材5の外周面とセラミック
枠体2の貫通孔2aの内周面との間に金属部材8を挟ん
でろう付け固定される。 【0025】セラミック枠体2のメタライズ金属層6と
光ファイバ固定部材5のフランジ5aとの間に挟まれた
金属部材8は、熱膨張係数α4が約4〜6×10-6/℃程
度の(20〜400 ℃)の42アロイ(42Ni−Fe合金)や
29ニッケル−17コバルト−鉄合金等の金属から成り、そ
の熱膨張係数α4がセラミック枠体2の熱膨張係数α1
より小さいことから、光ファイバ固定部材5をセラミッ
ク枠体2にろう付け固定する際に、光ファイバ固定部材
5とセラミック枠体2との熱膨張係数の差(α2−α
1)に起因して発生する熱応力がセラミック枠体2の貫
通孔2a周辺に内在することを防止する作用をなす。 【0026】金属部材8は、その熱膨張係数α4が約4
〜6×10-6/℃(20〜400 ℃)程度であり、セラミック
枠体2を構成する酸化アルミニウム質焼結体の熱膨張係
数α1(約7×10-6/℃程度)より小さいことから、セ
ラミック枠体2のメタライズ金属層6に光ファイバ固定
部材5のフランジ5aあるいは光ファイバ固定部材5の
外周面を間に金属部材8を挟んで金−錫合金等の融点が
300 ℃程度のろう材によりろう付けする際に、セラミッ
ク枠体2と金属部材8との間にはセラミック枠体2と光
ファイバ固定部材5との熱膨張係数の差(α2−α1)
に起因して発生する応力と逆向きの応力が発生し、これ
によってセラミック枠体2と光ファイバ固定部材5との
熱膨張係数の差(α2−α1)に起因してセラミック枠
体2に印加される熱応力が有効に相殺され、その結果、
セラミック枠体2の貫通孔2a周辺に大きな熱応力が内
在してしまうことはなく、従って、パッケージ内部に光
半導体素子Sを収容後に光半導体素子Sが作動時に発生
する熱がセラミック枠体2と光ファイバ固定部材5およ
び金属部材7に繰り返し印加されても、この熱による応
力がセラミック枠体2の貫通孔2a周辺に内在する応力
と相乗してセラミック枠体2にクラックを発生させるこ
とは一切なく、パッケージ内部に収容する光半導体素子
Sを長期間にわたり正常かつ安定に作動させることが可
能となる。 【0027】なお、金属部材8は、その熱膨張係数α4
がセラミック枠体2の熱膨張係数α1以上のものとなる
と、セラミック枠体2に光ファイバ固定部材5を間に金
属部材8を介して金−錫等の融点が300 ℃程度のろう材
を介してろう付けする際に、セラミック枠体2と光ファ
イバ固定部材5との熱膨張係数の差(α2−α1)に起
因して発生する熱応力がセラミック枠体2に大きく内在
するのを有効に防止することができなくなる。従って、
金属部材8は、その熱膨張係数α4がセラミック枠体2
の熱膨張係数α1より小さいものに限定され、好適に
は、セラミック枠体2の熱膨張係数α1よりも1×10-6
/℃(20〜400 ℃)以上小さいことが好ましい。 【0028】また、金属部材8は、その厚みを光ファイ
バ固定部材5のフランジ5aの厚みの0.2 〜5倍程度と
しておけば、セラミック枠体2に光ファイバ固定部材5
を間に金属部材8を挟んでろう付けする際、セラミック
枠体2と光ファイバ固定部材5との熱膨張係数の差(α
2−α1)に起因してセラミック枠体2に印加される応
力を、セラミック枠体2と金属部材8との熱膨張係数の
差(α1−α4)に起因して発生する応力で有効に相殺
することができる。従って金属部材8は、その厚みを光
ファイバ5のフランジ5aの厚みの0.2 〜5倍程度とし
ておくことが好ましい。 【0029】また、光ファイバ固定部材5の内側端部に
取着されたレンズ部材7は、例えば硼珪酸ガラス等の非
晶質ガラスから成り、その熱膨張係数α3が約9〜11×
10-6/℃(20〜400 ℃)程度のものが好適に使用されて
いる。 【0030】レンズ部材7は、パッケージ内部に収容す
る光半導体素子Sと光ファイバ固定部材5に挿着された
光ファイバFとを光学的に良好に接続する作用をなし、
光ファイバ固定部材5の内側端部に軟化溶融温度が400
℃程度の封止ガラスを介して取着されている。この場
合、レンズ部材7と光ファイバ固定部材5とはその熱膨
張係数α3・α2が近似していることから、光ファイバ
固定部材5にレンズ部材7を軟化溶融温度が400 ℃程度
の封止ガラスを介して取着する際に、光ファイバ固定部
材5とレンズ部材7との熱膨張係数の差(|α3−α2
|)に起因して両者間に大きな熱応力が発生してレンズ
部材に歪みが発生するようなことはなく、レンズ部材7
に複屈折や光軸のずれを発生させるようなことはない。 【0031】なお、レンズ部材7と光ファイバ固定部材
5との熱膨張係数の差(|α3−α2|)が1×10-6
℃(20〜400 ℃)を超えると、光ファイバ固定部材5に
レンズ部材7を軟化溶融温度が400 ℃程度の封止ガラス
を介して取着する際に、両者の熱膨張係数の差(|α3
−α2|)に起因して発生する熱応力によりレンズ部材
