JP3479954B2 - インバータの並列運転装置 - Google Patents
インバータの並列運転装置Info
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Description
置に関するもので、さらに詳しく言えば、複数台のイン
バータの並列運転を、相互間に流れる横流成分を検出
し、それに基づいて適正なインバータの出力周波数を設
定するように制御するインバータの並列運転装置に関す
るものである。 【０００２】 【従来の技術】複数台のインバータを並列運転するため
のインバータの並列運転装置としては図２のような構成
のものが知られている。 【０００３】すなわち、図２のものは、直流電源１から
の直流電力を交流電力に変換するインバータ１０，２０
を並列に接続し、その並列に接続した出力側と商用電源
２からの給電路とを切替スイッチ３を介して負荷４に接
続したもので、前記切替スイッチ３を相互に切り替える
ことによって負荷４に対する給電路を相互に切り替える
ことができるようにしたものである。 【０００４】そして、前記負荷４に印加される負荷電圧
を負荷電圧検出器５に入力して作成した負荷電圧対応値
と前記商用電源２の商用電源電圧を商用ゼロクロス信号
作成回路６に入力して作成した商用ゼロクロス信号とを
アナログＰＬＬ回路７に入力し、前記負荷電圧対応値と
前記商用ゼロクロス信号との位相差に対応する補正信号
を作成し、この補正信号を各インバータ１０，２０のイ
ンバータ出力周波数設定器１１，２１に入力して前記各
インバータ１０，２０の出力周波数を適正に設定するイ
ンバータ出力周波数指令値を出力させるようにしたもの
である。 【０００５】このようなインバータの並列運転装置は、
アナログＰＬＬ回路７によって作成された補正信号が負
荷電圧対応値と商用ゼロクロス信号との位相差に対応し
ているので、この補正信号に基づいて作成したインバー
タ出力周波数指令値で各インバータ１０，２０を運転す
ると、それぞれを同期させて運転することができ、前記
切替スイッチ３によって各インバータ１０，２０からの
給電路と商用電源２からの給電路とを相互に無瞬断で切
り替えることができる。 【０００６】上記したインバータの並列運転装置では、
商用電源２の周波数が僅かに変動してもアナログＰＬＬ
回路７によって作成される補正信号が大きく変動するた
め、各インバータ１０，２０に対して商用ゼロクロス信
号作成回路６とアナログＰＬＬ回路７とを共用すること
により、商用ゼロクロス信号作成回路６の精度やアナロ
グＰＬＬ回路７の特性の差異に起因して異なったインバ
ータ出力周波数指令値が出力されないようにしている。 【０００７】一方、図示していないが、上記した従来の
インバータの並列運転装置において、各インバータの各
々に商用ゼロクロス信号作成回路とアナログＰＬＬ回路
とを設け、一方の商用ゼロクロス信号作成回路やアナロ
グＰＬＬ回路に異常が生じた場合に他方の商用ゼロクロ
ス信号作成回路やアナログＰＬＬ回路によって継続して
並列運転を行えるようにしたものもある。 【０００８】 【発明が解決しようとする課題】上記した従来のインバ
ータの並列運転装置のうち、商用ゼロクロス信号作成回
路６とアナログＰＬＬ回路７とを共用したものは、商用
ゼロクロス信号作成回路６やアナログＰＬＬ回路７に異
常が生じた場合に各インバータ１０，２０を同期させて
並列運転をすることができなくなり、切替スイッチ３に
よって各インバータ１０，２０からの給電路と商用電源
２からの給電路とを相互に無瞬断で切り替えることがで
きなくなるという問題があった。 【０００９】また、上記した従来のインバータの並列運
転装置のうち、各インバータの各々に商用ゼロクロス信
号作成回路とアナログＰＬＬ回路とを設けたものは、商
用ゼロクロス信号作成回路の精度やアナログＰＬＬ回路
の特性の差異に起因して異なったインバータ出力周波数
指令値が出力される場合があり、それによって各インバ
ータ間に無効電流が流れるという問題があった。 【００１０】 【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明は、直流電源からの直流電力を交流電力に変
換するインバータを複数台備え、これらのインバータを
並列運転するためのインバータの並列運転装置におい
て、前記複数台のインバータから負荷に流れる負荷電流
を検出して負荷電流対応値を出力する負荷電流検出器
と、負荷に印加される負荷電圧を検出して負荷電圧対応
値を出力する負荷電圧検出器とを設け、かつ前記各イン
バータに、インバータの出力電流を検出してインバータ
出力電流対応値を出力するインバータ出力電流検出器
と、商用電源電圧を商用ゼロクロス信号に変換する商用
ゼロクロス信号作成回路と、前記インバータ出力電流対
応値、前記負荷電流対応値および前記負荷電圧対応値を
入力してインバータ相互間に流れる横流成分に対応する
横流対応値を出力する横流検出器と、この横流対応値を
