JP3359528B2 - 光半導体素子収納用パッケージ - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は光半導体素子を気密
に収容し、かつ光半導体素子と光信号の授受を行うため
の光ファイバーを保持し得る光半導体素子収納用パッケ
ージに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、光半導体素子を収容するための光
半導体素子収納用パッケージは、一般に、銅や鉄ーニッ
ケルーコバルト合金、鉄ーニッケル合金等の金属材料か
ら成る基板と、該基板上に取着され、上面に光半導体素
子が載置される酸化アルミニウム質焼結体等の電気絶縁
材料から成る支持部材と、該支持部材を囲繞するように
して前記基板上に取着され、側面に光ファイバーが固定
される固定領域を有する銅や鉄ーニッケルーコバルト合
金、鉄ーニッケル合金等の金属材料から成る枠体と、前
記基板もしくは枠体に絶縁物を介して固定された外部リ
ード端子と、前記枠体の上面に取着され、光半導体素子
を気密に封止する銅や鉄ーニッケルーコバルト合金、鉄
ーニッケル合金等の金属材料から成る蓋体とで構成され
ており、支持部材上に光半導体素子をロウ付けするとと
もに該光半導体素子の各電極をボンディングワイヤを介
して外部リード端子に接続し、次に枠体の上面に蓋体を
取着させ、基板と枠体と蓋体とからなる容器内部に光半
導体素子を収容し、最後に枠体側面の光ファイバー固定
領域に、光ファイバーに取着されているフランジをレー
ザー光線の照射による溶接によって接合させ、光ファイ
バーを枠体側面に固定することによって製品としての光
半導体装置となる。

【０００３】かかる光半導体装置は外部電気回路から供
給される駆動信号によって光半導体素子に光信号を励起
させ、該励起された光信号を光ファイバーを介して外部
に伝送することによって高速光通信等に使用される光半
導体装置として機能する。なお、前記光半導体素子収納
用パッケージにおいては、支持部材の上面に予め、表面
がニッケルメッキ層や金メッキ層で被覆されたタングス
テンやモリブデン等の高融点金属粉末から成る下地金属
層、或いはチタンー白金ー金から成る下地金属層と、金
７５重量％、錫２５重量％の金ー錫過共晶合金から成る
ロウ材層とを光半導体素子と同一、或いは若干大きな寸
法に順次被着させておき、ロウ材層上に光半導体素子を
載置させるとともにロウ材層を約２８０℃の温度に加熱
し溶融させることによって光半導体素子は支持部材上面
の下地金属層にロウ付けされ、これによって光半導体素
子が支持部材上に取着されるようになっている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この従
来の光半導体素子収納用パッケージにおいては、光半導
体素子を支持部材上にロウ付け固定するロウ材として金
７５重量％、錫２５重量％の金ー錫過共晶合金が使用さ
れており、酸化し易い錫が２５重量％と大量に入ってい
ることから、支持部材上に予め下地金属層とロウ材層を
被着させておき、そのロウ材層を加熱溶融させることに
よって光半導体素子を支持部材に固定させる際、ロウ材
層の表面に錫の酸化物膜が形成され易く、ロウ材層の表
面に錫の酸化物膜が形成されているとロウ材を介しての
光半導体素子の支持部材上への固定が弱くなり、光半導
体装置に外部より衝撃が印加されると該衝撃によって光
半導体素子が支持部材より剥離し、光半導体装置として
機能が喪失するという欠点を有していた。

【０００５】本発明は上記欠点に鑑み案出されたもの
で、その目的は光半導体素子を支持部材上に強固に固定
し、光半導体素子を長期間にわたり正常、かつ安定に作
動させることができる光半導体素子収納用パッケージを
提供することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明は、基板と、該基
板上に取着され、上面に光半導体素子が載置される支持
部材と、該支持部材を囲繞するようにして前記基板上に
取着され、側面に光ファイバーが固定される固定領域を
有する枠体と、前記基板もしくは枠体に固定された外部
リード端子と、前記枠体の上面に取着され、光半導体素
子を気密に封止する蓋体とから成る光半導体素子収納用
パッケージであって、前記支持部材の上面に金が７０重
量％乃至８０重量％、錫が２０重量％乃至３０重量％か
ら成る第一ロウ材層と、金が８８重量％乃至９９重量
％、錫が１重量％乃至１２重量％から成る第二ロウ材層
を順次被着させたことを特徴とするものである。

