JP3474756B2 - 農用膜体の巻取回収装置 - Google Patents

農用膜体の巻取回収装置

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JP3474756B2
JP3474756B2 JP01732298A JP1732298A JP3474756B2 JP 3474756 B2 JP3474756 B2 JP 3474756B2 JP 01732298 A JP01732298 A JP 01732298A JP 1732298 A JP1732298 A JP 1732298A JP 3474756 B2 JP3474756 B2 JP 3474756B2
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祐二 北村
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  • Harvesting Machines For Root Crops (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、畝の長手方向に沿
って移動しながら畝に被覆された農用膜体(マルチフィ
ルム)を畝から剥ぎ取りつつ巻取体に巻取回収するよう
にした農用膜体の巻取回収装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の農用膜体の巻取回収装置として
は、実開昭64−24929号公報、実開昭61−20
1551号公報等に開示されたものがあり、これは、ト
ラクタ等の走行体の後部に、農用膜体を巻取回収する巻
取体を畝上方に備え、畝長手方向に前進させながら巻取
体を回転駆動することにより農用膜体を上方に引き上げ
ながら巻き取っていくものであった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】畝に植付けている作物
が甘藷のような蔓を有する作物である場合、その蔓が畝
上から畝の側壁、畝間の溝底等に亘って這い広がり、溝
底に張り付いたり、隣接する畝に植え付けてある他の作
物の蔓等に多様に絡まるような状態になっている。
【0004】このような畝に対し、従来の巻取回収装置
によってそのまま農用膜体を回収しようとすると、蔓等
が障害となって膜体を好適に引き上げることができず、
また蔓やその作物を膜体に巻き込んで引き上げる恐れが
あり、作物を不用に引き抜いてしまうという不都合が生
じていた。本発明は、上記問題点に鑑み、作物の蔓等が
障害となることなく農用膜体を好適に巻取回収可能とし
た巻取回収装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するため、以下の技術的手段を講じた。すなわち、本
発明は、畝4の長手方向に沿って移動しながら該畝4に
被覆された農用膜体Fを該畝4から引き上げて巻取体5
に巻取回収するようにした農用膜体の巻取回収装置にお
いて、農用膜体Fを畝4から引き上げるとき又は前に、
畝4上から畝4間の溝底4Aに亘って這う作物Sの蔓S
1等を前記溝底4A又は他の作物の蔓等から引き離して
分離する分離手段27を備えたことを特徴とするもので
ある。
【0006】これによると、畝4上から畝間の溝底4A
に亘り作物Sの蔓S1等が這って張り付いたり、隣接畝
の他の作物の蔓等に絡みあっているような場合に、畝4
を被覆する農用膜体Fを引き上げるとき又は前に、畝間
の溝底4A及び他の作物の蔓等から作物Sの蔓S1等を
引き離して分離することで、該蔓S1等が膜体Fから抜
けやすくすることができ、農用膜体Fの引き上げの障害
となることなく好適に巻取体5に巻取回収できるように
なる。
【0007】本発明は、前記分離手段27の後方に、畝
土を膨軟化する切り起こし手段25を設けたことを特徴
とし、これによれば、作物Sの蔓S1等を溝底4A等か
ら分離して農用膜体Fから抜けたのち、又は抜けかけた
状態で切り起こし手段25により畝土をほぐして膨軟化
し、後作業の作物Sの収穫を容易に行えるようにしてい
る。
【0008】本発明は、前記分離手段27によって前記
溝底4A又は他の作物の蔓等から引き離した前記蔓S1
等を切断して分離する切断部材30を備えたことを特徴
とし、これによると、切断部材30により蔓S1等を切
断して畝4の溝底4Aや他の蔓等から確実に分離し、作
物S側に残った蔓S1等が上方に引き上げる農用膜体F
から確実に抜け出るようにしている。
【0009】本発明は、前記分離手段27は、前下傾斜
状に配置されていてその傾斜に沿って作物Sの蔓S1等
