JP3473350B2 - アルカリ蓄電池とその電極の製造法 - Google Patents

アルカリ蓄電池とその電極の製造法

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JP3473350B2 JP26312597A JP26312597A JP3473350B2 JP 3473350 B2 JP3473350 B2 JP 3473350B2 JP 26312597 A JP26312597 A JP 26312597A JP 26312597 A JP26312597 A JP 26312597A JP 3473350 B2 JP3473350 B2 JP 3473350B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アルカリ蓄電池と
その電極の製造法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】アルカリ蓄電池はその利用機器である通
信機、パーソナルコンピュータなどの携帯化が進むにつ
れて市場規模を拡大してきた。これらの分野においては
最近では軽量かつ高容量な電池への需要が急激に伸びて
いる。また、電動工具、自転車用補助動力など大電流で
の充放電が必要な用途においても、アルカリ蓄電池の需
要は高まっている。
【0003】アルカリ蓄電池用電極の製造法は大別し
て、パンチングメタルなどの導電性芯材にニッケル粉末
と増粘剤とを混練したペーストを塗着し、これを焼結し
て得た基板に活物質を含浸することによって得られる焼
結式と、発泡メタルやニッケル不織布などの金属多孔体
あるいはパンチングメタル、エキスパンドメタルなどの
導電性芯材に、活物質を含むペーストを充填または塗着
して得られるペースト式とがある。
【0004】ペースト式電極の基板としては、活物質の
導電性が低いニッケル極では発泡メタルやニッケル不織
布などの金属多孔体が使用されている。これらの基板
は、基板中央部に導電性芯材が通っている焼結式基板と
比較して、活物質から電流出入口としての電極端子まで
の集電経路が長いため、大電流での充放電特性が劣る。
【0005】また、焼結式基板と比較して総じて基板の
空孔径が大きいため、基板強度や活物質の保持力も劣
る。ニッケル極においては充放電を繰り返すと活物質の
体積が大きく変化し、電解液を吸収して極板が膨潤す
る。その際、活物質の保持力が低いと、基板と活物質粒
子との接触性が低下しやすく、集電能力の劣化が大き
い。
【0006】一方、活物質の導電性が比較的高いカドミ
ウム極、水素吸蔵合金極では基板としてパンチングメタ
ルなどの二次元の導電性芯材を使用し、さらに導電性を
補うためにカーボン粉末あるいはその繊維などの導電
材、活物質保持力を補うための結着剤などを添加した電
極が普及している。しかし、導電材の添加によっても大
電流で充放電する場合には集電能力が依然として不足す
る場合がある。
【0007】なお、ニッケル極についても電極製造コス
トの低廉化のため、パンチングメタルなどの二次元の導
電性芯材を使用した電極の検討が従来からなされている
が、適当な導電材、結着剤が得られていないため、充放
電特性、充放電の繰り返し寿命特性が劣るため、まだ実
用化されていない。
【0008】焼結式電極は大電流での充放電特性はペー
スト式より優れている。しかしペースト式で用いられて
いる基板と比べて空孔率が低く、また多孔性基板の厚み
を厚くすることが困難であるため単位体積当たりの電池
容量はペースト式より低い。さらに焼結式基板の空孔径
はペースト式のそれより小さいため、必要量の活物質を
充填するためには活物質塩溶液の含浸を数回くり返す必
要があるなど、製法が煩雑であるという課題もある。
【0009】そこで、従来のペースト式電極と同等の電
池容量を維持するとともに、活物質保持力、集電機能が
改善された、優れた充放電特性をもった電極として、特
開平8−298124号公報において金属板またはネッ
ト等の多孔性素材からなる導電性芯材と、この導電性芯
材の両表面より起毛しているニッケル繊維とが一体化し
た基板(以下、植毛型基板という)を用いた電極が提案
されている。この基板は基板中央部に導電性芯材が配さ
れているため、発泡メタル等の従来のペースト式電極基
板と比較して基板抵抗が低く、優れた充放電特性が得ら
れる。
【0010】これに類似したものとしては、先に公開さ
れた特開昭61−293618号公報で、ステンレス鋼
