JP3477349B2 - 粉体化粧料 - Google Patents

粉体化粧料

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JP3477349B2
JP3477349B2 JP21055897A JP21055897A JP3477349B2 JP 3477349 B2 JP3477349 B2 JP 3477349B2 JP 21055897 A JP21055897 A JP 21055897A JP 21055897 A JP21055897 A JP 21055897A JP 3477349 B2 JP3477349 B2 JP 3477349B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は皮脂固定化能に優
れ、てかり、あぶらっぽさ等の化粧くずれや、皮脂によ
る経時での色くすみを抑制するとともに、その仕上がり
が持続し、しかも使用感に優れた粉体化粧料に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に粉体化粧料において、化粧持ちが
よいことは重要な要素である。特に額から鼻にかけたT
ゾーン部位は皮脂分泌が多いため、この部位での油浮き
による化粧くずれや着色顔料が皮脂によって濡れること
による色くすみが激しい。このような過剰な皮脂を抑
え、油浮きによる化粧くずれを抑制して化粧持ちを向上
させるため、従来より種々の研究がなされている。
【0003】例えば、フッ素化合物で粉体を処理して撥
水・撥油性を付与することが提案されている。しかしな
がら、このようなフッ素処理粉体は、皮脂が多い場合に
はこれを充分にはじききれず、また使用感の面でも問題
があった。また、皮脂を吸収する多孔性粉体を含有した
化粧料も検討されているが、このような粉体は化粧料中
の油分をも吸収してしまうため、十分な効果を得ること
はできなかった。
【0004】更に、微粒子の酸化亜鉛は皮脂に含まれる
脂肪酸と化学的に反応して皮脂を固定化させ、皮脂の拡
がりを抑え、あぶらっぽさを抑制し、化粧持続性を向上
させることが知られている。しかしながら、皮脂によっ
て着色顔料が濡れることに起因する経時での色くすみを
抑制することは困難であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、過剰の皮脂を抑え、化粧くずれや色くすみを抑制
し、化粧持続性に優れ、しかも使用感が良好な粉体化粧
料を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】かかる実情において、本
発明者らは鋭意研究を行った結果、酸化鉄・酸化チタン
焼結物着色顔料と皮脂固定化能を有する粉体とを組合わ
せて用いれば、皮脂固定化能に優れ、てかり、あぶらっ
ぽさ等の油浮きによる化粧くずれや、皮脂による経時で
の色くすみを抑制するとともに、その仕上がりが持続
し、しかも使用感に優れた粉体化粧料が得られることを
見出し、本発明を完成した。
【0007】すなわち、本発明は、(A)酸化鉄・酸化
チタン焼結物着色顔料、及び(B)皮脂固定化能を有す
る粉体を含有する粉体化粧料を提供するものである。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明で用いられる成分(A)の
着色顔料は、酸化チタンに酸化鉄を均一に混合して焼結
することにより製造されるものである。ここで、酸化鉄
の種類、混合割合、加熱温度、加熱時間、焼結雰囲気等
は特に制限されないが、例えば酸化鉄と酸化チタンとの
混合割合(重量比)は、1:20〜1:1、焼成温度は
600〜1300℃、焼成時間は1〜24時間、焼結雰
