JP3472741B2 - 2層被膜リッツ線の製造方法 - Google Patents

2層被膜リッツ線の製造方法

Info

Publication number
JP3472741B2
JP3472741B2 JP2000089161A JP2000089161A JP3472741B2 JP 3472741 B2 JP3472741 B2 JP 3472741B2 JP 2000089161 A JP2000089161 A JP 2000089161A JP 2000089161 A JP2000089161 A JP 2000089161A JP 3472741 B2 JP3472741 B2 JP 3472741B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
coating layer
wire
die
layer
outer periphery
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2000089161A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2001274012A (ja
Inventor
憲親 武部
Original Assignee
憲親 武部
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 憲親 武部 filed Critical 憲親 武部
Priority to JP2000089161A priority Critical patent/JP3472741B2/ja
Publication of JP2001274012A publication Critical patent/JP2001274012A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3472741B2 publication Critical patent/JP3472741B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Extrusion Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Insulated Conductors (AREA)
  • Processes Specially Adapted For Manufacturing Cables (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、2層被膜リッツ
製造方法に関する。 【0002】 【従来の技術】高周波用通信機器等のコイルの巻線に使
用するリッツ線Lは、従来、例えば、図4及び図5に示
すように、素線aとしてのエナメル線を、所要数束ねて
撚り合わせただけのものであった。つまり、単なる撚線
bが、リッツ線Lとして用いられていた。 【0003】このようなリッツ線Lは、絶縁性が悪い上
に、トランスやボビン等に巻き付け加工する時に、偏平
になったり、形崩れが生ずるので、撚線bの上に、シー
ス(外皮絶縁体)を被覆したものが求められるようにな
った。 【0004】しかし、シースの厚さは、0.03〜0.
06mm程度のごく薄いものが求められていたため、従
来の電線押出機では、被覆加工は困難であった。但し、
図4に示すような素線が7本の場合には、その外形が同
心状の円形となるように撚ることができるので、辛うじ
て、シースを形成することができた。 【0005】ところが、素線数が、10本、20本、3
0本等のものは、同心撚りができないので、一括して束
ねて捩じる集合撚りとなる。しかし、集合撚りでは、例
えば、図5に示すように、外周に凹凸ができるため、薄
い被膜を形成することはできなかった。 【0006】そこで、このような撚線bの(凹凸のあ
る)外周にワニス等の塗料を塗布したリッツ線(図示省
略)が出現した。しかし、ワニスを塗布したリッツ線
は、絶縁強化には役立つが、外周が円形にならないの
で、整列巻きが困難で、巻きむらが生じ、高周波電流の
効率を低下させる等の難点があった。 【0007】従って、従来の技術では、薄いシースの形
成が可能なのは、図4に示すような、中心に1本の素線
aを置いて、その周囲に複数本の素線a…層を同心形に
配する構造(同心撚り)では、7本撚りが限界となって
いた。つまり、素線の数が8本、9本、10本の場合に
は外周が円形とならないので、シースを形成できなかっ
た。 【0008】 【発明が解決しようとする課題】素線aが7本以上で、
同心撚りが可能なのは、19本、37本等があるが、
0.08〜0.3mmφ程度の細いエナメル線の同心撚
りは、やはり7本が限界であった。それ以上の(多心撚
りの)場合には、上述のように、集合撚りとなるため、
シースを形成することはできなかった。 【0009】しかるに、市場では、20本、30本、4
0本等の多心撚りが要求されている。これらの多心撚り
では、同心撚りができず、集合撚りとなるため、上述の
ように、外周が凹凸状となり、シースを形成することは
できなかった。以下に、この点について詳しく説明す
る。 【0010】図6は、従来の電線押出し被覆方法の説明
図である。この方法は、クロスヘッドc内を矢印F方向
に移送される素線a(または撚線b)に対して、単一の
ノズルdから押し出される被覆材eによって、素線aの
外周に被覆層fを形成するものである。 【0011】この方法では、電線gの仕上がり径は、ク
ロスヘッドcのノズルdの径で、直接決定されるが、そ
の被覆層fの厚さは、素線aの径とノズルdの径との差
(間隙)に対応して決定される。従って、0.1mm以
上の比較的厚い絶縁体またはシースを形成することは容
易である。 【0012】しかし、その間隙を狭くすると、被覆材e
としての高分子材料を押し出すのが不可能になり、たと
え、押し出すことができたとしても、均一な厚さは得ら
れなくなる。従って、凹凸のある集合撚りの外周に、
0.03mmの薄いシースを形成することは困難であっ
た。 【0013】このようなことから、素線aの数が7本の
