JP3479918B2 - 新規な湿潤剤 - Google Patents

新規な湿潤剤

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JP3479918B2
JP3479918B2 JP33939192A JP33939192A JP3479918B2 JP 3479918 B2 JP3479918 B2 JP 3479918B2 JP 33939192 A JP33939192 A JP 33939192A JP 33939192 A JP33939192 A JP 33939192A JP 3479918 B2 JP3479918 B2 JP 3479918B2
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光雄 村山
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三和生薬株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は新規な湿潤剤に関するものであ
り、さらに詳しく言えば、トリカブトの根より得られた
エキスからアコニチン型アルカロイド成分が除去された
成分を含有する画分を用いることを特徴とする湿潤剤に
関するものである。
【0002】
【背景技術】皮膚の水分は、皮膚の正常な活動、潤い、
柔軟性等を保持するために重要な役割を有することが知
られている。皮膚の水分の減少は、皮膚の弾力性の低
下、潤いの消失をまねき、ドライスキンと呼ばれる肌荒
れをおこす。皮膚の水分が不足する場合には、一般的に
グリセリン、プロピレングリコール等の吸湿性の大きい
ものを湿潤剤として用い、皮膚に適用されている。しか
し、これらの吸湿性の大きい湿潤剤は、外界の湿度が高
い場合には、外界から過度の水分を吸収し、ベト着き、
不快感を与え、外界の湿度が低い場合には、かえって皮
膚組織中の水分をうばい去るため、皮膚水分が減少して
皮膚を乾燥させるという問題点を含んでいる。
【0003】本発明者は、先にトリカブトの根の非アコ
ニチン型アルカロイド成分を含有する画分が、顕著な発
毛・育毛促進作用を有することを見出し、その画分を有
効成分として用いることを特徴とする発毛・育毛促進剤
を提供することに成功した。(特願平4−103434
号)。その後、上記の画分についてさらに研究を進めた
ところ、この画分が良好な保湿作用を有することを見出
し、その画分を有効成分として用いることを特徴とする
湿潤剤を提供することに成功した。
【0004】
【発明の開示】本発明は、トリカブトの根のエキスを含
む湿潤剤の製造方法であって、トリカブトの根を水又は
アルコールで抽出処理し、得られた水エキス又はアルコ
ールエキスを、溶出液および/または洗浄液として水を
含む溶媒を用いて固相−液相間又は液相−液相間の物質
分配による分離操作により処理し、アコニチン型アルカ
ロイド成分を除去してなる、前記方法に関する。また、
本発明は、分離操作をポリアミド、活性炭、活性シリカ
ゲル、活性アルミナ及びセファデックスのようなデキス
トランの橋かけ重合体からなる群から選択される担体を
用いて行うことを特徴とする、前記方法に関する。さら
に、本発明は、トリカブトの根のエキスの非アコニチン
型アルカロイド成分を有効成分として含み、アコニチン
型アルカロイド成分を実質的に含まない湿潤剤であっ
て、前記方の法によって製造されることを特徴とする、
前記湿潤剤に関する。
【0005】本発明において使用されるトリカブトの根
の非アコニチン型アルカロイド成分を含有する画分は、
グリセリンと比べ、高湿度の環境において吸湿性が著し
く低く、皮膚に適用した場合、低湿度の環境では皮膚の
水分の減少率が著しく低い。従来、トリカブトの根の非
アコニチン型アルカロイド成分を含有する画分が、保湿
作用を有することは知られていない。本発明は、トリカ
ブトの根の非アコニチン型アルカロイド成分を含有する
画分を用いることを特徴とする新規な湿潤剤を提供する
ものである。本発明に係る湿潤剤は広く種々の化粧品、
医薬部外品、医薬品等の用途に用いられる。以下に、本
発明を詳細に説明する。
【0006】本発明で用いる原料のトリカブトはキンポ
ウゲ科(Ranunclaceae)トリカブト属植物
Aconitum)であり、主な種としては、オクト
リカブト(Aconitum jponicum
HUNB.,Aconitumsubcuneatum
AXAI)、ヤマトリカブト(Aconitumj
aponicumHUNB.var.montan
um)、ハナトリカブト(Aconitum carm
ichaeliEBX.)、エゾトリカブト(Ac
onitum yesoenseAKAI)などが
あり、この他にも数多くの種が知られている。
【0007】本発明の湿潤剤における有効成分である上
記の画分を製造する方法としては、前記のトリカブトの
根を好ましくは細切し、これに、水又はアルコール、例
えばメタノール又はエタノールを加え、室温で又は加熱
下に、抽出処理し、得られた水エキス又はアルコールエ
