JP3478819B1 - 光走査装置及びそれを用いた画像形成装置 - Google Patents
光走査装置及びそれを用いた画像形成装置Info
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Abstract
く抑え、画像濃度の均一性を補償した光走査装置を提供
する。 【解決手段】 本発明によれば、光源の波長が500n
m以下で且つプラスチックレンズを少なくとも1枚備え
た走査光学系において、プラスチックレンズの肉厚差に
制限を加える。
Description
ー、デジタル複写機、マルチファンクションプリンタ等
の画像形成装置に使用される光走査装置に関する。
光源からの光ビームをポリゴンミラーによって偏向し、
結像レンズ系によって被走査面上に光スポットとして結
像させるようになっている。
され、レーザー光源から射出された発散光は、コリメー
タレンズにより略平行な光ビームに変換され、アパーチ
ャーにより光ビームの外形が制限される。外形が制限さ
れた光ビームは、定角速度で回転するポリゴンミラーに
より偏向されて結象レンズ系に入射する。結像レンズ系
は定角速度で偏向された光ビームを所定の間隔で配置さ
れた被走査面上に等距離速度で走査させるfθ特性を有
し、全走査域にわたって微小な光スポットを形成するよ
うに像面湾曲が良好に補正されることが必要とされてい
る。
差や回転軸の振動等を有するため、多くの結像レンズ系
には主走査方向と垂直な方向つまり副走査方向の走査位
置のずれを補正するための倒れ補正機能が与えられてい
る。このため、結像レンズ系は主走査方向と副走査方向
とで異なる結像特性を有するアナモフィクレンズ系とさ
れている。
ーリック面とシリンドリカル面を有するように加工さ
れ、この種のガラスレンズには反射防止膜が蒸着等によ
り施されている。一方、ガラスレンズの加工は困難で高
コストとなるため、近年ではコストが低く、自由な形状
で収差を補正できるプラスチックレンズが多用されてい
る。
ーザーは赤外レーザー(780nm)または可視レーザ
ー(675nm)であるため、ポリゴンミラーや折り返
しミラーなどには、反射率が高く且つ波長依存性と角度
依存性が少ない銅ミラーが使用されてきた。
し、図9には従来使用されてきた銅ミラーの反射率特性
を示してある。この従来のミラーは、アルミ母材上に銅
膜を形成し、その上に更にアルミナ(Al2O3)とS
iO2を蒸着させたものである。赤外レーザー及び可視
レーザーの波長帯で優れた反射特性を示していることが
分かる。
長の光源を用い、微小スポット形状が得られる光走査装
置の開発が進められている。
がら、図8及び図9から明らかなように、銅ミラーは短
波長になるに従い反射率が低下し、反射率の波長依存性
と角度依存性も悪化する。従来同様銅ミラーを短波長レ
ーザーで使用した場合、所定の光量を確保するためには
レーザーのパワーを上げるか、Fナンバーの明るいコリ
メータレンズを使用しなければならなかった。よって、
レーザーそのものに負担がかかる他、収差を良好に補正
するためにコリメータレンズの枚数を増やすなどのコス
トアップの要因が存在していた。
波長の温度特性のため、使用環境下での波長変化が避け
られない。そのため、走査光学系に用いられる光学部品
の透過率及び反射率などの光学特性は、レーザーの発振
波長近傍で変化が少ないことが要求される。銅ミラーは
赤外レーザー及び可視レーザーにおいては良好な特性を
示す反面、600nm以下の波長においては、反射率の
波長依存性のため、環境変動による光量ムラ、すなわち
画像濃度ムラが問題となっていた。
中央と走査端とで画像濃度が均一にならず、高品位な画
像からかけ離れたものとなっていた。
光源を用いた光走査装置において、絶対反射率が高く、
波長依存性と角度依存性が少ない反射ミラーを用いた光
走査装置を提供することを目的とする。