場合には、その外周が円形となるので、上述のように、
辛うじて被膜を形成することができても、素線aの数
が、20本、30本等の集合撚りでは、外周が凹凸状と
なるので、薄いシースを形成することはできなかった。 【0014】そこで、本発明は、凹凸のある集合撚りの
外周にも、薄い被膜を形成できる2層被膜リッツ線及び
その製造方法を提供することを目的とする。 【0015】 【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、本発明の2層被膜リッツ線の製造方法は、素線が
所要数撚り合わされてなる素線束を第1ダイスと第2ダ
イスとに通過させることにより、上記素線束に第1被覆
層と第2被覆層とを形成する2層被膜リッツ線の製造方
法であって、移送させる上記素線束に対して上記第1ダ
イスのノズルから原料樹脂を押し出し、該素線束の外周
の凹部乃至線心間の隙間を埋め第1被覆層を形成し、該
第1ダイスの成形孔を通過させて該第1被覆層の外形を
円形に成形し、上記第2ダイスのノズルから原料樹脂を
チューブ状に押し出し、押し出された原料樹脂を上記素
線束の移送方向に引き伸ばして厚さを薄くし、所定の厚
さになった時点で該原料樹脂を第1被覆層の外周に付着
させ第2被覆層を形成する。 【0016】 【発明の実施の形態】下、本発明の実施の形態を示す
図面に基づき、本発明を詳説する。 【0017】図1は、実施の一形態を示す2層被膜リッ
ツ線(以下、リッツ線という)Lの断面図で、符号1で
示す素線として、JISC3202のエナメル線を用
い、7本の素線1…が同心撚りによって撚り合わされ、
その素線束(集合撚線)2の外周に、厚い第1被覆層3
と、薄い(0.03〜0.06mm)第2被覆層4と、
が形成されている。 【0018】このようなリッツ線Lは、例えば、図3に
示すような2つのダイス7,8を具備したクロスヘッド
9で、製造される。すなわち、このクロスヘッド9は、
上流側に、第1被覆層3を形成するための第1ダイス7
を具備し、下流側に、第2被覆層4を形成するための第
2ダイス8を具備している。 【0019】このような装置により、まず、第1ダイス
7のノズル71から、矢印F方向に移送される素線束2
に対して、原料樹脂11が押し出され、素線束2の外周
の凹部や線心間の隙間が埋められつつ第1被覆層3が形
成され、かつ、その第1ダイス7の成形孔72を通過す
る間に、その外形が円形に調整される。 【0020】次いで、第2ダイス8の大きなノズル81
から、原料樹脂11が、チューブ状に押し出され、それ
が、移送方向Fに引き伸ばされつつ、厚さが段々薄くな
り、その厚さが、0.03mm程度になった時点で、第
1被覆層3の外周に付着させ、第2被覆層4が形成され
るようにする。 【0021】このような、2つのダイス7,8とを具備
したクロスヘッド9により、第1被覆層3と第2被覆層
4とを、同時に形成するリッツ線Lの製造方法を、2層
被膜同時押出法と称している。 【0022】この製造方法では、第1被覆層3の外形を
円形に調整(成形)することにより、第2被覆層4を形
成しやすくすると共に、第2被覆層4を形成するための
第2ダイス8のノズル81(その径と隙間)を大きく設
定して、原料樹脂11の押し出しを容易とし、かつ、そ
の押し出された原料樹脂11を引き伸ばすことにより、
薄くすることを要旨としている。 【0023】従って、従来、形成できなかった20本、
30本、40本等の多心撚りの素線束2にも、薄い第2
被覆層(シース)4を形成することができる。例えば、
図2に示す例では、22本の素線1…が撚り合わされた
集合撚りの素線束2の外周に、第1被覆層3と、薄い
(0.03〜0.06mm)第2被覆層4と、を形成し
ている。 【0024】 【実施例】本発明のリッツ線Lの好ましい実施例の一例
として、その第1被覆層3及び第2被覆層4の原料樹脂
として、夫々、PET(ポリエチレンテレフタレー
ト)、TPEE(ポリエステルエラストマー)、PA
(ポリアミド)、PE(ポリエチレン)等を用いたもの
を挙げることができる。 【0025】いずれも、押し出し作業性は良好であり、
第1被覆層3の外周に、薄い(0.03〜0.06m
m)第2被覆層4を形成できたことを確認している。な
お、本発明のクロスヘッド9を、従来の40mm電線押
出機(背圧が高く、押出量が大であるため、薄いシース
の形成には、適当ではないが)に装着して、実験をおこ
なった。その結果、充分製造可能であることを確認する
ことができた。 【0026】 【発明の効果】第1被覆層3の外形を円形に調整(成
形)することにより、第2被覆層4を形成しやすくする
と共に、第2被覆層4を形成するための第2ダイス8の
ノズル81(その径と隙間)を大きく設定して、原料樹
脂11の押し出しを容易とし、かつ、その押し出された
原料樹脂11を引き伸ばすことにより、薄くすることが
できる。 【0027】線束2を、第1被覆層3を形成するため
の第1ダイス7と、第2被覆層4を形成するための第2
ダイス8と、に通過させることにより、能率よく、2層
構成の絶縁強化リッツ線Lを形成することができる。 【0028】1被覆層3の外形を円形状に調整して、
その上に、第2被覆層4を形成するので、素線1の数が
多くて、その外形が凹凸状に形成されている場合でも、
薄い第2被覆層4を能率よく形成することができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の実施の一形態を示す断面図である。 【図2】他の実施の形態を示す断面図である。 【図3】本発明の製造方法に用いられるクロスヘッドの
断面図である。 【図4】従来の絶縁強化リッツ線の一例を示す断面図で
ある。 【図5】従来の絶縁強化リッツ線の他の例を示す断面図
である。 【図6】従来の製造方法に用いられるクロスヘッドの一
例を示す断面図である。 【符号の説明】 1 素線 2 素線束 3 第1被覆層 4 第2被覆層 7 第1ダイス 8 第2ダイス
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01B 13/14 B29C 47/02 B29C 47/06 H01B 7/30 H01F 5/00

