JP3476945B2 - サーマルヘッド - Google Patents
サーマルヘッドInfo
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ワードプロセッサやフ
ァクシミリ等のプリンタ機構として組み込まれるサーマ
ルヘッドの改良に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、ワードプロセッサ等のプリンタ機
構として組み込まれるサーマルヘッドは、図2に示す如
く、アルミナセラミックス等からなる電気絶縁性基板1
1上に、窒化タンタル等からなる発熱抵抗体12と、ア
ルミニウム等からなる一対の導電層13と、焼成ガラス
からなる保護層14とを順次、積層した構造を有してお
り、前記一対の導電層13間に印字信号に基づいて所定
の電力を印加し、発熱抵抗体12を選択的にジュール発
熱させるとともに、該発熱した熱をプラテンローラ等に
よって押圧される感熱記録紙に伝導させ、感熱記録紙に
所定の印字画像を形成することによってサーマルヘッド
として機能する。 【0003】また前記保護層14は、発熱抵抗体12や
一対の導電層13を、感熱記録紙の摺接による摩耗や大
気中に含まれる水分等の接触による酸化腐食から保護す
るためのものであり、PbO(酸化鉛)、SiO2 (酸
化珪素)、B2 O3 (酸化硼素)、BaO(酸化バリウ
ム)、CaO(酸化カルシウム)等を含む低軟化点ガラ
スをスクリーン印刷等の厚膜手法によって塗布及び焼成
(約500℃)することにより形成されていた。尚、前
記保護層14を形成するのに低軟化点ガラスを用いるの
は、ガラスの焼成温度が高すぎると、発熱抵抗体12等
が熱によって変形する危険性があるからであり、また前
記保護層14を厚膜手法によって形成するのは、発熱抵
抗体12上に被着される保護層14の表面を平坦にな
し、印字に際して感熱記録紙が保護層14に対して良好
に密着されるようになすためである。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この従
来のサーマルヘッドにおいては、保護層14がガラスを
スクリーン印刷等の厚膜手法によって塗布及び焼成する
ことにより形成されていることから、保護層14を形成
する際、発熱抵抗体12上に塗布されたガラスに熱を印
加すると、発熱抵抗体12と保護層14との界面で保護
層14中に含まれている酸素が発熱抵抗体12側に拡散
し、発熱抵抗体12が大きく酸化腐食される。この結
果、発熱抵抗体12の電気抵抗値が大幅に変動し、感熱
記録紙に所定の印字画像を形成することが不可となる欠
点を有している。 【0005】そこで上記欠点を解消するために、発熱抵
抗体12と保護層14との間に、熱が印加されても化学
的安定性を有した無機物材料、例えば、SiO2 (酸化
珪素)を介在させ、このSiO2 によって保護層14中
の酸素が発熱抵抗体12中に拡散するのを遮断すること
が考えられる。 【0006】しかしながら、発熱抵抗体12と保護層1
4との間にSiO2 を介在させただけでは、発熱抵抗体
12の酸化腐食を完全に防止するには至らなかった。 【0007】即ち、発熱抵抗体12と保護層14との間
にSiO2 を介在させた場合、保護層14中の酸素が発
熱抵抗体12中に拡散することは防止されるようになる
ものの、SiO2 を構成する酸素が発熱抵抗体12との
界面付近で少しづつ拡散し、サーマルヘッドの使用が長
期にわたると、発熱抵抗体12の一部が前記界面付近で
の酸素の拡散によって酸化腐食されてしまい、その結
果、発熱抵抗体12の電気抵抗値が変化し、感熱記録紙
に印字画像の濃淡むら等が形成される欠点を有してい
た。 【0008】また発熱抵抗体12と保護層14との間
に、酸素を含まない無機物材料、例えば、Si3 N4 を
介在させることも考えられるが、この場合、保護層14
の形成時に熱が印加されると、Si3 N4 自体が保護層
14中に含まれている酸素の拡散によって酸化され、そ
の緻密性が低下する。この結果、保護層14からの酸素
の拡散をSi3 N4 によって遮断することができなくな
り、上述した従来のサーマルヘッドと同様、感熱記録紙
に所定の印字画像を形成することが不可となっていた。 【0009】更にこの場合、保護層14の形成時に熱が
