JP3472678B2 - アンテナ一体化マイクロ波・ミリ波回路 - Google Patents

アンテナ一体化マイクロ波・ミリ波回路

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JP3472678B2
JP3472678B2 JP03650297A JP3650297A JP3472678B2 JP 3472678 B2 JP3472678 B2 JP 3472678B2 JP 03650297 A JP03650297 A JP 03650297A JP 3650297 A JP3650297 A JP 3650297A JP 3472678 B2 JP3472678 B2 JP 3472678B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はアンテナ一体化マ
イクロ波・ミリ波回路に関する。より詳しくは、マイク
ロ波やミリ波を放射または受信することができるアンテ
ナと、マイクロ波やミリ波帯等の信号を増幅、変調また
は周波数変換等する半導体素子を含む回路(この明細書
を通して「マイクロ波・ミリ波回路」という。)とを一
体に組み合わせたアンテナ一体化マイクロ波・ミリ波回
路に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、情報量の増大に伴い、マイクロ波
やミリ波のような高周波での高速・大容量のパーソナル
通信が注目されている。このように通信においては送受
信機として、アンテナとマイクロ波・ミリ波回路とを一
体化させた、小型・軽量で高性能のアンテナ一体化マイ
クロ波・ミリ波回路が必要となる。
【0003】図6は、従来のアンテナ一体化マイクロ波
・ミリ波回路の一例を示している(特開平6−7772
9号公報)。このアンテナ一体化マイクロ波・ミリ波回
路590は、一方の面554aにストリップ導体を要素
とするマイクロ波回路556が形成されるとともに他方
の面554bに切り欠き(結合孔)555を有する接地
導体552が形成された半導体基板554と、一方の面
551aに放射導体553が形成された誘電体基板55
1とを、誘電体基板551の他方の面551bを接地導
体552に対向させて積層したものである。これによ
り、放射導体553と接地導体552とがマイクロスト
リップアンテナを構成する。誘電体基板551の周りに
は、補強および放熱のための金属台560が、接地導体
552と電気的に接続された状態で設けられている。上
記結合孔555を介してマイクロ波回路556と放射導
体553とが電磁的に結合して、マイクロ波を放射また
は受信することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記ア
ンテナ一体化マイクロ波・ミリ波回路590は量産性に
欠けるという問題がある。すなわち、マイクロ波回路5
56と放射導体553との位置合わせ精度が特性に大き
く影響し、半導体基板554と誘電体基板551とを特
性を損なわないように結合させることが難しい。また、
半導体基板554と誘電体基板551とを一体に結合す
るために両者の間に通常は接着物質(接着剤や粘着シー
ト)が介挿されるが、この接着物質の厚み、比誘電率に
よって共振周波数が変化し、かつ上記接着物質の誘電体
損によってマイクロ波回路556と放射導体553との
間の結合損失が増加する。このように、特性を維持する
ために組立精度が厳しく要求されるため、量産性に欠け
る。
【0005】また、上記アンテナ一体化マイクロ波・ミ
リ波回路590は、半導体基板554上に形成されたマ
イクロ波回路556が、放射導体553との結合のため
にマイクロストリップ線路を伝送線路としているため、
回路構成が大きな制約を受けるという問題がある。
【0006】さらに、金属台560を設けているため、
小型・軽量化が妨げられるという問題がある。
【0007】そこで、この発明の目的は、小型・軽量で
量産性に優れ、回路構成の自由度を高めることができる
アンテナ一体化マイクロ波・ミリ波回路を提供すること
にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明のアンテナ一体化マイクロ波・ミリ波回路
は、マイクロ波またはミリ波を放射または受信すること
ができるアンテナと、マイクロ波・ミリ波回路が形成さ
れた半導体チップとが一体に組合わされたアンテナ一体
化マイクロ波・ミリ波回路であって、誘電体または半導
体からなる基板の一方の面上に、パッチアンテナアレイ
と、このパッチアンテナアレイを離間して取り囲む第1
の接地導体とが形成され、前記基板の他方の面上に、ア
ンテナのための接地導体として働く第2の接地導体が形
成されるとともに、前記第2の接地導体と離間した位置
前記半導体チップが取り付けられ、前記半導体チップ
から伝送線路が形成され、前記伝送線路が前記基板を貫
通するヴィアホールを埋めた導体によって、前記パッチ
アンテナアレイの導波路部と電気的に接続されているこ
とを特徴とする。
【0009】このアンテナ一体化マイクロ波・ミリ波回
路では、基板の一方の面上のパッチアンテナアレイ、前
記基板の他方の面上の伝送線路、前記基板を貫通するヴ
ィアホールおよびこれを埋めた導体は、パターン加工や
プリント配線などの公知の技術によって形成される。そ
して、マイクロ波・ミリ波回路が形成された半導体チッ
プは、例えばフェイスダウンボンディングなどの公知の
技術によって前記伝送線路上に取り付けられる。この結
果、前記半導体チップとパッチアンテナアレイとの間の
結合特性は、前記伝送線路、ヴィアホールおよびこれを