【０００７】また本発明は、前記第二ロウ材層の厚みが
０．０１μｍ乃至０．２μｍであることを特徴とするも
のである。

【０００８】本発明の光半導体素子収納用パッケージに
よれば、支持部材上に順次被着させた金が７０重量％乃
至８０重量％、錫が２０重量％乃至３０重量％から成る
第一ロウ材層と、金が８８重量％乃至９９重量％、錫が
１重量％乃至１２重量％から成る第二ロウ材層の両方を
加熱溶融させることによって光半導体素子を支持部材に
ロウ付け固定するようになしたものであり、表層側に位
置する第二ロウ材層は錫の量が１重量％乃至１２重量％
と少ないことから第二ロウ材層表面に錫の酸化物膜が形
成されるのが有効に防止され、その結果、光半導体素子
を支持部材上に第一、第二ロウ層材を介して強固に固定
することが可能となる。

【０００９】また本発明の光半導体素子収納用パッケー
ジによれば、支持部材上に被着させた金が７０重量％乃
至８０重量％、錫が２０重量％乃至３０重量％から成る
第一ロウ材層と、金が８８重量％乃至９９重量％、錫が
１重量％乃至１２重量％から成る第二ロウ材層の両方を
加熱溶融させることによって光半導体素子を支持部材に
ロウ付け固定するものであり、ロウ付け温度は第一及び
第二ロウ材層の両方で金ー錫の共晶合金を形成して最も
低い温度（約２８０℃）となり、その結果、光半導体素
子に熱的な悪影響を与えることは殆どなく、光半導体素
子を安定に作動させることが可能となる。

【００１０】

【発明の実施の形態】次に本発明を添付図面に基づき詳
細に説明する。図１及び図２は、本発明にかかる光半導
体素子収納用パッケージの一実施例を示し、１は基板、
２は枠体、３は蓋体である。この基板１と枠体２と蓋体
３とで内部に光半導体素子４を収容するための容器が構
成される。

【００１１】前記基板１は光半導体素子４を保持する保
持部材として作用し、その上面に絶縁性の支持部材５を
間に挟んでレイザーダイオードやフォトダイオード等の
光半導体素子４が載置される。

【００１２】前記基板１は銅や鉄ーニッケルーコバルト
合金、銅ータングステン合金等の金属材料からなり、例
えば、銅のインゴット（塊）に圧延加工法やプレス打ち
抜き加工法等、従来周知の金属加工法を採用することに
よって所定の板状に形成される。

【００１３】また前記基板１上には支持部材５が取着さ
れており、該支持部材５はその上面に載置される光半導
体素子４を基板１より電気的に絶縁した状態で支持する
とともに光半導体素子４が作動時に発生した熱を基板１
に効率良く伝導させ、光半導体素子４が高温となって熱
破壊を起こしたり、特性に変化を招来したりするのを有
効に防止する作用をなす。

【００１４】前記支持部材５は、例えば、窒化アルミニ
ウム質焼結体、炭化珪素質焼結体、窒化ほう素質焼結
体、ダイヤモンド等の熱伝導率が２０Ｗ／ｍＫ以上の高
熱伝導性の絶縁材料から成り、窒化アルミニウム質焼結
体で形成されている場合には、主原料としての窒化アル
ミニウム粉末に焼結助剤としての酸化イットリウム、カ
ルシア等の粉末及び有機バインダー、溶剤を添加混合し
て原料粉末を調整し、次に前記原料粉末を所定金型内に
充填するとともに一定圧力で押圧して成形体を得、最後
に前記成形体を約１８００℃の温度で焼成することによ
って製作される。

【００１５】また前記支持部材５はその上下両面に金属
層６が各々、被着されており、該支持部材５の下面に被
着されている金属層６は支持部材５を基板１上にロウ付
け取着する際の下地金属層として作用し、支持部材５下
面の金属層６と基板１とを例えば、金ー錫合金から成る
ロウ材で取着することによって支持部材５は基板１の上
面所定位置に固定され、また支持部材５の上面に被着さ
れている金属層６は光半導体素子４を支持部材５にロウ
付けする際の下地金属層として作用し、支持部材５上面
の金属層６と光半導体素子４とを金ー錫合金から成るロ
ウ材を介しロウ付けすることによって支持部材５上に光
半導体素子４が固定される。