印加されると、保護層14を形成するガラス中のPbO
とSi3 N4 とが一部、化学反応を起こすことによって
窒素の気泡が発生し、この気泡が保護層14中に残って
しまうと、保護層14表面に気泡の形状に応じた凸部が
形成され、保護層14の表面平坦性が大きく損なわれる
こととなる。この結果、感熱記録紙をサーマルヘッドに
良好に密着させることができなくなり、印字画像の濃淡
むら等が形成される欠点が誘発されていた。 【0010】 【発明の目的】本発明は、上記欠点に鑑み案出されたも
ので、その目的は、長期間にわたり所定の印字画像を形
成することが可能な耐腐食性に優れたサーマルヘッドを
提供することにある。 【0011】 【課題を解決するための手段】本発明のサーマルヘッド
は、電気絶縁性基板上に発熱抵抗体及び該発熱抵抗体に
接続される導電層を設け、これら発熱抵抗体及び導電層
上に、Si3N4薄膜層、SiO2薄膜層、PbOを含む
低融点ガラスからなる焼成ガラス層を順次、積層すると
ともに、該焼成ガラス層中に低融点ガラスよりも高硬度
で、且つ熱伝導率が前記低融点ガラスと同等もしくはそ
れ以上のAl2O3から成る無機物粒子を含有させたこと
を特徴とするものである。 【0012】 【実施例】以下、本発明の実施例を、添付図面に基づい
て詳細に説明する。 【0013】図1は本発明のサーマルヘッドの一実施例
を示す断面図であり、1は電気絶縁性基板、1aはグレ
ーズ層、2は発熱抵抗体、3は一対の導電層、4はSi
3 N4 薄膜層、5はSiO2 薄膜層、6は焼成ガラス層
である。 【0014】前記電気絶縁性基板1はアルミナセラミッ
クス等の電気絶縁性材料から成り、その上面で発熱抵抗
体2等を支持する作用を為す。 【0015】前記電気絶縁性基板1は、アルミナ、シリ
カ、マグネシア等のセラミックス原料粉末に適当な有機
溶剤、溶媒を添加混合して泥漿状と成すとともにこれを
従来周知のドクターブレード法やカレンダーロール法等
を採用することによってセラミックグリーンシートを形
成し、しかる後、前記セラミックグリーンシートを所定
形状に打ち抜き加工するとともに高温で焼成することに
よって製作される。 【0016】また前記電気絶縁性基板1の上面には、ガ
ラス等から成るグレーズ層1aが15μm〜60μmの
厚みに被着形成されており、該グレーズ層1aは発熱抵
抗体2の発する熱を適当な温度となるように蓄積し、サ
ーマルヘッドの熱応答特性を良好に保つ作用を為す。 【0017】前記グレーズ層1aは、例えば、高軟化点
ガラスの粉末に適当な有機溶剤、有機樹脂を添加混合し
て得たガラスペーストを電気絶縁性基板1の上面にスク
リーン印刷等によって印刷塗布し、しかる後、これを約
1000℃〜1200℃の高温で焼成することによって
電気絶縁性基板1の上面に被着形成される。 【0018】また前記グレーズ層1aの上面には、窒化
タンタル等から成る複数個の発熱抵抗体2が被着配列さ
れており、該各発熱抵抗体2の両端には一対の導電層3
が接続されている。 【0019】前記発熱抵抗体2は例えば窒化タンタル等
から成っており、それ自体が所定の電気抵抗率を有して
いるため、一対の導電層3を介して電力が印加されると
ジュール発熱を起こし、感熱記録紙に印字画像を形成す
るのに必要な所定温度、例えば200℃乃至350℃の
温度に発熱する。 【0020】また前記発熱抵抗体2の両端に接続される
一対の導電層3はアルミニウム等の金属材料から成って
おり、該一対の導電層3は発熱抵抗体2にジュール発熱
を起こさせるために必要な所定の電力を印加する作用を
為す。 【0021】前記複数個の発熱抵抗体2及び一対の導電
層3は、従来周知のスパッタリング法及びフォトリソグ
ラフィー技術を採用することによってグレーズ層1aの
上面に所定パターン、所定厚み(発熱抵抗体2は0.0
1μm乃至0.5μmの厚み、一対の導電層3は0.5
μm乃至2.0μmの厚み)に被着される。 【0022】前記発熱抵抗体2及び一対の導電層3の上
面にはまた、Si3 N4 薄膜層4、SiO2 薄膜層5、
焼成ガラス層6が順次、積層されており、これらの層に
よって発熱抵抗体2等を大気と遮断している。 【0023】前記Si3 N4 薄膜層4は、極めて緻密な