レンズとして用いられる光学材料は、短波長になるに従
い材料中の内部吸収により透過率が減少することが一般
的であるために、短波長光源を用いた光走査装置におい
ては、高コストなガラスレンズが使用されてきた。
たグラフである。従来、光源として用いられてきた赤外
レーザー(780nm)及び可視レーザー(675n
m)の発振波長近傍では内部吸収による透過率の変化は
ほとんど無視できるレベルであるが、400nm近傍の
短波長光源を用いた場合、内部吸収による透過率の減少
は無視できなくなる。また、各像高においてプラスチッ
クレンズ内の光線通過距離が変化するため、絶対光量の
減少よりむしろ走査像面位置での光量分布ムラによる画
像劣化が問題となっていた。
波長の温度特性のため、使用環境下での波長変化が避け
られない。そのため、走査光学系に用いられる光学部品
の透過率及び反射率などの光学特性は、レーザーの発振
波長近傍で変化が少ないことが要求される。プラスチッ
クレンズを400nm近傍の短波長領域で使用した場
合、図15から分かる通り、透過率の波長依存性のた
め、被走査面上での光量変動による画像濃度ムラが問題
となっていた。
え、画像濃度の均一な光走査装置を提供することを目的
とする。
め、本発明は、光源からの光ビームを偏向する偏向光学
系と、この偏向光学系からの光ビームを被走査面上に結
像させる走査結像レンズ系とを備え、前記光源の波長は
500nm以下であり、前記走査結像レンズ系は少なく
とも1枚のプラスチックレンズを有し、このプラスチッ
クレンズの光軸からの偏向角に応じた光線通過距離の合
計の最大値をLmax、最小値をLminとしたとき、 Lmax−Lmin<3・log100.93/S S=log10(1−3.55×108/λ4)、λ:
前記光ビームの波長(nm) であることを特徴とする。
m以下で且つプラスチックレンズを少なくとも1枚備え
た走査光学系において、プラスチックレンズの肉厚差に
制限を加えることにより、光学樹脂の内部吸収による光
量分布ムラを低く抑え、画像濃度の均一性を補償するも
のである。
て図面を参照して説明する。
を最もよく表わす光走査装置の要部断面図である。光源
である半導体レーザー1からの発散光をコリメータレン
ズ2により略平行な光ビームに変換した後、絞り3によ
り所望のスポット径が得られるように光束径が制限され
る。本実施の形態で使用する半導体レーザーは窒化ガリ
ウム系の半導体レーザーであり、その発振波長は408
nmである。5は光源からの光ビームを被走査面に向か
って走査する回転多面鏡(ポリゴンミラー)であり、ポ
リゴンミラー5からの反射光を走査結像レンズ6及び7
により、全走査域にわたって微小な光スポットに成形す
る。また、走査結像レンズ6及び7はポリゴンミラー5
で偏向される等角速度な光ビームを等距離速度な光ビー
ムに変換するfθ特性を持たせることが必要とされる。
6及び7は、ガラス製でもプラスチック製でも良いが、
プラスチック製のレンズの場合、第4の実施の形態、第
5の実施の形態の記載されたLmax−Lmin<3・
log100.93/S、S=log10(1−3.5
5×108/λ4)、λ:光ビームの波長(nm)を満
たすレンズを用いることが好ましい。
m)を満たすレンズを用いることが好ましい。
補正する補正部材である折り返しミラーやフィルターや
光学部材に蒸着された光学薄膜の少なくとも1つを本実
施の形態に用いても良い。
率分光特性と逆特性の光学部材(例えば折り返しミラー
の反射率bなど)を用いても良い。この光学樹脂の透過
率分光特性と逆特性の光学部材として、折り返しミラー
の他にも、フィルターや光学部材に蒸着された光学薄膜
などでも良い。
な光ビームを一旦ポリゴンミラー5上で副走査方向に集
光させ、且つ副走査断面においてポリゴンミラー5と被
走査面8を光学的共役関係にすることで、ポリゴンミラ
ー5の面倒れを補正することが可能となる。