囲気は大気中等の酸化状態下、真空にし窒素置換した無
酸素状態下、水素置換した還元状態下などが好ましい。
このような条件を適宜組合わせることにより、赤、黄、
黒、茶から肌色まで広い色調の幅を持った着色力のある
焼結物着色顔料が得られる。焼結物着色顔料の色相に最
も影響を及ぼすのは、混合する酸化鉄の種類であり、例
えば、黄色系統の顔料を得るには、酸化チタンに青味の
ある赤い酸化第二鉄を混合し、赤色系統を得るには酸化
チタンに黄味のある赤い酸化第二鉄を混合し、また黒色
系統の顔料を得るには、黒色の酸化第二鉄を混合すれば
よい。なお、この場合には更に鉄粉を少量添加すること
により更に色調をよくすることもできる。
【0009】このような着色顔料は、その表面を通常用
いられる疎水化処理剤を用いて疎水化処理したものであ
ってもよい。ここで用いられる疎水化処理剤としては、
例えばシリコーン油、脂肪酸金属塩、アルキルリン酸、
アルキルリン酸のアルカリ金属塩又はアミン塩、N−モ
ノ長鎖(炭素数8〜22)脂肪族アシル塩基性アミノ酸
などが挙げられる。
【0010】シリコーン油としては、通常の化粧料等に
用いられるものであれば特に制限されず、例えばジメチ
ルポリシロキサン、環状ジメチルポリシロキサン、メチ
ルフェニルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリ
シロキサン、環状メチルハイドロジェンポリシロキサ
ン、ポリエーテル変性シリコーン、アルキル変性シリコ
ーン、メチルポリシロキサンエマルジョン、高級脂肪酸
エステル変性シリコーン、高級アルコキシ変性シリコー
ン、フェノール変性シリコーン等が挙げられる。
【0011】脂肪酸金属塩としては、特に炭素数12〜
18のものが好ましく、またそれらの塩としては例えば
カルシウム、マグネシウム、亜鉛、アルミニウム等の塩
が挙げられ、就中、特にアルミニウム塩が好ましい。し
たがって脂肪酸金属塩のうち好ましいものとしては、ア
ルミニウムモノステアレート、アルミニウムジステレー
ト、アルミニウムモノオレエート、アルミニウムモノパ
ルミテート、アルミニウムモノラウレート等が例示され
るがこれらの例に限定されない。
【0012】アルキルリン酸あるいはそのアルカリ金属
塩又はアンモニウム塩としては、一般式(1)又は
(2)で表わされるものが挙げられ、例えばジセチルリ
ン酸、モノラウリルリン酸、モノラウリルリン酸のナト
リウム塩、カリウム塩又はアミン塩、ジセチルリン酸の
ナトリウム塩、カリウム塩又はアミン塩等が挙げられ
る。
【0013】
【化1】
【0014】上記一般式(1)及び上記一般式(2)
中、R1 〜R3 で示される炭化水素基は、炭素数1〜4
5のものであるが、就中炭素数8以上のものが望まし
い。炭素数8未満であると、そのアルキルリン酸金属塩
が粘着性を示し、滑沢性、延展性が低下するおそれがあ
る。かかる炭化水素基としては、例えば、オクチル、ノ
ニル、デシル、ドデシル、ウンデシル、トリデシル、テ
トラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシ
ル、オクタデシル、ノナデシル、エイコシル、ヘンエイ
コシル、ドコシル、トリコシル、テトラコシル、ペンタ
コシル、ヘキサコシル、ヘプタコシル、オクタコシル、
ノナコシル、トリアコンチル、ヘントリアコンチル、ド
トリアコンチル、オクテニル、ノネニル、デセニル、ド
デセニル、ウンデセニル、トリデセニル、テトラデセニ
ル、ペンタデセニル、ヘキサデセニル、ヘプタデセニ
ル、オクタデセニル、ノナデセニル、エイコセニル、ヘ
ンエイコセニル、ドコセニル、トリコセニル、テトラコ
セニル、ペンタコセニル、ヘキサコセニル、ヘプタコセ