膜質を有しており、酸素を一切含んでいないため、Si
3 N4 薄膜層4中の成分によって発熱抵抗体2が酸化腐
食されることはない。 【0024】また前記Si3 N4 薄膜層4上のSiO2
薄膜層5は、焼成ガラス層6を形成する際に熱が印加さ
れても、化学的に安定な特性を有しているため、Si3
N4薄膜層4中にSiO2 薄膜層5中の酸素が拡散する
ことは殆どなく、また焼成ガラス層6を形成する際に熱
が印加されても、Si3 N4 薄膜層4が酸化されて緻密
性を大きく低下することもない。尚、サーマルヘッドの
使用が長期にわたると、SiO2 薄膜層5中の酸素がS
i3 N4 薄膜層4中に少し拡散するが、これらの酸素は
Si3 N4 薄膜層4の表面近傍を若干酸化する程度で、
発熱抵抗体2の電気抵抗値には全く影響を及ぼさない。
よって、Si3 N4 薄膜層4の酸化防止機能は長期にわ
たり良好に維持されることとなる。 【0025】前記Si3 N4 薄膜層4及びSiO2 薄膜
層5は、スパッタリング法等の薄膜手法を採用すること
によって、発熱抵抗体2等の上面に、それぞれ0.1〜
2.0μmの厚みをもって順次、積層される。 【0026】また前記SiO2 薄膜層5上の焼成ガラス
層6は、PbO(酸化鉛)、SiO2 (酸化珪素)、B
aO(酸化バリウム)、B2 O3 (酸化硼素)、CaO
(酸化カルシウム)等をそれぞれ所定の割合で含む低軟
化点ガラスによって形成されており、その内部には前記
低軟化点ガラスよりも高硬度の無機物粒子、例えば、A
l2 O3 粒子が所定の割合で含有されている。 【0027】前記焼成ガラス層6は、発熱抵抗体2及び
一対の導電層3を感熱記録紙の摺接による摩耗や大気中
の水分等の接触による腐食から保護する作用を為し、ま
た前記焼成ガラス層6中の無機物粒子は、焼成ガラス層
6の高硬度となすことによってサーマルヘッドの耐摩耗
性を向上させる作用を為す。 【0028】更に前記無機物粒子の熱伝導率を、焼成ガ
ラス層6の主成分である低融点ガラスと略等しいか、も
しくは、それよりも大きくなしておけば、発熱抵抗体2
から感熱記録紙に伝導しようとする熱が無機物粒子によ
って遮断されることはなく、サーマルヘッドの熱効率を
向上させることができる。従って無機物粒子の熱伝導率
を、焼成ガラス層6の主成分である低融点ガラスと略等
しいか、もしくは、それよりも大きくなしておくことが
好ましい。 【0029】尚、前記焼成ガラス層6は、先ず、PbO
を70重量%、SiO2 を15重量%、BaO、B2 O
3 、CaOを各5重量%ずつ含有する低軟化点ガラス
(軟化点:約450℃)の粉末に適当な有機溶媒、溶剤
を添加混合してガラスペーストを作製するとともに、こ
れに所定量のアルミナ粒子(粒径:約1μm)を添加し
たものを発熱抵抗体2及び一対の導電層3が被着された
電気絶縁性基板1上にスクリーン印刷法等の厚膜手法を
採用し、例えば、約4μmの厚みに塗布するとともに、
これを約500℃の温度で焼成することによって形成さ
れる。 【0030】このとき、焼成ガラス層6中に含まれてい
るPbOとSi3 N4 薄膜層4との間にはSiO2 薄膜
層5が介在されており、この両者間で気泡(窒素)の発
生を伴う化学反応が起こることはないため、焼成ガラス
層6の表面平坦性は高く、印字に際して感熱記録紙をサ
ーマルヘッドに良好に密着させることができる。これに
よって感熱記録紙に鮮明な印字画像を形成することが可
能となる。 【0031】また上述のように、発熱抵抗体2上に、S
iO2 薄膜層5、Si3 N4 薄膜層4、焼成ガラス層6
を順次、積層した構造になしておけば、Si3 N4 薄膜
層4とSiO2 薄膜層5との間には、各層間の物理吸着
力に加え、幾分かの化学吸着力が作用して強固に接合さ
れ、またSiO2 薄膜層5と焼成ガラス層6も、焼成ガ
ラス層6中に含まれているSiO2 によって強固に接合
されることから、発熱抵抗体3上に積層される各層間の
密着性はいずれも極めて高く、これらの各層に熱パルス
が繰り返し印加されても、各層間で容易に剥離が生じる
ことはない。 【0032】かくして上述したサーマルヘッドは、一対
の導電層3間に印字信号に基づいて所定の電力を印加
し、発熱抵抗体2を選択的にジュール発熱させるととも
に、該発熱した熱をプラテンローラ等によって押圧され
