JPH09110648A - 毛髪処理剤 - Google Patents

毛髪処理剤

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JPH09110648A
JPH09110648A JP29179695A JP29179695A JPH09110648A JP H09110648 A JPH09110648 A JP H09110648A JP 29179695 A JP29179695 A JP 29179695A JP 29179695 A JP29179695 A JP 29179695A JP H09110648 A JPH09110648 A JP H09110648A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 安価で、毛髪に対しソフトでさらっとした感
触及び自然な光沢を付与する毛髪処理剤を得る。 【解決手段】 式(1)に示した構造を有するウンデシ
レン酸モノグリセライドをヘアミスト,ヘアスプレー,
ヘアフォーム,ヘアジェル,ヘアトニック,ヘアリン
ス,ヘアトリートメント,リンス一体型シャンプー等の
毛髪処理剤に配合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、毛髪に対し、ソ
フトでさらっとした感触及び自然な光沢を付与し、ま
た、製剤化が容易な毛髪処理剤に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、毛髪に対し、ソフトでさらっとし
た感触を付与し、自然な光沢を付与する目的で、重合度
3〜650のシリコーン油又はエステル油,炭化水素油
などの油分を基剤に、可溶化又は乳化し、或いは溶解し
て用いてきた。特に重合度3〜650のシリコーン油は
表面張力が低く毛髪へのなじみに優れ、良い光沢が得ら
れ近年多用されている。しかし、かかるシリコーン油を
含有する製剤を長期間継続して用いると、頭髪が脂ぎる
欠点があった。また、シャンプー時の泡立ちを極端に低
下させる欠点があった。さらに最近では、石油ファンヒ
ーター等の近くで使用すると、その作動に悪影響を及ぼ
すとして、社会問題となっている。また、なめらかさを
付与する目的でカチオン界面活性剤も多用されている
が、望ましい光沢を与えるものではなく、多量に配合す
ると安全性上好ましくないという欠点があった。
【0003】さらに、毛髪に対し、光沢を与え、なめら
かな感触を付与する目的で、重合度3,000〜20,0
00の高分子量シリコーンを配合した組成物が開示され
ている(特開昭63−183517)。しかしながら、
高分子量シリコーンはそのままでは沸点が高く毛髪に塗
布した後の乾きが遅い、また溶液の粘度が高く毛髪に塗
布しづらいという欠点があった。そのため、溶媒に低沸
点シリコーン油や炭化水素油を用い、分散剤として各種
界面活性剤を使用する必要があり原価が高くつく、シャ
ンプー時の泡立ちを極端に低下させるという欠点があっ
た。更に高分子量シリコーンは、毛髪に対してセット力
を有しているため、ソフトでさらっとした感触を得にく
いという欠点があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、安価で、毛
髪に対しソフトでさらっとした感触及び自然な光沢を付
与する毛髪処理剤を得ることを目的とする。
【0005】
【発明を解決するための手段】毛髪に対しソフトでさら
っとした感触及び自然な光沢を付与する毛髪処理剤を得
るべく検討を行った結果、ウンデシレン酸モノグリセラ
イドを毛髪コーティング剤として用いることにより上記
目的が達成できることを見出し、本発明を完成した。
【0006】すなわち本発明は下記の構造式
【化1】 で表されるウンデシレン酸モノグリセライドを配合する
ことを特徴とする毛髪処理剤である。ウンデシレン酸
は、炭素数11の不飽和脂肪酸で、人の汗や涙の中に含
まれる成分として見出されている。このウンデシレン酸
とグリセリンのエステルである、ウンデシレン酸モノグ