Ａ−Ｄ変換するＡ−Ｄ変換器と、このＡ−Ｄ変換された
横流対応値と前記商用ゼロクロス信号とを入力してイン
バータの出力周波数を補正する補正信号を出力するマイ
クロコンピュータと、この補正信号を入力して適正なイ
ンバータの出力周波数を設定するためのインバータ出力
周波数指令値を出力するインバータ出力周波数設定器と
を設けるとともに、前記横流検出器が、１台当たりのイ
ンバータが負担している電流を算出し、この算出した値
に前記インバータ出力電流対応値を加算または減算し、
このインバータ出力電流対応値を加算または減算した値
に、負荷電圧対応値の位相を９０度遅延させた値を乗じ
ることによって横流対応値を作成するものであることを
特徴とするものである。 【００１１】 【作用】本発明によれば、各インバータに設けたインバ
ータ出力電流検出器によってインバータ出力電流対応値
を出力させるとともに、負荷電流検出器によって負荷電
流対応値を、負荷電圧検出器によって負荷電圧対応値を
出力させ、前記インバータ出力電流対応値、負荷電流対
応値および負荷電圧対応値を横流検出器に入力してイン
バータ相互間を流れる横流成分に対応する横流対応値を
出力させ、この横流対応値に基づいて各インバータにイ
ンバータ出力周波数指令値を出力させるようにしている
ので、各インバータ相互間に流れる横流を抑制するよう
に各インバータを制御することができる。 【００１２】 【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて説明する。 【００１３】図１は本発明のインバータの並列運転装置
のブロック図で、図２と同じ機能を有する部分には同じ
符号を付して以下の説明を省略する。 【００１４】本発明の特徴は、複数台のインバータ１
０，２０から負荷に流れる負荷電流を検出して負荷電流
対応値を出力する負荷電流検出器８を設けるとともに、
前記各インバータ１０，２０に、インバータの出力電流
を検出してインバータ出力電流対応値を出力するインバ
ータ出力電流検出器１２，２２と、商用ゼロクロス信号
作成回路１６，２６と、インバータ出力電流対応値、負
荷電流対応値および負荷電圧対応値を入力してインバー
タ相互間に流れる横流成分に対応する横流対応値を出力
する横流検出器１３，２３と、この横流対応値をＡ−Ｄ
変換するＡ−Ｄ変換器１４，２４と、このＡ−Ｄ変換さ
れた横流対応値と前記商用ゼロクロス信号とを入力して
インバータの出力周波数を補正する補正信号を出力する
マイクロコンピュータ１５，２５と、この補正信号を入
力して適正なインバータの出力周波数指令値を出力する
ためのインバータ出力周波数設定器１１，２１とを設け
たものである。 【００１５】前記横流検出器１３，２３には、前記負荷
電流対応値から１台当たりのインバータが負担している
電流を算出する手段１３Ａ，２３Ａと、この算出した値
に前記インバータ出力電流対応値を加算または減算する
手段１３Ｂ，２３Ｂと、前記負荷電圧対応値の位相を９
０度遅延させる手段１３Ｃ，２３Ｃと、前記加算または
減算した値に前記９０度遅延させた値を乗算する手段１
３Ｄ，２３Ｄとがあり、それによってインバータ相互間
に流れる横流成分に対応する横流対応値を出力させてい
る。 【００１６】前記Ａ−Ｄ変換器１４，２４には、前記横
流対応値をＡ−Ｄ変換する機能があり、このディジタル
変換された横流対応値によってインバータ相互間の位相
差およびインバータの出力周波数と商用電源の周波数と
の偏差が検知できるようにしている。 【００１７】前記マイクロコンピュータ１５，２５に
は、前記ディジタル変換された横流対応値と商用ゼロク
ロス信号とが入力され、インバータの出力を商用電源に
同期させるとともに、インバータの出力周波数と商用電
源の周波数とを比較してどちらのインバータが進み位相
であるか遅れ位相であるかを判定して相互が同位相にな
るような補正信号、すなわちどちらのインバータの出力
周波数を高くするか低くするかという補正信号を作成し
て出力させる機能がある。 【００１８】前記インバータ出力周波数設定器１１，２
１には、マイクロコンピュータ１５，２５によって作成
された補正信号から適正なインバータの出力周波数を設
定するためのインバータ出力周波数指令値を出力する機
能があり、このインバータ出力周波数指令値によってイ
ンバータの出力を商用電源に同期させ、各インバータの
位相が同位相になるように制御される。 【００１９】上記した実施例は切替スイッチ３によって
各インバータ１０，２０からの給電路と商用電源２から
の給電路とを相互に無瞬断で切り替えることができるよ
うにしたインバータの並列運転装置について適用した
が、各インバータ１０，２０からの給電路を商用電源に
接続して運転する場合にインバータ相互間を同位相に制
御したり、インバータの出力を商用電源に同期させる制
御にも適用することができる。 【００２０】 【発明の効果】上記したとおりであるから、本発明のイ
