JP3471080B2 - レンズシート - Google Patents

レンズシート

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洋 福島
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プロジェクションテレ
ビやマイクロフィルムリーダー等の画面として用いられ
る投写スクリーン、集光用レンズ、立体写真、背面照明
装置等に使用されるフレネルレンズ、レンチキュラーレ
ンズあるいはプリズム等のレンズシートに関するもので
あり、更に詳しくは、透明基材上に活性エネルギー線硬
化樹脂によってレンズ部が形成されたレンズシートに関
するものである。
【0002】
【従来の技術】フレネルレンズやレンチキュラーレンズ
等のレンズシートを製造する方法としては、アクリル樹
脂、ポリカーボネート樹脂、塩化ビニル樹脂、スチレン
樹脂等の透明樹脂材料を用いて、これらの樹脂を射出成
型する方法、樹脂板とレンズ型とを当接させ、これを加
熱加圧することによりレンズ型のレンズパターンを転写
する押圧成型法、樹脂板を直接切削加工するダイレクト
カット法等が知られている。
【0003】しかしながら、射出成型法においては大き
なサイズの成型物の成型は難しく、比較的小さなサイズ
の成型物の成型にしか使用できない。また、押圧成型法
では樹脂板および成型型の加熱冷却サイクルに長時間を
要するため、樹脂成型物の大量生産のためには多数の成
型型が必要となり、大型の樹脂成型物を製造するために
は生産装置に莫大な費用がかかる。さらに、ダイレクト
ッカット法では切削に長時間を必要とし、微細なピッチ
のレンズを形成することができない等の問題点を有して
いる。
【0004】そこで、最近では活性エネルギー線硬化型
組成物をレンズ型内に注入した後、活性エネルギー線を
照射して該組成物を硬化させる方法等が提案されてい
る。特に、投写スクリーン用のレンズシートとして使用
する場合には、高い輝度および高い演色性が要求される
とともに、解像度を向上させた二重像の少ない薄型のレ
ンズシートが要求されてきている。このようなレンズシ
ートのレンズ部を構成する活性エネルギー線硬化樹脂と
しては、製造に適した粘度、低臭気、低刺激、硬化後の
透明性、表面硬度、基材との接着性等、種々の要求を満
足する必要がある。
【0005】これらの要求に対して、例えば、特開昭5
7−82018号公報には、基材フィルム表面に放射線
硬化性樹脂で凹凸模様を有する浮き出し模様を形成した
シートにおいて、放射線硬化性樹脂としてウレタンアク
リレート70〜100重量部、V−ピロールあるいはア
クリル系モノマー30重量部からなる組成物が提案され
ている。また、特開平1−192529号公報には、成
形型転写性、脱泡性、濡れ性、表面硬化性を有する第1
の電離放射線硬化樹脂を成形型に塗布し、さらにベース
フィルムとの接着性、流動性、機械的強度、透明性を有
する第2の電離放射線硬化樹脂を塗布した後、ベースフ
ィルムを重合わせ電離放射線を照射し硬化させたレンズ
シートにおいて、第1の電離放射線硬化樹脂としてウレ
タンアクリレート樹脂を、第2の電離放射線硬化型とし
て粘度1500mPa・sのエポキシアクリレート樹脂
を用いることが提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、活性エ
ネルギー線硬化型組成物のウレタンアクリレートの含有
量が多い場合には、組成物の粘度が高くなりやすいた
め、レンズ型への塗布時に泡の巻き込みが発生しやす
く、巻き込まれた泡がレンズ中に欠陥として残るという
問題点を有している。また、ウレタンアクリレートのよ
うなオリゴマーを主成分とするものは、透明基材との接
着性に劣りレンズ部の剥離を起こしやすいものでもあ
る。また、粘度の高い樹脂を用いた場合には、泡を巻き
込み易くなりレンズ欠陥の原因となり、一端巻き込まれ
た泡の除去は非常に困難となる。このように、レンズシ
ートに使用される紫外線等の活性エネルギー線硬化樹脂
では、基材との密着性が不十分であったり、得られるレ
ンズシートにレンズ欠陥が発生したり、レンズシートの
光学特性に劣る等の問題点を有していた。
【0007】そこで、本発明は、基材との密着性、レン
ズパターンの転写性、表面硬度および光学特性を同時に
満足するレンズ部を有するレンズシートを提供すること
を目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記従来
