JP3471150B2 - 毛髪処理剤 - Google Patents
毛髪処理剤Info
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Description
フトでさらっとした感触及び自然な光沢を付与し、ま
た、製剤化が容易な毛髪処理剤に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、毛髪に対し、ソフトでさらっとし
た感触を付与し、自然な光沢を付与する目的で、重合度
3〜650のシリコーン油又はエステル油,炭化水素油
などの油分を基剤に、可溶化又は乳化し、或いは溶解し
て用いてきた。特に重合度3〜650のシリコーン油は
表面張力が低く毛髪へのなじみに優れ、良い光沢が得ら
れ近年多用されている。しかし、かかるシリコーン油を
含有する製剤を長期間継続して用いると、頭髪が脂ぎる
欠点があった。また、シャンプー時の泡立ちを極端に低
下させる欠点があった。さらに最近では、石油ファンヒ
ーター等の近くで使用すると、その作動に悪影響を及ぼ
すとして、社会問題となっている。また、なめらかさを
付与する目的でカチオン界面活性剤も多用されている
が、望ましい光沢を与えるものではなく、多量に配合す
ると安全性上好ましくないという欠点があった。 【0003】さらに、毛髪に対し、光沢を与え、なめら
かな感触を付与する目的で、重合度3,000〜20,0
00の高分子量シリコーンを配合した組成物が開示され
ている(特開昭63−183517)。しかしながら、
高分子量シリコーンはそのままでは沸点が高く毛髪に塗
布した後の乾きが遅い、また溶液の粘度が高く毛髪に塗
布しづらいという欠点があった。そのため、溶媒に低沸
点シリコーン油や炭化水素油を用い、分散剤として各種
界面活性剤を使用する必要があり原価が高くつく、シャ
ンプー時の泡立ちを極端に低下させるという欠点があっ
た。更に高分子量シリコーンは、毛髪に対してセット力
を有しているため、ソフトでさらっとした感触を得にく
いという欠点があった。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】本発明は、安価で、毛
髪に対しソフトでさらっとした感触及び自然な光沢を付
与する毛髪処理剤を得ることを目的とする。 【0005】 【発明を解決するための手段】毛髪に対しソフトでさら
っとした感触及び自然な光沢を付与する毛髪処理剤を得
るべく検討を行った結果、ウンデシレン酸モノグリセラ
イドを毛髪コーティング剤として用いることにより上記
目的が達成できることを見出し、本発明を完成した。 【0006】すなわち本発明は下記の構造式 【化1】 で表されるウンデシレン酸モノグリセライドを毛髪コー
ティング剤として配合することを特徴とする毛髪処理剤
である。ウンデシレン酸は、炭素数11の不飽和脂肪酸
で、人の汗や涙の中に含まれる成分として見出されてい
る。このウンデシレン酸とグリセリンのエステルであ
る、ウンデシレン酸モノグリセライドは、抗菌作用を有
するノニオン界面活性剤として公知の物質であり、界面
活性能を利用した化粧料についてはすでに開示されてい
る(特開昭57−82344)。 【0007】 【発明の実施の形態】本発明にかかる毛髪処理剤は、使
用後毛髪表面に有効成分が残る形態のものであればどん
なものでも良く、ヘアミスト,ヘアスプレー,ヘアフォ
ーム,ヘアジェル,ヘアトニック,ヘアリンス,ヘアト
リートメント,リンス一体型シャンプー等が挙げられ
る。 【0008】また本処理剤へのウンデシレン酸モノグリ
セライドの配合量は、処理剤の形態によって異なるが大
体0.01〜30重量%である。ヘアミスト,ヘアスプ
レー,ヘアフォーム,ヘアジェル,ヘアトニック等、洗
い流さないで使用する形態でのウンデシレン酸モノグリ
セライドの配合量は0.01〜5重量%が好ましく、
0.05〜3重量%がより好ましい。また、ヘアリン
ス,ヘアトリートメント,リンス一体型シャンプー等、
洗い流して使用する形態でのウンデシレン酸モノグリセ
ライドの配合量は、0.1〜30重量%が好ましく、1
〜20重量%がより好ましい。 【0009】 【実施例】 実施例1 ヘアミスト (1)精製水 89.2(重量%) (2)ウンデシレン酸モノグリセライド 0.5 (3)エタノール 10.0 (4)パラオキシ安息香酸メチル 0.1 製法;(1)〜(4)の成分を混合均一化する。 【0010】 実施例2 ヘアスプレー 原液処方 (1)エタノール 5.0(重量%) (2)香料 0.2 (3)クエン酸 0.003 (4)精製水 0.297 (5)クエン酸3ナトリウム(2水和物) 0.009 (6)精製水 0.891 (7)ウンデシレン酸モノグリセライド 1.0 (8)精製水 92.6 充填処方 (a)原液 60.0(重量%) (b)噴射剤(ジメチルエーテル) 40.0 製法;(2),(3),(5)をそれぞれ(1),(4),(6)の成分に溶解
