JP3478396B2 - 黒色アスペルギルスカタラーゼ−rの産生 - Google Patents

黒色アスペルギルスカタラーゼ−rの産生

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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、高いレベルの内因性カタラーゼ酵素(catR
遺伝子産生物、カタラーゼ−R)を産生する一方で、グ
ルコン酸ナトリウム老廃物を最小限しか産生しない黒色
アスペルギルス(Aspergillus niger)の新しい菌株を
産生する遺伝工学技術の適用に関するものである。特
に、内因性catR遺伝子プロモーターを黒色アスペルギル
スグルコアミラーゼ(glaA)遺伝子プロモーターで置換
することにより、高いレベルのカタラーゼ−Rが産生さ
れる。黒色アスペルギルスグルコアミラーゼ遺伝子プロ
モーターを用いた結果、カタラーゼ−Rが高いレベルと
なるだけでなく、カタラーゼを合成するための誘導物質
として機能する過酸化水素が必要なくなる。また、内因
性グルコースオキシダーゼ(goxA)遺伝子を使用しない
ことにより、グルコン酸ナトリウム老廃物のレベルが大
幅に減少し、それにより、高価な老廃物を取り扱う必要
性が最小限となる。
発明の背景 カタラーゼ[過酸化水素:過酸化水素オキシドレダク
ターゼ(EC 1.11.1.6)]は、以下の化学式にしたがっ
て過酸化水素(H2O2)が酸素(O2)および水(H2O)へ
転化するのを触媒する酵素である: これらの汎存酵素は様々な動物組織、植物および微生物
から精製されてきた(チャンスおよびメーリー1955Meth
ods Enzymol.2:764−791;ジョーンズおよびウィルソン
1978、H.シンゲル(編集者)、生物学系における金属イ
オン、第7巻、マーセル デッカー社、ニューヨー
ク)。特徴のあるほとんど全ての形態の酵素は、4つの
ポリペプチドサブユニットからなり、各々のサブユニッ
トは50,000から60,000までの範囲の分子量を有し、サブ
ユニット当たり1つのプロトヘミン補欠分子族を有して
いる(ワッサーマンおよびハルチン1981Arch.Biochem.B
iophys.212:385−392;ハーティグおよびルイス1986Eur.
J.Biochem.160;487−490)。ウシ肝カタラーゼはこの種
の酵素でもっとも広く研究されたものである[ションバ
ウムおよびチャンス1976酵素(P.D.ボイヤー、編集者)
第3版、第13巻、363−408頁、アカデミックプレス、ニ
ューヨーク)。ウシ肝カタラーゼの完全なアミノ酸配列
および三次元構造は公知である(シュレダー等、1982Ar
ch.Biochem.Biophys.214:397−412;マーシー等、1981J.
Mol.Biol.152:465−499)。
生化学的見地および生物理的見地からはよく研究され
ていないけれども、糸状菌類から得たカタラーゼには、
それらを哺乳類から得たカタラーゼとは区別されるいく
つかの特徴がある。サブユニット数およびヘム含有量
(heme content)においては類似しているが、菌類カタ
ラーゼ(fungal catalase)は、他の微生物から得たカ
タラーゼより相当大きい分子であり、80,000から97,000
までの範囲におよぶサブユニット分子量を有する(バン
シュタイン等、1986J.Mol.Biol.188:63−72;ジャコブお
よびオーム−ジョンソン1979Biochem.18:2967−2975;ジ
ョーンズ等、1987Biochim.Biophys.Acta913:395−39
8)。より重要なことには、黒色アスペルギルスのよう
な菌類からのカタラーゼは、SDS、グルダルアルデヒド
による不活性に対して、そしてタンパク質分解に対して
ウシ肝カタラーゼよりも安定であり、シアン化物、アジ
ドおよびフッ化物のようなカタラーゼ阻害因子に対する
親和性が低い(ワッサーマンおよびハルチン1981Arch.B
iochem.Biophys.212:385−392)。さらに、黒色アスペ
ルギルスカタラーゼは、極端なpH、過酸化水素および温
度にさらした場合にウシ肝カタラーゼより著しく安定で
ある(スコットおよびハマー1960Enzymologia 22:229−
