JP3481674B2 - 建設機械の油圧回路 - Google Patents

建設機械の油圧回路

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、建設機械の油圧回路、
特に比較的大慣性のアクチュエータを含む油圧回路に係
り、さらにこのような回路における複合操作性およびエ
ネルギ効率の向上を達成することができる油圧回路の改
良に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、建設機械の油圧回路は、複数の
アクチュエータを同時に駆動する際の操作性、いわゆる
複合操作性を向上するために、例えば補助弁を備えたロ
ードセンシング回路として構成されている。
【0003】図2は、この種の油圧回路を示すものであ
る。なお、図示例においては3つのアクチュエータ系統
からなるものが示されている。しかるに、図2において
は、ネガティブ制御可変容量ポンプ10のポンプライン
12からの吐出圧油を、各アクチュエータ32、34、
36に対して、それぞれの分岐ポンプライン14、1
6、18と、方向切換弁20、22、24と、アクチュ
エータライン26、28、30とを介して給排すると共
に、その戻り油をそれぞれの前記方向切換弁20、2
2、24およびそれぞれの分岐タンクライン38、4
0、42と、絞り補助弁44、46、48とを介してパ
ラレルにタンク50へ排出するように構成されている。
前記各方向切換弁20、22、24には、その対応する
アクチュエータ32、34、36の負荷圧力を検出する
信号ライン52、54、56と、これら全負荷圧力の中
の全最大負荷圧力を高圧選択手段58、60を介して検
出する信号ライン62とが設けられている。そして、各
絞り補助弁44、46、48には、その開方向にそれぞ
れの信号ライン52、54、56を介して前記各対応す
るアクチュエータ32、34、36の負荷圧力と、ばね
44a、46a、48aの圧力とを印加し、閉方向には
信号ライン62を介して前記全最大負荷圧力をそれぞれ
印加すると共に、前記信号ライン62を介して前記最大
負荷圧力を可変容量ポンプ10の流量制御手段10aに
も印加するように構成されている。なお、図中の参照符
号64はリリーフ弁を示す。
【0004】従って、このような構成によれば、各方向
切換弁20、22、24を操作すると、一般的に、その
開度に見合ったポンプ油量が、それぞれのアクチュエー
タ32、34、36へ供給されるので、油圧回路の操作
性、特に複合操作性が向上する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の油圧回路は、特にこの回路内に比較的大慣性のアク
チュエータが含まれている場合に、以下に述べるような
難点を有していた。
【0006】すなわち、前記従来の油圧回路(図2)に
おいて、例えばアクチュエータ32が大慣性の旋回用で
あり、この旋回用アクチュエータ32と小慣性アクチュ
エータ34(例えばブーム用)とを同時駆動すべく、そ
れらの対応する両方向切換弁20、22を同時操作する
場合を想定する。この操作直後においては、ポンプライ
ン12内の圧力が上昇しても、アクチュエータ32はそ
の大慣性のために即座には動作しないので、前記上昇圧
力に対応する大慣性アクチュエータ32の昇圧負荷圧力
が信号ライン62を介して対応する両絞り補助弁44、
46の一側面、すなわち閉方向にそれぞれ印加される。
しかるに、この時、旋回用補助弁44は、その他側面、
すなわち開方向にも信号ライン52を介して前記大慣性
アクチュエータ32の昇圧負荷圧力(およびばね44a
の圧力)が印加されているので、全開位置を保持してい
る。一方のブーム用補助弁46は、その他側面、すなわ
ち開方向には信号ライン54を介して小慣性アクチュエ
ータ34の負荷圧力(およびばね46aの圧力)が印加
されており、この場合に大慣性アクチュエータ32の昇
圧負荷圧力は小慣性アクチュエータ34の負荷圧力に比
較して極めて大きいことは明らかであるので、前記補助
弁は極度に絞られている。従って、この結果、ブーム用
アクチュエータ34は、旋回用アクチュエータ32が所
定速度まで増速される間(通常、2秒前後)は、極く低