キスを固相−液相間又は液相−液相間の物質分配による
分離操作により処理し、アコニチン型アルカロイド成分
を除去して、非アコニチン型アルカロイド成分を含有す
る画分を得るという方法が用いられる。
【0008】一般に、トリカブトの根は猛毒性アルカロ
イドを含んでいるため、その水又はアルコールの抽出物
は特に取り扱いに注意を要する。その点から見た場合、
トリカブトの根に加熱等の処理を施し、減毒したものを
用いるのが好ましい。そのような処理の例としては、
(1)トリカブトの根をオートクレーブにて加圧・加熱
処理する、(2)蒸籠で蒸す、(3)鍋で煮るなどをあ
げることができる。
【0009】前記のトリカブトの根の抽出を行う場合に
は、抽出溶媒として水とアルコールの混合溶媒を用いて
もよい。アルコールを用いて加熱抽出する場合は、還流
により行うことが好ましい。抽出操作は、撹拌機を用い
て撹拌しながら行ってもよく、また、超音波を用いて行
ってもよい。
【0010】前記の固相−液相、液相−液相等の二相間
の物質の分配又は吸着性の差を利用した分離操作として
は、吸着クロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラ
フィー、分配クロマトグラフィー等の各種のクロマトグ
ラフィーを用いることができる。また、この分離操作と
しては、分子の大きさの相違により物質を分離する方法
であるゲルろ過等を用いることができる。これらの方法
を用いて、前記の水エキス又はアルコールエキスを処理
し、アコニチン型アルカロイド成分を除去することによ
り、非アコニチン型アルカロイド成分を含有する画分を
得ることができる。
【0011】前記の吸着クロマトグラフィーは、通常カ
ラムクロマトグラフィーで用いられる吸着剤、例えばポ
リアミド、活性炭、活性シリカゲル、活性アルミナ等の
担体を用いて行うことができる。担体としてポリアミド
を用いる場合は、トリカブトの根を水又はアルコールで
抽出処理し、得られた抽出物について、水抽出物の場合
はそのまま、アルコール抽出物の場合はそれを濃縮乾固
して得られたアルコールエキスを水に懸濁して、その水
抽出物又はアルコール抽出物の水懸濁液をそれぞれポリ
アミドを充填したカラムに付し、水にて洗浄し、アコニ
チン型アルカロイド成分を除去した後、適当な溶媒、例
えばアンモニアアルカリ性のエタノールにて溶出するこ
とにより、非アコニチン型アルカロイド成分を含有する
画分を得ることができる。
【0012】担体として活性炭を用いる場合は、トリカ
ブトの根を水又はアルコールで抽出処理し、得られた抽
出物について、水抽出物の場合はそのまま、アルコール
抽出物の場合はそれを濃縮乾固して得られたアルコール
エキスを水に懸濁して、その水抽出物又はアルコール抽
出物の水懸濁液をそれぞれ活性炭を充填したカラムに付
し、適当な溶媒、例えば20%メタノールにて洗浄した
後、適当な溶媒、例えばアンモニアアルカリ性のメタノ
ールにて溶出することにより、非アコニチン型アルカロ
イド成分を含有する画分を得ることができる。
【0013】担体としてシリカゲルを用いる場合は、ト
リカブトの根を水又はアルコールで抽出処理し、得られ
た抽出物を濃縮乾固して得られる水エキス又はアルコー
ルエキスを少量のメタノールに懸濁し、それぞれシリカ
ゲルを充填したカラムに付し、適当な混合溶媒、例えば
クロロホルム・メタノール・アンモニア水(50:1
0:1)にて洗浄し、アコニチン型アルカロイド成分を
除去した後、適当な混合溶媒、例えばクロロホルム・メ
タノール・水(6:4:1)にて溶出することにより、
非アコニチン型アルカロイド成分を含有する画分を得る
ことができる。
【0014】担体としてアルミナを用いる場合は,トリ
カブトの根を水又はアルコールで抽出処理し、得られた
抽出物を濃縮乾固して得られる水エキス又はアルコール
エキスを少量のメタノールに懸濁し、それぞれアルミナ
を充填したカラムに付し、適当な混合溶媒、例えばクロ
ロホルム・メタノール(4:1)にて洗浄し、アコニチ
ン型アルカロイド成分を除去した後、適当な混合溶媒、
例えばクロロホルム・メタノール・水(12:10:
3)にて溶出することにより、非アコニチン型アルカロ
イド成分を含有する画分を得ることができる。
【0015】前記のイオン交換クロマトグラフィーは、
交換体として、例えばイオン交換樹脂、イオン交換セル
ロース、イオン交換デキストラン等を用いて行うことが
できる。例えば、イオン交換デキストランのCM−セフ
ァデックスC−25を用いる場合は、トリカブトの根を
水又はアルコールで抽出処理し、得られた抽出物につい
て、水抽出物の場合はそのまま、アルコール抽出物の場
合はそれを濃縮乾固して得られたアルコールエキスを水
に懸濁して、その水抽出物又はアルコール抽出物の水懸
濁液をそれぞれCM−セファデックスC−25を充填し
たカラムに付し、水にて溶出することにより非アコニチ
ン型アルカロイド成分を含有する画分を得ることができ
る。
【0016】前記の分配クロマトグラフィーでは、カラ
ムクロマトグラフィーを用いる場合、固定相を保持する
物質として、シリカゲル、セファデックス等を用いるこ