る感熱記録紙に伝導させ、感熱記録紙に所定の印字画像
を形成することによってサーマルヘッドとして機能す
る。 【0033】尚、本発明は上記実施例に限定されるもの
ではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々
の変更、改良等が可能であり、例えば上記実施例のサー
マルヘッドにおいて、焼成ガラス層6上にビッカース硬
度が1000kg/mm2 以上の硬質材料、例えば、窒
化珪素、炭化珪素、サイアロン等からなる耐摩耗層を例
えば、3μmの厚みに被着させておいても良く、この場
合、上記実施例と同様の効果を奏するのに加え、サーマ
ルヘッドの耐摩耗性がより一層向上する。 【0034】 【発明の効果】本発明によれば、焼成ガラス層を形成す
る際、焼成ガラス層中の酸素が発熱抵抗体に接触しよう
とするのがSiO2 薄膜層及びSi3 N4 薄膜層によっ
て有効に遮断され、また前記Si3 N4 薄膜層はそれ自
体、酸素を含んでいないので、サーマルヘッドを長期に
わたり使用しても、発熱抵抗体の電気抵抗値が大きく変
化することはなく、感熱記録紙に長期間にわたり濃度む
らの無い良好な印字画像を形成することができる。 【0035】また本発明によれば、前記SiO2 薄膜層
は、焼成ガラス層を形成する際の高温下でも化学的に安
定な特性を有しているため、SiO2 薄膜層中の酸素が
Si3 N4 薄膜層中に拡散することは殆どなく、Si3
N4 薄膜層の緻密性は高く保たれ、Si3 N4 薄膜層の
酸化防止機能は良好に維持される。 【0036】更に本発明によれば、焼成ガラス層に含ま
れているPbOとSi3N4薄膜層とはSiO2薄膜層に
よって遮断されており、Si3N4薄膜層と焼成ガラス層
との間で気泡の発生を伴う化学反応が起こることはない
ため、焼成ガラス層の表面平坦性は高く保たれ、印字に
際して感熱記録紙をサーマルヘッドに良好に密着させる
ことができる。また更に本発明によれば、前記焼成ガラ
ス層中に、その内部の低融点ガラスよりも高硬度で、且
つ熱伝導率が前記低融点ガラスと略等しいか、もしく
は、それよりも大きなAl2O3から成る無機物粒子を含
有させたことから、焼成ガラス層を高硬度になすことに
よってサーマルヘッドの耐磨耗性を向上させることがで
きる上に、発熱抵抗体からの熱が無機物粒子によって遮
断されることなく良好に感熱記録紙に伝導するようにな
り、サーマルヘッドの熱効率を高く維持することができ
る。
ァクシミリ等のプリンタ機構として組み込まれるサーマ
ルヘッドの改良に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、ワードプロセッサ等のプリンタ機
構として組み込まれるサーマルヘッドは、図2に示す如
く、アルミナセラミックス等からなる電気絶縁性基板1
1上に、窒化タンタル等からなる発熱抵抗体12と、ア
ルミニウム等からなる一対の導電層13と、焼成ガラス
からなる保護層14とを順次、積層した構造を有してお
り、前記一対の導電層13間に印字信号に基づいて所定
の電力を印加し、発熱抵抗体12を選択的にジュール発
熱させるとともに、該発熱した熱をプラテンローラ等に
よって押圧される感熱記録紙に伝導させ、感熱記録紙に
所定の印字画像を形成することによってサーマルヘッド
として機能する。 【0003】また前記保護層14は、発熱抵抗体12や
一対の導電層13を、感熱記録紙の摺接による摩耗や大
気中に含まれる水分等の接触による酸化腐食から保護す
るためのものであり、PbO(酸化鉛)、SiO2 (酸
化珪素)、B2 O3 (酸化硼素)、BaO(酸化バリウ
ム)、CaO(酸化カルシウム)等を含む低軟化点ガラ
スをスクリーン印刷等の厚膜手法によって塗布及び焼成
(約500℃)することにより形成されていた。尚、前
記保護層14を形成するのに低軟化点ガラスを用いるの
は、ガラスの焼成温度が高すぎると、発熱抵抗体12等
が熱によって変形する危険性があるからであり、また前
記保護層14を厚膜手法によって形成するのは、発熱抵
抗体12上に被着される保護層14の表面を平坦にな
し、印字に際して感熱記録紙が保護層14に対して良好
に密着されるようになすためである。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この従