速でしか駆動されず、従ってエネルギ損失も発生してい
た。
【0007】そこで、本発明の目的は、大慣性および小
慣性のアクチュエータからなる建設機械の油圧回路にお
いて、これら両者の複合操作の始動時に、後者が過度に
減速されることのない油圧回路を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】先の目的を達成するため
に、本発明に係る建設機械の油圧回路は、ネガティブ制
御可変容量ポンプのポンプライン吐出圧油を各アクチュ
エータに対してそれぞれの分岐ポンプライン、方向切換
弁、アクチュエータラインを介して給排すると共に、そ
の戻り油をそれぞれの前記方向切換弁およびそれぞれの
分岐タンクライン、絞り補助弁を介してパラレルにタン
クへ排出する建設機械の油圧回路において、前記各アク
チュエータ用の方向切換弁は、1つのバイパス通路付オ
ープンセンタ型と、1つもしくは複数のクローズドセン
タ型とから形成すると共に、これら各方向切換弁からそ
のそれぞれの対応するアクチュエータの負荷圧力を検出
し、さらにこれら負荷圧力の中からオープンセンタ型の
対応するアクチュエータの負荷圧力を除く最大負荷圧力
を選定し、前記オープンセンタ型の方向切換弁の前記バ
イパス通路にはポンプラインからタンクへ連通するバイ
パスラインを接続すると共に、このバイパスライン上に
は上流側から順に圧力補償付流量制御弁と圧力発生手段
とを設け、前記各絞り補助弁には、その開方向に当該対
応するアクチュエータの負荷圧力およびばね圧を印加す
ると共に、閉方向には前記最大負荷圧力をそれぞれ印加
し、前記圧力補償付流量制御弁には、その開方向にこの
制御弁の上流側バイパスラインの圧力を印加すると共
に、閉方向には前記最大負荷圧力およびばね圧をそれぞ
れ印加して、前記圧力発生手段の上流側圧力を介して前
記ネガティブ制御可変容量ポンプを制御するように構成
することを特徴とする。
【0009】この場合、オープンセンタ型の方向切換弁
は大慣性用アクチュエータに対応し、クローズドセンタ
型の方向切換弁は小慣性用アクチュエータに対応するよ
うに構成することができる。
【0010】 また、最も一般的には、大慣性アクチュ
エータは旋回アクチュエータによって、そして小慣性ア
クチュエータはブームもしくはアームによって構成する
ことができる。
【0011】
【作用】本発明においては、小慣性アクチュエータ用の
絞り補助弁に対する閉方向に印加される圧力が、従来の
大慣性アクチュエータの負荷圧力を含む高圧の全最大負
荷圧力から適宜低圧の小慣性最大負荷圧力に変更される
ように構成されており、これにより大慣性および小慣性
アクチュエータの複合操作始動時には、これら全アクチ
ュエータ用の各絞り補助弁が全て全開もしくは開放状態
に保持されると共に、可変容量ポンプはその吐出流量が
増大されるように構成されている。従って、本発明によ
れば、複合操作始動時には、先ず小慣性アクチュエータ
がその対応する駆動圧力で順次駆動され、その後大慣性
アクチュエータがゆっくりと加速される。すなわち、従
来のこの種の油圧回路において発生していた、小慣性ア
クチュエータの過度の速度低下およびこれに伴うエネル
ギ損失を防止することができる。
【0012】
【実施例】次に、本発明に係る建設機械の油圧回路の一
実施例を添付図面を参照しながら以下詳細に説明する。
なお、説明の便宜上、図2に示す従来の構造と同一の構
成部分には同一の参照符号を付し、詳細な説明は省略す
る。
【0013】図1において、先ず、本発明に係る油圧回
路の基本的構成は、前記従来のそれと同一である。従っ
て、重複するが、理解し易くするために再び簡単に説明
する。油圧回路は、基本的には、ネガティブ制御可変容
量ポンプ10のポンプライン12の吐出圧油を、各アク
チュエータ32、34、36に対して、それぞれの分岐
ポンプライン14、16、18と、方向切換弁20、2
2、24と、アクチュエータライン26、28、30と
を介して給排すると共に、その戻り油をそれぞれの前記
方向切換弁20、22、24およびそれぞれの分岐タン
クライン38、40、42と、絞り補助弁44、46、
48とを介してパラレルにタンク50へ排出するよう構