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 素線1が所要数撚り合わされてなる素線
    束2を第1ダイス7と第2ダイス8とに通過させること
    により、上記素線束2に第1被覆層3と第2被覆層4と
    を形成する2層被膜リッツ線の製造方法であって、移送
    させる上記素線束2に対して上記第1ダイス7のノズル
    71から原料樹脂11を押し出し、該素線束2の外周の
    凹部乃至線心間の隙間を埋め第1被覆層3を形成し、該
    第1ダイス7の成形孔72を通過させて該第1被覆層3
    の外形を円形に成形し、上記第2ダイス8のノズル81
    から原料樹脂11をチューブ状に押し出し、押し出され
    た原料樹脂11を上記素線束2の移送方向Fに引き伸ば
    して厚さを薄くし、所定の厚さになった時点で該原料樹
    脂11を第1被覆層3の外周に付着させ第2被覆層4を
    形成することを特徴とする2層被膜リッツ線の製造方
    法。
JP2000089161A 2000-03-28 2000-03-28 2層被膜リッツ線の製造方法 Expired - Fee Related JP3472741B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000089161A JP3472741B2 (ja) 2000-03-28 2000-03-28 2層被膜リッツ線の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000089161A JP3472741B2 (ja) 2000-03-28 2000-03-28 2層被膜リッツ線の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001274012A JP2001274012A (ja) 2001-10-05
JP3472741B2 true JP3472741B2 (ja) 2003-12-02

Family

ID=18604948

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000089161A Expired - Fee Related JP3472741B2 (ja) 2000-03-28 2000-03-28 2層被膜リッツ線の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3472741B2 (ja)

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS59104420U (ja) * 1982-12-28 1984-07-13 電気音響株式会社 リツツ線
JPH055433U (ja) * 1991-07-03 1993-01-26 古河電気工業株式会社 ケーブルの複数被覆層押出機クロスヘツド
JPH05298930A (ja) * 1992-04-22 1993-11-12 Fujikura Ltd 集合絶縁電線
JPH1040745A (ja) * 1996-07-26 1998-02-13 Sumitomo Wiring Syst Ltd リッツ線を用いた同芯ケーブル
JPH11232936A (ja) * 1998-02-13 1999-08-27 Totoku Electric Co Ltd 高耐圧高周波コイル用リッツ線およびその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2001274012A (ja) 2001-10-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA2285932C (en) Multi-wire sz and helical stranded conductor and method of forming same
US11139090B1 (en) Electrical cables with non-metallic jackets and methods of fabricating the same
US8373532B2 (en) Coil
JPS6145323B2 (ja)
JP2003178629A (ja) ワニス被覆線
EP3282454A1 (en) Power cable having flexible sectoral conductors
KR20050087545A (ko) 내화 케이블 제조방법 및 그 장치
JP3472741B2 (ja) 2層被膜リッツ線の製造方法
US4406056A (en) Method of making a cellulose-free transformer coil
JPS61170712A (ja) 光フアイバーケーブル
CN214752984U (zh) 高填充系数增强绝缘型膜包绞线
JP2011113848A (ja) 平型電線、平型電線の製造方法、平型絶縁電線および平型絶縁電線の製造方法
JPH0136281Y2 (ja)
JP3082866B2 (ja) 円形圧縮導体
US1943274A (en) Tire bead
JPH10223071A (ja) 架橋ポリエチレン絶縁電力ケーブルの製造方法
US12002600B1 (en) Electrical cables with non-metallic jackets and methods of fabricating the same
JP2004185954A (ja) 絶縁コア線製造装置及びその製造方法
CN112466548A (zh) 一种石墨烯铝绞绝缘架空线缆及其制备方法
JPH0660733A (ja) リッツ線およびその製造方法
JPH11232936A (ja) 高耐圧高周波コイル用リッツ線およびその製造方法
JPH0644418B2 (ja) 移動用ケーブルとその製造方法
JPH09161552A (ja) ラミネートシースケーブルおよびその製造方法
JP2700556B2 (ja) コイル用電線
JPH07134921A (ja) リッツ線の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees