JP2005082711A - ゴム組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】スチレン・ブタジエン系共重合ゴム、エチレン・プロピレン系共重合ゴム組成物の可塑剤移行性を改善し、安定性の高い非移行性のゴム組成物を提供する。
【解決手段】スチレン・ブタジエン系共重合ゴム、エチレン・プロピレン系共重合ゴムに対し、可塑剤としてパラフィン油などの鉱物油成分を添加せず、数平均分子量1000〜3000のポリブテン5〜100重量部を添加し、さらに架橋剤に有機過酸化物を採用することで、ポリブテンの移行を抑制し、従来のスチレン・ブタジエン系共重合ゴム、エチレン・プロピレン系共重合ゴム組成物に多く見られていた可塑剤移行によるゴム材料の硬化収縮や周辺部材の汚損などの不具合を低減することを可能とした。
【解決手段】スチレン・ブタジエン系共重合ゴム、エチレン・プロピレン系共重合ゴムに対し、可塑剤としてパラフィン油などの鉱物油成分を添加せず、数平均分子量1000〜3000のポリブテン5〜100重量部を添加し、さらに架橋剤に有機過酸化物を採用することで、ポリブテンの移行を抑制し、従来のスチレン・ブタジエン系共重合ゴム、エチレン・プロピレン系共重合ゴム組成物に多く見られていた可塑剤移行によるゴム材料の硬化収縮や周辺部材の汚損などの不具合を低減することを可能とした。
Description
本発明は、家庭の水廻りに使用するシート状パッキン材として好適なゴム組成物に関する。更に詳しくは、非移行性のスチレン・ブタジエン系共重合ゴム、エチレン・プロピレン系共重合ゴム組成物に関する。
スチレン・ブタジエン系共重合ゴム、エチレン・プロピレン系共重合ゴムは、その優れた物性、耐久性により、一般シール材、耐水性あるいは耐熱性のシール材の成形材料として幅広く用いられている。
しかしながら、スチレン・ブタジエン系共重合ゴム、エチレン・プロピレン系共重合ゴムに含有される可塑剤には鉱物油系のパラフィンオイルなどが主として用いられており、これらは経年での分離、移行傾向があるため、ゴム材料自身の硬化収縮、ゴム材料含有の可塑剤による周辺部材の汚損などの不具合が起こりやすく、問題となっている。特に可塑剤添加量が多くなる低硬度のスチレン・ブタジエン系共重合ゴム、エチレン・プロピレン系共重合ゴムほど、この傾向は顕著となる。
家庭の水廻りに使用されるシート状パッキンでは比較的硬度の低いもの(硬度50度以下のものなど)が用いられ、このゴム組成物はゴム材料中に含有するパラフィンオイルなどの可塑剤量が多く、経年とともに可塑剤が分離・移行しパッキンの硬化収縮とこれに伴う変形が起こり、シール不良を生じる場合がある。
これらの対策として従来では、スチレン・ブタジエン系共重合ゴム、エチレン・プロピレン系共重合ゴムに可塑剤としてパラフィンオイルを添加したものに、低温安定剤としてポリイソブチレン等を添加してパラフィンオイルのブリードを防ぐなどの手法が採られてきた。(例えば特許文献1)。しかしながら、いまだパラフィンオイルが含有されているためゴム材料外へ分離、移行しやすく、経年での可塑剤移行性の本質的な改善には至っていない。
本発明の目的は、スチレン・ブタジエン系共重合ゴム、エチレン・プロピレン系共重合ゴム組成物における経年での可塑剤分離、移行傾向を改善し、耐久性の高いゴム組成物を提供することにある。 従来技術にあるようなスチレン・ブタジエン系共重合ゴム、エチレン・プロピレン系共重合ゴムに可塑剤としてパラフィンオイルを添加したゴム組成物においては、ゴム中に含まれる可塑剤成分の分離、移行を起こし易く、結果としてゴム材料自身の硬化収縮、ゴム材料含有の可塑剤による周辺部材の汚損などの不具合が生じている。
具体的にはシール用パッキンで比較的硬度の低いもの(硬度50度以下のものなど)での、ゴム材料中に含有するパラフィンオイルなどの可塑剤量が多いことに起因する、経年での可塑剤の分離・移からパッキンの硬化収縮とこれに伴う変形が起こり、シール不良を生じてクレームとなるケースなどがある。
また従来技術のスチレン・ブタジエン系共重合ゴム、エチレン・プロピレン系共重合ゴムを用いたゴム組成物は、多くが架橋剤として硫黄を用いている。架橋反応後に残った硫黄は可塑剤移行時に可塑剤とともに流出し、その着色性から汚染度合いを悪化させる傾向がある。