を持ち上げる分離部材28を有していることを特徴と
し、これによれば、分離部材28の下端部で這っている
蔓S1等を掬うとともに、巻取回収装置3の移動を介し
て分離部材28の傾斜に沿って蔓S1等を持上げること
で溝底4A又は他の蔓等から分離することができるよう
になっており、分離手段27を簡素な構造で確実に蔓S
1等の分離が行える。
【0010】本発明は、前記分離手段27は、前下傾斜
状に配置されていてその傾斜に沿って作物Sの蔓S1等
を持ち上げる分離部材28を有し、該分離部材28は、
その後部が装置機枠6から下方に延伸した支持杆22に
取付けられるとともに、該支持杆22の下端部に前記切
り起こし手段25が取付けられていることを特徴とし、
これによれば、分離部材28の下端部で這っている蔓S
1等を掬うとともに、巻取回収装置3の移動を介して分
離部材28の傾斜に沿って蔓S1等を持ち上げることで
溝底4A又は他の蔓等から分離することができ、簡素な
構造で確実に蔓S1等の分離が行えるとともに、切り起
こし手段25を取り付ける支持杆22に分離部材28を
取り付けることで部品の共通化を図っており、また、支
持杆22に先行して分離部材28により作物Sの蔓S1
等を分離しているので支持杆22に蔓S1等が絡まるよ
うなことも殆どない。
【0011】本発明は、前記分離部材28の下端部に、
農用膜体Fの左右端縁又は該端縁の覆土Tをめくり上げ
る作用具29を備えたことを特徴とし、これによれば、
作用具29によって農用膜体Fの畝4からの引き上げを
助けるとともに、分離部材28を利用して作用具29を
取り付けているので作用具取付用の部材を別途備える必
要もなく部品点数の削減を図っている。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。図1において、トラクタ車両1の
三点リンクで例示するリンク装着装置2を介して着脱自
在でかつ昇降自在な本発明に係る巻取回収装置3を備え
たものが例示されており、該巻取回収装置3は、畝4の
長手方向に沿ってトラクタ車両1の走行によって移動し
ながら該畝4に被覆された農用膜体Fを該畝4から剥ぎ
取りつつ引き上げて巻取体5に巻取回収するように構成
されている。
【0013】リンク装着装置2は、これを定形化する装
置機枠6に連結されていて、該装置機枠6は正背面視で
門形として立設された主フレーム6Aと、この主フレー
ム6Aの下部から後方に水平方向として延伸された左右
フレーム6Bと、この左右フレーム6Bに亘って横架さ
れているボックス形のツールバー6Cと、このツールバ
ー6Cの左右方向中央部と主フレーム6Aの頂部とを連
結しているトップマスト6Dによって構成されている。
【0014】図2、図3にも示すように、ツールバー6
Cの左右方向一側部上には伝動ボックス8が立設されて
おり、この伝動ボックス8内には伝動手段9を備え、外
側面には伝動モータ10を取り付けている。そして、該
伝動モータ10の回転を伝動手段9を介して伝動ボック
ス8の上部に突出した左右方向の駆動軸11に伝達する
とともに、該駆動軸11に固定の巻取体5を巻取方向に
強制駆動可能としている。
【0015】なお、モータ10は減速機付モータを採用
することが望ましくまた、伝動手段9はチェーン伝動、
ベルト伝動、ギヤ伝動でも良いが巻取体5による巻取を
確実にするには、チェーン伝動でかつ減速したものを援
用することが、巻取トルクが大となって推奨される。ま
た、モータ10に代替してトラクタのPTO軸からの動
力で巻取体5を駆動することもできる。
【0016】巻取体5は、図3に示すように、駆動軸1
1に固定された円板状の回転ドラム12と、該回転ドラ
ム12の左右方向外方に突出した複数(図では2本)の
支持棒体13と、この棒体13に軸方向挿脱自在なパイ
プ材からなる巻取棒14と、この巻取棒14の外端に挿
脱自在とされた複数(2本)の棒体15aを有して巻取
棒14の相互間隔を位置決め保持する位置決め体15と
からなり、前記伝動ボックス8により巻取体5を片持ち
状に支持している。
【0017】そして、巻取棒14に農用膜体Fを巻き付
けるとともに、巻き付けた農用膜体(巻取膜体M)を取
り外すとき、位置決め体15を巻取棒14から取り外し
て巻取膜体Mを巻取棒14から抜き取るか、又は巻取棒
14を支持棒体13から抜き取って巻取棒14及び位置
決め体15ごと巻取膜体Mを取り外すようにしている。
【0018】ツールバー6Cの左右両端部には、板状の
側板16が後方に水平方向として延伸されており、該側
板16の後端部には支軸18が架設されており、該支軸
18にはガイド手段を構成するローラ19が回転自在に
