JP3471279B2 - Cmos演算増幅器 - Google Patents

Cmos演算増幅器

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JP3471279B2 JP2000058970A JP2000058970A JP3471279B2 JP 3471279 B2 JP3471279 B2 JP 3471279B2 JP 2000058970 A JP2000058970 A JP 2000058970A JP 2000058970 A JP2000058970 A JP 2000058970A JP 3471279 B2 JP3471279 B2 JP 3471279B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電池を電源として
低電圧,低消費電流で動作する携帯機器や家電機器に用
いられるCMOS演算増幅器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】CMOS演算増幅器には、電池を電源と
して低電圧,低消費電流で動作する携帯機器や家電機器
に用いられるものが開発されている。
【0003】この種の低電圧動作可能なCMOS演算増
幅器は、一般的に20KHz程度の音声帯域では充分な
周波数性能が得られているが、近年ビデオ信号などを処
理するために例えば20MHzの広帯域周波数性能をも
つCMOS演算増幅器が要求されている。更に、より低
消費電力化するため、従来のA級動作から、小信号時の
消費電流が小さいAB級動作の演算増幅器が必要になっ
ている。
【0004】上述した要請に応えるCMOS演算増幅器
が例えば特開平11−308057号公報に開示されて
いる。
【0005】特開平11−308057号公報に開示さ
れたCMOS演算増幅器は、フォールデッドカスコード
(Folded Cascode)型差動増幅器と、コ
ンプリメンタリー出力回路と、アイドリング電流設定回
路とから構成されるAB級動作のCMOS演算増幅器と
して提案されている。
【0006】特開平11−308057号公報に開示さ
れたCMOS演算増幅器は図10に示すように、フォー
ルデッドカスコード(Folded Cascode)
型差動増幅器1aと、コンプリメンタリー出力回路2a
と、アイドリング電流設定回路20とから構成されるA
B級動作のCMOS演算増幅器として構成されている。
【0007】図10に示す演算増幅器は、外部端子とし
て電源端子25、接地端子26、非反転入力端子27、
反転入力端子28、出力端子29を有しており、非反転
入力端子27と反転入力端子28に入力した信号を増幅
し、差動電流が反転入力端子30と非反転入力端子31
から入力し、反転電流流出端子32と非反転電流流出端
子33から差動電流を出力する差動増幅器1aを設けて
いる。
【0008】コンプリメンタリー出力回路2aは、負荷
トランジスタ703,Pチャネル出カトランジスタ70
4,負荷トランジスタ705,Nチャネル出カトランジ
スタ706から構成されている。
【0009】また差動増幅器1aには、反転入力端子3
0と非反転入力端子31を介して、Pチャネルトランジ
スタ701,702から構成されるカレントミラー回路
から差動電流が入力し、反転電流流出端子32と非反転
電流流出端子33を介して、Nチャネルトランジスタ8
01,802から構成されるカレントミラー回路に差動
電流を出力するようになっている。
【0010】さらに非反転入力端子31は、ダイオード
接続されたPチャネルトランジスタからなる負荷トラン
ジスタ703のゲートとPチャネル出カトランジスタ7
04のゲート及びアイドリング電流設定回路2aの定電
流流入端子34に接続され、差動電流を負荷トランジス
タ703で電圧に変換し、この電圧でPチャネル出カト
ランジスタ704を駆動するようになっている。
【0011】また反転電流流出端子32は、ダイオード
接続されたNチャネルトランジスタからなる負荷トラン
ジスタ705のゲートとNチャネル出カトランジスタ7
06のゲート及びアイドリング電流設定回路20の定電
流流出端子に接続され、差動電流を負荷トランジスタ7
05で電圧に変換し、この電圧でNチャネル出カトラン
ジスタ706を駆動するようになっている。
【0012】Pチャネル出カトランジスタ704のドレ
インとNチャネル出カトランジスタ706のドレインは
出力端子29にそれぞれ接続され、差動増幅器1aは非
反転入力端子27と反転入力端子28に入力した信号を
増幅し、出力端子29に出力信号を出力するようになっ
ている。
【0013】次に図10に示す演算増幅器の動作につい
て説明する。非反転入力端子7と反転入力端子8に同一
の電圧が印加された場合、差動増幅器1の出力電流がバ
ランスし、反転入力端子30と非反転入力端子31は同
一値の電流を引き込もうとする。
【0014】一方、アイドリング設定回路20は、ダイ
オード接続された負荷トランジスタ703及びダイオー
ド接続された負荷トランジスタ705に定電流を流すこ
とにより、電流ミラーの関係にあるPチャネル出カトラ
ンジスタ704、Nチャネル出カトランジスタ706の
アイドリング電流を一定値に保持する。
【0015】差動増幅器1aの反転入力端子30は、カ
レントミラー回路を構成するダイオード接続された負荷
トランジスタ701を介して電源端子25に接続されて
おり、同様に非反転入力端子31は、ダイオード接続さ
れた負荷トランジスタ702を介して電源端子25に接
続されているため、反転入力端子30と非反転入力端子
31は、ほぼ同一の安定した電位に保持される。
【0016】また差動増幅器1aの非反転電流流出端子
33は、カレントミラー回路を構成するダイオード接続
された負荷トランジスタ802を介して接地端子26に
接続されており、同様に反転電流流出端子32は、ダイ
オード接続された負荷トランジスタ801を介して接地
端子26に接続されているため、反転電流流出端子32
と非反転電流流出端子33は、ほぼ同一の安定した電位
に保持される。
【0017】このとき、差動増幅器1aがバランス状態
にあるため、非反転入力端子31と定電流流入端子34
は電気的に接続されているが、これらの端子間に流れる
電流はほとんどゼロとなる。
【0018】同様に反転電流流出端子32と定電流流出
端子35の端子間に流れる電流はほとんどゼロとなり、
Pチャネル出カトランジスタ704とNチャネル出カト
ランジスタ706を流れるアイドリング電流は、アイド
リング電流設定回路20によって任意に設定可能とな
る。
【0019】非反転入力端子27と反転入力端子28の
間に交流信号が印加された場合は、アイドリング電流に
は無関係に設定される差動電流により、正相電圧に対し
ては非反転入力端子31の電位が低下し、Pチャネル出
カトランジスタ704を駆動すると共に、反転電流流出
端子32の電位が低下し、Nチャネル出カトランジスタ
706をオフする。
【0020】一方、逆相電圧に対しては、Nチャネル出
カトランジスタ706を駆動し、Pチャネル出カトラン
ジスタ704をオフする。
【0021】したがって無信号時には安定したアイドリ
ング電流を流し、かつ信号入力時には、大電流を駆動可
能なAB級演算増幅器として構成することができる。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら図10に
示す演算増幅器は、本発明を示す図1と比較して明らか
なように、アイドリング電流を調整する手段とオフセッ
ト電圧を調整する手段を備えていない構成となってい
る。
【0023】図10に示す演算増幅器は、アイドリング
電流を調整する手段を備えておらず、アイドリング電流
設定回路20のみを備えているため、アイドリング電流
は、前記アイドリング電流設定回路20の定電流出力ト
ランジスタのサイズなどの設計値により設定されること
になる。
【0024】そのため、フォールデッドカスコード型差
動増幅器1aを構成するトランジスタとカレントミラー
回路を構成するトランジスタのスレッシュホールド電圧
及び相互コンダクタンスに相対差がある場合に、前記ア
イドリング電流設定回路の定電流出力トランジスタのサ
イズなどの設計値により設定される前記アイドリング電
流の電流値を増減させてしまうという問題がある。
【0025】図10に示すAB級で動作する演算増幅器
においては、前記コンプリメンタリー出力回路の相互イ
ンダクタンスは前記アイドリング電流によって決定され
るものであり、前記アイドリング電流のバラツキが小信
号周波数特性を変動として表れる特性をもっている。
【0026】したがって上述したように前記アイドリン
グ電流の電流値が増減されるという問題は、小信号動作
時における周波数特性を変動させてしまい、前記小信号
周波数特性を正確に設定することができず、小信号動作
時の消費電流を小さく抑えることができないという問題
を引き起こしてしまうこととなる。
【0027】また図10に示すAB級で動作する演算増
幅器においては、特に広帯域の演算増幅器ではアイドリ