埋めた導体のパターン精度によって定まり、前記半導体
チップの取付精度に殆ど左右されることはない。したが
って、前記半導体チップとパッチアンテナアレイとの間
の結合特性が良好に維持される上、組立精度が緩和さ
れ、従来に比して量産性が高まる。また、前記伝送線路
の一部として前記コプレーナ線路の他にマイクロストリ
ップ線路などを採用することができ、回路構成上の制約
が比較的少なくなる。また、このアンテナ一体化マイク
ロ波・ミリ波回路によれば、第1の接地導体を前記伝送
線路のための接地導体として用いることができる。ま
た、第2の接地導体がアンテナのための接地導体として
働く。この結果、従来例のような金属台が不要となり、
小型・軽量となる。
【0010】また、前記パッチアンテナアレイを離間し
て取り囲む導電膜からなる第1の接地導体とが形成さ
れ、前記基板の他方の面上に、前記パッチアンテナアレ
イおよび第1の接地導体と対応する領域を覆うように導
電膜からなる第2の接地導体が形成されるとともに、前
記第2の接地導体と離間した位置に前記半導体チップが
取り付けられ、この半導体チップから前記第2の接地導
体側へ延びる伝送線路が形成され、前記伝送線路のうち
少なくとも前記第2の接地導体側の一部をなすスロット
線路が、前記基板を挟んで、前記パッチアンテナアレイ
の導波路部と電磁界の作用で結合するようになっている
ことを特徴とする。
【0011】また、本発明のアンテナ一体化マイクロ波
・ミリ波回路では前記パッチアンテナアレイを離間し
て取り囲む導電膜からなる第1の接地導体とが形成さ
れ、 前記基板の他方の面上に、前記パッチアンテナアレ
イおよび第1の接地導体と対応する領域を覆うように導
電膜からなる第2の接地導体が形成されるとともに、前
記第2の接地導体と離間した位置に前記半導体チップが
取り付けられ、この半導体チップから前記第2の接地導
体側へ延びる伝送線路が形成され、 前記伝送線路のうち
少なくとも前記第2の接地導体側の一部をなすコプレー
ナ線路が、前記基板を挟んで、前記パッチアンテナアレ
イの導波路部と電磁界の作用で結合するようになってい
ることを特徴とする。
【0012】また、本発明のアンテナ一体化マイクロ波
・ミリ波回路において、前記第1の接地導体と第2の接
地導体とは、前記基板を貫通する複数のヴィアホール導
体によって、互いに電気的に接続されていることを特徴
とする
【0013】また、本発明のアンテナ一体化マイクロ波
・ミリ波回路において、前記第2の接地導体は、前記基
板の他方の面上の、前記パッチアンテナアレイおよび第
1の接地導体と対応する領域を覆っていることを特徴と
する。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、この発明のアンテナ一体化
マイクロ波・ミリ波回路の実施の形態を図面を参照しな
がら詳細に説明する。
【0015】(第1の実施形態)図1は、マイクロ波ま
たはミリ波を放射または受信することができるアンテナ
3と、マイクロ波・ミリ波回路が形成された半導体チッ
プとしてのMMIC(モノリシック・マイクロ波集積回
路)8,9とが一体に組合わされたアンテナ一体化マイ
クロ波・ミリ波回路90の概略構成を示している。同図
(a)は誘電体基板1の一方の面である裏面1b側を示
し、同図(b)は基板1の他方の面である表面1a側を示
し、また、同図(c)は同図(a),(b)におけるA−A′線
断面を示している。
【0016】図1(a)に示すように、基板裏面1b上の
図において右側(A′側)に相当するアンテナ領域20
には、パッチアンテナアレイ3と、このパッチアンテナ
アレイ3につながる信号導波路4と、これらを離間して
取り囲む第1の接地導体2が形成されている。第1の接
地導体2は、このアンテナ領域20と隣り合うマイクロ
波・ミリ波回路領域30の全域に延在している。これら
のパッチアンテナアレイ3、信号導波路4、第1の接地
導体2は同一層の金属膜からなっている。
【0017】図1(b)および(c)に示すように、基板表面
1a上の図において左側(A側)に相当するマイクロ波
・ミリ波回路領域30には、コプレーナ線路7c,7
b,7aが形成されている。コプレーナ線路7c,7b
の端部が近接している箇所には、他のコプレーナ線路7
dの信号入出力端子と、バイアス回路35cの端子とが
近接している。これらのコプレーナ線路7c,7b,7
dおよびバイアス回路35cの互いに近接した端部上
に、バンプを有するMMIC9がフェイスダウンボンデ
ィングにより取り付けられている。また、コプレーナ線
路7b,7aの端部が近接している箇所には、さらにバ
イアス回路35a,35bの各端子が近接している。こ
れらのコプレーナ線路7b,7aおよびバイアス回路3
5a,35bの互いに近接した端部上に、バンプを有す
るMMIC8がフェイスダウンボンディングにより取り
付けられている。
【0018】基板表面1aのアンテナ領域20は、コプ
レーナ線路7aの接地導体を構成するために、略全域が
第2の接地導体10によって覆われている。この第2の
接地導体10は、上記コプレーナ線路7c,7b,7a
および7dと同一層の金属膜からなっている。そして、
基板裏面1bの第1の接地導体2と、基板表面1aの第
2の接地導体10(コプレーナ線路7c,7b,7a,
7dの接地導体として働く部分を含む)とは、基板1を
貫通する多数のヴィアホール5の導体によって、互いに
電気的に接続されている。この結果、基板表面1aの第
2の接地導体10が、基板裏面1bのパッチアンテナア
レイ3および信号導波路(マイクロストリップ線路)4
のための接地導体として機能する。したがって、従来例