網に繊維状ニッケルを植毛し、これを圧延後、焼結した
基板が提案されている。これは、上述したような焼結式
電極での焼結ニッケル基板の亀裂発生や、その基板厚み
の制御が不可能となるといった不都合を解決するもので
あるが、使用素材とその基板強度の点からその用途は制
限される。
【0011】また、特開平8−144153号公報で
は、炭素繊維を含む糸条からなる基布層と基布層より起
毛した立毛部からなる炭素繊維パイル布帛が提案されて
いる。これは、特定の二次電池、特にナトリウム−硫黄
電池の電極導電材(基板)として使用することをねらい
としたものであり、アルカリ蓄電池用電極基板としては
使用できない。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】特開平8−29812
4号公報では植毛型基板の製造方法として、導電性芯材
の両面に接着剤を塗布した後、樹脂繊維を静電植毛など
により植毛したものに電気メッキ、化学蒸着法などの種
々の方法によりニッケルを被覆し、続いて樹脂繊維、接
着剤を熱分解除去してから焼結する方法が示されてい
る。
【0013】しかし、これらの製造法では導電性芯材と
ニッケル繊維との間に接着剤が存在していた部分が空孔
として残るため、ニッケル繊維と導電性芯材とが実質的
に結合している面積が小さくなり、基板抵抗が高くな
る。また機械的強度も低いため、電極を作製する際、あ
るいは電極を捲回して電池を構成する際に活物質保持層
が導電性芯材から剥離することがある。
【0014】本発明は、このような課題を解決するもの
で、植毛型基板の導電性芯材とニッケル繊維との結合を
強固にすることにより集電機能、活物質保持力が改善さ
れた、優れた充放電特性をもった電極を提供するもので
ある。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明では金属板または穿孔板やネット等の多孔性
素材からなる導電性芯材と、この芯材の両表面より起毛
しているニッケル繊維とが一体化していて、かつニッケ
ル繊維の直径は、導電性芯材とニッケル繊維との接合界
面近傍において導電性芯材に向かうに従って連続的に太
くなっている基板を用いた電極と、これを用いたアルカ
リ蓄電池を提供するものである。
【0016】また、この電極の主たる製造法は、導電性
芯材の両面に有機溶剤を溶媒とした接着剤を塗布した
後、この有機溶剤に可溶な樹脂粉末と金属ニッケル粉
末、酸化ニッケル粉末のいずれか、あるいはこれらの混
合粉末とを混練、成型してなる短繊維を静電植毛などに
より植毛する工程と、短繊維の導電性芯材との接合界面
近傍部分が接着剤によって溶解あるいは軟化することで
導電性芯材に向かうに従って連続的に太くなっている形
状に変形した後に接着剤を硬化させる工程と、樹脂と接
着剤を熱分解除去し、導電性芯材と短繊維を焼結する工
程から得られた基板に活物質を充填する工程とからなる
ものである。
【0017】
【発明の実施の形態】請求項1に記載の発明は、アルカ
リ蓄電池について規定したものであり、正極と負極とセ
パレータとアルカリ電解液とからなるアルカリ蓄電池で
あって、正・負極のうちの少なくとも一方の電極は、導
電性芯材と、この導電性芯材の両表面より起毛している
金属繊維とが一体化していて、この金属繊維は、その直
径が導電性芯材と金属繊維との接合界面近傍において導
電性芯材に向かうに従って連続的に太くなっていて、か
つ少なくともその表面はニッケルからなるものである。
【0018】また、請求項3,4に記載の発明は、この
電極の製造法について規定したものである。
【0019】0.5〜5mm程度の長さの樹脂短繊維は
静電気を利用した静電植毛工法によって、接着剤が塗布
されているパンチングメタルなどの導電性芯材表面に、
ほぼ当間隔をおいて直立した構造に植毛される。しか
し、この作製方法では導電性芯材とニッケル繊維との間
の接着剤が存在していた部分が、焼結工程を経た後に空
隙として残る。そのため、基板抵抗の上昇、基板の機械
的強度の低下といった問題が懸念される。
【0020】そこで静電植毛用の接着剤としてエタノー
ル、トルエンなどの有機溶剤を溶媒とした接着剤を用
い、静電植毛用の繊維として有機溶剤に可溶な樹脂粉末
とニッケル、酸化ニッケル、鉄、酸化鉄などの粉末とを
混練、成型してなる0.5〜5mm程度の長さの短繊維
を使用するものである。
【0021】この繊維を導電性芯材に植毛すると、繊維
の導電性芯材との接合界面近傍部分が接着剤に含まれる
有機溶剤によって溶解あるいは軟化するため、繊維の直
