JP3327049B2 - ブレンドゴム組成物 - Google Patents

ブレンドゴム組成物

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ブレンドゴム組成物に
関する。更に詳しくは、水素化NBRとエチレン・プロ
ピレン系共重合ゴムとのブレンドゴムであって、シール
材成形材料などとして好適に用いられるそれの組成物に
関する。
【0002】
【従来の技術】水素化NBRは、良好な耐熱性や化学的
安定性を有しているため、近年油、LLC(ロング・ラ
イフ・クーラント)、フロン等のシール材成形材料とし
て急速に使用され始めている。しかしながら、水素化N
BRは、NBRを水素化させる段階で貴金属系触媒を使
用しなければならないため、そのコストが高いという問
題がみられる。また、NBRと比較した場合、耐寒性の
点でやや劣っており、約-30〜-35℃あるいはそれ以下の
極寒冷地での使用において、シール性が損なわれるとい
う懸念もみられる。
【0003】水素化NBRの耐熱性や化学的安定性を更
に向上させ、耐寒性にもすぐれたコストの安い材料とし
ては、エチレン・プロピレン共重合ゴムまたはエチレン
・プロピレン・ジエン共重合ゴムであるエチレン・プロ
ピレン系共重合ゴムがあるが、このものは耐油性が非常
に悪く、エンジン油、燃料油、潤滑油、グリース等が混
入する可能性のある個所での使用が制約されるという問
題点を有している。
【0004】そこで、これら両者をブレンドして、水素
化NBRの耐寒性およびコストの問題およびエチレン・
プロピレン系共重合ゴムの耐油性の問題を同時に解決す
ることが考えられた。そして、かかるブレンドゴムがポ
リエチレングリコールからなる冷却液、即ちLLCに対
する膨潤性が少なく(特開昭61-40342号公報)、また耐油
性と耐寒性のバランスの良好なシール部材が得られる
(特公平6-39544号公報)とされている。
【0005】しかるに、水素化NBRとエチレン・プロ
ピレン系共重合ゴムとは、その極性が大きく異なること
から相溶性が悪く、単純にブレンドしただけでは、それ
の加硫後プレスの加圧方向に対して垂直な方向に、それ
ぞれ単独の状態で、即ち相溶していない状態で層状に凝
集し、容易に剥離することが確認された。
【0006】このような現象は、ブレンドゴムの加硫シ
ートについて、その断面を電子顕微鏡の反射電子像を利
用して観察すると、水素化NBRとエチレン・プロピレ
ン系共重合ゴムとの比重差により、前者は白く、また後
者は黒くなって分離している分散状態から把握される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、相溶
性を改善した水素化NBRとエチレン・プロピレン系共
重合ゴムとのブレンドゴムであって、耐寒性および耐油
性のバランスにもすぐれ、従ってシール材成形材料とし
て好適に使用し得るそれの組成物を提供することにあ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】かかる本発明の目的は、
水素化NBRとエチレン・プロピレン系共重合ゴムとの
ブレンドゴム100重量部当り約3〜30重量部のエチレン-
アクリレート系共重合ゴムを添加したブレンドゴム組成
物によって達成される。
【0009】水素化NBRとしては、ニトリル含量約10
〜50%のアクリロニトリルとブタジエンとの共重合ゴム
を水素添加し、分子主鎖中の炭素-炭素二重結合量を10%
以下にしたものが一般に用いられ、これは例えば日本ゼ
オン製品ゼットポールなどの市販品をそのまま用いるこ
とができる。水素化NBRとエチレン・プロピレン系共
重合ゴムとは、前者が約95〜5重量%、好ましくは約50〜
80重量%の割合で、また後者が約5〜95重量%、好ましく
は約50〜20重量%の割合でそれぞれブレンドして用いら
れる。
【0010】かかるブレンドゴムには、エチレン-アク
リレート系共重合ゴムが、ブレンドゴム100重量部当り
約3〜30重量部、好ましくは約5〜20重量部の割合で添加
される。これ以下の添加割合では、水素化NBRとエチ
レン・プロピレン系共重合ゴムとの相溶化効果が十分で
はなく、一方これ以上の割合で添加すると、耐LLC性
が低下するようになる。エチレン-アクリレート系共重
合ゴムは、(a)エチレン約15〜60重量%、(b)アルキル基
が1〜4個の炭素原子を有するアルキルアクリレートまた
はアルキルメタクリレート約80〜30重量%、(c)架橋サイ
ト供与性単量体約15〜0.1重量%および(d)これらの単量
体と共重合し得る他の重合性単量体約30〜0重量%の共重
合体であって、実際には市販品、例えばデュポン社製品
ベーマックなどをそのまま用いることができる。
【0011】エチレン-アクリレート系共重合ゴムが添
加されたブレンドゴムは、一般にブレンドゴム100重量
部当り約1〜10重量部、好ましくは約2〜8重量部用いら
れる有機過酸化物によって架橋される。有機過酸化物と
しては、例えばジ第3ブチルパーオキサイド、ジクミル
パーオキサイド、第3ブチルクミルパーオキサイド、1,1
-ジ(第3ブチルパーオキシ)-3,3,5-トリメチルシクロヘ
キサン、2,5-ジメチル-2,5-ジ(第3ブチルパーオキシ)ヘ
キサン、2,5-ジメチル-2,5-ジ(第3ブチルパーオキシ)ヘ
キシン-3、1,3-ジ(第3ブチルパーオキシイソプロピル)
ベンゼン、2,5-ジメチル-2,5-ジ(ベンゾイルパーオキ
シ)ヘキサン、第3ブチルパーオキシベンゾエート、第3
ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、n-ブチル
-4,4-ジ(第3ブチルパーオキシ)バレレートなどが用いら
れる。
【0012】ブレンドゴム組成物中には、以上の必須成
分以外に、それぞれのゴムの配合剤として、トリアリル
(イソ)シアヌレート、トリメチロールプロパントリメタ
クリレート、トリアリルトリメリテートなどの多官能性
化合物、カーボンブラック、微細シリカなどの補強剤、