し、(7)及び(8)の成分とともに全てを混合均一化する。
充填は、缶に原液を充填し、バルブ装着後ガスを充填す
る。 【0011】 実施例3 ヘアフォーム (原液処方) (1)流動パラフィン 5.0(重量%) (2)グリセリン 3.0 (3)ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 2.0 (4)ウンデシレン酸モノグリセライド 1.5 (5)アクリル樹脂アルカノールアミン液(50%) 8.0 (6)精製水 65.5 (7)エタノール 15.0 (充填処方) (a)原液 90.0(重量%) (b)液化石油ガス 10.0 製法;(1)を(2)及び(3)の溶解物に添加し、ホモミキサ
ーで均一に乳化する。これに(4)〜(7)の成分を順次添加
する。充填は、缶に原液を充填し、バルブ装着後、ガス
を充填する。 【0012】 実施例4 ヘアトニック (1)エタノール 50.0(重量%) (2)ヒノキチオール 0.5 (3)センブリエキス 0.5 (4)酢酸トコフェロール 0.1 (5)1,3-ブチレングリコール 5.0 (6)ウンデシレン酸モノグリセライド 1.0 (7)精製水 42.9 製法;(1)に(2)〜(7)の成分を順次添加し、溶解均一化
する。 【0013】 実施例5 ヘアジェル (1)精製水 86.3(重量%) (2)カルボキシビニルポリマー 0.7 (3)ポリビニルピロリドン 2.0 (4)グリセリン 5.0 (5)ウンデシレン酸モノグリセライド 0.7 (6)エタノール 5.0 (7)香料 0.2 (8)水酸化カリウム 0.1 製法;(1)に(2)及び(3)を溶解する。次いで(4)〜(7)を
順次添加し均一化した後、(8)を添加して中和する。 【0014】 実施例6 ヘアオイル (1)スクワラン 2.5(重量%) (2)低沸点イソパラフィンン 94.8 (3)ウンデシレン酸モノグリセライド 2.5 (4)香料 0.2 製法;(1)〜(4)の成分を混合均一化する。 【0015】 実施例7 ヘアリンス (1)シリコーン油 3.0(重量%) (2)スクワラン 1.0 (3)セチルアルコール 1.5 (4)ステアリルアルコール 1.0 (5)塩化ステアリルトリメチルアンモニウム 0.7 (6)ウンデシレン酸モノグリセライド 5.0 (7)グリセリン 3.0 (8)パラオキシ安息香酸メチル 0.3 (9)精製水 84.5 製法;(9)に(5)〜(8)を加え、70℃に保ち水相成分と
する。(1)〜(4)の成分を混合し、加熱溶解し70℃に保
ち油相成分とする。水相に油相を加え、ホモミキサーで
乳化後攪拌しながら冷却する。 【0016】 実施例8 ヘアトリートメント (1)ステアリン酸ジエチルアミノエチルアミド 3.0(重量%) (2)塩化ヤシ油アルキルトリメチルアンモニウム 2.0 (3)ウンデシレン酸モノグリセライド 10.0 (4)セチルアルコール 8.0 (5)1,3-ブチレングリコール 3.0 (6)パラオキシ安息香酸メチル 0.3 (7)香料 0.3 (8)精製水 73.4 製法;(8)に(5),(6)を加え、70℃に保ち水相成分とす
る。(1)〜(4)の成分を混合、加熱溶解し70℃に保ち油
相成分とする。水相に油相を加え、ホモミキサーで乳化
後攪拌しながら冷却し、40℃で(7)の成分を添加す
る。 【0017】 実施例9 リンス一体型シャンプー (1)2-アルキル-N-カルボキシメチル-N-ヒドロキシ エチルイミダゾリニウムベタイン 16.0(重量%) (2)塩化ステアリルトリメチルアンモニウム 2.0 (3)ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド 4.0 (4)N-ラウロイル-N-メチル-β-アラニンナトリウム 1.0 (5)ウンデシレン酸モノグリセライド 3.0 (6)ポリオキシエチレンアルキルポリアミン 1.0 (7)香料 0.3 (8)精製水 72.7 製法;(8)に(1),(2)を加え、加熱溶解し70℃に保つ。
(3)〜(6)の成分を加え溶解後冷却し、40℃で(7)の成
分を添加する。 【0018】 【発明の効果】本発明の効果を調べるために、各実施例