径は導電性芯材に向かうに従って連続的に太くなる。
【0022】この形状を維持して焼結一体化された植毛
型基板は、導電性芯材と金属繊維との結合が非常に強固
になるため、基板の電気抵抗が大幅に低下して電極とし
ての充放電特性が向上する。
【0023】また基板の機械的強度も大幅に向上するた
め電極の活物質保持力が改善される。そのため活物質の
膨潤の影響も抑制されて、寿命特性が向上する。
【0024】なお、このニッケル粉末などからなる短繊
維を導電性芯材に植毛してから接着剤を硬化させるまで
の間、電場あるいは磁場を印加することにより、金属繊
維が導電性芯材に直立したままの状態を維持することが
容易になる。
【0025】なお、金属繊維の素材に鉄、酸化鉄を用い
る場合は、焼結処理後にニッケルメッキを施して耐食性
等をもたせるとよい。
【0026】
【実施例】
(実施例1)植毛用繊維は次のようにして作製したもの
を使用した。粒径1μmのニッケル粉末80重量%とポ
リビニルアセタール樹脂20重量%とを混練してペレッ
トを作製する。これを加熱してポリビニルアセタール樹
脂を溶融させながら、口径50μmのノズルから押し出
し、さらに延伸して直径30μmのニッケル粉末を主成
分とする長繊維を作製した。この長繊維を長さ2mmに
裁断して植毛用短繊維とした。
【0027】また、導電性芯材として厚さ60μm、パ
ンチング部の孔径1mm、開孔率42%の鉄製パンチン
グメタルの表面を厚さ2μmのニッケルメッキで被覆し
たものを用意した。このパンチングメタルの両面にエタ
ノールを溶媒とした30重量%濃度のポリビニルアセタ
ール樹脂をそれぞれの厚さが約50μmになるようにス
リットを用いて塗布した。
【0028】続いて、接着剤が乾燥する前に、用意した
前記のニッケルを主成分とする短繊維を電極を備えたふ
るいから振り落としつつ、ふるい内の電極とパンチング
メタルとの間に70kVの電圧を印加してニッケル繊維
を帯電させて静電植毛を行い、引き続き電圧を印加させ
つつ120℃の雰囲気下で5分間保持して接着剤を乾燥
させた。
【0029】次いで基板内に含まれるポリビニルアセタ
ール樹脂を除去するため、窒素中において600℃で1
5分間保持して熱処理を行った。続いて、窒素−水素気
流中において1000℃に加熱してパンチングメタルと
ニッケル繊維との焼結を行い、本発明による基板aを作
製した。
【0030】図1はこの基板aの拡大模式図である。図
中1はニッケルメッキした鉄製パンチングメタルであ
り、2は一体化されたニッケル繊維を示している。この
繊維のパンチングメタルとのつけ根部分2aは、パンチ
ングメタルに向かって連続的に太くなっている。これは
繊維の樹脂分が、メタル表面に塗布した接着剤中の溶媒
に溶けて木の根元状態に拡がったからである。
【0031】次に得られた基板aを加圧して厚さを当初
の約4mmから1.4mmに調整した後、所定の位置に
5mm四方の金型で厚さ約0.2mmまで圧縮して活物
質が充填されないリード取付部分を形成した。
【0032】続いて市販の水酸化ニッケル90部と水酸
化コバルト10部にペースト中の水分率が30%となる
量の水を加えて混練したペーストを基板aに充填し、9
0℃で30分間乾燥した後、加圧して厚さ0.7mmに
調整した。このようにして得られたニッケル電極を幅3
5mm、長さ110mmに裁断した。このニッケル電極
の容量は約1600mAhである。そして活物質が充填
されていない所定の位置にニッケルリード板をスポット
溶接してニッケル極3とした。
【0033】負極には水素吸蔵合金極を用いた。これは
MmNi3.55Mn0.4Al0.3Co0. 75からなる組成の水
素吸蔵合金を粉砕して50μm以下の粉末を用意し、こ
れを80℃の31%濃度のKOH水溶液に1時間漬け
て、合金粉末表面の酸化被膜を取り除く活性化処理を行
った。次いでこの粉末に1.5wt%のカルボキシメチ
ルセルロース水溶液を加えて調整したペーストを発泡状
ニッケル板に充填し、90℃で30分間乾燥した後、加
圧して厚さ0.4mmに調整した。その後5重量%のフ
ッ素樹脂ディスパージョンでコーティングし、乾燥した
後、幅35mm、長さ145mmに裁断して水素吸蔵合
金極4とした。
【0034】このニッケル電極と水素吸蔵合金極との間
にスルホン化処理したポリプロピレン製不織布セパレー
タ5を介在させて渦巻状に捲回し、4/5Aサイズの電
池ケース6に収納した。その後、比重1.30の水酸化
カリウム水溶液に30g/lの水酸化リチウムを溶解し