【００１６】前記支持部材５の上下両面に被着されてい
る各金属層６は、例えば、図２に示す如く、厚さ０．１
μｍのチタン層６ａ、厚さ０．２μｍの白金層６ｂ、厚
さ０．５μｍの金層６ｃから成り、支持部材５の上下両
面にチタン、白金、金を順次、スパッタリング法やイオ
ンプレーティング法、蒸着法等の従来周知の薄膜形成技
術を採用し被着させることによって支持部材５の上下両
面に形成される。

【００１７】更に前記支持部材５はその上面に被着され
ている金属層６上に第一ロウ材層７と第二ロウ材層８が
順次被着されており、該第一ロウ材層７及び第二ロウ材
層８は共に支持部材５の上面に被着させた金属層６に光
半導体素子４をロウ付け固定させるロウ材となる。

【００１８】前記第一ロウ材層７及び第二ロウ材層８は
支持部材５上面の金属層６上に金ー錫合金を従来周知の
蒸着法やスパッタリング法、イオンプレーディング法等
を採用することによって第一ロウ材層７は１μｍ乃至５
μｍの厚みに、また第二ロウ材層８は０．０１μｍ乃至
０．２μｍの厚みに順次被着される。

【００１９】また前記第一ロウ材層７は金が７０重量％
乃至８０重量％、錫が２０重量％乃至３０重量％から成
り、支持部材５の上面に被着させた金属層６に光半導体
素子４を固定する際、第二ロウ材層８及び支持部材５上
面の金属層６の金層６ｃと共に金と錫の共晶合金（金：
８０重量％、錫：２０重量％）を作り、ロウ付け温度を
最も低い温度（約２８０℃）として、光半導体素子４に
熱的な悪影響が印加されるのを有効に防止しつつ金属層
６に光半導体素子をロウ付け固定させる作用をなす。

【００２０】前記第一ロウ材層７は金の量が７０重量％
未満、或いは８０重量％を越え、錫の量が２０重量％未
満、或いは３０重量％を越えると、支持部材５の上面に
被着させた金属層６に光半導体素子４を固定する際、第
二ロウ材層８と共に金と錫の共晶合金を良好に形成する
ことができず、その結果、光半導体素子４をロウ付け固
定する際の温度が高くなり、光半導体素子４に熱的な悪
影響が印加されて光半導体素子４に特性の熱変化等を招
来してしまう。従って、前記第一ロウ材層７は金の量が
７０重量％乃至８０重量％の範囲に、錫の量が２０重量
％乃至３０重量％の範囲に特定される。

【００２１】更に前記第二ロウ材層８は、支持部材５の
上面に被着させた金属層６に光半導体素子４を強固にロ
ウ付け固定させる作用をなし、金が８８重量％乃至９９
重量％、錫が１重量％乃至１２重量％で形成されてお
り、錫の量が１重量％乃至１２重量％と少なく、化学的
に安定な金が多量に含まれていることから表面にロウ付
け接合性に劣る錫の酸化物膜等が形成されることは殆ど
なく、その結果、上部に光半導体素子４を３０ｇの荷重
をかけて載置させるとともにこれに約２８０℃の熱を３
０秒程度印加させれば第二ロウ材層８は前記第一ロウ材
層７及び支持部材５上面の金属層６の金層６ｃと共に金
と錫の共晶合金を形成して簡単に溶融し、光半導体素子
４を大きくスクライブさせることなく、また光半導体素
子４に熱的な悪影響を与えることなく支持部材５上に光
半導体素子４を簡単、強固にロウ付け固定することが可
能となる。

【００２２】なお、前記第二ロウ材層８は、金の量が８
８重量％未満、錫の量が１２重量％を越えると、錫の量
が多くなって第二ロウ材層８表面に錫の酸化物膜が形成
され易くなって光半導体素子４を支持部材５上に強固に
ロウ付け固定するのができなくなり、また金の量が９９
重量％を越え、錫の量が１重量％未満となると第一ロウ
材層７と共に金と錫の共晶合金を短時間に形成するのが
困難となって光半導体素子４を支持部材５上にロウ付け
固定する際の温度が高くなり、光半導体素子４に熱的な
悪影響が印加されて光半導体素子４の特性に熱変化を招
来させてしまう。従って、前記第二ロウ材層８は金の量
が８８重量％乃至９９重量％の範囲、錫の量が１重量％
乃至１２重量％の範囲に特定される。