のような金属台を省略でき、小型・軽量に構成できる。
【0019】コプレーナ線路7aのストリップ導体の右
側端部Cは、アンテナ領域20内の信号導波路4と対応
する箇所に達しており、基板1を貫通するヴィアホール
6の導体19によって、信号導波路4のストリップ導体
と電気的に接続されている。
【0020】次に、このアンテナ一体化マイクロ波・ミ
リ波回路90の動作を、送信機として動作する場合の例
で説明する。この場合、MMIC9はフィルタ機能を有
する周波数変換器又は変調器を構成し、MMIC8は高
出力増幅器を構成する。
【0021】コプレーナ線路7cを通して入力される入
力信号I1は、MMIC9が変調器の場合は変調信号で
あり、また、MMIC9が周波数変換器の場合はIF
(中間数周波数)信号である。コプレーナ線路7dを通
して入力される入力信号I2は、MMIC9が変調器の
場合は搬送波信号であり、また、MMIC9が周波数変
換器の場合はLO(局部発振)信号である。MMIC9
の出力信号、すなわち入力信号I1が入力信号I2によっ
て変調又は周波数変換され(、かつ周波数制限され)た
結果として得られる信号は、コプレーナ線路7bを通し
て、高出力増幅器としてのMMIC8に入力され、そこ
で増幅される。MMIC8の出力信号は、コプレーナ線
路7a、ヴィアホール6の導体19を通して、基板裏面
1bの信号導波路4へ導かれて、コプレーナ線路の伝送
モードからマイクロストリップ線路の伝送モードに変換
される。そして、パッチアンテナアレイ3によって放射
される。
【0022】このアンテナ一体化マイクロ波・ミリ波回
路90では、基板裏面1b上のパッチアンテナアレイ
3、信号導波路4および第1の接地導体2、基板表面1
a上のコプレーナ線路7c,7b,7a,7d、バイア
ス回路35a,35b,35cおよび第2の接地導体1
0、並びに上記基板1を貫通するヴィアホール5,6の
導体19は、パターン加工やプリント配線などの公知の
技術によって形成される。そして、MMIC8,9は、
例えばフェイスダウンボンディングなどの公知の技術に
よって上記コプレーナ線路7c,7b,7a,7dやバ
イアス回路35a,35b,35c上に取り付けられ
る。このとき、アンテナ側のMMIC8とパッチアンテ
ナアレイ3との間の結合特性は、コプレーナ線路7a、
ヴィアホール6、導体19および信号導波路4のパター
ン精度によって定まり、MMIC8の取付精度に殆ど左
右されることはない。したがって、アンテナ側のMMI
C8とパッチアンテナアレイ3との間の結合特性を良好
に維持できる上、組立精度を緩和でき、従来に比して量
産性を高めることができる。
【0023】(第2の実施形態)図2は、マイクロ波ま
たはミリ波を放射または受信することができるアンテナ
103と、マイクロ波・ミリ波回路が形成された半導体
チップとしてのMMIC(モノリシック・マイクロ波集
積回路)108,109とが一体に組合わされたアンテ
ナ一体化マイクロ波・ミリ波回路190の概略構成を示
している。同図(a)は誘電体基板101の一方の面であ
る裏面101b側を示し、同図(b)は基板101の他方
の面である表面101a側を示し、また、同図(c)は同
図(a),(b)におけるA−A′線断面を示している。な
お、図1中の構成要素と対応する構成要素は、同じ参照
数字に100を加えて表している。
【0024】図2(a)に示すように、基板裏面101b
上の図において右側(A′側)に相当するアンテナ領域
120には、パッチアンテナアレイ103と、このパッ
チアンテナアレイ103につながる信号導波路104
と、これらを離間して取り囲む第1の接地導体102が
形成されている。第1の接地導体102は、このアンテ
ナ領域120と隣り合うマイクロ波・ミリ波回路領域1
30の全域に延在している。これらのパッチアンテナア
レイ103、信号導波路104、第1の接地導体102
は同一層の金属膜からなっている。
【0025】図2(b)および(c)に示すように、基板表面
101a上の図において左側(A側)に相当するマイク
ロ波・ミリ波回路領域130には、A−A′線に沿って
延びるマイクロストリップ線路111c,111b,1
11aおよびコプレーナ線路107aが形成されてい
る。マイクロストリップ線路111c,111bの端部
が近接している箇所には、さらにマイクロストリップ線
路111dの端部と、バイアス回路135cの端部とが
近接している。これらのマイクロストリップ線路111
c,111b,111dおよびバイアス回路135cの
互いに近接した端部上に、バンプを有するMMIC10
9がフェイスダウンボンディングにより取り付けられて
いる。また、マイクロストリップ線路111b,111
aの端部が近接している箇所には、さらにバイアス回路
135a,135bの各端部が近接している。これらの
マイクロストリップ線路111b,111aおよびバイ
アス回路135a,135bの互いに近接した端部上
に、バンプを有するMMIC108がフェイスダウンボ
ンディングにより取り付けられている。マイクロストリ
ップ線路111aのストリップ導体はコプレーナ線路1
07aのストリップ導体と接続されている。
【0026】基板表面101aのアンテナ領域120
は、コプレーナ線路107aの接地導体を構成するため
に、略全域が第2の接地導体110によって覆われてい
る。この第2の接地導体110は、上記マイクロストリ
ップ線路111c,111b,111a,111dおよ
びコプレーナ線路107aと同一層の金属膜からなって
いる。そして、基板裏面101bの第1の接地導体10
2と、基板表面101aの第2の接地導体110(バイ
アス回路135a,135b,135cおよびマイクロ