率の関係について述べる。金属膜の複素屈折率Nを以下
のように定義したとき、 N(λ)=n(λ)−ik(λ) ただし、n,k>0 n(λ):複素屈折率の実数部 i=√−1 k(λ):複素屈折率の虚数部(消衰係数) λ:波長 反射率Rは、 R={(n0−n)2+k2}/{(n0+n)2+k
2} と表せる。ここで、n0は入射媒質の屈折率で、通常は
n0=1.0である。
2+n2+2n+1)となり、光走査装置に用いられる
金属反射鏡の反射率の下限値を0.8としたとき、 1−4n/(k2+n2+2n+1)>0.8 k2>−n2+18n−1 k>√(−n2+18n−1) と導かれる。ここで上記右辺をAと置き、代表的な金属
膜の複素屈折率とAを表1にまとめた。
波長側でk>Aとなり反射率が80%を超えるが、60
0nmより短波長側ではk<Aとなり、反射率が80%
を超えないことがわかる。また、アルミニウム(Al)
や銀(Ag)は400〜800nmにおいて、k>Aと
なるので500nm以下の光源を用いたときでも、十分
な光量を確保することが可能となる。
た。波長λの光束が入射面に垂直に入射する場合の反射
率Rである。
Rを、入射面に垂直に振動する成分波であるS偏光と、
入射面に平行に振動する成分波であるP偏光とに分け
て、入射角20°、40°、60°と振って表示した。
化膜を成膜する一般的な工程を説明する。
ミニウムを母材としたものであり、そのようなポリゴン
ブランクを十数個まとめたものを陽極にし、一定の条件
を満たした電解液(ホウ酸など)中において、30〜4
0Vの電圧で5〜10秒電解すると、表面に酸化皮膜を
生成する。このアルマイト皮膜は、密着性、均一性に優
れており、電解条件と時間によって制御できるため、膜
厚の管理は容易である。本実施例では408nm近傍で
角度特性が最小となるように、電解条件を設定してい
る。更に、陽極酸化膜の上に保護層として誘電体膜を形
成するには、既知の蒸着又はディッピングなどにより成
膜を施せばよい。
層目の金属膜にアルミニウムを用いただけでなく、その
母材にもアルミニウムを用いた。こうすることで、母材
に金属反射膜を成膜する工程を省くことが可能なため、
コストダウンが達成できる。また、銀膜でも上記反射率
を満足することは可能であるが、銀はコストが高い上、
環境劣化が激しいため、アルミニウムを用いることが望
ましい。
等の金属に限定されない。ポリゴンミラーに必要とされ
る諸特性を満たせば絶縁物でも良い。
なくする機能を有するアルミナ(Al2O3)を蒸着
し、更にその上に保護膜(誘電体膜)を成膜したポリゴ
ンミラーの反射特性を示す。このような膜構成にするこ
とで、P偏光、S偏光においてポリゴンミラーの角度依
存性が少なくなるとともに耐久性も向上する。
の実施の形態を表す光走査装置の副走査方向の要部断面
図である。ここでは図示していないが、半導体レーザー
からポリゴンミラーまでの入射光学系は第1の実施の形
態と同じである。画像形成装置に光走査装置を用いた場
合、画像形成装置の各ユニットの配置の関係上、走査光
を副走査方向で折り曲げることが多々ある。本実施の形
態ではポリゴンミラー5により水平に走査された光ビー
ムが走査結像レンズ6,7を通過し、折り返しミラー9
で垂直方向へ一回折り曲げられて感光体ドラム10に導
かれている。折り返しミラー9はガラス母材の表面に金
属膜を蒸着させたものが一般的であり、本実施の形態で
は上述のようにアルミニウムを蒸着させ、500nm以
下の光源を用いた場合でも十分な光量を確保することに
成功している。
体膜を蒸着することが有効である。図5にアルミニウム
膜の上に、MgF2膜とZrO2膜を蒸着させたミラー
の分光反射率を示した。図2に示したアルミニウム膜単
層の場合に比較して、数%反射率が上昇している。更
に、反射率を上げたミラーを作成するためには、低屈折
率膜と高屈折率膜を交互に複数層形成するとよい。