ング電流が小さすぎる場合、位相回転が増加して発振安
定性等の高周波性能が低下するという特性を有してい
る。
【0028】しかしながら図10に示すAB級で動作す
る演算増幅器では、前記アイドリング電流設定回路の定
電流出力トランジスタのサイズなどの設計値により前記
アイドリング電流の電流値を前記位相回転が生じない程
度の小さい電流値に設定したとしても、フォールデッド
カスコード型差動増幅器1aを構成するトランジスタと
カレントミラー回路を構成するトランジスタのスレシュ
ホールド電圧及び相互コンダクタンスに相対差がある場
合に、前記アイドリング電流設定回路の定電流出力トラ
ンジスタのサイズなどの設計値により設定される前記ア
イドリング電流の電流値が増減されるため、前記アイド
リング電流の電流値を前記位相回転が生じない程度の小
さい電流値に設定しても、その設定した前記アイドリン
グ電流の電流値が前記位相回転が生じる電流値までに減
少してしまい、低消費電流の演算増幅器を歩留りよく実
現することができないという問題がある。
【0029】本発明の目的は、1V程度の低電圧で動作
し、広帯域で、負荷駆動能力が高く、小信号動作時の消
費電流が小さく、かつ出力オフセット電圧が小さいCM
OS演算増幅器を提供することにある。
【0030】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明に係るCMOS演算増幅器は、フォールデッ
ドカスコード型差動増幅器と、コンプリメンタリー出力
回路と、バイアス回路とを有するCMOS演算増幅器で
あって、前記フォールデッドカスコード型差動増幅器
は、反転入力端子と非反転入力端子に入力する信号の差
動出力を増幅するカスコードトランジスタ対と、前記差
動出力と逆電位の差動出力を増幅するフォールデッドカ
スコードトランジスタ対とを有し、増幅された前記差動
出力を前記コンプリメンタリー出力回路に出力するもの
であり、前記フォールデッドカスコードトランジスタ対
は、そのゲートを双差動接続したものであり、前記コン
プリメンタリー出力回路は、前記フォールデッドカスコ
ード型差動増幅器からの差動出力を電力増幅して出力す
るものであって、前記コンプリメンタリー出力回路に流
れるアイドリング電流のレベルを出力するアイドリング
電流検出手段を含んでおり、前記バイアス回路は、前記
アイドリング電流検出手段から出力されるアイドリング
電流のレベルをモニターし、前記双差動接続のフォール
デッドカスコードトランジスタ対に対するバイアス電圧
を独立に設定して前記アイドリング電流の電流値を調整
する機能を有するものである。
【0031】また前記バイアス回路は、前記コンプリメ
ンタリー出力回路の前記オフセット電圧をモニターし、
前記双差動接続のフォールデッドカスコードトランジス
タ対に直列接続した定電流負荷トランジスタ対に対する
バイアス電圧を独立に設定して前記オフセット出力の電
圧値を調整する機能を有するものである。
【0032】また前記バイアス回路は、入力するデジタ
ルデータをアナログデータに変換し、そのアナログ量に
対応して前記バイアス電圧を可変するものである。
【0033】また前記バイアス回路は、前記アイドリン
グ電流のレベル,前記オフセット電圧のレベルとコンパ
レータ設定値とをそれぞれ比較した増減信号に基いて前
記デジタルデータを発生するトリミング回路を有するも
のである。
【0034】また前記トリミング回路は、クロックが入
力するタイミングに同期して前記アイドリング電流のレ
ベル,前記オフセット電圧のレベルとコンパレータ設定
値とをそれぞれ比較した差電流,差電圧に対応した前記
デジタルデータとしてのデジタルトリミング信号を発生
するものである。
【0035】また前記バイアス回路は、クロックが入力
するタイミングに同期して前記トリミング回路が発生す
る前記デジタルトリミング信号に基いて前記バイアス電
圧を連続的に可変させ、調整後のアイドリング電流のレ
ベル及びオフセット電圧のレベルとコンパレータ設定値
との差を縮小することにより、前記アイドリング電流の
電流値,前記オフセット電圧の電圧値をそれぞれの設定
値に合せ込む機能を有するものである。
【0036】また前記非反転入力端子の電位を基準電圧
に設定し、前記反転入力端子を前記コンプリメンタリー
出力回路の出力端子に接続した状態で前記アイドリング
電流の電流値を調整する。
【0037】また前記非反転入力端子と前記反転入力端
子の電位を基準電圧に設定した状態で前記オフセット電
圧の電圧値を調整する。
【0038】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図に
より説明する。
【0039】図1、図3及び図8に示すように本発明に
係るCMOS演算増幅器は基本的構成として、フォール
デッドカスコード差動増幅器1と、コンプリメンタリー
出力回路2と、バイアス回路3とを有するCMOS演算
増幅器であって、前記フォールデッドカスコード型差動
増幅器1は、反転入力端子IN2と非反転入力端子IN
1に入力する信号の差動出力を増幅するカスコードトラ
ンジスタ101,102の対と、前記差動出力と逆電位
の差動出力を増幅するフォールデッドカスコードトラン
ジスタ106,108、107,109の対とを有し、
前記差動出力を前記コンプリメンタリー出力回路2に出
力するものであり、前記フォールデッドカスコードトラ
ンジスタ106,108、107,109の対は、その
ゲートを双差動接続したものであり、前記コンプリメン
タリー出力回路2は、前記フォールデッドカスコード型
差動増幅器1からの差動出力を電力増幅して出力するも
のであって、前記コンプリメンタリー出力回路2に流れ
るアイドリング電流のレベルを出力するアイドリング電
流検出手段(205,206)を含んでおり、前記バイ
アス回路3は、前記コンプリメンタリー出力回路2の前
記アイドリング電流検出手段(205,206)から出
力されるアイドリング電流のレベルをモニターし、前記
双差動接続のフォールデッドカスコードトランジスタ1
06,108、107,109の対に対するバイアス電
圧VC1,VC2を独立に設定して前記アイドリング電
流の電流値を可変させる機能を有することを特徴とする
ものである。
【0040】ここに、前記双差動接続とは、フォールデ
ッドカスコードトランジスタ106と107のドレイン
及びフォールデッドカスコードトランジスタ108と1
09のドレインを共通に接続し、フォールデッドカスコ
ードトランジスタ106と109のベース及びフォール
デッドカスコードトランジスタ107と108のベース
を共通接続し、その共通接続のフォールデッドカスコー
ドトランジスタ106と109のベースとフォールデッ
ドカスコードトランジスタ107と108のベースのそ
れぞれに、前記バイアス回路3で独立に設定されたバイ
アス電圧VC1,VC2がそれぞれ個別に入力する関係
に接続したものをいう。
【0041】また図2に示すように前記バイアス回路3
は、前記コンプリメンタリー出力回路2の前記オフセッ
ト電圧をモニターし、前記双差動接続のフォールデッド
カスコードトランジスタ106,108、107,10
9の対に直列接続した定電流負荷トランジスタ104,
105の対に対するバイアス電圧VC3,VC4を独立
に設定して前記オフセット出力の電圧値を調整する機能
を有している。
【0042】また前記バイアス電圧VC1,VC2及び
前記ゲートバイアス電圧VC3,VC4を独立に設定し
て出力するにあたっては図2に示すように前記バイアス
回路3は、入力するデジタルデータCIDLE,COF
FSETをD/Aコンバータ303,308を用いてア
ナログデータAOUTに変換し、そのアナログ量に対応
して、前記バイアス電圧VC1,VC2,VC3,VC
4を可変するようになっている。
【0043】また図1に示すように前記バイアス回路3
は、前記アイドリング電流のレベル,前記オフセット電
圧のレベルとコンパレータ設定値とをそれぞれ比較した
増減信号に基いて前記デジタルデータCIDLE,CO
FFSETを発生するトリミング回路(アイドリング電
流トリミング回路4,オフセット電圧トリミング回路
5)を有している。
【0044】図6に示すように前記トリミング回路(ア
イドリング電流トリミング回路4,オフセット電圧トリ
ミング回路5)は、クロックCが入力するタイミングに
同期して前記アイドリング電流のレベル,前記オフセッ
ト電圧のレベルとコンパレータ設定値とをそれぞれ比較
した差電流,差電圧に対応した前記デジタルデータCI
DLE,COFFSETを発生させるためのデジタルト
リミング信号を発生するようになっている。
【0045】図2に示す前記バイアス回路3をさらに詳
細に説明すると、前記バイアス回路3は、クロックが入
力するタイミングに同期して図6に示す前記トリミング
回路(アイドリング電流トリミング回路4,オフセット
電圧トリミング回路5)が発生する前記デジタルトリミ
ング信号D0〜D7(デジタルデータCIDLE,CO
FFSET)に基いて前記バイアス電圧VC1,VC
2,前記ゲートバイアス電圧VC3,VC4を連続的に
