JP3479337B2 - γ−ドデカラクトンの製造方法 - Google Patents

γ−ドデカラクトンの製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、微生物を利用したγ−
ドデカラクトンの製造方法に関する。更に詳しくは、オ
レイン酸に所定の乳酸菌を作用させて、10−ヒドロキ
システアリン酸を得るとともに、全ての工程において微
生物を用いることにより、食品等の香料として人が摂取
するものに用いられた場合でも安全なγ−ドデカラクト
ンを効率よく製造することが可能なγ−ドデカラクトン
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】γ−ドデカラクトンは、ピーチ様の香気
を有する香料化合物であり、従来から香料組成物の調合
成分に用いられている。また、昆虫等の誘因剤又は忌避
剤、消臭剤、医薬品等の中間体にも用いられ得る。γ−
ドデカラクトンは、果実など天然物に含有されるが、天
然物には微量しか含有されないため、γ−ドデカラクト
ンのみを天然物から濃縮分離することは困難である。γ
−ドデカラクトン(I)の構造式を以下に示す。
【0003】
【化1】
【0004】そこで、微生物を利用した発酵法により、
γ−ドデカラクトン等のラクトンを得ることが試みられ
ている。ヒマシ油中のリシノール酸は、β−酸化能を有
する微生物の作用により、γ−ヒドロキシデカン酸に分
解する(オクイら、J. Biochem., 54, 1963)。ここで、
γ−ヒドロキシデカン酸は、容易に脱水反応をして、γ
−デカラクトンを生成する。また、特開昭59−820
90号公報は、カスターオイルに微生物を作用させて
加水分解して、リシノール酸を主成分とする混合物とし
て、この混合物中のリシノール酸にβ−酸化能を有する
微生物を更に作用させ、γ−ヒドロキシデカン酸を生成
して、次いで、このγ−ヒドロキシデカン酸を、ラクト
ン化して、γ−デカラクトンとすることが記載されてい
【0005】また、特開平3−198787号公報
は、10−ヒドロキシステアリン酸にβ−酸化能を有す
る微生物を作用させてγ−ドデカラクトンを製造する方
記載されている。しかし、この文献は、10−ヒ
ドロキシステアリン酸、オレイン酸より人工的に合成
することで得ることが記載されいるにすぎず、乳酸菌
の微生物により、10−ヒドロキシステアリン酸を得
ことは具体的には記載されていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述の公報におけるよ
うに、10−ヒドロキシステアリン酸等を化学的に合成
する工程と、その次の微生物を培養する発酵工程とが、
混在することはγ−ドデカラクトン製造システムとして
好ましくないという問題がある。また、γ−ドデカラク
トンは、香料として食品等に添加する用途の場合、食品
としての安全性を考慮すると、化学合成工程は、高度の
品質管理が必要となり、システムが複雑となるという問
題がある。
【0007】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明によれ
ば、10−ヒドロキシステアリン酸を、微生物(所定の
乳酸菌)の培養で、即ち、発酵で得ることとした。即
ち、本発明によれば、オレイン酸に、炭素−炭素二重結
合に係る炭素をヒドロキシル化する能力を有する第1微
生物を作用させて、10−ヒドロキシステアリン酸を得
る第1工程と、得られた前記10−ヒドロキシステアリ
ン酸にβ−酸化能を有する第2微生物を作用させてγ−
ドデカラクトンを得る第2工程とを有するγ−ドデカラ
クトンの製造方法であって、前記第1微生物が、ラクト
バシルス(Lactobacillus)属、ロイコノ
ストック(Leuconostoc)属、又はペディオ
コッカス(Pediococcus)属に属する乳酸菌
であることを特徴とするγ−ドデカラクトンの製造方法
が提供される。本発明において、ラクトバシルス(La
ctobacillus)属に属する乳酸菌が、Lac
tobacillusbrevis、Lactobac
illusdelbruechii、Lactobac
illusplantarum、Lactobacil
lussanfrancisco、Lactobaci
llusbulgaricus、又はLactobac
illuscaseiであることが好ましい。また、前