したが、本発明はそれに限定したものではなく、k>√
(−n2+18n−1)を満足する金属膜であれば、そ
の効果を発揮できる。
6及び7は、ガラス製でもプラスチック製でも良いが、
プラスチック製のレンズの場合、第4の実施の形態、第
5の実施の形態の記載されたLmax−Lmin<3・
log100.93/S、S=log10(1−3.5
5×108/λ4)、λ:光ビームの波長(nm)を満
たすレンズを用いることが好ましい。
m)を満たすレンズを用いることが好ましい。
補正する補正部材である折り返しミラーやフィルターや
光学部材に蒸着された光学薄膜の少なくとも1つを本実
施の形態に用いても良い。
率分光特性と逆特性の光学部材(例えば折り返しミラー
の反射率bなど)を用いても良い。この光学樹脂の透過
率分光特性と逆特性の光学部材として、折り返しミラー
の他にも、フィルターや光学部材に蒸着された光学薄膜
などでも良い。
の実施の形態を表す光走査装置の斜視図である。本実施
の形態では走査結像レンズ7の代わりに走査結像ミラー
11を用いたことが第1、第2の実施の形態との相違点
である。走査結像ミラー11はシリンドリカルミラーや
球面ミラーの他、最近ではプラスチック成形技術の向上
とともに自由曲面ミラーが使用されている。走査結像系
に走査結像ミラー11を用いるメリットは、結像レンズ
の効果と折り返しミラーの効果を同時に合わせ持つ点で
ある。よって、第2の実施の形態で述べた折り返しミラ
ーを廃止することが可能となり、部品点数の削減による
コストダウンが期待できる。
6は、ガラス製でもプラスチック製でも良いが、プラス
チック製のレンズの場合、第4の実施の形態、第5の実
施の形態の記載されたLmax−Lmin<3・log
100.93/S、S=log10(1−3.55×1
08/λ4)、λ:光ビームの波長(nm)を満たすレ
ンズを用いることが好ましい。
m)を満たすレンズを用いることが好ましい。
補正する補正部材である折り返しミラーやフィルターや
光学部材に蒸着された光学薄膜の少なくとも1つを本実
施の形態に用いても良い。
率分光特性と逆特性の光学部材(例えば折り返しミラー
の反射率bなど)を用いても良い。この光学樹脂の透過
率分光特性と逆特性の光学部材として、折り返しミラー
の他にも、フィルターや光学部材に蒸着された光学薄膜
などでも良い。
にアルミニウム膜を使用したことで500nm以下の光
源を用いたにもかかわらず、十分な光量が確保できてい
る。
ム膜を使用したが、本発明はそれに限定したものではな
く、k>√(−n2+18n−1)を満足する金属膜で
あれば、その効果を発揮できる。
本発明の第1〜3の実施形態に用いられる光源の波長の
下限値は、380nm以上が好ましい。
である半導体レーザー1は、2本以上のマルチビームで
も良い。
徴を最もよく表わす光走査装置の要部断面図である。光
源である半導体レーザー1からの発散光をコリメータレ
ンズ2により略平行な光ビームに変換した後、絞り3に
より所望のスポット径が得られるように光束径を制限す
る。本実施の形態で使用する半導体レーザー1は窒化ガ
リウム系の半導体レーザーであり、その発振波長は40
8nmである。5は光源からの光ビームを被走査面に向
かって走査する回転多面鏡(ポリゴンミラー)であり、
ポリゴンミラー5からの反射光を走査結像レンズ6及び
7により、全走査域にわたって微少な光スポットに形成
する。また、走査結像レンズ6及び7はポリゴンミラー
5で偏向される等角速度な光ビームを等距離速度な光ビ
ームに変換するfθ特性を持たせることが必要とされ
る。更に、シリンドリカルレンズ4により平行な光ビー
ムを一旦ポリゴンミラー5上で副走査方向に集光させ、
且つ副走査断面においてポリゴンミラー5と被走査面8
を光学的共役関係にすることで、ポリゴンミラー5の面
倒れを補正することが可能となる。
び7について詳しく述べる。走査結像レンズ6はガラス