可変させ、調整後のアイドリング電流値のレベル及びオ
フセット電圧値のレベルとコンパレータ設定値との差を
縮小することにより、前記アイドリング電流の電流値,
前記オフセット電圧の電圧値をそれぞれの設定値に合せ
込む機能を有している。
【0046】次に本発明に係るCMOS演算増幅器の動
作について説明する。最初に反転入力端子IN2と非反
転入力端子IN1に入力する信号を増幅する通常の増幅
動作について説明する。
【0047】図1に示すように前記フォールデッドカス
コード型差動増幅器1の反転入力端子IN2と非反転入
力端子IN1に増幅用の差信号が入力すると、その反転
入力端子IN2と非反転入力端子IN1からの差信号が
前記カスコードトランジスタ101,102のベースに
それぞれ入力し、カスコードトランジスタ101,10
2の対は、前記反転入力端子IN2と非反転入力端子I
N1に入力した差動出力を増幅する。
【0048】前記カスコードトランジスタ101,10
2の対により増幅された差動出力は、前記フォールデッ
ドカスコードトランジスタ106,108で折り返す
(フォールデッド)、すなわち位相回転させた後にカレ
ントミラートランジスタ110,111で合成され、コ
ンプリメンタリー出力回路2のNチャンネルトランジス
タのドライブ信号IDNとして出力される。
【0049】一方、フォールデッドカスコードトランジ
スタ106,108と、フォールデッドカスコードトラ
ンジスタ107,109は、前記バイアス回路3からの
バイアス電圧VC1,VC2がベースに印加されている
状態で前記カスコードトランジスタ101,102の対
が出力する前記差動出力と逆電位の差動出力を増幅す
る。
【0050】前記フォールデッドカスコードトランジス
タ106,108、107,109の対により増幅され
た差動出力は、カレントミラートランジスタ114,1
15及びカレントミラートランジスタ112,113で
位相回転(フォールデッド)された後、カレントミラー
トランジスタ117,116により合成され、前記コン
プリメンタリー出力回路2のPチャンネルトランジスタ
203のドライブ信号IDPとして出力される。
【0051】したがって図1に示す前記フォールデッド
カスコード型差動増幅器1は、前記カスコードトランジ
スタ101,102の対が増幅した差動出力と、前記フ
ォールデッドカスコードトランジスタ106,108、
107,109の対が増幅した逆電位の差動出力を出力
信号IDN,IDPとして前記コンプリメンタリー出力
回路2に出力する。
【0052】図4に示すようにコンプリメンタリー出力
回路2は、ドライブ信号IDNをトランジスタ202と
抵抗207で電圧変換し、その電圧をNチャンネル出力
トランジスタ201のゲートに印加してNチャンネル出
力トランジスタ201をドライブし、ドライブ信号ID
Pをトランジスタ204と抵抗208で電圧変換し、そ
の電圧をPチャンネル出力トランジスタ203のゲート
に印加してPチャンネル出力トランジスタ203をドラ
イブし、出力信号OUTを出力する。
【0053】この場合、前記カスコードトランジスタ1
01,102の対が増幅する差動出力と前記フォールデ
ッドカスコードトランジスタ106,108、107,
109の対が増幅する逆電位の差動出力と交互に入力す
るため、出力トランジスタ201と203が交互に切替
わって動作し、差動出力を出力信号OUTとして出力す
る。
【0054】したがって図4に示す前記コンプリメンタ
リー出力回路2は、前記フォールデッドカスコード型差
動増幅器1からの出力信号IDN,IDPを受けて、前
記フォールデッドカスコード型差動増幅器1からの差動
出力を電力増幅して出力信号OUTを出力する端子から
出力する。
【0055】ところで、この種のCMOS演算増幅器で
は、微小な差動出力についても誤差成分を含まずに出力
させるため、無信号時に前記コンプリメンタリー出力回
路2に一定電流値のアイドリング電流を流している。
【0056】しかしながら従来の技術で述べたように、
フォールデッドカスコード型差動増幅器を構成するトラ
ンジスタのスレッシュホールド電圧及び相互コンダクタ
ンスに相対差がある場合に、前記アイドリング電流の電
流値を増減させてしまうという問題がある。
【0057】AB級で動作する演算増幅器においては、
コンプリメンタリー出力回路の相互インダクタンスは前
記アイドリング電流によって決定されるものであり、前
記アイドリング電流のバラツキが小信号周波数特性を変
動として表れる特性をもっている。したがって前記アイ
ドリング電流の電流値が増減されるという問題は、小信
号動作時における周波数特性を変動させてしまい、前記
小信号周波数特性を正確に設定することができず、小信
号動作時の消費電流を小さく抑えることができないとい
う問題を引き起こすこととなる。
【0058】そこで本発明においては、アイドリング電
流の電流値を調整する。本発明においてアイドリング電
流の電流値を調整する際には、前記非反転入力端子IN
2の電位を基準電圧に設定し、前記反転入力端子IN1
を前記コンプリメンタリー出力回路2の出力信号OUT
が出力される端子に接続した状態で前記アイドリング電
流の電流値を調整する。前記基準電圧は、電源電圧Vc
cの1/2の電圧値に設定しているが、この電圧値に限
定されるものではない。
【0059】すなわち図2に示すように前記バイアス回
路3は、入力するデジタルデータCIDLEに基いて、
電圧値が可変であるバイアス電圧VC1と電圧値が一定
であるバイアス電圧VC2を発生する。
【0060】バイアス電圧VC1とVC2の差電圧(V
C1−VC2)は、フォールデッドカスコード差動増幅
器1のフォールデッドカスコードトランジスタ106,
107の差動入力ゲート及びフォールデッドカスコード
トランジスタ109,108の差動入力ゲートに印加さ
れる。
【0061】フォールデッドカスコード差動増幅器1の
フォールデッドカスコードトランジスタ106,107
の差動入力ゲート及びフォールデッドカスコードトラン
ジスタ109,108の差動入力ゲートに前記差電圧が
印加すると、フォールデッドカスコードトランジスタ1
06,107、108,109がそれぞれ動作して前記
差電圧に応じて、共通接続されたフォールデッドカスコ
ードトランジスタ106,107のドレインと共通接続
されたフォールデッドカスコードトランジスタ109,
108のドレインにそれぞれ流れるドレイン電流が制御
される。
【0062】フォールデッドカスコードトランジスタ1
06,108のドレイン電流は、カレントミラートラン
ジスタ110,111により差動出力として合成され、
その差動出力(ドライブ電流)IDNは、前記コンプリ
メンタリー出力回路2のNチャンネルトランジスタ20
1をドライブする。
【0063】一方、フォールデッドカスコードトランジ
スタ109,107のドレイン電流は、カレントミラー
トランジスタ114,115及びカレントミラートラン
ジスタ112,113で位相回転(フォールデッド)さ
れた後、カレントミラートランジスタ117,116に
より差動出力として合成され、その差動出力(ドライブ
電流)IDPは、前記コンプリメンタリー出力回路2の
Pチャンネルトランジスタ203をドライブする。
【0064】図4に示すようにコンプリメンタリー出力
回路2には、トランジスタ205と206で構成するア
イドリング電流検出手段が設けられており、前記アイド
リング電流検出手段によりアイドリング電流のレベルを
検出してモニター信号MIDLEとして出力している。
【0065】前記アイドリング電流検出手段のトランジ
スタ205のゲート及びソースは、出力トランジスタ2
03のゲート及びソースに接続されているため、フォー
ルデッドカスコード差動増幅器1の非反転入力端子IN
1に一定電圧値のバイアス電圧VC2を印加し、かつ反
転入力端子IN2を前記コンプリメンタリー出力回路2
の出力端子OUTに接続した状態においては、トランジ
スタ205のドレイン電流は、コンプリメンタリー出力
回路2に流れるアイドリング電流と比例することとな
る。
【0066】一方、前記アイドリング電流検出手段のト
ランジスタ206のベースには、前記基準電圧(Vcc
/2)が印加されるため、アイドリング電流を監視する
モニター信号としてコンプリメンタリー出力回路2から
出力されるモニター信号MIDLEのレベルにより、前
記コンプリメンタリー出力回路2に流れるアイドリング
電流が設定値より大きいか、或いは小さいかを検出する
ことができる。
【0067】以上のように本発明における前記バイアス
回路3は、前記アイドリング電流検出手段(205,2
06)から出力されるアイドリング電流のレベル(MI
DLE)をモニターし、前記双差動接続のフォールデッ
ドカスコードトランジスタ106,107,108,1
09の対に対するバイアス電圧V1,VC2を独立に設
定して前記コンプリメンタリー出力回路2に流れるアイ
ドリング電流の電流値を可変するようになっている。
【0068】したがって本発明によれば、例えばバイア
ス電圧VC1を減少させることにより、コンプリメンタ
リー出力回路2のドライブ電流IDNとIDPを増加さ
せることができるため、前記バイアス回路3に入力する
デジタルデータCIDLEの値によって、コンプリメン
タリー出力回路2のアイドリング電流を任意に設定する
ことができ、前記アイドリング電流の変動による誤差成
分がコンプリメンタリー出力回路2から出力される差動
出力に含まれるのを排除することができる。
【0069】次にコンプリメンタリー出力回路2のオフ
セット電圧を調整する場合について説明する。この場
合、前記非反転入力端子IN2と前記反転入力端子IN
1の電位を基準電圧(VREF)に設定した状態で前記
オフセット電圧の電圧値を調整する。
【0070】すなわち図2に示すように前記バイアス回
路3に入力するデジタルデータCOFFSETにより、
電圧値が可変であるバイアス電圧VC3と電圧値が一定
であるバイアス電圧VC4をそれぞれ発生させる。
【0071】図3に示すようにバイアス電圧VC3とV
C4の差電圧(VC3−VC4)は、ドレインが共通接
続のフォールデッドカスコードトランジスタ106,1
07に直列接続された定電流負荷トランジスタ104の
ベースと、ドレインが共通接続されたフォールデッドカ
スコードトランジスタ108,109に直列接続された
定電流負荷トランジスタ105のベースに印加する。
【0072】フォールデッドカスコード差動増幅器1の
定電流負荷トランジスタ104のゲート及び定電流負荷
トランジスタ105のゲートに前記差電圧が印加する
と、定電流負荷トランジスタ104,105が動作して
前記差電圧に応じて、定電流負荷トランジスタ104,
105のドレインにそれぞれ流れるドレイン電流が制御
される。
【0073】定電流負荷トランジスタ104,105の
ドレインにそれぞれドレイン電流が流れることにより、
前記フォールデッドカスコードトランジスタ106,1
07,108,109の共通接続されたドレインに流れ
るドレイン電流が制御されることとなる。
【0074】したがって例えばバイアス電圧VC3を減
少させることにより、フォールデッドカスコードトラン
ジスタ106のドレイン電流値がフォールデッドカスコ
ードトランジスタ108のドレイン電流値より減少する
ため、前記合成されたドレイン電流(差動出力)IDN
は減少する。
【0075】一方、バイアス電圧VC3を減少させる
と、フォールデッドカスコードトランジスタ109のド
レイン電流がフォールデッドカスコードトランジスタ1
07のドレイン電流より増加するため、前記合成された
ドレイン電流(差動出力)IDPは逆に増加する。
【0076】上述したように前記ドレイン電流(差動出
力)IDPとドレイン電流(差動出力)IDNによりコ
ンプリメンタリー出力回路2のオフセット電圧が決定さ
れるため、前記ドレイン電流(差動出力)IDPとドレ
イン電流(差動出力)IDNの電流値を増減させること
により、コンプリメンタリー出力回路2のオフセット電
圧が任意に決定されることとなる。
【0077】したがって本発明によれば、前記バイアス
回路3に入力するデジタルデータCOFFSETの入力
値によってバイアス電圧VC3,VC4を独立して設定
することにより、コンプリメンタリー出力回路2のオフ
セット電圧を任意に設定することができる。さらにフォ
ールデッドカスコード型差動増幅器1の反転入力端子I
N2と非反転入力端子IN1に同一電圧を印加した状態
で出力信号IDPの電圧レベルによりコンプリメンタリ
ー出力回路2のオフセット電圧の正負を検出することが
できる。
【0078】以上のように本発明によれば、フォールデ
ッドカスコード型差動増幅器1を構成するトランジスタ
及びコンプリメンタリー出力回路2を構成するトランジ
スタ等に製造誤差に起因する特性のバラツキがあって
も、フォールデッドカスコード型差動増幅器1に入力す
るバイアス電圧VC1,VC2,VC3,VC4を独立
に設定することにより、コンプリメンタリー出力回路2
のアイドリング電流及びオフセット電圧を任意に設定す
ることができ、アイドリング電流のバラツキが小さく、
かつオフセット電圧が小さい高精度CMOS演算増幅器
を提供することができる。
【0079】次に本発明を具体例を用いて詳細に説明す
る。
【0080】(実施形態1)図2は、図1に示すバイア
ス回路3の具体例を示す回路構成図、図3は、図1に示
すフォールデッドカスコード型差動増幅器1の具体例を
示す回路構成図、図4は、図1に示すコンプリメンタリ
ー出力回路2の具体例を示す回路構成図、図5は、図2
に示すバイアス回路3に備えたD/Aコンバータ30
3,308の具体例を示す回路構成図、図6は、図1に
示すバイアス回路3に備えたトリミング回路(アイドリ
ング電流トリミング回路4,オフセット電圧トリミング
回路5)の具体例を示す回路構成図、図7は、動作を説
明するフローチャ−トである。
【0081】図3に示す本発明の実施形態1に係るCM
OS演算増幅器は、図2に示すバイアス回路3と、図3
に示すフォールデッドカスコード型差動増幅器1と、図
4に示すコンプリメンタリー出力回路2とを有してお
り、さらにバイアス回路3は、図6に示すトリミング回
路(アイドリング電流トリミング回路4,オフセット電
圧トリミング回路5)を有している。ここに、図6に示
すトリミング回路は、図1に示すアイドリング電流トリ
ミング回路4とオフセット電圧トリミング回路5に共通
な回路構成になっている。
【0082】図3に示すフォールデッドカスコード型差
動増幅器1は、反転入力端子IN2と非反転入力端子I
N1に入力する信号の差動出力を増幅するカスコードト
ランジスタ101,102の対と、前記差動出力と逆電
位の差動出力を増幅する双差動接続のフォールデッドカ
スコードトランジスタ106,108、107,109
の対と、前記双差動接続のフォールデッドカスコードト
ランジスタ106,108、107,109の対に直列
接続した定電流負荷トランジスタ104,105と、カ
レントミラートランジスタ110,111,112,1
13,114,115,116,117とを有してい
る。
【0083】ここに、前記双差動接続とは、フォールデ
ッドカスコードトランジスタ106と107のドレイン
及びフォールデッドカスコードトランジスタ108と1
09のドレインを共通に接続し、フォールデッドカスコ
ードトランジスタ106と109のベース及びフォール
デッドカスコードトランジスタ107と108のベース
を共通接続し、その共通接続のフォールデッドカスコー
ドトランジスタ106と109のベースとフォールデッ
ドカスコードトランジスタ107と108のベースのそ
れぞれに、前記バイアス回路3で独立に設定されたバイ
アス電圧VC1,VC2がそれぞれ個別に入力する関係
に接続したものをいう。
【0084】また前記フォールデッドカスコードトラン
ジスタ106,108は、前記カスコードトランジスタ
101,102の対により増幅された差動出力を折り返
す(フォールデッド)、すなわち位相回転させる機能を
有している。
【0085】また前記カレントミラートランジスタ11
0,111は、前記フォールデッドカスコードトランジ
スタ106,108で折り返された(フォールデッ
ド)、前記カスコードトランジスタ101,102の対
で増幅された差動出力を合成し、これをコンプリメンタ
リー出力回路2のNチャンネルトランジスタ201のド
ライブ信号IDNとして出力されるようになっている。
【0086】また前記カレントミラートランジスタ11
2,113、114,115は、前記フォールデッドカ
スコードトランジスタ106,108、107,109
の対により増幅された差動出力を折り返す(フォールデ
ッド)、すなわち位相回転して出力するようになってい
る。
【0087】また前記カレントミラートランジスタ11
7,116は、前記カレントミラートランジスタ11
2,113、114,115で折り返された(フォール
デッド,位相回転)、前記フォールデッドカスコードト
ランジスタ106,108、107,109の対で増幅
された差動出力を合成し、前記コンプリメンタリー出力
回路2のPチャンネルトランジスタ203のドライブ信
号IDPとして出力されるようになっている。
【0088】前記コンプリメンタリー出力回路2は図4
に示すように、前記ドライブ信号IDNをトランジスタ
202と抵抗207で電圧変換し、その電圧をNチャン
ネル出力トランジスタ201のゲートに印加してNチャ
ンネル出力トランジスタ201をドライブし、前記ドラ
イブ信号IDPをトランジスタ204と抵抗208で電
圧変換し、その電圧をPチャンネル出力トランジスタ2
03のゲートに印加してPチャンネル出力トランジスタ
203をドライブし、出力信号OUTを出力するように
なっている。
【0089】さらに前記コンプリメンタリー出力回路2
は図4に示すように、前記コンプリメンタリー出力回路
2に流れるアイドリング電流のレベルを出力するアイド
リング電流検出手段としてのトランジスタ205,20
6を含んでいる。
【0090】図4に示すようにトランジスタ205は、
そのベース,ソースがトランジスタ203のゲート,ソ