237)。菌類カタラーゼは安定性という利点を有してい
るが、菌類カタラーゼに対応するウシ肝カタラーゼのよ
うな哺乳類酵素は一般的により高い触媒活性を有する
(グラフト等、1978;キクチ−トリイ等、1982)。しか
しながら、酵素の安定性は、酵素を生物工学的に使用す
る際の重要な要素であるので、特に高濃度過酸化水素の
中和を必要とする用途について、菌類カタラーゼを使用
することに多大な関心が寄せられている。バスデバンお
よびウェイランド(1990Biotechnol.Bioeng.36:783−78
9)は、H2O2中の非活性化の速度は、ウシ肝カタラーゼ
よりも黒色アスペルギルスカタラーゼのほうが少なくと
も1桁低いことを発見した。これらの2種類の酵素の安
定性の差異はおそらく、そのタンパク質の組成および構
造特性における差異に帰すものであろう[バスデバンお
よびウェイランド、1990Biotechnol.Bioeng.36:783−78
9]。
診断酵素キットのために、グルコースからのグルコン
酸ナトリウムの酵素的産生のために、H2O2老廃物の中和
のために、食品と飲料中へのO2の生成および/またはH2
O2の除去のために、黒色アスペルギルスからのカタラー
ゼ標品が市販されている。従来より、ウシ肝カタラーゼ
は診断目的と製薬関連用途について好ましい酵素であっ
た(例えば、コンタクトレンズの洗浄/消毒/H2O2
和)。しかしながら、ヨーロッパのウシの群にBSE(ウ
シ海綿状エンセファロパシー)として知られている遅発
ウイルス病が最近発生したこと、およびこの病気が人間
に広がるかもしれないという恐れ[ディーラーおよびラ
シー1991Nutr.Health(バイセスター)7:117−134;ディ
ーラーおよびラシー1990Food Microbiol.7:253−280]
のために、ほとんどの工業用途のためにウシ肝カタラー
ゼの代替物を発見することに関心が集まっている。
黒色アスペルギルス中でカタラーゼの合成を調節する
ことに関する情報はほとんど公表されていない。しかし
ながら、グルコースまたは脂肪酸上で微生物が成長して
いる間に、H2O2の生成に対応してカタラーゼが産生され
ることが分っている。例えば、グルコースの代謝中、糖
を酸化してグルコン酸塩を得ることによりH2O2が形成さ
れる。酵素であるグルコースオキシダーゼによりこの反
応は触媒される: 脂肪酸の細胞代謝によっても、カタラーゼの形成を誘
発するH2O2が生成される。その細胞代謝は、ペルオキシ
ソームとして知られている特定の小器官中で行なわれ
る。しかしながら、わずかに関連する菌類(酵母)、サ
ッカロミセス属セレビシアエ(cerevisiae)において、
その菌類の脂肪酸上での成長中に特定のカタラーゼが誘
発される。カタラーゼ−A(異型)と称するこのカタラ
ーゼは、脂肪酸の酸化が行なわれるペルオキシソーム中
に主に制限される。第2のサッカロミセス属セレビシア
エ酵素、カタラーゼ−T(定型)は、様々な他の代謝ス
トレスおよび環境ストレスに応じて合成される溶性細胞
質酵素である。これらの2つの酵母カタラーゼは、CTA1
およびCTT1と称する2つの異なる核遺伝子の産生物であ
る。同様に、2つのカタラーゼ遺伝子を黒色アスペルギ
ルス(ジェネンカー インターナショナル社、非公表)
から単離した。酵母CTA1遺伝子に対する交雑によりクロ
ーニングされた黒色アスペルギルスcatA遺伝子は、脂肪
酸上での成長中に主に誘発され、おそらくはペルオキシ
ソーム中にあるカタラーゼ酵素をコード化する。この酵
素(カタラーゼ−A)はこの時点では商業的には重要な
ものではないが、catRと称する2番目にクローニングさ
れた黒色アスペルギルス カタラーゼ遺伝子は、市販の
カタラーゼ標品において主要な活性を示す溶性細胞質酵
素(カタラーゼ−R)をコード化する。
黒色アスペルギルス カタラーゼに対して明確な商業
的関心がもたれているために、多量のcatR遺伝子産生物
を産生する黒色アスペルギルス菌株を得ることが好まし
い。さらに、誘発物質として過酸化水素を産生する必要
なく高いレベルのカタラーゼ合成を行なうことが非常に
好ましい。過酸化水素の生成には、廃棄物処理の問題を
呈するグルコン酸ナトリウムの形成が伴う。したがっ
て、黒色アスペルギルスのカタラーゼ産生菌株による大
規模な発酵において、グルコン酸塩の産生を最小限とす