【００２３】また、前記第二ロウ材層８は厚みが０．０
１μｍ未満であると第一ロウ材層７の表面に錫の酸化物
膜が形成され易く、第一ロウ材層７の表面に錫の酸化物
膜が形成されると支持部材５上面の金属層６に光半導体
素子４を強固にロウ付け固定するのが困難となってしま
い、また０．２μｍを超えると支持部材５上面の金属層
６に光半導体素子４をロウ付け固定する際、金と錫の共
晶合金の組成が狂いやすく、金と錫の共晶合金の組成が
狂うとロウ付け温度が高くなり、光半導体素子４に熱的
な悪影響が印加されて、光半導体素子４の特性に熱変化
を将来させる危険性がある。従って、前記第二ロウ材層
８はその厚みを０．０１μｍ乃至０．２μｍの範囲とし
ておくことが好ましい。

【００２４】更に前記上面に支持部材５が取着された基
板１は、その支持部材５の周辺に基板１を貫通する複数
個の外部リード端子１０がガラス等の絶縁物を介して固
定されている。

【００２５】前記外部リード端子１０は光半導体素子４
の各電極を外部電気回路に電気的に接続する作用をな
し、その一端に光半導体素子４の電極がボンディングワ
イヤ１２を介して接続され、また他端側は外部電気回路
に半田等のロウ材を介して接続される。

【００２６】前記外部リード端子１０は鉄ーニッケルー
コバルト合金や鉄ーニッケル合金等の金属材料から成
り、基板１への固定は、基板１に外部リード端子１０よ
り若干大きな径の穴をあけておき、この穴にリング状の
ガラスから成る絶縁物１１と外部リード端子１０を挿通
させ、しかる後、前記ガラスから成る絶縁物１１を加熱
溶融させることによって行われる。

【００２７】また前記外部リード端子１０はその表面に
ニッケルメッキ層、金メッキ層等の耐蝕性に優れ、かつ
ロウ材と濡れ性が良いメッキ金属層を１μｍ乃至２０μ
ｍの厚みに被着させておくと外部リード端子１０の酸化
腐食が有効に防止されるとともに外部リード端子１０と
ボンディングワイヤ１２との接続を強固なものとなすこ
とができる。従って、前記外部リード端子１０はその表
面にニッケルメッキ層、金メッキ層等の耐蝕性に優れ、
かつロウ材と濡れ性が良いメッキ金属層を１μｍ乃至２
０μｍの厚みに被着させておくことが好ましい。

【００２８】更に前記基板１の上面には支持部材５を囲
繞するようにして枠体２が接合されており、これによっ
て内部に光半導体素子４を収容するための空所が形成さ
れる。

【００２９】前記枠体２は例えば、銅、鉄ーニッケルー
コバルト合金、鉄ーニッケル合金等の金属材料からな
り、基板１の上面に光半導体素子４が載置される支持部
材５を囲繞するようにして銀ロウ等のロウ材を介して接
合される。

【００３０】前記枠体２はまたその側面に貫通孔２ａが
設けてあり、該貫通孔２ａは光ファイバー９を固定する
固定領域として作用し、貫通孔２ａ内に光ファイバー９
の先端を光半導体素子４と対向すようにして挿通させる
とともに該光ファイバー９に取着されたフランジ１３を
枠体１２にレーザー光線の照射による溶接によって接合
固定し、これによって枠体２に光ファイバー９が取着さ
れるようになっている。前記枠体２に取着される光ファ
イバー９は光半導体素子４との間で光信号の授受を行
い、光半導体素子４が励起した光信号を外部に伝送する
作用をなす。

【００３１】更に前記枠体２の上面には例えば、銅や鉄
ーニッケルーコバルト合金、鉄ーニッケル合金等の金属
材料から成る蓋体３が接合され、これによって基板１と
枠体２と蓋体３とからなる容器内部に光半導体素子４が
気密に収容されることとなる。

【００３２】前記蓋体３の枠体２上面への接合は例え
ば、シームウエルド法等の溶接によって行われる。

【００３３】かくして本発明の光半導体素子収納用パッ
ケージによれば、基板１上面に固定されている支持部材
５上に光半導体素子４をロウ付け固定するとともに光半
導体素子４の各電極をボンディングワイヤ１２を介して
外部リード端子１０に電気的に接続し、次に枠体２の上
面に蓋体３を接合させ、基板１と枠体２と蓋体３とか成
る容器内部に光半導体素子４を気密に収容し、最後に枠
体２の光ファイバー固定領域に光ファイバー９を取着さ
せることによって最終製品としての光半導体装置とな
り、外部電気回路から供給される駆動信号によって光半
導体素子４に光を励起させ、該励起した光信号を光ファ
イバー９に授受させるとともに光ファイバー９内を伝送
させることによって高速光通信等に使用される。

【００３４】なお、本発明は上述の実施例に限定される
ものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲であれば
種々の変更は可能であり、例えば、上述の実施例では外
部リード端子１０を基板１に固定したが、これを枠体２
に固定してもよく、また上述の実施例では基板１と枠体
２とを別個に準備したがこれを一体的に形成したものを
使用してもよい。更には上述の実施例では基板１、枠体
２及び蓋体３をいずれも金属材料で形成したがこれらを
電気絶縁物で形成してもよい。

【００３５】

【発明の効果】本発明の光半導体素子収納用パッケージ
によれば、支持部材上に順次被着させた金が７０重量％
乃至８０重量％、錫が２０重量％乃至３０重量％から成
る第一ロウ材層と、金が８８重量％乃至９９重量％、錫
が１重量％乃至１２重量％から成る第二ロウ材層の両方
を加熱溶融させることによって光半導体素子を支持部材
にロウ付け固定するようになしたものであり、表層側に
位置する第二ロウ材層は錫の量が１重量％乃至１２重量
％と少ないことから第二ロウ材層表面に錫の酸化物膜が
形成されるのが有効に防止され、その結果、光半導体素
子を支持部材上に第一、第二ロウ層材を介して強固に固
定することが可能となる。

【００３６】また本発明の光半導体素子収納用パッケー
ジによれば、支持部材上に被着させた金が７０重量％乃
至８０重量％、錫が２０重量％乃至３０重量％から成る
第一ロウ材層と、金が８８重量％乃至９９重量％、錫が
１重量％乃至１２重量％から成る第二ロウ材層の両方を
加熱溶融させることによって光半導体素子を支持部材に
ロウ付け固定するものであり、ロウ付け温度は第一及び
第二ロウ材層の両方で金ー錫の共晶合金を形成して最も
低い温度（約２８０℃）となり、その結果、光半導体素
子に熱的な悪影響を与えることは殆どなく、光半導体素
子を安定に作動させることが可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の光半導体素子収納用パッケージの一実
施例を示す断面図である。

【図２】図１に示す光半導体素子収納用パッケージの要
部拡大断面図である。

【符号の説明】

１・・・・・・・・・・・基板 ２・・・・・・・・・・・枠体 ３・・・・・・・・・・・蓋体 ４・・・・・・・・・・・光半導体素子 ５・・・・・・・・・・・支持部材 ７・・・・・・・・・・・第一ロウ材層 ８・・・・・・・・・・・第二ロウ材層 ９・・・・・・・・・・・光ファイバー １０・・・・・・・・・・外部リード端子 １１・・・・・・・・・・絶縁物

Claims (2)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】基板と、該基板上に取着され、上面に光半
   導体素子が載置される支持部材と、該支持部材を囲繞す
   るようにして前記基板上に取着され、側面に光ファイバ
   ーが固定される固定領域を有する枠体と、前記基板もし
   くは枠体に固定された外部リード端子と、前記枠体の上
   面に取着され、光半導体素子を気密に封止する蓋体とか
   ら成る光半導体素子収納用パッケージであって、前記支
   持部材の上面に金が７０重量％乃至８０重量％、錫が２
   ０重量％乃至３０重量％から成る第一ロウ材層と、金が
   ８８重量％乃至９９重量％、錫が１重量％乃至１２重量
   ％から成る第二ロウ材層を順次被着させたことを特徴と
   する光半導体素子収納用パッケージ。
2. 【請求項２】前記第二ロウ材層の厚みが０．０１μｍ乃
   至０．２μｍであることを特徴とする請求項１記載の光
   半導体素子収納用パッケージ。