ースに共通に接続されており、一方トランジスタ206
は、そのベースに基準電圧VREFが印加されて定電流
駆動されるようになっており、トランジスタ205のド
レインには定電流駆動のトランジスタ206のソースが
接続されており、アイドリング電流モニター信号MID
LEを出力するようになっている。
【0091】またトランジスタ208と抵抗204によ
りドライブ電流IDPを電圧変換してトランジスタ20
3のベースとドレイン間に印加し、またトランジスタ2
07と抵抗202によりドライブ電流IDNを電圧変換
してトランジスタ201のベースとソース間に印加する
ようになっている。またトランジスタ203のベースと
ドレイン間,トランジスタ201のベースとソース間に
それぞれコンデンサC1,C2がそれぞれ接続されてい
る。
【0092】この場合、前記カスコードトランジスタ1
01,102の対が増幅する差動出力と前記フォールデ
ッドカスコードトランジスタ106,108、107,
109の対が増幅する逆電位の差動出力と交互に入力す
るため、出力トランジスタ201と203が交互に切替
わって動作し、差動出力を出力信号OUTとして出力す
る。
【0093】また前記定電流負荷トランジスタ104,
105は、そのベースにバイアス電圧VC3とVC4の
差電圧(VC3−VC4)が印加され、前記差電圧に応
じて、定電流負荷トランジスタ104,105のドレイ
ンにそれぞれ流れるドレイン電流が制御され、そのドレ
イン電流の制御により前記フォールデッドカスコードト
ランジスタ106,107,108,109の共通接続
されたドレインに流れるドレイン電流を制御するように
なっている。
【0094】したがって例えば前記定電流負荷トランジ
スタ105のベースに印加するバイアス電圧VC3を減
少させることにより、フォールデッドカスコードトラン
ジスタ106のドレイン電流値がフォールデッドカスコ
ードトランジスタ108のドレイン電流値より減少する
ため、前記合成されたドレイン電流(差動出力)IDN
は減少するようになる。
【0095】一方、例えば前記定電流負荷トランジスタ
105のベースに印加するバイアス電圧VC3を減少さ
せることにより、フォールデッドカスコードトランジス
タ109のドレイン電流がフォールデッドカスコードト
ランジスタ107のドレイン電流より増加するため、前
記合成されたドレイン電流(差動出力)IDPは逆に増
加するようになる。
【0096】上述したように前記ドレイン電流(差動出
力)IDPとドレイン電流(差動出力)IDNによりコ
ンプリメンタリー出力回路2のオフセット電圧が決定さ
れるため、前記ドレイン電流(差動出力)IDPとドレ
イン電流(差動出力)IDNの電流値を増減させること
により、コンプリメンタリー出力回路2のオフセット電
圧が任意に決定されることとなる。
【0097】さらに前記バイアス回路3は図2に示すよ
うに、前記コンプリメンタリー出力回路2の前記アイド
リング電流検出手段としてのトランジスタ205,20
6から出力されるモニター信号MIDLEに基いてアイ
ドリング電流のレベルをモニターし、前記双差動接続の
フォールデッドカスコードトランジスタ106,10
8、107,109の対に対するバイアス電圧VC1,
VC2を独立に設定して前記アイドリング電流の電流値
を可変させる機能を有しており、さらに図2に示すよう
に前記バイアス回路3は、前記コンプリメンタリー出力
回路2の前記オフセット電圧をモニターし、前記双差動
接続のフォールデッドカスコードトランジスタ106,
108、107,109の対に直列接続した定電流負荷
トランジスタ104,105の対に対するバイアス電圧
VC3,VC4を独立に設定して前記オフセット出力の
電圧値を調整する機能を有している。
【0098】また前記バイアス電圧VC1,VC2及び
前記ゲートバイアス電圧VC3,VC4を独立に設定し
て出力するにあたっては図2に示すように前記バイアス
回路3は、入力するデジタルデータCIDLE,COF
FSETをD/Aコンバータ303,308を用いてア
ナログデータAOUTに変換し、そのアナログ量に対応
して、前記バイアス電圧VC1,VC2,VC3,VC
4を可変するようになっている。
【0099】また図1に示すように前記バイアス回路3
は、前記アイドリング電流のレベル,前記オフセット電
圧のレベルとコンパレータ設定値とをそれぞれ比較した
増減信号に基いて前記デジタルデータCIDLE,CO
FFSETを発生するトリミング回路(アイドリング電
流トリミング回路4,オフセット電圧トリミング回路
5)を有している。
【0100】図2に示す前記バイアス回路3をさらに詳
細に説明すると、前記バイアス回路3は、クロックが入
力するタイミングに同期して図6に示す前記トリミング
回路(アイドリング電流トリミング回路4,オフセット
電圧トリミング回路5)が発生する前記デジタルトリミ
ング信号D0〜D7(デジタルデータCIDLE,CO
FFSET)に基いて前記バイアス電圧VC1,VC
2,前記ゲートバイアス電圧VC3,VC4を連続的に
可変させ、調整後のアイドリング電流値のレベル及びオ
フセット電圧値のレベルとコンパレータ設定値との差を
縮小することにより、前記アイドリング電流の電流値,
前記オフセット電圧の電圧値をそれぞれの設定値に合せ
込む機能を有している。
【0101】図2に示す前記バイアス回路3に含まれる
D/Aコンバータ303,308は図5に示すように、
低電流源をなすトランジスタG01〜G08と、デジタ
ルデータが入力するトランジスタG11〜G18との組
合せから構成されている。
【0102】図5に示す前記低電流源をなすトランジス
タG01〜G08のベースには基準電圧VREFが印加
されており、一方、前記トランジスタG11〜G18の
ベースには2進法によるデジタルデータが入力するよう
になっており、例えば2進8ビットのデジタルデータが
入力する前記トランジスタG11〜G18のソース電流
が増加して出力電圧が前記基準電圧VREFを越えた場
合に差動出力が図2に示すD/Aコンバータ303,3
08からアナログデータAOUTに変換して出力するよ
うになっている。
【0103】本発明の実施形態1では、動作するトラン
ジスタG11〜G18がトランジスタG11の場合にD
/Aコンバータ303,308からの出力が基準値の1
/2 1の電流値に、トランジスタG12の場合にD/A
コンバータ303,308からの出力が基準値の1/2
2の電流値に、トランジスタG13の場合にD/Aコン
バータ303,308からの出力が基準値の1/23
電流値に、トランジスタG14の場合にD/Aコンバー
タ303,308からの出力が基準値の1/2 4の電流
値に、トランジスタG15の場合にD/Aコンバータ3
03,308からの出力が基準値の1/25の電流値
に、トランジスタG16の場合にD/Aコンバータ30
3,308からの出力が基準値の1/26の電流値に、
トランジスタG17の場合にD/Aコンバータ303,
308からの出力が基準値の1/2 7の電流値に、トラ
ンジスタG18の場合にD/Aコンバータ303,30
8からの出力が基準値の1/28の電流値にそれぞれな
るように設定している。
【0104】また図2に示すようにバイアス回路3は、
ベースとソースを接続したダイオード接続のPチャネル
トランジスタ306,307,311,312と、ベー
スとソースを接続したダイオード接続のNチャネルトラ
ンジスタ304,305,309,310と、定電流源
301に接続したダイオード接続のトランジスタ302
とを有しており、それぞれ直列接続したトランジスタ3
04,306と、305,307と、309,311
と、310,312との組合わせにより、バイアス電圧
VC1,VC2,VC3,VC4を独立に設定して出力
するようになっている。そして前記トランジスタ30
4,305,309,310のベースに基準電圧VRE
Fが印加されるようになっている。
【0105】図6に示すように前記トリミング回路(ア
イドリング電流トリミング回路4,オフセット電圧トリ
ミング回路5)は、クロックCが入力するタイミングに
同期して前記アイドリング電流のレベル,前記オフセッ
ト電圧のレベルとコンパレータ設定値とをそれぞれ比較
した差電流,差電圧に対応した前記デジタルデータCI
DLE,COFFSETを発生させるためのデジタルト
リミング信号を発生するようになっており、Wレジスタ
401と、シフター402と、加減算器403と、Dレ
ジスタ404と、タイミング制御回路405とを有して
いる。
【0106】次に本発明の実施形態1の動作について説
明する。まず、アイドリング電流設定時の動作について
図7のフローチャートを用いて説明する。
【0107】図1に示すようにアイドリング電流調整時
は非反転入力端子IN1に基準電圧VREFを印加し、
反転入力端子IN2は前記コンプリメンタリー出力回路
2の出力端子OUTに接続しておく。ここで、前記非反
転入力端子IN1に印加する基準電圧VREFは、電源
電圧Vccの1/2の電圧値に設定してある。
【0108】図1及び図6に示すようにアイドリング電
流トリミング開始信号ST1をアイドリング電流トリミ
ング回路4のタイミング発生回路405に入力すると、
前記タイミング発生回路405から初期化信号RがWレ
ジスタ401とDレジスタ404に出力され、Dレジス
タ404に2進8バイトのデジタルデータ”10000
000”が設定され、一方、Wレジスタ401に2進8
バイトの”0100000”が設定される(図7のステ
ップS1)。
【0109】この場合には、Dレジスタ404のからデ
ジタルトリミング信号D0が出力され、このデジタルト
リミング信号D0は、図2に示すバイアス回路2のD/
Aコンバータ303にデジタルデータCIDLEとして
入力するため、D/Aコンバータ303のトランジスタ
G01,G11の組によりD/Aコンバータ303の出
力電流(出力信号OUT)は可変範囲の1/2に設定さ
れる(図7のステップS2)。
【0110】このとき、バイアス電圧VC1とVC2が
等しくなるように予めトランジスタ304とトランジス
タ305のサイズ比を設定している。
【0111】ここで、コンプリメンタリー出力回路2の
アイドリング電流が設定値より小さい場合は、コンプリ
メンタリー出力回路2の出力信号としてローレベルの出
力信号MIDLEが出力され、このローレベルの出力信
号MIDLEが図6に示すアイドリング電流トリミング
回路4の加減算器403に入力する(図7のステップS
3)。
【0112】図6に示すようにアイドリング電流トリミ
ング回路4の加減算器403は、ローレベルの出力信号
MIDLEが入力すると、加算機能を実行する。
【0113】この状態でタイミング発生回路405から
クロックCが1パルス出力されてそれぞれWレジスタ4
01とDレジスタ404に入力すると、Dレジスタ40
4の設定値は、Wレジスタ401とDレジスタ404に
設定された”10000000”と”0100000”
の和”11000000”に再設定される(図7のステ
ップS4)。
【0114】このため、Dレジスタ404からデジタル
トリミング信号D1が出力され、このデジタルトリミン
グ信号D1は、図2に示すバイアス回路2のD/Aコン
バータ303にデジタルデータCIDLEとして入力す
るため、D/Aコンバータ303のトランジスタ60
2,612の組によりD/Aコンバータ303の出力電
流(出力信号OUT)の出力電流が1/4増加し、これ
に伴ってトランジスタ304,306の対から出力され
るバイアス電圧VC1が減少される。
【0115】一方、次のビットのトリミングに備えてW
レジスタ401の設定値は、シフター402により1/
2だけシフトされ、”00100000”に変化する。
【0116】減少したバイアス電圧VC1とバイアス電
圧VC2の差電圧VC1−VC2はフォールデッドカス
コードトランジスタ106,107の差動入力ゲート及
びトランジスタ109,108の差動入力ゲートにそれ
ぞれ入力され、その差電圧に対応してそれぞれのトラン
ジスタ106,107,108,109のドレイン電流
がそれぞれ制御される。
【0117】トランジスタ106,108のドレイン電
流は、カレントミラートランジスタ110、111によ
り合成され、ドライブ信号IDNとしてコンプリメンタ
リー出力回路2のNチャンネルトランジスタ201,2
02をドライブする。
【0118】トランジスタ109,107のドレイン電
流は、カレントミラートランジスタ114,115及び
カレントミラートランジスタ112,113で折り返さ
れた後、カレントミラートランジスタ117,116に
より合成され、ドライブ信号IDPとしてコンプリメン
タリー出力回路2のPチャンネルトランジスタ203,
204をドライブする。
【0119】これによってコンプリメンタリー出力回路
2のドライブ信号IDNとIDPの電流値が増加するた
め、これに比例してコンプリメンタリー出力回路2のア
イドリング電流が増加する。
【0120】ここで、上述したトリミングの結果、調整
後のコンプリメンタリー出力回路2のアイドリング電流
が設定値より大きくなれば、コンプリメンタリー出力回
路2の出力信号としてハイレベルの出力信号MIDLE
が出力され、このハイレベルの出力信号MIDLEが図
6に示すアイドリング電流トリミング回路4の加減算器
403に入力する。
【0121】図6に示すようにアイドリング電流トリミ
ング回路4の加減算器403は、ハイレベルの出力信号
MIDLEが入力すると、減算機能を実行する。
【0122】この状態でタイミング発生回路405から
クロックCが1パルス出力されてそれぞれWレジスタ4
01とDレジスタ404に入力すると、Dレジスタ40
4の設定値は、Wレジスタ401とDレジスタ404に
設定された”00100000”と”1100000
0”の差”10100000”に再設定されるため、D
/Aコンバータ303の出力電流が1/8減少し、これ
に伴ってトランジスタ304,306の対から出力され
るバイアス電圧VC1が幾分増加される(図7のステッ
プS5)。
【0123】以上の動作は同様にタイミング発生回路4
05からクロックCを逐次7発のパルスを出力すること
により、Dレジスタ404の全ビットをトリミングし、
図2に示す前記バイアス回路3は、コンプリメンタリー
出力回路2の出力信号としてローレベルとハイレベルの
出力信号MIDLEに基いてアイドリング電流トリミン
グ回路4の加減算器403による加減算処理を実行させ
て、図6に示す前記アイドリング電流トリミング回路4
が発生する前記デジタルトリミング信号D0〜D7(デ
ジタルデータCIDLE)に基いて固定値のバイアス電
圧VC2に対する前記バイアス電圧VC1の相対的な電
圧値を連続的に可変させ、その調整後のアイドリング電
流値のレベルとコンパレータ設定値との差を縮小するこ
とにより、前記アイドリング電流の電流値を前記設定値
に合せ込む。
【0124】次にオフセット電圧の設定時の動作につい
て説明する。図1に示すようにオフセット電圧の設定時
は、スイッチSW1とSW2の操作により非反転入力端
子IN1及び反転入力端子IN2を基準電圧VREFの
電圧値に設定する。ここで、前記非反転入力端子IN1
に印加する基準電圧VREFは、電源電圧Vccの1/
2の電圧値に設定してある。
【0125】図1及び図6に示すようにオフセット電圧
トリミング開始信号ST2をオフセット電圧トリミング
回路5のタイミング発生回路405に入力すると、前記
タイミング発生回路405から初期化信号RがWレジス
タ401とDレジスタ404に出力され、Dレジスタ4
04に2進8バイトのデジタルデータ”1000000
0”が設定され、一方、Wレジスタ401に2進8バイ
トの”0100000”が設定される。
【0126】この場合には、Dレジスタ404のからデ
ジタルトリミング信号D0が出力され、このデジタルト
リミング信号D0は、図2に示すバイアス回路2のD/
Aコンバータ308にデジタルデータCOFFSETと
して入力するため、D/Aコンバータ308のトランジ
スタG01,G11の組によりD/Aコンバータ308
の出力電流(出力信号OUT)は可変範囲の1/2に設
定される。
【0127】このとき、バイアス電圧VC3とVC4が
等しくなるように予めトランジスタ309とトランジス
タ310のサイズ比を設定している。
【0128】ここで、コンプリメンタリー出力回路2の
オフセット電圧が設定値より小さい場合は、コンプリメ
ンタリー出力回路2の出力信号としてローレベルの出力
信号MIDLEが出力され、このローレベルの出力信号
MIDLEが図6に示すアイオフセット電圧トリミング
回路5の加減算器403に入力する。
【0129】図6に示すようにオフセット電圧トリミン
グ回路5の加減算器403は、ローレベルの出力信号M
IDLEが入力すると、加算機能を実行する。
【0130】この状態でタイミング発生回路405から
クロックCが1パルス出力されてそれぞれWレジスタ4
01とDレジスタ404に入力すると、Dレジスタ40
4の設定値は、Wレジスタ401とDレジスタ404に
設定された”10000000”と”0100000”
の和”11000000”に再設定される。
【0131】このため、Dレジスタ404からデジタル
トリミング信号D1が出力され、このデジタルトリミン
グ信号D1は、図2に示すバイアス回路2のD/Aコン
バータ308にデジタルデータCOFFSETとして入
力するため、D/Aコンバータ308のトランジスタ6
02,612の組によりD/Aコンバータ308の出力
電流(出力信号OUT)の出力電流が1/4増加し、こ
れに伴ってトランジスタ311,312の対から出力さ
れるバイアス電圧VC3が減少される。
【0132】一方、次のビットのトリミングに備えてW
レジスタ401の設定値は、シフター402により1/
2だけシフトされ、”00100000”に変化する。
【0133】減少したバイアス電圧VC3とバイアス電
圧VC4の差電圧VC3−VC4は定電流負荷トランジ
スタ104,105のゲートに入力され、その差電圧に
対応してトランジスタ104,105のドレイン電流が
それぞれ制御され、ここドレイン電流の制御によってフ
ォールデッドカスコードトランジスタ106,107及
び108,109のドレイン電流を変化させる。
【0134】バイアス電圧VC3の減少によりフォール
デッドカスコードトランジスタ106のドレイン電流が
フォールデッドカスコードトランジスタ108のドレイ
ン電流より減少するため、カレントミラートランジスタ
110、111により合成されたドライブ信号IDNは
減少する。
【0135】一方、バイアス電圧VC3の減少により、
フォールデッドカスコードトランジスタ109のドレイ
ン電流は、フォールデッドカスコードトランジスタ10
7のドレイン電流より増加するため、カレントミラート
ランジスタ117,116により合成されたドライブ信
号IDPは逆に増加する。
【0136】したがってデジタルデータCOFFSET
の値によってコンプリメンタリー出力回路2の出力オフ
セット電圧をプラス側にシフトすることができる。
【0137】ここで、上述したトリミングの結果、調整
後のコンプリメンタリー出力回路2のオフセット電圧が
設定値より大きくなれば、コンプリメンタリー出力回路
2の出力信号としてハイレベルの出力信号MIDLEが
出力され、このハイレベルの出力信号MIDLEが図6
に示すオフセット電圧トリミング回路5の加減算器40
3に入力する。
【0138】図6に示すようにオフセット電圧トリミン
グ回路5の加減算器403は、ハイレベルの出力信号M
IDLEが入力すると、減算機能を実行する。
【0139】この状態でタイミング発生回路405から
クロックCが1パルス出力されてそれぞれWレジスタ4
01とDレジスタ404に入力すると、Dレジスタ40
4の設定値は、Wレジスタ401とDレジスタ404に
設定された”00100000”と”1100000
0”の差”10100000”に再設定されるため、D
/Aコンバータ303の出力電流が1/8減少し、これ
に伴ってトランジスタ309,311の対から出力され
るバイアス電圧VC3が幾分増加される。
【0140】以上の動作は同様にタイミング発生回路4
05からクロックCを逐次7発のパルスを出力すること
により、Dレジスタ404の全ビットをトリミングし
(図7のステップS6)、図2に示す前記バイアス回路
3は、コンプリメンタリー出力回路2の出力信号として
ローレベルとハイレベルの出力信号MIDLEに基いて
オフセット電圧トリミング回路5の加減算器403によ
る加減算処理を実行させて、図6に示す前記オフセット
電圧トリミング回路5が発生する前記デジタルトリミン
グ信号D0〜D7(デジタルデータCOFFSET)に
基いて固定値のバイアス電圧VC4に対する前記バイア
ス電圧VC3の相対的な電圧値を連続的に可変させ、そ
の調整後のオフセット電圧値のレベルとコンパレータ設
定値との差を縮小することにより、前記オフセット電圧
の電圧値を前記設定値に合せ込む。
【0141】次に本発明の実施形態の効果について詳細
に説明する。
【0142】一般に、フォールデッドカスコード差動増
幅器1を第1段目とし、コンプリメンタリー出力回路2
を第2段目とする第2増幅のCMOS演算増幅器の小信
号時周波数特性は、 DCゲイン=gm1・r1・gm2・r2 第一極 p1=−1/((1+gm2・r2)・Cc・
r1) 第二極 p2=−gm2/(C2・C1+C2・Cc+
Cc・C1) で表現されている。
【0143】ここでgm1はフォールデッドカスコード
差動増幅器1の相互コンダクタンス、r1はフォールデ
ッドカスコード差動増幅器1の出力抵抗、C1はフォー
ルデッドカスコード差動増幅器1の出力容量である。ま
たgm2はコンプリメンタリー出力回路2の相互コンダ
クタンス、r2はコンプリメンタリー出力回路2の出力
抵抗、C2はコンプリメンタリー出力回路2の出力容量
である。またCcは位相補正容量である。
【0144】AB級で動作するCMOS演算増幅器で
は、gm2がコンプリメンタリー出力回路2のアイドリ
ング電流によって決定されるため、アイドリング電流の
バラツキが小信号周波数特性を変動となって表れてしま
う。
【0145】本発明に係るCMOS演算増幅器では、コ
ンプリメンタリー出力回路2のアイドリング電流をトリ
ミングによって正確に設定しているため、gm2を一定
に調整することが可能となり、このため、小信号動作に
おける周波数特性を正確に設定することができる。
【0146】更に本発明におけるアイドリング電流の設
定は、カスコードトランジスタ101,102のDCバ
イアス電圧VC1,VCを独立に調整することにより行
い、オフセット電圧の設定は、フォールデッドカスコー
ドトランジスタ106,107、108,109のDC
バイアス電圧VC3,VC4を独立に調整することによ
り行なうため、差動増幅段に特別のトランジスタなどの
素子を追加する必要がなく、差動段の寄生容量C1を最
小限とすることにより、広帯域のCMOS演算増幅器を
実現することができる。
【0147】次にアイドリング電流とオフセット電圧を
調整する回路を内蔵しているため、CMOS演算増幅器
を製造、或いは使用する段階で特別のトリミングを行な
わなくても、CMOS演算増幅器の動作段階でトリミン
グを実行することができる。
【0148】次に、デジタルデータCIDLE,COF
FSETを出力するトリミング方式としてバイナリーサ
ーチのアルゴリズムを用いているため、高精度のトリミ
ングを最小の時間で実行することができる。例えば8ビ
ット精度のオフセット電圧トリミングを7回のオフセッ
ト電圧測定で実施することができる。
【0149】また本発明の実施形態では差動増幅段のカ
スコードトランジスタ101,102にデプレッション
型Nチャンネルトランジスタを用い、フォールデッドカ
スコードトランジスタ106,107、108,109
にエンハンスメント型Pチャンネルトランジスタを用
い、コンプリメンタリー出力回路のトランジスタ201
/203にエンハンスメント型P/Nチャンネルトラン
ジスタを用いているため、入力振幅と出力振幅をほぼ電
源電圧の範囲で動作するレール・ツー・レールの演算増
幅器を実現することができる。
【0150】更に電源電圧の最高電圧値は、エンハンス
メントトランジスタのスレッシュホールド電圧付近に設
定されるため、1V程度で動作可能な低電力の演算増幅
器を実現することができる。
【0151】なお、図1に示す本発明の実施形態1で
は、アイドリング電流トリミング回路4とオフセット電
圧トリミング回路5を別々に設けているが、図6に示す
トリミング回路においてDレジスタ404をアイドリン
グ電流のトリミング用とオフセット電圧のトリミング用
に別々に設けて、アイドリング電流トリミング回路4と
オフセット電圧トリミング回路5に共用するようにして
もよい。この場合、実質的にトリミング回路が1個とな
り、回路を簡素化することができる。
【0152】またアイドリング電流検出用にPチャンネ
ルトランジスタ205を用いているが、Nチャンネルト
ランジスタにより検出する構成をとることができる。
【0153】更にバイアス電圧VC1とVC2間、及び
VC3とVC4間の電流路にバイパスコンデンサを接続
することにより、フォールデッドカスコードトランジス
タ段の高周波特性を改善することができる。
【0154】更に図1に示す本発明の実施形態では、コ
ンプリメンタリー出力回路2にダイオード接続のトラン
ジスタ202を設けているが、トランジスタ202、抵
抗207を省略することによって差動増幅器の小信号負
荷抵抗r1を増大させることができる。この場合は、D
Cゲインが非常に大きくなるため、オフセット電圧が比
較的小さくなる。このような場合は、アイドリング電流
の調整のみを行ない、オフセット電圧調整に係わる回路
を省略することができる。
【0155】(実施形態2)図8は、本発明の実施形態
2を示す全体の回路構成図、図9は、図8に示すスタン
バイ回路の詳細を説明する回路構成図である。なお、図
8及び図9の構成のうち、本発明の実施形態1の構成と
同一構成については同一符号を付して説明を省略する。
本発明の実施形態2では、その特徴部分についてのみ説
明をする。
【0156】図8に示す本発明の実施形態2に係るCM
OS演算増幅器は、フォールデッドカスコード差動増幅
器1、コンプリメンタリー出力回路2、バイアス回路
3、トリミング回路4、5で構成するCMOS演算増幅
器に、スタンバイ回路6を増設したことを特徴とするも
のである。
【0157】上述したように非反転入力端子IN1の電
位を基準電圧(Vcc/2)に設定し、反転入力端子I
N2をコンプリメンタリー出力回路2の出力信号OUT
が出力される端子に接続した状態でアイドリング電流の
電流値を調整する必要がある。また非反転入力端子IN
1と反転入力端子IN2の電位を基準電圧(Vcc/
2)に設定した状態でオフセット電圧の電圧値を調整す
る必要がある。
【0158】図1に示す本発明の実施形態1では、アイ
ドリング電流の調整状態と、オフセット電圧の調整状態
とをスイッチSW1,SW2を用いてマニュアル操作で
構築していたが、図8に示す本発明の実施形態2では、
前記スイッチSW1,SW2を用いたマニュアル操作を