とができる。例えば、固定相を保持する物質としてCM
−セファデックスC−25を用いる場合は、トリカブト
の根を水又はアルコールで抽出処理し、得られた抽出物
について、水抽出物の場合はそのまま、アルコール抽出
物の場合はそれを濃縮乾固して得られたアルコールエキ
スを水に懸濁して、その水抽出物又はアルコールエキス
の水懸濁液をそれぞれCMセファデックスC−25を充
填したカラムに付し、水にて溶出することにより非アコ
ニチン型アルカロイド成分を含有する画分を得ることが
できる。水−有機溶媒系の分配を用いる場合は、水系の
溶媒として、例えば酸性又はアルカリ性の水溶液を、有
機系の溶媒として、例えばエーテル及びn−ブタノール
等を用いることができる。例えば、トリカブトの根を水
又はアルコールで抽出処理し、得られた抽出物を濃縮乾
固して得られる水エキス又はアルコールエキスを1Nア
ンモニア水に溶解し、エーテルを用いて洗浄し、水層に
塩酸を加えて酸性にした後、水層をn−ブタノールを用
いて抽出し、n−ブタノール抽出液を塩酸にて洗浄する
ことにより、非アコニチン型アルカロイド成分を含有す
る画分を得ることができる。
【0017】前記のゲルろ過では、網目構造を有する適
当なゲル粒子を担体として用いることができる。例え
ば、市販のトヨパールHW40Fを用いる場合は、トリ
カブトの根を水又はアルコールで抽出処理し、得られた
抽出物を濃縮乾固して得られる水エキス又はアルコール
エキスを、適当な溶媒、例えば50%メタノールに懸濁
し、それぞれトヨパールHW40Fを充填したカラムに
付し、適当量の50%メタノールで洗浄後、50%メタ
ノールにて溶出することにより非アコニチン型アルカロ
イド成分を含有する画分を得ることができる。
【0018】本発明において用いるトリカブトの根から
得られる非アコニチン型アルカロイド成分を含有する画
分は、化粧品、医薬部外品、医薬品等で通常用いられる
製剤、例えば、洗顔クリーム、化粧水、クリーム、乳
液、ヘアトニック、ヘアローション、ヘアクリーム、ヘ
アリキッド、ヘアシャンプー、軟膏、硬膏、ハップ、坐
剤等の製剤に湿潤剤として単独で、あるいは他の湿潤剤
と併用して加え、使用することができる。これ等外用剤
に含有させるトリカブトの根の非アコニチン型アルカロ
イド成分を含有する画分は、その画分の濃縮乾固物とし
て、含量は約0.01〜2%、好ましくは0.5〜1%
である。
【0019】以下に、本発明に用いるトリカブトの根の
非アコニチン型アルカロイド成分を含有する画分の製造
実施例、純度試験(アコニチン型アルカロイドの確
認)、保湿作用試験、安全性試験及び応用例について述
べる。
【0020】
【実施例】
〔実施例1〕 トリカブトの根をオートクレーブにて110℃で4
0分間処理し、乾燥後粉砕する。 得られた粉砕物1kgにメタノール4リットルを加
え、水浴上30分間加熱還流抽出を行う。抽出後、静置
し、上澄液をろ過する。残留物にメタノール4リットル
を加え、さらに同様に加熱還流抽出の操作を繰返し行
い、得られたろ液を前のろ液と合わせ、減圧下に濃縮乾
固し、メタノールエキス100gを得る。 上記のメタノールエキス16gを水10mlに懸濁
した後、この懸濁液をポリアミド75gを充填したカラ
ムに吸着させ、水1リットルにて洗浄後、3%アンモニ
アアルカリ性エタノール1リットルにて溶出する。溶出
液を減圧下濃縮乾固し、非アコニチン型アルカロイド成
分含有画分濃縮乾固物1.8gを得る。 [純度試験]前記の操作により得られた非アコニチン型
アルカロイド成分含有画分濃縮乾固物10mgをメタノ
ール1mlに溶解し、ポリアミド0.5gを加え、よく
かき混ぜた後、メタノールを留去する。残留物をポリア
ミド2gを充填したカラムに付し、水40mlにて溶出
する。溶出液を減圧下に濃縮乾固し、得られた残留物を
メタノール1mlに溶解し、試料溶液とする。試料溶液
の3μlを薄層クロマトグラフ用シリカゲルを用いて調
製した薄層板にスポットする。次に、アンモニア飽和ク
ロロホルム・メタノール混液(15:1)を展開溶媒と
して展開した後、薄層板を風乾する。これにドラーゲン
ドルフ試液(注1)を均一に噴霧する。橙色のスポット
を認めない。 (注1)次硝酸ビスマス0.85gを氷酢酸10mlに
溶かした溶液2mlに、ヨウ化カリウム8gを水20m
lに溶かした溶液2ml及び20%酢酸溶液20mlを
加えて調製する。
【0021】[前記純度試験における標品添加回収実
験] (実験1)本試験:アコニチン約3mgを精密に量り
(a)、メタノール1mlに溶解し、ポリアミド0.5
gを加え、よくかき混ぜた後、メタノールを留去し、ポ
リアミド2gを充填したカラムに付す。次に、水40m
lにて溶出し、溶出液を濃縮乾固した後、残留物の重量
(b)を測定した。 空試験:前記本試験のアコニチンのメタノール溶液1m
lの代わりに、メタノール1mlを用い、他は前記と同
様の操作を行い、残留物の重量(c)を測定した。尚、
メサコニチン、ヒパコニチン、ジェサコニチンのそれぞ
れについて、アコニチンの場合と同様の試験を行った。
各標品につき、それぞれ3回試験を繰り返した。結果を
下記の表1に示す。表1中の「回収した標品の重量」及