具体的にはシール用パッキンで比較的硬度の低いもの(硬度50度以下のものなど)での、ゴム材料中に含有するパラフィンオイルなどの可塑剤量が多いことに起因する、経年での可塑剤の分離・移からパッキンの硬化収縮とこれに伴う変形が起こり、シール不良を生じてクレームとなるケースなどがある。
また従来技術のスチレン・ブタジエン系共重合ゴム、エチレン・プロピレン系共重合ゴムを用いたゴム組成物は、多くが架橋剤として硫黄を用いている。架橋反応後に残った硫黄は可塑剤移行時に可塑剤とともに流出し、その着色性から汚染度合いを悪化させる傾向がある。
上記問題点を解決するため、本発明者らはスチレン・ブタジエン系共重合ゴム、エチレン・プロピレン系共重合ゴムに対し、可塑剤としてパラフィン油などの鉱物油成分を添加せず、高分子量ポリブテンを用い、さらに架橋剤に有機過酸化物を採用することで、従来のスチレン・ブタジエン系共重合ゴム、エチレン・プロピレン系共重合ゴム組成物に多く見られていた可塑剤移行によるゴム材料の硬化収縮や周辺部材の汚損などの不具合を低減することを可能としたものである。
本発明で使用するスチレン・ブタジエン系共重合ゴムは、一般によく使用されているスチレン含量が10〜40%(重量%)のものである。スチレン含量が少ないと機械的強度が低下し、スチレン含量が多いと耐寒性が低下する。また、このスチレン・ブタジエン系共重合ゴムは、エマルジョン重合タイプ、溶液重合タイプのいずれでもよいが、加工性が良好であることからエマルジョン重合タイプの使用が好ましい。
本発明で使用するエチレン・プロピレン系共重合ゴムは、一般によく使用されているエチレン・プロピレン・ジエン共重合ゴムのような第三成分であるジエン成分(エチリデンノルボルネン、ジシクロペンタジエン、1,4―ヘキサジエン等)を含んだものや、ジエン成分を含まない、エチレン・プロピレン共重合ゴムなどが例として挙げられる。
スチレン・ブタジエン系共重合ゴム、エチレン・プロピレン系共重合ゴムに添加する可塑剤は、数平均分子量が1000〜3000のポリブテンを用いる。これは数平均分子量1000以下ではポリブテン自身の移行傾向があり、数平均分子量3000以上ではポリブテンの耐寒性が悪く、低温下でゴム材料の硬度上昇による不具合が発生するためである。
ポリブテンがパラフィン油に比べて非移行性に優れるのは高分子量で分子内に側鎖を有するためにゴム材料中を移動しにくいためである。ポリブテンの中で非移行性に優れるのは高分子量のポリブテンであるが、非移行性及び耐寒性を考慮すると使用可能なポリブテンは数平均分子量が1000〜3000のものということになる。
この可塑剤の添加量は、スチレン・ブタジエン系共重合ゴム、エチレン・プロピレン系共重合ゴムそれぞれ100重量部に対し、5〜100重量部である。5重量部以下の添加量では他の種類の可塑剤を使用しても非移行性に明確な差は現れず、ポリブテンを使用する意味が無い。また、100重量部以上の添加量では可塑剤過多のため、可塑剤の移行を抑制することができないためである。
また、このようなスチレン・ブタジエン系共重合ゴム、エチレン・プロピレン系共重合ゴムに、架橋剤として有機化酸化物を用いることで、さらに非移行性が向上する。これはスチレン・ブタジエン系共重合ゴム、エチレン・プロピレン系共重合ゴムの架橋反応時に有機化酸化物を使用することで、ゴムと可塑剤であるポリブテンとの間に化学的結合が形成され易く、ポリブテンのゴム材料中での移動が抑制されるためである。さらに、有機化酸化物は一般によく使用される硫黄と比較して着色性が無いため、油分移行時の周辺部材汚染も低減できる。
このような有機過酸化物としては、第3ブチルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、第3ブチルクミルパーオキサイド、1,1−ジ(第3ブチルパーオキシ)3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(第3ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(第3ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、1,3−ジ(第3ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、第3ブチルパーオキシベンゾエート、第3ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、n−ブチル−4,4−ジ(第3ブチルパーオキシ)バレレート等が用いられる。