記ロイコノストック(Leuconostoc)属に属
する乳酸菌が、Leuconostocmesente
roidesであることが好ましい。また、前記ペディ
オコッカス(Pediococcus)属に属する乳酸
菌が、Pediococcuspentosaceus
であることが好ましい。
【0008】また、前記第2微生物が、サッカロミセス
(Saccharomyces)属、ピキア(Pichia)属、ハンゼヌラ(Ha
nsenula)属、又はカンディダ(Candida)属に属すること
が好ましい。また前記第1工程と前記第2工程とで、
同一の反応容器を用いることが好ましい更に、得られ
る前記γ−ドデカラクトンが、香料として食品等に添加
されて用いられるものであることが好ましい。本発明に
よれば、上記のいずれかに記載のγ−ドデカラクトンの
製造方法における前記第2工程で得られたγ−ドデカラ
クトンを含有する溶液に、エタノールを含有する溶液を
添加し、次いで、蒸留することを特徴とするγ−ドデカ
ラクトンを含有する液体組成物の製造方法が提供され
る。本発明において、前記エタノールを含有する溶液
が、アルコール飲料を製造するために醸造した醸造液で
あることが好ましい。 また、前記醸造液が、ウィスキ
ー、ビール、ワイン、日本酒又は焼酎を製造する中間工
程で得られた発酵液であることが好ましい。
【0009】
【作用】本発明のγ−ドデカラクトンの製造方法におけ
る第1工程では、以下に示すように、オレイン酸(I
I)を上述の乳酸菌により、10−ヒドロキシステアリ
ン酸(III)に変換する。また、この反応は、一段階
で行われるとは限られない。上述の乳酸菌を、オレイン
酸を含む培地に培養すると、これらの微生物はオレイン
酸を消費し、10−ヒドロキシステアリン酸を生成す
る。これらの微生物は、例えば、オレイン酸及び界面活
性剤を含有する緩衝液で培養することができる。
【0010】
【化2】
【0011】この第1工程に用いられる微生物は、上述
乳酸菌である。これらの乳酸菌は、炭素−炭素二重結
合に係る炭素をヒドロキシル化する能力を有するが、こ
こで、「炭素−炭素二重結合に係る炭素をヒドロキシル
化する能力を有する」とは、「以下に示す化合物(I
V)における炭素−炭素二重結合の一方の炭素をヒドロ
キシル化して化合物(V)とする能力を有する。」こと
をいう。
【0012】
【化3】 上記式中、R1及びR2は、同一又は異なって、炭化水
素基を意味する。)「炭素−炭素二重結合に係る炭素を
ヒドロキシル化する能力を有する第1微生物(上述の乳
酸菌)」が、オレイン酸(II)をヒドロキシル化し
て、10−ヒドロキシステアリン酸(III)を生成す
る能力を有することが好ましい。
【0013】本発明で用いられる上述の乳酸菌は、例え
ば、日本シーベルヘグナー社等より市販されている。
述の乳酸菌は、例えば、培養液1mlあたり1×106
個〜1×1010個含有される。
【0014】培地は、リン酸緩衝液等の緩衝液が好まし
く、pHが6〜8の緩衝液が好適に用いられる。培養方
法は一般微生物の培養方法に準じて行われるが、通常は
液体培地により静置培養法が有利である。培養液は、食
品用シリコーン等の界面活性剤が含有することが好まし
い。これにより、水溶液である液体培地にオレイン酸を
分散させることができる。培地には、必要に応じて、硫
酸アンモニウム、硝酸アンモニウム、リン酸水素二アン
モニウムの無機の窒素源が添加されていてもよい。ま
た、金属塩としては、Na、K、Mg、Ca、Zn、F
eなどの硫酸塩、硝酸塩、塩化物、炭酸塩、燐酸塩など
の無機塩が必要に応じて添加される。
【0015】 培養条件としては嫌気的条件下に培養す
ることが一般的に有利である。培養温度は約20〜40
℃が好ましく、28〜37℃が更に好ましい。培養期間
は培地の組成、温度条件に応じて適宜設定されるが、例
えば、12〜120時間である。この第1工程は、例え
ば、滅菌することで終了させることができる。また、第
1工程の培地に、窒素源等の成分を適宜添加して滅菌し
てから、第2工程に用いる微生物を添加し、第2工程の
培養を開始することができる。これにより、第1工程と
第2工程とを同一容器で連続的に行うことができる。ま
たは、第1工程の後に、10−ヒドロキシステアリン酸
を抽出して、その10−ヒドロキシステアリン酸を新た
な培地に添加して、第2工程を開始してもよい。