び「回収率」は、下記の式により求めた。 (回収した標品の重量)=b−c (回収率)=(b−c)×100/a
【0022】
【表1】
【0023】(実験2)本試験:前記の実施例1で得ら
れた非アコニチン型アルカロイド成分含有画分濃縮乾固
物20mgをメタノール2mlに溶解し、その1mlを
A液、残りの1mlをB液とする。アコニチン約3mg
を精密に量り(a)、A液に溶解し、ポリアミド0.5
gを加え、よくかき混ぜた後、メタノールを留去し、ポ
リアミド2gを充填したカラムに付す。次に、水40m
lにて溶出し、溶出液を濃縮乾固した後、残留物の重量
(b)を測定した。 空試験:前記本試験のアコニチンを溶解したA液の代わ
りにB液を用い、他は前記本試験と同様の操作をするこ
とにより行い、残留物の重量(c)を測定した。尚、メ
サコニチン、ヒパコニチン、ジェサコニチンのそれぞれ
について、アコニチンの場合と同様の試験を行った。各
標品につき、それぞれ3回試験を繰り返した。結果を下
記の表2に示す。表2中の「回収した標品の重量」及び
「回収率」は、下記の式により求めた。 (回収した標品の重量)=b−c (回収率)=
(b−c)×100/a
【0024】
【表2】
【0025】以上、(実験1)及び(実験2)の結果か
らこの純度試験は、アコニチン型アルカロイドの高い回
収率が得られており、また相対標準偏差の値から判断し
て、再現性の高い純度試験であることが確認された。以
下の実施例での純度試験は上記の純度試験法と同様にし
て行ったものである。
【0026】〔実施例2〕実施例1に記載した及び
と同様の操作を行い、メタノールエキスを得る。メタノ
ールエキス4gを水10mlに懸濁した後、活性炭20
gを充填したカラムに吸着させる。次に、20%メタノ
ール600mlにて洗浄後、3%アンモニアアルカリ性
メタノール600mlにて溶出する。溶出液を濃縮乾固
し、非アコニチン型アルカロイド成分含有画分濃縮乾固
物766mgを得る。 [純度試験]実施例1の純度試験と同様の操作を行い、
橙色のスポットは認められなかった。
【0027】〔実施例3〕実施例1に記載した及び
と同様の操作を行い、メタノールエキスを得る。メタノ
ールエキス4gを1Nアンモニア水100mlに懸濁し
た後、エーテル100mlにて5回洗浄した後、水層に
10N塩酸17mlを加え、n−ブタノール100ml
にて2回抽出し、抽出液を1N塩酸20mlにて5回洗
浄後、濃縮乾固し、非アコニチン型アルカロイド成分含
有画分濃縮乾固物424mgを得る。 [純度試験]実施例1の純度試験と同様の操作を行い、
橙色のスポットは認められなかった。
【0028】〔実施例4〕実施例1に記載した及び
と同様の操作を行い、メタノールエキスを得る。メタノ
ールエキス0.9gを水5mlに懸濁した後、CM−セ
ファデックスC−25(Pharmacia Fine
Chemicals)45gを充填したカラムに吸着
させる。次に水450mlにて溶出した画分を濃縮乾固
し、非アコニチン型アルカロイド成分含有画分濃縮乾固
物630mgを得る。 [純度試験]実施例1の純度試験と同様の操作を行い、
橙色のスポットは認められなかった。
【0029】〔実施例5〕実施例1に記載した及び
と同様の操作を行い、メタノールエキスを得る。メタノ
ールエキス1gをメタノール1mlに懸濁し、アルミナ
100g充填したカラムに吸着させる。次にクロロホル
ム・メタノール混液(4:1)400mlにて洗浄後、
クロロホルム・メタノール・水混液(12:10:3)
300mlにて溶出した画分を濃縮乾固し、非アコニチ
ン型アルカロイド成分含有画分濃縮乾固物60mgを得
る。 [純度試験]実施例1の純度試験と同様の操作を行い、
橙色のスポットは認められなかった。
【0030】〔実施例6〕実施例1に記載した及び
と同様の操作を行い、メタノールエキスを得る。メタノ
ールエキス0.2gをメタノール0.5mlに懸濁した
後、シリカゲル20gを充填したカラムに吸着させる。
次にクロロホルム・メタノール・アンモニア水混液(5
0:10:1)300mlにて洗浄後、クロロホルム・
メタノール・水混液(6:4:1)150mlにて溶出
した画分を濃縮乾固し、非アコニチン型アルカロイド成
分含有画分濃縮乾固物42mgを得る。 [純度試験]実施例1の純度試験と同様の操作を行い、
橙色のスポットは認められなかった。
【0031】〔実施例7〕実施例1に記載した及び
と同様の操作を行い、メタノールエキスを得る。メタノ
ールエキス0.38gを50%メタノール0.5mlに
懸濁した後、トヨパールHW40F 70mlを充填し
たカラムに吸着させる。次に50%メタノール45ml
にて洗浄後、50%メタノール120mlにて溶出した
画分を濃縮乾固し、非アコニチン型アルカロイド成分含
有画分濃縮乾固物228mgを得る。 [純度試験]実施例1の純度試験と同様の操作を行い、
橙色のスポットは認められなかった。
【0032】〔実施例8〕 トリカブトの根を細切したもの1kgにメタノール
4リットルを加え、水浴上30分間加熱還流抽出を行
う。抽出後、静置し、上澄液をろ過する。残留物にメタ