タルク、クレー、グラファイト、けい酸カルシウムなど
の充填剤、ステアリン酸、パルミチン酸、パラフィンワ
ックスなどの加工助剤、酸化マグネシウム、ハイドロタ
ルサイト、エポキシ樹脂などの受酸剤、老化防止剤、可
塑剤などのゴム工業で一般的に使用されている配合剤が
必要に応じて適宜添加されて用いられる。
【0013】ブレンドゴム組成物の調製は、インタミッ
クス、ニーダ、バンバリーミキサなどの混練機あるいは
オープンロールなどを用いて混練することによって行わ
れ、それの加硫は、射出成形機、圧縮成形機、加硫プレ
スなどを用い、一般に約150〜200℃で約3〜60分間程度
加熱することによって行われ、必要に応じて約120〜200
℃で約1〜24時間加熱する二次加硫が行われる。
【0014】
【発明の効果】水素化NBRとエチレン・プロピレン系
共重合ゴムとのブレンドゴムに、少量のエチレン-アク
リレート系共重合ゴムを添加することにより、ブレンド
ゴム両者間の相溶性を著しく改善することができる。そ
の結果、耐寒性および耐油性のバランスにすぐれている
ばかりではなく、耐剥離性も良好となるので、水、油、
フロン、LLC等と接触する個所に用いられるシール材
の成形材料としても好適に使用することができる。
【0015】
【実施例】次に、実施例について本発明を説明する。
【0016】比較例1 水素化NBR 60重量部 [日本ゼオン製品Zetpol 3110;ニトリル含量25%、ヨウ素価15] エチレン・プロピレン系共重合ゴム 40 〃 [三井石油化学製品EPT 14030;ムーニー粘度(100℃)27、フ゜ロヒ゜レン含量42%] SRFカーボンブラック 30 〃 ステアリン酸 0.5 〃 2-メルカプトベンゾイミダゾール亜鉛塩 0.5 〃 1,3-ビス(第3ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン 2.5 〃 以上の各成分をニーダで混練し、混練物を170℃、20分
間の条件下で加硫した。
【0017】得られた加硫物について次の各項目の測定
および評価を行った。 常態物性:JIS K-6301準拠 耐油性:JIS No.1オイル中に150℃で70時間浸漬した後
の体積変化率 耐LLC性:50%ノンアミンLLC液中に120℃、500時
間の条件下で浸漬した後の体積変化率 耐寒性(TR-10):-35℃以下を○、-31〜-34℃を△、-30
℃以上を×と評価できる 耐剥離性:厚さ1mm、長さ100mmのゴム生地2枚の間に、
セロファンシートを長さ50mm分だけ挾んで加硫し、セロ
ファンシートを除去した後180°剥離試験を行い、材料
破壊を○、完全な層状剥離を×とした
【0018】実施例1 比較例1において、更にエチレン-アクリレート系共重
合ゴム(デュポン社製品ベーマックD)が10重量部配合さ
れて用いられた。また、有機過酸化物量は4.5重量部に
増量された。
【0019】実施例2 実施例1において、アクリレート共重合割合がより多
く、耐油性の良好な他のエチレン-アクリレート系共重
合ゴム(デュポン社製品ベーマックDLS)が同量用いられ
た。
【0020】比較例2 比較例1において、水素化NBRが100重量部用いら
れ、エチレン-アクリレート系共重合ゴムは用いられな
かった。また、有機過酸化物量は、2.0重量部に変更さ
れた。
【0021】比較例3 比較例1において、エチレン・プロピレン系共重合ゴム
が100重量部用いられ、水素化NBRは用いられなかっ
た。また、有機過酸化物量は、2.0重量部に変更され
た。
【0022】以上の各実施例および比較例における測定
ならびに評価結果は、次の表に示される。 表 項目 比-1 実-1 実-2 比-2 比-3 [常態物性] 硬さ (JIS A) 62 60 60 60 59 引張強さ (MPa) 16.7 19.5 18.7 19.6 13.7 伸 び (%) 360 300 330 400 220 [耐油性] ΔV (%) +29 +31 +29 +4 +89 [耐LLC性]ΔV(%) +2 +2 +2 +3 +1 [TR-10] (℃) -36 -36 -36 -30 -48 [耐剥離性] × ○ ○ ○ ○
【0023】更に、加硫シートの断面を電子顕微鏡の反
射電子像を利用して観察すると、比較例1の場合には水
素化NBRの中にエチレン・プロピレン系共重合ゴムが
縞状となって何本かに分離しているのに対し、実施例1
〜2の場合には、これら両者が均一に相溶し合っている
ことが確認された。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−222243(JP,A) 特開 昭64−85237(JP,A) 特開 昭61−283639(JP,A) 特開 平4−279645(JP,A) 特開 平6−93145(JP,A) 特開 平7−33891(JP,A) 特開 昭62−240339(JP,A) 特開 昭62−41239(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 9/02 C08L 15/00 C08L 23/08 C08L 23/16 C08L 33/06

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水素化NBRとエチレン・プロピレン系
    共重合ゴムとのブレンドゴム100重量部当り約3〜30重量
    部のエチレン-アクリレート系共重合ゴムを添加してな
    るブレンドゴム組成物。
  2. 【請求項2】 シール材成形材料として用いられる請求
    項1記載のブレンドゴム組成物。
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CN105237844A (zh) * 2015-10-16 2016-01-13 安徽蓝德集团股份有限公司 一种耐油耐低温电缆护套材料

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