本発明のゴム組成物中には、以上の必須成分以外に、カーボンブラック、シリカ、タルク、クレー、グラファイト、けい酸カルシウム等の充填剤、ステアリン酸、パルミチン酸、パラフィンワックス等の加工助剤、酸化亜鉛、酸化マグネシウム等の受酸剤、老化防止剤などゴム工業で一般的に用いられている配合剤が、必要に応じて適宜添加されて用いられる。
ゴム組成物の調製は、インターミックス、ニーダ、バンバリーミキサ等の混練機またはオープンロールなどを用いて混練することによって行われ、それの加硫は加硫プレス、圧縮成形機、射出成形機等を用いて、一般に約150〜200℃に約3〜60分間程度加熱することによって行われ、必要に応じて約120〜200℃で約1〜24時間オーブン加硫(二次加硫)することも行われる。
以上のように本発明によるゴム組成物によれば、スチレン・ブタジエン系共重合ゴム、エチレン・プロピレン系共重合ゴムに、可塑剤として数平均分子量1000〜3000のポリブテン5〜100重量部を添加することで、可塑剤の移行を抑制し、安定性の高い非移行性のゴム組成物を得ることができる。
さらに、本発明のゴム組成物を水廻りに使用するシート状パッキンに用いることにより、パッキン材料からの可塑剤移行を抑えることでパッキンのシール不良を防ぎ、水廻り製品の寿命を大幅に延ばすことができる。
さらに、本発明のゴム組成物を水廻りに使用するシート状パッキンに用いることにより、パッキン材料からの可塑剤移行を抑えることでパッキンのシール不良を防ぎ、水廻り製品の寿命を大幅に延ばすことができる。
本発明はスチレン・ブタジエン系共重合ゴム、エチレン・プロピレン系共重合ゴムに対し、可塑剤としてパラフィン油などの鉱物油成分を添加せず、高分子量ポリブテンを用い、さらに架橋剤に有機過酸化物を採用することで、従来のスチレン・ブタジエン系共重合ゴム、エチレン・プロピレン系共重合ゴム組成物に多く見られていた可塑剤移行によるゴム材料の硬化収縮や周辺部材の汚損などの不具合を低減することを可能としたものである。
次に、実施例について本発明を具体的に説明する。
実施例1:スチレン・ブタジエン系共重合ゴム(日本合成ゴム製品JSR1502)100重量部、ポリブテン(数平均分子量2800)40重量部、ジクミルパーオキサイド5重量部、SRFカーボンブラック40重量部 、酸化亜鉛3重量部、2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン1重量部、以上の各配合成分をニーダおよびオープンロールで混練し、混練物について170℃、20分間のプレス加硫を行ない、加硫シート(200*150*2mm)を成形した。
実施例2:実施例1において、ポリブテン(数平均分子量2800)をポリブテン(数平均分子量1200)に変更した。
実施例3:スチレン・ブタジエン系共重合ゴム(日本合成ゴム製品JSR1502)100重量部、ポリブテン(数平均分子量2800)40重量部、ジクミルパーオキサイド5重量部、ホワイトカーボン(比表面積100m2/g)40重量部 、酸化亜鉛3重量部、2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン1重量部、以上の各配合成分をニーダおよびオープンロールで混練し、混練物について170℃、20分間のプレス加硫を行ない、加硫シート(200*150*2mm)を成形した。
実施例4:実施例1において、架橋剤ジクミルパーオキサイド5重量部を1,3−ジ(第3ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン5重量部に変更した。
実施例5:架橋剤ジクミルパーオキサイド5重量部を2,5−ジメチル−2,5−ジ(第3ブチルパーオキシ)ヘキサン5重量部に変更した。
比較例1:実施例1において、ポリブテン(数平均分子量2800)をパラフィン油(出光興産 PW150)に変更した。
比較例2:実施例1において、ポリブテン(数平均分子量2800)をポリブテン(数平均分子量3200)に変更したた。
比較例3:実施例1において、ポリブテン(数平均分子量2800)をポリブテン(数平均分子量800)に変更した。