ることが非常に望ましいことである。本発明はこれらの
目的の全てを同時に達成する解決策を開示する。
発明の概要 カタラーゼ合成の誘発物質として過酸化水素を供給す
る必要なくカタラーゼ−R(catR遺伝子産生物)の発現
を増大できることを発見した。同時に、グルコースオキ
シダーゼ遺伝子の発現を排除することにより(goxA遺伝
子の欠失により)、グルコン酸塩老廃物の産生を最小限
とし、それにより、高価な老廃物の処理工程が必要なく
なることを発見した。
本発明は、黒色アスペルギルス グルコアミラーゼ
(glaA)遺伝子のプロモーター要素とターミネーター要
素が機能的に付着した黒色アスペルギルス カタラーゼ
−R(catR遺伝子)をコード化する遺伝子を提供する。
それと共に、黒色アスペルギルス グルコースオキシダ
ーゼ(goxA)遺伝子の暗号領域を、標的とした遺伝子置
換戦略を用いて破壊した。本発明はまた、過酸化水素を
誘発することなく高いレベルのカタラーゼ−Rを発現で
きる形質転換黒色アスペルギルス微生物を提供する。こ
の微生物は、catR遺伝子からなる機能発現ユニットを含
有している。このcatR遺伝子に、黒色アスペルギルスgl
aA遺伝子プロモーター配列およびターミネーター配列が
機能的に付着している。
本発明は、黒色アスペルギルスglaAプロモーターの操
作的な制御下でcatR遺伝子の染色体的に完全なコピーを
含有する形質転換黒色アスペルギルス細胞を成長せしめ
ることからなる、多量のカタラーゼ−Rの産生方法を開
示している。
図面 第1図は、黒色アスペルギルスgalAプロモーター、ca
tR暗号領域、glaAターミネーターおよび黒色アスペルギ
ルスpyrG遺伝子を含むcatR発現プラスミドの構成を模式
的に示した図である。Not IおよびPme Iで切断すること
によりこれらの生物を有する線状断片(EC2L)を削除
し、この線状断片を、宿主菌株黒色アスペルギルスΔgo
xA pyrG metCを形質転換するのに用いた。
第2図は、黒色アスペルギルスcatR遺伝子およびフラ
ンキング領域のヌクレオチド配列(配列番号4)ならび
に推測したアミノ酸配列(配列番号5)を示した図であ
る。6つのヌクレオチドおよび5つのヌクレオチドを認
識する酵素の制限部位も示している。イントロンを点線
で表示している。カタラーゼ−Rタンパク質から直接配
列決定されたペプチドに対応する推測アミノ酸配列を実
線を用いて下線で示している。
第3図は、黒色アスペルギルスΔgoxA pytG metCを
形質転換するのに用いた線状断片(EC2L)の完全なヌク
レオチド配列(配列番号6)である。
第4図において、パネルAは、グルコースオキシダー
ゼ(goxA)遺伝子を欠失するための黒色アスペルギルス
ベクターの構成を示した概略図である。Sma I−Cla I区
域を含有する線状断片を削除して、宿主菌株黒色アスペ
ルギルスpyrGを形質転換するのに用いた。パネルBは、
結果としてgoxA暗号領域を黒色アスペルギルスpyrG遺伝
子で置換することになる、goxA座での予期した組込み操
作を示す図である。
第5図は、carR発現カセット(EC2L)により形質転換
した黒色アスペルギルスΔgoxA pyrG metCの菌株中の
カタラーゼ産生を示すグラフである。元の親菌株である
黒色アスペルギルスFS−1および宿主菌株黒色アスペル
ギルスΔgoxA pyrG metCを対照として含む。各々の菌
株について2つずつ成長させた。各々からの検定結果を
示す。
実施例 catR発現ベクターの構成および改良カタラーゼ産生菌
株を誘導するのに用いた遺伝子変更を詳細に記載する。
以下の実施例において様々な変更を行なえることが当業
者には理解されよう。したがって、実施例は限定を意図
したものではない。
黒色アスペルギルスcatR遺伝子のクローニングおよび
catR発現カセットの構成に用いた技術は、サムブルック
等の1989 Molecular Cloning、A Laboratory Manual
(コールド スプリング ハーバー プレス、コールド
スプリング ハーバー、ニューヨーク)に記載されて
いる従来の技術である。
1. 黒色アスペルギルスcatR遺伝子のクローニングおよ
び特徴付け 精製したカタラーゼ−Rを黒色アスペルギルス カタ
ラーゼの市販の標品(ファームコラーゼ1000、ジェネン
カー インターナショナル社)から得て、一連のタンパ