リセライドは、抗菌作用を有するノニオン界面活性剤と
して公知の物質であり、界面活性能を利用した化粧料に
ついてはすでに開示されている(特開昭57−8234
4)。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明にかかる毛髪処理剤は、使
用後毛髪表面に有効成分が残る形態のものであればどん
なものでも良く、ヘアミスト,ヘアスプレー,ヘアフォ
ーム,ヘアジェル,ヘアトニック,ヘアリンス,ヘアト
リートメント,リンス一体型シャンプー等が挙げられ
る。
【0008】また本処理剤へのウンデシレン酸モノグリ
セライドの配合量は、処理剤の形態によって異なるが大
体0.01〜30重量%である。ヘアミスト,ヘアスプ
レー,ヘアフォーム,ヘアジェル,ヘアトニック等、洗
い流さないで使用する形態でのウンデシレン酸モノグリ
セライドの配合量は0.01〜5重量%が好ましく、
0.05〜3重量%がより好ましい。また、ヘアリン
ス,ヘアトリートメント,リンス一体型シャンプー等、
洗い流して使用する形態でのウンデシレン酸モノグリセ
ライドの配合量は、0.1〜30重量%が好ましく、1
〜20重量%がより好ましい。
【0009】
【実施例】 実施例1 ヘアミスト (1)精製水 89.2(重量%) (2)ウンデシレン酸モノグリセライド 0.5 (3)エタノール 10.0 (4)パラオキシ安息香酸メチル 0.1 製法;(1)〜(4)の成分を混合均一化する。
【0010】 実施例2 ヘアスプレー 原液処方 (1)エタノール 5.0(重量%) (2)香料 0.2 (3)クエン酸 0.003 (4)精製水 0.297 (5)クエン酸3ナトリウム(2水和物) 0.009 (6)精製水 0.891 (7)ウンデシレン酸モノグリセライド 1.0 (8)精製水 92.6 充填処方 (a)原液 60.0(重量%) (b)噴射剤(ジメチルエーテル) 40.0 製法;(2),(3),(5)をそれぞれ(1),(4),(6)の成分に溶解
し、(7)及び(8)の成分とともに全てを混合均一化する。
充填は、缶に原液を充填し、バルブ装着後ガスを充填す
る。
【0011】 実施例3 ヘアフォーム (原液処方) (1)流動パラフィン 5.0(重量%) (2)グリセリン 3.0 (3)ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 2.0 (4)ウンデシレン酸モノグリセライド 1.5 (5)アクリル樹脂アルカノールアミン液(50%) 8.0 (6)精製水 65.5 (7)エタノール 15.0 (充填処方) (a)原液 90.0(重量%) (b)液化石油ガス 10.0 製法;(1)を(2)及び(3)の溶解物に添加し、ホモミキサ
ーで均一に乳化する。これに(4)〜(7)の成分を順次添加
する。充填は、缶に原液を充填し、バルブ装着後、ガス
を充填する。
【0012】 実施例4 ヘアトニック (1)エタノール 50.0(重量%) (2)ヒノキチオール 0.5 (3)センブリエキス 0.5 (4)酢酸トコフェロール 0.1 (5)1,3-ブチレングリコール 5.0 (6)ウンデシレン酸モノグリセライド 1.0 (7)精製水 42.9 製法;(1)に(2)〜(7)の成分を順次添加し、溶解均一化
する。
【0013】 実施例5 ヘアジェル (1)精製水 86.3(重量%) (2)カルボキシビニルポリマー 0.7 (3)ポリビニルピロリドン 2.0 (4)グリセリン 5.0 (5)ウンデシレン酸モノグリセライド 0.7 (6)エタノール 5.0 (7)香料 0.2 (8)水酸化カリウム 0.1 製法;(1)に(2)及び(3)を溶解する。次いで(4)〜(7)を
順次添加し均一化した後、(8)を添加して中和する。
【0014】 実施例6 ヘアオイル (1)スクワラン 2.5(重量%) (2)低沸点イソパラフィンン 94.8 (3)ウンデシレン酸モノグリセライド 2.5 (4)香料 0.2 製法;(1)〜(4)の成分を混合均一化する。