ニル、オクタコセニル、ノナコセニル、トリアコンテニ
ル、ヘントリアコンテニル、ドトリアコンテニル、オク
タジエニル、ノナジエニル、デカジエニル、ドデカジエ
ニル、ウンデカジエニル、トリデカジエニル、テトラデ
カジエニル、ペンタデカジエニル、ヘキサデカジエニ
ル、ヘプタデカジエニル、オクタデカジエニル、ノナデ
カジエニル、エイコサジエニル、ヘンエイコサジエニ
ル、ドコサジエニル、トリコサジエニル、テトラコサジ
エニル、ペンタコサジエニル、ヘキサコサジエニル、ヘ
プタコサジエニル、オクタコサジエニル、ノナコサジエ
ニル、トリアコンタジエニル、ヘントリアコンタジエニ
ル、ドトリアコンタジエニル、2−ヘキシルデシル、2
−オクチルウンデシル、2−デシルテトラデシル、2−
ウンデシルヘキサデシル、2−テトラデシルオクタデシ
ル基等が挙げられる。また、上記一般式(1)及び上記
一般式(2)中、X1 〜X3で示されるアルカリ金属と
しては、カリウム、ナトリウム等が挙げられ、X1 〜X
3 で示されるアミンとしては、モノエタノールアミン、
ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリイソ
プロパノールアミン、モルホリン、アルギニン等が挙げ
られる。
【0015】N−モノ長鎖(炭素数8〜22)脂肪族ア
シル塩基性アミノ酸を構成する塩基性アミノ酸として
は、α,γ−ジアミノ酪酸、オルニチン、リジン、アル
ギニン、ヒスチジン等が挙げられる。これらは光学活性
体であってもラセミ体であってもよい。長鎖脂肪族アシ
ル基としては炭素数8〜22の飽和又は不飽和の直鎖又
は分岐鎖脂肪族アシル基であって、単一鎖長のものであ
っても混合鎖長のものであってもよい。具体的には、2
−エチルヘキサノイル、カプリロイル、カプロイル、ラ
ウロイル、ミリストイル、パルミトイル、ステアロイ
ル、イソステアロイル、オレオイル、ベヘノイル、ココ
イル、牛脂脂肪酸アシル、硬化牛脂脂肪酸アシル等が挙
げられる。長鎖アシル基の塩基性アミノ酸ヘの結合部位
はα位のアミノ基あるいはω位のアミノ基であるが、ア
ルギニン及びヒスチジンにおいてはα位のアミノ基に限
定される。具体例としては、Nε−2−エチルヘキサノ
イルリジン、Nε−ラウロイルリジン、Nε−ココイル
リジン、Nε−パルミトイルリジン、Nε−イソステア
ロイルリジン、Nε−硬化牛脂脂肪酸アシルリジン、N
α−カプリロイルリジン、Nα−ラウロイルリジン、N
α−ミリストイルリジン、Nα−オレオイルリジン、N
α−ベヘノイルリジン、Nδ−ココイルオルニチン、N
δ−ステアロイルオルニチン、Nδ−牛脂脂肪酸アシル
オルニチン、Nα−エチルヘキサノイルオルニチン、N
α−ラウロイルオルニチン、Nα−イソステアロイルオ
ルニチン、Nγ−パルミトイル−α,γ−ジアミノ酪
酸、Nα−牛脂脂肪酸アシル−α,γ−ジアミノ酪酸、
Nα−カプロイルアルギニン、Nα−ラウロイルアルギ
ニン、Nα−パルミトイルアルギニン、Nα−硬化牛脂
脂肪酸アシルアルギニン、Nα−ココイルヒスチジン、
Nα−イソステアロイルヒスチジン等が挙げられるが、
これらの例に限定されない。
【0016】着色顔料をシリコーン油で処理する方法と
しては、着色顔料をシリコーン油の1種又は2種以上を
適量のヘキサン等に溶解したものに分散させ、溶剤留去
後100〜200℃で2〜10時間処理し、その後乾燥
する方法がある。着色顔料をアルキルリン酸で処理する
方法としては、式(1)、(2)中X1 及びX2 又はX
3 が水素である場合、前記したアルキルリン酸をイソプ
ロピルアルコールやヘキサン等の溶剤で溶解したものに
着色顔料を分散させ、50℃〜70℃で1〜3時間処理
し、その後溶剤留去後乾燥する方法がある。また、式
