JP3480269B2 - 水素化nbr組成物 - Google Patents
水素化nbr組成物Info
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Description
物に関する。更に詳しくは、シール用の加硫成形材料な
どとして有効に用いられる水素化NBR組成物に関す
る。
媒として使用されており、このフロンガスと潤滑用オイ
ルとをシールするために、オイルシール、パッキン、O
リング等のシールが用いられている。
ガスのゴム中への浸透によって、ゴムが膨潤するという
問題がみられた。ゴムの膨潤によってリップ内径が大き
くなり、締め代がなくなる場合があるため、その予防策
として締め代を大きくする必要があった。締め代を大き
くすると、今度はリップの緊迫力が上昇し、摺動発熱が
高くなることが懸念される。また、近年は、各種機器の
高性能化によって、フロンが高温、高圧条件下で使用さ
れることが多くなってきている。
による緊迫力の上昇に伴ない、摺動発熱や雰囲気温度が
上昇し、そのためにリップ部に使用されているゴムが熱
劣化し、その強度を著しく低下させる結果となってい
る。ゴム強度の低下は、ゴムの耐摩耗性を悪化させ、締
め代を更に消失させるという悪循環となっている。
フッ素ゴム、シリコーンゴム等の耐熱性の良好なゴム材
料が一般に使われている。しかるに、フッ素ゴムは、シ
ール流体であるフロンR134aに対する耐久性がなく、
使用中に発泡等の不具合を生じ、シール機能が次第に失
われるようになる。また、シリコーンゴムは、フロンガ
スを透過させてしまうため、シール性の保持が不可能で
ある。
でフロンガスと接触するシールなどとして使用された場
合、長期の耐久性を有する加硫成形物を与え得るゴム組
成物を提供することにある。
水素化NBR100重量部に対し、ホワイトカーボン2
0〜130重量部および酸化クロム5〜150重量部を
含有せしめた水素化NBR組成物によって達成される。
が30以下、好ましくは15以下のものが用いられる。この
ような水素化NBRに対して、ホワイトカーボンおよび
酸化クロムが添加されて、本発明の水素化NBR組成物
が調製される。ホワイトカーボンは、カーボンブラック
等の補強剤と比較して酸化劣化し難く、更に補強性を殆
んど有しない酸化クロムを多量に添加することで、最も
熱劣化し易いポリマーの配合比率を下げることができ、
それによって耐熱性を飛躍的に向上させることができる
ばかりではなく、フロンによる膨潤率および締め代を低
下させることができ、その結果として摺動発熱を抑制す
ることができる。
は、ハロゲン化けい酸または有機けい素化合物の熱分解
法やけい砂を加熱還元し、気化したSiOを空気酸化する
方法などで製造される乾式法ホワイトカーボン、けい酸
ナトリウムの熱分解法などで製造される湿式法ホワイト
カーボンなどであって、比表面積(窒素吸着法による)が
約20〜200m2/g、好ましくは約30〜100m2/gのものが用い
られ、これらは一般にゴム工業用として上市されている
市販品をそのまま用いることができる。比表面積がこれ
より小さいものは、ホワイトカーボンとしての補強性が
得られなくなり、一方これより大きい比表面積をもつも
のは、ホワイトカーボンの粒子径が小さくなりすぎて、
ゴム中での分散不良等の問題を生ずるようになる。
R100重量部当り約20〜130重量部、好ましくは約50〜10
0重量部の割合で用いられる。これより少ない配合割合
では、目的とする耐熱性の改善効果が達成されず、一方
これより多い割合で用いられると、ゴム硬度が非常に高
くなり、またゴム弾性も失われるようになる。
量部当り約5〜150重量部、好ましくは約10〜100重量部
の割合で用いられる。使用割合がこれより少ないと、本
発明の目的とする耐熱性や耐摩耗性の改善効果が得られ
ず、一方これよりも多い割合で用いられると、耐フロン
性は良くなるものの、常態物性や高温のオイル中での耐
摩耗性に劣るようになる。
の加硫は、有機過酸化物を用いて行わなければならず、
イオウ加硫系ではホワイトカーボンを用いてもカーボン
ブラックを用いても、その間に格別の差はみられず、耐
熱性の改善効果が達成されない。
ルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、第3ブチ
ルクミルパーオキサイド、1,1-ジ(第3ブチルパーオキ
シ)-3,3,5-トリメチルシクロヘキサン、2,5-ジメチル-
2,5-ジ(第3ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5-ジメチル-
2,5-ジ(第3ブチルパーオキシ)ヘキシン-3、1,3-ジ(第3
ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、2,5-ジメチ