来のサーマルヘッドにおいては、保護層14がガラスを
スクリーン印刷等の厚膜手法によって塗布及び焼成する
ことにより形成されていることから、保護層14を形成
する際、発熱抵抗体12上に塗布されたガラスに熱を印
加すると、発熱抵抗体12と保護層14との界面で保護
層14中に含まれている酸素が発熱抵抗体12側に拡散
し、発熱抵抗体12が大きく酸化腐食される。この結
果、発熱抵抗体12の電気抵抗値が大幅に変動し、感熱
記録紙に所定の印字画像を形成することが不可となる欠
点を有している。 【0005】そこで上記欠点を解消するために、発熱抵
抗体12と保護層14との間に、熱が印加されても化学
的安定性を有した無機物材料、例えば、SiO2 (酸化
珪素)を介在させ、このSiO2 によって保護層14中
の酸素が発熱抵抗体12中に拡散するのを遮断すること
が考えられる。 【0006】しかしながら、発熱抵抗体12と保護層1
4との間にSiO2 を介在させただけでは、発熱抵抗体
12の酸化腐食を完全に防止するには至らなかった。 【0007】即ち、発熱抵抗体12と保護層14との間
にSiO2 を介在させた場合、保護層14中の酸素が発
熱抵抗体12中に拡散することは防止されるようになる
ものの、SiO2 を構成する酸素が発熱抵抗体12との
界面付近で少しづつ拡散し、サーマルヘッドの使用が長
期にわたると、発熱抵抗体12の一部が前記界面付近で
の酸素の拡散によって酸化腐食されてしまい、その結
果、発熱抵抗体12の電気抵抗値が変化し、感熱記録紙
に印字画像の濃淡むら等が形成される欠点を有してい
た。 【0008】また発熱抵抗体12と保護層14との間
に、酸素を含まない無機物材料、例えば、Si3 N4 を
介在させることも考えられるが、この場合、保護層14
の形成時に熱が印加されると、Si3 N4 自体が保護層
14中に含まれている酸素の拡散によって酸化され、そ
の緻密性が低下する。この結果、保護層14からの酸素
の拡散をSi3 N4 によって遮断することができなくな
り、上述した従来のサーマルヘッドと同様、感熱記録紙
に所定の印字画像を形成することが不可となっていた。 【0009】更にこの場合、保護層14の形成時に熱が
印加されると、保護層14を形成するガラス中のPbO
とSi3 N4 とが一部、化学反応を起こすことによって
窒素の気泡が発生し、この気泡が保護層14中に残って
しまうと、保護層14表面に気泡の形状に応じた凸部が
形成され、保護層14の表面平坦性が大きく損なわれる
こととなる。この結果、感熱記録紙をサーマルヘッドに
良好に密着させることができなくなり、印字画像の濃淡
むら等が形成される欠点が誘発されていた。 【0010】 【発明の目的】本発明は、上記欠点に鑑み案出されたも
ので、その目的は、長期間にわたり所定の印字画像を形
成することが可能な耐腐食性に優れたサーマルヘッドを
提供することにある。 【0011】 【課題を解決するための手段】本発明のサーマルヘッド
は、電気絶縁性基板上に発熱抵抗体及び該発熱抵抗体に
接続される導電層を設け、これら発熱抵抗体及び導電層
上に、Si3N4薄膜層、SiO2薄膜層、PbOを含む
低融点ガラスからなる焼成ガラス層を順次、積層すると
ともに、該焼成ガラス層中に低融点ガラスよりも高硬度
で、且つ熱伝導率が前記低融点ガラスと同等もしくはそ
れ以上のAl2O3から成る無機物粒子を含有させたこと
を特徴とするものである。 【0012】 【実施例】以下、本発明の実施例を、添付図面に基づい
て詳細に説明する。 【0013】図1は本発明のサーマルヘッドの一実施例
を示す断面図であり、1は電気絶縁性基板、1aはグレ
ーズ層、2は発熱抵抗体、3は一対の導電層、4はSi
3 N4 薄膜層、5はSiO2 薄膜層、6は焼成ガラス層
である。 【0014】前記電気絶縁性基板1はアルミナセラミッ
クス等の電気絶縁性材料から成り、その上面で発熱抵抗
体2等を支持する作用を為す。 【0015】前記電気絶縁性基板1は、アルミナ、シリ
カ、マグネシア等のセラミックス原料粉末に適当な有機
溶剤、溶媒を添加混合して泥漿状と成すとともにこれを
従来周知のドクターブレード法やカレンダーロール法等
を採用することによってセラミックグリーンシートを形