(1)、(2)中、X1 あるいはX2 及びX3 が水素以
外である場合(アルカリ金属又はアミンである場合)
は、上記したアルキルリン酸のアルカリ金属塩又はアミ
ン塩を水に溶解したものに着色顔料を分散させ、50〜
70℃で1〜3時間処理し、その後適当な酸で中和した
後、熱時濾過し、エタノール水溶液で洗浄後、乾燥する
方法がある。これら着色顔料を撥水処理する方法は上記
の例に限定されない。
【0017】また、着色顔料をN−モノ長鎖脂肪族アシ
ル塩基性アミノ酸で処理する方法としては乾式法及び湿
式法のいずれの方法も用いることができる。乾式法は簡
便かつ効果的であって、N−モノ長鎖脂肪族アシル塩基
性アミノ酸の微細粉末を着色顔料と攪拌混合するか、も
しくはN−モノ長鎖脂肪族アシル塩基性アミノ酸と着色
顔料を混合した後、共粉砕することによって、着色顔料
の表面を容易に処理できる。湿式法はN−モノ長鎖脂肪
族アシル塩基性アミノ酸が中性付近の水及び通常の油に
殆ど溶解しないため、塩化カルシウムを可溶化剤として
用いてN−モノ長鎖脂肪族アシル塩基性アミノ酸を有機
溶剤に溶解した後、着色顔料を接触させ、更に水洗して
塩化カルシウムを除去して乾燥することにより、着色顔
料の表面を処理できる。あるいは酸性もしくはアルカリ
性の水又は水性溶媒中にN−モノ長鎖脂肪族アシル塩基
性アミノ酸を溶解して着色顔料を接触させた後、中性付
近まで中和して着色顔料表面にN−モノ長鎖脂肪族アシ
ル塩基性アミノ酸を析出付着させ、中和によって生じた
塩を水洗により除去し、乾燥することによっても同様の
表面処理ができる(特開昭61−7202号、同61−
10503号)。
【0018】着色顔料に対する疎水化処理剤の処理量
は、好ましくは0.05〜20重量%、より好ましくは
2〜10重量%である。この範囲内においては、十分な
疎水性及び良好な感触が得られ好ましい。
【0019】成分(A)の酸化鉄・酸化チタン焼結物着
色顔料としては、特に酸化鉄と酸化チタンとの混合割合
(重量比)が1:9〜4:6で、大気中にて焼成温度7
00〜1000℃、焼成時間1〜3時間の条件により得
られるものが好ましい。
【0020】成分(A)の酸化鉄・酸化チタン焼結物着
色顔料は、1種又は2種以上を組合わせて用いることが
でき、全組成中に0.01〜20重量%配合するのが好
ましく、特に0.05〜10重量%、更に0.1〜5重
量%配合すると、使用感を損なうことなく、より十分な
色くすみ抑制効果が得られるので好ましい。
【0021】本発明で用いられる成分(B)の粉体は、
皮脂固定化能を有するものである。ここで、皮脂固定化
能とは、皮脂を吸収して粉体内に留めること、又は皮脂
に含まれる脂肪酸と化学的に反応して皮脂をゲル化して
固定化することをいう。このような皮脂固定化能を有す
る粉体としては、例えばシリカ、リン酸カルシウム等の
無機多孔性粉体;セルロース、キトサン、アクリレート
コポリマー等の有機多孔性粉体;酸化亜鉛などが挙げら
れる。
【0022】これらのうち、酸化亜鉛としては、比表面
積が10〜100m2/g、特に20〜100m2/gのも
のが、皮脂固定化能に優れるとともに、使用感も良好で
あり好ましい。なお、本発明において比表面積は、BE
T法により求めた値を用いた。
【0023】成分(B)の皮脂固定化能を有する粉体
は、その表面を通常用いられる疎水化処理剤を用いて疎
水化処理したものであってもよい。疎水化処理剤及び疎
水化処理方法としては、前記と同様のものが挙げられ
る。
【0024】成分(B)の皮脂固定化能を有する粉体と
しては、特に前記比表面積の酸化亜鉛が好ましい。
【0025】成分(B)の皮脂固定化能を有する粉体
は、1種又は2種以上を組合わせて用いることができ、
全組成中に0.01〜20重量%配合するのが好まし