た電解液を所定量注入し、正極端子を固定した封口板7
でケース開口部を封口して図2に示すような密閉型ニッ
ケル−水素蓄電池を構成した。このようにして本発明の
電池Aを作製した。
【0035】(実施例2)植毛用繊維は次のようにして
作製したものを使用した。粒径1μmの鉄粉末80重量
%とポリビニルアセタール樹脂20重量%とを混練して
ペレットを作製する。これを加熱してポリビニルアセタ
ール樹脂を溶融させながら、口径50μmのノズルから
押し出し、さらに延伸して直径30μmの鉄粉末を主成
分とする長繊維を作製した。この長繊維を長さ2mmに
裁断して植毛用の短繊維とした。
【0036】続いて実施例1と同様な条件で静電植毛、
熱処理工程を施して鉄繊維が両表面に起毛した芯材を得
た。
【0037】この芯材の表面に電気メッキによってニッ
ケルを1〜5μmの厚さに被覆することにより、本発明
による基板bを作製した。
【0038】この基板bを用いて実施例1と同様にして
電池Bを作製した。
【0039】(比較例)植毛用繊維として直径30μ
m、長さ2mmのレーヨン短繊維を使用した。
【0040】また、導電性芯材として厚さ60μm、パ
ンチング部の孔径1mm、開孔率42%の鉄製パンチン
グメタルの表面を厚さ2μmのニッケルメッキで被覆し
たものを用意した。このパンチングメタルの両面にエタ
ノールを溶媒とした30重量%濃度のポリビニルアセタ
ール樹脂をそれぞれの厚さが約50μmになるようにス
リットを用いて塗布した。続いて、接着剤が乾燥する前
に、レーヨン短繊維を電極を備えたふるいから振り落と
しつつ、ふるい内の電極とパンチングメタルとの間に7
0kVの電圧を印加してレーヨン短繊維を帯電させて静
電植毛を行った。
【0041】次いで接着剤を硬化させるため120℃で
10分間乾燥させた後、無電解メッキによりレーヨン繊
維およびパンチングメタルの表面に厚さ0.5μmのニ
ッケル−リン合金を被覆した。その後、電気メッキ用ワ
ット浴中で電流密度10A/dm2でニッケルメッキ重
量が300g/m2になるようにニッケルメッキを施し
た。
【0042】この後、先のフェノール系接着剤とレーヨ
ン繊維とを熱分解して除去するために大気中で700℃
で5分間の熱処理を行った。続いて、窒素−水素気流中
において1000℃に加熱して一部に液相を生じさせつ
つパンチングメタルとニッケル繊維との焼結を行い、比
較のための基板cを作製した。
【0043】この基板cを使用して実施例1と同様にし
て電池Cを作製した。
【0044】次に電池A,B,Cの各10個の放電特性
を評価した。1CmAで72分間充電した後、放電電流
を0.2CmA,1CmA,3CmAとして1.0Vま
で放電したときのそれぞれの電池の平均の放電容量、及
び1Vまで放電したときの平均放電電圧を(表1)に示
す。
【0045】
【表1】
【0046】(表1)の結果に示すように、実施例によ
る電池A,Bは電池Cに比較して活物質利用率、放電平
均電圧ともに大幅に向上した。
【0047】次に、電池A,B,Cの各3個について、
20℃で0.5CmAの充電電流で3時間充電し、1C
mAで0.9Vまで放電するサイクル寿命試験を行い、
放電容量が初期容量の60%まで低下したときのサイク
ル数を(表2)に示す。
【0048】
【表2】
【0049】(表2)の結果に示すように電池A,Bは
電池Cに比較して、充放電の繰り返し寿命特性が大幅に
向上した。これは活物質の保持力と集電機能が良好であ
ることによる。
【0050】なお、実施例では導電性芯材にパンチング
メタルを使用したが、開孔部のない金属板であっても、
また金網、エキスパンドメタルなどの開孔部が大きい多
孔性素材を使用してもほぼ同様な効果が得られる。
【0051】また、実施例では植毛型基板をニッケル極
に使用した場合について述べたが、カドミウム極、水素
吸蔵合金極に使用した場合もほぼ同様な効果が得られ
る。
【0052】
【発明の効果】本発明によれば、アルカリ蓄電池および
その電極において、基板の集電性、電極としての活物質
保持力が改善されるため、電池としての充放電特性、充
放電の繰り返し寿命特性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例における基板aの拡大模式図
【図2】本発明の実施例における電池Aの断面概略図
【符号の説明】