ノール4リットルを加え、上記の抽出の操作を繰返し行
い、ろ液を前記のろ過のろ液と合わせ、減圧下濃縮乾固
し、メタノールエキス150gを得る。 得られたメタノールエキス16gを水10mlに懸
濁した後、この懸濁液をポリアミド75gを充填したカ
ラムに吸着させ、水1リットルにて洗浄後、3%アンモ
ニアアルカリ性エタノール1リットルにて溶出する。溶
出液を減圧下濃縮乾固し、非アコニチン型アルカロイド
成分含有画分濃縮乾固物1.8gを得る。 [純度試験]実施例1の純度試験と同様の操作を行い、
橙色のスポットは認められなかった。
【0033】〔実施例9〕実施例8と同様の抽出操作
により、メタノールエキスを得る。そのメタノールエキ
ス4gを水10mlに懸濁した後、活性炭20gを充填
したカラムに吸着させる。次に、20%メタノール60
0mlにて洗浄後、3%アンモニアアルカリ性メタノー
ル600mlにて溶出する。溶出液を濃縮乾固し、非ア
コニチン型アルカロイド成分含有画分濃縮乾固物770
mgを得る。 [純度試験]実施例1の純度試験と同様の操作を行い、
橙色のスポットは認められなかった。
【0034】〔実施例10〕実施例8と同様の抽出操
作により、メタノールエキスを得る。そのメタノールエ
キス4gを1Nアンモニア水100mlに懸濁した後、
エーテル100mlにて5回洗浄した後、水層に10N
塩酸17mlを加え、n−ブタノール100mlにて2
回抽出し、抽出液を1N塩酸20mlにて5回洗浄後、
濃縮乾固し、非アコニチン型アルカロイド成分含有画分
濃縮乾固物421mgを得る。 [純度試験]実施例1の純度試験と同様の操作を行い、
橙色のスポットは認められなかった。
【0035】〔実施例11〕実施例8と同様の抽出操
作により、メタノールエキスを得る。そのメタノールエ
キス0.9gを水5mlに懸濁し、CM−セファデック
スC−25(Pharmacia Fine Chem
icals)45gを充填したカラムに吸着させる。次
に水450mlにて溶出した画分を濃縮乾固し、非アコ
ニチン型アルカロイド成分含有画分濃縮乾固物625m
gを得る。 [純度試験]実施例1の純度試験と同様の操作を行い、
橙色のスポットは認められなかった。
【0036】〔実施例12〕実施例8と同様の抽出操
作により、メタノールエキスを得る。そのメタノールエ
キス1gをメタノール1mlに懸濁し、アルミナ100
gを充填したカラムに吸着させる。次にクロロホルム・
メタノール混液(4:1)400mlにて洗浄後、クロ
ロホルム・メタノール・水混液(12:10:3)30
0mlにて溶出した画分を濃縮乾固し、非アコニチン型
アルカロイド成分含有画分濃縮乾固物62mgを得る。 [純度試験]実施例1の純度試験と同様の操作を行い、
橙色のスポットは認められなかった。
【0037】〔実施例13〕実施例8と同様の抽出操
作により、メタノールエキスを得る。そのメタノールエ
キス0.2gをメタノール0.5mlに溶解した後、シ
リカゲル20gを充填したカラムに吸着させる。次にク
ロロホルム・メタノール・アンモニア水混液(50:1
0:1)300mlにて洗浄後、クロロホルム・メタノ
ール・水混液(6:4:1)15mlにて溶出した画分
を濃縮乾固し、非アコニチン型アルカロイド成分含有画
分濃縮乾固物44mgを得る。 [純度試験]実施例1の純度試験と同様の操作を行い、
橙色のスポットは認められなかった。
【0038】〔実施例14〕実施例8と同様の抽出操
作により、メタノールエキスを得る。そのメタノールエ
キス0.38gを50%メタノール0.5mlに懸濁し
た後、トヨパールHW40F 70mlを充填したカラ
ムに吸着させる。次に50%メタノール45mlにて洗
浄後、50%メタノール120mlにて溶出した画分を
濃縮乾固し、非アコニチン型アルカロイド成分含有画分
濃縮乾固物230mgを得る。 [純度試験]実施例1の純度試験と同様の操作を行い、
橙色のスポットは認められなかった。
【0039】〔実施例15〕トリカブトの根をオートク
レーブにて110℃で40分間処理し、乾燥後粉砕す
る。得られ粉砕物100gに水1リットルを加え、約1
00℃で1.5時間加熱抽出する。得られた抽出液を室
温にて放冷した後、遠心分離し、上清をポリアミド15
0gを充填したカラムに吸着させ、水2リットルにて洗
浄後、3%アンモニアアルカリ性エタノール2リットル
にて溶出する。溶出液を減圧下濃縮乾固し、非アコニチ
ン型アルカロイド成分含有画分濃縮乾固物1.5gを得
る。 [純度試験]実施例1の純度試験と同様の操作を行い、
橙色のスポットは認められなかった。
【0040】〔実施例16〕トリカブトの根をオートク
レーブにて110℃で40分間処理し、乾燥後粉砕す
る。得られた粉砕物100gに水1リットルを加え、約
100℃で1.5時間加熱抽出する。抽出液を室温にて
放冷した後、遠心分離し、上清を活性炭150gを充填
したカラムに吸着させる。次に、20%メタノール5リ
ットルにて洗浄後、3%アンモニアアルカリ性メタノー
ル4.5リットルにて溶出する。溶出液を濃縮乾固し、
非アコニチン型アルカロイド成分含有画分濃縮乾固物
2.8gを得る。 [純度試験]実施例1の純度試験と同様の操作を行い、