ク質分解断片を産生した。これらのペプチド断片につい
てアミノ酸配列分析を行なった。アミノ酸配列情報を用
いて、λgt11ライブラリーにおけるcatR特異的cDNA配列
を同定するための合成DNAプローブを設計した。手短に
言うと、ペプチド断片Met−Phe−Trp−Asn−Ser−Leu−
Ile−Pro−Ala−Glu−Gln−Gln−Metを用いて、下記の
配列: を有する3つの合成オリゴヌクレオチドのプール(poo
l)を設計した。
そのアミノ酸からは最小限の変性コドンしか選択され
ないので、このペプチドを選択した。3つの合成オリゴ
ヌクレオチドにおける差異は、黒色アスペルギルスの既
知のコドン使用パターンにおいて強い偏りがなかった場
合に二者択一的なコドンの選択を示す。このタンパク質
分解断片のこの位置は、第2図に示したペプチド3に対
応する。部分的なcDNA断片を有するクローンは、合成DN
Aプローブによる雑種形成により明確に同定され、この
クローンについてヌクレオチド配列分析を行なって、こ
のクローンがカタラーゼ−Rをコード化したことを明ら
かにした。このクローニングしたcDNA断片を用いて、黒
色アスペルギルスゲノムDNAのライブラリーをプローブ
した。続いて、全縁(entire)catR遺伝子におよびその
上流と下流の転写調節要素を、9.0kbのHind III−Xho I
制限断片として組み立てた。catR暗号領域のヌクレオチ
ド配列を決定し、第3図に示す。
2. 黒色アスペルギルスの形質転換に用いたカタラーゼ
発現ベクター−カセット(EC2)の構成 これらの研究に用いたcatR発現ベクターには、よく特
徴付けが行なわれた黒色アスペルギルス グルコアミラ
ーゼ(glaA)遺伝子からの転写および翻訳コントロール
信号を利用する。catRプロモーターとは異なって、強い
glaAプロモーターには、誘発のためにH2O2を必要としな
い。その代わりに、glaAプロモーターは、でんぷん、マ
ルトースまたは他のマルト−オリゴ糖の存在に応答する
(ナンベルグ等、1984Mol.Cell.Biol.4:2306−2316;バ
ートン等、1972J.Bacteriol.111:771−777;フォーラー
等、1990Curr.Genet.18:537−545)。したがって、glaA
プロモーターを使用することにより、カタラーゼ合成を
誘発するための過酸化水素の生成に依存しないカタラー
ゼ産生菌株を構成することができる。glaAプロモーター
の転写コントロール下でカタラーゼを発現するためのベ
クター−カセットの構成を第1図に概略を示す。この構
成の基本的な特性は、グルコアミラーゼ−カタラーゼ発
現ユニット(すなわち、glaAプロモーター+catR暗号領
域+glaAターミネーター)および隣接する選択可能なマ
ーカー(黒色アスペルギルスpyrG遺伝子)は、1つのNo
t I−Pme I制限断片上で削除できる(第1図)。
glaAプロモーター中のBgl II部位によりcatR暗号領域
およびglaAプロモーターの2つのDNA区域をcatR開始コ
ドン(部位方向付け突然変異誘発により導入された)か
ら4つの塩基対後の特異的なSsp I部位に結合させるよ
うに設計し、合成オリゴヌクレオチドリンカー(13塩基
対)を用いてcatR暗号領域をglaAプロモータに結合させ
た。このリンカーの挿入により、catRのヌクレオチド配
列を、部位方向付け突然変異誘発の前に存在し、catR暗
号領域をglaAプロモーターに正確に融合するヌクレオチ
ド配列に修復する。フォーラー等(1990Curr.Genet.18:
537−545)により与えられたglaAプロモーター領域の記
載において、高いレベルの発現に必要とされる開始コド
ンのかなり上流にDNA配列があることが注記されてい
る。これらの配列は、catR発現カセットの構成に含まれ
る1.9kbのglaAプロモーター区域上に含まれる。これら
の配列はおそらく転写エンハンサー因子を示すであろ
う。同様に、カタラーゼ−R遺伝子終止コドンの下流に
ある天然発生Cla I部位によりglaAターミネーター区域
をcatRの3′−末端に連結した。Cla I部位に隣接するX
ba I部位を、合成DNAリンカーを用いて取り込み、ター
ミネーター融合を完了するのに用いた。このターミネー
ター区域は、ジェネンカーのキモシン発現ベクターに用