【0015】 実施例7 ヘアリンス (1)シリコーン油 3.0(重量%) (2)スクワラン 1.0 (3)セチルアルコール 1.5 (4)ステアリルアルコール 1.0 (5)塩化ステアリルトリメチルアンモニウム 0.7 (6)ウンデシレン酸モノグリセライド 5.0 (7)グリセリン 3.0 (8)パラオキシ安息香酸メチル 0.3 (9)精製水 84.5 製法;(9)に(5)〜(8)を加え、70℃に保ち水相成分と
する。(1)〜(4)の成分を混合し、加熱溶解し70℃に保
ち油相成分とする。水相に油相を加え、ホモミキサーで
乳化後攪拌しながら冷却する。
【0016】 実施例8 ヘアトリートメント (1)ステアリン酸ジエチルアミノエチルアミド 3.0(重量%) (2)塩化ヤシ油アルキルトリメチルアンモニウム 2.0 (3)ウンデシレン酸モノグリセライド 10.0 (4)セチルアルコール 8.0 (5)1,3-ブチレングリコール 3.0 (6)パラオキシ安息香酸メチル 0.3 (7)香料 0.3 (8)精製水 73.4 製法;(8)に(5),(6)を加え、70℃に保ち水相成分とす
る。(1)〜(4)の成分を混合、加熱溶解し70℃に保ち油
相成分とする。水相に油相を加え、ホモミキサーで乳化
後攪拌しながら冷却し、40℃で(7)の成分を添加す
る。
【0017】 実施例9 リンス一体型シャンプー (1)2-アルキル-N-カルボキシメチル-N-ヒドロキシ エチルイミダゾリニウムベタイン 16.0(重量%) (2)塩化ステアリルトリメチルアンモニウム 2.0 (3)ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド 4.0 (4)N-ラウロイル-N-メチル-β-アラニンナトリウム 1.0 (5)ウンデシレン酸モノグリセライド 3.0 (6)ポリオキシエチレンアルキルポリアミン 1.0 (7)香料 0.3 (8)精製水 72.7 製法;(8)に(1),(2)を加え、加熱溶解し70℃に保つ。
(3)〜(6)の成分を加え溶解後冷却し、40℃で(7)の成
分を添加する。
【0018】
【発明の効果】本発明の効果を調べるために、各実施例
の使用感を官能評価パネル10名にて実際に使用し、評
価を行った。評価方法は、ウンデシレン酸モノグリセラ
イドを配合しないで実施例と同様に調製したものを比較
例としてハーフヘッドにて使用し、乾燥後の髪のサラサ
ラ感、柔軟性、自然な光沢について評価した。評価結果
は、実施例のほうがある場合は1点、実施例と比較例で
差がない場合を0点、比較例のほうがある場合を−1点
として評価者10名の点数を合計して評価点とした。
【表1】
【0019】その結果、表1に示したように、全ての実
施例においてウンデシレン酸モノグリセライドを配合す
ることにより、サラサラ感、柔軟性が向上し自然な光沢
が得られた。また、実施例の使用によりフケの発生が防
止された。さらに実施例使用時に、かゆみや刺激を感じ
たパネラーや頭皮の発赤,腫れ等を認めたパネラーは皆
無であった。いずれの実施例についても、含有成分の沈
降や相分離と言った製剤の状態変化は観察されなかっ
た。
【0020】ウンデシレン酸モノグリセライドをヘアミ
スト,ヘアスプレー,ヘアフォーム,ヘアジェル,ヘア
トニック,ヘアリンス,ヘアトリートメント,リンス一
体型シャンプー等の毛髪処理剤に配合することにより、
従来知られた抗菌性に加えて、毛髪に対しソフトでさら
っとした感触及び自然な光沢を付与するという顕著な効
果を得ることができる。更に、ウンデシレン酸モノグリ
セライドは基剤への溶解性に優れ、製剤化が容易である
という特徴を有する。また、シリコーン油を配合した毛
髪処理剤のように、石油ファンヒーター等の作動に影響
を与えることもなかった。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ウンデシレン酸モノグリセライドを配合し
    た毛髪処理剤。
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