成し、しかる後、前記セラミックグリーンシートを所定
形状に打ち抜き加工するとともに高温で焼成することに
よって製作される。 【0016】また前記電気絶縁性基板1の上面には、ガ
ラス等から成るグレーズ層1aが15μm〜60μmの
厚みに被着形成されており、該グレーズ層1aは発熱抵
抗体2の発する熱を適当な温度となるように蓄積し、サ
ーマルヘッドの熱応答特性を良好に保つ作用を為す。 【0017】前記グレーズ層1aは、例えば、高軟化点
ガラスの粉末に適当な有機溶剤、有機樹脂を添加混合し
て得たガラスペーストを電気絶縁性基板1の上面にスク
リーン印刷等によって印刷塗布し、しかる後、これを約
1000℃〜1200℃の高温で焼成することによって
電気絶縁性基板1の上面に被着形成される。 【0018】また前記グレーズ層1aの上面には、窒化
タンタル等から成る複数個の発熱抵抗体2が被着配列さ
れており、該各発熱抵抗体2の両端には一対の導電層3
が接続されている。 【0019】前記発熱抵抗体2は例えば窒化タンタル等
から成っており、それ自体が所定の電気抵抗率を有して
いるため、一対の導電層3を介して電力が印加されると
ジュール発熱を起こし、感熱記録紙に印字画像を形成す
るのに必要な所定温度、例えば200℃乃至350℃の
温度に発熱する。 【0020】また前記発熱抵抗体2の両端に接続される
一対の導電層3はアルミニウム等の金属材料から成って
おり、該一対の導電層3は発熱抵抗体2にジュール発熱
を起こさせるために必要な所定の電力を印加する作用を
為す。 【0021】前記複数個の発熱抵抗体2及び一対の導電
層3は、従来周知のスパッタリング法及びフォトリソグ
ラフィー技術を採用することによってグレーズ層1aの
上面に所定パターン、所定厚み(発熱抵抗体2は0.0
1μm乃至0.5μmの厚み、一対の導電層3は0.5
μm乃至2.0μmの厚み)に被着される。 【0022】前記発熱抵抗体2及び一対の導電層3の上
面にはまた、Si3 N4 薄膜層4、SiO2 薄膜層5、
焼成ガラス層6が順次、積層されており、これらの層に
よって発熱抵抗体2等を大気と遮断している。 【0023】前記Si3 N4 薄膜層4は、極めて緻密な
膜質を有しており、酸素を一切含んでいないため、Si
3 N4 薄膜層4中の成分によって発熱抵抗体2が酸化腐
食されることはない。 【0024】また前記Si3 N4 薄膜層4上のSiO2
薄膜層5は、焼成ガラス層6を形成する際に熱が印加さ
れても、化学的に安定な特性を有しているため、Si3
N4薄膜層4中にSiO2 薄膜層5中の酸素が拡散する
ことは殆どなく、また焼成ガラス層6を形成する際に熱
が印加されても、Si3 N4 薄膜層4が酸化されて緻密
性を大きく低下することもない。尚、サーマルヘッドの
使用が長期にわたると、SiO2 薄膜層5中の酸素がS
i3 N4 薄膜層4中に少し拡散するが、これらの酸素は
Si3 N4 薄膜層4の表面近傍を若干酸化する程度で、
発熱抵抗体2の電気抵抗値には全く影響を及ぼさない。
よって、Si3 N4 薄膜層4の酸化防止機能は長期にわ
たり良好に維持されることとなる。 【0025】前記Si3 N4 薄膜層4及びSiO2 薄膜
層5は、スパッタリング法等の薄膜手法を採用すること
によって、発熱抵抗体2等の上面に、それぞれ0.1〜
2.0μmの厚みをもって順次、積層される。 【0026】また前記SiO2 薄膜層5上の焼成ガラス
層6は、PbO(酸化鉛)、SiO2 (酸化珪素)、B
aO(酸化バリウム)、B2 O3 (酸化硼素)、CaO
(酸化カルシウム)等をそれぞれ所定の割合で含む低軟
化点ガラスによって形成されており、その内部には前記
低軟化点ガラスよりも高硬度の無機物粒子、例えば、A
l2 O3 粒子が所定の割合で含有されている。 【0027】前記焼成ガラス層6は、発熱抵抗体2及び
一対の導電層3を感熱記録紙の摺接による摩耗や大気中
の水分等の接触による腐食から保護する作用を為し、ま
た前記焼成ガラス層6中の無機物粒子は、焼成ガラス層
6の高硬度となすことによってサーマルヘッドの耐摩耗
性を向上させる作用を為す。 【0028】更に前記無機物粒子の熱伝導率を、焼成ガ
ラス層6の主成分である低融点ガラスと略等しいか、も