比較例4:スチレン・ブタジエン系共重合ゴム(日本合成ゴム製品JSR1502)100重量部、ポリブテン(数平均分子量3200)40重量部、加硫促進剤TMTD1重量部、加硫促進剤MBT0.5重量部、硫黄2重量部、2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン1重量部、以上の各配合成分をニーダおよびオープンロールで混練し、混練物について170℃、20分間のプレス加硫を行ない、加硫シート(200*150*2mm)を成形した。
得られた加硫シートについてJIS K 6251準拠の3号ダンベル片を作成し、常態物性評価(JIS K 6251準拠)および移行性の評価(油分抽出量(アセトン抽出)と汚染性試験)を行った。
油分抽出量はJIS K 6229準拠の方法にてアセトン抽出を行った。汚染性評価についてはJIS K 6267準拠の方法にて実施。7±1kPaの圧力を加え、白色のABS樹脂板を被汚染材とした。
以上の実施例1から5および比較例5から8における測定結果は、次の(表1)に示される。
実施例6:エチレン・プロピレン系共重合ゴム(住友化学工業製品ESPRENE201)100重量部、ポリブテン(数平均分子量2800)40重量部、ジクミルパーオキサイド5重量部、SRFカーボンブラック40重量部 、酸化亜鉛3重量部、2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン1重量部、以上の各配合成分をニーダおよびオープンロールで混練し、混練物について170℃、20分間のプレス加硫を行ない、加硫シート(200*150*2mm)を成形した。
実施例7:実施例6において、ポリブテン(数平均分子量2800)をポリブテン(数平均分子量1200)に変更した。
実施例8:エチレン・プロピレン共重合ゴム(住友化学工業製品ESPRENE201)100重量部、ポリブテン(数平均分子量2800)40重量部、ジクミルパーオキサイド5重量部、ホワイトカーボン(比表面積100m2/g)40重量部 、酸化亜鉛3重量部、2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン1重量部、以上の各配合成分をニーダおよびオープンロールで混練し、混練物について170℃、20分間のプレス加硫を行ない、加硫シート(200*150*2mm)を成形した。
実施例9:実施例6において、架橋剤ジクミルパーオキサイド5重量部を1,3−ジ(第3ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン5重量部に変更した。
実施例10:実施例6において、架橋剤ジクミルパーオキサイド5重量部が2,5−ジメチル−2,5−ジ(第3ブチルパーオキシ)ヘキサン5重量部に変更した。
比較例5:実施例6において、ポリブテン(数平均分子量2800)をパラフィン油(出光興産 PW150)に変更した。
比較例6:実施例6において、ポリブテン(数平均分子量2800)をポリブテン(数平均分子量3200)に変更した。
比較例7:実施例6において、ポリブテン(数平均分子量2800)をポリブテン(数平均分子量800)に変更した。
比較例8:エチレン・プロピレン系共重合ゴム(住友化学工業製品ESPRENE201)100重量部、ポリブテン(数平均分子量3200)40重量部、加硫促進剤TMTD1重量部、加硫促進剤MBT0.5重量部、硫黄2重量部、2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン1重量部、以上の各配合成分をニーダおよびオープンロールで混練し、混練物について170℃、20分間のプレス加硫を行ない、加硫シート(200*150*2mm)を成形した。
得られた加硫シートについてJIS K 6251準拠の3号ダンベル片を作成、常態物性評価(JIS K 6251準拠)および移行性の評価(油分抽出量(アセトン抽出)と汚染性試験)を行った。
油分抽出量はJIS K 6229準拠の方法にてアセトン抽出を行った。汚染性評価についてはJIS K 6267準拠の方法にて実施。7±1kPaの圧力を加え、白色のABS樹脂板を被汚染材とした。
以上の実施例6から10および比較例5から8における測定結果は、次の(表2)に示される。