く、特に0.1〜15重量%、更に1〜10重量%配合
すると使用感を損なうことなく、より十分な化粧くずれ
抑制効果を得ることができる。
【0026】本発明の粉体化粧料には、前記必須成分の
ほか、通常の化粧料に用いられる成分、例えばマイカ、
タルク、セリサイト、カオリン、炭酸カルシウム、酸化
アルミニウム、硫酸バリウムなどの体質顔料;ベンガ
ラ、黄酸化鉄、黒酸化鉄、酸化クロム、カーボンブラッ
ク等の着色顔料;酸化亜鉛、二酸化チタンなどの白色顔
料;雲母チタン、魚鱗箔等のパール顔料;赤色202
号、226号、黄色4号アルミニウムレーキなどの有機
顔料;ナイロンパウダーなどの有機粉体;これらの顔料
(粉体)をシリコーン類、アミノ酸、金属石鹸、レシチ
ン、リン酸ジアルキル、シリカ−アルミナなどで表面処
理したもの;固体状又は液体状パラフィン、クリスタル
オイル、セレシン、スクワラン、オゾケライト、モンタ
ンロウなどの炭化水素類;オリーブ、ジロウ、カルナウ
バロウ、ミツロウ、ラノリン、ゲイロウなどの植物油又
は動物性油脂、ロウ;ステアリン酸、パルミチン酸、オ
レイン酸、グリセリドモノステアリン酸エステル、グリ
セリンジステアリン酸エステル、グリセリンモノオレイ
ン酸エステル、イソプロピルミリスチン酸エステル、イ
ソプロピルステアリン酸エステル、ブチルステアリン酸
エステルなどの高級脂肪酸(塩)及びそのエステル類;
デキストリン脂肪酸エステル;ジメチルポリシロキサ
ン、メチルフェニルポリシロキサン、オクタメチルシク
ロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタンシロキ
サンなどのシリコーン油;水;エタノール、イソプロパ
ノール、セタノール、ステアリルアルコール、パルミチ
ルアルコール、ヘキシルドデシルアルコールなどのアル
コール類;保湿剤としてのグリコール、グリセリン又は
ソルビトールなどの多価アルコール類;界面活性剤、増
粘剤、防腐剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、薬剤、香料
などを、本発明の効果を損なわない範囲で適宜配合する
ことができる。
【0027】本発明の粉体化粧料は、通常の方法に従っ
て製造することができ、例えばパウダーファンデーショ
ン、粉おしろい、アイシャドウ、アイブロウ、ほほ紅等
のメイクアップ化粧料など、所望の剤型に適用すること
ができる。
【0028】
【発明の効果】本発明の粉体化粧料は、皮脂固定化能に
優れ、てかり、あぶらっぽさ等の油浮きによる化粧くず
れや、皮脂による経時での色くすみを抑制するととも
に、その仕上がりが持続し、しかも使用感に優れたもの
である。
【0029】
【実施例】次に、実施例を挙げて本発明を更に説明する
が、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0030】製造例1 酸化第二鉄と酸化チタンを3:7の重量比で均一に混合
し、大気中、700℃で2〜3時間焼結した後、粉砕し
て赤い顔料を得た。
【0031】製造例2 酸化第二鉄と酸化チタンを2:8の重量比で均一に混合
し、大気中、1000℃で2〜3時間焼結した後、粉砕
して肌色の顔料を得た。
【0032】実施例1 表1に示す組成のパウダーファンデーションを製造し、
その化粧持続性及び経時での色くすみについて評価し
た。結果を表1に示す。
【0033】(製法)成分(1)を粗混合し、アトマイ
ザーを用いて粉砕を行った。これを高速ブレンダーに移
し、成分(2)〜(6)を加熱混合し均一にしたものを
加えて更に混合し、均一にした。これをアトマイザーで
処理し、ふるいを通して粒度をそろえた後、金皿中に圧
縮成型して、目的のパウダーファンデーションを得た。