しくは、それよりも大きくなしておけば、発熱抵抗体2
から感熱記録紙に伝導しようとする熱が無機物粒子によ
って遮断されることはなく、サーマルヘッドの熱効率を
向上させることができる。従って無機物粒子の熱伝導率
を、焼成ガラス層6の主成分である低融点ガラスと略等
しいか、もしくは、それよりも大きくなしておくことが
好ましい。 【0029】尚、前記焼成ガラス層6は、先ず、PbO
を70重量%、SiO2 を15重量%、BaO、B2 O
3 、CaOを各5重量%ずつ含有する低軟化点ガラス
(軟化点:約450℃)の粉末に適当な有機溶媒、溶剤
を添加混合してガラスペーストを作製するとともに、こ
れに所定量のアルミナ粒子(粒径:約1μm)を添加し
たものを発熱抵抗体2及び一対の導電層3が被着された
電気絶縁性基板1上にスクリーン印刷法等の厚膜手法を
採用し、例えば、約4μmの厚みに塗布するとともに、
これを約500℃の温度で焼成することによって形成さ
れる。 【0030】このとき、焼成ガラス層6中に含まれてい
るPbOとSi3 N4 薄膜層4との間にはSiO2 薄膜
層5が介在されており、この両者間で気泡(窒素)の発
生を伴う化学反応が起こることはないため、焼成ガラス
層6の表面平坦性は高く、印字に際して感熱記録紙をサ
ーマルヘッドに良好に密着させることができる。これに
よって感熱記録紙に鮮明な印字画像を形成することが可
能となる。 【0031】また上述のように、発熱抵抗体2上に、S
iO2 薄膜層5、Si3 N4 薄膜層4、焼成ガラス層6
を順次、積層した構造になしておけば、Si3 N4 薄膜
層4とSiO2 薄膜層5との間には、各層間の物理吸着
力に加え、幾分かの化学吸着力が作用して強固に接合さ
れ、またSiO2 薄膜層5と焼成ガラス層6も、焼成ガ
ラス層6中に含まれているSiO2 によって強固に接合
されることから、発熱抵抗体3上に積層される各層間の
密着性はいずれも極めて高く、これらの各層に熱パルス
が繰り返し印加されても、各層間で容易に剥離が生じる
ことはない。 【0032】かくして上述したサーマルヘッドは、一対
の導電層3間に印字信号に基づいて所定の電力を印加
し、発熱抵抗体2を選択的にジュール発熱させるととも
に、該発熱した熱をプラテンローラ等によって押圧され
る感熱記録紙に伝導させ、感熱記録紙に所定の印字画像
を形成することによってサーマルヘッドとして機能す
る。 【0033】尚、本発明は上記実施例に限定されるもの
ではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々
の変更、改良等が可能であり、例えば上記実施例のサー
マルヘッドにおいて、焼成ガラス層6上にビッカース硬
度が1000kg/mm2 以上の硬質材料、例えば、窒
化珪素、炭化珪素、サイアロン等からなる耐摩耗層を例
えば、3μmの厚みに被着させておいても良く、この場
合、上記実施例と同様の効果を奏するのに加え、サーマ
ルヘッドの耐摩耗性がより一層向上する。 【0034】 【発明の効果】本発明によれば、焼成ガラス層を形成す
る際、焼成ガラス層中の酸素が発熱抵抗体に接触しよう
とするのがSiO2 薄膜層及びSi3 N4 薄膜層によっ
て有効に遮断され、また前記Si3 N4 薄膜層はそれ自
体、酸素を含んでいないので、サーマルヘッドを長期に
わたり使用しても、発熱抵抗体の電気抵抗値が大きく変
化することはなく、感熱記録紙に長期間にわたり濃度む
らの無い良好な印字画像を形成することができる。 【0035】また本発明によれば、前記SiO2 薄膜層
は、焼成ガラス層を形成する際の高温下でも化学的に安
定な特性を有しているため、SiO2 薄膜層中の酸素が
Si3 N4 薄膜層中に拡散することは殆どなく、Si3
N4 薄膜層の緻密性は高く保たれ、Si3 N4 薄膜層の
酸化防止機能は良好に維持される。 【0036】更に本発明によれば、焼成ガラス層に含ま
れているPbOとSi3N4薄膜層とはSiO2薄膜層に
よって遮断されており、Si3N4薄膜層と焼成ガラス層
との間で気泡の発生を伴う化学反応が起こることはない
ため、焼成ガラス層の表面平坦性は高く保たれ、印字に
際して感熱記録紙をサーマルヘッドに良好に密着させる
ことができる。また更に本発明によれば、前記焼成ガラ
ス層中に、その内部の低融点ガラスよりも高硬度で、且