1 ニッケルメッキした鉄製パンチングメタル 2 ニッケル繊維 2a 繊維のつけ根部分 3 ニッケル極 4 水素吸蔵合金極 5 セパレータ 6 電池ケース 7 封口板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉井 史彦 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (72)発明者 橋本 彰 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (56)参考文献 特開 平8−298124(JP,A) 特開 平8−130025(JP,A) 特開 昭61−295304(JP,A) 特開 平6−77511(JP,A) 特開 昭61−293618(JP,A) 特開 昭62−35457(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01M 4/80 H01M 4/24 H01M 4/26 H01M 4/66 H01M 10/30

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】正極と負極とセパレータとアルカリ電解液
    とからなり、正・負極のうちの少なくとも一方の電極
    は、金属板または多孔性素材からなる導電性芯材と前記
    導電性芯材の両表面から起毛している金属繊維とが一体
    化した基板に活物質を充填したものであって、前記金属
    繊維はその直径が導電性芯材と金属繊維との接合界面近
    傍において導電性芯材に向かうに従って連続的に太くな
    っていて、かつ少なくともその表面層はニッケルからな
    るアルカリ蓄電池。
  2. 【請求項2】前記金属繊維は鉄粉末の焼結体からなり、
    その表面がニッケルで被覆されている請求項1記載のア
    ルカリ蓄電池。
  3. 【請求項3】金属板またはネット等の多孔性素材からな
    る導電性芯材と、この導電性芯材の両表面より起毛して
    いる金属繊維とが一体化し、前記金属繊維はその直径が
    導電性芯材と金属繊維との接合界面近傍において導電性
    芯材に向かうに従って連続的に太くなっていて、かつ少
    なくともその表面層はニッケルからなる基板に活物質を
    充填したものであって、この電極は、 導電性芯材の両面に有機溶剤を溶媒とした接着剤を塗布
    してから金属ニッケル粉末、酸化ニッケル粉末のいずれ
    か、あるいはその混合粉末と前記有機溶剤に可溶な樹脂
    とを混練、成型してなる短繊維を植毛する工程と、 前記短繊維の導電性芯材との接合界面近傍部分が、前記
    接着剤を吸収して溶解あるいは軟化して導電性芯材に向
    かうに従って連続的に太い形状に変形した後に前記接着
    剤を硬化させる工程と、 前記接着剤と前記樹脂を熱分解除去し、前記導電性芯材
    と短繊維とを焼結する工程より得た基板に、活物質を充
    填して得たものであるアルカリ蓄電池用電極の製造法。
  4. 【請求項4】金属板またはネット等の多孔性素材からな
    る導電性芯材と、この導電性芯材の両表面より起毛して
    いる金属繊維とが一体化し、前記金属繊維はその直径が
    導電性芯材と金属繊維との接合界面近傍において導電性
    芯材に向かうに従って連続的に太くなっていて、かつ少
    なくともその表面層はニッケルからなる基板に活物質を
    充填したものであって、この電極は、 導電性芯材の両面に有機溶剤を溶媒とした接着剤を塗布
    してから金属鉄粉末、酸化鉄粉末のいずれか、あるいは
    その混合粉末と前記有機溶剤に可溶な樹脂とを混練、成
    型してなる短繊維を植毛する工程と、 前記短繊維の導電性芯材との接合界面近傍部分が前記接
    着剤を吸収して溶解あるいは軟化して導電性芯材に向か
    うに従って連続的に太い形状に変形した後に前記接着剤
    を硬化させる工程と、 前記接着剤と前記樹脂を熱分解除去し、前記導電性芯材
    と短繊維とを焼結する工程と、さらにニッケルメッキを
    施して表面被覆する工程より得た基板に、活物質を充填
    して得たものであるアルカリ蓄電池用電極の製造法。
  5. 【請求項5】前記短繊維を前記導電性芯材上に植毛した
    後、前記短繊維が起毛している状態に固定するため、電
    場あるいは磁場を印加しながら接着剤を硬化させる請求
    項3または4記載のアルカリ蓄電池用電極の製造法。
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