ストリップ線路111dの両側に配された部分を含む)
とは、基板101を貫通する多数のヴィアホール105
の導体によって、互いに電気的に接続されている。この
結果、基板表面101aの第2の接地導体110が、基
板裏面101bのパッチアンテナアレイ103および信
号導波路(マイクロストリップ線路)104のための接
地導体として機能する。したがって、従来例のような金
属台を省略でき、小型・軽量に構成できる。
【0027】コプレーナ線路107aのストリップ導体
の右側端部Cは、アンテナ領域120内の信号導波路1
04と対応する箇所に達しており、基板101を貫通す
るヴィアホール106の導体119によって、信号導波
路104のストリップ導体と電気的に接続されている。
【0028】次に、このアンテナ一体化マイクロ波・ミ
リ波回路190の動作を、送信機として動作する場合の
例で説明する。この場合、MMIC109はフィルタ機
能を有する周波数変換器又は変調器を構成し、MMIC
108は高出力増幅器を構成する。
【0029】マイクロストリップ線路111cを通して
入力される入力信号I1は、MMIC109が変調器の
場合は変調信号であり、また、MMIC109が周波数
変換器の場合はIF(中間数周波数)信号である。マイ
クロストリップ線路111dを通して入力される入力信
号I2は、MMIC109が変調器の場合は搬送波信号
であり、また、MMIC109が周波数変換器の場合は
LO(局部発振)信号である。MMIC109の出力信
号、すなわち入力信号I1が入力信号I2によって変調又
は周波数変換され(、かつ周波数制限され)た結果とし
て得られる信号は、マイクロストリップ線路111bを
通して、高出力増幅器としてのMMIC108に入力さ
れ、そこで増幅される。MMIC108の出力信号は、
マイクロストリップ線路111aからコプレーナ線路1
07aへ導かれて、マイクロストリップ線路の伝送モー
ドからコプレーナ線路の伝送モードに変換される。さら
に、この出力信号は、コプレーナ線路107aからヴィ
アホール106の導体119を通して、基板裏面101
bの信号導波路104へ導かれて、コプレーナ線路の伝
送モードからマイクロストリップ線路の伝送モードに変
換される。そして、パッチアンテナアレイ103によっ
て放射される。
【0030】このアンテナ一体化マイクロ波・ミリ波回
路190では、基板裏面101b上のパッチアンテナア
レイ103、信号導波路104および第1の接地導体1
02、基板表面101a上のマイクロストリップ線路1
11c,111b,111a,111d、コプレーナ線
路107a、バイアス回路135a,135b,135
cおよび第2の接地導体110、並びに上記基板101
を貫通するヴィアホール105,106およびこれを埋
めた導体119は、パターン加工やプリント配線などの
公知の技術によって形成される。そして、MMIC10
8,109は、例えばフェイスダウンボンディングなど
の公知の技術によって上記マイクロストリップ線路11
1c,111b,111a,111dやバイアス回路1
35a,135b,135c上に取り付けられる。この
とき、アンテナ側のMMIC108とパッチアンテナア
レイ103との間の結合特性は、マイクロストリップ線
路111a、コプレーナ線路107a、ヴィアホール1
06、導体119および信号導波路104のパターン精
度によって定まり、MMIC108の取付精度に殆ど左
右されることはない。したがって、アンテナ側のMMI
C108とパッチアンテナアレイ103との間の結合特
性を良好に維持できる上、組立精度を緩和でき、従来に
比して量産性を高めることができる。
【0031】(第3の実施形態)図3は、マイクロ波ま
たはミリ波を放射または受信することができるアンテナ
203と、マイクロ波・ミリ波回路が形成された半導体
チップとしてのMMIC(モノリシック・マイクロ波集
積回路)208,209とが一体に組合わされたアンテ
ナ一体化マイクロ波・ミリ波回路290の概略構成を示
している。同図(a)は誘電体基板201の一方の面であ
る裏面201b側を示し、同図(b)は基板201の他方
の面である表面201a側を示し、また、同図(c)は同
図(a),(b)におけるA−A′線断面を示している。な
お、図1中の構成要素と対応する構成要素は、同じ参照
数字に200を加えて表している。
【0032】図3(a)に示すように、基板裏面201b
上の図において右側(A′側)に相当するアンテナ領域
220には、パッチアンテナアレイ203と、このパッ
チアンテナアレイ203につながる信号導波路204
と、これらを離間して取り囲む第1の接地導体202が
形成されている。第1の接地導体202は、このアンテ
ナ領域220と隣り合うマイクロ波・ミリ波回路領域2
30の全域に延在している。これらのパッチアンテナア
レイ203、信号導波路204、第1の接地導体202
は同一層の金属膜からなっている。
【0033】図3(b)および(c)に示すように、基板表面
201a上の図において左側(A側)に相当するマイク
ロ波・ミリ波回路領域230には、マイクロストリップ
線路211c,211b,211aおよびスロット線路
212が形成されている。マイクロストリップ線路21
1c,211bの端部が近接している箇所には、さらに
マイクロストリップ線路211dの端部と、バイアス回
路235cの端部とが近接している。これらのマイクロ
ストリップ線路211c,211b,211dおよびバ
イアス回路235cの互いに近接した端部上に、バンプ
を有するMMIC209がフェイスダウンボンディング
により取り付けられている。また、マイクロストリップ