橙色のスポットは認められなかった。
【0041】〔実施例17〕 トリカブトの根をオートクレーブにて110℃で4
0分間処理し、乾燥後粉砕する。得られた粉砕物100
gに水1リットルを加え、約100℃で1.5時間加熱
抽出する。抽出液を室温にて放冷した後、遠心分離し、
上清を減圧下濃縮乾固し、水エキスを得る。 水エキス4gを1Nアンモニア水100mlに懸濁
した後、エーテル100mlにて5回洗浄した後、水層
に10N塩酸17mlを加え、n−ブタノール100m
lにて2回抽出し、抽出液を1N塩酸20mlにて5回
洗浄後、濃縮乾固し、非アコニチン型アルカロイド成分
含有画分濃縮乾固物200mgを得る。 [純度試験]実施例1の純度試験と同様の操作を行い、
橙色のスポットは認められなかった。
【0042】〔実施例18〕トリカブトの根をオートク
レーブにて110℃で40分間処理し、乾燥後粉砕す
る。得られた粉砕物100gに水1リットルを加え、約
100℃で1.5時間加熱抽出する。抽出液を室温にて
放冷した後、遠心分離し、上清を水にて1リットルに調
製し、その100mlをCM−セファデックスC−25
(Pharmacia Fine Chemical
s)80gを充填したカラムに吸着させる。次に水80
0mlにて溶出した画分を濃縮乾固し、非アコニチン型
アルカロイド成分含有画分濃縮乾固物800mgを得
る。 [純度試験]実施例1の純度試験と同様の操作を行い、
橙色のスポットは認められなかった。
【0043】〔実施例19〕実施例17のと同様の抽
出操作により、水エキスを得る。その水エキス1gをメ
タノール 1mlに懸濁し、アルミナ100gを充填し
たカラムに吸着させる。次にクロロホルム・メタノール
混液(4:1)400mlにて洗浄後、クロロホルム・
メタノール・水混液(12:10:3)300mlにて
溶出した画分を濃縮乾固し、非アコニチン型アルカロイ
ド成分含有画分濃縮乾固物25mgを得る。 [純度試験]実施例1の純度試験と同様の操作を行い、
橙色のスポットは認められなかった。
【0044】〔実施例20〕実施例17のと同様の抽
出操作により、水エキスを得る。その水エキス0.2g
をメタノール0.5mlに懸濁した後、シリカゲル20
gを充填したカラムに吸着させる。次にクロロホルム・
メタノール・アンモニア水混液(50:10:1)30
0mlにて洗浄後、クロロホルム・メタノール・水混液
(6:4:1)150mlにて溶出した画分を濃縮乾固
し、非アコニチン型アルカロイド成分含有画分濃縮乾固
物19mgを得る。 [純度試験]実施例1の純度試験と同様の操作を行い、
橙色のスポットは認められなかった。
【0045】〔実施例21〕実施例17と同様の抽出
操作により、水エキスを得る。その水エキス0.4gを
50%メタノール0.5mlに懸濁した後、トヨパール
HW40F70mlを充填したカラムに吸着させる。次
に50%メタノール45mlにて洗浄後、50%メタノ
ール120mlにて溶出した画分を濃縮乾固し、非アコ
ニチン型アルカロイド成分含有画分濃縮乾固物100m
gを得る。 [純度試験]実施例1の純度試験と同様の操作を行い、
橙色のスポットは認められなかった。
【0046】〔実施例22〕トリカブトの根を細切した
もの100gに水1リットルを加え、約100℃で1.
5時間加熱抽出する。抽出液を室温にて放冷した後、遠
心分離し、上清をポリアミド150gを充填したカラム
に吸着させ、水2リットルにて洗浄後、3%アンモニア
アルカリ性エタノール2リットルにて溶出する。溶出液
を減圧下濃縮乾固し、非アコニチン型アルカロイド成分
含有画分濃縮乾固物1.6gを得る。 [純度試験]実施例1の純度試験と同様の操作を行い、
橙色のスポットは認められなかった。
【0047】〔実施例23〕 トリカブトの根を細切したもの100gに水1リットルを加
え、約100℃で1.5時間加熱抽出する。抽出液を室温にて
放冷した後、遠心分離し、上清を活性炭150gを充填した
カラムに吸着させる。次に、20%メタノール5リットルに
て洗浄後、3%アンモニアアルカリ性メタノール4.5リッ
トルにて溶出する。溶出液を濃縮乾固し、非アコニチン
型アルカロイド成分含有画分濃縮乾固物2.9gを得る。 [純度試験] 実施例1の純度試験と同様の操作を行い、橙色のスポッ
トは認められなかった。
【0048】〔実施例24〕 トリカブトの根を細切したもの100gに水1リッ
トルを加え、約100℃で1.5時間加熱抽出する。抽
出液を室温にて放冷した後、遠心分離し、上清を減圧下
濃縮乾固し、水エキスを得る。 水エキス4gを1Nアンモニア水100mlに懸濁
した後、エーテル100mlにて5回洗浄した後、水層
に10N塩酸17mlを加え、n−ブタノール100m
lにて2回抽出し、抽出液を1N塩酸20mlにて5回
洗浄後、濃縮乾固し、非アコニチン型アルカロイド成分
含有画分濃縮乾固物197mgを得る。 [純度試験]実施例1の純度試験と同様の操作を行い、
橙色のスポットは認められなかった。
【0049】〔実施例25〕トリカブトの根を細切した
もの100gに水1リットルを加え、約100℃で1.