套嵌されている。ここに、畝4上から引き上げた農用膜
体Fを後方のローラ19で中継してガイドしながら前上
方の巻取体5によって巻取回収するようにしているので
ある。
【0019】ツールバー6Cの左右両端部には、左右の
取付ボックス20A,20Bがボルト締結手段21A,
21Bによって左右方向に摺動、固定自在に套嵌されて
おり、該ボックス20A,20Bには、下方に延伸する
板状の支持杆22がボルト固定されている。図4に示す
ように、左右支持杆22の下端部には、前部が円錐形状
で後部が円柱形状とされた埋込部材23が前下がり傾斜
姿勢で固定され、該埋込部材23の後部には平板状のゲ
ージ部材24が固定されている。更に、支持杆22の下
端部内側面には、左右内方且つ後下方に傾斜状に延びて
前辺に刃面を形成した傾斜板25Aが固定され、該傾斜
板25Aの左右内端には、内方へ水平に延びて前辺に刃
面を形成した水平板25Bがボルト固定され、この傾斜
板25Aと水平板25Bとによって切り起こし手段25
が構成されている。
【0020】この切り起こし手段25は、畝4の裾野部
分から作物3Sの下方に侵入して畝土を切りほぐすこと
で膨軟化し、農用膜体Fの巻取回収後の作物Sの引き抜
き作業を容易ならしめている。また、前記埋込部材23
は、その前傾姿勢によって円錐形状の先端部から畝4の
裾野に突入するように作用し、切り起こし手段25の浮
き上がりを防ぐとともに、ゲージ部材24が接地するこ
とによって埋込部材23の突入が規制されて切り起こし
手段25の沈み込みを防止している。
【0021】前記支持杆22には、後方に延伸するガイ
ド棒26が固定されており、該ガイド棒26は前記ロー
ラ19の下側近傍で交差し、畝4から引き上げた農用膜
体Fをローラ19でガイドするとき、当該農用膜体Fの
左右方向の位置規制をしてローラ19及び巻取体5から
左右に位置づれすることがないようにしている。なお、
前記ガイド棒26に代えて、前後軸芯廻りに回転自在な
ガイドローラを設けてもよく、この場合膜体Fがローラ
に接触しても、回転することにより巻取抵抗を低減でき
るようになる。
【0022】左右の切り起こし手段25は、取付ボック
ス20A,20Bをツールバー6C上で左右に摺動する
ことで畝幅に合わせて調整自在であり、この調整に伴っ
てガイド棒26も同時に位置調整される。また、前記支
持杆22は取付ボックス20A,20Bに対し、複数の
ボルト孔22a(図1参照)を介して上下に取付位置を
変更可能である。また、図4に示すように、切り起こし
手段25の水平板25Bは、傾斜板25Aにボルト等3
2によって着脱自在とされており、畝幅に対応させて支
持杆22の左右位置を調節したときなどに水平板25B
も左右長さの異なるもの等に交換可能である。
【0023】また、前記ゲージ部材24は、板状の部材
に代えてゲージ輪としてもよい。ところで、畝4に植え
付けられている作物Sが甘藷等である場合、その蔓
(茎)S1が畝4上から畝間の溝底4Aに亘って這い広
がり、前後に隣接する他の作物の蔓や隣接する畝に植え
付けた他の作物の蔓等と多様に絡みあうようになってい
るが、このような畝4を被覆する農用膜体Fを引き上げ
て回収する場合、蔓S1が膜体Fを覆ったままであれ
ば、該蔓S1が引っ掛かって膜体Fを引き上げ難く、ま
た、農用膜体Fの強制的な引き上げによって蔓S1が巻
き込まれて作物Sが引き抜かれるという不都合が生じる
こととなる。
【0024】そこで、本発明においては、農用膜体Fの
引き上げに際して、上記のような這い広がった作物Sの
蔓S1等を畝間の溝底4Aや他の作物の蔓等から引き離
して分離する分離手段27を備えている。前記分離手段
27は、前記支持杆22に固定された分離部材(デバイ
ダ)28にて構成され、該分離部材28は、長尺の平板
材をその厚さ方向を左右方向として前下傾斜姿勢に配置
され、その上端部(後端部)が支持杆28の上下中途部
にボルト締結手段31により固定されている。そして、
分離部材28の下端部は先細り状に形成されて畝4の裾
野近傍に突入している。
【0025】さらに、分離部材28の側面には、薄板材
よりなる切断部材30が固定されており、該切断部材3
0は、その上端の上向き刃面30aが後方にいくに従い
分離部材28の上側面から徐々に突出するように分離部
材28の傾斜に略沿って取付けられている。また、前記
分離部材28の先端の左右内側面には、左右内方に向か
って突出する作用具29が固定されており、該作用具2
9は、若干前下傾斜状で前辺に刃面を形成した矩形平板
材にて形成されている。この作用具29は、農用膜体F
の左右端縁の下側の土中に浅く埋め込まれており、左右