線路211b,211aの端部が近接している箇所に
は、バイアス回路235a,235bの各端部が近接し
ている。これらのマイクロストリップ線路211b,2
11aおよびバイアス回路235a,235bの互いに
近接した端部上に、バンプを有するMMIC208がフ
ェイスダウンボンディングにより取り付けられている。
マイクロストリップ線路211aのストリップ導体はス
ロット線路212のスロット導体212bと接続されて
いる。
【0034】基板表面201aのアンテナ領域220
は、スロット線路212のスロット212aを構成する
ために、略全域が第2の接地導体210によって覆われ
ている。この第2の接地導体210は、上記マイクロス
トリップ線路211c,211b,211a,211d
およびスロット線路212と同一層の金属膜からなって
いる。そして、基板裏面201bの第1の接地導体20
2と、基板表面201aの第2の接地導体210(バイ
アス回路235a,235b,235cおよびマイクロ
ストリップ線路211dの両側に配された部分を含む)
とは、基板201を貫通する多数のヴィアホール205
を埋めた導体によって、互いに電気的に接続されてい
る。この結果、基板表面201aの第2の接地導体21
0が、基板裏面201bのパッチアンテナアレイ203
および信号導波路(マイクロストリップ線路)204の
ための接地導体として機能する。したがって、従来例の
ような金属台を省略でき、小型・軽量に構成できる。
【0035】スロット線路212のスロット212a
は、マイクロ波・ミリ波回路領域230側からアンテナ
領域220内の信号導波路204と対応する箇所に達し
ている。この結果、このスロット線路212は、基板2
01を挟んで、信号導波路204のストリップ導体と電
磁界の作用で結合するようになっている。
【0036】次に、このアンテナ一体化マイクロ波・ミ
リ波回路290の動作を、送信機として動作する場合の
例で説明する。ただし、入力信号I1,I2に基づいてM
MIC208の出力信号が得られるまでの動作は、第2
の実施形態と同様であるため説明を省略する。
【0037】この場合、MMIC208の出力信号は、
マイクロストリップ線路211aからスロット線路21
2へ導かれて、マイクロストリップ線路の伝送モードか
らスロット線路の伝送モードに変換される。さらに、こ
の出力信号は、スロット線路212から、基板201を
挟んで電磁界の作用によって基板裏面201bの信号導
波路204へ導かれて、スロット線路の伝送モードから
マイクロストリップ線路の伝送モードに変換される。そ
して、パッチアンテナアレイ203によって放射され
る。
【0038】このアンテナ一体化マイクロ波・ミリ波回
路290では、基板裏面201b上のパッチアンテナア
レイ203、信号導波路204および第1の接地導体2
02、基板表面201a上のマイクロストリップ線路2
11c,211b,211a,211d、スロット線路
212、バイアス回路235a,235b,235cお
よび第2の接地導体210、並びに上記基板201を貫
通するヴィアホール205の導体は、パターン加工やプ
リント配線などの公知の技術によって形成される。そし
て、MMIC208,209は、例えばフェイスダウン
ボンディングなどの公知の技術によって上記マイクロス
トリップ線路211c,211b,211a,211d
やバイアス回路235a,235b,235c上に取り
付けられる。このとき、アンテナ側のMMIC208と
パッチアンテナアレイ203との間の結合特性は、基板
201の厚みの精度や、マイクロストリップ線路211
a、スロット線路212および信号導波路204のパタ
ーン精度によって定まり、MMIC208の取付精度に
殆ど左右されることはない。したがって、アンテナ側の
MMIC208とパッチアンテナアレイ203との間の
結合特性を良好に維持できる上、組立精度を緩和でき、
従来に比して量産性を高めることができる。
【0039】(第4の実施形態)図4は、マイクロ波ま
たはミリ波を放射または受信することができるアンテナ
303と、マイクロ波・ミリ波回路が形成された半導体
チップとしてのMMIC(モノリシック・マイクロ波集
積回路)308,309とが一体に組合わされたアンテ
ナ一体化マイクロ波・ミリ波回路390の概略構成を示
している。同図(a)は誘電体基板301の一方の面であ
る裏面301b側を示し、同図(b)は基板301の他方
の面である表面301a側を示し、また、同図(c)は同
図(a),(b)におけるA−A′線断面を示している。な
お、図1中の構成要素と対応する構成要素は、同じ参照
数字に300を加えて表している。
【0040】図4(a)に示すように、基板裏面301b
上の図において右側(A′側)に相当するアンテナ領域
320には、パッチアンテナアレイ303と、このパッ
チアンテナアレイ303につながる信号導波路304
と、これらを離間して取り囲む第1の接地導体302が
形成されている。第1の接地導体302は、このアンテ
ナ領域320と隣り合うマイクロ波・ミリ波回路領域3
30の全域に延在している。これらのパッチアンテナア
レイ303、信号導波路304、第1の接地導体302
は同一層の金属膜からなっている。
【0041】図4(b)および(c)に示すように、基板表面
301a上の図において左側(A側)に相当するマイク
ロ波・ミリ波回路領域330には、コプレーナ線路30
7c,307bおよびその方向からA−A′線に対して
垂直な方向にL字状に屈曲したコプレーナ線路307a
が形成されている。コプレーナ線路307c,307b
の端部が近接している箇所には、コプレーナ線路307
dの端部と、バイアス回路335cの端部とが近接して