7に歪みが発生し易いものとなる傾向がある。従って、
レンズ部材7と光ファイバ固定部材5との熱膨張係数の
差(|α3−α2|)は、1×10-6/℃(20〜400 ℃)
以下としておくことが好ましい。 【0032】蓋体3は、例えば鉄−ニッケル−コバルト
合金等の金属から成る略平板状の部材であり、セラミッ
ク枠体2の上面にろう材や樹脂半田等の封止材を介し
て、あるいはシーム溶接法やエレクトロンビーム溶接法
等の溶接により接合されることによりパッケージ内部に
収容される光半導体素子Sを気密に封止する。 【0033】かくして本発明の光半導体素子収納用パッ
ケージによれば、基体1の載置部1aに光半導体素子S
を載置固定するとともに光半導体素子Sの各電極をボン
ディングワイヤWを介してセラミック枠体2のメタライ
ズ配線層4に電気的に接続し、次にセラミック枠体2の
上面に蓋体3を接合させ、基体1と枠体2と蓋体3とか
ら成る容器内部に光半導体素子Sを収容し、最後にセラ
ミック枠体2に挿通固定された光ファイバ固定部材5に
光ファイバFを挿入固定させることによって最終製品と
しての光半導体装置となり、光半導体素子Sと光ファイ
バFとの間をレンズ部材7を通して光信号を授受させる
ことによって高速光通信等に使用される。 【0034】 【発明の効果】本発明の光半導体素子収納用パッケージ
によると、光ファイバ固定部材は、レンズ部材の熱膨張
係数α3と近似する熱膨張係数α2を有する材料から形
成されていることから、光ファイバ固定部材にレンズ部
材を封止ガラスを介して取着する際に、光ファイバ固定
部材とレンズ部材との間に両者の熱膨張係数の差(|α
3−α2|)に起因して大きな熱応力が発生してレンズ
部材に歪みを発生させることは一切なく、従って、レン
ズ部材に複屈折や光軸のずれが発生するようなこともな
く、内部に収容する光半導体素子をレンズ部材を介して
光ファイバに光学的に良好に接続することができる。 【0035】また、本発明の光半導体素子収納用パッケ
ージによれば、光ファイバ固定部材は、セラミック枠体
に、間にセラミック枠体の熱膨張係数α1より小さな熱
膨張係数α4を有する金属部材を介してろう付け固定さ
れていることから、これらをろう付けする際に、光ファ
イバ固定部材とセラミック枠体との熱膨張係数の差(α
2−α1)に起因して発生する熱応力はセラミック枠体
と金属部材との熱膨張係数の差(α1−α4)に起因し
て発生する熱応力によって相殺され、セラミック枠体に
大きな熱応力が内在してしまうようなことはなく、従っ
て、内部に光半導体素子を収容して光半導体装置となし
た後、光半導体素子が作動時に発生する熱がセラミック
枠体と光ファイバ固定部材とに繰り返し印加されたとし
ても、この熱による応力がセラミック枠体に内在する応
力と相乗してセラミック枠体にクラックを発生させるこ
とは一切なく、内部に収容する光半導体素子を長期間に
わたり正常かつ安定に作動させることができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の光半導体素子収納用パッケージの実施
の形態の一例を示す断面図である。 【図2】従来の光半導体素子収納用パッケージの断面図
である。 【符号の説明】 1・・・基体 1a・・・載置部 2・・・セラミック枠体 2a・・・貫通孔 3・・・蓋体 5・・・光ファイバ固定部材 5a・・・光ファイバ固定部材5のフランジ 6・・・メタライズ金属層 7・・・レンズ部材 8・・・金属部材 S・・・光半導体素子 F・・・光ファイバ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 23/02 G02B 6/42 H01L 31/02 H01L 31/0232

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 上面に光半導体素子が載置される載置部
    を有する基体と、該基体上面に前記載置部を囲繞するよ
    うに取着され、側面に貫通孔が設けられたセラミック枠
    体と、前記貫通孔内に挿通されるとともに前記セラミッ
    ク枠体に金属部材を介してろう付け固定され、セラミッ
    ク枠体の外側端部に光ファイバが挿入固定される筒状の
    光ファイバ固定部材と、該光ファイバ固定部材の内側端
    部に取着されたレンズ部材と、前記セラミック枠体の上
    面に取着され、前記光半導体素子を気密に封止する蓋体
    とから成る光半導体素子収納用パッケージであって、前
    記セラミック枠体、前記光ファイバ固定部材、前記レン
    ズ部材および前記金属部材の各熱膨張係数α1、α2、
    α3およびα4が下記および式を満足することを特
    徴とする光半導体素子収納用パッケージ。 α4<α1<α2、α3 |α3−α2|<α2−α1
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