材料BSL−7(OHARA社製)からなるガラスレン
ズであり、光ビームが通過する6a面および6b面に反
射防止膜を蒸着させたものである。走査結像レンズ7は
光学樹脂であるZEONEX480(日本ゼオン社製)
からなる射出成形のプラスチックレンズである。
(反射係数)と内部透過率τとに分けて考えられる。 全透過率T(λ)=P(λ)×τ(λ)・・・(式1) 反射係数Pは光学部材の屈折率n(λ)に依存し、以下
の式で表現できる。 反射係数P(λ)=2・n(λ)/(n(λ)2+1)・・・(式2) また、内部透過率は光学部材の肉厚tに依存し、ランバ
ートの法則より次の式が成立する。 内部透過率τ2(λ)=τ1(λ)t2/t1・・・(式3) ZEONEX480は屈折率n(408nm)=1.5
402、肉厚3mmでの全透過率は図7のグラフよりT
0(408nm)=0.902であるため、内部透過率
はτ0(408nm)=0.987となる。
Lmax、最小光線通過距離をLminとすると、 τ1(408nm)=τ0(408nm)Lmax/3 τ2(408nm)=τ0(408nm)Lmin/3 T1/T2=τ1(408nm)/τ2(408nm)
=τ0(408nm)(Lmax―Lmin)/3 であるため、透過率の比は光線通過距離の差に依存す
る。本実施の形態ではLmax=7.50(mm)、L
min=3.21(mm)であるため、T1/T2=
0.981となり、内部吸収による光量変動量を1.9
%と小さく抑えることが可能である。
光ビームの波長(nm) であれば、プラスチックレンズの内部吸収による光量変
動量を、実用上充分に小さく抑えることができる。
max−Lmin<10.0(mm)であれば、プラス
チックレンズの内部吸収による光量変動量を、実用上充
分に小さく抑えることができる。
5の実施形態を表す図である。第4の実施形態との相違
点は射出成形のプラスチックレンズを2枚用いた事であ
る。近年、レーザープリンターの低価格化の流れを受
け、レーザースキャナーユニットとしても更なるコスト
ダウンが図られている。プラスチックレンズは低コスト
である上に、ガラスレンズでは不可能であった自由な曲
面形状を形成できるため、収差補正の観点からもガラス
レンズより優位である。
ズの形状を最適化する事で、ポリゴンミラーと被走査面
を共役関係にし、走査ビームにfθ特性をもたせ、且つ
像面湾曲も良好に補正することに成功している。しか
し、プラスチックレンズを2枚用いたことで、第4の実
施形態のようなプラスチックレンズを1枚用いた時よ
り、光線がプラスチックレンズ内を通過する距離が増大
している。
差に関する条件式を満足するように各プラスチックレン
ズの肉厚を設定した。なお、本実施の形態ではLmax
=L10+L20、Lmin=L11+L21である。
これにより、2枚のプラスチックレンズ(材質:ZEO
NEX480)の光線通過距離の合計の最大値はLma
x=18.10(mm)、光線通過距離の合計の最小値
はLmin=12.33(mm)、T1/T2=0.9
76となり、プラスチックレンズを2枚用いたにも関わ
らず、内部吸収による光量変動量を2.4%と小さく抑
えることが可能である。
6の実施形態を表す光走査装置の副走査系の断面図であ
る。ここに用いられている走査光学系は2枚の走査結像
レンズを用いたもので、少なくとも1枚はプラスチック
レンズが使用されている。ここでは、各走査角において
折り返しミラー9に入射する入射角iの違いに注目し、
例えば、走査中央でのプラスチックレンズの光線通過距
離が走査端でのそれより長い場合(第4の実施形態のよ
うな場合)、折り返しミラーの反射率を入斜角iが大き
くなるに従い低下するように設計することで(図13参
照)、被走査面上でのトータルの光量分布変動をより小
さく抑えることが可能となる。
分母にとり、任意の入射角を分子とした場合の反射率比
(%)である。