【0016】 本発明の第2工程では、10−ヒドロキ
システアリン酸を、β−酸化能を有する微生物により、
γ−ドデカラクトンに変換する。β−酸化能を有する微
生物は、上述の10−ヒドロキシステアリン酸(II
I)をγ−ヒドロキシドデカ酸(IV)に分解し、γ−
ヒドロキシドデカン酸(IV)は容易にラクトン化をし
てγ−ドデカラクトン(I)に変換される。
【0017】β−酸化能を有する微生物としては、例え
ば、サッカロミセス(Saccharomyces)属、ピキア(Pichi
a)属、ハンゼヌラ(Hansenula)属、又はカンディダ(Cand
ida)属に属する酵母を挙げることができる。例えば、サ
ッカロミセス属に属する市販のパン酵母、Saccharomyce
s cereviciae、Saccharomyces carsbergensis、Sacch
aromyces chevalieri等を用いることができる。更に、
Pichia farinosa、Candida utilis、Hansenula anom
ala等の公知分譲菌を例示することができる。また、中
越酵母社、オリエンタル酵母社、Lallemand社、Littora
le社等が販売する、プレス状酵母又は乾燥酵母を用いる
ことができる。第2工程の培地として、例えば、pHが
4〜8の緩衝液が好適に用いられる。培養方法は一般微
生物の培養方法に準じて行われるが、通常は液体培地に
より好気的培養法が有利である。
【0018】培地には、栄養源として、酵母エキス、ポ
リペプトン、肉汁、モルトエキス、イーストエキス等を
少なくとも一種、加えることが好ましい。例えば、酵母
エキスは、OXOID社、DIFCO社、オリエンタル酵母、アサ
ヒビールが、試薬として又は工業用として、販売してい
るものを用いることができる。培地には、必要に応じ
て、硫酸アンモニウム、硝酸アンモニウム、リン酸水素
二アンモニウムの無機の窒素源が用いられる。また、金
属塩としては、Na、K、Mg、Ca、Zn、Feなど
の硫酸塩、硝酸塩、塩化物、炭酸塩、燐酸塩などの無機
塩が必要に応じて添加されてもよい。
【0019】 培養条件としては好気的条件下に培養す
ることが一般的に有利である。培養スケールが大きくな
ると、例えば、通気攪拌することが好ましい。培養温度
は約20〜35℃が好ましく、25〜32℃が更に好ま
しい。培養期間は培地の組成、温度条件に応じて適宜設
定されるが、例えば、2〜72時間である。振とう、又
は攪拌条件下で培養する。また、培養液には、必要に応
じて、食品用シリコーン等の界面活性剤を添加し、10
−ヒドロキシステアリン酸を水溶液である液体培地に分
散させることが好ましい。
【0020】培養液よりγ−ドデカラクトンを単離採取
するには通常の微生物の培養物より、物質を単離する方
法が適用される。培養液中及び菌体が目的物を含有する
ので、遠心分離又は濾過により菌体を分離した後、濾過
液及び菌体から有効物質を抽出する。即ち、適当な溶剤
に対する溶解性及び溶解度の差、種々の吸着剤に対する
吸着親和性の差、2種の液相間における分配の差などを
利用する一般の化合物の製造に用いられる手段によっ
て、分離、採取、精製される。γ−ドデカラクトンは、
有機溶媒に溶解し、また、沸点が比較的に高いので、極
性又は無極性の有機溶媒で抽出し、この有機溶媒を留去
することができる。これらの方法は必要に応じて単独に
用いられ、又は任意の順序に組合せ、また反復し適用で
きる。
【0021】また、本発明では、γ−ドデカラクトンが
生成した培養液に、エタノールを含有する溶液を添加
し、次いで、蒸留してもよい。蒸留は、必要に応じて、
減圧下で行う。エタノールを含有する溶液は、例えば、
アルコール飲料を製造するために醸造した醸造液、エタ
ノールを含有する水溶液等が挙げられる。この醸造液
は、ウィスキー、ビール、ワイン、日本酒、焼酎等を製
造する中間工程で得られた発酵液を用いることができ
る。エタノールを含有する溶液において、エタノールの
含有量は、特に制限はないが、例えば、1〜60%含有
してもよく、2〜45%含有してもよい。しかし、エタ
ノールそのものを添加することを妨げるものではない。
【0022】
【実施例】実施例1 500mlの坂口フラスコに、オレイン酸(0.5g)
と、界面活性剤である商品名Tween80(10m
g)とを含有するように、リン酸緩衝液(50ml)を
加えた。この緩衝液を120℃で20分間保持して、滅