スタンバイ回路6にスタンバイ信号STANDBYの入
力により自動的に制御するようにしたものである。
【0159】すなわち図9に示すように、スタンバイ回
路6に入力するスタンバイ信号STANDBYがローレ
ベルの場合には、そのローレベルのスタンバイ信号ST
ANDBYがインバータ506により反転されてすべて
のトランジスタ502〜505のベースに印加するた
め、すべてのトランジスタ502〜505がオンする。
また前記ローレベルのスタンバイ信号STANDBYが
インバータ507により反転されてトランジスタ501
に入力され、トランジスタ501がオンする。
【0160】これにより、基準電圧VREFを0、バイ
アス電圧VC1〜VC4を電源電圧Vccに固定し、フ
ォールデッドカスコード差動増幅器1、コンプリメンタ
リー出力回路2、バイアス回路3を全てオフ状態に保
つ。
【0161】したがって、スタンバイ信号STANDB
Yがローレベルの場合であるスタンバイ状態では、CM
OS演算増幅器の消費電流をほとんど0にすることがで
き、省電力化を実現することができる。
【0162】一方、スタンバイ回路6に入力するスタン
バイ信号STANDBYがハイレベルの場合には、その
ハイレベルのスタンバイ信号STANDBYがインバー
タ506により反転されてすべてのトランジスタ502
〜505のベースに印加するため、すべてのトランジス
タ502〜505がオフする。また前記ハイレベルのス
タンバイ信号STANDBYがインバータ507により
反転されてトランジスタ501に入力され、トランジス
タ501がオフする。
【0163】これにより、基準電圧(Vcc/2)、バ
イアス電圧VC1〜VC4が供給されることにより、C
MOS演算増幅器が動作状態になる。
【0164】またハイレベルのスタンバイ信号STAN
DBYは同時にアイドリング電流トリミング回路4のス
タート端子に入力されるため、アイドリング電流設定の
トリミングが開始される。
【0165】アイドリング電流トリミング回路4から出
力されるトリミング終了信号ENDは、オフセット電圧
トリミング回路5にスタート信号として入力されるた
め、続いてオフセット電圧のトリミングが開始される。
【0166】オフセット電圧トリミング回路5によるオ
フセット電圧のトリミングが終了すると、ON信号を出
力して,CMOS演算増幅器が動作可能であることが通
知する。
【0167】以上のように本発明の実施形態2によれ
ば、スタンバイ解除時が解除された時点でアイドリング
電流の調整及びオフセット電圧の調整が行われ、その後
に差動型増幅器の動作を行うことになるため、マニュア
ル操作を必要とせず、自動的にトリミングが実行させる
ため、電源電圧,周囲温度等の使用条件が変動しても、
最適なアイドリング電流と最小のオフセット電圧に自動
的に設定することができるという利点がある。
【0168】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、1
V程度の低電圧で動作し、広帯域で、負荷駆動能力が高
く、小信号動作時の消費電流が小さく、かつ出力オフセ
ット電圧が小さいCMOS演算増幅器を提供することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1を示す全体の回路構成図で
ある。
【図2】図1に示すバイアス回路の具体例を示す回路構
成図である。
【図3】図1に示すフォールデッドカスコード型差動増
幅器の具体例を示す回路構成図である。
【図4】図1に示すコンプリメンタリー出力回路2の具
体例を示す回路構成図である。
【図5】図2に示すバイアス回路に備えたD/Aコンバ
ータの具体例を示す回路構成図である。
【図6】図1に示すバイアス回路に備えたトリミング回
路(アイドリング電流トリミング回路,オフセット電圧
トリミング回路)の具体例を示す回路構成図である。
【図7】動作を説明するフローチャートである。
【図8】本発明の実施形態2を示す全体の回路構成図で
ある。
【図9】図8に示すスタンバイ回路の詳細を説明する回
路構成図である。
【図10】特開平11−308057号公報に開示され
たCMOS演算増幅器を示す回路構成図である。
【符号の説明】
1 フォールデッドカスコード差動増幅器 2 コンプリメンタリー出力回路 3 バイアス回路 4 アイドリング電流トリミング回路 5 オフセット電圧トリミング回路 6 スタンバイ回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H03F 3/345 H03F 3/345 B (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H03F 1/00 - 3/72

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フォールデッドカスコード型差動増幅器
    と、コンプリメンタリー出力回路と、バイアス回路とを
    有するCMOS演算増幅器であって、 前記フォールデッドカスコード型差動増幅器は、反転入
    力端子と非反転入力端子に入力する信号の差動出力を増
    幅するカスコードトランジスタ対と、前記差動出力と逆
    電位の差動出力を増幅するフォールデッドカスコードト
    ランジスタ対とを有し、増幅された前記差動出力を前記
    コンプリメンタリー出力回路に出力するものであり、 前記フォールデッドカスコードトランジスタ対は、その
    ゲートを双差動接続したものであり、 前記コンプリメンタリー出力回路は、前記フォールデッ
    ドカスコード型差動増幅器からの差動出力を電力増幅し
    て出力するものであって、前記コンプリメンタリー出力
    回路に流れるアイドリング電流のレベルを出力するアイ
    ドリング電流検出手段を含んでおり、 前記バイアス回路は、前記アイドリング電流検出手段か
    ら出力されるアイドリング電流のレベルをモニターし、
    前記双差動接続のフォールデッドカスコードトランジス
    タ対に対するバイアス電圧を独立に設定して前記アイド
    リング電流の電流値を調整する機能を有するものである
    ことを特徴とするCMOS演算増幅器。
  2. 【請求項2】 前記バイアス回路は、前記コンプリメン
    タリー出力回路のオフセット電圧をモニターし、前記双
    差動接続のフォールデッドカスコードトランジスタ対に
    直列接続した定電流負荷トランジスタ対に対するバイア
    ス電圧を独立に設定して前記オフセット出力の電圧値を
    調整する機能を有するものであることを特徴とする請求
    項1に記載のCMOS演算増幅器。
  3. 【請求項3】 前記バイアス回路は、入力するデジタル
    データをアナログデータに変換し、そのアナログ量に対
    応して前記バイアス電圧を可変するものであることを特
    徴とする請求項1又は2に記載のCMOS演算増幅器。
  4. 【請求項4】 前記バイアス回路は、前記アイドリング
    電流のレベル,前記オフセット電圧のレベルとコンパレ
    ータ設定値とをそれぞれ比較した増減信号に基いて前記
    デジタルデータを発生するトリミング回路を有すること
    を特徴とする請求項3に記載のCMOS演算増幅器。
  5. 【請求項5】 前記トリミング回路は、クロックが入力
    するタイミングに同期して前記アイドリング電流のレベ
    ル,前記オフセット電圧のレベルとコンパレータ設定値
    とをそれぞれ比較した差電流,差電圧に対応した前記デ
    ジタルデータとしてのデジタルトリミング信号を発生す
    るものであることを特徴とする請求項4に記載のCMO
    S演算増幅器。
  6. 【請求項6】 前記バイアス回路は、クロックが入力す
    るタイミングに同期して前記トリミング回路が発生する
    前記デジタルトリミング信号に基いて前記バイアス電圧
    を連続的に可変させ、調整後のアイドリング電流のレベ
    ル及びオフセット電圧のレベルとコンパレータ設定値と
    の差を縮小することにより、前記アイドリング電流の電
    流値,前記オフセット電圧の電圧値をそれぞれの設定値
    に合せ込む機能を有するものであることを特徴とする請
    求項1,2,4又は5に記載のCMOS演算増幅器。
  7. 【請求項7】 前記非反転入力端子の電位を基準電圧に
    設定し、前記反転入力端子を前記コンプリメンタリー出
    力回路の出力端子に接続した状態で前記アイドリング電
    流の電流値を調整するようにしたことを特徴とする請求
    項1,3,4,5又は6に記載のCMOS演算増幅器。
  8. 【請求項8】 前記非反転入力端子と前記反転入力端子
    の電位を基準電圧に設定した状態で前記オフセット電圧
    の電圧値を調整するようにしたことを特徴とする請求項
    1,2,4,5又は6に記載のCMOS演算増幅器。
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