ラを補正する補正部材として、フィルターや光学部材に
蒸着された光学薄膜などでも上記効果を有する。
7の実施形態を説明するための、光学樹脂及びミラーの
分光特性を示したグラフである。前述したように、光源
である半導体レーザーには発振波長の温度特性により、
使用環境下での波長変化が避けられず、そのため走査光
学系に用いられる光学部品の透過率及び反射率などの光
学特性は、レーザーの発振波長近傍で変化が少ないこと
が要求される。
ボネイト)を例に挙げて説明する。光源として使用する
半導体レーザーは窒化ガリウム系のもので、その発振波
長は408nmである。使用環境下において408nm
を中心に±10nm波長変動があったと仮定すると、図
14の樹脂透過率aに示したように光学樹脂による光量
変動は約1.0%となる。しかし、光学樹脂の透過率分
光特性と逆特性の光学部材(例えば折り返しミラーの反
射率bなど)を用いることでトータルの光量変動率cは
その1/20程度に低く抑えることが可能となる。この
光学樹脂の透過率分光特性と逆特性の光学部材として、
折り返しミラーの他にも、フィルターや光学部材に蒸着
された光学薄膜などでも上記効果を有する。
樹脂は、樹脂材料のほんの一例に過ぎない。本発明は一
部の光学樹脂に限定した話ではなく、その他の光学樹脂
に対しても短波長になるに従い内部吸収による透過率の
悪化がある場合は同様の効果を有する。
発明の第4〜7の実施形態に用いられる光源の波長の下
限値は、380nm以上が好ましい。
走査光学系を構成するプラスチックレンズは3枚以上で
も良い。
られる光源である半導体レーザー1は、2本以上のマル
チビームでも良い。走査光学系の合成系で主走査方向及
び副走査方向において正パワーであれば(被走査面で結
像させるため)、プラスチックレンズ単体は正パワーで
も負パワーでも良い。
形成装置の副走査方向の要部断面図である。この画像形
成装置100には、パーソナルコンピュータ等の外部機
器200からコードデータDcが入力される。このコー
ドデータDcは、画像形成装置100内のプリンタコン
トローラ121によって、画像データ(ドットデータ)
Diに変換される。この画像データDiは、前述の実施
形態1〜7に示した構成を有する光走査ユニット120
に入力される。そして、この光走査ユニット120から
は、画像データDiに応じて変調された光ビームLbが
出射され、この光ビームLbによって感光ドラム101
の感光面が主走査方向に走査される。
ム101は、モータ105によって時計廻りに回転させ
られる。そして、この回転に伴って、感光ドラム101
の感光面が光ビームLbに対して、主走査方向と直交す
る副走査方向に移動する。感光ドラム101の上方に
は、感光ドラム101の表面を一様に帯電させる帯電ロ
ーラ102が表面に接するように設けられている。そし
て、帯電ローラ102によって帯電された感光ドラム1
01の表面に、光走査ユニット120によって走査され
る光ビームLbが照射されるようになっている。
像データDiに基づいて変調されており、この光ビーム
Lbを照射することによって感光ドラム101の表面に
静電潜像を形成させる。この静電潜像は、上記光ビーム
Lbの照射位置よりもさらに感光ドラム101の回転方
向の下流側で感光ドラム101に接するように配置され
た現像器103によってトナー像として現像される。
は、感光ドラム101の下方で、感光ドラム101に対
向するように配置された転写ローラ104によって被転
写材たる用紙111上に転写される。用紙111は感光
ドラム101の前方(図7において右側)の用紙カセッ
ト106内に収納されているが、手差しでも給紙が可能
である。用紙カセット106端部には、給紙ローラ10
7が配置されており、用紙カセット106内の用紙11
1を搬送路へ送り込む。
された用紙111はさらに感光ドラム101後方(図7
において左側)の定着器へと搬送される。定着器は内部