いる。これらのコプレーナ線路307c,307b,3
07dおよびバイアス回路335cの互いに近接した端
部上に、バンプを有するMMIC309がフェイスダウ
ンボンディングにより取り付けられている。また、コプ
レーナ線路307b,307aの端部が近接している箇
所には、さらにバイアス回路335a,335bの各端
部が近接している。これらのコプレーナ線路307b,
307aおよびバイアス回路335a,335bの互い
に近接した端部上に、バンプを有するMMIC308が
フェイスダウンボンディングにより取り付けられてい
る。コプレーナ線路307aのストリップ導体は後述す
るスロット線路312のスロット導体312bと接続さ
れている。
【0042】基板表面301aのアンテナ領域320
は、スロット線路312のスロット312aを構成する
ために切り欠かれている箇所を除いて、略全域が第2の
接地導体110によって覆われている。この第2の接地
導体110は、上記コプレーナ線路307c,307
b,307aおよび307dと同一層の金属膜からなっ
ている。そして、基板裏面301bの第1の接地導体3
02と、基板表面301aの第2の接地導体310(コ
プレーナ線路307c,307b,307a,307d
の接地導体として働く部分を含む)とは、基板301を
貫通する多数のヴィアホール305の導体によって、互
いに電気的に接続されている。この結果、基板表面30
1aの第2の接地導体310が、基板裏面301bのパ
ッチアンテナアレイ303および信号導波路(マイクロ
ストリップ線路)304のための接地導体として機能す
る。したがって、従来例のような金属台を省略でき、小
型・軽量に構成できる。
【0043】スロット線路312のスロット312a
は、マイクロ波・ミリ波回路領域330側からA−A′
線に沿って延びてアンテナ領域320内の信号導波路3
04と対応する箇所に達している。この結果、このスロ
ット線路312は、基板301を挟んで、信号導波路3
04のストリップ導体と電磁界の作用で結合するように
なっている。
【0044】次に、このアンテナ一体化マイクロ波・ミ
リ波回路390の動作を、送信機として動作する場合の
例で説明する。ただし、入力信号I1,I2に基づいてM
MIC308の出力信号が得られるまでの動作は、第1
の実施形態と同様であるため説明を省略する。
【0045】この場合、MMIC308の出力信号は、
コプレーナ線路307aからスロット線路312へ導か
れて、マイクロストリップ線路の伝送モードからスロッ
ト線路の伝送モードに変換される。さらに、この出力信
号は、スロット線路312から、基板301を挟んで電
磁界の作用によって基板裏面301bの信号導波路30
4へ導かれて、スロット線路の伝送モードからマイクロ
ストリップ線路の伝送モードに変換される。そして、パ
ッチアンテナアレイ303によって放射される。
【0046】このアンテナ一体化マイクロ波・ミリ波回
路390では、基板裏面301b上のパッチアンテナア
レイ303、信号導波路304および第1の接地導体3
02、基板表面301a上のコプレーナ線路307c,
307b,307a,307d、バイアス回路335
a,335b,335cおよび第2の接地導体110、
並びに上記基板301を貫通するヴィアホール305お
よびこれを埋めた導体は、パターン加工やプリント配線
などの公知の技術によって形成される。そして、MMI
C308,309は、例えばフェイスダウンボンディン
グなどの公知の技術によって上記コプレーナ線路307
c,307b,307a,307dやバイアス回路33
5a,335b,335c上に取り付けられる。このと
き、アンテナ側のMMIC308とパッチアンテナアレ
イ303との間の結合特性は、基板301の厚みの精度
や、コプレーナ線路307aおよび信号導波路304の
パターン精度によって定まり、MMIC308の取付精
度に殆ど左右されることはない。したがって、アンテナ
側のMMIC308とパッチアンテナアレイ303との
間の結合特性を良好に維持できる上、組立精度を緩和で
き、従来に比して量産性を高めることができる。
【0047】(第5の実施形態)図5は、マイクロ波ま
たはミリ波を放射または受信することができるアンテナ
403と、マイクロ波・ミリ波回路が形成された半導体
チップとしてのMMIC(モノリシック・マイクロ波集
積回路)408,409とが一体に組合わされたアンテ
ナ一体化マイクロ波・ミリ波回路490の概略構成を示
している。同図(a)は誘電体基板401の一方の面であ
る裏面401b側を示し、同図(b)は基板401の他方
の面である表面401a側を示し、また、同図(c)は同
図(a),(b)におけるA−A′線断面を示している。な
お、図1中の構成要素と対応する構成要素は、同じ参照
数字に400を加えて表している。
【0048】図5(a)に示すように、基板裏面401b
上の図において右側(A′側)に相当するアンテナ領域
420には、パッチアンテナアレイ403と、このパッ
チアンテナアレイ403につながる信号導波路404
と、これらを離間して取り囲む第1の接地導体402が
形成されている。第1の接地導体402は、このアンテ
ナ領域420と隣り合うマイクロ波・ミリ波回路領域4
30の全域に延在している。これらのパッチアンテナア
レイ403、信号導波路404、第1の接地導体402
は同一層の金属膜からなっている。
【0049】図5(b)および(c)に示すように、基板表面
401a上の図において左側(A側)に相当するマイク
ロ波・ミリ波回路領域430には、マイクロストリップ
線路411c,411b,411aおよびその方向から