(表1)、(表2)の結果から本発明の実施例1、2、3,4、5、6,7,8,9,10において汚染性試験での汚染傾向は見られず、油分抽出量も13〜15%と低い値であった。これに対し、比較例1,3、5,7では汚染性試験での汚染傾向があり、油分抽出量値27〜39%と、上記実施例の約2〜3倍も大きい。比較例2、6では油分抽出量が低く汚染性も無いものの、5℃での硬度が約5度も上昇しており、硬度値の変化がゴム部品の機能に大きく影響する可能性があることから、実用的でない。比較例4、8ではポリブテン(数平均分子量2800)の採用により油分抽出量は比較的小さいものの、ゴム材料中に含有される硫黄分の着色性から汚染性試験での汚染傾向が若干見られた。これらのことにより、本発明のゴム組成物における非移行性能の向上効果が確認された。
また、(表1)、(表2)の実施例1,2、3,4、5、6,7,8,9,10のいずれのゴム組成物も油分抽出量が少なく、汚染性試験での汚染傾向も見られなかったことから、ジクミルパーオキサイド、1,3−ジ(第3ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(第3ブチルパーオキシ)ヘキサンのいずれの過酸化物を用いた場合でも、同等の非移行性能の向上効果が確認された。本発明におけるゴム組成物の有機過酸化物は加熱時に解離したラジカル酸素分子がゴム分子ラジカルを誘導的に発生させ、このゴム分子ラジカル同士が架橋構造を形成する。この際に可塑剤のポリブテン分子とも架橋構造を形成することで移行性を抑える働きが生まれる。このため、架橋剤として第3ブチルパーオキサイド、第3ブチルクミルパーオキサイド、1,1−ジ(第3ブチルパーオキシ)3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(第3ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、第3ブチルパーオキシベンゾエート、第3ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、n−ブチル−4,4−ジ(第3ブチルパーオキシ)バレレートを使用した場合でも、実施例1,2、3,4、5,6,7,8,9,10と同等の非移行性能の向上効果が発現すると考えられる。
Claims (4)
- スチレン・ブタジエン系共重合ゴム100重量部、有機過酸化物約2〜10重量部及びポリブテン5〜100重量部を含有してなるゴム組成物。
- エチレン・プロピレン系共重合ゴム100重量部、有機過酸化物約2〜10重量部及びポリブテン5〜100重量部を含有してなるゴム組成物。
- 有機化酸化物が第3ブチルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、第3ブチルクミルパーオキサイド、1,1−ジ(第3ブチルパーオキシ)3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(第3ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(第3ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、1,3−ジ(第3ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、第3ブチルパーオキシベンゾエート、第3ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、n−ブチル−4,4−ジ(第3ブチルパーオキシ)バレレートであることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載のゴム組成物。
- ポリブテンの数平均分子量が1000以上3000以下であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のゴム組成物
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JP2012025829A (ja) * | 2010-07-22 | 2012-02-09 | Nichirin Co Ltd | ゴム組成物及びゴム組成物を使用した車輌用ホース |
JP2012153740A (ja) * | 2011-01-21 | 2012-08-16 | Sumitomo Rubber Ind Ltd | 熱可塑性エラストマ組成物、導電性ローラおよび画像形成装置 |
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