ンバータの並列運転装置は、商用ゼロクロス信号作成回
路の精度やマイクロコンピュータの特性の差異に起因し
て異なったインバータ出力周波数指令値が出力されて
も、前記マイクロコンピュータによってインバータ相互
間に流れる横流を抑制するような制御しているので、安
定した制御を行うことができる。
図である。 【図２】従来のインバータの並列運転装置のブロック図
である。 【符号の説明】 ５ 負荷電圧検出器 ８ 負荷電流検出器 １０，２０ インバータ １１，２１ インバータ出力周波数設定器 １２，２２ インバータ出力電流検出器 １３，２３ 横流検出器 １４，２４ Ａ−Ｄ変換器 １５，２５ マイクロコンピュータ ６，１６，２６ 商用ゼロクロス信号作成回路
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項１】 直流電源からの直流電力を交流電力に変
換するインバータを複数台備え、これらのインバータを
並列運転するためのインバータの並列運転装置におい
て、前記複数台のインバータから負荷に流れる負荷電流
を検出して負荷電流対応値を出力する負荷電流検出器
と、負荷に印加される負荷電圧を検出して負荷電圧対応
値を出力する負荷電圧検出器とを設け、かつ前記各イン
バータに、インバータの出力電流を検出してインバータ
出力電流対応値を出力するインバータ出力電流検出器
と、商用電源電圧を商用ゼロクロス信号に変換する商用
ゼロクロス信号作成回路と、前記インバータ出力電流対
応値、前記負荷電流対応値および前記負荷電圧対応値を
入力してインバータ相互間に流れる横流成分に対応する
横流対応値を出力する横流検出器と、この横流対応値を
Ａ−Ｄ変換するＡ−Ｄ変換器と、このＡ−Ｄ変換された
横流対応値と前記商用ゼロクロス信号とを入力してイン
バータの出力周波数を補正する補正信号を出力するマイ
クロコンピュータと、この補正信号を入力して適正なイ
ンバータの出力周波数を設定するためのインバータ出力
周波数指令値を出力するインバータ出力周波数設定器と
を設けるとともに、前記横流検出器が、１台当たりのイ
ンバータが負担している電流を算出し、この算出した値
に前記インバータ出力電流対応値を加算または減算し、
このインバータ出力電流対応値を加算または減算した値
に、負荷電圧対応値の位相を９０度遅延させた値を乗じ
ることによって横流対応値を作成するものであることを
特徴とするインバータの並列運転装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP02164795A JP3479954B2 (ja) | 1995-02-09 | 1995-02-09 | インバータの並列運転装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP02164795A JP3479954B2 (ja) | 1995-02-09 | 1995-02-09 | インバータの並列運転装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08223807A JPH08223807A (ja) | 1996-08-30 |
| JP3479954B2 true JP3479954B2 (ja) | 2003-12-15 |
Family
ID=12060853
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP02164795A Expired - Fee Related JP3479954B2 (ja) | 1995-02-09 | 1995-02-09 | インバータの並列運転装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3479954B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH11332105A (ja) * | 1998-05-19 | 1999-11-30 | Fuji Electric Co Ltd | 電力変換装置の制御方法 |
| US7602627B2 (en) | 2005-04-28 | 2009-10-13 | Origin Electric Company, Limited. | Electrical power source, operational method of the same, inverter and operational method of the same |
-
1995
- 1995-02-09 JP JP02164795A patent/JP3479954B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH08223807A (ja) | 1996-08-30 |
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