ル-2,5-ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、第3ブチル
パーオキシベンゾエート、第3ブチルパーオキシイソプ
ロピルカーボネート、n-ブチル-4,4´-ジ(第3ブチルパ
ーオキシ)バレレート等が、水素化NBR100重量部当り
約1〜10重量部、好ましくは約2〜8重量部の割合で用い
られる。
リアリル(イソ)シアヌレート、トリメチロールプロパン
トリ(メタ)アクリレート、トリアリルトリメリテート等
の多官能性化合物、活性炭酸カルシウム等の他の補強
剤、タルク、クレー、グラファイト、けい酸カルシウム
等の充填剤、ステアリン酸、パルミチン酸、パラフィン
ワックス等の加工助剤、酸化亜鉛、酸化マグネシウム等
の受酸剤、老化防止剤、可塑剤などゴム工業で一般的に
用いられている各種配合剤が適宜添加されて用いられ
る。
ダ、バンバリーミキサ等の混練機あるいはオープンロー
ルなどを用いて混練することによって行われ、その加硫
は、射出成形機、圧縮成形機、加硫プレス等を用い、一
般に約150〜200℃で約3〜60分間程度加熱することによ
って行われ、更に必要に応じて約120〜200℃で約1〜24
時間加熱する二次加硫も行われる。
酸化クロムを配合し、それを有機過酸化物で加硫するこ
とにより、水素化NBRが本来有する機械的強度(加硫
物性)や耐フロン性を殆んど損なうことなく、高温下に
フロンガスと接触した状態で使用される水素化NBRの
耐久性を著しく向上させることができる。これは、ポリ
マーおよび充填剤として、共に耐熱性の良好な水素化N
BRおよびホワイトカーボンを選択し、更に補強効果は
みられないものの、ポリマーの配合比率を下げる効果の
ある酸化クロムを添加することで、ゴムの耐熱性を向上
させ、これによって高温下にフロンガスと接触した状態
で使用された場合においても、耐摩耗性を向上させ、耐
久性を高め得ることを可能としている。このように、本
発明に係る水素化NBR組成物は、耐熱性、耐摩耗性な
どの要求されるオイルシール、パッキン、Oリング等の
摺動ゴム部品の加硫成形材料としても好適に用いられ
る。
し、混練物について170℃、20分間のプレス加硫および1
50℃、4時間のオーブン加硫を行ない、テストピースを
作製した。このテストピースについて、次の各項目の測
定を行った。 常態物性:JIS K-6301準拠 耐フロン性:40℃のフロンR134aに24時間浸漬した後の
体積変化率 耐摩耗性:回転式摩耗試験機で測定し、次の基準に従っ
て評価した ◎ すぐれている(摩耗量0.2mm以下) ○ 良好(摩耗量0.2〜0.3mm) △ やや劣っている(摩耗量0.3〜0.5mm) × 劣っている(摩耗量0.5mm以上) 表 実施例 比較例 1 2 3 4 1 2 3 [配合成分:重量部] 水素化NBR(日本ゼオン製品 100 100 100 100 100 100 100 ゼットポール2010) ホワイトカーボン(日本シリカ製品 67 64 61 58 70 46 ニップシールE74P) SRFカーボンブラック 64 酸化亜鉛 5 5 5 5 5 5 5 2-メルカプトベンゾイミダゾール 4 4 4 4 4 4 4 ポリラネイズド(2,2,4-トリ 3 3 3 3 3 3 3 メチル-1,2-ハイドロキノリン) 酸化クロム 20 40 60 80 40 160 1,3-ビス(第3ブチルパーオキシ) 4 4 4 4 4 4 4 イソプロピルベンゼン [測定項目] 加硫物性 硬さ (JIS A) 83 83 83 83 82 84 83 引張強さ (MPa) 31 29 27 25 32 28 17 伸び (%) 220 240 230 230 230 230 290 耐フロン性 (%) 14.3 13.7 13.0 12.3 15.0 13.7 9.4 耐摩耗性 ○ ◎ ◎ ○ △ × ×
Claims (2)
- 【請求項1】水素化NBR100重量部に対し、20〜
130重量部のホワイトカーボンおよび5〜150重量
部の酸化クロムを含有せしめてなる水素化NBR組成
物。 - 【請求項2】更に1〜10重量部の有機過酸化物が配合
された請求項1記載の水素化NBR組成物。
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JP27995697A JP3480269B2 (ja) | 1997-09-26 | 1997-09-26 | 水素化nbr組成物 |
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-
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