5時間加熱抽出する。抽出液を室温にて放冷した後、遠
心分離し、上清をCM−セファデックスC−25(Ph
armacia Fine Chemicals)80
gを充填したカラムに吸着させる。次に水800mlに
て溶出した画分を濃縮乾固し、非アコニチン型アルカロ
イド成分含有画分濃縮乾固物795mgを得る。 [純度試験]実施例1の純度試験と同様の操作を行い、
橙色のスポットは認められなかった。
【0050】〔実施例26〕実施例24と同様の抽出
操作により、水エキスを得る。その水エキス1gをメタ
ノール1mlに懸濁し、アルミナ100gを充填したカ
ラムに吸着させる。次にクロロホルム・メタノール混液
(4:1)400mlにて洗浄後、クロロホルム・メタ
ノール・水混液(12:10:3)300mlにて溶出
した画分を濃縮乾固し、非アコニチン型アルカロイド成
分含有画分濃縮乾固物25mgを得る。 [純度試験]実施例1の純度試験と同様の操作を行い、
橙色のスポットは認められなかった。
【0051】〔実施例27〕 実施例24と同様の抽出操作により、水エキスを得
る。その水エキス0.2gをメタノール0.5mlに懸濁した
後、シリカゲル20gを充填したカラムに吸着させる。次
にクロロホルム・メタノール・アンモニア水溶液(50:1
0:1)300mlにて洗浄後、クロロホルム・メタノール・水
混液(6:4:1)150mlにて溶出した画分を濃縮乾固し、非
アコニチン型アルカロイド成分含有画分濃縮乾固物20mg
を得る。 [純度試験] 実施例1の純度試験と同様の操作を行い、橙色のスポッ
トは認められなかった。
【0052】〔実施例28〕実施例24と同様の抽出
操作により、水エキスを得る。その水エキス0.4gを
50%メタノール0.5mlに懸濁した後、トヨパール
HW40F70mlを充填したカラムに吸着させる。次
に50%メタノール45mlにて洗浄後、50%メタノ
ール120mlにて溶出した画分を濃縮乾固し、非アコ
ニチン型アルカロイド成分含有画分濃縮乾固物105m
gを得る。 [純度試験]実施例1の純度試験と同様の操作を行い、
橙色のスポットは認められなかった。
【0053】以下に、本発明に係る湿潤剤に用いられる
トリカブトの根の非アコニチン型アルカロイド成分含有
画分の吸湿性及び保水性並びに、急性毒性及び安全性に
ついての実験例を示す。
【0054】
【実験例】
〔実験例1〕(吸湿性〕 試料約1gを精密に量り(a)、温度24.5℃、相対
湿度75%の恒温・恒湿器に入れ、経時的に重量を測定
し(b)、下記の式に基づき、吸湿率(%)を求めた。 吸湿率 (%) =((b)−(a))×100/
(a) 結果を表3に示した。表3の結果から見られるように、
本発明の湿潤剤で用いるトリカブトの根の非アコニチン
型アルカロイド成分含有画分は、高湿度環境においてグ
リセリンよりも吸湿性が著しく低いことが認められた。
【0055】
【表3】
【0056】試料(1):グリセリン 試料(2)〜(13)は、各実施例で得られた非アコニ
チン型アルカロイド成分含有画分濃縮乾固物である。 試料(2):実施例1, 試料(3):実施例2,
試料(4):実施例3,試料(5):実施例8,
試料(6):実施例9, 試料(7):実施例10,
試料(8):実施例15, 試料(9):実施例16,
試料(10):実施例17,試料(11):実施例2
2,試料(12):実施例23,試料(13):実施例
24
【0057】〔実験例2〕(保水性) この実験においては、Std:ddY系雄性マウス(2
5〜30g)を1群7匹として使用した。脱毛クリーム
にてマウスの背部を除毛し、翌日背部皮膚を直径2cm
の大きさに剥離し、その重量を測定した。剥離した皮膚
に試料をそのまま塗布し、直ちにその重量を測定した後
(c)、温度24.5℃、相対湿度31%(CaCl
・6HO)のデシケーターに入れ、経時的に重量を測
定し(d)、下記の式に基づき、皮膚の水分の減少率
(%)を求めた。 皮膚の水分の減少率(%)=((c)−(d))×10
0/(c) 結果を表4に示した。表4の結果から見られるように、
本発明の湿潤剤で用いるトリカブトの根の非アコニチン
型アルカロイド成分含有画分は、低湿度の環境において
グリセリンに比し皮膚の水分の減少率が著しく低く、皮
膚に対する保水性が著しく良好であることが認められ
た。
【0058】
【表4】
【0059】試料(1):グリセリン 試料(2)〜(13)は、各実施例で得られた非アコニ
チン型アルカロイド成分含有画分濃縮乾固物である。 試料(2):実施例1, 試料(3):実施例2,
試料(4):実施例3,試料(5):実施例8,
試料(6):実施例9, 試料(7):実施例1
0,試料(8):実施例15, 試料(9):実施例1
6, 試料(10):実施例17,試料(11):実
施例22,試料(12):実施例23, 試料(1
3):実施例24
【0060】〔実験例3〕(急性毒性) この実験においては、Std:ddY系雄性マウス(2
0〜25g)を使用し、各実施例で得られたトリカブト
の根の非アコニチン型アルカロイド成分含有画分濃縮乾
固物3gを水10mlに懸濁し、このトリカブトの根の
非アコニチン型アルカロイド成分含有画分濃縮乾固物の
水懸濁液を10ml/kgの用量で被検動物に経口投与