技術の有する問題点を鑑み、レンズ部を構成する活性エ
ネルギー線硬化樹脂について鋭意検討を行った結果、本
発明に到達したものである。すなわち、本発明のレンズ
シートは、透明基材の少なくとも一方の面に活性エネル
ギー線硬化樹脂によりレンズ部が形成されたレンズシー
トにおいて、レンズ部が下記の一般式(1)で示される
化合物(A)30〜60重量%と、下記一般式(2)で
示される化合物(B)15〜40重量%と、下記一般式
(3)で示される化合物(C)10〜40重量%を含有
する混合物に活性エネルギー線を照射し硬化してなるこ
とを特徴とする。
【0009】
【化4】
【0010】(m、nは2≦m+n≦10を満足する整
数を示す。)
【0011】
【化5】
【0012】
【化6】 (lは1〜2の整数を示す。)
【0013】本発明のレンズシートにおいて、一般式
(1)で示される化合物(A)としては、エチレンオキ
シドで変成されたビスフェノールAのジメタクリレート
であり、ビスフェノールA1モル当たり2〜10モルの
エチレンオキシドが付加されたもののジメタクリレート
である。化合物(A)は、活性エネルギー線硬化型組成
物中に30〜60重量%の範囲で含有される。これは、
化合物(A)の含有量が30重量%未満では、重合収縮
率が大きくなりレンズパターンの転写性が低下したり、
重合が急激に進行しレンズシートに歪が発生しやすくな
るとともに、レンズ部の屈折率が低くなりレンズシート
の薄型化に対応できなくなるためである。また、化合物
(A)が60重量%を越えて含有されると、活性エネル
ギー線硬化型組成物の粘度が高くなり、レンズ型に塗布
延展する場合に気泡を巻き込みやすくなるためである。
【0014】一般式(2)で示される化合物(B)は、
ヒドロキシピバリン酸変成トリメチロールプロパンジア
クリレートであり、活性エネルギー線硬化樹脂の架橋密
度を上げて、レンズ部の熱変形温度や剛性を向上させる
ことができる。なお、ヒドロキシピバリン酸変成トリメ
チロールプロパンジアクリレートは、その合成において
少量の原料あるいはモノアクリレート等が含有される
が、本発明においては特に問題とはならない。
【0015】化合物(B)は、活性エネルギー線硬化型
組成物中に15〜40重量%の範囲で含有される。これ
は、化合物(B)の含有量が15重量%未満であると、
レンズ部の剛性が低下したり、透明基材との密着性が低
下する傾向にあるためであり、逆に40重量%を越えて
含有されると、レンズ部を形成する活性エネルギー線硬
化樹脂の架橋密度が高くなりすぎてレンズ部が脆くなっ
たり、レンズ部の屈折率が低下する傾向にあるためであ
る。
【0016】本発明で使用される一般式(3)で示され
る化合物(C)としては、例えば、フェノキシエチルア
クリレート(l=1)、フェノキシエトキシエチルアク
リレート(l=2)等が挙げられる。化合物(C)は、
レンズ部の屈折率を高くでき、短焦点のレンズシートで
あっても容易にレンズ設計をすることが可能となる。ま
た、透明基材に対する親和性に優れ、透明基材とレンズ
部の密着性に優れたレンズシートが得られるものでもあ
る。
【0017】化合物(C)は、活性エネルギー線硬化型
組成物中に10〜40重量%の範囲で含有される。これ
は、化合物(C)の含有量が10重量%未満では、活性
エネルギー線硬化型組成物の粘度が高くなり、レンズ型
に塗布延展する場合に気泡を巻き込みやくすなるためで
あり、逆に40重量%を越えて含有されると、活性エネ
ルギー線硬化型組成物の重合時の収縮が大きくなり、レ
ンズパターンの転写性が低下する傾向にあるためであ
る。
【0018】本発明において、上記化合物(A)〜
(C)の混合物からなる活性エネルギー線硬化型組成物
とともに使用される光開始剤としては、一般に使用され
る光開始剤であれば特に限定されるものではないが、メ
チルベンゾイルホルメート、1−ヒドロキシシクロヘキ
シルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1
−フェニルプロパン−1−オン等が反応前および反応後
での着色が比較的少なく、レンズシートの光学特性を損
なうことがないため好ましい。これら光開始剤は、単独
あるいは2種以上を併用して使用することができる。ま
た、これら光開始剤は、活性エネルギー線硬化型組成物
100重量部に対して0.1〜5重量部の範囲で添加さ
れることが好ましい。これは、光開始剤の添加量が0.