【0034】(評価方法) (1)化粧持続性及び経時での色くすみ(官能評価) 専門パネラー10名により、顔にファンデーションを塗
布した時の化粧持続性及び経時(5時間後)の色くすみ
のなさについて官能評価し、以下の基準で判定した。 ◎;7名以上が良好と回答。 ○;4名以上、7名未満が良好と回答。 △;2名以上、4名未満が良好と回答。 ×;1名以下が良好と回答。
【0035】(2)経時での色くすみ(ΔE):顔面に
ファンデーションを適量塗布し、塗布直後及び5時間後
における額部の測色値(L*,a*,b*値)をミノルタ
社製「色彩色差計 CM−1000」を用いて測定し、
色差(ΔE)を算出した。ΔEが小さいほど、経時での
色くすみが少ない。
【0036】
【表1】
【0037】表1の結果から明らかなように、本発明品
はいずれも、化粧持続性に優れ、しかも経時での色くす
みが抑制されていた。また、使用感も良好であった。
【0038】実施例2(パウダーファンデーション) 以下に示す組成のパウダーファンデーションを製造し
た。
【0039】
【表2】 (重量%) (1)レシチン処理粉体 酸化チタン 10.0 セリサイト 20.0 マイカ バランス カオリン 5.0 赤色酸化鉄・酸化チタン焼結物*3 0.8 黄色酸化鉄・酸化チタン焼結物*4 2.5 黒酸化鉄 0.1 (2)シリコーン処理 微粒子酸化亜鉛(比表面積75m2/g) 8.0 (3)流動パラフィン 8.0 (4)ミツロウ 2.0 (5)防腐剤 0.2(6)香料 適量 合計 100.0 *3:酸化第二鉄/酸化チタン=3/7(重量比)、焼成温度700℃、焼成時 間2時間の条件で、製造例1と同様にして得られたもの。 *4:酸化第二鉄/酸化チタン=3/7(重量比)、焼成温度1000℃、焼成 時間2時間の条件で、製造例2と同様にして得られたもの。
【0040】(製法)成分(1)及び(2)を混合し、
粉砕機を通して粉砕した。これを高速ブレンダーに移
し、成分(3)〜(6)を加熱混合し均一にしたものを
加えて更に混合し、均一にした。これを粉砕機で処理
し、ふるいを通して粒度をそろえた後、金皿中に圧縮成
型して、目的のパウダーファンデーションを得た。
【0041】実施例3(両用パウダーファンデーショ
ン) 以下に示す組成の両用パウダーファンデーションを製造
した。
【0042】
【表3】 (重量%) (1)シリコーン処理粉体 酸化チタン 10.0 雲母チタン 3.5 セリサイト 20.0 マイカ バランス カオリン 5.0 タルク 4.0 酸化アルミニウム 10.0 硫酸バリウム 5.0 赤色酸化鉄・酸化チタン焼結物*5 0.8 黄色酸化鉄・酸化チタン焼結物*6 2.5 黒酸化鉄 0.1 (2)シリコーン処理 微粒子酸化亜鉛(比表面積25m2/g) 8.0 (3)流動パラフィン 4.0 (4)スクワラン 2.0 (5)メチルフェニルポリシロキサン(100cSt) 4.0 (6)防腐剤 0.2(7)香料 適量 合計 100.0 *5:酸化第二鉄/酸化チタン=4/6(重量比)、焼成温度700℃、焼成時 間3時間の条件で、製造例1と同様にして得られたもの。 *6:酸化第二鉄/酸化チタン=4/6(重量比)、焼成温度1000℃、焼成 時間3時間の条件で、製造例2と同様にして得られたもの。
【0043】(製法)成分(1)及び(2)を混合し、
粉砕機を通して粉砕した。これを高速ブレンダーに移
し、成分(3)〜(7)を加熱混合し均一にしたものを
加えて更に混合し、均一にした。これを粉砕機で処理
し、ふるいを通して粒度をそろえた後、金皿中に圧縮成
型して、目的の両用パウダーファンデーションを得た。
【0044】実施例4(粉おしろい) 以下に示す組成の粉おしろいを製造した。
【0045】