端縁を溝底4Aからめくり上げ、該端縁の覆土Tをめく
り上げる(取り除く)ものであり、これによって農用膜
体Fの引き上げが確実になされるようになっている。
【0026】前記分離部材28は、その下端部で畝4の
溝底4Aを這う蔓S1等を掬い、トラクタ車両1の走行
による前方移動を介して分離部材28の傾斜面に沿って
掬った蔓S1等を持ち上げることで、溝底4A及び他の
作物の蔓等から引き離して分離するなっている。そし
て、このとき、分離部材28先端の作用具29によって
膜体Fが畝4から剥がされ、後方のローラ19に向けて
引き上げられるようになっている。
【0027】すなわち、分離部材28で蔓S1等の分離
することで、農用膜体Fの引き上げに伴って該膜体Fか
ら蔓S1等が抜け出し易くなり、これにより蔓S1が障
害となることなく、又は蔓S1を巻き込むことなく農用
膜体Fを好適に引き上げて巻取回収できるのである。ま
た、蔓S1等が分離部材28の傾斜に沿って持ち上げら
れると、その持上げ途中から切断部材30の刃面30a
上を蔓S1等が摺動し、これによって当該蔓S1等が切
断されて他の作物の蔓等から確実に切り離され、農用膜
体Fからの離脱をより確実なものとしている。
【0028】そして、上記のように農用膜体Fを引き上
げたのち、後方の切り起こし手段25にて畝土を切りほ
ぐして膨軟化することで農用膜体Fの巻取回収後の作物
の収穫を容易に行えるようになっている。前記分離部材
28は、その上端部(後端部)を支持杆22に取り付け
ていることから、該支持杆22が作物Sの横を通過する
ときには既に蔓S1等が分離されており、該蔓S1等が
支持杆22に絡まるようなことも防止している。
【0029】前記切断部材30は、その刃面30aを上
向きにして分離部材28の傾斜面に略沿わせることで蔓
S1等を持ち上げる作用を利用して切断することがで
き、また、切断部材30の刃面を前後に長く設けること
ができて確実な蔓S1等の切断を担保している。なお、
上記分離部材27は、支持杆22に設けた複数のボルト
孔22b(図1、図4参照)により取付位置を上下に調
整可能であり、また、着脱交換可能である。切断部材3
0についても分離部材28にボルト等33により着脱自
在に取付けられており、切断部材30が磨耗した場合等
に交換可能である。
【0030】また、前記作用具29については、土中に
埋め込まずに農用膜体Fの端縁上方に沿わせて覆土Tを
取り除くのみに用いてもよく、覆土Tを取り除くことで
農用膜体Fの引き上げを容易に行える。前記切り起こし
手段25は分離部材28及び作用具29の後方に配置さ
れているが、分離部材28等の前方に切り起こし手段2
5を配置した場合、作物Sの蔓S1等を分離して農用膜
体Fを引き上げる前に畝土をほぐしてしまうこととな
り、蔓S1等が農用膜体Fから抜け出るときの抵抗によ
って作物Sが不用意に引き抜かれる恐れが生じる。
【0031】従って、切り起こし手段25を分離部材2
8等の後方に設けることで、農用膜体Fから蔓S1等が
抜け出るときには、作物Sが畝中で堅固に保持されてい
て膜体Fから蔓S1等が抜け出しやすくなり、蔓S1等
が抜け出たあと又は抜けかけて抵抗が小さいときに畝土
をほぐして不用意に作物Fが引き抜かれることがないよ
うにしている。
【0032】また、分離部材28を支持杆22に取り付
けて該支持杆22と畝長手方向に沿った略同列上に配置
していることから、支持杆22の下端に設けた埋込部材
23及び切り起こし手段25に先行して分離部材28の
下端部が畝4の裾野部分に掘り溝を形成し、埋込部材2
3及び切り起こし手段25が前記裾野部分を突き進む際
の抵抗を低減し、巻取回収装置3の進行をスムーズなも
のとしている。
【0033】また、前記切り起こし手段25の傾斜板2
5Aは、支持杆22から後方に傾斜し、水平板25Bが
支持杆22よりも若干後方位置に配置されているため、
水平板22によって畝4の底部を切りほぐして畝土が崩
れやすくなっても支持杆22側に畝土が崩れて前進の抵
抗となるようなことを防止し、土崩れで農用膜体Fが支
持杆22に引っ掛かるようなことも防止している。
【0034】なお、上述において畝4に被覆された膜体
Fの巻取回収の作業開始に当たっては、例えば枕地にお
いて人手によって膜体Fをめくり上げておき、これを巻
取体5に係着した後は、畝長手方向にトラクタ車体1を
走行すれば前述したように人手に頼ることなく、膜体F
を自動的に巻取回収できるのであり、巻取膜体Mはこれ
を巻取体5から離脱することで、巻取体5は繰返し使用
できるものである。
【0035】本発明は、上記実施形態に限ることなく適
宜設計変更可能である。例えば、前記作用具29につい