いた区域と同一の区域である(クレン等、1987Bio/Tech
nol.5:369−376)。このターミネーター区域は、適切な
ポリアデニレーションと転写の終止に必要な情報をコー
ド化する。黒色アスペルギルスpyrG遺伝子を含有する制
限断片(ウィルソン等、1988Nucl.Acids Res.16:2339)
を、全縁のグルコアミラーゼ−カタラーゼ−選択可能マ
ーカーカセットを1つの制限断片(この断片(EC2L)の
ヌクレオチド配列は第3図に示している)上にコード化
するように、glaAターミネーターに隣接してサブクロー
ニングした。
3. カタラーゼの産生に用いるべき黒色アスペルギルス
菌株の開発 グルコアミラーゼ−カタラーゼのカセットを発現する
ための宿主として用いた黒色アスペルギルス菌株の特徴
としては、 a) ウリジン要求の栄養素要求性、特にpyrG栄養素要
求性突然変位、 b) グルコースオキシダーゼをコード化する遺伝子、
goxAの欠失、および c) メチオニン要求の栄養素要求性、特に細胞をシス
タチオナーゼ(metC)活性の欠損したものにする突然変
位 が挙げられる。metCマーカーは高いレベルのカタラーゼ
−Rの発現には必要とされないが、このマーカーは、政
府の規制機関(goverment regulatory agencies)の制
限生存能力規定(survivability regulation)を満足す
るために宿主菌株の特性として含んだ。上述したカタラ
ーゼ発現カセットを用いて、黒色アペルギルスΔgoxA
pyrG metC菌株を形質転換し、産生した形質転換体を、
高いレベルのカタラーゼを産生する能力について振とう
フラスコ培養体中でスクリーニングした。これらの形質
転換体から、最高のカタラーゼ産生体をさらなる研究の
ために選択した。振とうフラスコ培養体を、以下のレシ
ピにしたがって作成した50mlの液体培地中、33℃で2日
間に亘り成長させた:各々1リットルの培地を作成する
ために、マルトデキストリン[スタレイ200、A.E.スタ
レイ社、(100g)]、硫酸アンモニウム(4g)、塩化カ
ルシウム(0.4g)、硫酸マグネシウム(0.6g)、コーン
スティープリカー[アーカー ダニエル ミッドランド
社、(10g)]、およびリン酸カリウム(3g)を加え
る;蒸留水で容量を500mlにし、pHを7.0に調節し、溶液
をオートクレーブした;それとは別に、蒸留水中で12%
の炭酸カルシウムの溶液500mlを作成し、pHを7.0に調節
し、溶液をオートクレーブした。2つの殺菌混合物を無
菌状態で混合し、1リットルのカタラーゼ産生培地を得
た。2日間におよび成長させた後、濾過により菌糸を収
穫し(ミラクロス、カルバイオケム社)、細胞を液体窒
素中で迅速に冷凍した。電気コーヒーグラインダー中で
約60秒間、または微細な粉末が得られまで、冷凍ペレッ
トを粉砕することにより細胞を粉砕した。粉砕した細胞
を、100mMの蟻酸ナトリウム、pH7、0.01%のドデシル硫
酸ナトリウム、および各々1mMのフェニルメチルスルホ
ニルフッ化物ならびにペプスタチンを含有する抽出物緩
衝液中で再度懸濁させた。約1500gでの遠心分離により
不溶性デブリ(debris)を除去し、抽出物中の溶性カタ
ラーゼの活性を前述した方法により測定した(パティお
よびボネット−モーリー、1953Bull Soc.Biol.35:1177;
テラニシ等、1974Agric.Biol.Chem.38:1213)。カタラ
ーゼ産生微生物を産生する特定の方法を以下に概説す
る。ここに記載する全ての研究に用いた親菌株は、黒色
アスペルギルスFS−1(NRRL3)であった。
黒色アスペルギルスFS−1 pyrG菌株の単離 オロチン酸の中毒性類似体(analog)である5−フル
オロ−オロチン酸(FOA)を用いて、糸状菌類並びに酵
母においてウリジン要求の栄養素要求株を選択した(フ
ァンハーティングフェルト等、1987Mol.Gen.Genet.206:
71−75)。オロチジン−5′−モノホスフェート デカ
ルボキシラーゼ(pyrG遺伝子産生物)中で欠失している
菌類菌株は、FOAに対して耐性であり、成長のための外
因性ウリジンを要求する。黒色アスペルギルスpyrG遺伝
子をクローニングし(ウィルソン等、1988Nucl.Acids R