菌した。次いで、緩衝液1mlあたり、乳酸菌(Lac
tobacillusbrevis)(日本シーベルヘ
グナー社)が1×10個になるように、Lactob
acillusbrevisを接種し、30℃で48時
間保持して、10−ヒドロキシステアリン酸を生産し
た。DIFCO社の酵母エキス(0.5g)と、ポリペ
プトン1gとをこの緩衝液に添加し、この緩衝液を12
0℃で20分間保持して、滅菌した。次いで、中越酵母
社製のプレス状酵母、Saccharomycesce
reviciae(0.5g)を緩衝液に添加した。1
80rpmで振とうしながら、30℃で48時間培養し
た。
【0023】次にこの培養液中のγ−ドデカラクトンの
濃度を測定した。この培養液の一部に、エーテルとペン
テンとの混合液(1:1)を加え、油層を抽出した。次
いで、水酸化ナトリウム水溶液を加えて、未反応のオレ
イン酸等を水相に溶解させ、油層を抽出した。この抽出
した油層をガスクロマトグラフィーで分析すると、培養
液は185ppmのγ−ドデカラクトンを含有した。油
層の溶媒を減圧下で留去して、残渣を適当な溶媒に溶解
し、再結晶することで、高純度のγ−ドデカラクトンが
得られた。また、培養液に更に濃度95%のエタノール
水溶液(5ml)を加え、40〜60℃で蒸留し、γ−
ドデカラクトンの濃度が500〜1000ppmのエタ
ノール水溶液が得られた。このエタノール水溶液のエタ
ノール濃度は、10〜25%であった。
【0024】実施例2 Lactobacillus brevisの代わりに、乳酸菌としてLacto
bacillus delbruechiiを用いた。他の実験条件は、実
施例1と同一とした。培養液のγ−ドデカラクトンの濃
度は181ppmであり、蒸留の後のγ−ドデカラクト
ンの濃度は373ppmであった。
【0025】実施例3 Lactobacillus brevisの代わりに、乳酸菌としてLacto
bacillus plantarumを用いた。他の実験条件は、実施
例1と同一とした。培養液のγ−ドデカラクトンの濃度
は196ppmであり、蒸留の後のγ−ドデカラクトン
の濃度は412ppmであった。
【0026】実施例4 Lactobacillus brevisの代わりに、乳酸菌としてLacto
bacillus sanfranciscoを用いた。他の実験条件は、実
施例1と同一とした。培養液のγ−ドデカラクトンの濃
度は92ppmであり、蒸留の後のγ−ドデカラクトン
の濃度は270ppmであった。
【0027】実施例5 Lactobacillus brevisの代わりに、乳酸菌としてLacto
bacillus bulgaricusを用いた。他の実験条件は、実施
例1と同一とした。培養液のγ−ドデカラクトンの濃度
は180ppmであり、蒸留の後のγ−ドデカラクトン
の濃度は383ppmであった。
【0028】
【0029】実施例6〜9 Lactobacillusbrevisの代わりに、
Lactobacilluscasei(実施例6)、
Leuconostocmesenteroides
(実施例7)、又はPediococcuspento
saceus(実施例8)を用いて、実施例1と同一の
条件で、10−ヒドロキシステアリン酸を生産した。い
ずれの場合でも、γ−ドデカラクトンを生成するのに十
分な量の10−ヒドロキシステアリン酸が培養液に生成
していることをガスクロマトグラフィーで確認した。
【0030】
【発明の効果】本発明では、10−ヒドロキシステアリ
酸を、微生物の培養により簡易に得ることができるの
で、γ−ドデカラクトンをより容易に製造することがで
きる。また、第1工程及び第2工程がいずれも微生物の
培養なので、同一容器で連続的に操業することが容易と
なる。更に、本発明の第1工程では、オレイン酸、乳酸
菌等の天然物のみを用いても、10−ヒドロキシステア
リン酸を得ることができ、また、第2工程では、パン酵
母等の微生物、栄養源等として天然物のみを用いること
ができるので、γ−ドデカラクトンの液体組成物を食品
等の人が摂取するものにも安全に用いることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI (C12P 17/04 C12R 1:01 C12R 1:245) 1:865 (C12P 17/04 C12R 1:25) (C12P 17/04 C12R 1:01) (C12P 17/04 C12R 1:865) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C12P 17/00 - 17/18 BIOSIS/WPI(DIALOG)