の使用感を官能評価パネル10名にて実際に使用し、評
価を行った。評価方法は、ウンデシレン酸モノグリセラ
イドを配合しないで実施例と同様に調製したものを比較
例としてハーフヘッドにて使用し、乾燥後の髪のサラサ
ラ感、柔軟性、自然な光沢について評価した。評価結果
は、実施例のほうがある場合は1点、実施例と比較例で
差がない場合を0点、比較例のほうがある場合を−1点
として評価者10名の点数を合計して評価点とした。 【表1】 【0019】その結果、表1に示したように、全ての実
施例においてウンデシレン酸モノグリセライドを配合す
ることにより、サラサラ感、柔軟性が向上し自然な光沢
が得られた。また、実施例の使用によりフケの発生が防
止された。さらに実施例使用時に、かゆみや刺激を感じ
たパネラーや頭皮の発赤,腫れ等を認めたパネラーは皆
無であった。いずれの実施例についても、含有成分の沈
降や相分離と言った製剤の状態変化は観察されなかっ
た。 【0020】ウンデシレン酸モノグリセライドを毛髪コ
ーティング剤としてヘアミスト,ヘアスプレー,ヘアフ
ォーム,ヘアジェル,ヘアトニック,ヘアリンス,ヘア
トリートメント,リンス一体型シャンプー等の毛髪処理
剤に配合することにより、従来知られた抗菌性に加え
て、毛髪に対しソフトでさらっとした感触及び自然な光
沢を付与するという顕著な効果を得ることができる。更
に、ウンデシレン酸モノグリセライドは基剤への溶解性
に優れ、製剤化が容易であるという特徴を有する。ま
た、シリコーン油を配合した毛髪処理剤のように、石油
ファンヒーター等の作動に影響を与えることもなかっ
た。
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 ウンデシレン酸モノグリセライドを毛
髪コーティング剤として配合した毛髪処理剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29179695A JP3471150B2 (ja) | 1995-10-12 | 1995-10-12 | 毛髪処理剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29179695A JP3471150B2 (ja) | 1995-10-12 | 1995-10-12 | 毛髪処理剤 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH09110648A JPH09110648A (ja) | 1997-04-28 |
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ID=17773551
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP29179695A Expired - Fee Related JP3471150B2 (ja) | 1995-10-12 | 1995-10-12 | 毛髪処理剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
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WO2020160743A1 (en) * | 2019-02-04 | 2020-08-13 | Symrise Ag | Active agents for skin and hair care with physicochemical modifying properties |
BR112021015345B1 (pt) * | 2019-02-04 | 2024-02-27 | Symrise Ag | Uso de éster(es) de ácido graxo, método para modificar as propriedades sensoriais de um produto de cuidado com a pele, método para fabricar um produto, xampu e creme para cabelo ou corpo |
-
1995
- 1995-10-12 JP JP29179695A patent/JP3471150B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH09110648A (ja) | 1997-04-28 |
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