し、投与後72時間の致死数を求めた。その結果を表5
に示す。表5に示すように、本発明の保湿剤で用いるト
リカブトの根の非アコニチン型アルカロイド成分含有画
分は、その濃縮乾固物として3g/kgの経口投与で死
亡例は認められず、低毒性であることが認められた。
【0061】
【表5】
【0062】〔実験例4〕 (安全性) 試験方法は24時間人体前腕クローズドバッチテストを
用いた。被試験者は成人男子3名、成人女子1名であ
る。判定基準は下記の基準に従った。試料は、実施例1
で得られた非アコニチン型アルカロイド成分含有画分濃
縮乾固物を用い、後記応用例3に従って調製したものを
用いた。 ++:強紅斑 ± :微かな紅斑 + :紅斑 − :陰性 結果を表6に示す。表6に示すように、この試料溶液に
は皮膚刺激性、アレルギー性は全く認められず、皮膚に
対する安全性は極めて高いことが認められた。また、被
検者において、試験中、副作用は特に認められなかっ
た。
【0063】
【表6】
【0064】以下に本発明に係る湿潤剤を用いた応用例
を示す。
【応用例】 〔応用例1〕洗顔クリーム 処方: ステアリン酸 13 g パルミチン酸 12 g ラウリン酸 6 g ミリスチン酸 10 g オレイルアルコール 2 g 精製ラノリン 1 g グリセリン 15 g 水酸化カリウム 5 g 実施例1で得られた非アコニチン型アルカロイド 0.5g 成分含有画分濃縮乾固物精製水 35.5g 精製水に水酸化カリウムを加え加熱し、グリセリンを添
加した後、70℃に調整する。これに上記処方の他の成
分を混合し、加熱融解したものを徐々に加え、約70℃
に保つ。十分かき混ぜながら約25℃まで冷却する。
【0065】 〔応用例2〕化粧水 処方: ポリオキシエチレンソルビタンモノラウリン酸エステル(20E.0.) 1.5g ポリオキシエチレンラウリルエーテル(20E.0.) 0.5g グリセリン 6 g プロピレングリコール 4 g オレイルアルコール 0.1g エタノール 10 g 実施例1で得られた非アコニチン型アルカロイド 0.1g 成分含有画分濃縮乾固物精製水 77.4g 精製水にグリセリン、プロピレングリコールを加え、よ
くかき混ぜて溶解する。これに上記処方の他の成分を加
え、よくかき混ぜる。
【0066】 〔応用例3〕エモリエントクリーム 処方: ステアリン酸 2g ステアリルアルコール 7g スクワラン 5g モノステアリン酸グリセリン 2g プロピレングリコール 10g 実施例1で得られた非アコニチン型アルカロイド 1g 成分含有画分濃縮乾固物精製水 71g 精製水にプロピレングリコールを加え加熱して70℃に
し、これに上記処方の他の成分を混合し、加熱融解し、
70℃としたものを加え、よくかき混ぜた後、冷却す
る。
【0067】 〔応用例4〕エモリエントローション 処方: ステアリン酸 0.2g エタノール 1.5g ワセリン 2 g ラノリンアルコール 2 g 流動パラフィン 8 g ポリオキシエチレンモノオレイン酸エステル(10E.0.) 2 g グリセリン 2 g プロピレングリコール 3 g 実施例1で得られた非アコニチン型アルカロイド 0.1g 成分含有画分濃縮乾固物 トリエタノールアミン 0.8g精製水 77.5g 精製水にプロピレングリコール、グリセリン、トリエタ
ノールアミンを加え、加熱混合し、これに上記処方の他
の成分を加熱混合し、70℃としたものを加え、よくか
き混ぜた後、30℃まで冷却する。
【0068】 〔応用例5〕歯磨 処方: 炭酸カルシウム 35 g ソルビット 20 g カルボキシメチルセルロースナトリウム 1 g ラウリル硫酸ナトリウム 1.5 g サッカリン 0.1 g パラオキシ安息香酸エチル 0.01g 実施例1で得られた非アコニチン型アルカロイド 0.5 g 成分含有画分濃縮乾固物精製水 41.39g 精製水にソルビット、サッカリン、パラオキシ安息香酸
エチル、実施例1で得られた非アコニチン型アルカロイ
ド成分含有画分濃縮乾固物を加え、よくかき混ぜた後、
炭酸カルシウム及びラウリル硫酸ナトリウムを加え、よ
くかき混ぜ、次に脱泡混合する。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トリカブトの根のエキスを含む湿潤剤の
    製造方法であって、トリカブトの根を水又はアルコール
    で抽出処理し、得られた水エキス又はアルコールエキス
    、溶出液および/または洗浄液として水を含む溶媒を
    用いて固相−液相間又は液相−液相間の物質分配による
    分離操作により処理し、アコニチン型アルカロイド成分
    を除去してなる、前記方法。
  2. 【請求項2】 分離操作をポリアミド、活性炭、活性シ
    リカゲル、活性アルミナ及びデキストランの橋かけ重合
    からなる群から選択される担体を用いて行うことを特
    徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 アコニチン型アルカロイド成分を実質的
    に含まない湿潤剤であって、請求項1又は2に記載の方
    法によって製造されることを特徴とする、前記湿潤剤。
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