成されている。なお、前記各方向切換弁20、22、2
4には、その対応するアクチュエータ32、34、36
の負荷圧力を検出する信号ライン52、54、56がそ
れぞれ設けられており、また本発明においては、前記ア
クチュエータは、1つの比較的大慣性の、最も一般的に
は旋回用のアクチュエータ32と、1つもしくは複数
(図示の実施例では2つ)の比較的小慣性の、例えばブ
ームおよびアーム用のアクチュエータ34、36とから
構成されている。
【0014】しかるに、本発明においては、前記構成に
おいて、方向切換弁は、大慣性旋回用アクチュエータ3
2のバイパス通路20a付オープンセンタ型の方向切換
弁20と、小慣性ブームおよびアームアクチュエータ3
4、36用のクローズドセンタ型の方向切換弁22、2
4とから形成すると共に、これらの前記各信号ライン5
2、54、56の負荷圧力の中から、高圧選択手段70
を介して、オープンセンタ型の方向切換弁20の対応す
るアクチュエータ(大慣性旋回用アクチュエータ)32
の信号ライン52の負荷圧力を除く小慣性最大負荷圧力
を選定して小慣性最大信号ライン72へ導くよう構成す
る。
【0015】 また、オープンセンタ型の方向切換弁2
0の前記バイパス通路20aには、ポンプライン12か
らタンク50へ連通するバイパスライン74を接続する
と共に、このバイパスライン74上には上流側から順に
圧力補償付流量制御弁76と圧力発生手段78とを設け
る。そして、各絞り補助弁44、46、48には、その
開方向にそれぞれの信号ライン52、54、56を介し
て当該対応するアクチュエータ32、34、36の負荷
圧力と、各ばね44a、46a、48aの圧力とを印加
すると共に、閉方向にはそれぞれ信号ライン72を介し
て前記小慣性最大負荷圧力をそれぞれ印加する。また、
圧力補償付流量制御弁76には、その開方向に信号ライ
ン76aを介してこの制御弁76の上流側バイパスライ
ンの圧力を印加すると共に、閉方向には信号ライン72
を介して前記小慣性最大負荷圧力と、ばね76bの圧力
とをそれぞれ印加する。そして、さらに圧力発生手段7
8の上流側圧力を信号ライン80を介して流量制御機構
10aに印加して、制御圧力の減少に伴ってポンプ吐出
流量を増加させ、逆に制御圧力の増加に伴ってポンプ吐
出流量を減少させて、可変容量ポンプ10の吐出流量を
ネガティブ制御するように構成する。
【0016】従って、本発明に係る油圧回路は、以下の
ように作動する。
【0017】先ず初めに、各アクチュエータ32、3
4、36が駆動されておらず、すなわち各方向切換弁2
0、22、24が全て中立位置にある状態では、クロー
ズドセンタ型の方向切換弁22、24の信号ライン5
4、56は、それぞれ分岐タンクライン40、42へ接
続されているので、信号ライン72の圧力は低圧に保持
される。従って、圧力補償付流量制御弁76は、信号ラ
イン76aを介してバイパスライン74の圧力により開
放状態に維持されて、信号ライン80の圧力は高圧に保
持され、この高圧が可変容量ポンプ10の流量制御機構
10aに導かれ、制御圧力が高圧のときポンプ吐出流量
を減少させるネガティブ制御により可変容量ポンプ10
の吐出流量はミニマムに維持されている。
【0018】次に、前記状態において、各アクチュエー
タ、すなわち大慣性旋回用アクチュエータ32および小
慣性ブーム、アーム用アクチュエータ34、36を同時
駆動すべく、その各方向切換弁20、22、24を同時
操作する場合を想定する。この場合、前述したように、
アクチュエータ32は、その大慣性のために即座には動
作しないので、前記操作直後においては、ポンプライン
12には大慣性アクチュエータ32に基因する上昇圧力
が発生する。しかるに、この上昇圧力は、本発明におい
ては、前記従来技術の場合とは異なり、小慣性アクチュ
エータ34、36の対応する絞り補助弁46、48には
影響されない。
【0019】すなわち、本発明においては、前述したよ
うに、各補助弁44、46、48の開方向には当該対応
するアクチュエータの負荷圧力の印加方法は、前述した
ように、そのそれぞれの開方向に当該対応するアクチュ
エータ32、34、36の負荷圧力および各ばね44
a、46a、48aの圧力を印加すると共に、閉方向に