es.16:2339)、pyrG変異体菌株の形質転換のための選択
可能なマーカーとして用いた。pyrG栄養素要求株のため
の陽性選択としてFOAを使用する利点は、過剰の突然変
異誘発およびスクリーニングを必要とせずに自発的変異
体を選択できることにある。黒色アスペルギルスFS−1
pyrG変異体を選択する方法は以下のとおりである:黒
色アスペルギルスFS−1の胞子を、2mg/mlのウリジンお
よび1.2mg/mlのFOAを含有する最小培地プレートの表面
上に広げた。耐性コロニー(FOAΓ)が、37℃での2−
3日間の成長後に明らかとなった。6つのFOAΓコロニ
ーからの胞子を、FOAを含有する新鮮な培地上に線条接
種し、単離したコロニーを分析のために採取した。6つ
のFOAΓコロニーのうちの3つは、成長のためにウリジ
ンを要求することが示された。どのウリジン要求の菌株
が非機能的pyrG遺伝子を有するか否かを測定するため
に、アスペルギルス ニジュランス(nidulans)pyrG遺
伝子を含有するプラスミドにより形質転換される(すな
わち、補助される)能力について各々の菌株を試験し
た。1つの菌株(FS−1 pyrG1)のみが、pyrG突然変
異を担持したことを示す形質転換体(1μgのDNA当た
り約10の形質転換体の頻度)を形成した。この菌株を続
いての実験に用いた。
黒色アスペルギルスFS−1 ΔgoxA菌株の産生 goxA遺伝子中で染色体を削除するために、goxA遺伝子
からの5′−および3′−フランキングDNA配列と、gox
A暗号領域の部分に挿入された選択可能pyrG遺伝子とを
含有するベクターを構成した(第4図を参照のこと)。
goxA遺伝子のヌクレオチド配列に関する完全な情報につ
いては、フレデリック等、1990J.Biol.Chem.265:3792−
3802およびクリークバウム等、1989FEBS Lett.255:63−
66を参照のこと。手短に言うと、黒色アスペルギルスFS
−1 goxA遺伝子を含む4.1kbのCla I−Sma I断片をpUC
218−誘導体(EcoR I部位をそこからあらかじめ除去し
た)中にサブクローニングし、pUC218goxAを得た。いず
れかの末端に27bpと16bpのpUC4XLポリリンカーDNAを有
するEcoR I断片として、黒色アスペルギルスpyrG遺伝子
をpUC4XLから単離した。EcoR Iによる切断を行なって、
goxA暗号領域を続いて除去し、残りのプラスミド断片
を、黒色アスペルギルスpyrG遺伝子を含有するEcoR I断
片に連結してpUC218ΔgoxAを産生した。このプラスミド
から、goxA遺伝子の5′−および3′−フランキング領
域を含有するgoxA暗号配列の部分が除去されて機能的py
rG遺伝子により置換された4.75kbのSma I−Xba I制限断
片を単離した。ウリジン原栄養体性の選択により黒色ア
スペルギルスFS−1 pyrG1を形質転換するためにこの
断片を使用した結果、グルコースオキシダーゼ インジ
ケータプレート上で青色とならなかったいくつかの菌株
を単離することになった(ウィットビーン等、1990App
l.Microbiol.Biotechol.33:683−686)。これらのgoxA
−欠損形質転換体から抽出したゲノムDNAのサザンブロ
ット分析により、ΔgoxA::pyrGカセットはgoxA座で相同
組換え操作により統合されたことが示された(第4B図に
図示した)。言い換えれば、選択可能なpyrG遺伝子がgo
xA暗号領域を置換したことになる。
第5図に示すように、ΔgoxA変異体中でのカタラーゼ
産生は、親菌株FS−1より約3分の1から約6分の1で
あった。これらのデータは、グルコースオキシダーゼが
存在しない場合に、過酸化水素がほとんど産生されず、
代わりにカタラーゼの産生に悪影響を及ぼすことを示す
ものと解釈される。
黒色アスペルギルスFS−1 ΔgoxA pyrG菌株の単離 上述したようにFOAを用いて、黒色アスペルギルスΔg
oxAの自発的ウリジン要求の変異体を選択した。この工
程は、pyrGをベースとするEC2カセットによる菌株の続
いての形質転換に必要であった。
黒色アスペルギルスFS−1 ΔgoxA pyrG metC菌株の
単離 環境中における組換え体カタラーゼ産生微生物の生存
能力を制限するために、メチオニン要求の栄養素要求性