1重量部未満であると反応性が劣り硬化しない場合があ
り、逆に5重量部を越えて添加すると、レンズ部が着色
しやすくなったり、反応が急激に起こりレンズシートに
歪が発生する恐れがあるためである。
【0019】本発明に使用される透明基材としては、透
明性の高い材料であればあらゆる種類のものが使用で
き、例えば、ガラス、メタクリル樹脂、ポリカーボネー
ト樹脂、ポリエステル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリサ
ルフォン樹脂、ポリエーテルサルフォン樹脂あるいは塩
化ビニル樹脂等からなるものを挙げることができる。中
でも、光学歪の少ないメタクリル樹脂またはポリカーボ
ネート樹脂からなる基材が好ましい。また、透明基材と
しては、厚さ0.05〜5mm程度の板状、シート状あ
るいはフィルム状等の形態のものが使用できる。例え
ば、投写スクリーン等として使用する場合には、レンズ
シートとしての十分な強度を有するとともに、多重像等
の少ない優れた画像特性等の観点から、0.2〜1mm
程度の厚さを有するシート状あるいはフィルム状の基材
が好ましい。一方、レンズシートとしての強度がそれ程
要求されず、光学特性が主として要求される背面照明装
置のプリズムシート等として使用される場合には、0.
2mm以下の厚さのフィルム状基材が好ましい。
【0020】次に、本発明のレンズシートの製造方法に
ついて説明する。まず、透明基材と内面にレンズ面を形
成するための微細溝を有するガラス、金属あるいは樹脂
製のレンズ型とを用い、レンズ型の微細溝を内面に向
け、樹脂透明基材とレンズ型との間に化合物(A)〜
(C)の混合物からなる活性エネルギー線硬化型組成物
を介在させる。この場合、透明基材上に活性エネルギー
線硬化型組成物を塗布し、これにレンズ型を接触させて
行ってもよいし、レンズ型内に活性エネルギー線硬化型
組成物を塗布、延展等の方法により充填させた後に、透
明基材を重ね合わせて行ってもよい。周縁のシールは、
空隙が微小であるため通常は不要であるが、必要に応じ
てガスケット等でシールしてもよい。
【0021】透明基材とレンズ型との間に活性エネルギ
ー線硬化型組成物を充填した後に、例えば、透明基材側
から圧力ロール等を使用して圧力を加えて、活性エネル
ギー線硬化型組成物を微細溝に十分にゆきわたらさせ、
紫外線、電子線、放射線等の活性エネルギー線を照射し
て重合硬化させ、脱型する。なお、透明基材を活性エネ
ルギー線硬化型組成物を充填したレンズ型に重ね合わせ
る際に、ローラー等を使用して、透明基材の重ね合わせ
と同時に圧力を加えるとともに空気抜きを行うこともで
きる。
【0022】また、空気の巻き込みを極力抑えるために
は、活性エネルギー線硬化型組成物の粘度を調節するこ
とが必要であり、これには透明基材やレンズ型の濡れ速
度にも関係するが、粘度が50〜150mPa・程度
とすることが好ましく、さらに好ましくは60〜100
mPa・程度のものである。これは、活性エネルギー
線硬化型組成物の粘度が50mPa・未満であると、
レンズ型への延展の際に厚みの調整が難しくなる傾向に
あり、レンズ欠陥を引き起こしやすくなったり、重合収
縮を十分緩和できずにレンズ形状を精確に転写できなく
なる傾向にあるためである。また、150mPa・
越えるとレンズ型への延展の際に泡を巻き込み易くな
り、レンズ欠陥が発生しやすくなるためである。
【0023】レンズ型への活性エネルギー線硬化型組成
物の充填は、まずレンズ型の微細溝部分だけに活性エネ
ルギー線硬化型組成物を充填し、次いでレンズ形成に必
要となるだけ活性エネルギー線硬化型組成物を充填し
て、透明基材を重ね合わせてもよい。また、この場合
に、レンズ型の微細溝部分に活性エネルギー線硬化型組
成物を充填した後に、活性エネルギー線を適量照射して
半硬化状態として、さらにレンズ形成に必要となるだけ
活性エネルギー線硬化型組成物を充填することもでき
る。
【0024】
【実施例】以下、本発明の具体的な実施例に基づいて説
明する。実施例において、粘度は、BL型回転粘度計
(東機産業社製No1ローター)を用いて、温度25℃
における粘度を測定した。重合収縮率は、活性エネルギ
ー線硬化型組成物の温度25℃にける比重(dm)と、
活性エネルギー線を照射硬化した後の活性エネルギー線
硬化樹脂の温度25℃における比重(dp)を測定し、
重合収縮率(%)=(dp−dm)/dp×100に基
づいて算定した。
【0025】表面硬度は、厚さ1mmの樹脂板を作成
し、JIS K7202に準拠してアカシ(株)製電動
デジタルツイン硬度計を用いて、以下の測定条件により