L字状に屈曲したコプレーナ線路407aが形成されて
いる。マイクロストリップ線路411c,411bの端
部が近接している箇所には、マイクロストリップ線路4
11dの端部と、バイアス回路435cの端部とが近接
している。これらのマイクロストリップ線路411c,
411b,411dおよびバイアス回路435cの互い
に近接した端部上に、バンプを有するMMIC409が
フェイスダウンボンディングにより取り付けられてい
る。また、マイクロストリップ線路411b,411a
の端部が近接している箇所には、バイアス回路435
a,435bの各端部が近接している。これらのマイク
ロストリップ線路411b,411aおよびバイアス回
路435a,435bの互いに近接した端部上に、バン
プを有するMMIC408がフェイスダウンボンディン
グにより取り付けられている。マイクロストリップ線路
411aのストリップ導体はコプレーナ線路407aと
接続されている。さらに、このコプレーナ線路407a
の中心導体は次に述べるスロット線路412の片側のス
ロット導体412bと接続され、コプレーナ線路407
aの接地導体はスロット線路412の他方のスロット導
体412cと接続されている。
【0050】基板表面401aのアンテナ領域420
は、スロット線路412のスロット412aを構成する
ために切り欠かれている箇所を除いて、略全域が第2の
接地導体410によって覆われている。この第2の接地
導体410は、上記マイクロストリップ線路411c,
411b,411a,411d、コプレーナ線路407
aおよびスロット線路412と同一層の金属膜からなっ
ている。そして、基板裏面401bの第1の接地導体4
02と、基板表面401aの第2の接地導体410(バ
イアス回路435a,435b,435cおよびマイク
ロストリップ線路411dの両側に配された部分や、コ
プレーナ線路307aの接地導体として働く部分を含
む)とは、基板401を貫通する多数のヴィアホール4
05の導体419によって、互いに電気的に接続されて
いる。この結果、基板表面401aの第2の接地導体4
10が、基板裏面401bのパッチアンテナアレイ40
3および信号導波路(マイクロストリップ線路)404
のための接地導体として機能する。したがって、従来例
のような金属台を省略でき、小型・軽量に構成できる。
【0051】スロット線路412のスロット412a
は、マイクロ波・ミリ波回路領域430側からA−A′
線に沿って延びてアンテナ領域420内の信号導波路4
04と対応する箇所に達している。この結果、このスロ
ット線路412は、基板401を挟んで、信号導波路4
04のストリップ導体と電磁界の作用で結合するように
なっている。
【0052】次に、このアンテナ一体化マイクロ波・ミ
リ波回路490の動作を、送信機として動作する場合の
例で説明する。ただし、入力信号I1,I2に基づいてM
MIC408の出力信号が得られるまでの動作は、第3
の実施形態と同様であるため説明を省略する。
【0053】この場合、MMIC408の出力信号は、
マイクロストリップ線路411aからコプレーナ線路4
07aに導かれて、マイクロストリップ線路の伝送モー
ドからコプレーナ線路の伝送モードに変換される。続い
て、この出力信号は、コプレーナ線路407aからスロ
ット線路412へ導かれて、コプレーナ線路の伝送モー
ドからスロット線路の伝送モードに変換される。さら
に、この出力信号は、スロット線路412から、基板4
01を挟んで電磁界の作用によって基板裏面401bの
信号導波路404へ導かれて、スロット線路の伝送モー
ドから再びマイクロストリップ線路の伝送モードに変換
される。そして、パッチアンテナアレイ403によって
放射される。
【0054】このアンテナ一体化マイクロ波・ミリ波回
路490では、基板裏面401b上のパッチアンテナア
レイ403、信号導波路404および第1の接地導体4
02、基板表面401a上のマイクロストリップ線路4
11c,411b,411a,411d、コプレーナ線
路407a、スロット線路412、バイアス回路435
a,435b,435cおよび第2の接地導体410、
並びに上記基板401を貫通するヴィアホール405お
よびこれを埋めた導体419は、パターン加工やプリン
ト配線などの公知の技術によって形成される。そして、
MMIC408,409は、例えばフェイスダウンボン
ディングなどの公知の技術によって上記マイクロストリ
ップ線路411c,411b,411a,411dやバ
イアス回路435a,435b,435c上に取り付け
られる。このとき、アンテナ側のMMIC408とパッ
チアンテナアレイ403との間の結合特性は、基板40
1の厚みの精度や、マイクロストリップ線路411a、
コプレーナ線路407a、スロット線路412および信
号導波路404のパターン精度によって定まり、MMI
C408の取付精度に殆ど左右されることはない。した
がって、アンテナ側のMMIC408とパッチアンテナ
アレイ403との間の結合特性を良好に維持できる上、
組立精度を緩和でき、従来に比して量産性を高めること
ができる。
【0055】
【発明の効果】以上より明らかなように、本発明のアン
テナ一体化マイクロ波・ミリ波回路によれば、マイクロ
波・ミリ波回路が形成された半導体チップとパッチアン
テナアレイとの間の結合特性は、基板の他方の面に形成
された伝送線路、ヴィアホールおよびこれを埋めた導体
のパターン精度によって定まり、上記半導体チップの取
付精度に殆ど左右されることはない。したがって、上記
半導体チップとパッチアンテナアレイとの間の結合特性
を良好に維持できる上、組立精度を緩和でき、従来に比