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 オレイン酸に、炭素−炭素二重結合に係
    る炭素をヒドロキシル化する能力を有する第1微生物を
    作用させて、10−ヒドロキシステアリン酸を得る第1
    工程と、得られた前記10−ヒドロキシステアリン酸
    β−酸化能を有する第2微生物を作用させてγ−ドデカ
    ラクトンを得る第2工程とを有するγ−ドデカラクトン
    の製造方法であって、 前記第1微生物が、ラクトバシルス(Lactobac
    illus)属、ロイコノストック(Leuconos
    toc)属、又はペディオコッカス(Pediococ
    cus)属に属する乳酸菌であることを特徴とするγ−
    ドデカラクトンの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記ラクトバシルス(Lactobac
    illus)属に属する乳酸菌が、Lactobaci
    llusbrevis、Lactobacillusd
    elbruechii、Lactobacillusp
    lantarum、Lactobacillussan
    francisco、Lactobacillusbu
    lgaricus、又はLactobacillusc
    aseiであることを特徴とする請求項1に記載のγ−
    ドデカラクトンの製造方法。
  3. 【請求項3】 前記ロイコノストック(Leucono
    stoc)属に属する乳酸菌が、Leuconosto
    cmesenteroidesであることを特徴とする
    請求項1に記載のγ−ドデカラクトンの製造方法。
  4. 【請求項4】 前記ペディオコッカス(Pedioco
    ccus)属に属する乳酸菌が、Pediococcu
    spentosaceusであることを特徴とする請求
    項1に記載のγ−ドデカラクトンの製造方法。
  5. 【請求項5】 前記第2微生物が、サッカロミセス(S
    accharomyces)属、ピキア(Pichi
    a)属、ハンゼヌラ(Hansenula)属、又はカ
    ンディダ(Candida)属に属することを特徴とす
    る請求項1〜4のいずれかに記載のγ−ドデカラクトン
    の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記第1工程と前記第2工程とで、同一
    の反応容器を用いることを特徴とする請求項1〜5のい
    ずれかに記載のγ−ドデカラクトンの製造方法。
  7. 【請求項7】 得られる前記γ−ドデカラクトンが、香
    料として食品等に添加されて用いられるものである請求
    項1〜6のいずれかに記載のγ−ドデカラクトンの製造
    方法。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7のいずれかに記載のγ−ド
    デカラクトンの製造方法における前記第2工程で得られ
    たγ−ドデカラクトンを含有する溶液に、エタノールを
    含有する溶液を添加し、次いで、蒸留することを特徴と
    するγ−ドデカラクトンを含有する液体組成物の製造方
    法。
  9. 【請求項9】 前記エタノールを含有する溶液が、アル
    コール飲料を製造するために醸造した醸造液である請求
    項8に記載の液体組成物の製造方法。
  10. 【請求項10】 前記醸造液が、ウィスキー、ビール、
    ワイン、日本酒又は焼酎を製造する中間工程で得られた
    発酵液である請求項9に記載の液体組成物の製造方法。
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Gastroenterology,Vol.62,No.3(1972),p.430−435

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