ロックウェル硬度HR15Xを測定した。 基準荷重 :3Kgf 試験荷重 :15Kgf 試験荷重負荷保持時間 :15秒 試験荷重除去から測定までの時間:15秒 鋼球ボール圧子径 :6.35mm ロックウェル硬度算出式:HR15X=130−500
h (h(mm):前後2回の基準荷重における圧子侵入深
さの差) 屈折率は、厚さ1mmの樹脂板を作成しアッペ屈折計
(アタゴ社製4T)を用いて測定した。全光線透過率
は、厚さ1mmの樹脂板を作成しASTM D1003
に準拠して測定した。
【0026】実施例1〜9、比較例1〜2 エチレンオキシド変成ビスフェノールAジメタクリレー
ト(日立化成社製ファンクリルFA−321M)、ヒド
キシピバリン酸変成トリメチロールプロパンジアクリ
レート(日本化薬社製カヤラッドR−604)、フェノ
キシエチルアクリレート(大阪有機化学工業社製ビスコ
ート#192)を表1に示した配合割合で混合し、さら
に紫外線重合開始剤として2−ヒドロキシ−2−メチル
−1−フェニルプロパン−1−オン(メルクジャパン社
製ダロキュア1173)を混合物100重量部に対して
2重量部を添加して紫外線硬化型組成物を得た。
【0027】得られた紫外線硬化型組成物を、厚さ3m
mの鉄板上に貼付した800mm×600mmのフレネ
ルレンズパターンを形成したニッケルスタンパーからな
るレンズ型に延展し、その上から厚さ2mmのメタクリ
ル樹脂板(三菱レイヨン社製アクリライト#000)を
重ね合わせた。その後、加圧ロールにより余剰の紫外線
硬化型組成物を除去し、320〜390nmの紫外線を
積算紫外線照射量で1000mJ/cm2 照射して、紫
外線硬化型組成物を重合硬化しメタクリル樹脂板と一体
となったフレネルレンズを得た。得られたフレネルレン
ズは、レンズ型のレンズパターンを十分に転写してお
り、設計通りの形状を有していた。
【0028】一方、上記紫外線硬化組成物を、1mmの
間隙を設けた2枚のガラスセル間に流し込み、320〜
390nmの紫外線を積算紫外線照射量で1000mJ
/cm2 照射して、紫外線硬化型組成物を重合硬化し厚
さ1mmの紫外線硬化樹脂板を得た。得られた樹脂板を
用いて、重合収縮率、表面硬度、屈折率および全光線透
過率を測定し、その結果を表1に示した。
【0029】
【表1】
【0030】比較例3 エチレンオキシド変成ビスフェノールAジメタクリレー
ト(日立化成社製ファンクリルFA−321M)20重
量%、ヒドロキシピバリン酸変成トリメチロールプロパ
ンジアクリレート(日本化薬社製カヤラッドR−60
4)40重量%、フェノキシエチルアクリレート(大阪
有機化学工業社製ビスコート#192)40重量%を混
合し、さらに紫外線重合開始剤として2−ヒドロキシ−
2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン(メルク
ジャパン社製ダロキュア1173)を混合物100重量
部に対して2重量部を添加して紫外線硬化型組成物を得
た。
【0031】得られた紫外線硬化型組成物を用いて、実
施例1と同様の方法でフレネルレンズを得た。得られた
フレネルレンズシートは、紫外線線硬化型組成物の粘度
が低いために極端に薄くなり、重合収縮を緩和できずに
レンズ形状が設計と大きく異なっていた。
【0032】比較例4 エチレンオキシド変成ビスフェノールAジメタクリレー
ト(日立化成社製ファンクリルFA−321M)75重
量%、ヒドロキシピバリン酸変成トリメチロールプロパ
ンジアクリレート(日本化薬社製カヤラッドR−60
4)15重量%、フェノキシエチルアクリレート(大阪
有機化学工業社製ビスコート#192)10重量%を混
合し、さらに紫外線重合開始剤として2−ヒドロキシ−
2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン(メルク
ジャパン社製ダロキュア1173)を混合物100重量
部に対して2重量部を添加して紫外線硬化型組成物を得
た。
【0033】得られた紫外線硬化型組成物を用いて、実
施例1と同様の方法でフレネルレンズを得た。得られた
フレネルレンズシートは、紫外線線硬化型組成物の粘度
が高く、レンズ型に延展する際に巻き込んだ泡がレンズ
欠陥となって存在していた。
【0034】実施例10 透明基材として、厚さ0.5mmのポリカーボネートフ
ィルムを用いた以外は、実施例1と同様の方法でフレネ
ルレンズを得た。得られたフレネルレンズは、基材とレ
ンズ部との密着性が良好で、泡等によるレンズ欠陥もな
く、設計通りのレンズ形状、光学特性を有していた。