に定着ヒータ(図示せず)を有する定着ローラ108と
この定着ローラ108に圧接するように配置された加圧
ローラ109とで構成されており、転写部から搬送され
てきた用紙111を定着ローラ108と加圧ローラ10
9の圧接部にて加圧しながら加熱することにより用紙1
11上の未定着トナー像を定着する。更に定着ローラ1
08の後方には排紙ローラ110が配置されており、定
着された用紙111を画像形成装置100の外に排出す
る。
トコントローラ121は、先に説明したデータの変換だ
けでなく、モータ105を始め画像形成装置100内の
各部や、光走査ユニット120内のポリゴンモータなど
の制御を行う。
光源の波長が500nm以下で且つプラスチックレンズ
を少なくとも1枚備えた走査光学系において、プラスチ
ックレンズの肉厚差に制限を加えることにより、光学樹
脂の内部吸収による光量分布ムラを低く抑え、画像濃度
の均一性を補償することが可能である。
要部断面図。
反射率を示す図。
要部断面図。
斜視図。
断面図。
図。
の要部断面図。
の要部断面図。
の副走査系断面図。
図。
図。
Claims (10)
- 【請求項1】 光源からの光ビームを偏向する偏向光学
系と、この偏向光学系からの光ビームを被走査面上に結
像させる走査結像レンズ系とを備え、 前記光源の波長は500nm以下であり、 前記走査結像レンズ系は少なくとも1枚のプラスチック
レンズを有し、このプラスチックレンズの光軸からの偏
向角に応じた光線通過距離の合計の最大値をLmax、
最小値をLminとしたとき、 Lmax−Lmin<3・log100.93/S S=log10(1−3.55×108/λ4)、λ:
前記光ビームの波長(nm) であることを特徴とする光走査装置。 - 【請求項2】 前記偏向光学系と被走査面との間に、被
走査面上での光量分布ムラを補正する補正部材を配置し
ていることを特徴とする請求項1記載の光走査装置。 - 【請求項3】 前記補正部材は、入射角に応じて反射率
が変化する反射鏡であることを特徴とする請求項2記載
の光走査装置。 - 【請求項4】 前記補正部材は、光軸からの距離に応じ
て透過率が変化するフィルターであることを特徴とする
請求項2記載の光走査装置。 - 【請求項5】 前記補正部材は、光軸からの距離に応じ
て透過率が変化する光学薄膜であることを特徴とする請
求項2記載の光走査装置。 - 【請求項6】 前記走査結像レンズで走査される光ビー
ムの被走査面上での光量分布ムラを、7%以下にしたこ
とを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の光走査
装置。 - 【請求項7】 前記光源は窒化ガリウム系青紫半導体レ
ーザーであることを特徴とする請求項1〜6のいずれか
に記載の光走査装置。 - 【請求項8】 前記走査結像レンズ系は少なくとも1枚
のプラスチックレンズを有し、このプラスチックレンズ
の光軸からの偏向角に応じた光線通過距離の合計の最大
値をLmax、最小値をLminとしたとき、Lmax
−Lmin<10mmを満たすことを特徴とする請求項
1〜7のいずれかに記載の光走査装置。 - 【請求項9】 請求項1〜8のいずれかに記載の光走査
装置と、 この光走査装置の被走査面に配置された感光体と、 前記光走査装置で走査された光束によって前記感光体上
に形成された静電潜像をトナー像として現像する現像器
と、 この現像されたトナー像を被転写材に転写する転写器
と、 この転写されたトナー像を被転写材に定着させる定着器
とを備えることを特徴とする画像形成装置。 - 【請求項10】 外部機器から入力したコードデータを
画像信号に変換して前記光走査装置に入力するプリンタ
コントローラをさらに備えることを特徴とする請求項9
記載の画像形成装置。
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