して量産性を高めることができる。また、上記伝送線路
の一部としてコプレーナ線路の他にマイクロストリップ
線路などを採用することができ、回路構成上の制約が比
較的少なくなる。
【0056】
【0057】また、このアンテナ一体化マイクロ波・ミ
リ波回路によれば、第1の接地導体を上記伝送線路のた
めの接地導体として用いることができる。また、第2の
接地導体がアンテナのための接地導体として働く。この
結果、従来例のような金属台が不要となり、小型・軽量
化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1の実施形態のアンテナ一体化マイクロ波
・ミリ波回路の構成を示す図である。
【図2】 第2の実施形態のアンテナ一体化マイクロ波
・ミリ波回路の構成を示す図である。
【図3】 第3の実施形態のアンテナ一体化マイクロ波
・ミリ波回路の構成を示す図である。
【図4】 第4の実施形態のアンテナ一体化マイクロ波
・ミリ波回路の構成を示す図である。
【図5】 第5の実施形態のアンテナ一体化マイクロ波
・ミリ波回路の構成を示す図である。
【図6】 従来例のアンテナ一体化マイクロ波・ミリ波
回路の構成を示す図である。
【符号の説明】
1,101,201,301,401 誘電体基板 2,102,202,302,402 第1の接地導体 3,103,203,303,403 パッチアンテナ
アレイ 5,6,105,106,205,305,405 ヴ
ィアホール 10,110,210,310,410 第2の接地導
体 7a,…,7d,307a,…307d,407a コ
プレーナ線路 111a,…,111d,211a,…,211d, 411a,…,411d マイクロストリップ線路 19,119,419 導体 212,312,412 スロット線路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01Q 23/00 H01Q 13/08

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マイクロ波またはミリ波を放射または受
    信することができるアンテナと、マイクロ波・ミリ波回
    路が形成された半導体チップとが一体に組合わされたア
    ンテナ一体化マイクロ波・ミリ波回路であって、 誘電体または半導体からなる基板の一方の面上に、パッ
    チアンテナアレイと、このパッチアンテナアレイを離間
    して取り囲む第1の接地導体とが形成され、 前記基板の他方の面上に、アンテナのための接地導体と
    して働く第2の接地導体が形成されるとともに、前記第
    2の接地導体と離間した位置に前記半導体チップが取り
    付けられ、前記半導体チップから伝送線路が形成され、 前記伝送線路が前記基板を貫通するヴィアホールを埋め
    た導体によって、前記パッチアンテナアレイの導波路部
    と電気的に接続されていることを特徴とするアンテナ一
    体化マイクロ波・ミリ波回路。
  2. 【請求項2】 前記パッチアンテナアレイを離間して取
    り囲む導電膜からなる第1の接地導体とが形成され、 前記基板の他方の面上に、前記パッチアンテナアレイお
    よび第1の接地導体と対応する領域を覆うように導電膜
    からなる第2の接地導体が形成されるとともに、前記第
    2の接地導体と離間した位置に前記半導体チップが取り
    付けられ、この半導体チップから前記第2の接地導体側
    へ延びる伝送線路が形成され、 前記伝送線路のうち少なくとも前記第2の接地導体側の
    一部をなすスロット線路が、前記基板を挟んで、前記パ
    ッチアンテナアレイの導波路部と電磁界の作用で結合す
    るようになっていることを特徴とする請求項1に記載の
    アンテナ一体化マイクロ波・ミリ波回路。
  3. 【請求項3】 前記パッチアンテナアレイを離間して取
    り囲む導電膜からなる第1の接地導体とが形成され、 前記基板の他方の面上に、前記パッチアンテナアレイお
    よび第1の接地導体と対応する領域を覆うように導電膜
    からなる第2の接地導体が形成されるとともに、前記第
    2の接地導体と離間した位置に前記半導体チップが取り
    付けられ、この半導体チップから前記第2の接地導体側
    へ延びる伝送線路が形成され、 前記伝送線路のうち少なくとも前記第2の接地導体側の
    一部をなすコプレーナ線路が、前記基板を挟んで、前記
    パッチアンテナアレイの導波路部と電磁界の作用で結合
    するようになっていることを特徴とする請求項1に記載
    のアンテナ一体化マイクロ波・ミリ波回路。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれか一つに記載の
    アンテナ一体化マイクロ波・ミリ波回路において、 前記第1の接地導体と第2の接地導体とは、前記基板を
    貫通する複数のヴィアホール導体によって、互いに電気
    的に接続されていることを特徴とするアンテナ一体化マ
    イクロ波・ミリ波回路。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載のアンテナ一体化マイク
    ロ波・ミリ波回路において、 前記第2の接地導体は、前記基板の他方の面上の、前記
    パッチアンテナアレイおよび第1の接地導体と対応する
    領域を覆っていることを特徴とするアンテナ一体化マイ
    クロ波・ミリ波回路。
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