【0035】実施例11 ピッチ50μm、頂角95度の三角プリズムパターンを
畝状に形成し、薄くニッケルメッキを施した厚さ2m
m、450mm×320mmの真鍮板を、厚さ12mm
のベークライト樹脂板上に固定したレンズ型に、実施例
1で使用した紫外線硬化型組成物を展延し、その上から
厚さ2mmのメタクリル樹脂板(三菱レイヨン社製#0
00)を重ね合わせた。その後、加圧ロールにより余剰
の紫外線硬化型組成物を除去し、320〜390nmの
紫外線を積算紫外線照射量で800mJ/cm2 照射し
て、紫外線硬化型組成物を重合硬化してメタクリル樹脂
板と一体となったプリズムシートを得た。得られたプリ
ズムシートは、基材とレンズ部との密着性が良好で、泡
等によるレンズ欠陥もなく、ピッチ、頂角等のレンズ型
のパターンを十分に転写しており、設計通りのレンズ形
状、光学特性を有していた。
【0036】実施例12 透明基材として、厚さ188μmの片面に易接着処理が
施されたポリエステルフィルム(東洋紡績社製A410
0)を使用し、易接着処理面が紫外線硬化型組成物と接
するように重ね合わせた以外は、実施例11と同様の方
法でプリズムシートを得た。得られたプリズムシート
は、基材とレンズ部との密着性が良好で、泡等によるレ
ンズ欠陥もなく、ピッチ、頂角等のレンズ型のパターン
を十分に転写しており、設計通りのレンズ形状、光学特
性を有していた。
【0037】実施例13 ピッチ125μm、曲率12μmのレンチキュラーレン
ズパターンを畝状に形成し、薄くニッケルメッキを施し
た厚さ2mm、450mm×320mmの真鍮板を、厚
さ12mmのベークライト樹脂板上に固定したレンズ型
に、実施例1で使用した紫外線硬化型組成物を展延し、
その上から厚さ0.25mmの両面易接着処理が施され
たポリエステルフィルム(ICI社製MX505)を重
ね合わせた。その後、加圧ロールにより余剰の紫外線硬
化型組成物を除去し、320〜390nmの紫外線を積
算紫外線照射量で1000mJ/cm2 照射して、紫外
線硬化型組成物を重合硬化してポリエステルフィルムと
一体となったレンチキュラーレンズシートを得た。得ら
れたレンチキュラーレンズシートは、基材とレンズ部と
の密着性が良好で、泡等によるレンズ欠陥もなく、ピッ
チ、頂角等のレンズ型のパターンを十分に転写してお
り、設計通りのレンズ形状、光学特性を有していた。
【0038】
【発明の効果】本発明は以上詳述した通りの構成からな
るものであるから、レンズ部と透明基材との密着性に優
れるとともに、レンズ型のレンズパターンを精確に転写
することができ、表面硬度および光学特性に優れ、気泡
の巻き込み等によるレンズ欠陥もない優れたレンズシー
トを提供することができるものである。また、活性エネ
ルギー線硬化型組成物の粘度が適正な範囲にあるため、
その取扱い性に優れレンズシートの生産における作業性
にも優れているものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 福島 洋 愛知県名古屋市東区砂田橋四丁目1番60 号 三菱レイヨン株式会社商品開発研究 所内 (72)発明者 浜田 雅郎 愛知県名古屋市東区砂田橋四丁目1番60 号 三菱レイヨン株式会社商品開発研究 所内 (56)参考文献 特開 平2−105155(JP,A) 特開 平5−78507(JP,A) 特開 平3−64505(JP,A) 特開 平6−263831(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02B 1/04

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明基材の少なくとも一方の面に活性エ
    ネルギー線硬化樹脂によりレンズ部が形成されたレンズ
    シートにおいて、レンズ部が下記の一般式(1)で示さ
    れる化合物(A)30〜60重量%と、下記一般式
    (2)で示される化合物(B)15〜40重量%と、下
    記一般式(3)で示される化合物(C)10〜40重量
    %を含有する混合物に活性エネルギー線を照射し硬化し
    てなることを特徴とするレンズシート。 【化1】 (m、nは2≦m+n≦10を満足する整数を示す。) 【化2】 【化3】 (lは1〜2の整数を示す。)
  2. 【請求項2】 前記化合物(C)が、フェノキシアクリ
    レート、フェノキシエトキシアクリレートであることを
    特徴とする請求項1記載のレンズシート。
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