は小慣性最大負荷圧力をそれぞれ印加するように構成さ
れている。言換えれば、大慣性アクチュエータ32用の
対応する絞り補助弁44には、その開方向に、閉方向の
小慣性最大負荷圧力より大きい大慣性アクチュエータ3
2の負荷圧力とばね44aの圧力とが印加されている。
また、小慣性アクチュエータ34、36用の対応する絞
り補助弁46、48には、その開方向に、閉方向の小慣
性最大負荷圧力と同一もしくはほぼ同一の当該対応する
小慣性アクチュエータ34、36の負荷圧力とばね46
a、48aの圧力とがそれぞれ印加されている。従っ
て、これら各絞り補助弁46、48は、いずれも全開も
しくは開放状態が保持されている。なお、この時、圧力
補償付流量制御弁76は、開放状態が維持されているこ
とは明らかであるが、方向切換弁20はそのバイパス通
路20aが絞られているので、圧力発生手段78の上流
側圧力、すなわち信号ライン80の圧力は低下してお
り、従って、流量制御機構10aを介して可変容量ポン
プ10の吐出流量は増大するようにネガティブ制御され
る。
【0020】このように、本発明においては、大慣性お
よび小慣性アクチュエータの複合操作始動時には、全ア
クチュエータ用の各絞り補助弁が全て全開もしくは開放
状態に保持される。すなわち、従来のこの種の油圧回路
におけるように、小慣性アクチュエータ用の絞り補助弁
が大慣性アクチュエータの前記大慣性に基因して絞られ
ることがなく、しかも可変容量ポンプはその吐出流量が
増大するように制御されるので、前記複合操作始動時に
は、先ず小慣性アクチュエータがその対応する駆動圧力
で順次駆動され、その後大慣性アクチュエータがゆっく
りと加速される。
【0021】従って、本発明によれば、複合操作始動時
においても、前記従来の油圧回路におけるような小慣性
アクチュエータの過度の速度低下およびこれに伴うエネ
ルギ損失が発生することはない。従って、この種の油圧
回路における複合操作性およびエネルギ効率を大幅に向
上することができる。なお、前記実施例の説明におい
て、小慣性アクチュエータがブームもしくはアーム等の
1つだけである場合にも同様に作動することは、極めて
容易に理解されるところである。
【0022】以上、本発明の好適な実施例について説明
したが、本発明は前記実施例に限定されることなく、本
発明の精神を逸脱しない範囲内において多くの設計変更
が可能である。
【0023】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る建設
機械の油圧回路は、大慣性のアクチュエータを含む全て
のアクチュエーに対して、ネガティブ制御可変容量ポン
プのポンプライン吐出圧油をそれぞれの方向切換弁およ
び絞り補助弁を介してパラレルにタンクへ給排する油圧
回路において、方向切換弁は、大慣性アクチュエータ用
のバイパス通路付オープンセンタ型の方向切換弁と小慣
性アクチュエータ用のクローズドセンタ型の方向切換弁
とから形成すると共に、これら各方向切換弁から検出し
た各対応するアクチュエータの負荷圧力の中から大慣性
アクチュエータの負荷圧力を除く小慣性最大負荷圧力を
選定し、オープンセンタ型の方向切換弁の前記バイパス
通路にはポンプラインからタンクへ連通するバイパスラ
インを接続すると共に、このバイパスライン上には上流
側から順に圧力補償付流量制御弁と圧力発生手段とを設
け、これにより各絞り補助弁にはその開方向に当該対応
するアクチュエータの負荷圧力およびばね圧力を印加す
ると共に、閉方向には前記小慣性最大負荷圧力をそれぞ
れ印加し、圧力補償付流量制御弁にはその開方向にこの
制御弁の上流側バイパスラインの圧力を印加すると共
に、閉方向には前記小慣性最大負荷圧力およびばね圧力
をそれぞれ印加し、さらに圧力発生手段の上流側圧力を
介してネガティブ制御可変容量ポンプを制御するように
構成したことにより、小慣性アクチュエータ用の絞り補
助弁に対する閉方向印加圧力を、従来の大慣性アクチュ
エータの負荷圧力を含む高圧の全最大負荷圧力から適宜
低圧の小慣性最大負荷圧力に変更するように構成され、
これにより、大慣性および小慣性アクチュエータの複合
操作始動時には、全アクチュエータ用の各絞り補助弁が