【表4】 (重量%) (1)シリコーン処理粉体 タルク バランス 赤色酸化鉄・酸化チタン焼結物*7 0.4 黄色酸化鉄・酸化チタン焼結物*8 0.5 黒酸化鉄 0.1 (2)シリコーン処理 微粒子酸化亜鉛(比表面積50m2/g) 10.0 (3)ステアリン酸マグネシウム 5.0(4)香料 適量 合計 100.0 *7:酸化第二鉄/酸化チタン=1/9(重量比)、焼成温度800℃、焼成時 間2時間の条件で、製造例1と同様にして得られたもの。 *8:酸化第二鉄/酸化チタン=1/9(重量比)、焼成温度1000℃、焼成 時間2時間の条件で、製造例2と同様にして得られたもの。
【0046】(製法)成分(1)〜(3)をブレンダー
で攪拌混合し、これに成分(4)を吹きつけ、更に均一
に攪拌する。これを粉砕機に通して粉砕した後、ふるい
を通し、目的の粉おしろいを得た。
【0047】実施例5(ほほ紅) 以下に示す組成のほほ紅を次の方法により製造した。
【0048】
【表5】 (重量%) (1)レシチン処理粉体 酸化チタン 10.0 マイカ 13.0 カオリン バランス 赤色202号 2.5 赤色酸化鉄(赤・黄・黒) 5.0 赤色酸化鉄・酸化チタン焼結物*9 0.8 黄色酸化鉄・酸化チタン焼結物*10 4.0 黒酸化鉄 0.2 (2)シリコーン処理 微粒子酸化亜鉛(比表面積90m2/g) 12.0 (3)ジメチルポリシロキサン(6cSt) 10.0 (4)流動パラフィン 2.0 (5)防腐剤 0.1(6)香料 適量 合計 100.0 *9:酸化第二鉄/酸化チタン=2/8(重量比)、焼成温度700℃、焼成時 間3時間の条件で、製造例1と同様にして得られたもの。 *10:酸化第二鉄/酸化チタン=2/8(重量比)、焼成温度1000℃、焼成 時間3時間の条件で、製造例2と同様にして得られたもの。
【0049】(製法)成分(1)及び(2)を混合し、
粉砕機を通して粉砕した。これを高速ブレンダーに移
し、成分(3)〜(6)を加熱混合し均一にしたものを
加えて更に混合し、均一にした。これを粉砕機で処理
し、ふるいを通して粒度をそろえた後、金皿中に圧縮成
型して、目的のほほ紅を得た。
【0050】実施例2〜5で得られた粉体化粧料はいず
れも、皮脂固定化能に優れ、あぶらっぽさ等の化粧くず
れや皮脂による経時での色くすみを抑制するとともに、
仕上がりが持続し、しかも使用感が良好なものであっ
た。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−100514(JP,A) 特開 平2−172902(JP,A) 特開 平7−258026(JP,A) 特開 昭61−257909(JP,A) 特開 昭48−72341(JP,A) 特開 平7−3181(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61K 7/00 - 7/50

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)酸化鉄・酸化チタン焼結物着色顔
    料、及び(B)皮脂固定化能を有する粉体を含有する粉
    体化粧料。
  2. 【請求項2】 成分(B)の粉体が、多孔性粉体又は酸
    化亜鉛である請求項1記載の粉体化粧料。
  3. 【請求項3】 成分(B)の粉体が、比表面積10〜1
    00m2/gの酸化亜鉛である請求項1又は2記載の粉体
    化粧料。
  4. 【請求項4】 成分(A)の着色顔料及び/又は成分
    (B)の粉体が、疎水化処理されたものである請求項1
    〜3のいずれか1項記載の粉体化粧料。
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