を以下の方法で導入した。黒色アスペルギルスΔgoxA
PyrGを紫外線で突然変異誘発し(95%死滅)、生存した
ものについてアスペルギルス最小培地中で濾過集積を行
なった。この技術により、好ましくない原栄養株を発芽
させて成長させ、濾過により除去できる菌糸を形成させ
た。栄養素要求性細胞は最小培地では発芽または成長で
きず、したがって、多孔性フィルタ(例えば、ミラクロ
ス、カルバイオケム社)を通過する。数回の濾過および
成長の後、残りの胞子を完全培地上に平板培養した。こ
れらのプレートからのコロニーを最小培地アガー上およ
び新鮮な完全培地プレートにパッチングした。完全培地
では成長するが最小アガーでは成長しないものは栄養素
要求性を有するものである。栄養素要求株の個体群か
ら、メチオニンを補った最小培地上で成長した1つのコ
ロニーを同定した。さらなる試験により、その菌株はメ
チオニン生合成経路の特定の工程が欠損していることが
分かった。成長は、ホモシステインまたはメチオニンの
いずれかの添加により維持されるたが、ホモセリンまた
はシスタチオニンのいずれによっても維持されなかっ
た。メチオニンについての既知の生合成経路に基づい
て、このメチオニン要求の栄養素要求株はシスタチオナ
ーゼ活性が欠損したと思われ、したがって、他の微生物
の慣習によりmetCと称した。
4. 黒色アスペルギルスFS−1 ΔgoxA pyrG metC菌
株の形質転換およびカタラーゼ過剰産生菌株の特徴付け pUC−EC2プラスミドのPme IとNot Iによる切断、およ
び予備的ゲル電気泳動によるEC2断片の精製の後に、カ
タラーゼ発現カセット(線状形態)を単離した。精製し
たDNA断片を用いて黒色アスペルギルスΔgoxA pyrG m
etC菌株を形質転換し、原栄養性形質転換体を、カタラ
ーゼを産生する能力について振とうフラスコ培養中でス
クリーニングした。振とうフラスコ中でスクリーニング
した約50の形質転換体から、対照菌株より著しく高いカ
タラーゼレベルを産生した10の形質転換体を同定した。
これらの10の菌株を二重振とうフラスコ培養中で再評価
し、カタラーゼ活性検定の結果を第5図に示す。10の菌
株のうち9菌株が、親菌株FS−1より著しく高いレベル
のカタラーゼ−Rを産生した。2つの形質転換体(EC2L
−19、EC2L−23)は振とうフラスコ培養中で、黒色アス
ペルギルスFS−1により産生されたレベルよりもおおよ
そ10から15倍のカタラーゼを産生し、大規模な産生条件
下での試験にこれらの菌株を選択した。10リットルと5
0,000リットルの規模での発酵実験により、形質転換体E
C2L−23からのカタラーゼ−R産生は、振とうフラスコ
研究に見られたカタラーゼ−Rの発現のレベルに対応す
ることが示された。
さらに、黒色アスペルギルスEC2L−23および親菌株FS
−1の発酵中に産生された有機酸のHPLC分析により、以
下の量のグルコン酸ナトリウムが産生されたのが示され
た:菌株 グルコン酸ナトリウム(mg/L) FS−1 >200,000 EC2L−23(27工程) 48 EC2L−23(28工程) 123 これらのデータは、形質転換体EC2L−23によりグルコ
ン酸ナトリウム老廃物の産生が劇的に減少することを示
している。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI (C12N 9/08 C12R 1:68) (C12N 15/09 ZNA C12R 1:68) (72)発明者 フォーラー,ティモシー アメリカ合衆国 カリフォルニア州 94061 レッドウッド シティ ハル アヴェニュー 1738 (72)発明者 レイ,マイケル ダブリュ アメリカ合衆国 カリフォルニア州 94402 サン マテオ フィフティーン スアヴェニュー 137 (56)参考文献 J.Biochem.,Vol.92, pp.1449−1456(1982) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C12N 15/00 BIOSIS/WPI(DIALOG) PubMed SwissProt/PIR/GeneS eq

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】以下の(a)または(b)のタンパク質を