全て全開もしくは開放状態に保持されると共に、可変容
量ポンプはその吐出流量を増大するように制御される。
従って、前記複合操作始動時には、先ず小慣性アクチュ
エータがその対応する駆動圧力で順次駆動され、その後
大慣性アクチュエータがゆっくりと加速される。
【0024】すなわち、本発明によれば、従来のこの種
の油圧回路において発生していた、複合操作始動時にお
ける小慣性アクチュエータの過度の速度低下およびこれ
に伴うエネルギ損失を防止することができる。また、本
発明は、比較的簡単に構成し得る利点を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る建設機械の油圧回路の一実施例を
示す油圧系統図である。
【図2】従来の建設機械の油圧回路を示す油圧系統図で
ある。
【符号の説明】
10 可変容量ポンプ 10a 流量制御機構 12 ポンプライン 14、16、18 分岐ポンプライン 20 オープンセンタ型方向切換弁 22、24 クローズドセンタ型方向切換弁 26、28、30 アクチュエータライン 32 大慣性(旋回)アクチュエータ 34 小慣性(ブーム)アクチュエータ 36 小慣性(アーム)アクチュエータ 38、40、42 分岐タンクライン 44、46、48 絞り補助弁 44a、46a、48a ばね 50 タンク 52、54、56 信号ライン 58、60 高圧選択手段 64 リリーフ弁 70 高圧選択手段 72 小慣性最大信号ライン 74 バイパスライン 76 圧力補償付流量制御弁 76a 信号ライン 76b ばね 78 圧力発生手段 80 信号ライン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F15B 11/00 - 11/22 E02F 9/22

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ネガティブ制御可変容量ポンプのポンプ
    ライン吐出圧油を各アクチュエータに対してそれぞれの
    分岐ポンプライン、方向切換弁、アクチュエータライン
    を介して給排すると共に、その戻り油をそれぞれの前記
    方向切換弁およびそれぞれの分岐タンクライン、絞り補
    助弁を介してパラレルにタンクへ排出する建設機械の油
    圧回路において、前記各アクチュエータ用の方向切換弁
    は、1つのバイパス通路付オープンセンタ型と、1つも
    しくは複数のクローズドセンタ型とから形成すると共
    に、これら各方向切換弁からそのそれぞれの対応するア
    クチュエータの負荷圧力を検出し、さらにこれら負荷圧
    力の中からオープンセンタ型の対応するアクチュエータ
    の負荷圧力を除く最大負荷圧力を選定し、前記オープン
    センタ型の方向切換弁の前記バイパス通路にはポンプラ
    インからタンクへ連通するバイパスラインを接続すると
    共に、このバイパスライン上には上流側から順に圧力補
    償付流量制御弁と圧力発生手段とを設け、前記各絞り補
    助弁には、その開方向に当該対応するアクチュエータの
    負荷圧力およびばね圧を印加すると共に、閉方向には前
    記最大負荷圧力をそれぞれ印加し、前記圧力補償付流量
    制御弁には、その開方向にこの制御弁の上流側バイパス
    ラインの圧力を印加すると共に、閉方向には前記最大負
    荷圧力およびばね圧をそれぞれ印加して、前記圧力発生
    手段の上流側圧力を介して前記ネガティブ制御可変容量
    ポンプを制御するように構成することを特徴とする建設
    機械の油圧回路。
  2. 【請求項2】 オープンセンタ型の方向切換弁は大慣性
    用アクチュエータに対応し、クローズドセンタ型の方向
    切換弁は小慣性用アクチュエータに対応する請求項1記
    載の建設機械の油圧回路。
  3. 【請求項3】 大慣性アクチュエータは旋回アクチュエ
    ータであり、小慣性アクチュエータはブームもしくはア
    ームである請求項1記載の建設機械の油圧回路。
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