つ熱伝導率が前記低融点ガラスと略等しいか、もしく
は、それよりも大きなAl2O3から成る無機物粒子を含
有させたことから、焼成ガラス層を高硬度になすことに
よってサーマルヘッドの耐磨耗性を向上させることがで
きる上に、発熱抵抗体からの熱が無機物粒子によって遮
断されることなく良好に感熱記録紙に伝導するようにな
り、サーマルヘッドの熱効率を高く維持することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のサーマルヘッドの一実施例を示す断面
図である。 【図2】従来のサーマルヘッドの断面図である。 【符号の説明】 1・・・電気絶縁性基板 2・・・発熱抵抗体 3・・・一対の導電層 4・・・Si3 N4 薄膜層 5・・・SiO2 薄膜層 6・・・焼成ガラス層
図である。 【図2】従来のサーマルヘッドの断面図である。 【符号の説明】 1・・・電気絶縁性基板 2・・・発熱抵抗体 3・・・一対の導電層 4・・・Si3 N4 薄膜層 5・・・SiO2 薄膜層 6・・・焼成ガラス層
フロントページの続き
(56)参考文献 特開 平6−47940(JP,A)
特開 昭62−292455(JP,A)
特開 平5−50628(JP,A)
特開 平8−174886(JP,A)
特開 平5−169700(JP,A)
特開 昭62−151359(JP,A)
実開 平6−45740(JP,U)
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
B41J 2/335
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】電気絶縁性基板上に発熱抵抗体及び該発熱
抵抗体に接続される導電層を設け、これら発熱抵抗体及
び導電層上に、Si3N4薄膜層、SiO2薄膜層、Pb
Oを含む低融点ガラスからなる焼成ガラス層を順次、積
層するとともに、該焼成ガラス層中に低融点ガラスより
も高硬度で、且つ熱伝導率が前記低融点ガラスと同等も
しくはそれ以上のAl 2 O 3 から成る無機物粒子を含有さ
せたことを特徴とするサーマルヘッド。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1480795A JP3476945B2 (ja) | 1995-01-31 | 1995-01-31 | サーマルヘッド |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1480795A JP3476945B2 (ja) | 1995-01-31 | 1995-01-31 | サーマルヘッド |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08207331A JPH08207331A (ja) | 1996-08-13 |
JP3476945B2 true JP3476945B2 (ja) | 2003-12-10 |
Family
ID=11871322
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1480795A Expired - Fee Related JP3476945B2 (ja) | 1995-01-31 | 1995-01-31 | サーマルヘッド |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3476945B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5944636B2 (ja) * | 2010-08-30 | 2016-07-05 | 京セラ株式会社 | サーマルヘッドおよびこれを備えるサーマルプリンタ |
-
1995
- 1995-01-31 JP JP1480795A patent/JP3476945B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH08207331A (ja) | 1996-08-13 |
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