    コードする黒色アスペルギルスcatR遺伝子: (a)配列番号5で表されるアミノ酸配列からなるタン
    パク質; (b)配列番号5で表されるアミノ酸配列において1若
    しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加された
    アミノ酸配列からなり、かつカタラーゼ活性を有するタ
    ンパク質。
  2. 【請求項2】以下の(a)または(b)のDNAからな
    る、黒色アスペルギルスカタラーゼ−Rをコードする遺
    伝子: (a)配列番号4で表される塩基配列からなるDNA; (b)配列番号4で表される塩基配列に相補的な塩基配
    列からなるDNAとストリンジェントな条件下でハイブリ
    ダイズし、かつカタラーゼ活性を有するタンパク質をコ
    ードするDNA。
  3. 【請求項3】黒色アスペルギルスカタラーゼ−Rをコー
    ドする遺伝子であって、天然黒色アスペルギルスcatRプ
    ロモーターが欠失しかつアスペルギルスグルコアミラー
    ゼプロモーターが黒色アスペルギルスcatR遺伝子に機能
    的に結合しており、以下の(a)または(b)のDNAか
    らなることを特徴とする遺伝子: (a)配列番号6で表される塩基配列からなるDNA; (b)配列番号6で表される塩基配列に相補的な塩基配
    列からなるDNAとストリンジェントな条件下でハイブリ
    ダイズし、かつカタラーゼ活性を有するタンパク質をコ
    ードするDNA。
  4. 【請求項4】前記アスペルギルスグルコアミラーゼプロ
    モーターが、黒色アスペルギルス由来のものであること
    を特徴とする請求の範囲第3項記載の遺伝子。
  5. 【請求項5】黒色アスペルギルスゲノム中に一体化され
    得るベクターである複製可能プラスミド中に挿入されて
    いることを特徴とする請求の範囲第3項または第4項記
    載の遺伝子。
  6. 【請求項6】請求の範囲第3項または第4項記載の遺伝
    子を含有する、黒色アスペルギルスゲノム中に一体化さ
    れ得るベクターである複製可能プラスミド。
  7. 【請求項7】請求の範囲第3項から第5項何れか1項に
    記載の遺伝子で形質転換された黒色アスペルギルス。
  8. 【請求項8】天然catRプロモーターが欠失していること
    を特徴とする請求の範囲第7項記載の黒色アスペルギル
    ス。
  9. 【請求項9】天然グルコースオキシダーゼ遺伝子が欠失
    していることを特徴とする請求の範囲第7項または第8
    項記載の黒色アスペルギルス。
  10. 【請求項10】catR遺伝子の遺伝子産物を産生する方法
    であって、炭素および窒素の同化源を用いて、黒色アス
    ペルギルスグルコアミラーゼプロモーターをcatR遺伝子
    に機能的に結合させた遺伝子断片で形質転換した黒色ア
    スペルギルスを培養する工程を含むことを特徴とする方
    法。
  11. 【請求項11】catR遺伝子の遺伝子産物を産生する方法
    であって、黒色アスペルギルスグルコアミラーゼプロモ
    ーターをcatR遺伝子に機能的に結合させた遺伝子断片を
    含む組換えDNAベクターで黒色アスペルギルスを形質転
    換する工程、ならびに前記形質転換黒色アスペルギルス
    を培養する工程を含むことを特徴とする方法。
  12. 【請求項12】前記黒色アスペルギルスにおいてグルコ
    ースオキシダーゼ遺伝子が欠失しており、グルコースオ
    キシダーゼ遺伝子産物が前記形質転換黒色アスペルギル
    ス中に存在しないことを特徴とする請求の範囲第10項ま
    たは第11項記載の方法。
  13. 【請求項13】前記遺伝子断片が、以下の(a)または
    (b)のDNAからなることを特徴とする請求の範囲第10
    項から第12項いずれか1項記載の方法: (a)配列番号6で表される塩基配列からなるDNA; (b)配列番号6で表される塩基配列に相補的な塩基配
    列からなるDNAとストリンジェントな条件下でハイブリ
    ダイズし、かつカタラーゼ活性を有するタンパク質をコ
    ードするDNA。
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