ては、分離部材28に設けずに、分離部材28より後方
の支持杆22の下端部に設けてもよく、又は埋込部材2
3を農用膜体Fの左右端縁又は端縁の覆土をめくり上げ
る作用具として用いてもよい。この場合、農用膜体Fの
引き上げ開始位置が、分離部材28等による作物Sの蔓
S1等の分離終端位置近傍となり、農用膜体Fを引き上
げる前に蔓S1等の分離が略完全になされるようにな
る。
【0036】また、前記分離部材28を、支持杆22に
取り付けずにツールバー6Cに直接的に、又は別の支持
部材を介して取り付けてもよく、この場合にも分離部材
28を畝幅に合わせて左右位置調整自在とするのが好ま
しく、また、分離部材28と切り起こし手段25(埋込
部材23)とを畝長手方向に沿った略同列上に配置する
のが好ましい。また分離部材28の傾斜面を緩い円弧状
に形成してもよい。
【0037】また、切断部材30としては、刃面を前向
きとして分離部材28の傾斜面から突出させたり、円板
状のものを回転自在に設けることもできる。また、前記
トラクタ車両1は、耕耘機、テーラー等のようなハンド
形のトラクタであっても良いものである。
【0038】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば作
物の蔓等が障害となることなく畝に被覆された農用膜体
を好適に引き上げて巻取回収することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示す全体の側面図であ
る。
【図2】同全体の平面図である。
【図3】同全体の正面図である。
【図4】分離部材、切断部材、切り起こし手段等を示す
斜視図である。
【符号の説明】
1 トラクタ車両 3 巻取回収装置 4 畝 5 巻取体 25 切り起こし手段 27 分離手段 28 分離部材 29 作用具 30 切断部材 F 農用膜体 S 作物 S1 蔓
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 林 哲昭 大阪府堺市石津北町64番地 株式会社ク ボタ 堺製造所内 (56)参考文献 特開 平9−154418(JP,A) 実開 平1−130612(JP,U) 実開 平6−17429(JP,U) 実公 昭27−5433(JP,Y1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A01G 13/00 302 A01D 23/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 畝(4)の長手方向に沿って移動しなが
    ら該畝(4)に被覆された農用膜体(F)を該畝(4)
    から引き上げて巻取体(5)に巻取回収するようにした
    農用膜体の巻取回収装置において、 農用膜体(F)を畝(4)から引き上げるとき又は前
    に、畝(4)上から畝(4)間の溝底(4A)に亘って
    這う作物(S)の蔓(S1)等を前記溝底(4A)又は
    他の作物の蔓等から引き離して分離する分離手段(2
    7)を備え、 該分離手段(27)によって前記溝底(4A)又は他の
    作物の蔓等から引き離した前記蔓(S1)等を切断して
    分離する切断部材(30)を備え、 前記分離手段(27)は、前下傾斜状に配置されていて
    その傾斜に沿って作物(S)の蔓(S1)等を持ち上げ
    る分離部材(28)を有し、 前記切断部材(30)は、前記分離部材(28)による
    蔓(S1)等の持ち上げ作用を利用して該蔓(S1)等
    を切断するように、その刃面(30a)が上向きで前記
    分離部材(28)の傾斜面に略沿わされており、 前記分離手段(27)の後方には、畝土を膨軟化する切
    り起こし手段(25)が設けられている ことを特徴とす
    る農用膜体の巻取回収装置。
  2. 【請求項2】 前記分離部材(28)は、その後部が装
    置機枠(6)から下方に延伸した支持杆(22)に取付
    けられるとともに、該支持杆(22)の下端部に前記切
    り起こし手段(25)が取付けられていることを特徴と
    する請求項1に記載の農用膜体の巻取回収装置。
  3. 【請求項3】 前記分離部材(28)の下端部に、農用
    膜体(F)の左右端縁又は該端縁の覆土(T)をめくり
    上げる作用具(29)が備えられていることを特徴とす
    る請求項1又は2に記載の農用膜体の巻取回収装置。
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